はてなキーワード: 塩カルビとは
読んでいると、ふと夜の散歩をしたくなった。
春めいて来たので外もそんなに寒くない。おれはつっかけを履いて外に出た。
誘蛾灯に誘われる蛾のようにふらふらと入り込んだ。
ど田舎のコンビニだから駐車場は広い。まばらに車が停まっている。
おれはその駐車場を横切って店内に入ろうかと思った。その時呼び止められた。
「ねえ」
それでその声がした方向を見ると、今どき珍しくゴスロリ姿の少女が立っていた。
夜中なので彼女の纏っていた黒いドレスに気がつかなかったのだ。赤いリボンを
胸元に垂らした彼女は、夜闇に不気味に光る
白い顔を歪めて笑顔で話し掛けて来た。
「いいものあるんだけれど、買わない?」
どうせドラッグの類だろう。おれがそう思っていると彼女は言った。
「そんなケチ臭いものじゃないわよ」と言って掌大の大きさの機械を
もちろん分かるわけがないのでおれが黙って機械を見ていると彼女は言った。
「これ、月を動かせる機械なの」と。「五百円で買わない?」
「悪い。そういうのは間に合っているんだ」
「まさか」と彼女は言った。「月を動かす機械なんて持ってないでしょう?」
「月を動かすのに興味はないんだ」と言っておれは立ち去ろうとしたら
彼女は言った。「ねえ、何だったら負けてあげるわよ。四百円でどう?」
「三百円なら考えてもいいな」
おれたちは交渉の末に、三百五十円でそれを買うことに決めた。
セブン・イレブンで「熟成豚のねぎ塩カルビ弁当」を買って帰ったおれは
少女が売っていた機械をしげしげと眺めていた。だが、どこからどう見ても
それはひと昔、いやもっと昔に流行ったポケベルに他ならなかった。
起動させてみると一応動くが、おれはポケベルなんて使ったことがないから
どうしたらいいのか分からない。それで、貴重な銭を損したことに
腹を立てつつ、その晩は缶ビールを呑んで寝た。
次の日の夜、ネットが何だか騒がしい。異常気象だとかこの世の終わりだとか
そんな話題で持ち切りだ。おれは外に出て空を眺めてみた。
月はふたつになっていた。
小学生までの頃の話。食事中に突然、まったくランダムなタイミングで、かなり強い吐き気に襲われるのが大方の日常だった。家では食事の量を調整するチャンスが多いのでよかったが、それが難しい学校給食では、およそ一週間に一度の頻度で吐き気に堪えられなかった(そして胃の中はキレイになるのだ orz)。
それが満腹というものなんだ、と理解していた。だから人は「腹八分目」を目指すのだ、食事って大変だよなあ、などと思ったもんだ。
中学に上がるか上がらないかの頃だったっけな、吐き気にはわりと慣れた。風邪を引いてばかりで体の弱かった自分も、ようやく普通の元気な人と同じように、平気な顔で吐き気を我慢できるようになったぜ、と思った。
いつだったか定かじゃないけども、ある日突然、(おそらく)本当の満腹感を知った。満腹感のクオリアの言語化なんて真似はできないが、確かに吐き気とは違う充足感だった。
高校・大学を経て大人になった今では、吐き気と満腹は明らかに別物だと理解した。吐き気を伴わずに食事を完了するコツもある程度把握した。
ポイントはなるべく高速に飯をかっ込む事。ゆっくり食べていると、やはり突然吐き気がやってくるようだ。大人になってからの数多くの研究により、ようやくここまで突き止めた。
ただしこれでは料理の味があまりよく分からない。健康にもよろしくない。唾液の分泌が少ないと歯にも悪影響だ。今後、ゆっくり食事をしつつ満腹感を得る方法を研究する必要がある。
研究にはセブンイレブンの塩カルビ弁当が便利だ。量も値段も手頃だし、研究には再現性が重要だから、今さら他の弁当に乗り換えたくないのだ。
見てみたら日記をつけてから今日で2000日目だった。ちょっと振り返ってみることにする。
ちなみにパソコンは全然詳しくない。
親がパソコン好きだったので、小さい頃からネット環境があっただけ。
Netscapeが好きで使ってたけど、Internet Explorerが出たときの衝撃は今でも覚えてる。
とにかく軽くて、スタイリッシュな感じ。今はもう太っちゃって当時の面影はないな。
確かOSはwin98だったかな。
そのあとMeのマシンを買ってもらって、それで随分遊んでた気がする。
Meも大事な友人の一人と言っていいくらいの時間を一緒に過ごした。
よく顔を真っ青にしたり、起きたと思ったら顔面真っ白で驚いた顔したりしてたっけな。
出来の悪い子だったと思うけど、いまでもMeって言葉を聞くと顔が自然とにやけてしまう。
Meは自分の成長を犠牲にしたかわりに、人を育てる能力に長けていたんじゃないかと思う。
侍魂見て爆笑したり、MXのチャットで色んな奴と話したり、メッセで知り合った人とボード行ったりもした。
ダイヤルQ2に引っかかって10万も請求きたりして親にこっぴどく叱られたこともあったな。
この頃知り合った人は今でもたまに連絡取ったりして関係が続いてる。
なんかあったかい時代だったなと思う。
実家の回線もADSLから光になって、ちょうどその頃実家を出た。
よくほっかほか亭で塩カルビ丼喰いながら夜通しくだらない話してたっけな。
塩カルビ丼が終売になったときはみんなで抗議しにいったっけ。
終売になってからも冗談で「おばちゃん塩カルビ」って言ったら本当に出てきたりして。
あのおばちゃんまだ働いてるのかな、元気でいてほしいなぁ。
あとはゼミさぼってみんなで雀荘行ったことが先生にばれて、バケツ持たされて立たされて。
「叱り方が昭和だよな」とか言いながら笑ってた。
院に行くのに必要なTOEIC受け忘れて、1年研究生として研究室勤務になったこともある。
バイトしながら学費稼いで、4年の研究の面倒見つつ麻雀して研究して。
学会もこの頃からお世話になるようになったんだな。
国際学会のときの原稿全部Excite翻訳にしてこっぴどく怒られて、
後輩に全部手直ししてもらって発表したのはいい思い出だ。
この頃になると昔ほどネットにいることは減ったけど、休みには必ずネットはしてたな。
拡張機能とかで色々とカスタマイズ出来て本当に便利な時代になったもんだと思う。
LDRize、Minibuffer、AutoPagerizeとか一回使うと離れられなくなるな。
Rejaw、Tumblr、Deliciousに飛ばしてるけど情報収集するのに最適だな。
ネットも変わるもんだ。
Rejawは昔から知ってる奴が結構いいよっていってたから使ってるんだけど、
検索機能も充実してていいね。
なんか顔なじみの奴が結構Rejawにいて驚いたけど、あんまりメジャなものではないのかな。
そいつは、はてなとかガキしかいないじゃんとか言ってたけど、ガキで何が悪いんだって話。
ガキ最高、ガキ上等。
まー、ちんたらとここまで振り返ってみたけど、とにかく懐かしいな。
来週には俺もパパだ。
今はとにかく嫁も子供も無事に産まれてくれればそれでいい。
パソコン使えるまでは俺と嫁と爺さん婆さんでしっかり育ててやる。