はてなキーワード: メソッドとは
英語学習ノウハウの記事が定期的に話題に上がるが、自分も含め多くの方は「とりあえずブクマ」してそれっきりにしていると思う。
役に立ちそうなツールや教材をあれもこれもと紹介しているので「とりあえず後で読みそう」とブクマされる。しかし、そういった記事はとにかく情報量が多い。リーディングには○○、リスニングにはXXと、ライティングには□□、発音には△△…と網羅的でとてもやり遂げられる気がしない。いくら素晴らしいウェアやギアやサプリを紹介してもらっても「では今からフルマラソンをやるぞ!」とはなかなかならないのと同じだ。結果、「役に立ちそう」と「でも大変そう」との葛藤を、私たちはブクマという形で折衷させている。
そこでここでは、2000時間の英語学習経験からたどり着いた、「1日30分、この練習だけ続けてもらえれば英語力が着実に伸びるはず」というシンプルな方法を述べてみる。僕は海外在住や留学経験ゼロのドメドメ日本人だが、英語を身につけたことで外資への転職を果たし、今はGAFAの一角で働いている。英語以外のスキルや業務経験ももちろん大切だが、英語が苦手な日本人が多い中、やはり英語力はアドバンテージになる。感覚的には、面接の通過率が3-5倍になったと思う。
「シンプル」な方法とは書いたが「イージー」ではない。1日30分を継続するのだからそれなりに努力は求められる。ただし、アクションには迷わないよう、やるべきことは明確にしておくので、ぜひ実行に移し、キャリアアップや夢の実現に役立ててもらえたら嬉しい。
なお、本記事ではスキル領域をリスニングに限定して述べる。スピーキングについては機会があればまた詳しく書くが、自分の場合は瞬間英作文の本を数冊反復+レアジョブでの実践で、ある程度意思疎通できるようになった。一方でリスニングについては習得にかなり苦戦した(今もしている)。以前お世話になった英語の先生も「スピーキングの方が一般に習得が早いんですよ」と言っていた。
なので、自分同様に苦戦している方、リスニングの伸ばし方が分からないという方も多いのではないかと考え、ここではリスニングの習得法を書くこととする。仕事でネイテイブと話さなきゃいけないのにチンプンカンプンで辛いとか、ジョークを聞いて周囲が爆笑しているのに自分だけ意味がつかめていなくて寂しいとか、そんな経験のある方はぜひ読んでいただきたい。
一言で言えばリピーティング。具体的なやり方については↓この方(Dr.D氏)の動画があるのでそれを参照してほしい。
■海外ドラマ(Friends)のコピーイング/リピーティングに挑戦【前編】
https://www.youtube.com/watch?v=l6NQykyXM-8
https://www.youtube.com/watch?v=IA1Ep37GsJQ
ネイティブ音声をシラブル(音節)に分解し、個々の発音やアクセントの位置を確認する。そしてできるだけスムーズにつなげて発声する。発音の知識がないと最初は苦労するが、解説を聞きながら見よう見まねで練習する。動画でも言っているが、練習をする前と後で、その音声の聞こえ方が変わってくる。音声に対する解像度が上がったような感じが得られるはず。
同氏のチャンネルにはドラマやTEDを題材にした動画が数十個あるので、片っ端からやる。1-2ヶ月はかかると思うが、そのころには耳の改善を実感できているはず。
動画がなくなってきたら、あるいは練習のやり方がわかってきたら、おすすめの教材としてはTEDICT。僕もずっとこれでやっているが、知識のインプットにもなる。あとはLanguage Reactor (旧 Language Learning with Netflix) 。あとはTOEICやってる方ならPart2の短文とか。いずれにしても、数秒のフレーズを繰り返し(+スロー)再生できるツールなら何でもよい。
■英語のリスニングアプリなら「TEDICT」がおすすめ! 詳しい使用方法を解説
https://eigomonogatari.com/tedict/
■【Netflixで字幕を同時表示】Language Reactor (旧 Language Learning with Netflix) の使い方
リピーティングに似た練習法で「シャドーイング」がある(詳細はググってください)。僕もけっこうやっていたが、自分にはリピーティングのほうが効果的だったと思う。約1秒遅れですぐに発声しなければならないシャドーイングよりは、余裕をもって正しい音を頭の中でイメージしてから発声するリピーティングのほうが、ネイティブの音が頭に染み込むからではないかと思う。
学習2000時間のうちリスニングに約半分の1000時間、そのうち約850時間をシャドーイングに費やしていたが、急速にネイティブの言葉がわかるようになっていったのは最後の150時間、リピーティング主体に切り替えてからだった。850時間の蓄積もムダではないとは思っているが、もっと早く本記事の練習法を始めていれば、ここまで遠回りすることもなかっただろうと思う。
ちなみに「聞き流し」はシャドーイング以上におすすめできない。以前、ヒアリングマラソン的な学習も500時間くらいやったが効果が感じられず止めてしまった。やはり耳だけを使った学習は定着効率が悪いと思う。
自分の場合は1日30分でも成長を実感できた。YoutubeやTEDの英語がだんだん理解できるようになっていくのが分かって嬉しかった。もちろん、やれるなら1時間、2時間と勉強したほうがいい。生まれた時から英語のシャワーを浴びているネイティブに近づくためには量は不可欠。
ただ、言うまでもなく「質」のほうが大切で、だらだら2時間やるよりは集中して30分のほうがよい。というか、この練習をちゃんとやれば30分でへとへとになるはず。まずは30分の習慣化で成長を実感し、自信をつけたらだんだん時間を増やしたり、他の領域(スピーキングなど)に手を広げていったらよいと思う。
上記の動画さえ観てもらえればこの記事の目的はほぼ達成なのだけど、これだけだと単なるDr.Dメソッドの紹介になってしまうので、自分なりに気づいた、大切な心がまえを少し述べたい。
それは「英語の学習」はなく「モノマネの修業」をするような気持ちでリピーティングに臨むこと。動画の音声について、発音やアクセント、音のつながり、変化、省略、イントネーションなどを徹底的に完コピする。そのネタで明日モノマネ大会に出るくらいのつもりで再現に励む。↓こんな感じで実際に人前で披露する機会があれば言うことなし。めっちゃ懸命に練習すると思う。
https://www.youtube.com/watch?v=WzY7vGewmNQ
完コピしようと思ったら、5回10回の反復では足りない。数十回、100回と必要になる(といっても時間はそんなにかからない。3秒のフレーズなら100回繰り返しても5分である)。繰り返すうちにネイティブの発声が耳と脳に馴染んでくる。そうなればそのフレーズは以後聞き取れるようになる。自分で発声できるのだから、聞き取れないがわけない。
また、語学の勉強だと思えば苦痛になるが、モノマネ芸を磨いているのだと思えば、練習に夢中になれる。絵や音楽などの芸と同じで30分くらいはすぐに経過する。だから継続しやすく習慣化しやすく効果が出やすい。それがこの方法を勧める理由の1つでもある。
逆に、やってはいけないのは、いわゆる「ジャパニーズイングリッシュ」に引っ張られてしまうこと。たとえばNot at allは「のっとあっとおーる」ではない。ネイティブは「ノラロー」みたいに言う。それをきちんと真似る。「のっとあっと…」と発音しているうちは、ネイティブの「ノラロー」は絶対に聞き取れない。同様に、I have to...は「あいはーふとぅー」ではなく「アィハフタ」だ。
このあたり、日本人の真面目さと丁寧さが裏目に出てしまうところである。我々はつい「あいはーふとぅー」と発音してしまう。丁寧に発音したほうが聞き取りやすいだろうという無意識の気遣いもあるのかもしれない。しかし実際には逆で、ネイティブは「アィハフタ」でないと違和感を抱く。ネイティブ固有の「手抜き発音」を知り、それをそっくり真似ることに対して、我々は真面目で丁寧である必要がある。つまり「手を抜くことに対して手を抜かない」ことが肝心だ。
自分も矯正に相当苦労したが、若い頃に学校で身につけてしまった日本人的発音はもはや「呪い」である。ゼロではなく、マイナスからのスタートだ。正しいネイティブ音を意識しようとする僕らを容赦なく反対方面の深淵に引きずり込む。リピーティングを徹底して、洗脳と言えるくらいのレベルで練習し、自分が日本人であることを忘れるくらいに脳をネイティブの音で上書きしよう。
ネイティブのモノマネをしようと思ったら、ネイティブ発音のメカニズムや技術を学ぶ必要が出てくる。上記のような「モノマネマインドセット」で臨んでいれば、自然と発音学習に興味が湧いてくる。そうなったらしめたもの。Dr.D氏はじめYoutubeの各種解説動画やネットの解説サイト、書籍などで学習する。たとえば"アィハフタ"を上手にモノマネしたいなら、"a"の発音法をきちんと学ぶ必要がある。
https://athinkingrice.com/pronunciation/ae-how-to
大切なのは、この「興味が湧く」プロセスをすっ飛ばしていきなり発音の勉強をしようとしないことだ。発音は英語学習に不可欠な一方で、謎の発音記号が出てきたりでわかりにくいので、モチベーションがなければ必ず挫折する。発音本を買ったものの数ページでギブアップした方も多いと思う。「もっと上手くモノマネできるようになりたい!」「そのためにはどうすればいい?」という気持ちが湧いてから発音に取り組むこと。
…というわけで、2000時間(4年かかった)を経た今、この方法が最もリスニング向上に効くのではないかと思っている。本気で英語をどうにかしたい!という方は、30分/日をなんとか確保して上記の方法をチャレンジしてみてほしい。スキマ時間を集めればそれほど難しいことではないはず。
ラジオを聴きながら、というか例えば芸人のエピソードトークとかの内容をある程度理解しながらプログラミングってできるもんかな?
例えばテトリスしながらラジオの内容理解するのは多分余裕だし、筋トレしながら、運動しながらもまあ大丈夫。
でも例えば目で小説を読みながら別軸で別の小説を音声で聞く、は多分大多数の人間には無理な気がする。
文章書きながら~もちょっと自分には難しい、複雑な構成を書いていて頭のリソースが書く方に使われている場合は音声で言っている内容の理解度はめちゃくちゃ下がると思う。
例えばプログラミングと言っても「リファクタリングとして○○クラスのメソッドをXXクラスに移して決まった法則に従ってメソッド名を変更する作業を100回繰り返す」というようなあんまり知的労働を伴わないような単純作業ならまあ多分できる。
100回くらい同じ仕組みを作ったことあるシステムの構築、とかでもできなくはない気がする。
ただゼロイチでアーキテクチャを構築するとか、調査を含めた不具合解消とか、英語のドキュメント読みながらの検証作業とか、これはもう小説読みながら別の小説を聴く、に近いものを求められる気がする。
ただ俺の脳のスペックだと難しい気がする、ってだけで他の人はどうなのかなってのもよくわからん。
在宅ワークが増えて「音声で何かを聞きながら仕事をする」ことって昔に比べると増えたと思うんだけど、「プログラマーがラジオを聞きながら仕事をする」ってできるものかね?
問題視する人:
問題視しない人:
これは、SYNODOSに掲載された田中辰雄氏の記事( https://synodos.jp/opinion/society/27932/ )
の図4と図5から抽出したもの。それぞれの特徴が意見にどれくらい影響するかは、記事に当たってほしい。
なお、#をつけた項目は統計的に有意ではない数字によるものだけど、参考までに載っけとく。
「放送禁止用語やポリコレが言論・表現活動を萎縮させている」「差別発言、ヘイトスピーチ、天皇侮辱表現も規制・禁止すべきではない」「反日的な発言、下劣な発言も社会的に許容されるべきだ」「言論には言論のみで対抗すべきだ」などの意見に賛同するかどうかをいう。
言い換えると、言論や表現に法的規制はもちろん自主規制もすべきでないし、社会的配慮も不要と考えるか、十分な理由(社会正義)があるなら一定の規制・配慮はやむなしと考えるか、かな。
男性は[女子高生の表象を「性的アイコン」と捉えがちで、]「萌え絵」=[男性目線のいやらしさを含んだ]漫画・アニメ調の絵に慣れているため、「萌え絵」広告にも違和感が薄く、容認的である。年齢が上がっても意見はそれほど変わらない。
女性は[女子高生の表象を「子供時代のかつての自分」と捉えがちで、][一般的な漫画・アニメには男性と同様に触れていても、]「萌え絵」に触れる機会が少ないためか、「萌え絵」広告には違和感を抱き、批判的になる。また、年齢が上がり、女子高生との年齢差が大きくなるほど[高校生が子供に見え、]批判的になる傾向がある。
※[ ]の中は、仮説のための補助線的な仮説。
男性目線のいやらしさを含む「萌え絵」が今後、より一般的になる(=日常風景に溢れ、女性向けの作品にも女体の強調表現が増える)場合は、男女とも慣れ、現在よりは容認的になる。ただし、クリエイター層は「萌え絵」広告に批判的な傾向があるため、日常風景や創作作品に「萌え絵」が広がるかは消費者の需要による。
また、現在の若年層女性が将来年齢を重ねると、未成年を描いた「萌え絵」に批判的になる可能性がある。
田中氏は調査の生データを持っている。記事には記載されていない判断材料があるのかも。増田は生データを持ってない。SYNODOSで調査結果の記事を読んだだけ。
田中氏は男性のデータを考察に使用せず、全体のデータと女性のみのデータから結論を出している。増田は反応に男女差が大きい理由が気になったので、男性のデータと比較しながら考察した。
考察の流れについては
https://anond.hatelabo.jp/20220426233859
https://anond.hatelabo.jp/20220427230024
あとこれもついでに
https://anond.hatelabo.jp/20220428000622
藁人形叩きはあまりうまくないってことと、社会調査は便利で楽しいよってこと。
自分と意見が異なる人の像はよく見えないので、ステレオタイプを投影してしまい、反論はしばしば藁人形叩きになってしまう。
たわわ広告を問題視しない人には、問題視する人が「オニババみたいな顔で若い女の子を苛めている性嫌悪のクレーマーオバサンフェミ」に見えているかもしれない。
問題視する人には、問題視しない人が「女の子の身体を舐め回すように視姦してるロリコンの変態非モテオタク」に見えてるかもしれない。
でもそれが本当の姿とは限らない。
最初に挙げた特徴は、あくまでも統計的な傾向なので、個々の人を見ると外れてることも多いはずだ。殆どに当てはまっていても逆の意見だということだってあり得る。
ただ、様々な属性の人が問題視したりしなかったりしてることは分かると思う。
「漫画が好きじゃない未婚男性」「自分でも漫画やイラストを描いている既婚女性」「漫画のことはよくわからないが、年頃の娘のいる既婚男性」のどれなのか、
問題視しない人が
「漫画が大好きでよく読む若い女性」「漫画のことはよく分からないけど、アイちゃんと同世代の娘がいる女性」「漫画が好きだし、自由を重んじたいと考える男性」のどれなのかなんて、透視できないよね。
ステレオタイプな藁人形を攻撃したって、反論したい実際の相手に届く訳がない。
社会調査や統計は、ステレオタイプを壊す助けになる。何より、あーでもこーでもと考えるのはとても楽しい。
田中氏の調査結果について、より妥当な解釈をされた方は、ぜひシェアしてほしい。
田中氏の記事の図2(全体。n=3154)・図3(女性のみ。n=1585)では、単に問題視するか否かではなく、たわわ広告を見てどういう意見を持ったかを少し細かく聞いている。
男性のみ(n=1569)の割合やグラフが記事内になくて不便なのだが、その他の数字から逆算して、以前の増田で簡単な表にしたので、再掲する。
ちなみに計算は電卓と紙でやったので、どなたか検算してくれるとありがたいです。
意見 | そう思う(女) | 思わない(女) | そう思う(男) | 思わない(男) | そう思う(全体) | 思わない(全体) |
1.男性目線のいやらしさを感じる | 45.6% | 43.9% | 22.5% | 68.2% | 34.1% | 56.0% |
2.新聞広告としては不適切 | 34.8% | 50.5% | 14.7% | 71.8% | 24.8% | 61.1% |
3.女子高生を性的に扱っており問題 | 32.1% | 54.8% | 13.8% | 74.7% | 23.0% | 64.7% |
4.はっきり言って不快 | 23.5% | 64.8% | 5.8% | 83.1% | 14.7% | 73.9% |
5.性的な要素はあるとしても問題ない範囲 | 52.1% | 36.7% | 64.2% | 25.8% | 58.1% | 31.3% |
6.女の子が可愛くて素敵 | 50.4% | 38.1% | 64.7% | 24.8% | 57.5% | 31.5% |
7.全体として表現の自由の範囲 | 46.8% | 41.4% | 63.5% | 27.9% | 55.1% | 34.7% |
のそれぞれに、価値観と漫画・アニメ調の絵に対するリテラシーが反映されることで、
「問題ない」派の中には
「どこが性的なの?こんなん全然エロくないじゃん。露出も少ないし」
「性的で不快だが、未成年の性的な表現であれ、表現の自由の観点から広告規制はすべきでない」
という人たちが共存し、
「問題ある」派の中にも、
「エロカワで好きな絵柄だけど、この子制服着て通学カバン持ってるし、中高生でしょ?子供じゃん。子供のエロカワな広告を堂々と新聞が載せるなよ。しかも何のつもりだよ、このボタン」
「いやらしい。大きな胸して、はしたない」
「性的な絵はちょっと……いきなり人前では見たくないかな。朝、電車の中で見てびっくりしちゃった」
「漫画などという低劣なものを日経新聞ともあろう大メディアが。ふざけとるのか」
という人たちが同居している。
繰り返しになるけど、藁人形叩きはうまくない。無駄な悪感情の応酬になるだけだ。
せっかく俗世のしがらみなく、様々な他者と意見交換ができるネットにいるのだから、藁人形だけじゃなくそれぞれの意見に目を向けてみないか。
※漫画・アニメ調の絵に対するリテラシー(表現の読解力)と、男性からの性的視線(male gaze)を感じ取るセンサーのようなものは、一部重なるにしても異なるものだと思うけど、田中氏の問題意識から外れていたのか、それぞれの影響を今回の調査項目では測定できない。意見の男女差とクリエイターの傾向が考察材料にはなる。
「で、お前は『どっち側』なんだよ?」と、敵か味方かが気になる人もいるかもしれない。『どっち側』かは、以下に書くことで自由に判断してください。自分としては、別にナントカ陣営に属しているつもりはない。
改めて、これほど興味深い調査結果を無料で公開してくれた田中辰雄氏に感謝したい。
https://shin-fedor.hatenablog.com/entry/2022/04/24/220716
の真摯な長文には感銘を受けた。増田という匿名スペースからの言及になり、失礼。
だいたいいつも投稿ボタンを押してから書きたいことを思いつくんだよな。
女子高生の表象は男性にとって「性的なアイコン」とされがち、と書いたけど、小学生とは扱いが違うということ。
ランドセル背負って黄色い帽子かぶった女の子の、洋服の胸の部分がぱつんぱつんではち切れそうな様子を高い画力とこだわりで たわわ)) に表現されたら、その漫画が新聞で全面広告されたら、違和感ないかな。
それは、小学生は性的な存在という意識が一般的ではないからだと思う。昔、というか女子高生ブーム以前は、高校生もそうだった、と思う。
それが表象の力ってやつ。
マニア向け?としては、90年代に身体はオトナ♡な女子小学生のソフトエロコメもあった記憶はある。石川さんという漫画家の「よいこ」。あれが日経の全面広告になったらビビる。
現代なら題材的に、青年誌では難しいかもしれない。女子小学生表象が当時一般的な性的アイコンだったからではなく、田中氏の表現だと「ジェンダー論の広がり」によって、「身体だけオトナ、頭脳と心はまだ子供の女子小学生が繰り広げるちょっとエッチなコメディ漫画」、普通は性的な存在とは見なされない女子小学生を性的に見ることのギャップがギャグで済まない方向に、社会は動いたと思う。
※言うまでもないが、絶版にしろとかそういう主張じゃない。「昔の漫画」として読まれるのでなく「今の漫画」として始めるリスクを一般青年誌は取らないだろうということ。漫画は今でも入手可能だと思う。
「オタク」の変質はあるように思う。
黎明期のオタクはリテラシーが高く、創作や批評・評論をものしたものと記憶している。現代のオタクは、リテラシーがさほど高くない消費者の割合が高いのではないかと……。批評・評論を難癖・攻撃と捉えてしまうようなタイプの。
https://togetter.com/li/1878738
興味深い話があり興奮してしまった。
https://anond.hatelabo.jp/20220428103925
既往研究では化学物質等の危険なものについて、子供の有無に関係なく30代から40代の女性が他の属性よりも危ないと感じやすいという一般的傾向が確認されている
SYNODOSの、日経たわわ広告アンケート記事の感想にいくつか補足。
はてな記法は少しだけ使えるようになった。改行が足りなかったんだな。
ネット調査であることによる標本の偏りを指摘したトラバを見かけた気がしたけど、なくなってる?
確かに、インターネットでのアンケートに回答する人は、普段ネットを使わない人より広告に肯定的だろうと直感的には思う。田中氏の調査では10代以下の子供や60代以上の老齢者も対象じゃないから、日経新聞を購読してる層全体を見れば、実際はもう少し批判的になるのかもしれないね。
https://anond.hatelabo.jp/20220427084110
で、自分が気になったのは、9)性別役割分業志向と10)男性優先社会の認識だけどね。
本来ならこれは同じ方向をむく、というか合わせて「フェミニズム志向」と呼ぶべきものだろう。
でも実際は、10)男性優先社会の認識は明確に反対傾向があるけど、9)性別役割分業志向は有意じゃないけどどちらかといえば逆方向
ごめんこれ、何言ってるか分からない。9)性別役割分業意識は、「男性は仕事に専念してお金を稼ぎ、デートや食事のお金を負担すべきだ。女性は感情的で、女性らしい感性を持つ。仕事より育児に傾注するべきだ」に賛同するか否かの、保守的な男女観を持つかの傾向をみる質問だよね。
フェミニズムとは全くの反対だと思うが……。
この数字も有意ではないので、田中氏にはあっさり流されてるけど、どちらかといえば逆、つまり保守的な男女観を持つ方がたわわ広告に肯定的かもしれないのは興味深い。
SYNODOSの記事でたわわ広告を問題視しない人が着目されていない理由について、前の増田で「たぶん無関心」と書いたけど、違う理由も考えられる。可燃性がすごいんだ。
に並べて、
広告を問題視しない人が多いのは、未婚者、自分では絵やイラストや漫画を描かない非クリエイター、痴漢に厳罰を求めない人、フェミニズムに賛同しない人である。また、主に男性である。
と書けるか?自分なら恐ろしくてよう書かんわ。書いたけど。
記事で触れなかったのは何故か、何らかの配慮かもしれないが、本当のところは田中氏でないと分からない。ただ読者は、書かれてないことに気づき、その理由を考察できるはずだけど、増田の見た限りあまり言及している人はいなかった。
明示されない限り、何が伏せられてるのか気づく人が少ないのも、結構エグい、と思う。
透明性、無徴性の話にもつながるんだけどね。
前の増田では、「萌え絵」にカギカッコをつけて表記した。前提なしに使うにはふわっとしすぎてるんだよな。
田中氏は、
漫画やアニメ調の絵が電車や街角ポスターなどに大々的に出始めたのはおそらく2000年ごろ以降である。現在の20代の若年層にとって萌え絵は生まれたときから周りにある日常風景であり、抵抗が少ない。これに対し40代以上の人にとっては萌え絵の日常世界への大量進出は大人になってから体験した出来事であり、違和感がぬぐえないのではないかと考えられる。
と書いてるけど、漫画やアニメ調の絵=萌え絵 ってこと?それって自明かな?
40代・50代の男性も20代男性と傾向が全然違うなら分かる。慣れないから違和感があるんだなと解釈できる。けど、9%と12%~14%の差だよ。20代女性(18%)より50代男性(14%)のほうが「萌え絵」に抵抗が少ない要因を、電車や街角の日常風景の時代性だけで解釈するのは無理がないだろうか。
うる星やつらのラムちゃんや宇宙戦艦ヤマトの森雪は70年代のヒロインだし、少し前もはてぶは90年代のアニメで盛り上がっていた。
はいからさんが通る、ガラスの仮面、ときめきトゥナイト、ふしぎ遊戯、天使なんかじゃない、フルーツバスケットなど、女性たちに支持されてきた往年の少女漫画はないことになっているんだろうか?
同じ時代を生きてきた40~50代の男女でこれほど意見が違うならば、たわわ広告のような「萌え絵」とは、「漫画やアニメ調の絵」全般ではなく、「男性目線のいやらしさを含んだ漫画・アニメ調の絵」を言うんじゃないか?
田中氏の示した調査結果だけでは、年齢が意見に与える影響が「漫画・アニメ調の絵への慣れ」によるものとは言えないように思う。
男性全般の抵抗感の低さは、「萌え絵」(男のエロ目線を含んだ漫画・アニメ調の絵)への慣れに影響されているのかもしれない、とも思う。
男性には違いが分かりづらいらしい、一般の漫画・アニメ調の絵、例えば少女漫画の絵と「萌え絵」を、女性はどこで見分けているのか。
2000年代以降の漫画、たとえばハチミツとクローバーやカードキャプターさくらやとんがり帽子のアトリエはなぜ「萌え絵」扱いをされず、女性に受け入れられているのか。男性評論家か何かに萌え絵扱いされてるのは前に見たけどね。
これは増田の仮説に過ぎないが、肉体の生々しさの強調ではないかと思う。
顔や髪の毛の表現は似通っていても、衣服の布が体のラインをなぞり、皺や陰影で凹凸を強調する描写への念の入れ方が違う。
たとえばアツギの企画のメイン絵師なら、黒タイツから透ける脚や足の肉感の描写に並々ならぬこだわりがあった。
極端にいうと、リカちゃん人形の顔にリアルなセックスドールの身体がくっついているような感覚を、女性の45.6%と男性の22.5%は受けているのだと思う。
この仮説は田中氏の調査では検証できない。検証には、対象者にいろいろなタッチのイラストを見せて判定してもらうという方法などが考えられるけど、残念ながら増田には調査設計から実施、検証までやる余裕もスキルもない。興味のある誰か偉いひと頼んだ。
では、女性の43.9%、男性の68.2%はなぜ「萌え絵」に男のエロ目線を感じないのか?男の性欲が自分に与える効果のクリティカルさが大きいと思うし、クリエイターの反応が考察の参考にはなるけど、ひとまずおいておく。
なぜ女性は年齢が上がると、子供がいなくてもたわわ広告に批判的になり、男性は年齢が意見にそれほど影響しないのか?
これも増田の仮説に過ぎないのだけど、
女子高生の表象が、男性にとっては「性的なアイコン」であり、女性にとっては、子供だった頃の「かつての自分」だからではないかな。
田中氏の記事では統計的に有意ではない数字とされていたけど、中高生の娘がいると、全体で2.0%、女性のみでは-1.3%批判的に傾くことから、男性は中高生の娘がいる場合、広告にかなり批判的になるように見える。
おそらく女性は、自分に子供がいなくても、かつては自らも女子高生であったため、女子高生が10代の若い人間、子供に見えている。歳を取り、年齢が離れるほどますます女子高生が幼く見える。
男性は、自分に年頃の娘がいて初めて、女子高生が「性的なアイコン」ではなく、人間、子供に見え出す人が多いのかもしれない。
たわわ広告へのネットの反応を見ていたら、子供(未成年)に性的な視線を向けることを社会として許容しないでほしいという声が多く上がっていた。
増田も、新入社員や新入生がこの広告を見て、女子高生に向けられる性的な視線、男のエロ目線を感じ取り、いやな思いをしてほしくない、不安や怯えを味わってほしくない、と思ったのを、この増田を書いていて再認識した。
当の新入社員や新入生自身は、特に気にしていないのかもしれないけどね。
ただそれは田中氏の記事では分からないんだ。図2・図3には年齢別の詳細がないので、「広告として不適切とまでは言わないが、不快だ、いやらしいと思う」と感じる20代女性がどれだけいたかは、生データを見ないとなんとも言えない。
1.男性目線のいやらしさを感じる
4.はっきり言って不快
6.女の子が可愛くて素敵
については、1.思う、2.思う(日経新聞等、一般紙の広告として)、3.思う、4.思わない、5.思わない、6.思う(絵柄は好みの方)、7.「表現の自由」が出てくる意味がわからないので、どちらとも言えない。
たわわがヤンマガに連載されるのも、広告が日刊ゲンダイや週刊現代に載るのも、一般の書店で高校生が買えるのも、問題ないと考える。
月曜日のたわわというマンガ。ストーリーへの感想はともかく、性加害描写がないと評価する言説があった。いや、あるだろ。そこ否定してどうする。女から男への痴漢、同性間のセクハラと、かなり暴力的だと思った。
SYNODOS掲載の、田中辰雄氏による日経たわわ広告に対する調査の記事は、女性の反応しか見ず、男性の反応を無視してデータを解釈したことで、少し的を外した結論になっていると思う。
増田としては、
男性は(女子高生の表象を性的アイコンと捉えており、)「萌え絵」、つまり男のエロ目線を含んだ漫画・アニメ調の絵に慣れているため、違和感が少なく、「萌え絵」広告に容認的である。
女性は(女子高生の表象を「かつての自分」と捉えており、)男性ほど「萌え絵」に触れる機会が少ないため、違和感が強く、男性より批判的になる傾向がある。また、年齢が上がり、女子高生と年齢差が大きくなるほど批判的になる。
時間の経過とともに容認する人が増えるかはなんとも言えない。男性目線のいやらしさを含む「萌え絵」がより一般的になる(日常風景に溢れ、女性向けの作品にも肉体の強調表現が増える)場合は、男女とも慣れるので、現在よりは容認的になる。ただし、現在の若年層女性が将来、未成年を描く「萌え絵」に批判的になる可能性はある。と読むかな。
もちろん、追加の調査等で、田中氏の仮説と予想「若年層は漫画やアニメ調の絵に慣れているため萌え絵広告に容認的である。時間の経過とともに容認する人がしだいに増えていく」が正しかったと分かるかもしれない。田中氏は調査の生データを持っているので、記事には表れていない情報をもとにこう分析している可能性はある。
とにかく、これだけ面白い調査内容を無料で公開してくれたことを田中氏に感謝したい。萌え絵広告とその反応を考える上でとても貴重な記事だと思う。
日経は謝罪すべきか?というと、個人的には全く思わない。出してもどうせご不快メソッドだろ。
たわわと絡めず、「日経新聞社は未成年を性的に扱うことを認めない」というメッセージを何らかの形で出してもいいとは思う。社会の公器だかオピニオンリーダーを気取るなら、それくらいはね。