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2015-09-09

五輪エンブレム問題専門家デザイナーではなく法律家

深津氏の http://bylines.news.yahoo.co.jp/takayukifukatsu/20150907-00049112/ とそのブコメを読んで問題が混乱してるのを感じたので書く。

ただし自分法律専門家ではないので,これを読んだ法律家の人がちゃんとした記事を書いてくれたらありがたく思う。

法律的観点から見た五輪エンブレム問題

今回の問題関係しそうな法的権利は以下の3つ。

それぞれ保護目的保護される範囲侵害判定基準が異なる。

権利保護対象保護目的侵害判定基準権利の発生
著作権創作物全般創作物の公正な利用→文化の発展類似性依拠自然発生
商標権商標(ロゴ,マーク,社名/ブランド名等)ブランドの信用維持→産業発展及び消費者保護類似性登録
意匠権製品デザイン意匠創作奨励産業発展類似性登録

商標権意匠権は割と似てるが,違いは商標権商標を一つ登録するだけで(特定産業分野の)あらゆる製品についてその商標保護されるのに対し,意匠権製品意匠デザイン)が保護対象なので,製品ごとに登録必要な点。自動車を例にとると,自動車会社エンブレム商標を一つ登録すると車種に関係なく保護されるが,意匠は車種ごとに登録必要になる(自分で書いててあまりいい例じゃないと思ったが,他に思いつかないのでこのまま進める)。つまり今回のエンブレムのようなものは,意匠権での保護は難しく商標権での保護一般的ということになる。あと商標権登録者だけじゃなくそれを見てモノを買う人=消費者保護重要目的だが,意匠権は専ら登録者保護目的

以上を踏まえて今回の問題時系列的に整理し直してみると,

1. 原案の提出

2. 原案商標調査侵害の可能性の指摘

ここで問題になったのは「商標権」であり「著作権」ではない。従って侵害の有無は類似性のみに基づいて判断される。コンセプトとかは一切関係なく,見た目が似てたらアウト。但し保護目的の大きなウェイトを「消費者が誤認しないこと」が占めるので,誤認しない程度の類似なら許容される。

3. 一次修正案の提出

4. 二次修正案の提出

5. 二次修正案を最終版に決定

6. 最終版の公表

7. 最終版がベルギーリエージュ劇場デザイナーから著作権侵害として使用停止を求められる

ここで問題になったのは「著作権」。著作権侵害は,類似性依拠性(被侵害著作物を知っていて,それを真似した)の両方が立証されて初めて成立する。従って元の著作物を知らずに作ったものたまたま似てしまった場合は,著作権侵害にはならない。佐野氏が pinterest の会員だったかどうかが問題になるのも,この「依拠性」の証明関係してくるから。但し単に会員だったというだけでは依拠性の証明としては全く不十分。佐野氏が(一次修正案以前に)リエージュ劇場ロゴを見ていたという蓋然性が高いことを示す証拠(例えば pinterestログ等)が必要

他方,深津氏は「依拠していない」ことの証明として「コンセプトが違う」ことを挙げているが,これも現時点では証拠としては弱すぎる。証拠というよりは傍証レベル。まずその「コンセプト」なるものがすべて頭の中で考えられたものしかない。つまりリエージュ劇場ロゴを見たあとでも,言い訳としてそのようなコンセプトを考えることは極論今からでもできる。「いや,このコンセプトでずっと考えてたんですよ」ということを示す物証ラフスケッチや素案,メモ等)が出てくれば多少マシだが,それでも「見ていない」証拠としては弱い。ただこの場合挙証責任基本的に訴えた側のドビ氏にあるので,よっぽどマズい法廷戦術をとって挙証責任押し付けられない限り,佐野氏側は「依拠していない」ことを証明する必要はない。

ちなみにもしリエージュ劇場ロゴ商標登録されていたとしたら,商標権での争い,すなわち類似性のみでの争いになるため,「専門家であるデザイナー」諸氏がどれだけ「コンセプトが違うから違う」と言っても一笑に付されていたはず。もっともそうなる前に商標調査で引っかかった可能性は高いし,また類似性のみの判断になるとしても消費者が誤認するレベルかというと正直微妙だとは思う。

五輪エンブレム問題専門家デザイナーではなく法律家

以上に書いたことを冒頭に挙げた深津氏の記事特に「まとめ」の直前に掲げられている5項目と読み比べてみるとわかると思うが,2番目の「コンセプト」の話以外はだいたい同じ。2番目の「コンセプト」の話も「コンセプトが違う」ことを以て「(著作権侵害問題になる)依拠性はない」という主張を補強する傍証としているだけで,デザイナー専門性とかは本質ではない。

まり,深津氏は「法律的には問題ない(はず)」と言っているだけなので,だったら「この問題専門家デザイナーじゃなくて法律家じゃね?」と考える次第である

今回の問題関係しない権利

権利保護対象保護目的侵害判定基準権利の発生
特許権自然法則を利用したアイディア発明奨励産業の発展類似性登録
実用新案権自然法則を利用した物体の形状や構造に関するアイディア考案の奨励産業の発展類似性登録

特許機能を実現する方法装置などの技術手段アイディア保護するもの実用新案も,特許ラスボスとした時の中ボスみたいな位置付けだと思うので,意味的には特許と変わらない。いずれも機能とは無関係表現としてのデザイン保護とは全く異なるので,そもそも特許制度比較してどうこうというのは筋違いだと思う。

2015-09-08

本当に佐野氏のエンブレム著作権的にアウトじゃないのかの論考

深津氏の文章を読んで、本当に佐野氏のロゴ著作権的にアウトじゃないか

疑問に思ったのでベルギー弁護士の人がやろうとしていた

ことを代わりにやってみた。

著作権侵害が成立するには

1.依拠

2.類似性

3.利用行為を行ったか

の3つをすべて満たす必要があるらしいので、順番に検討してみようと思う。

なお、著作権侵害が成立する要件については、こちら

(http://www.saegusa-pat.co.jp/copyright/cr_02_3.htm

を参考にした。


1.依拠

はつまりパクった経路が確認できるかをベルギー側が

証明する必要があり、Pinterestの閲覧の有無が争点になると思う。

当然ベルギーデザイナーPinterest自分ロゴ登録しているし

佐野氏もPinterest登録していたことが確認されている。

これによって佐野氏がベルギー側のロゴを見たということには充分妥当性があるように思う。

ここで佐野氏が実際にそのページをみたかどうかの証明必要ないし(もちろん証拠があればそれに越したことはないが)、

佐野氏がもし仮に、見ていないと発言しても、忘れたと発言しても依拠性が覆されることはない。



2.類似性

まず佐野氏のロゴベルギー側のロゴ類似している部分を列挙してみる。

類似点 ベルギー側のデザインの要素

・中心の縦の棒のパーツ

・左上と右下におかれたパーツ

・3つのパーツにより切り抜かれた円の形を視覚的に感得できること

・パーツの組み合わせにより『T』と『L』の合字が視覚的に感得できること

以上の4つではないかと思う。

(1)判例判断基準

判例では、他人著作物表現形式上本質的な特徴を直接感得できるかが判例判断基準となるようだ。

ここでは、"表現形式上の特徴"が争点となる。

9分割による"モジュール"による展開性や"書体"などは、

"構造的な特徴"となり、デザイン本質的な特徴ではない。

もし仮にまったく別のデザインなのに、モジュール展開性が

可能だったり、たまたま『T』の書体が一緒だとしてもそれは

構造的な特徴(つまりアイデアのこと)として処理され、

類似性があるとは認められないのと同じ。



(2)表現共通性

これは一目しただけで、類似していることが認められるのではないかと思う。

相違点はベルギーデザイナーデザインが外側に黒丸で囲んであり、

モノクロ(2色構成)で構成されているのに対し、佐野氏の、エンブレム

外側の黒丸に対する円がなく、4色構成であり、右上に赤い丸があることの

いであるが、これらの違いはベルギーロゴが土台にあってはじめて

成り立つものであり、ベルギーロゴ本質的な特徴であることが理解できる。

まりベルギーデザインが土台にないと、佐野氏のデザインはまず

構成できないことに着目したい。




(3)創作的部分の共通性

ここではベルギーロゴ創作的か、一般的かが問われる。

日本側は、幾何学的模様による構成は、どこにでもあると

主張していて立証は難しいように思える。

しかベルギーロゴが『T』と『L』の合字であることに

着目してみたい。

ベルギーロゴの着想の出発点は『T』と『L』の合字部分

である

それに対し、佐野氏のロゴの出発点は『T』のフォントである

原案を見てもそれは明らかである


佐野氏の案を出発点にすると、どうしてもロゴの右下にあった

パーツ(≒△)は右上にこないといけない。佐野氏の原案でも

右上に△があり、右下に△を入れる論理的必然性がなく、

ここに飛躍的がある。

ベルギーロゴには元々、『T』と『L』の合字であるという

出発点となっているため、飛躍的な超越はない。ここにベルギー

ロゴ創作性が認められる。

おそらく佐野氏は『L』の合字部分に気付かなかったのではないか。

ベルギー側のデザインが『T』のみのロゴだと思い込んだのである

日本人には一見なにも問題ないように思われる。しかし『T』の

右下にパーツを入れることは欧米では一般的ではないのである

まり佐野氏のロゴは、『T』としては非常に不自然な形状をして

いることになる。この不自然さこそ、一般的でないことの証明であり

創作性を保有しているということになる。

さて佐野氏はどこから、右下に三角(≒△)のパーツを配置する

という着想を得たのだろうか。


3利用行為を行ったかどうか

あきらかに五輪エンブレムとして利用すれば利用行為を行ったことになる。

佐野氏がエンブレムを取り下げたために、ベルギー側も告訴を取り下げるしかなかった。




おそらく以上のことをベルギー側は証明しようとしていたので

はないかと思われる。

これを読んでもみんな(深津氏や山本一郎氏を含む)は、佐野氏は

エンブレムをパクッてないということになるのだろうか、聞いてみたいところである

ついでに以前の自分記事

http://anond.hatelabo.jp/touch/20150903190148


よろしくどうぞ

「よくわかる、なぜ「五輪リエージュロゴは似てない」と考えるデ

よくわかる、なぜ「五輪リエージュロゴは似てない」と考えるデザイナーが多いのか?

http://bylines.news.yahoo.co.jp/takayukifukatsu/20150907-00049112/

なんというか、この記事を読んで「この人って常識教養もないのか?」って思った。

もしこの見解が「デザイナー界隈の最大公約数」というのなら、デザイナーってのはどれだけ教養常識もないのだろう。

この説明をみて「その通り!」って思う人って、どれだけ教養も知識もないのだろう。

深津貴之という人は、ベルギー国やそのデザイナー侮辱しているのだろうか。

今回の類似性理解するには、前提としてステンシル書体を知っていなければなりません。これは製図やレタリングで使われるステンシルテンプレートモチーフとした書体通称です。リエージュや、チヒョルト展の文字デザインは、このステンシル系の書体ベースにしています

まりリエージュチヒョルト展のロゴにあるTやLの文字の分割具合は、「ステンシル書体お約束」なわけです。

1.ステンシル書体という書体ジャンルがある

2.リエージュロゴチヒョルトロゴは、このステンシル書体に属する

3.ロゴのTが分割されてるのは、ステンシル書体(のローマン系)の作法

などとあるように、深津氏の論理大前提に「リエージュロゴ」や「チヒョルトロゴ」は、ステンシル書体を基本にして作られている、という主張をおいている。

そんなわけあるか。

ステンシル体というのは、ペンキやスプレーなどで簡単に、木箱や木樽などにアルファベットをペイントする「型紙文字」を模したものだ。

ところどころ文字の線が切れているのは、「型紙を作るときに閉曲線を作らない」為とか、さらに型紙の強度(壊れにくさ)なども加味した、

実用大前提理由があるんであって、オシャレのためでも独自性のためでもない。

更に、ステンシル書体の由来が「実用」、それも非常に泥臭い場所用途での実用やその使われる対象や実際の転写品質関係もあることから

ステンシル書体は「野性味」、良い意味での「不精さ」「無骨さ」「無頼」「不器用」「泥臭さ」「俗っぽさ」「荒っぽさ」、そういうイメージ連想させるものだ。

ベルギー国王名前を冠したベルギー王立の劇場エンブレムを作るときに、そんなものから出発するわけがないだろう。

深津氏の主張は「ベルギー王や王立劇場イメージは、野生、不精、無骨不器用、泥臭い、俗っぽい、荒っぽい、である」といっているに等しく、

ステンシル書体から出発してスタイリングを経て現在ロゴになった、と主張するということは

リエージュ劇場は、ちょっときれいにスタイリングされただけ、そもそもの根本的にはステンシル書体が似合う場所なんだよ」と言っているにすら等しい。

まりにも無教養すぎるし、ベルギー国や王立劇場、そのデザイナーに対してあまり侮辱的過ぎる。

「でもステンシル書体と共通する特徴があるんだし、ステンシル書体と同じ」というところから恐らく深津氏の論理は出発しているんだけど、

それこそ深津氏が言うところの「井と♯と#が同じ文字と言っている、無学な藁人形」と深津氏の知能が同じであるということに等しい。

なんというんだろう、これが本当に「デザイナー」の共通認識なのか?

デザイナーというのはここまで無教養で、無礼で、不躾で、まがりなりにも一国の王を侮辱して恥じない人間なのか?

深津氏の説明を聞いて「なるほど」と思った人は、このぐらいのことも頭が回らないのか?

五輪エンブレムをめぐるホッテントリについて」がわかりにくい理由

http://anond.hatelabo.jp/20150907223211

個人的釈然としない部分がいくつかあるので整理・言及したい。

増田氏の主張は以下の通りである

-----

1. 「劇場ロゴパクリ」は争点になっていない。五輪エンブレムとして採用するか否かが争点

2. 類似性(似ている/似ていない)が認められるかどうかということが話題となった

3. パクったかどうかに関係なく、単に似ているということで著作権上の問題が生じる

4. 他の案件におけるパクリ(盗用)はあった

5. 「劇場ロゴパクリ」はなくても、チヒョルト展のパクリはあったと認定できる。その根拠は次の二つである

5-1. 文字とは無関係の装飾要素かつまったく不要な赤丸が原案の右下にあったか

5-2. 「(佐野氏がチヒョルト展を訪れた事実を認めた上で佐野氏がチヒョルト展のロゴを)覚えてない」と弁解したことについて、彼は嘘をついている、プロならばこれほどのデザインをあっさり忘れるはずがないから

6. 深津氏は争点になってないものについて解説しており、深津氏の見解のもの意味を持たない。

7. 「劇場ロゴとのパクリではない」なんていうどうでもいいことを持ち出して、「専門家の言うことを聞け」と述べるような深津氏の主張は妥当ではない

8. 深津氏の見解の主要な点は「専門家に任せるべきだ」とした部分にあるが、最終案を決めたのは素人である武藤事務総長であるため、深津氏の主張は成立しない

9. ベルギー劇場ロゴとの類似性が認められるかどうかという法的争点を抱えている状況の中、佐野氏の他の案件におけるパクリが判明。加えて、原案と最終案はまったく違うものであるほか、最終案を決定したのは事務総長ということが判明した。これをふまえて、「五輪エンブレムとして採用するには適切ではない」という民意が生じた。

10. 9 を無視して「専門家判断に任せよ」という深津氏の主張は問題デザインの面だけに限定しており、きわめて視野が狭い。まったく問題所在理解していない。

11. 今回のエンブレムは、エンブレムデザインとしての良し悪しで決まったのではなく、展開力で決まった

12. (原案の)丸と三角と四角というデザインはあまりにも単純で凡庸であり、これを「美しい」「見事だ」と思うようなデザイナーはいないだろう。専門家民衆の声と自分の心の声を聞くべき

13. 心の底では「くだらん」と思いながらはっきりと口に出せない。「展開力が優れている」と言われると「なるほど」と言って承諾するだけで「エンブレムとしてはあまりにも凡庸な図形だ」という本音を口にできない。

14. そんなデザイナーたちの良心というものを信用できない

id:sisya 氏のコメントに対し:

15. 「(劇場ロゴと)似ているか依拠しているか」というような話題は争点ではない

16. この事件問題点は、ベルギー裁判で勝つかどうかじゃない

17. 著作権問題にしていない。そもそもベルギーロゴとの関係問題にしていない。ベルギーロゴとの関係などはどうでもいい

id:bros_tamaコメントに対し:

18. “五輪エンブレムデザインで何が問題であったのか”ということは今回の騒動ではほとんど意味がないことだというふうに評価している

19.パクリデザイナー作品五輪正式採用することの倫理的な是非」が問題

20. 美術的な問題はない。美術的なことをいくら論じても、今回の騒動には何の関係もないというのが本項の趣旨

21. 劇場ロゴとの類似性とかパクリとかはほとんど話題になっていない

22. 深津氏の見解否定しているわけではなく、本質とは関係ないとして軽視しているだけ

id:Eizo0000 氏のコメントに対し:

23. この問題専門家(つまりデザイナー)に委ねるべきで、大衆がこの問題に口出しするべきではない、という発想を問題視している

id:honma200 氏のコメントに対し:

24. 問題本質は、法律違反をした(あちこちで画像の盗用をした)作者のデザイン五輪採用するかどうかという倫理的な部分にある

25. 23 の主張も、深津氏の記事が訂正されたことによりかなり色褪せてきたとも言える。

-----

全体を通して、おそらく増田氏は「犯罪者である佐野氏がデザインしたエンブレム採用することは倫理的問題がある」ということを言いたかったのだろう。

しかしながら、その結論に向けて展開した論理が歪んでいること、根拠が不十分であったりすること、本筋とは関係ない論理が混じっていること、

話題」「争点」「問題」といった言葉の使い分けが曖昧であることが、エントリのわかりにくさや理不尽さを生じているのではないかと考える。

冒頭で個人的釈然としない部分があると述べた。論理が歪んでいるのが気持ち悪いと思う私的な感情から、その部分について指摘していきたいと思う。

増田氏が取り扱う問題と深津氏が記事が取り扱うことが違うということを増田自身認識していない

増田氏は、深津氏の記事を「劇場ロゴパクリではないと言っているだけ」としたが、この時点から既にズレが生じている。

記事は、「五輪リエージュロゴは似てない」と考えるデザイナーがどうしてそのように考えるかといった点にフォーカスしたものに過ぎず、増田氏が取り扱いたい問題については言及していない。

増田自身も、ロゴデザインがどうとか劇場ロゴと似ているかとか著作権がどうとかは争点ではない(主張1、15、16、17、18、20)、

自身の取り扱いたい問題本質とは関係ないとしている(主張22。これらの主張だけを見れば主張6 も「(増田氏にとって)意味を持たない」として解釈することができる)。

それなのにも関わらず、自身問題とすることを深津氏の記事と結びつけたために、6、7、8、10 といった見当違いな主張が生まれ、(はてブコメント欄観測する限り)読む側に混乱が生じたのではないだろうか。釈然としない。

■各人のコメントに対する返答の的はずれさ

3、4 に対し、id:sisya 氏は「単に似ているだけでは盗用にならず、依拠しているかどうかが重要」とコメントされたのではないだろうか。

そのことについては深津氏の記事の「前提知識1」の項に書かれており、それを踏まえてid:sisya 氏は「参照元エントリ全然読解できていないように見える。」「もう少し元記事を読み返すことをお勧めする。」と述べたと思われる。

そう考えると、id:sisya 氏に対する返答は的外れである

id:bros_tama 氏の「あの記事は“五輪エンブレムデザインで何が問題であったのか”について書かれているんです」というコメントに対し、

「それはわかっている」「本質とは関係のないことをいくら解説しても、そんなことはどうでもいいことだ」と返答しながらも、なぜ自身問題とすることを深津氏の記事と結びつけたのか。

その矛盾id:bros_tama 氏がコメントをする動機となったと思われるが、いかんせん増田氏の返答は的外れである釈然としない。

根拠不十分

4 については、実際にトートバッグの件について佐野氏側が「第三者デザイントレースしていたことが判明」と発表していることから、間違いのない認識だろう。

しかしながら、5 については何の根拠もない。その根拠とする5-1 についても5-2 についても不確かではないか。釈然としない。

■「それ、あなた感想ですよね」(ひろゆき風)

ちょっと主語が大きすぎるのではないかと思う(主張9、12、13)。自身の思いを投影しただけに過ぎないと感じる。釈然としない。

不要論理

犯罪者である佐野氏がデザインしたエンブレム採用することは倫理的問題がある」という結論に向かう上で、6、7、8、101112、13、14 は必要のない論理ではないか。

深津氏がいわれもなく謗られたと受け取る可能性がある内容を記述することに何の意味があるのか。釈然としない。

犯罪者呼ばわり

トートバッグの件について、佐野氏側はトレースした事実を認めたが、それ以外の案件についてはまだはっきりとした裏付けはとれていない。

何らかの罪に問われたわけではない現在の状況下において、一個人を「大犯罪者」と呼ぶのは果たしていかがなものか。一個人が一個人を断罪することは危険ではないかと私個人は思う。釈然としない。

■ずれる結論

犯罪者である佐野氏がデザインしたエンブレム採用することは倫理的問題がある」(以下、結論Aとする。)という結論に向けて論理を展開したかと思いきや、

id:Eizo0000 氏のコメントを受けて「この問題専門家(つまりデザイナー)に委ねるべきで、大衆がこの問題に口出しするべきではない、という発想を問題視している」(以下、結論Bとする。)と結論を変更した。

その後、深津氏が記事結論部分の表現を変更したことを受け、増田氏は「問題視したことは、かなり色褪せてきたとも言えます。」「「大衆デザインには無知なんだから口出しするな」というような方針が、少しは改まったのだとすれば、本項は一定役割があったと言えるでしょう。」と追記。

なんだ、結論Bを言いたかったのかと思いきや、さらにその後のid:honma200 氏のコメントを受けて、再び結論Aを書き連ねる。これでは、結局言いたいことが錯綜しても仕方ない状況だ。釈然としない。

■まとめ

横暴な論理を振り回すことは非常に危険行為ではないかと思いますしかしながら、増田氏が問題視する倫理面に切り込んでいくことは重要と思うので、これについて僕も書けたらよかったのですが、見識がなく断念しました。どなたかお願いします。

http://anond.hatelabo.jp/20150908142223

深津貴之の記事って最悪だと思うわ

あの内容をベルギーで発表しても日本と同じように称揚されると思うのかね

ツイナビの記事とかブコメで叩かれてるけど頭おかしーだろ

http://twinavi.jp/topics/news/55ed5ffc-0a30-4ffc-a057-3b8eac133a21

http://b.hatena.ne.jp/entry/twinavi.jp/topics/news/55ed5ffc-0a30-4ffc-a057-3b8eac133a21

じゃあ、裁判起こしたオリビエ・ドビって、デザインのこと何も知らない素人なのかよって感じ

深津の記事って、佐野研二郎とオリビエ・ドビっていうプロプロ問題を、プロネット素人問題すり替えて話し進めてるわけ、アホかと

http://anond.hatelabo.jp/20150908023840

今回の件もエンブレムだけの事に限れば、

ベルギーのもの商標登録関係

オリンピックエンブレムを使うに当たって障害になるような部分に

登録されてなければ手続き上は何も問題ないわけで。

特許世界になれば、

パテント・トロールなんていう輩だらけだしな。

今回の件で、○△□の簡単なデザインとかを

無駄商標登録しまくる人とか出てくるのかな?

どれくらい簡単に登録出来るものかしらんし、

既にそういうのが在るのかもしれないけど。


ただまあ、手続き問題ない、とは言っても、

オリンピックエンブレムケチが着くような物を使うのはどうかと思うし、

もうちょっと早くなんとかしとけば誰もここまで傷付かずに済んだのにな、

という感じだが。

(まあ、佐野事務所に関しては明らかに膿が沢山あるのでそういう悪が

出てきた事は良いことだと思うが。)

過去の何かに似ないデザインなんて作れる訳ねーだろ、ぼけ

ちゃんとしたグラフィックデザイン歴史なんて百年やそこらだけれど、毎年何万人っていう人間が何作品作ってきたと思ってるんだ。それ以前には人類が始まってから人間創作活動してきた。

 

「他のなににも似ていないデザインを作れ」なんて無理だよ。あほか、くそが。

 

佐野氏の五輪ロゴの話でいえば、モジュール化という今回のコンセプトをグラフィックに落とし込んでいれば問題ない、極端な話、佐野氏がベルギーロゴを知ってたとしても問題ないというのがデザイン業界では雰囲気な気がする。結局どれだけ、それらしい能書きが作れて、それをグラフィックとして落とし込めているか、なんだよ。そして、すくなくとも佐野氏は、デザイン業界言語では、ベルギー差別化できるくらいの論理武装は出来ていて、それがデザイン業界にいる人なら「ああ、こうしたかったのね」というのがコンセプト文なしで大体伝わるものが作れていた。だから佐野氏案は採用された。仮に審査中にベルギーロゴが出てきていたとしても、審査員は「よいデザイン」と判断していたんじゃないかな、と思う。

 

けど、それが市民乖離してるんだとしたら、どっちかがすり寄るしかない。ただし、もしデザイン業界側がすり寄ることになったら、それはデザイナーは何も作れなくなる。ほんとに。だって手を動かした瞬間、その手の軌跡は人類数千年の歴史のうちの誰かが動かした手の軌跡に似てしまう。どうしても似てしまう。ちょっと考えれば分かることだろ。

似てることが罪なら、もう本当になにも作れなくなる。

 

そんなこと言っていると、いやそうじゃない「態度」が市民に受け入れられなかったんだという反論になっていない反論がくる。それ気持ちは分かるけど、それならそれで徹底的に「態度」に対して批判を加えるべきで、「ロゴ類似性」を責めるべきではない。能書きぐだぐだ書いて剽窃だ、だから佐野氏は駄目だ、と言ったところで、佐野氏態度がむかつくんだったらその能書きは「ごまかし」だろ。素直にお前の態度がむかつく、って言えば済む話じゃないか。

 

それならそれで佐野氏も「ごめんぴー、調子載ってたよ」って謝って済むじゃない。それで手打ちだよ。トートバッグとか展開例の写真のみそぎは別にまた必要だけれど。

 

いまはデザインの話だけだけど、根源的には音楽にも絵画にも彫刻にもマンガにもアニメにも小説にも料理にも何にでも言えちゃうよ。そんな息苦しい世界は私は嫌だよ。

 

http://twinavi.jp/topics/news/55ed5ffc-0a30-4ffc-a057-3b8eac133a21

これを読んで、あと、これのブコメを読んで。思ったことを書きなぐりました。

五輪ロゴコメント見ててエセ科学信者を思い出した

五輪ロゴ類似問題について、以下のブログ話題になっていました。

◯よくわかる、なぜ「五輪リエージュロゴは似てない」と考えるデザイナーが多いのか?

http://bylines.news.yahoo.co.jp/takayukifukatsu/20150907-00049112/

あくま五輪ロゴベルギー国立劇場ロゴに絞った話ですが、

一般国民の私にも大変分かりやすく書かれています

ロゴの成り立ちが違うのも分かりやすかったですし、

何より文章が丁寧で読んでいて楽しい文章でした。

が、コメント欄を見ると

「今のデザイナー図面鉛筆で引けずオリジナリティーが無い」や

「ここで書かれているような類似性に関する分析なんて、もはやどうでもいい」など

ブログ主題からずれた反論で溢れています

私もフランスパンぱくった時点で佐野氏はアウトだろと思っていますが、

ここで語られている話とは論点がずれすぎてます

しか最初に「問題を切り分けるために、トートバッグ空港写真などの盗用問題や、ロゴの良し悪し、作者の人格審査委員会のもの等については、本稿では扱っておりません。」と書かれているにも関わらずです。

で、何かこの感じ見たことあるなーと思ったら、反エセ科学記事に対するエセ科学信者コメントにそっくりだと気付きました。

・主張と違う論点反論する

自分(または他の人)が良いと思っているから正しいと主張する

業界自体が間違っていると言い出す

人間自分の信じたいものだけ信じると言いますが、

ここまで行くと酷いものだなと思った話題でした。

2015-09-07

五輪エンブレムをめぐるホッテントリについて

深津貴之 氏の見解が多くのブクマを集めている。

   http://bylines.news.yahoo.co.jp/takayukifukatsu/20150907-00049112/

   http://b.hatena.ne.jp/entry/bylines.news.yahoo.co.jp/takayukifukatsu/20150907-00049112/

 

実はこれは、「劇場ロゴパクリではない」と言っているだけだ。上手にていねいに解説しているが、話の趣旨のもの組織委の見解と同じだ。その点は、増田が指摘したとおり。

 似ているとか似ていないとか最初に言い出したのは誰なのかしら

 

しかしながら、組織委の見解はピントがずれているし、その意味では、深津貴之 氏の見解もピントがずれている。そのことを解説しよう。

 

 1.劇場ロゴパクリは争点ではない

劇場ロゴパクリはもともと争点となっていない。これを話題にしたのは一部の人だけ(もしくは初期だけ)だ。

 

では、何が話題になったか? 次の二つだ。

  (1) 劇場ロゴとの類似性

  (2) 他の画像パクリ(盗用)

 

前者は、著作権問題だ。これは、パクったかどうかに関係なく、単に似ているということで、著作権上の問題が生じる。このことは、劇場側の弁護士が主張したことだ。

後者は、サントリーのバッグや、五輪の展開例や、多摩美ポスターなどで、画像の盗用があったことだ。これを「パクリ」と指摘した。

要するに、「劇場ロゴとの類似性」もあったし、「パクリ」もあったのだが、「劇場ロゴパクリ」は、もともと争点になっていないのだ。

その意味で、深津貴之 氏の見解のもの意味を持たない。ありもしない仮想敵攻撃しているだけだ。藁人形論法であるにすぎない。

劇場ロゴパクリ」というものを、彼がいくら否定しようが、それは、ありもしない怪物攻撃するドン・キホーテと同様であり、もともと存在していない対象否定しているだけにすぎない。

 

 2.チヒョルト展のパクリ

劇場ロゴパクリ」はなくとも、チヒョルト展のパクリはあったと認定できる。なぜなら原案では、右下に余計な赤丸があったからだ。

このような赤丸は、文字とは無関係の装飾要素であり、まったく不要ものだ。実際、他の文字では、このような余分な要素はない。

  http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/b/bunbuntokuhoh/20150828/20150828225213.jpg

なのに、T という文字でだけ、余分な赤丸の要素が追加されている。この文字だけにある特異な現象だ。

このことからしても、これがチヒョルト展のパクリであることは明白だろう。

(仮にパクリでなければ、赤丸は中央上または中央下にあるはずだ。それが佐野デザインの9分割のポリシーからだ。)

 

さらに、状況証拠もある。「そんなことは覚えていない」と弁解したことだ。素人じゃあるまいし、プロならば、これほどのデザインをあっさり忘れるはずがない。

とすれば、「覚えていない」と言った時点で、嘘をついている。あるいは、ジョブズ並みの「現実歪曲空間」に入っていることになる。そのいずれだとしても、パクリはあったことになる。(ただし本人が正直に申告していないだけだ。)

 

 3.専門家に任せるか?

深津貴之 氏の見解の主要な点は、「専門家に任せるべきだ」ということだ。

1. 大衆によるデザイン判断は、デザインの一側面しかジャッジできない。

2. 多面的ジャッジするためには、専門家への信任が必要

 

しかしながら、今回の最終案を決めたのは、専門家である審査員ではなく、素人である武藤事務総長だった。

   http://www.yomiuri.co.jp/national/20150904-OYT1T50016.html

ゆえに、「(決定を)専門家に任せるべきだ」という主張は成立しない。現実には専門家には任せられず、素人勝手に決めてしまたからだ。(そして佐野最終案に決まった。)

 

また、今回の主要な争点は、デザインの良し悪し(デザインジャッジ)ではなくて、五輪エンブレムとして採用するか否かだった。

デザイン的に良し悪しを判断する(ジャッジする)のならば、専門家が決めてもいいだろう。しかし人々が批判したのは、デザインの良し悪しではなくて、五輪エンブレムとして採用するか否かだった。そこでは、次の諸点が問題となった。

  ・ ベルギー劇場と法的争点をかかえている。

  ・ その法的争点は、類似性の有無であって、パクリの有無ではない。

  ・ トートバッグではパクリが判明した。(彼は犯罪者だと判明した。)

  ・ さらに、続々とパクリが判明した。(彼は大犯罪者だと判明した。)

  ・ 原案と最終案がまったく違うと判明した。(組織委は嘘をついた。)

  ・ 原案では、最終案にある大きな円がなかったと判明した。

   (大きな円を選考理由とした初期の説明は嘘だったと判明した。)

  ・ 最終案を決定したのは審査員たちでなく事務総長だと判明した。

   (制度を逸脱した暴走であると判明した。非合法ふう。)

 

これらの問題が続々と判明した。このことから五輪エンブレムとして採用するには適切ではない」という民意が生じたのだ。こういう民意無視して、「専門家判断に任せよ」というのは、問題デザインの面だけに限定しており、きわめて視野が狭い。まったく、問題所在理解していないと言える。

自分の専門領域のことしか理解できない人を「専門馬鹿」と呼ぶ。

今回の問題は、「劇場ロゴをパクったかどうか」というデザイン界だけの問題ではないのだ、と理解するべきだ。そもそも、「劇場ロゴをパクったかどうか」というのは、もともと争点になっていなかったと言える。(劇場だって、そのことを争点としない旨を主張している。商標法違反ではなくて、著作権法による類似を争点とすると主張している。)

今回の問題は、上で列挙したようなさまざまな問題が絡み合っている。ここで「劇場ロゴとのパクリではない」なんていうどうでもいいことを持ち出して、「専門家の言うことを聞け」と述べるような主張は妥当ではない。むしろ専門家こそ、民衆の声を聞くべきだ。

 

最後に一つ。

深津貴之 氏はデザインのことは専門家に任せるべきだと主張する。しかし今回のエンブレムは、エンブレムデザインとしての良し悪しで決まったのではない。展開力で決まったのだ。つまり、布地の柄物のパターン出来映えのような見方によって決まったのだ。

そもそも、(原案の)丸と三角と四角というデザインは、あまりにも単純で凡庸であり、これを「美しい」「見事だ」と思うようなデザイナーはいないだろう。なのに、心の底では「くだらん」と思いながら、はっきりと口に出せない。「展開力が優れている」と言われると、「なるほど」と言って承諾するだけで、「エンブレムとしてはあまりにも凡庸な図形だ」という本音を口にできない。

自分の(デザイナーとしての)内心の声を聞くことができず、説明された「展開力」なんていう言葉を信じてしまうようでは、デザイナーたちの良心というものを信用できないのである

専門家は、民衆の声を聞くべきだ。そしてまた、自分の心の声を聞くべきだ。「あの原案はあまりにも凡庸だ」と、自分の心の声が訴えているはずだ。

 


 

 追記。

 

id:sisya 参照元エントリ全然読解できていないように見える。単に似ているだけでは盗用にならず、依拠しているかどうかが重要。もう少し元記事を読み返すことをお勧めする。

 

本項の話を全然読解できていないように思える。「(劇場ロゴと)似ているか依拠しているか」というような話題は、争点にはなっていないというのが、本項の趣旨だ。そんなことはどうでもいいから関係ない、という趣旨

 

だいたい、そんなことは、たいていの人は話題にしていない。著作権を争点にしているのは、ベルギー弁護士だけだ。日本人ほとんどは、そんなことに関心を持っていない。関心を持っているのは、id:sisya さんや id:allezvous さんぐらいだ。

 

この事件問題点は、ベルギー裁判で勝つかどうかじゃない。そんなことを話題にしている人は、ほとんどいない。(そもそも裁判が成立するかどうかもはっきりとしない。訴えの利益がないので、却下されるかもしれない。そうなったら、著作権を争点にするのは、すべて空論になる。)

 

もちろん、本項でも、著作権問題にしていない。そもそもベルギーロゴとの関係問題にしていない。(ベルギーロゴとの関係などはどうでもいい、という趣旨。)

 

id:allezvous 著作権侵害要件たる依拠性を検討できない分析なぞ意味はない。

 

依拠性によらず類似性だけで著作権法違反を問える、と主張しているのは、私ではなくて、ベルギー弁護士 http://bit.ly/1VMxON2 です。詳細は、このリンク先にある週刊新潮記事に書いてあるので、そちらを読んでください。

一般に、ロゴのような単純な図形では、依拠性というものは(証明のしようがないので)問われず、類似性けが問題となります。たとえば、ミッキーマウス著作権では、単に似ているだけで問題視されます。いくら「真似したわけじゃない」と主張しても、「似ている」だけで問題視されます

なお、本項では、著作権についての「分析」なんかしていません。著作権は本項では話題になっていません。ついでの形で、1行か2行、ちょっと引用ふうに言及しただけです。

 

id:bros_tama あの記事は“五輪エンブレムデザインで何が問題であったのか”について書かれているんです.本来どうすべきであったか,解決のためにはどうする,とかはこれを踏まえて考えなくちゃいけないんだよね,という話です

 

それはわかっているし、本項もその趣旨で書いてあります

それを前提とした上で、“五輪エンブレムデザインで何が問題であったのか”ということは、今回の騒動ではほとんど意味がないことだ、というふうに評価しています五輪エンブレムデザインなんか、あまり重要ではないんですよ。デザインじゃなくて、これを採用するかどうかが問題なんです。

端的に言えば、「パクリデザイナー作品五輪正式採用することの倫理的な是非」です。ここでは倫理的問題があるだけで、美術的な問題はありません。美術的なことをいくら論じても、今回の騒動には何の関係もない、というのが、本項の趣旨です。

本質とは関係のないことをいくら解説しても、そんなことはどうでもいいことだ、という趣旨です。


 

誤解があるかもしれないので解説しておくと、私は別に、深津貴之 氏の見解否定しているわけではない。素人向けに専門家が詳しくデザインのことを解説しよう、という努力は立派なものだと思うし、有益でもある。

ただしそれは、あくまで今回の騒動のオマケふうのエピソードとか裏話であるにすぎない。楽屋裏の話。こっそり井戸端酒場でおしゃべりするための話題

今回の騒動は、佐野デザイン五輪エンブレム正式採用するかどうか、ということだ。それは、「採用しない」という形で、一挙に解決した。これだけが問題であったからだ。

一方、劇場ロゴとの類似性とかパクリとかは、ほとんど話題になっていない。だから、こんなことはどうでもいいことだ、というふうに評価している。

深津貴之 氏の見解を(間違っているとして)否定しているのではなく、(本質とは関係ないものとして)軽視しているだけだ。勘違いしないでほしい。

 


 

その後、状況が少し変化したようです。次の質問に答えようとして、気づきました。

 

id:Eizo0000 何と戦ってるんだ。

 

この問題専門家(つまりデザイナー)に委ねるべきで、大衆がこの問題に口出しするべきではない、という発想を問題視しています。そのことは、本文中で引用した箇所で、下記のことです。

1. 大衆によるデザイン判断は、デザインの一側面しかジャッジできない。

2. 多面的ジャッジするためには、専門家への信任が必要

 

しかしながら、この箇所は、今では次のように書き直されました。

1. 大衆によるデザイン判断は、外見やキャッチーさに集約されていまう。デザインの一側面しかジャッジできない。

2. 多面的ジャッジするためには、デザイナや弁護士など専門家への信任が必要

 

深津貴之 氏が、元の文章を書き改めたので、本項において問題視したことは、かなり色褪せてきたとも言えます

大衆デザインには無知なんだから口出しするな」というような方針が、少しは改まったのだとすれば、本項は一定役割があったと言えるでしょう。

 

  ※ 「集約されていまう」というタイポは、原文のままです。

    引用部分はコピペしました。

 

id:honma200 結論とかまとめを書かないから散らかりすぎてて良く分からん

 

まとめ:

この問題本質は、最終案が劇場ロゴパクリであるかどうかではなくて、考案者があちこちで画像の盗用をしたという問題である。つまりデザイン問題ではなく、法律違反をした作者のデザイン五輪採用するかどうかというという倫理面の問題である。したがって、この問題デザイン専門家に任せておけば済むというわけには行かない。「デザイン専門家に任せよ」という主張は、今回の問題本質からは外れている。

 

  

http://anond.hatelabo.jp/20150907152546

結局、トートバッグ写真盗用、コンセプト拝借とが明確に問題で、メガネ写真とパン氏への連絡に関する件が未解決なのか?

よくあるしっぽ切り推奨みたいだけど、佐野事務所にとんでもない嘘つきが1人いると仮定するとすべて説明がつくな。

ベルギー氏の提訴は、オリンピックロゴ排他的使用権に対する防衛意味合いが強いのかね。

佐野氏の望んだ未来

今回のパクリ騒動、個々の事例は別として(管理責任については知らない)、エンブレムに関しては、佐野氏は少なくともパクリでないと今でも考えていると思う。少なくとも、さらなる問題となった原案によって、ベルギー劇場ロゴに関しては偶然、ということは証明された。

ヤン・チヒョルドのあれは、あの単純構造を見ていたとしても、意識して真似しようとはならないだろう。9つのブロックに分けて幾何

形態でTを図像化すればヤン・チヒョルドのあの形は早い段階で出るし、似ていると思ってもダメだとは思わない。オデンの図像化で赤塚不二夫以降、⚪︎△◽︎はパクリとして叩かれたことがあるだろうか?

あれが今回のオリンピックに相応しかたかどうかはわからない。ただ、想像だが、極めて単純な形でエンブレム構成した佐野氏が目指していたのはこういう事だったのかなと思うところがある。

最初炎上したときに、どこかのセブンイレブンが悪ふざけで、オデンでエンブレム表現していた。なるほど。簡単に真似できる。だれでも、ふざけてそこらにある物で真似して、SNSにアップできる。今回のオリンピックは様々な問題で、人々の心から離れていた。でも、この単純なエンブレムで積み木のように一般市民ロゴを真似して親しみを積み重ねたらちょっと楽しくないだろうか?あのオデンの件でわざわざ公式に問い合わせたら拒否された、と反論もあるだろう。そりゃ、商売からオフィシャルダメと言うよ。同人誌出版社関係と同じだ。

そこまで考えていたかはわからないが、そういう未来もあったがもう失われた。

2015-09-05

東京五輪エンブレム問題は関わる人すべてが滑稽にみえ

1000人の完全なる素人に「”T”という文字からデザインを作ってみて!」ってお願いしたら、少なくとも10人くらいは「ベルギー劇場ロゴ」みたいなデザインをすると思うんだよね。

から、あのカタチに主張できるような創作性はないと思うのに、営利目的か知らんが訴訟までやる気のベルギー劇場は滑稽なクレーマーしか見えない。

単なるクレーマーであるベルギー劇場に躍らされて、正義を振りかざしたつもりになってる2ch民たちも滑稽

四苦八苦エンブレムを取り下げた佐野氏も滑稽

エンブレムの選定に携わった偉い人たちも言い訳に追われてる感じが滑稽

仮にもベルギー欧州の国だから無意識的に強く意識ちゃうんだろうなー。

ベルギーではなく「アジアの国の劇場ロゴ酷似してる」だったら、2ch民たちも動かないと思うと人種差別(今回は逆差別?)の根深さを感じる。

2015-09-04

国民理解

報道番組キャスターなりコメンテーターなりが、「国民理解が得られていない」ってほざいているの見る度にすごく腹が立つ。

お前ら一体何のためにそこにいるんだ。そんなこと言ってる暇があったら国民理解とやらを助けるために少しは説明したらどうだ。

そもそもなんだけどさ。国民理解って何をすれば得られたって言えるの?

私がうっかり会社役員になって、うっかり不祥事謝罪会見を開くことになったとしたら、何をするのが正解なんだろう。

凄いざっくりとした計算なんだけどさ。

私がすごくわかりやすい説明を考えることができたとしよう。あくまで仮定の話だ。この説明を原文のまま聞くと国民の8割が納得したとしよう。

その原文をマスコミが良い意味で要約したとする。要約された分多少わかりづらくなったと仮定して、さっきの人のうち8割が納得できたとする。

この時点で0.8の2乗で国民の64%が納得できるわけだ。国民の半分が納得しているわけだし、これだけできりゃ上出来のような気もする。

さて、ここでマスコミが要約した説明を国民の何割が見ているか?という問題がでてくる。さっきの問題はこの部分を一切考慮していない。

いまどきの人間がどれぐらい報道をみているのか?って統計データ探したかったんだけどどうも見つからなかった。

まぁ仮に8割ぐらいとしておこうか。そしたら0.8の3乗で0.512らしい。いまのところギリギリ半分超えている感じ。

でもこれって、少し考えただけでもだいぶありえない話だってわかるよね。

大体さ、見ている人の8割を納得させる説明なんて無謀じゃん。それができたとしても、マスコミが良い方向に要約なんてしてくれるわけ無いじゃん。

今回の佐野さんのトートバッグ案件とかさ、佐野の部下がやりましたって話、誰も言わなくなったよね。あくま佐野さんがやった体になってるし。まぁ、そもそも部下がやったかどうか分からんけどね。

マスコミってフィルタを通した時点で国民理解を得ようなんて、もう絶望しかないよね。不祥事起こしたらさっさと首切って遺書でも遺した方が周りのためにもなるし一番自分が救われるんじゃない?

インターネットのお陰でマスコミフィルタ機能がどんどん薄くなっているとはいえ、結局ネット上のソースとしての役割はやっぱりマスコミに頼るしか無いわけで。

またエンブレム問題の話で申し訳無いんだけど、ベルギーのあれと佐野さんのあれが違うことだっていう理由に、「正方形を9分割したものを元に云々」ってのがあったんだけど、「これ我々には全然理解できませんよね」って言ったコメンテーターにブチ切れそうになっちゃったんだよね。

こいつら、そもそも理解する気さらさら無いんだな、って。問題張本人国民をつなぐパイプになるはずなのに、そのままの状態で通す気さらさら無いじゃん。

もうね、すげー不愉快なの。そもそも理解しようとしたの?通常のデザインの課程とか調べたの?

そして観る人達理解させる気あるの?専門家も呼ばずに何も知らない馬鹿そうなコメンテーターに中身すっからかんコメントさせて何がしたいの?

正直トートバッグの件とか出てきたあたりから佐野さんのことは少しも擁護する気なかったんだけど、こんなのばっかり見ていたらちょっと可哀想に見えちゃったわ。

そういうわけで、やっぱりなにか不祥事を起こしたら、遺書書いて首切るか首吊るかなんかして死ぬのが最強なんだろうなって。

どんなに頑張ったって国民理解するわけ無いんだから責任逃れも何も、責任取ろうとすると更にひどい目に合うわけだし。

生きてればいいことあるとかほざく人いるけどさ、ネット上にさんざん書かれた内容が完全に消えるわけ無いじゃん。

自分名前でググったら不祥事で叩かれた内容が死ぬまで出てくるんだよ。そんな目に合うならやっぱり死んだ方がマシだわ。

あー、怖い怖い。不祥事起こらないようなところで生きるようにしないと。

できるだけ偉くならないように、目立たないように、目立ったとしてもだれか別の人間責任を取るように生きないと。

もしものときはここに遺書書いて死ぬわ。さよなら

東京都庁で使う雑用品にケチつけるベルギー人って、頭イカれてるの?

2015-09-02

今回の件は、少なくともネット民大勝利ではない。

著作権議論をみていると感じるのだがいじめ議論をしているときと同じような議論本質のなさを感じる。

いじめダメだ」と同じように「パクリダメだ」というのは誰もが共通な認識であることは間違いない。

かたやその実態全然定義されようとしないんだよね。

被害者側がいじめだと訴えでた時点でそれがいじめになるなら、パクリも同様なはずだ。

でも現実はそんなことはない。ベルギーロゴパクリとは認定されないわけだし。

パクリには厳しいみんなも同人活動ゲーム実況コスプレなんかには寛大なわけだろ?

それはなぜ?法の規定に沿っているから?

それこそここで法の話を持ってきたらいじめなんて暴力沙汰にならない限り認定できないわけで、ただ著作権コピーライトを守ってれば著作権安心っていう話ではないと思う。

いじめダメだといっている人間が知らず知らずにいじめに加担していることがあるように、パクリダメだといってる人間も知らず知らずに模倣なりをしていることだってあるんじゃないかな。

なんというか、この辺の定義曖昧なまま皆で議論しようとするから、肝心な部分がはぐらかされて単なる個人攻撃しか見えなくなってくるんだよね。

佐野氏の是非ついての言及ではないので、彼の行動についてのコメントはもう結構です。

技法、、理論メロディトレースなどなど、みんな誰しも先人の影響を受けているのだから完全に自分オリジナルですって人なんていないはずだ。

それこそ学校勉強してきたのだから

断言できるのは、今回のことは「ネット民大勝利」じゃないんだよ。

どっちかというと「日本国民総自滅」っていうほうが近いと思うんだよね。

なんでって聞かれてもわからないんだけど、すごいブーメラン飛ばししまった気がするんだ。

例えば著作権周辺について厳しい法規制が敷かれて、ネット上や同人での自由表現規制がかかるとか。

佐野ロゴが気に入らないって理由だけで、オリンピックという国際的メンツを前に今回はやりすぎだと思うんだよね。

誰かうまく説明してくれないかな。

http://anond.hatelabo.jp/20150901191914

そこにきてあのベルギー劇場ね。パクりかパクりじゃないかというと、個人的見解としてはパクりじゃないですねアレは。

それを決めるのは「専門家」ではないってことだろ

この件に触れてるデザイン関係増田書き込みはいくつもあるが、全員例外なくこの部分を理解してないよな

盗作の前歴がごろごろ出てきた時点で、それ以外の類似作品も全てが「パクり」になったんだよ

東京五輪エンブレム最初パクリ指摘したのはネット民ではない

エンブレム白紙撤回報道で、各メディアが「取り下げはネットの功績」「最初ネットで指摘された」とそろって報じていて、何か何でもかんでも2ちゃんねらーのおかげ的な文脈になってるのが気持ち悪いので、把握している経緯をメモ

7月24日東京五輪佐野エンブレムが発表された

・発表直後からネット特に2ch系コメントが集まる場所ではもともと「微妙w」「ダサいw」「これはない」「他のが良かった」という否定感想で占められていた

ベルギーリエージュ劇場デザイナー・ドビ氏がネットで「似すぎている」と苦言を呈した

・それがtwitter拡散日本語クラスタでも翻訳され拡散し、2chにも伝わった

ベルギーのドビ氏が本気で訴訟すると表明し、最初からデザインが気に食わなかった日本ネットユーザーが総じて味方になった

五輪組織委と佐野氏が記者会見で「全く過去パクリはしたことない」と表明

・当初のエンブレムに関する「パクリパクリじゃないか」「参照したのかしていないのか」という議論から佐野氏の過去デザイン検証の段階に入る

以下、サントリートートバッグ画像盗用、ピンタレスト登録太田市美術館疑惑東山動植物園疑惑と出てきて、永井氏が「原案は別ものだった」と爆弾発言出て、組織委が原案発表、展開例の画像盗用、原案参照元まで発見され、佐野氏により「五輪イメージ悪化を防ぐため」という理由白紙撤回がなされた。

ベルギーのドビ氏は「劇場ロゴと似ているか撤回した」という事実IOCが認めない限り訴訟を続けるとしている

まとめ

白紙撤回されるまでに盛り上がったきっかけは、ベルギー劇場ロゴ作者が自ら声を上げたか

日本ネットユーザーがドビ氏に味方したのは、もともとエンブレムを他のと差し替えてほしいと思っていたか

2015-09-01

東京オリンピックロゴ使用中止の件ですごい悔しがっている人達ブコメを見てメシウマ

ベルギーデザイナーも使用中止を歓迎しているらしいんでベルギービールを買ってきて今冷やし中。

佐野氏のこと

都内で細々と自営のデザイン屋をやっております。今回のエンブレム騒動もここにきて(とりあえず)一つの区切りがついたようなので、この一連の出来事において個人的に感じたことなどを忘備録も兼ねて書き留めておきます

まず、佐野研二郎という人物についてですが、今回の騒動でまぁ国民に広く知れ渡るほどの知名度を得ましたけど、デザイン業界においてはスーパースター的な知名度が元からありました。まぁサッカーの日本代表スタメンに入るようなイメージですかね。ちなみに僕はJ2にも入れないぐらいですね。サッカー観ないからよく知らないけど。まぁ所詮業界内だけのことを国民的なスポーツに置き換えるのもアレなんですけど。

で、そんな彼がこんな形で騒がれ始めて、まるで自分自分のやってる仕事に対していちゃもんつけられてるような気になって一人で勝手に心を痛めていたわけです。しばらくは。

今回のエンブレムが発表されて最初に感じた個人的感想は「これはちょっとやばいぞ」でした。何がやばいかというと、一般ウケしないのは一目瞭然だったんですよ。まぁ皆さんがダサい理由としてあれこれ上げてらっしゃることと同じ理由で。でも選ばれた理由幾何学的な要素だけで構成された、今後の展開やブランディング視野に入れてのことなんだなというのは初見でなんとなくわかりました。

とはいえですよねぇ。今回のオリンピックボランティアユニフォームはダッセーって騒ぎになったしスタジアムはまぁあんなゴタゴタですし。もっとかのぼるとAKB開会式に出すんじゃねーの?やめてよね!みたいな機運もあったり。もっとかのぼると、そもそも毎回オリンピックやるたびに選手団ユニフォームダサいって槍玉に挙げられてるし。もう国民感情ちょっとでも変なもん出したらただじゃすまねーよって空気が既に醸成されてたわけですよ。

そんななかあのエンブレムでしょ。「こりゃやばいぞ」と思うわけです。

でも正直ここまで大ごとになるとは思ってなくて、なんだかんだいって世間も落ち着いて、そのうちあのエンブレムがいろんな使われ方をして面白い展開がされていくなかで、徐々に世間から受け入れられていくんだろうなと楽観してたんですよね。

ダサいかダサくないかは正直これからの使われ方次第、というのが僕のデザイナーとしての見方でした。

そこにきてあのベルギー劇場ね。パクりかパクりじゃないかというと、個人的見解としてはパクりじゃないですねアレは。

ただ、あのとき記者会見で完全な悪手を打ったのは間違いないです。どういうことかというと、デザインプロセス素人にもわかるように説明しなかったからですね。

例えを出すと、アルファベットの「E」とカタカナの「ヨ」、ひっくり返ってるだけですごく似てますよね。でもこれらはまったく違う文化文脈プロセスを経てたまたまアウトプットが似てしまっただけなのはわざわざ説明するまでも無いんだけど、これぐらい明確に多くの人が納得出来るアウトプットまでのプロセスを開示してくれれば良かったんです。(ダサいダサくないは別な議論として)

ちなみにこの辺りではまだ僕は100%佐野さん擁護立場でした。

そのあとトートバッグの件とかあれこれパクりだなんだと掘り返されてく騒動を見てて、明らかにいちゃもんだろってのも多かったんですけど、こりゃ完全に黒だわってのもボンボン出てきて。ほんと正直な話をしちゃうと、程度の差はあれネットから無断で画像拝借して勝手に使っちゃうって経験ほとんどのデザイナーにあると思うんですよ。

からトートバッグの頃まではもちろん悪いことだけど同情も禁じ得ないみたいなね。下のデザイナー勝手にやっちゃったんだろうなーと。だからこの辺までは個々の問題は切り分けて議論すべきという立場で、まだ擁護派でした。

でもそのあとさすがに出てきすぎだよね。僕ぐらい小さな仕事しかしてないデザイナーでも人の目に触れるような仕事では他人の素材を勝手に使うのは怖くて出来ないのによくやるなーと。お客さんによっては「予算いから素材購入はそっち持ちで。撮影?無理無理www」みたいなのとか「ネット画像適当に使っちゃってよ、どうせバレないっしょwww」なんてケースもけっこうあります。やんないけど。でもあれほどのビッグクライアントがそんな予算渋るとは思えないしね。あり得ないよね。

で、佐野氏を結構擁護してた僕なんですけど原案を見て「もうダメだわ」となりました。

だって当初発表していたデザインコンセプト自体が後付けだったってことがはっきりしちゃったので。亀倉さんへのオマージュなんてどこにも無いじゃん!みたいな。あー、どうりで最初の会見でプロセスをはっきり説明出来なかったんだなーと。この時点でもう擁護するのが面倒になりました。心ももう痛まないです。

まぁ結果的に取り下げになったのは佐野氏にとっても委員会にとっても国民にとっても良かったんじゃないかなと思います。というか空港画像の件、取り下げる理由を探してた委員会としてはとても良い言い訳が見つかってホッとしてるんじゃないかなと。

話がまとまってないけど、あのネットで話題になった扇のエンブレムね。あれを汚いって中島英樹氏は言ったけど、あれはデザインが悪いという意味とはちょっと違いますね。多分だけど。あれはあの丸のレイアウト幾何学的な法則性がなくて、なんとなく配置してるだけなんですよ。だから揃うべきところが揃ってない。あと配色もなんとなくで決めてるのがわかりますしね。その点佐野氏のデザインは円と正方形のみでちゃん計算されたエンブレムなので、そういう意味での完成度は明らかに違います。(ダサいダサくないは別な議論として)

最後に「デザインわからん素人は黙ってろ」というこっち側人間に多く見られた反応ですけど、あれは呪詛ですよ。絶対にやってはいけない。

僕もネットの心無い書き込みを見て「素人がなんも知らんくせに」という感情が何度も湧き上がったのは正直に告白します。でもそれを言ったらもう終わりなんですよね。わからんやつは黙ってろじゃなくて、わからせるためにこっちは何が出来るか、わかってもらうための努力まで込みで考えてものを作るのがデザイナーアートディレクター仕事だと思うんです。

から出産直前で佐野擁護発言をした森本氏がこれから新しい命が誕生する前になんでこんな呪詛を振りまくんだろうと不思議で仕方なかったです。あれなんて典型的な「素人黙れ」発言だったので。

普段まり文章を書く習慣の無い人間ありがちな、非常にまとまりのない文章すみませんでした。

でもデザイン業界側の人間で僕みたいな捉え方してる人ってわりと多いんじゃないか勝手に思ってるので、多少そんな人たちの代弁ができたんだとしたらいいなと思ってます

おまけ:マスコミは全部ネットの後追いしてるだけで、彼ら仕事してないよね。

佐野さんの会見(予想)

佐野

デザイナー」という大きな立場から見れば、やはりご指摘を真摯に受け止めて、

どこかで折り合いをつけなければ、デザイナーじゃないと思うんですよ!

ですから、私はそのデザイナーという、本当にもう……このロゴが大好きで、

本当にロゴが大好きなんで、ですから、もうロゴ申し訳なくて……。

こんなデザイナーで、国民の皆さま、私も死ぬ思いで、もう死ぬ思いでもう、あれですわ。

一生懸命ロゴ制作を重ねて、やっとコンペで認められて採用されたからこそ、

こうやって国民の皆さまにご指摘を受けるのが、本当にツラくって、情けなくって、

ロゴに本当に申し訳ないんですわ。

ですから、……皆さんのご指摘を真摯に受け止めて、

デザイナーという大きな、ク、カテゴリーに比べたらベ、ベルギーの、ベェェッルッギーの、劇場ロゴトノォォー、

ウェエ、折り合いをつけるっていうー、ことで、もう一生懸命ほんとに、

トートバッグプレゼン資料ェェエエッハアアアァアーー!! 無断転用問題はー!

我が社のみウワッハッハーーン!! 我が社のッハアーーーー! 我が社ノミナラズ!

デザイナーみんなの、日本中問題じゃないですか!!

そういう問題ッヒョオッホーーー!! 解決ジダイダメニ! 俺ハネェ!

ブフッフンハアァア!! 誰がね゛え! 誰がデザインデモ゛オンナジヤ、オンナジヤ思っでえ!

ウーハッフッハーン!! ッウーン! ずっとデザインしてきたんですわ!

せやけど! 変わらへんからーそれやったらワダヂが! デザイナーになって!

字通り! アハハーンッ! 命がけでイェーヒッフア゛ーー!!! ……ッウ、ック。

あなたには分からないでしょうけどね!

http://anond.hatelabo.jp/20150901141250

でも原案から現行案への繋がりは明らかじゃない?

中間デザインも公開されてたしさ。

それをパクリだって言うなら、ベルギーロゴパクるためによく似たダミー原案として出しておいて…という面倒くさい手順を踏んだことになるよね?

認めるべきところはちゃんと認めないと、「何でもかんでも他人ケチをつけて俺TUEEEしたいだけ」と思われるけど?

http://anond.hatelabo.jp/20150901133902

いや、だから現行案のロゴベルギー劇場ロゴパクリではなかったんでしょ?

そこは確定してないし、証明は難しいというだけ。

http://anond.hatelabo.jp/20150901135330

ベルギー劇場の件は興味がない。

佐野パクリをする人間であり、職業倫理的に問題のある行動をする人間作品採用しないほうが賢明であると。

まり、今回のエンブレム白紙撤回は良い判断であったと思っているだけ。

http://anond.hatelabo.jp/20150901134800

じゃあ、おまえはあくまで「現行案はベルギー劇場ロゴパクリ」という主張を取り下げてないわけね。

http://anond.hatelabo.jp/20150901133414

いや、だから現行案のロゴベルギー劇場ロゴパクリではなかったんでしょ?

で、実際に使われるのはヤン・チヒョルトパクリ(かどうかも定かでないが)のロゴから変更されたロゴでしょ?

写真無断使用はもちろん良くないが、ロゴデザインとは無関係の部分だし、使用イメージを公開していたわけでもないし、それだけで取り下げるほどのことかって話でしょ?

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