はてなキーワード: まばゆいとは
高校生のときは、公務員になって安定した生活をしようと思っていた。入った地元の大学は文系、経済学部だった。
サークル活動に明け暮れて、公務員試験の勉強なんてまったくしなかった。
趣味はインターネット。ただパソコンを触るのが好きだった。パソコンを専門に扱う仕事に、漠然と憧れを抱いていた。
プログラミングの経験なんて、勿論なかった。
それだけの理由で僕はSEになった。
僕は従業員200人くらいの中小企業に、SE兼PGとして入社した。
研修で、初めてプログラミングに触れた。正直、何が楽しいのかわからなかった。
当たり前だ。興味なんてはじめからなかったんだから。ただSEという肩書きに、惹かれただけだったんだから。
その後、僕は行き当たりばったりの仕事をした。ソースはコピーして貼り付けるか、教えて君になって先輩に聞いてばかりいた。
「お前には向上心が無い。」
先輩は僕に向かってそう言った。
同期とも距離を置いた。自分より遥かにできる、まばゆいばかりの彼らが、僕の目に鋭く突き刺さった。
そして、たった1年で会社を辞めた。
僕は努力をしなかった。ただそれだけだ。
長年連れ添った仲の良い老夫婦がいて
「片方が先に死んだら、さみしくないように壁に埋めよう」
と言い交わしていた。
しばらくして、婆さんが先に死んだ。
爺さんは悲しみ、約束通り婆さんの死骸を壁に埋めた。
すると、ことある事に壁の中から「じいさん、じいさん…」と婆さんの呼ぶ声がする
爺さんはその声に「はいはい、爺さんはここにいるよ」と答えていたが。
ある日、どうしても用事で出なくてはいけなくなったので村の若い男に、留守番を頼んだ。
男が留守番をしていると、壁の中から婆さんの声がする
「じいさん、じいさん…」
男は答えた。
「はいはい、じいさんはここにいるよ」
最初のうちは答えていた。
けれどしかし、婆さんの声はなんどもなんども呼んでくる。
「じいさん、じいさん…」
やがて、男は耐えきれなくなって叫んだ。
「うっせえ! じいさんはいねーよ!」
すると、壁の中から鬼の形相をした老婆が現れ、「じいさんはどこだあ!」と叫んだ
突然、まばゆいばかりのスポットライトが飛び出したばあさんを映し出す
「JI-I-SA-Nは」「どこだ!」ステージにばあさんの声が響く
詰め掛けたオーディエンスはばあさんの久々のステージに期待で爆発しそうだ
今晩も伝説のリリックが聴ける。ストリート生まれヒップホップ育ち。本物のラップが聴けるのだ
キャップを斜めに被りオーバーサイズのTシャツをきたじいさんがターンテーブルをいじりながら目でばあさんに合図する
重たいサウンドがスピーカーから響く。ショウの始まりだ
「 ここでTOUJO! わしがONRYO! 鬼のGYOUSO! ばあさんSANJYO!
違法なMAISO! じいさんTOUSO! 壁からわしが呼ぶGENCHO!
(ドゥ??ン ドゥンドゥンドゥ??ン キュワキャキャキャッキャキュワキャ!)
どこだJI-I-SA-N老人MONDAI! そんな毎日リアルなSONZAI!
SAY HO!(HO!) SAY HO HO HO HO!」
じいさんのプレイも好調だ。オーディエンスの熱狂はこわいくらいだ
まだ俺らの時代は始まったばかりだ、そんなメッセージのマシンガンがおばあさんの口から飛び出していく
本物のヒップホップ。それがここにはあるのだ
大きなエネルギーが砲塔に収束している。
照準は地球。
あと30分でメガ増田くらっしゃーが発射され、地球は崩壊する。
私を見捨てた人を許さない。
寂しかった私を癒すものは何もない。
たった一人の彼でさえも、地球のために私を裏切った。
今だからこそ、何の躊躇もなくこのスイッチを押すことができる。
人は私と私の大切なものを引きはなした。
この宇宙に私の大切なものは無い。
人は私の大切なものを届けようともしなかった。
もう二度と、大切なものはこの手に入らない。
ならば、いっそ、地球を壊してしまえ。
邪魔をするものも全て、壊してしまえ。
私は胸からぐっとこみ上げて来るものをこらえた。
悲しんでいる?なぜ?
もう、二度と会えないとあきらめたはず。
何日も、何日も涙を流して、決意したはず。
それなのに、どうして?
目の前でばらけていく地球のかけらを見ながら私はつぶやいた。
「さようなら、私の大切な、、、大切なバナナ」
果物の王は、この世から完全に消え失せた。
喪失感だけが後に残った。
私はブリッジを後にした。