「その男」を含む日記 RSS

はてなキーワード: その男とは

2021-07-19

2年間片思いした相手彼女ができた模様

気が狂いそうだがその男は2年間片想いした私のお墨付きめっちゃいい男だ

好かれた女は幸せになってくれ

失恋した時は予定を詰め込むに限ると思っているんですが何かいアイデアを教えてください

2年間片思いした相手彼女ができた模様

気が狂いそうだがその男は2年間片想いした私のお墨付きめっちゃいい男だ

好かれた女は幸せになってくれ

失恋した時は予定を詰め込むに限ると思っているんですが何かいアイデアを教えてください

2021-07-18

腐女子・ウザい女2ちゃんねらのガイドライン

2水先案名無い人2012/12/09(日) 18:17:49.29ID:6+ES5Qvf0

腐女子ボーイズラブを好きになる理由とは? アンケート

ttp://www.raitonoveru.jp/howto/46a.html

現実はいないだろうと思われる可憐で可愛らしい男の子と、イケメンがくっつく事に意味があるんです。

 こういった受は女性なら大嫌いですが、男の子だと大好きになれるんです。

BLがここまで好きな私は、本当に男性が大好きなんだなー

・僕も、BLが好きな女です。女は何事もねちねちと引きずり、嫉妬する、醜悪な生き物ですからBLはさっぱりとして新鮮   

・正直、女性キャラはほぼ嫌いです。嫌悪感があります女性キャラ嫌悪感は半端ではありません。

男性同士ならそれが可能です。ようは友達のような関係ですよね。それが行き過ぎた結果恋愛になって・・・BLになる

 友達のような関係のまま恋愛ができる感じ。女性同士は友達のような恋人だとどうしても無理だと思います

 友達友達恋人恋人ではっきり分けてしまますから

性差別をするつもりはありませんが、男性女性ではどうしても性格の傾向に差が出てきてしまます

結論を言いますBLが好きな理由、”男らしい男の恋愛!”です。『男同士だから

 『相手嫌悪したらどうしよう』『そんなガラじゃない』そんな、普段は表さない心情

・ですがこれが男女ですと…どうも違和感を感じてしまうんですね。

 少女漫画展開なんて「そんなのあるわけない!!」って思ってしまうんです。

・『女特有の醜い内面に対する嫌悪感』を持っています現実でありえないくらモテていても、

 そのキャラクターが男なら『嫌悪感が少ない』んです。もし上記の女キャラクターがいたら私は嫌悪感半端ないことになると思います

・私は女の内面の醜さに気づくことのできない男も大嫌いです。

3水先案名無い人2012/12/09(日) 18:19:25.83ID:6+ES5Qvf0

つづき

・そこに二人以上の男性いるから。これに尽きます

・BLの性行為は『純粋な愛の確認』であり『神聖儀式』にも思えるんです。

生物学上では女性ですが私も『女性キャラが大嫌い』派です。

 また、キャラではなくリアル女性アイドルたちも大嫌いで、テレビに映ると嫌悪感を抱きます

 でも女役の相手は攻より年下で小柄で、可愛らしい子じゃないと食指が伸びないのです。

 かっこいい攻に女の子と見紛う程の可愛らしい受の男の子がくっつく……なんていうのが本当に大好きでそんな創作物ばかり作っております

 体格的にも差があるものを好みますので、受は攻に守られる事が多いです。こういった受は女性なら大嫌いですが、男の子だと大好きになれるんです。

 皆さんも仰られている事と同じく『真実の愛』のようなものがBLには感じられます

 性欲や子孫繁栄にとらわれない、純粋な愛を語れるのはBLしかないと感じてます。(私は女性が大嫌いなので、GLは苦手です)

男性同士の友情や信頼は、打算やかけ引き、裏切り存在しない美しさをもっているのです。

 BLならそのどちらの男性も私のものです。たとえ創作上とは言え、女のキャラにとられるなんて、やはり不快です。

・私も女性キャラクターはあまり好きではありません。

 女性という立場を利用して男性に当然のように助けてもらうヒロインや、

 大した力もないのに「女だからって甘く見ないで!」と矛盾したことを言う女性を見るとどんなに素晴らしい作品でも冷めてしまます

 投稿者の皆様も同じ考えの方が多かったですね 

 BLでは女性キャラクターを描かないことが多く、女性キャラクターを見なくて済みます

女体化は「元が男キャラから大丈夫!」と思ってしまます

・「BLが好き」<「恋愛している女性の(もしくは類する)描写は嫌い」

 恋愛系の話は好き。男性キャラもほぼ好き。でも正直、女性キャラはほぼ嫌いです。嫌悪感があります

・私は女性が好きではありません。ドラマやなんかもヒロインを見て「うわー」と思うこともあります

 それ女性女性自身の汚い部分などを知っているからではないでしょうか?

4水先案名無い人2012/12/09(日) 18:39:13.72ID:6+ES5Qvf0

つづき

絶対に乗り越えられない何かがあり、それでもせずにはいられないという微妙な心境が惹かせるのではないでしょうか。

 ですが、百合は嫌いです。

・女同士には無い何かがあるのだと思います

 上手く言葉に表すことができずキスをして想いを伝えるシーンがあります

・私は女性ですが、女性身体はどうも美しいと思えません。自分男性だったらよかったと思うこともあります

 また、女性身体漫画などで見ると気持ち悪いとしか思えないのです。

・男女の恋愛だと、どうしても上下関係のようなものが出来てしまます違和感を覚えるのは女性側の態度です。

 男に守られるのが当然とでも考えているのか、自分解決しようという意志が感じられない。

 敵に誘拐されたら、助けられるまで囚われたままだったり、主人公修行してるのにヒロインは呑気に買い物してたり。

 あまつさえ心配」という名の妨害工作をおこなったりされると、ものすごく嫌な気分になります

 主人公がとても素敵な分だけ、ヒロインワガママに大変がっかりさせられることが多いんです。

 主人公主人公で「女だから守ってあげなきゃ」と、余計な苦労を背負い込んでとても気の毒です。

・女同士で真実友情だの何だの言ったって、結局恋愛が絡めばそんなものは崩れてしまう…妙に納得できませんかね?

 そして男同士の場合喧嘩してもすぐに仲直りをしてしま

・私の場合は、女の子キャラがあまり、好きではないからです。女の子主人公小説もです。

 女の人ってこわいです。友情なんて簡単に崩れてしまます

 それに比べて男の人って割りとさっぱりしてる感じがします。やっぱり自分女性)が持っていないものに惹かれるんだと思います

・私が女性という生き物があまり好きではないということ。

・私は小学生なので、男性と接する機会も多いのですが、男性というのは全体にさっぱりしていて、

 悪口やけんかを深く根に持たないという傾向があります

・女絡むだけで萎えます。幻滅して吐き気します。

5水先案名無い人2012/12/09(日) 18:41:53.74ID:6+ES5Qvf0

つづき

・私は女の子キャラ絶対に愛せないからです。

二次創作においては、女性キャラ出張らない原作(特に恋愛面)が好まれます

 女性恋愛に関らない分、同性の嫌な面を見ずに済むからでしょう。

・結局のところ、男性女性を好きなのは子孫を残すため。ぶっちゃけ子供を産める女性なら誰でも、何人でもいいんです。

 他の女に取られるくらいなら、その男性と同じくらい自分好みの男性とくっついてほしい。両手に花です。

 私、実はトランスジェンダーバイセクシュアルなんです。だから女性の考えてる事は細かくは分かりません。

 一応私も生物学的には女なのですが男性キャラを見ているとあの女に取られるのは嫌だって思います

・やはりそこに女が存在していないこと。恋愛話の中で女性がでてきて自分のなかでいろいろと葛藤するくらいなら、

 自分の好きな男性どうしで恋愛をしてもらった方が気持ちが楽だし、素直に楽しめるのだと思います

・それに可愛くてースタイルよくてー性格もよくてーってんな女現実にいませんからね?

 恋愛小説とかの男女の恋愛の設定がイヤです。金持ち男と貧乏女がいたとしましょう。普通そこで金持ち男が貧乏女なんかと恋愛するか!?

・ 「貧乏人×金持ち」だと『貧乏人は、金目当てで付き合っている』と思うけど、「金持ち×金持ち」だとそうは思わない。

男子の一面が見えるからです。受けに回って、喘いだりとか、嫌がったりとか、恥ずかしがったりとか、萌えます

 ぶっちゃけ同性がやっても「白々しいなー。ぶりっこかよ。猫被んな」ってなります

BLだととても爽やかに…と言うか所謂「手が触れるだけでもドキドキ」「クサイセリフを言う」

 みたいな少女漫画的な展開であっても違和感を感じない。ですがこれが男女ですと…どうも違和感を感じてしまうんです。

 少女漫画展開なんて「そんなのあるわけない!!」

6水先案名無い人2012/12/09(日) 18:44:54.40ID:6+ES5Qvf0

腐女子とは

ところ構わずホモネタで喜ぶタイプの女キモオタ、それが腐女子

また「ゴキ腐リ」とも呼ばれそちらは男女関係なく嫌われている

腐女子基本的に「程度の低いホモネタで場を荒らす者」と定義づけられており、

どの業界にも何一つ有益な物を生み出す事もなく、むしろ有害存在である

自ら「2ちゃんねる便所の落書き」と声高に叫ぶ事にちなんで、

三角コーナーからはみ出した使用済ナプキン」「2ちゃんねる汚物」とも呼ばれる

また、他腐アンチスレにおいては腐女子の事を「腐マンコ」「腐豚」と呼ぶことがある

7水先案名無い人2012/12/09(日) 18:47:45.50ID:6+ES5Qvf0

腐女子・ウザい女2ちゃんねらは言葉センスが鬱陶しい!

・廃れ気味、もしくはすでに廃れた2ch語を嬉々として使う。

顔文字や一行AA半角カナを多用するうえ、自分達の住んでいる板でしか通用しない用語を他板でもばらまく。

一人称は「漏れ」「自分二人称は「おまい」「藻舞」「おまいさん」「姐さん」を愛用する。

自分たちとは真逆の「サバサバした性格」「小股の切れ上がった気風のいい江戸っ子の粋な女性」に

 無駄に憧れているため、相手を好んで「姐さん」と呼ぶ。

・語尾に「でつ」「まつ」は必至。

・「スマソ~で逝ってくる」「LANケーブルで吊ってくる」などを良く使う。しかし「逝ってくる」と言いつつも、すぐに戻ってくる。

意味無く流れをぶった切るのが大好き。切る物に自分らしさを付加してオリジナリティーを主張する。「流れ豚切りスマソ」

・謝れば何でも許されると思ってる。「チラシの裏スマソ」「ここからチラシの裏~ここまでチラシの裏」 「チラ裏スマソ」

自分たちの恥ずかしい行為検索されないために、ホモ対象などを検索避けで加工する。「野/球/選/手」「オ藁イ」

・「~につきsage」などはsageればいいってもんではないことを理解できない。

・語尾に「~なんでしょ?」「~ば?」などの威圧的言葉を良く使う。

・「おおむね同意」「禿げ上がるほど同意」とやたら意見や嗜好の一致を強調する。

・煽るとき文末に大量の「w」を入れる。「~(ry」を多用。自分意見に自信が無い証拠

・内容ではなく「~なんだあー。へぇーw」など言葉尻で嫌味っぽさを表す。

論理反論できないとき(それがほとんどだが)、なぜか赤ちゃん言葉を使いだす。幼児並の知能を体現

・「~だが。」「~かと。」「~じゃね?」といった、漫画キャラのような言葉遣いで

 男に成りすましたつもりになっているが、内容は女くささでいっぱい。

8水先案名無い人2012/12/09(日) 19:08:25.78ID:6+ES5Qvf0

腐女子・ウザい女2ちゃんねらはすごく負けず嫌い!(1/2)

書き込みの女々しさ、ババ臭さを指摘されると性別詐称する。(男なら余計タチが悪いと言う事には気付いていない)

例1 「俺男だけど?」(←いきなり一人称が「俺」)

例2 「45で髭面のオサーンですが何か?」(←無駄に詳細かつ極端な方向へ)

絶対に負けを認めず、最後自分捨て台詞を吐いてから話を終わらせないと気が済まない。

自分の事を批判されるとすぐに感情的になって根拠の無いオウム返しをする。

例1 「お前が厨だ」(持論なき反論)

例2 「××だって~してる」「○○の方が~だ」(相対的希薄化)

例3 「お前は腐男子」(単純な挿げ替え)

・「2ちゃんにいる時点で漏れ藻前も痛いがな」などと、同じ穴の狢定義をして

 自分のみっともなさをうやむやにしようとする。(相対的希薄化の一例)

自分たちが一般人に叩かれているということを認めたくないがために

 「腐アンチキモオタ」「あなたモテないでしょ?」と、相手キモオタ認定

・一本とられる事を異様に嫌い、書き込み保険をかける。

例 「釣られてやるが」「~と言ってみるテスト」いざ釣られると負け惜しみ

・女が叩かれてるようなレスの直後に自分は男だということを強調し、危害を避けようとする。

発言を煽られたり馬鹿にされたりすると言いたいことグチグチ言って捨て台詞

 「もうこのスレにはこないので、私にレスしても無駄です」などと付け加える。

 しかしすぐに帰ってくる。(cf.LANケーブルで吊ってくる」)

9水先案名無い人2012/12/09(日) 19:19:23.81ID:6+ES5Qvf0

腐女子・ウザい女2ちゃんねらは頭の中がピンク色!

・すぐカップル恋愛感情言及したがる(男女・ホモ共)。色ボケ。でも自身経験希薄

・実際の同性愛腐女子勝手妄想やおいを同一に語り、同性愛は受け入れられつつあるから…等と言って

 ホモ話を正当化する。同性愛者に腐女子は嫌われているという現実スルーする

ドラマ映画なら、すぐ俳優の話に移行する。(そのとき呼び名は「中の人」)

・「あなたモテないでしょ?」別にお前などにモテたくない。

容姿特に女性の顔についての叩きを嬉々として行う。女受けの悪い芸能人、女漫画家に対してのそれはすごい。

煽り合いにもブス、ブサイクモテナイなどといった悪口を使う。

・人の美醜でその人格妄想あくま妄想

・姿が見えないネット上ですらマンコの臭いを漂わせずにはいられない。

・「私はもてる」「彼がいる」ということをやけに主張する。

・消える時は必ず「これからデート」など苦しい言い訳をする。しかもこのレスをするのは大抵叩かれまくってるとき

・女の美醜を話題にしたり女キャラにハアハアすると機嫌が悪くなる。

10水先案名無い人2012/12/09(日) 19:21:36.63ID:6+ES5Qvf0

腐女子・ウザい女2ちゃんねらは馴れ合い大好き!

・その板によって違う雰囲気を鑑みず、オノレの常駐板の空気絶対であるかのように

 ずかずかと土足で踏み込み馴れ合いを始め文字通りスレを腐らせる。板違い、スレ違いでもお構いなし。

・やたらスレの「空気」にこだわり、「あなた空気読めてませんよw」「空気嫁」と他者攻撃する。

 同時に、自分空気が読めてる=自分スレの主流であることを暗に主張する。

しか自分空気過去ログも読まない。

初心者に先輩ぶった態度を取るのも好き。

・その板そのスレ空気に合わせようとせず、好みの流れでないと「殺伐としている」「荒れている」と文句を言う。

スレ違いの馴れ合いを叩かれた時の反応「話題がないのが悪い」「まずはお前がネタを振れば?」

スルーすると、「この話題してもOKなんだ」とか勘違いし出す。

・聞かれてもいないのに自分語りをし始める。

個人的記念日スレに報告し、祝福のレスを待つ。お気に入りキャラのお誕生会は忘れない。

・ことあるごとに必ず「マターリしようぜ」的なことを連発する。

馴れ合い巣窟と化して人が居なくなると、最近書き込み少ないなどとのたまう。

・聞いてもないのに「今日は私の誕生日~」「今日誕生日なのについてない(´・ω・`)」と祝福レスを期待しながら待つ。

腐女子・ウザい女2ちゃんねらのガイドライン

2水先案名無い人2012/12/09(日) 18:17:49.29ID:6+ES5Qvf0

腐女子ボーイズラブを好きになる理由とは? アンケート

ttp://www.raitonoveru.jp/howto/46a.html

現実はいないだろうと思われる可憐で可愛らしい男の子と、イケメンがくっつく事に意味があるんです。

 こういった受は女性なら大嫌いですが、男の子だと大好きになれるんです。

BLがここまで好きな私は、本当に男性が大好きなんだなー

・僕も、BLが好きな女です。女は何事もねちねちと引きずり、嫉妬する、醜悪な生き物ですからBLはさっぱりとして新鮮   

・正直、女性キャラはほぼ嫌いです。嫌悪感があります女性キャラ嫌悪感は半端ではありません。

男性同士ならそれが可能です。ようは友達のような関係ですよね。それが行き過ぎた結果恋愛になって・・・BLになる

 友達のような関係のまま恋愛ができる感じ。女性同士は友達のような恋人だとどうしても無理だと思います

 友達友達恋人恋人ではっきり分けてしまますから

性差別をするつもりはありませんが、男性女性ではどうしても性格の傾向に差が出てきてしまます

結論を言いますBLが好きな理由、”男らしい男の恋愛!”です。『男同士だから

 『相手嫌悪したらどうしよう』『そんなガラじゃない』そんな、普段は表さない心情

・ですがこれが男女ですと…どうも違和感を感じてしまうんですね。

 少女漫画展開なんて「そんなのあるわけない!!」って思ってしまうんです。

・『女特有の醜い内面に対する嫌悪感』を持っています現実でありえないくらモテていても、

 そのキャラクターが男なら『嫌悪感が少ない』んです。もし上記の女キャラクターがいたら私は嫌悪感半端ないことになると思います

・私は女の内面の醜さに気づくことのできない男も大嫌いです。

3水先案名無い人2012/12/09(日) 18:19:25.83ID:6+ES5Qvf0

つづき

・そこに二人以上の男性いるから。これに尽きます

・BLの性行為は『純粋な愛の確認』であり『神聖儀式』にも思えるんです。

生物学上では女性ですが私も『女性キャラが大嫌い』派です。

 また、キャラではなくリアル女性アイドルたちも大嫌いで、テレビに映ると嫌悪感を抱きます

 でも女役の相手は攻より年下で小柄で、可愛らしい子じゃないと食指が伸びないのです。

 かっこいい攻に女の子と見紛う程の可愛らしい受の男の子がくっつく……なんていうのが本当に大好きでそんな創作物ばかり作っております

 体格的にも差があるものを好みますので、受は攻に守られる事が多いです。こういった受は女性なら大嫌いですが、男の子だと大好きになれるんです。

 皆さんも仰られている事と同じく『真実の愛』のようなものがBLには感じられます

 性欲や子孫繁栄にとらわれない、純粋な愛を語れるのはBLしかないと感じてます。(私は女性が大嫌いなので、GLは苦手です)

男性同士の友情や信頼は、打算やかけ引き、裏切り存在しない美しさをもっているのです。

 BLならそのどちらの男性も私のものです。たとえ創作上とは言え、女のキャラにとられるなんて、やはり不快です。

・私も女性キャラクターはあまり好きではありません。

 女性という立場を利用して男性に当然のように助けてもらうヒロインや、

 大した力もないのに「女だからって甘く見ないで!」と矛盾したことを言う女性を見るとどんなに素晴らしい作品でも冷めてしまます

 投稿者の皆様も同じ考えの方が多かったですね 

 BLでは女性キャラクターを描かないことが多く、女性キャラクターを見なくて済みます

女体化は「元が男キャラから大丈夫!」と思ってしまます

・「BLが好き」<「恋愛している女性の(もしくは類する)描写は嫌い」

 恋愛系の話は好き。男性キャラもほぼ好き。でも正直、女性キャラはほぼ嫌いです。嫌悪感があります

・私は女性が好きではありません。ドラマやなんかもヒロインを見て「うわー」と思うこともあります

 それ女性女性自身の汚い部分などを知っているからではないでしょうか?

4水先案名無い人2012/12/09(日) 18:39:13.72ID:6+ES5Qvf0

つづき

絶対に乗り越えられない何かがあり、それでもせずにはいられないという微妙な心境が惹かせるのではないでしょうか。

 ですが、百合は嫌いです。

・女同士には無い何かがあるのだと思います

 上手く言葉に表すことができずキスをして想いを伝えるシーンがあります

・私は女性ですが、女性身体はどうも美しいと思えません。自分男性だったらよかったと思うこともあります

 また、女性身体漫画などで見ると気持ち悪いとしか思えないのです。

・男女の恋愛だと、どうしても上下関係のようなものが出来てしまます違和感を覚えるのは女性側の態度です。

 男に守られるのが当然とでも考えているのか、自分解決しようという意志が感じられない。

 敵に誘拐されたら、助けられるまで囚われたままだったり、主人公修行してるのにヒロインは呑気に買い物してたり。

 あまつさえ心配」という名の妨害工作をおこなったりされると、ものすごく嫌な気分になります

 主人公がとても素敵な分だけ、ヒロインワガママに大変がっかりさせられることが多いんです。

 主人公主人公で「女だから守ってあげなきゃ」と、余計な苦労を背負い込んでとても気の毒です。

・女同士で真実友情だの何だの言ったって、結局恋愛が絡めばそんなものは崩れてしまう…妙に納得できませんかね?

 そして男同士の場合喧嘩してもすぐに仲直りをしてしま

・私の場合は、女の子キャラがあまり、好きではないからです。女の子主人公小説もです。

 女の人ってこわいです。友情なんて簡単に崩れてしまます

 それに比べて男の人って割りとさっぱりしてる感じがします。やっぱり自分女性)が持っていないものに惹かれるんだと思います

・私が女性という生き物があまり好きではないということ。

・私は小学生なので、男性と接する機会も多いのですが、男性というのは全体にさっぱりしていて、

 悪口やけんかを深く根に持たないという傾向があります

・女絡むだけで萎えます。幻滅して吐き気します。

5水先案名無い人2012/12/09(日) 18:41:53.74ID:6+ES5Qvf0

つづき

・私は女の子キャラ絶対に愛せないからです。

二次創作においては、女性キャラ出張らない原作(特に恋愛面)が好まれます

 女性恋愛に関らない分、同性の嫌な面を見ずに済むからでしょう。

・結局のところ、男性女性を好きなのは子孫を残すため。ぶっちゃけ子供を産める女性なら誰でも、何人でもいいんです。

 他の女に取られるくらいなら、その男性と同じくらい自分好みの男性とくっついてほしい。両手に花です。

 私、実はトランスジェンダーバイセクシュアルなんです。だから女性の考えてる事は細かくは分かりません。

 一応私も生物学的には女なのですが男性キャラを見ているとあの女に取られるのは嫌だって思います

・やはりそこに女が存在していないこと。恋愛話の中で女性がでてきて自分のなかでいろいろと葛藤するくらいなら、

 自分の好きな男性どうしで恋愛をしてもらった方が気持ちが楽だし、素直に楽しめるのだと思います

・それに可愛くてースタイルよくてー性格もよくてーってんな女現実にいませんからね?

 恋愛小説とかの男女の恋愛の設定がイヤです。金持ち男と貧乏女がいたとしましょう。普通そこで金持ち男が貧乏女なんかと恋愛するか!?

・ 「貧乏人×金持ち」だと『貧乏人は、金目当てで付き合っている』と思うけど、「金持ち×金持ち」だとそうは思わない。

男子の一面が見えるからです。受けに回って、喘いだりとか、嫌がったりとか、恥ずかしがったりとか、萌えます

 ぶっちゃけ同性がやっても「白々しいなー。ぶりっこかよ。猫被んな」ってなります

BLだととても爽やかに…と言うか所謂「手が触れるだけでもドキドキ」「クサイセリフを言う」

 みたいな少女漫画的な展開であっても違和感を感じない。ですがこれが男女ですと…どうも違和感を感じてしまうんです。

 少女漫画展開なんて「そんなのあるわけない!!」

6水先案名無い人2012/12/09(日) 18:44:54.40ID:6+ES5Qvf0

腐女子とは

ところ構わずホモネタで喜ぶタイプの女キモオタ、それが腐女子

また「ゴキ腐リ」とも呼ばれそちらは男女関係なく嫌われている

腐女子基本的に「程度の低いホモネタで場を荒らす者」と定義づけられており、

どの業界にも何一つ有益な物を生み出す事もなく、むしろ有害存在である

自ら「2ちゃんねる便所の落書き」と声高に叫ぶ事にちなんで、

三角コーナーからはみ出した使用済ナプキン」「2ちゃんねる汚物」とも呼ばれる

また、他腐アンチスレにおいては腐女子の事を「腐マンコ」「腐豚」と呼ぶことがある

7水先案名無い人2012/12/09(日) 18:47:45.50ID:6+ES5Qvf0

腐女子・ウザい女2ちゃんねらは言葉センスが鬱陶しい!

・廃れ気味、もしくはすでに廃れた2ch語を嬉々として使う。

顔文字や一行AA半角カナを多用するうえ、自分達の住んでいる板でしか通用しない用語を他板でもばらまく。

一人称は「漏れ」「自分二人称は「おまい」「藻舞」「おまいさん」「姐さん」を愛用する。

自分たちとは真逆の「サバサバした性格」「小股の切れ上がった気風のいい江戸っ子の粋な女性」に

 無駄に憧れているため、相手を好んで「姐さん」と呼ぶ。

・語尾に「でつ」「まつ」は必至。

・「スマソ~で逝ってくる」「LANケーブルで吊ってくる」などを良く使う。しかし「逝ってくる」と言いつつも、すぐに戻ってくる。

意味無く流れをぶった切るのが大好き。切る物に自分らしさを付加してオリジナリティーを主張する。「流れ豚切りスマソ」

・謝れば何でも許されると思ってる。「チラシの裏スマソ」「ここからチラシの裏~ここまでチラシの裏」 「チラ裏スマソ」

自分たちの恥ずかしい行為検索されないために、ホモ対象などを検索避けで加工する。「野/球/選/手」「オ藁イ」

・「~につきsage」などはsageればいいってもんではないことを理解できない。

・語尾に「~なんでしょ?」「~ば?」などの威圧的言葉を良く使う。

・「おおむね同意」「禿げ上がるほど同意」とやたら意見や嗜好の一致を強調する。

・煽るとき文末に大量の「w」を入れる。「~(ry」を多用。自分意見に自信が無い証拠

・内容ではなく「~なんだあー。へぇーw」など言葉尻で嫌味っぽさを表す。

論理反論できないとき(それがほとんどだが)、なぜか赤ちゃん言葉を使いだす。幼児並の知能を体現

・「~だが。」「~かと。」「~じゃね?」といった、漫画キャラのような言葉遣いで

 男に成りすましたつもりになっているが、内容は女くささでいっぱい。

8水先案名無い人2012/12/09(日) 19:08:25.78ID:6+ES5Qvf0

腐女子・ウザい女2ちゃんねらはすごく負けず嫌い!(1/2)

書き込みの女々しさ、ババ臭さを指摘されると性別詐称する。(男なら余計タチが悪いと言う事には気付いていない)

例1 「俺男だけど?」(←いきなり一人称が「俺」)

例2 「45で髭面のオサーンですが何か?」(←無駄に詳細かつ極端な方向へ)

絶対に負けを認めず、最後自分捨て台詞を吐いてから話を終わらせないと気が済まない。

自分の事を批判されるとすぐに感情的になって根拠の無いオウム返しをする。

例1 「お前が厨だ」(持論なき反論)

例2 「××だって~してる」「○○の方が~だ」(相対的希薄化)

例3 「お前は腐男子」(単純な挿げ替え)

・「2ちゃんにいる時点で漏れ藻前も痛いがな」などと、同じ穴の狢定義をして

 自分のみっともなさをうやむやにしようとする。(相対的希薄化の一例)

自分たちが一般人に叩かれているということを認めたくないがために

 「腐アンチキモオタ」「あなたモテないでしょ?」と、相手キモオタ認定

・一本とられる事を異様に嫌い、書き込み保険をかける。

例 「釣られてやるが」「~と言ってみるテスト」いざ釣られると負け惜しみ

・女が叩かれてるようなレスの直後に自分は男だということを強調し、危害を避けようとする。

発言を煽られたり馬鹿にされたりすると言いたいことグチグチ言って捨て台詞

 「もうこのスレにはこないので、私にレスしても無駄です」などと付け加える。

 しかしすぐに帰ってくる。(cf.LANケーブルで吊ってくる」)

9水先案名無い人2012/12/09(日) 19:19:23.81ID:6+ES5Qvf0

腐女子・ウザい女2ちゃんねらは頭の中がピンク色!

・すぐカップル恋愛感情言及したがる(男女・ホモ共)。色ボケ。でも自身経験希薄

・実際の同性愛腐女子勝手妄想やおいを同一に語り、同性愛は受け入れられつつあるから…等と言って

 ホモ話を正当化する。同性愛者に腐女子は嫌われているという現実スルーする

ドラマ映画なら、すぐ俳優の話に移行する。(そのとき呼び名は「中の人」)

・「あなたモテないでしょ?」別にお前などにモテたくない。

容姿特に女性の顔についての叩きを嬉々として行う。女受けの悪い芸能人、女漫画家に対してのそれはすごい。

煽り合いにもブス、ブサイクモテナイなどといった悪口を使う。

・人の美醜でその人格妄想あくま妄想

・姿が見えないネット上ですらマンコの臭いを漂わせずにはいられない。

・「私はもてる」「彼がいる」ということをやけに主張する。

・消える時は必ず「これからデート」など苦しい言い訳をする。しかもこのレスをするのは大抵叩かれまくってるとき

・女の美醜を話題にしたり女キャラにハアハアすると機嫌が悪くなる。

10水先案名無い人2012/12/09(日) 19:21:36.63ID:6+ES5Qvf0

腐女子・ウザい女2ちゃんねらは馴れ合い大好き!

・その板によって違う雰囲気を鑑みず、オノレの常駐板の空気絶対であるかのように

 ずかずかと土足で踏み込み馴れ合いを始め文字通りスレを腐らせる。板違い、スレ違いでもお構いなし。

・やたらスレの「空気」にこだわり、「あなた空気読めてませんよw」「空気嫁」と他者攻撃する。

 同時に、自分空気が読めてる=自分スレの主流であることを暗に主張する。

しか自分空気過去ログも読まない。

初心者に先輩ぶった態度を取るのも好き。

・その板そのスレ空気に合わせようとせず、好みの流れでないと「殺伐としている」「荒れている」と文句を言う。

スレ違いの馴れ合いを叩かれた時の反応「話題がないのが悪い」「まずはお前がネタを振れば?」

スルーすると、「この話題してもOKなんだ」とか勘違いし出す。

・聞かれてもいないのに自分語りをし始める。

個人的記念日スレに報告し、祝福のレスを待つ。お気に入りキャラのお誕生会は忘れない。

・ことあるごとに必ず「マターリしようぜ」的なことを連発する。

馴れ合い巣窟と化して人が居なくなると、最近書き込み少ないなどとのたまう。

・聞いてもないのに「今日は私の誕生日~」「今日誕生日なのについてない(´・ω・`)」と祝福レスを期待しながら待つ。

推しがいつ処女を失ったのか気になる

中学生アイドルになって今もアイドルだが二十代半ば

流石に処女ってことはないだろう

どこで出会った男とどうやってセックスしたんだろうか

俺は前世でどんな徳をつんだらその男になれたんだろうか

俺も推し処女を貪りたい人生だった

2021-07-16

anond:20210716220959

我々の認知しているこの世界は高次元存在プレイしているゲームバーチャル空間であるという考え方がある。

イクというのは昇天するということである。つまり我々=ゲームキャラクターを超越して、操作しているプレイヤーの次元にまで上昇するということであるその男優は、あまりにイキすぎたことにより、高次元存在に触れてしまい、プレイ中のプレイヤーの声が思わず漏れたと考えるのがしぜんだろう。

anond:20210715211343

金を言い訳にして将来後悔しても遅いぞ

おまえはその男とこの先も暮らしていけるのか?

anond:20210716020312

自分は既婚女なんだけど、文通趣味独身男性文通してる

その男性は旅行とかスポーツとか色々楽しんでるみたい

お金時間があるからってギャンブルだけは手を出したらダメだよ

投資はありだよ

2021-07-15

今思えば好きだったのかもしれない

久しぶりに開いたfacebookで、昔一緒に働いていたエンジニアさんの投稿を見つけた。

40代後半で伴侶を見つけ、なんでも一緒に暮らしているとのことだった。(過去投稿を遡って知った)

それを見た時に、なんだかショックを受けた。

幸せそうな投稿を嬉しいと思う反面、すこし悲しかった。

自分でもとても不思議だったのだけど、思い返せばその男性のことが少し好きだったのかもしれない。

彼は変わった人だった。

いわゆる業務委託で、一緒に仕事をしたのは1年ほどだったが、太っちょで、擦り切れたダボダボTシャツを着て、昔ながらの技術マニアエンジニアさんだった。

雑誌ムーの話や、ネット電話回線だった頃の話、2ch黎明期の話なんかで盛り上がった。

最初偏屈そうな顔をしていて、早口だし、体も大きいしでなんだか少し怖かった。

でも話してみたら、よく笑うし、趣味の話なんかは私が知らないことでも楽しそうに話すので面白かったし、なんだかんだとても面倒見がいいので歳下のエンジニアさんにも慕われていた。

キラキラした女子社員に話しかけられるとちょっと寡黙になるのも可愛かった。

私もそっち側の人間と思われていたそうだが、中身はオタクだったので一緒にガオガイガーテーマカラオケで歌って以来壁がなくなったように思えた。

年齢もだいぶ離れていたので、異性としては全く見ていなかった。きっと向こうもそうだったと思う。

それから私が会社を離れ、facebookからも遠のいて数年後、冒頭の出来事があった。

今思えば、彼と話している時はとても楽しかった。おじさんなのに好きなこと話す時は少年みたいにキャッキャしていて、息継ぎどこでしてるのか分からないぐらい饒舌になってる姿を見たくてあえて彼の好きそうな話題勉強して振っていた時すらあった。(馬鹿にしているわけでなく、楽しそうな彼の姿を見るのが好きだった)

今頃、そうかあの時、彼のこと少し好きだったんだなと気付いた。

思い返せばたしかに納得することも多かったが、やはりめでたい事だし、きっとお嫁さんの前でまた趣味の話を早口で楽しそうに語ってるんだなと思い「おめでとうございます!」とコメントしてfacebookを閉じた。

2021-07-14

anond:20210714193446

好きな男性はいた、っていちいち書いてるからその男性に好かれたかったってだけだな。

弱者男性は目に入らなかったんだろう。

2021-07-12

メロス激怒した。必ず、かの邪智暴虐じゃちぼうぎゃくの王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此このシラクスの市にやって来た。メロスには父も、母も無い。女房も無い。十六の、内気な妹と二人暮しだ。この妹は、村の或る律気な一牧人を、近々、花婿はなむことして迎える事になっていた。結婚式も間近かなのであるメロスは、それゆえ、花嫁の衣裳やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる市にやって来たのだ。先ず、その品々を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた。メロスには竹馬の友があった。セリヌンティウスである。今は此のシラクスの市で、石工をしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。歩いているうちにメロスは、まちの様子を怪しく思った。ひっそりしている。もう既に日も落ちて、まちの暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、市全体が、やけに寂しい。のんきなメロスも、だんだん不安になって来た。路で逢った若い衆をつかまえて、何かあったのか、二年まえに此の市に来たときは、夜でも皆が歌をうたって、まちは賑やかであった筈はずだが、と質問した。若い衆は、首を振って答えなかった。しばらく歩いて老爺ろうやに逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。老爺は答えなかった。メロスは両手で老爺のからだをゆすぶって質問を重ねた。老爺は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。「王様は、人を殺します。」「なぜ殺すのだ。」「悪心を抱いている、というのですが、誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ。」「たくさんの人を殺したのか。」「はい、はじめは王様の妹婿さまを。それから、御自身のお世嗣よつぎを。それから、妹さまを。それから、妹さまの御子さまを。それから皇后さまを。それから、賢臣のアレキス様を。」「おどろいた。国王は乱心か。」「いいえ、乱心ではございませぬ。人を、信ずる事が出来ぬ、というのです。このごろは、臣下の心をも、お疑いになり、少しく派手な暮しをしている者には、人質ひとりずつ差し出すことを命じて居ります。御命令を拒めば十字架にかけられて、殺されます。きょうは、六人殺されました。」 聞いて、メロス激怒した。「呆あきれた王だ。生かして置けぬ。」 メロスは、単純な男であった。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城はいって行った。たちまち彼は、巡邏じゅんらの警吏捕縛された。調べられて、メロスの懐中から短剣が出て来たので、騒ぎが大きくなってしまった。メロスは、王の前に引き出された。「この短刀で何をするつもりであったか。言え!」暴君ディオニスは静かに、けれども威厳を以もって問いつめた。その王の顔は蒼白そうはくで、眉間みけんの皺しわは、刻み込まれたように深かった。「市を暴君の手から救うのだ。」とメロスは悪びれずに答えた。「おまえがか?」王は、憫笑びんしょうした。「仕方の無いやつじゃ。おまえには、わしの孤独がわからぬ。」「言うな!」とメロスは、いきり立って反駁はんばくした。「人の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。王は、民の忠誠をさえ疑って居られる。」「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。人の心は、あてにならない。人間は、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ。」暴君は落着いて呟つぶやき、ほっと溜息ためいきをついた。「わしだって平和を望んでいるのだが。」「なんの為の平和だ。自分地位を守る為か。」こんどはメロス嘲笑した。「罪の無い人を殺して、何が平和だ。」「だまれ、下賤げせんの者。」王は、さっと顔を挙げて報いた。「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、人の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、いまに、磔はりつけになってから、泣いて詫わびたって聞かぬぞ。」「ああ、王は悧巧りこうだ。自惚うぬぼれているがよい。私は、ちゃん死ぬ覚悟で居るのに。命乞いなど決してしない。ただ、――」と言いかけて、メロスは足もとに視線を落し瞬時ためらい、「ただ、私に情をかけたいつもりなら、処刑までに三日間の日限を与えて下さい。たった一人の妹に、亭主を持たせてやりたいのです。三日のうちに、私は村で結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」「ばかな。」と暴君は、嗄しわがれた声で低く笑った。「とんでもない嘘うそを言うわい。逃がした小鳥が帰って来るというのか。」「そうです。帰って来るのです。」メロス必死で言い張った。「私は約束を守ります。私を、三日間だけ許して下さい。妹が、私の帰りを待っているのだ。そんなに私を信じられないならば、よろしい、この市にセリヌンティウスという石工がいます。私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、あの友人を絞め殺して下さい。たのむ、そうして下さい。」 それを聞いて王は、残虐な気持で、そっと北叟笑ほくそえんだ。生意気なことを言うわい。どうせ帰って来ないにきまっている。この嘘つきに騙だまされた振りして、放してやるのも面白い。そうして身代りの男を、三日目に殺してやるのも気味がいい。人は、これだから信じられぬと、わしは悲しい顔して、その身代りの男を磔刑に処してやるのだ。世の中の、正直者とかい奴輩やつばらにうんと見せつけてやりたいものさ。「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。おくれたら、その身代りを、きっと殺すぞ。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」「なに、何をおっしゃる。」「はは。いのち大事だったら、おくれて来い。おまえの心は、わかっているぞ。」 メロスは口惜しく、地団駄じだんだ踏んだ。ものも言いたくなくなった。 竹馬の友セリヌンティウスは、深夜、王城に召された。暴君ディオニス面前で、佳よき友と佳き友は、二年ぶりで相逢うた。メロスは、友に一切の事情を語った。セリヌンティウスは無言で首肯うなずき、メロスをひしと抱きしめた。友と友の間は、それでよかった。セリヌンティウスは、縄打たれた。メロスは、すぐに出発した。初夏、満天の星である。 メロスはその夜、一睡もせず十里の路を急ぎに急いで、村へ到着したのは、翌あくる日の午前、陽は既に高く昇って、村人たちは野に出て仕事をはじめていた。メロスの十六の妹も、きょうは兄の代りに羊群の番をしていた。よろめいて歩いて来る兄の、疲労困憊こんぱいの姿を見つけて驚いた。そうして、うるさく兄に質問を浴びせた。「なんでも無い。」メロスは無理に笑おうと努めた。「市に用事を残して来た。またすぐ市に行かなければならぬ。あす、おまえの結婚式を挙げる。早いほうがよかろう。」 妹は頬をあからめた。「うれしいか。綺麗きれいな衣裳も買って来た。さあ、これから行って、村の人たちに知らせて来い。結婚式は、あすだと。」 メロスは、また、よろよろと歩き出し、家へ帰って神々の祭壇を飾り、祝宴の席を調え、間もなく床に倒れ伏し、呼吸もせぬくらいの深い眠りに落ちてしまった。 眼が覚めたのは夜だった。メロスは起きてすぐ、花婿の家を訪れた。そうして、少し事情があるから結婚式明日にしてくれ、と頼んだ。婿の牧人は驚き、それはいけない、こちらには未だ何の仕度も出来ていない、葡萄ぶどうの季節まで待ってくれ、と答えた。メロスは、待つことは出来ぬ、どうか明日にしてくれ給え、と更に押してたのんだ。婿の牧人も頑強であった。なかなか承諾してくれない。夜明けまで議論をつづけて、やっと、どうにか婿をなだめ、すかして、説き伏せた。結婚式は、真昼に行われた。新郎新婦の、神々への宣誓が済んだころ、黒雲が空を覆い、ぽつりぽつり雨が降り出し、やがて車軸を流すような大雨となった。祝宴に列席していた村人たちは、何か不吉なものを感じたが、それでも、めいめい気持を引きたて、狭い家の中で、むんむん蒸し暑いのも怺こらえ、陽気に歌をうたい、手を拍うった。メロスも、満面に喜色を湛たたえ、しばらくは、王とのあの約束をさえ忘れていた。祝宴は、夜に入っていよいよ乱れ華やかになり、人々は、外の豪雨を全く気にしなくなった。メロスは、一生このままここにいたい、と思った。この佳い人たちと生涯暮して行きたいと願ったが、いまは、自分からだで、自分のものでは無い。ままならぬ事であるメロスは、わが身に鞭打ち、ついに出発を決意した。あすの日没までには、まだ十分の時が在る。ちょっと一眠りして、それからすぐに出発しよう、と考えた。その頃には、雨も小降りになっていよう。少しでも永くこの家に愚図愚図とどまっていたかった。メロスほどの男にも、やはり未練の情というものは在る。今宵呆然歓喜に酔っているらしい花嫁に近寄り、「おめでとう。私は疲れてしまたから、ちょっとご免こうむって眠りたい。眼が覚めたら、すぐに市に出かける。大切な用事があるのだ。私がいなくても、もうおまえには優しい亭主があるのだから、決して寂しい事は無い。おまえの兄の、一ばんきらいなものは、人を疑う事と、それから、嘘をつく事だ。おまえも、それは、知っているね。亭主との間に、どんな秘密でも作ってはならぬ。おまえに言いたいのは、それだけだ。おまえの兄は、たぶん偉い男なのだから、おまえもその誇りを持っていろ。」 花嫁は、夢見心地で首肯うなずいた。メロスは、それから花婿の肩をたたいて、「仕度の無いのはお互さまさ。私の家にも、宝といっては、妹と羊だけだ。他には、何も無い。全部あげよう。もう一つ、メロスの弟になったことを誇ってくれ。」 花婿は揉もみ手して、てれていた。メロスは笑って村人たちにも会釈えしゃくして、宴席から立ち去り、羊小屋にもぐり込んで、死んだように深く眠った。 眼が覚めたのは翌る日の薄明の頃であるメロスは跳ね起き、南無三、寝過したか、いや、まだまだ大丈夫、これからすぐに出発すれば、約束の刻限までには十分間に合う。きょうは是非とも、あの王に、人の信実の存するところを見せてやろう。そうして笑って磔の台に上ってやる。メロスは、悠々と身仕度をはじめた。雨も、いくぶん小降りになっている様子である。身仕度は出来た。さて、メロスは、ぶるんと両腕を大きく振って、雨中、矢の如く走り出た。 私は、今宵、殺される。殺される為に走るのだ。身代りの友を救う為に走るのだ。王の奸佞かんねい邪智を打ち破る為に走るのだ。走らなければならぬ。そうして、私は殺される。若いから名誉を守れ。さらば、ふるさと若いメロスは、つらかった。幾度か、立ちどまりそうになった。えい、えいと大声挙げて自身を叱りながら走った。村を出て、野を横切り、森をくぐり抜け、隣村に着いた頃には、雨も止やみ、日は高く昇って、そろそろ暑くなって来た。メロスは額ひたいの汗をこぶしで払い、ここまで来れば大丈夫、もはや故郷への未練は無い。妹たちは、きっと佳い夫婦になるだろう。私には、いま、なんの気がかりも無い筈だ。まっすぐに王城に行き着けば、それでよいのだ。そんなに急ぐ必要も無い。ゆっくり歩こう、と持ちまえの呑気のんきさを取り返し、好きな小歌をいい声で歌い出した。ぶらぶら歩いて二里行き三里行き、そろそろ全里程の半ばに到達した頃、降って湧わいた災難、メロスの足は、はたと、とまった。見よ、前方の川を。きのうの豪雨で山の水源地は氾濫はんらんし、濁流滔々とうとうと下流に集り、猛勢一挙に橋を破壊し、どうどうと響きをあげる激流が、木葉微塵こっぱみじんに橋桁はしげたを跳ね飛ばしていた。彼は茫然と、立ちすくんだ。あちこちと眺めまわし、また、声を限りに呼びたててみたが、繋舟けいしゅうは残らず浪に浚さらわれて影なく、渡守りの姿も見えない。流れはいよいよ、ふくれ上り、海のようになっている。メロス川岸うずくまり、男泣きに泣きながらゼウスに手を挙げて哀願した。「ああ、鎮しずめたまえ、荒れ狂う流れを! 時は刻々に過ぎて行きます太陽も既に真昼時です。あれが沈んでしまわぬうちに、王城に行き着くことが出来なかったら、あの佳い友達が、私のために死ぬのです。」 濁流は、メロス叫びをせせら笑う如く、ますます激しく躍り狂う。浪は浪を呑み、捲き、煽あおり立て、そうして時は、刻一刻と消えて行く。今はメロス覚悟した。泳ぎ切るより他に無い。ああ、神々も照覧あれ! 濁流にも負けぬ愛と誠の偉大な力を、いまこそ発揮して見せる。メロスは、ざんぶと流れに飛び込み、百匹の大蛇のようにのた打ち荒れ狂う浪を相手に、必死闘争を開始した。満身の力を腕にこめて、押し寄せ渦巻き引きずる流れを、なんのこれしきと掻かきわけ掻きわけ、めくらめっぽう獅子奮迅の人の子の姿には、神も哀れと思ったか、ついに憐愍れんびんを垂れてくれた。押し流されつつも、見事、対岸の樹木の幹に、すがりつく事が出来たのである。ありがたい。メロスは馬のように大きな胴震いを一つして、すぐにまた先きを急いだ。一刻といえども、むだには出来ない。陽は既に西に傾きかけている。ぜいぜい荒い呼吸をしながら峠をのぼりのぼり切って、ほっとした時、突然、目の前に一隊山賊が躍り出た。「待て。」「何をするのだ。私は陽の沈まぬうちに王城へ行かなければならぬ。放せ。」「どっこい放さぬ。持ちもの全部を置いて行け。」「私にはいのちの他には何も無い。その、たった一つの命も、これから王にくれてやるのだ。」「その、いのちが欲しいのだ。」「さては、王の命令で、ここで私を待ち伏せしていたのだな。」 山賊たちは、ものも言わず一斉に棍棒こんぼうを振り挙げた。メロスはひょいと、からだを折り曲げ、飛鳥の如く身近かの一人に襲いかかり、その棍棒を奪い取って、「気の毒だが正義のためだ!」と猛然一撃、たちまち、三人を殴り倒し、残る者のひるむ隙すきに、さっさと走って峠を下った。一気に峠を駈け降りたが、流石さすがに疲労し、折から午後の灼熱しゃくねつの太陽がまともに、かっと照って来て、メロスは幾度となく眩暈めまいを感じ、これではならぬ、と気を取り直しては、よろよろ二、三歩あるいて、ついに、がくりと膝を折った。立ち上る事が出来ぬのだ。天を仰いで、くやし泣きに泣き出した。ああ、あ、濁流を泳ぎ切り、山賊を三人も撃ち倒し韋駄天いだてん、ここまで突破して来たメロスよ。真の勇者メロスよ。今、ここで、疲れ切って動けなくなるとは情無い。愛する友は、おまえを信じたばかりに、やがて殺されなければならぬ。おまえは、稀代きたいの不信の人間、まさしく王の思う壺つぼだぞ、と自分を叱ってみるのだが、全身萎なえて、もはや芋虫いもむしほどにも前進かなわぬ。路傍の草原にごろりと寝ころがった。身体疲労すれば、精神も共にやられる。もう、どうでもいいという、勇者に不似合いな不貞腐ふてくされた根性が、心の隅に巣喰った。私は、これほど努力したのだ。約束を破る心は、みじんも無かった。神も照覧、私は精一ぱいに努めて来たのだ。動けなくなるまで走って来たのだ。私は不信の徒では無い。ああ、できる事なら私の胸を截たち割って、真紅心臓をお目に掛けたい。愛と信実の血液だけで動いているこの心臓を見せてやりたい。けれども私は、この大事な時に、精も根も尽きたのだ。私は、よくよく不幸な男だ。私は、きっと笑われる。私の一家も笑われる。私は友を欺あざむいた。中途で倒れるのは、はじめから何もしないのと同じ事だ。ああ、もう、どうでもいい。これが、私の定った運命なのかも知れない。セリヌンティウスよ、ゆるしてくれ。君は、いつでも私を信じた。私も君を、欺かなかった。私たちは、本当に佳い友と友であったのだ。いちどだって、暗い疑惑の雲を、お互い胸に宿したことは無かった。いまだって、君は私を無心に待っているだろう。ああ、待っているだろう。ありがとうセリヌンティウス。よくも私を信じてくれた。それを思えば、たまらない。友と友の間の信実は、この世で一ばん誇るべき宝なのだからな。セリヌンティウス、私は走ったのだ。君を欺くつもりは、みじんも無かった。信じてくれ! 私は急ぎに急いでここまで来たのだ。濁流を突破した。山賊の囲みからも、するりと抜けて一気に峠を駈け降りて来たのだ。私だから、出来たのだよ。ああ、この上、私に望み給うな。放って置いてくれ。どうでも、いいのだ。私は負けたのだ。だらしが無い。笑ってくれ。王は私に、ちょっとおくれて来い、と耳打ちした。おくれたら、身代りを殺して、私を助けてくれると約束した。私は王の卑劣を憎んだ。けれども、今になってみると、私は王の言うままになっている。私は、おくれて行くだろう。王は、ひとり合点して私を笑い、そうして事も無く私を放免するだろう。そうなったら、私は、死ぬよりつらい。私は、永遠に裏切者だ。地上で最も、不名誉人種だ。セリヌンティウスよ、私も死ぬぞ。君と一緒に死なせてくれ。君だけは私を信じてくれるにちがい無い。いや、それも私の、ひとりよがりか? ああ、もういっそ、悪徳者として生き伸びてやろうか。村には私の家が在る。羊も居る。妹夫婦は、まさか私を村から追い出すような事はしないだろう。正義だの、信実だの、愛だの、考えてみれば、くだらない。人を殺して自分が生きる。それが人間世界の定法ではなかったか。ああ、何もかも、ばかばかしい。私は、醜い裏切り者だ。どうとも、勝手にするがよい。やんぬる哉かな。――四肢を投げ出して、うとうと、まどろんでしまった。 ふと耳に、潺々せんせん、水の流れる音が聞えた。そっと頭をもたげ、息を呑んで耳をすました。すぐ足もとで、水が流れているらしい。よろよろ起き上って、見ると、岩の裂目から滾々こんこんと、何か小さく囁ささやきながら清水が湧き出ているのである。その泉に吸い込まれるようにメロスは身をかがめた。水を両手で掬すくって、一くち飲んだ。ほうと長い溜息が出て、夢から覚めたような気がした。歩ける。行こう。肉体の疲労恢復かいふくと共に、わずかながら希望が生れた。義務遂行希望である。わが身を殺して、名誉を守る希望である斜陽は赤い光を、樹々の葉に投じ、葉も枝も燃えるばかりに輝いている。日没までには、まだ間がある。私を、待っている人があるのだ。少しも疑わず、静かに期待してくれている人があるのだ。私は、信じられている。私の命なぞは、問題ではない。死んでお詫び、などと気のいい事は言って居られぬ。私は、信頼に報いなければならぬ。いまはただその一事だ。走れ! メロス。 私は信頼されている。私は信頼されている。先刻の、あの悪魔の囁きは、あれは夢だ。悪い夢だ。忘れてしまえ。五臓が疲れているときは、ふいとあんな悪い夢を見るものだ。メロス、おまえの恥ではない。やはり、おまえは真の勇者だ。再び立って走れるようになったではないか。ありがたい! 私は、正義の士として死ぬ事が出来るぞ。ああ、陽が沈む。ずんずん沈む。待ってくれ、ゼウスよ。私は生れた時から正直な男であった。正直な男のままにして死なせて下さい。 路行く人を押しのけ、跳はねとばし、メロスは黒い風のように走った。野原で酒宴の、その宴席のまっただ中を駈け抜け、酒宴の人たちを仰天させ、犬を蹴けとばし、小川を飛び越え、少しずつ沈んでゆく太陽の、十倍も早く走った。一団の旅人と颯さっとすれちがった瞬間、不吉な会話を小耳にはさんだ。「いまごろは、あの男も、磔にかかっているよ。」ああ、その男その男のために私は、いまこんなに走っているのだ。その男を死なせてはならない。急げ、メロス。おくれてはならぬ。愛と誠の力を、いまこそ知らせてやるがよい。風態なんかは、どうでもいい。メロスは、いまは、ほとんど全裸体であった。呼吸も出来ず、二度、三度、口から血が噴き出た。見える。はるか向うに小さく、シラクスの市の塔楼が見える。塔楼は、夕陽を受けてきらきら光っている。「ああ、メロス様。」うめくような声が、風と共に聞えた。「誰だ。」メロスは走りながら尋ねた。「フィロストラトスでございます貴方のお友達セリヌンティウス様の弟子でございます。」その若い石工も、メロスの後について走りながら叫んだ。「もう、駄目でございます。むだでございます。走るのは、やめて下さい。もう、あの方かたをお助けになることは出来ません。」「いや、まだ陽は沈まぬ。」「ちょうど今、あの方が死刑になるところです。ああ、あなたは遅かった。おうらみ申します。ほんの少し、もうちょっとでも、早かったなら!」「いや、まだ陽は沈まぬ。」メロスは胸の張り裂ける思いで、赤く大きい夕陽ばかりを見つめていた。走るより他は無い。「やめて下さい。走るのは、やめて下さい。いまはご自分のお命が大事です。あの方は、あなたを信じて居りました。刑場に引き出されても、平気でいました。王様が、さんざんあの方をからかっても、メロスは来ます、とだけ答え、強い信念を持ちつづけている様子でございました。」「それだから、走るのだ。信じられているから走るのだ。間に合う、間に合わぬは問題でないのだ。人の命も問題でないのだ。私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいものの為に走っているのだ。ついて来い! フィロストラトス。」「ああ、あなたは気が狂ったか。それでは、うんと走るがいい。ひょっとしたら、間に合わぬものでもない。走るがいい。」 言うにや及ぶ。まだ陽は沈まぬ。最後の死力を尽して、メロスは走った。メロスの頭は、からっぽだ。何一つ考えていない。ただ、わけのわからぬ大きな力にひきずられて走った。陽は、ゆらゆら地平線に没し、まさに最後の一片の残光も、消えようとした時、メロス疾風の如く刑場に突入した。間に合った。「待て。その人を殺してはならぬ。メロスが帰って来た。約束のとおり、いま、帰って来た。」と大声で刑場の群衆にむかって叫んだつもりであったが、喉のどがつぶれて嗄しわがれた声が幽かすかに出たばかり、群衆は、ひとりとして彼の到着に気がつかない。すでに磔の柱が高々と立てられ、縄を打たれたセリヌンティウスは、徐々に釣り上げられてゆく。メロスはそれを目撃して最後の勇、先刻、濁流を泳いだように群衆を掻きわけ、掻きわけ、「私だ、刑吏! 殺されるのは、私だ。メロスだ。彼を人質にした私は、ここにいる!」と、かすれた声で精一ぱいに叫びながら、ついに磔台に昇り、釣り上げられてゆく友の両足に、齧かじりついた。群衆は、どよめいた。あっぱれ。ゆるせ、と口々にわめいた。セリヌンティウスの縄は、ほどかれたのである。「セリヌンティウス。」メロスは眼に涙を浮べて言った。「私を殴れ。ちから一ぱいに頬を殴れ。私は、途中で一度、悪い夢を見た。君が若もし私を殴ってくれなかったら、私は君と抱擁する資格さえ無いのだ。殴れ。」 セリヌンティウスは、すべてを察した様子で首肯うなずき、刑場一ぱいに鳴り響くほど音高くメロスの右頬を殴った。殴ってから優しく微笑ほほえみ、「メロス、私を殴れ。同じくらい音高く私の頬を殴れ。私はこの三日の間、たった一度だけ、ちらと君を疑った。生れて、はじめて君を疑った。君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない。」 メロスは腕に唸うなりをつけてセリヌンティウスの頬を殴った。「ありがとう友よ。」二人同時に言い、ひしと抱き合い、それから嬉し泣きにおいおい声を放って泣いた。 群衆の中からも、歔欷きょきの声が聞えた。暴君ディオニスは、群衆の背後から二人の様を、まじまじと見つめていたが、やがて静かに二人に近づき、顔をあからめて、こう言った。「おまえらの望みは叶かなったぞ。おまえらは、わしの心に勝ったのだ。信実とは、決して空虚妄想ではなかった。どうか、わしをも仲間に入れてくれまいか。どうか、わしの願いを聞き入れて、おまえらの仲間の一人にしてほしい。」 どっと群衆の間に、歓声が起った。「

anond:20210712125327

anond:20210711001715

これは私の体験談であって元増田に当てはまることではないかもしれない

私は自己肯定感ゴミみたいに低くてその肯定感を少しでも上げるために出来るのが男と寝ることだった

女として認められてる!って思えるから適当な男に粉かけて寝てた

でもこれって肯定感を持てるのは一瞬だけでむしろその後は落ちる

そして元増田その男友達と寝なかったのは自分とそういう行為をする人間を下に見てる節があってその男友達とはそんな低い関係になりたくなかったんじゃないか

ちゃん大事にしたい人ができるのはいいことだよ

人を大事にできたら自分のこともそのうち大事に出来るから幸せになってくれ

ラブパトリーナの映画感想

ネタバレします。

娘が見たいと言うので連れて行った。

EXILE系列の事務所女の子達がガール戦士になって戦うシリーズ物だ。日曜の朝にテレ東放送している。

女の子達のダンスを見るのは好きだがストーリー子供向けなので全く興味は無い。

映画も5分の1くらいはダンスミュージックビデオみたいになっててそこは好きだったんだけど、元々おそらく演劇志望の子達ではない&幼児向けなので演技がまぁ酷いのだ。おかあさんといっしょのお兄さんお姉さんくらい大袈裟というかなんというか、演出自体がそんな風に付けてあるので演技力問題ではないのかもしれない。

かに驚く場面では全員が綺麗に斜めに並んで一斉に同じポーズで「え〜!!」と叫ぶような、そんな演出がされている。

会話の合間にいちいち決めポーズしながら決め台詞挟むし。「完っ全にラブってる!」とか1人1人決め台詞がある。

で、映画なんだけど、ゲストキャラとしてインターポール刑事役に柳沢慎吾ともう1人イケメン?風の若い男の子が出てきた。ラブパトと一緒に悪役を捕まえようとする役。

柳沢慎吾はいもの1人パトカー&無線芸で保護者を笑わせ、大袈裟芝居もなんだか上手いことこなしていて流石だった。

話の途中で若い男の子は悪役に操られてラブパトと戦うことになってしまう。

その後ラブパトが守っていたレインボーダイヤその男の子が食べてしまい、呻きながらレインボーダイヤ脱糞する場面が大写しになる。ズボンは履いたままだけど肛門付近からキラキラしたウンコ状の物がメリメリ音を立てて出てくるのだ。

イケメン?がしゃがんできばって「う〜ん!う〜ん!」とか言ってて見てらんない感じだった。FUJIWARAの原西とかがやったら笑えたかもしれない。

他にも臭い靴下を振り回してラブパト撃退するとかほんとクレヨンしんちゃんみたいなことを実写でやるから見てらんない。

このイケメン?役の子はどういう気持ちでこの役をやることになったんだろう、とか思いつつ途中で寝ちゃったりしたんだけど。

で、エンドロール見てたら、あの若い男の子加藤清史郎君だったから仰天した。

しかによく見たらそんな顔だった。

加藤清史郎君だと知って見てたら良くやるもんだと感心してたかもしれないけど、後から知ったもんでとにかくびっくりしてしまった。

2021-07-11

最近休日になると近所で野良猫と戯れる村上春樹のような男を見かける

村上春樹さんが今何処に住んでいるのかは知らないけれど

村上さん本人でないことは確かだと思う。

わたしが住んでる地域村上さんが住むとも思えないからだし

多分村上さんは野良猫日本公園休日に戯れないと思う。

それにしても似ている。

マスクを着用しているからだろうけれど。

多分、安西先生その男似顔絵描いたら

村上春樹似顔絵区別がつかないだろう。

おそらく。

2021-07-10

IT世紀末羅生門

 ある日の暮方の事である。一人の下人が、羅生門の下で雨雲レーダーを見ていた。

 広い門の下には、この男のほか誰もいない。ただ所々ペンキの剥げた、大きな円柱にドローンが一機突き刺さっている。

羅生門朱雀大路にある以上は、この男のほかにも、雨やみを待つSIerプログラマーがもう二三人はありそうなものである

それが、この男のほかには誰もいない。

 何故かと云うと、この二三年、京都には地震とかDDoS攻撃とかEMPとかドローン攻撃とか云う災がつづいて起こった。

そこで洛中さびれ方は一通りではない。旧記によると、サーバーEVを打ち砕いて、その貴金属が使われたり充電池がそのままだったりする金属の塊を建築資材として売っていたと云う事である

 洛中がその始末であるから羅生門の修理などは元より誰も捨てて顧る者がなかった。するとその荒れ果てたのをよい事にして、

営業職が棲む、意地悪な顧客が棲む。とうとうしまいには、引き取り手のないSEを、この門へ持って来て棄てて行くと云う習慣さえ出来た。

そこで、日の目が見えなくなると、誰でも気味を悪がってこの門の近所へは足ぶみをしない事になってしまったのである

 その代わりまたドローンがどこからか、たくさん集まって来た。昼間見ると、そのドローンが何機となく輪を描いて、高い電波塔のまわりを

ブンブン言いながら飛びまわっている。ことに門の上の空が、夕焼けであかくなる時には、それがゴマをまいたようにハッキリ見えた。

 ドローンはもちろん、門の上にいるSEをせっつきに来るのである。_______もっと今日はあまり仕事がないのか一機も見えない。

ただ、所々崩れかかった、そうしてその崩れ目に長い草はえた石段の上に、墜落したドローンの残骸が落ちているのが見える。

 下人は七段ある石段の一番上の段に、何日も洗っていないスーツの尻を据えて、右の頬に出来た大きな人面瘡を気にしながら、ぼんやり雨のふるのを眺めていた。

 作者はさっき「下人が雨雲レーダーを見ていた」と書いた。しかし、下人は雨雲がどうでも格別どうしようと云う事はない。ふだんなら、

もちろん会社へ帰る可き筈である。ところがその会社からは、四五日前に暇を出された。前にも書いたように、当時京都の町は一通り

ならず衰微していた。今この下人が永年、使われていた会社から暇を出されたのも、実はこの衰微の小さな余波にほかならない。

 だから「下人が雨雲レーダーを見ていた」と云うよりも「雨に降りこめられた下人が、行き所がなくて途方にくれていた」と云うほうが適当である。その上、今日の空模様も少なからず、この平安朝の下人のSentimentalismに影響した。

 申の刻下がり(16時以後)からふり出した雨は、いまだに上がるけしきがない。そこで下人は、何をおいても差当り明日暮らしをどうにかしようとして____云わばどうにもならない事を、どうにかしようとして、とりとめもない考えを辿りながら、さっきから朱雀大路にふる雨の音を聞くともなく聞いていたのである

 雨は、羅生門をつつんで、遠くからざあっと云う音をあつめて来る。夕闇は次第に空を低くして、見上げると門の屋根が、斜に突き出した甍の先に、重たくうす暗い雲を支えている。

 どうにもならない事をどうにかするためには、手段を選んでいる遑(いとま)はない。選んでいれば、高架の下か道端のベンチの上で、餓死するばかりである。選ばないとすれば____下人の考えは、何度も同じ道を低徊(ていかい)した挙げ句に、やっとこの局所へ逢着(ほうちゃく)した。しかしこの「すれば」は、いつまで経っても結局「すれば」であった。下人は手段を選ばないという事を肯定しながらも、この「すれば」のかたをつけるために、当然、その後に来る可き「転売屋になるほかに仕方がない」と云う事を、積極的肯定するだけの勇気が出ずにいたのである

 下人は、大きなくしゃみをして、それから大儀そうに立ち上がった。夕冷えのする京都は、もうカイロが欲しいほどの寒さである。風は門の柱という柱の間を、夕闇と共に遠慮なく吹き抜ける。円柱に突き刺さっていたドローンも、もうどこかへ吹き飛ばされてしまった。

 下人は頸(くび)を縮めながら、カッターシャツに重ねたヨレヨレのジャケットの肩を高くして門のまわりを見まわした。雨風の患(うれえ)のない、人目にかかる惧(おそれ)のない、一晩楽にねられそうな所があれば、そこでともかくも夜を明かそうと思ったかである

 すると、幸い門の上の楼へ上る、幅の狭い、点検用の梯子が眼についた。上なら、人がいたにしてもどうせ疲れ果てて寝ているSEばかりである。下人はそこで、腰にさげた特殊警棒が伸びないように気をつけながら、便所サンダルはいた足を、その梯子の一番下の段へふみかけた。

 それから、何分かの後である羅生門の楼の上へ出る、幅の狭い梯子の中段に、一人の男が猫のように身を縮めて、息を殺しながら上の様子を窺っていた。楼の上からさす白色光が、かすかにその男の右の頬をぬらしている。短い髭の中に、赤く膿を持った人面瘡のある頬である。下人は初めから、この上にいる者は寝ているSEとばかり高を括っていた。それが、梯子を二三段上って見ると、上では誰かがスマホライトをとぼして、しかもその灯りをそこここと動かしているらしい。これはその濁った、白い光が隅々に蜘蛛の巣をかけた天井裏に揺れながら映ったので、すぐにそれと知れたのである。この雨の夜に、この羅生門の上で灯をともしているからは、どうせただの者ではない。

 下人はヤモリのように足音をぬすんで、やっと急な梯子を一番上の段まで這うようにして上りつめた。そうして体をできるだけ平らにしながら、頸をできるだけ前へ出して、恐る恐る楼の中を覗いて見た。

 見ると楼の内には、噂に聞いていた通り何人かのSE無造作に寝ているが、ライトの光の及ぶ範囲が思ったより狭いので、数は幾つともわからない。ただ、おぼろげながら知れるのは、その中に手ぶらの者とPCを持っている者があるという事である。もちろん、中には女も男もまじっているらしい。そうして、そのSEは皆、それがかつて労働意欲燃えていた人間だと云う事実さえ疑われるほど、土をこねて造った人形のように、口を開けたり手を延ばしたりして、死んだように床にころがっていた。しかも、肩とか胸とかの高くなっている部分に、ぼんやりした光をうけて、低くなっている部分の影を一層暗くしながら、永久に唖(おし)の如く黙っていた。

 下人は、それらのSEの様子に思わず眼を覆った。しかしその手は、次の瞬間にはもう眼を覆うことを忘れていた。ある強い感情が、ほとんどことごとく男の視界を奪ってしまたからだ。

 下人の眼は、その時はじめてそのSEの中にうずくまっている人間を見た。桧皮色のジャージを着た、背の低い、痩せた、白髪頭の猿のような老婆である。その老婆は、右の手にライトを灯したスマホを持って、そのSEの一人のPCを覗き込むように眺めていた。腕に抱いている所を見ると、多分ノートパソコンであろう。

 下人は、六分の恐怖と四分の好奇心に動かされて、暫時は呼吸をするのさえ忘れていた。旧記の記者の語を借りれば、「えぐいって」と感じたのである。すると老婆は精密ドライバーを取り出して、それから今まで眺めていたノートパソコンに手をかけると、ちょうど猿の親が猿の子シラミをとるように、そのノートパソコンを分解しはじめた。かなり手慣れているらしい。

 電子部品が一個ずつ抜けるのに従って、下人の心からは、恐怖が少しずつ消えていった。そうして、それと同時に、この老婆に対する激しい憎悪が少しずつ動いて来た。____いや、この老婆に対すると云っては語弊があるかも知れない。むしろ、あらゆる悪に対する反感が、一分毎に強さを増して来たのである。この時、誰かがこの下人にさっき門の下でこの男が考えていた、餓死をするか転売屋になるかと云う問題を改めて持ち出したら、おそらく下人は何の未練もなく、餓死を選んだ事であろう。それほどこの男の悪を憎む心は、指数関数的に勢いよく燃え上がり出していたのである

 下人には、なぜ老婆がSEノートパソコンを分解するかわからなかった。従って、合理的には、それを悪である一方的に決めることが出来なかった。しかし下人にとっては、この雨の夜に、この羅生門の上で、SE自前のノートパソコンを分解すると云う事が、それだけで既に許すべからざる悪であった。勿論、下人は、さっきまで自分転売屋になる気でいた事なぞは、とうに忘れていたのである

 そこで下人は、両足に力を入れて、いきなり梯子から上へ飛び上がった。そうして特殊警棒に手をかけながら、大股に老婆の前へ歩み寄った。老婆はマイコン自作した監視カメラで、事前に下人の動きを見ていたのだが、想定外の行動に飛び上がった。

「どこ行くんじゃワレ!」

 下人は、老婆が寝ているSEにつまずきながら、慌てふためいて逃げようとする行く手を塞いで、こう罵った。老婆は、それでも下人をつきのけて行こうとする。下人はまた、それを行かすまいとして、押し戻す。二人はSEの浅い寝息の中で、しばらく無言のまま、つかみ合った。しか勝敗は初めから分かっている。下人はとうとう老婆の腕をつかんで、無理にそこへねじ倒した。ちょうどケンタッキーフライドチキンの骨のような腕である

「何しとったんじゃ!云え。云わんとこれやど」

 下人は老婆をつき放すと、いきなり特殊警棒を伸ばして、黒くて硬くて長いものをその眼の前へつきつけた。けれども、老婆は黙っている。両手をわなわな震わせて、肩で息を切りながら、眼を、眼球がまぶたの外へ出そうになるほど見開いて、唖のように執拗(しゅうね)く黙っている。これを見ると、下人は初めて明白にこの老婆の生殺与奪の権自分が握っていると云う事を意識した。そしてこの意識は、今まで煮え滾っていた憎悪の心を、いつの間にか冷ましてしまった。後に残ったのは、ただ、ある仕事をしてそれが納期に間に合った時の、安らかな得意と満足があるばかりである。そこで下人は、老婆を見下しながら、少し声を和らげてこう云った。

「ワシはマッポでもSECOMでもない。今し方この門の下を通りかかった暇なヤツや。せやからお前に縄かけてどうこうしようっちゅう事もない。ただ、今時分この門の上で何をしとったんか、それをワシに話しさえすればええんや

 すると老婆は、見開いていた眼を一層大きくして、じっとその下人の顔を見守った。まぶたの赤くなった二階幹事長のような、鋭い眼で見たのであるそれから皺でほとんど鼻と一つになった唇を、何か物でも噛んでいるように動かした。細い喉で、尖った喉仏の動いているのが見える。その時、その喉からカエルの鳴くような声が、喘ぎ喘ぎ、下人の耳へ伝わって来た。

「このパソコンCPUを抜いてな、型番とコア数を偽装してな、転売しようと思うたのじゃ」

 下人は、老婆の答が存外平凡なのに失望した。そうして失望すると同時に、また前の憎悪が、冷ややかな侮蔑とともに心の中へ入って来た。するとその気色が先方へも通じたのであろう。老婆は片手にまだ抜き取ったCPUを(素手で)持ったなり、蟇(ひき)のつぶやくような声で、口ごもりながらこんな事を云った。

「なるほどな。SEからPCを奪うという事は、何ぼう悪いことかも知れぬ。じゃが、ここにいるSE達は皆、そのくらいな事をされてもいい人間ばかりだぞよ。現にわしが今、CPUを奪った女などはな、コメントも無いし改行もない滅茶苦茶なコードを、仕様通りに動けばよいと言って書いておったわ。それもよ、この女の書くコードは早いし安いし仕様通りに動くと云うて、ケチ経営者どもが買っていたそうな。ワシは、この女のした事が悪いとは思うていぬ。せねば餓死をするのじゃて、仕方がなくする事じゃわいの。じゃて、その仕方がない事をよく知っているこの女は、大方わしのする事も大目に見てくれるであろ」

 老婆は大体こんな意味の事を云った。CPUを盗られた女は、よほど疲れているのかこんな騒ぎでもノートパソコンを抱いたまま、全く起きる気配がない。

 下人は、特殊警棒を畳んで、その柄を左の手で握りながら、冷然としてこの話を聞いていた。勿論、右の手では、赤く頬に膿を持った大きな人面瘡を気にしながら、聞いているのであるしかし、これを聞いている中に、下人の心にはある勇気が生まれて来た。それはさっき門の下で、この男には欠けていた勇気である。そうして、またさっきこの門の上へ上ってこの老婆を捕まえた時の勇気とは、全然、反対な方向へ動こうとする勇気である。下人は、餓死をするか転売屋になるかに迷わなかったばかりではない。その時のこの男の心持ちから云えば、餓死などという事は、ほとんど考える事さえ出来ないほど、意識の外へ追い出されていた。

「ほーん、そうか」

 老婆の話が終わると、下人は嘲るような声で念を押した。そうして、一足前へ出ると、不意に右の手を人面から離して、老婆の襟上をつかみながら、噛み付くようにこう云った。

「ほな、ワシが転売をしようと恨むまいな。ワシもそうしなければ、餓死をする体なのだ

 下人はすばやく、老婆からCPUを奪い取った。それから、足にしがみつこうとする老婆をジャイアントスイングで投げ飛ばした。梯子の口までは、僅かに五歩を数えるばかりである。下人は剥ぎ取ったCPUを胸ポケットに入れ、床に置いてあった老婆の精密ドライバーセットも手に持ってまたたく間に稲妻のごとく急な梯子を夜の底へとかけ降りた。

 しばらく死んだように倒れていた老婆が体を起こしたのは、それから間もなくの事である。老婆はつぶやくような、うめくような声を立てながら、まだライトがついているスマホの光を頼りに、梯子の口まで這って行った。そうして、そこから短い白髪をさかさまにして、門の下を覗き込んだ。外には、ただ黒洞々たる夜があるばかりである

 下人は、既に、雨を冒して、京都の町へ"仕入れ"を働きに急ぎつつあった。

2021-07-08

anond:20210708141305

さすがにその男性作者が「女性の生きづらさを考えてこの作品を描きました!」って言ってたら叩くよ

anond:20210707213629

お前みたいに「男は男の生きづらさを主張しない」って同調圧力書けてくるやつがいから、男の同調圧力が効きにくい女が描いてるんだろ。そもそもエンタメ世界社会的問題を持ち込むのは、女性作家のほうが多いし

その男同調圧力が効きにくい女が描いた「生きづらさを感じる男」が

現実の男とかけ離れたBLキャラばかりなのはギャグなんだろうか?

本気でやってるのかBL社会への問題提起的なガワを被せたいだけなのか、さて

2021-07-07

追記有り】男性問題について何故女性が首を突っ込んでくるのか?という疑問

手芸は「呪い」を解く? 男子高校生編み物を通して自分を取り戻す漫画ニッターハイ!」作者に聞く

「男が手芸なんて変だし」。自分にかけられてしまった「呪い」やジェンダーバイアス解体していく物語ニッターハイ! 』。「男子高校生編み物をする」というテーマはどのようにして生まれたのか。作者の猫田ゆかりさんに聞いた。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_60dc293fe4b0b84c3be32135?ncid=tweetlnkjphpmg00000001

Twitterを見ていてこの広告が目に入ってきた

詳しくは知らないけれど最近流行りの「他人にかけられた『呪い』や『ジェンダーバイアスから解き放たれる人間を描く」作品であるらしい

LGBTなど多様性を受け入れる事の重要性が説かれる今、編み物といういかにも女性的な趣味男性を描く作品はなるほど確かに「男らしさを降りて良い」と男性勇気付かせる物なのだろう、きっと

だけれど、僕は以前からこの手の作品キャッチコピーを目にする度に思う事がある

「男らしさ」という物に苦しめられている男性は確かに存在するだろうし、そんな物を捨てたい自由になりたいと思っている男性もきっと世の中には存在する

だけれど…何故その「男らしさという呪いに苦しめられた男性」を描くのが、

「男らしさに苦しめられている男性」ではなく、

決まって「男らしさに苦しめられている男性を描きたい女性なのだろうか?

「いやそんな事は無い。男らしさの有害性に苦しめられ声を挙げている男性はとても多い」という人も居るだろう

ただ、僕の観測範囲問題なのかは知らないけれど、僕がこれまで目にした「男らしさに苦しめられる男性」を描いた漫画家さんは、決まって皆女性だった

『違国日記ヤマシタトモコが語る、“口うるさいマンガ”を描く理由 「人のあり方は多様でいいと気づくのはすごく難しくて苦しい」

https://news.yahoo.co.jp/articles/190e00f82bd10f71e69750a969bd72110b0109e3

ホモソーシャルってどういう意味? – "男性同士の絆"と"男性の生きづらさ"について

https://note.com/palette_lgbtq/n/nef751beeeb21

たった3例だけれど、男性が「男らしさの呪いから解放されたい」と当事者目線で主張している例を僕をこれまで見た事が無いので、

結果的に「何故か女性男性の生きづらさについて熱心に語っている」印象が僕の中にはある

その男性の生きづらさにしても、「女性目線から描かれた男性」の「男性の生きづらさ」なので、これ現実男性像と微妙にずれてる様な…という違和感を僕は拭えない

ところで最近、「ワンダーエッグプライオリティ」という様々な問題を抱えた女子中学生達の苦悩と戦いを描いた作品があった

かつて数々のヒット作を手掛けた男性脚本家野島伸司氏が手掛けた作品であり、何の事前情報も無く見た所面白くて三か月間楽しませてもらった

この「女子中学生の苦悩」というのが男の僕から見た所本当にリアルなのかどうかは分からなかったけれど、「ああ、こういう事本当にあるんだろうな…」程度の気持ちリアリティはそこまで意識せず見ていた

Twitter等で感想を見る分には女性受けもそこまで悪くなかったような印象があるけれど、実際の所は僕には分からない

「ああ、これって典型的な男が考えたリアリティの無い女だな」と思った女性大勢たかもしれない。それは僕には分からないけど、そう思った女性が沢山居ても不思議ではない、と思う

よく少年漫画ヒロインに対して

「男にだけ都合が良い現実味が一切無いヒロイン

だとそのキャラクターや作者を嫌う女性を僕は昔から時々見かけてきた

僕が「男らしさというジェンダーバイアスに苦しむ男性」を描く作品女性漫画家に対して抱く「何故貴方女性男性の生きづらさを描こうとするんです?」というちょっとした反感は、それに近い物かもしれない

追記

男性男性の生きづらさを全く書かないから、女性作家が目立つだけ

全くかは分かりませんが、男性男性の生きづらさについて女性作家ほどに書かないなら、

男性の感じる男性の生きづらさ」は「女性の思う男性の生きづらさ」よりそれほど深刻な物ではないのではないでしょうか…?

客観視できるからでは? 自分女性を見て「型にはまってるな~」と思うことはある/作者が自分と同じ性別・同じ性格・同じ境遇の人しか描けなかったら作品が作れない。

女性作家が描く男性男性自身が描く男性より生々しく現実的だと感じた事は僕もこれまで何度かあります

ただ、「男性の描いた女性」に対して「女性をよく客観視出来ている、リアリティがある」と褒めている女性をこれまであまり見た事が無く、「男にだけ都合が良い現実味が一切無いヒロイン」と貶す人ばかり見てきました

作者が自分と同じ性別・同じ性格・同じ境遇の人こそ「解像度の高い」キャラクターとして描きやすくなるんじゃないかな、と僕は思っています

追記2】

誤字を訂正しました

"自分と同じ性別・同じ性格・同じ境遇の人こそ「解像度の高い」キャラクター"< これを言い出すと「ユダヤ人を600万人殺さないと『本当の』ヒトラーは描けない」に行き着くので、気にし始めたらキリがありませんよ。

そういえば嘘か本当かは知りませんが、先日キャラクターリアリティについて面白い噂話を聞きました

機動戦士Zガンダム」にパプティマス・シロッコという何を考えているのかよく分からない天才的な能力を持った悪役キャラクターが登場するのですが

監督富野由悠季天才玩具デザイナー村上克司氏をこのシロッコというキャラクターモチーフにしたのではないか?という話が一部では有名で

シロッコが何を考え動いているのかを富野監督シロッコに成り切って必死に考えた結果「こんな奴が何を考えているかなんて分からん!」と途中から嫌になってしまったそうです

「作者が自分と同じ性別・同じ性格・同じ境遇の人こそ「解像度の高い」キャラクターとして描きやすくなる」>残虐な支配者が描いた歴史書はさぞ解像度が高いだろうね

残虐な支配者に支配された側の話は支配された側の方が解像度高く描けると思いますし、支配した側の話は支配者側の方が解像度が高いのではないでしょうか?

最近気づきというか

小学生低学年の頃の増田は男勝りで(ほんとに男の子みたいな見た目で)、いっつも男の子とふざけ回ってるタイプだったんだけど、

一緒に遊んでた男の子の内ひとりからブタゴリラ」ってあだ名で呼ばれてたんだよね。

その時は別になんとも思ってなかったんだけど、学年が上がるにつれて段々気にするようになってきたんだよ。

でも別にの子だって私のことをめちゃくちゃいじめてやろう!と思って言ってたわけじゃないだろうし、ほとんどその男の子だけに呼ばれてたあだ名から単なるおふざけだったんだろうけど

中学生になってブタゴリラなんて全く呼ばれなくなってもずっと「あー自分の顔って豚とかゴリラみたいなんだろうなー」と思って過ごしてた。

結局大学生になって一人暮らし始めてからバイトするようになって、バイト代を整形に使うために貯めるようになったんだよ。

最初メジャーで安くてダウンタイムの短い二重埋没、その次に目頭、とやって

目がマシになったらやっぱり豚鼻が気になってきたわけで。

でも鼻は高いしダウンタイムも長いからなー…と思って渋ってたけど、

整形垢でその頃アデノイド顔貌を知って、自分って鼻なくて口が出てて顎もないからこれじゃん!となってやっぱ最終的には鼻もやったんだ。

口ゴボは大学卒業して就職してから歯列矯正して直すことにして、今もまだリテーナーつけてる。

最終的に顔面には260万くらい(うち矯正代は親も出してくれた)かかった。もういいかな〜とおもってまあまあ満足してる。

でもこの間Twitterで「アデノイド」でパブサしたら(まだ気にしてたから…)、『チー牛顔とか簡単に言うけど、アデノイド顔貌かもしれないし馬鹿にするなよ(意訳)』と出てきて、

増田が「自分はアデノイド顔貌かも」と思ったときはまず「だからさなきゃ」ってなったから、この考え方にはちょっと衝撃を受けた。

でもよくよく考えたら、顔のこと馬鹿にしちゃいけないってことは当たり前だったはずなのに、

自分はずっとそれを忘れてて、馬鹿にされるようなところは直そうとしてたんだなあと思った。

からツイートしてくれた人ありがとうって思った。おわり

2021-07-01

anond:20210701123850

女がまともでないと言い出したのはお前だろ。

結婚できない女性をまともじゃない呼ばわりしたのち、男女平等と言っておきながら、その男バージョン結婚できないではなく、それ?

お前こそ自分の内なるバイアスをなんとかしなさい。

2021-06-26

ごめん、最低の愚痴いうわ

同期の男性子供が産まれた。

私はその男性と同じ部署ゆえに、

同期グループに「産まれたってよ」って情報を流して、「お祝い渡さない?」と提案した。


いや、本音をいうと、本当は本人から同期に出産報告があってから、なんとなく同期内で誰かが「お祝いしよう」と言い出して…みたいな流れを期待していた。つまりは、積極的に私が動きたくなかったのだ。


ところが、私は同じ部署ゆえに、部署から、「同期側でもお祝いするんでしょ、何あげるの?」みたいなプレッシャーが連日あり、動かざるを得なくなってしまった。


それゆえに、重い腰を上げて冒頭の通り同期に通達して、皆さんお祝いに賛同はしてくれたのだけど、まあみんな、「何あげる?」と「これどうかな?」みたいに提案しても全然返信してくれない。それぞれ忙しいだろうけどな…


何が悲しくて、結婚して子供も産まれ人生順調な幸せな人たちのために、ミドサー独身恋人なしの私が貴重な休みファミリア(有名子供服ブランド)のサイト必死に見てるんやろ…と悲しくなってしまった。


そんな性格悪いこと言ってるから結婚できないのかな。

2021-06-25

anond:20210625161423

要するにあなたは間接的にその男アイドルに貢いでいるわけですね。

美しいエコシステムです。

年収500万円だが生活力が皆無な女の恋愛市場価値

私は都内23区一人暮らしをしている27歳の女だ。

現在恋人と呼べる人はおらず、最後彼氏が居たのはもう一年上前になる。

恋愛下手で、周囲の人間は口を揃えて「男を見る目が無い」と言う。

結婚願望は皆無で、子どもが欲しいと思ったことは一度もない。

今後の自身価値観の揺らぎ方によってはこの方針が変わることも考えられるが、今のところその予感もしない。


私の意思とは無関係に、周囲から結婚しないの圧は年々高まりを見せている。

実際もう90近い歳の祖母からは「私が生きてる間に、あなた結婚式には参加したい」というようなことを言われたことがある。

からも「いつ結婚するのか」「いい人はいないのか」という問いかけはもはや当たり前になり、私はその度に「相手はいないし、探さないし、結婚するつもりもない」と答えている。

孫の顔が見たい問題も、姉と弟がすでに達成していることで解決されているはずであり、是が非でも私が産まなければいけないということはない認識でいる。


もちろん子どもかわいいと思うし、現在子育てをされている方々に対しては頭が下がる一方だ。

他人との共同生活を送ることが苦痛で仕方がない私には到底できることではない。

社会全体が子育てに関わる人々、そして当の子ども達を大切にすべきだと、私は真剣に考えている。


閑話休題


タイトルにもあるが、私の年収は今年度で500万円を越えた。

これは性別わず世代の平均年収及び中央値を越えている(はずだ)。

まり私の市場価値は平均よりは上に位置しているということであり、それなりに頑張っていると評価されても罰は当たらないだろう。(※ あくま社会ルールに則った評価軸で考えているものであり、私自身が私に対してどういう風に価値を付けているかは別問題だ)

1,000万円の生活には程遠いが、多少の贅沢くらいなら全く問題ない。貯金もできるし、投資にも多少は回せる余裕がある。


さてここで、別の視点から私という人間価値を考えてみる。

それは恋愛婚姻における私の価値、だ。


正直なところ、私はこの点について全く自信がない。

ここまでで薄々勘付いた方もいらっしゃるかもしれないが、私には可愛げがない。愛嬌をふりまく、ということができない。

元来負けん気が強く、男を立てるということができない。奢られると腹が立つし、高価すぎるプレゼントも素直に受け取ることができない。後日それよりも価値の高いものを返したりしてしまう。

愚痴を黙って聞くことができず、求められていないアドバイスをしてしまう。頷くだけでいいなら最初からそう言ってくれと思ってしまう。


おまけに生活力がほとんど無い。

掃除はするが本当に必要最低限で、クイックルワイパーで床を拭くだけ。トイレ掃除は月に2回すれば良いほう。水回りは時々思い出したかのようにパイプユニッシュを垂れ流すくらい。

洗濯物だけはちゃんとするが、柔軟剤なんて使ったことはない。シミ抜きの方法は先月初めて知ったレベルだ。

通販ダンボール全然片付かないし、ゴミ捨てを忘れることも珍しくない。幸いGやウジ虫が湧いて出るレベルではないが、割と紙一重生活を送っていると自分では思う。


加えて食にも興味が無い。

普段食事基本的コンビニ。あるいは塩むすび。一日何も食べないなんてこともザラだ。

自炊ができないわけではないが融通が効かないのでレシピに書かれた通りのものしか作れない。(もしかたらこれは一般的には自炊ができると言わないかもしれない)

残った野菜を廃棄した経験と、作って食べて片付けるまでの費用対効果の悪さに目を瞑ることができず、調理器具には5年以上触っていない。


私自身はまるで困ったことがないため恐らくこの先もこの生活が劇的に変わることはないと思うが、上記のような人間果たしてちゃん生活をしている人間と対等に肩を並べられる存在であるかは疑問だ。

そういう意味で、私の女としての価値(あるいは人間としての価値)は底値を割っているのではないかと考えている。


昨今では先に述べたジェンダーレス生き方多様化に伴ってロールモデルも変容している。

とは言え、じゃあ私のような人間が仮に婚活恋活といった場に出たとて、その他素敵な女性陣と比べられては見劣りしてしまうに違いないだろう。

一般男性の思う理想女性に求めるものが私には備わっていないように思えるし、相手年収を気にする男性女性よりも少ない印象がある。

それに稼げると言っても大人一人を余分に養えるほどでもなく中途半端だ。子どもを産むつもりもない。極めつけは人間価値が怪しいときた。

こんな私をだれが好いてくれるのだろうか。

仮にそんな稀有男性が居たとして、私がその男性の友人なら必死で止めるだろう。「一緒に生活なんてしてみろ。絶対に大変だぞ」と。


いっそのこと1本〜2本ほど稼げるようになれば、専業主夫になってくれる人も出てくるかもしれない。でも子どもが持てないというのはきっととてつもなくネックになるだろう。

やはり女の価値は稼ぐ力ではなく、接するだけで癒やしてくれたり、子どもを産むところにある気がしてならない。

そう思えば思うほど、私が所帯を持つことはほぼ不可能な気がしてしまう。

あるいは「期待されている女性像」と釣り合う稼ぎが500万円では済まないのだろうという直感があるのかもしれない。

ここが解消されない限り私が恋愛結婚願望を持つことは難しいのだろう。


白馬王子はいらないが、適度なヒモなら居て欲しいかもしれない。

あぁ、だから周りに言われるのだろう。

「男を見る目がない」と。

推理小説クラインガルテン殺人 復活編」

クラインガルテン殺人 復活編 第1回

プロローグ

その男は一度死んだはずだった。

満月は徐々に厚い雲に覆われ、辺りを漆黒の闇に塗りかえていった。

男の傍らには、無残にひしゃげたラップトップの残骸があった。

一瞬の激しい通り雨が降ると、ラップトップは怪しげな閃光を放ち、男はその刹那小刻みに身体を揺らした。

一度は止まってしまった男の鼓動が再び刻み始める。

男は自分の置かれている状況を最初理解出来なかったが、身体中の痛みがそれを思い出させてくれた。

男の視界の先には数刻前に彷徨っていた山道があったが、それは既に崩壊して形を留めていなかった。

ーーーぼくは、復讐してやる……

ーーーぼくを馬鹿にした全てに……

男はゆっくりと動きだすと、拾ったハンチング帽を大事そうに抱え、闇の中に消えていった。

厚い雲が晴れた満月は、紅く鈍い光を放っていた。

また惨劇が始まる気配を感じ、森は沈黙を続けていた。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第2回

真夜中のシェアハウスつんく』ではまだ宴会が続いていた。

リビングには酔い潰れた女性男性が見える。

まだ飲み続けているのは、NPOTWOれいほくのスタッフ里木だった。

NPOは先日代表理事殺害されたばかりだったが、何事もなかったかのように平常運転だった。

ーーーくそ、なんでこんなとこに俺は居るんだ?

里木はいつまでも続く宴会の中一人冷め切っていた。

ーーーちょっと夜風にでもあたるか。

そう考えてシェアハウスの外に出た。

周囲には他に何もない。

このど田舎暮らし最初こそ楽しかったが、段々と生産性のない連中との生活が嫌になりつつあった。

玄関の外階段に腰を掛けると、ポケットから煙草を取り出してジッポーで火を着けた。

暗闇に一筋の白い狼煙が上がると、背後に人の気配を感じた。

里木は振り返らず、声を掛けようとしたその刹那背中に鋭い痛みを感じた。

熱く焼けるような痛みが次第に広がり、続け様に肩、腕、首筋と刺すような激痛が走る。

ーーーな、なんだ、何が起こってる?!

彼は碌に抵抗する暇も与えられないまま、階段から無様に転げ落ちた。

転げ落ちながら仰向けになった彼は、初めて背後の主の姿を捉えた。

部屋からの逆光で影となった背後の主の顔は、深く被られた帽子でよく見えなかった。

そして、今まさに影は鎌のようなものを振り降ろそうとしていた。

それが、彼の人生最期に見た光景だった。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第3回

遺体第一発見者は、シェアハウス女性住人のムツミだった。

彼女は目覚めると里木が居ない事には気づいたが、普通に家に戻って寝たのだろうと思い、不思議に思わなかった。

リビングには、NPO職員の森と石渡、そしてムツミの3人だけだった。

森と石渡の2人は床に転がって寝息を立てていた。

シェアハウスにはムツミ以外に3人の住人がかつてはいたのだが、NPO代表理事の谷野が惨殺された事件後しばらくして、事件のショックからかムツミ以外全員、シェアハウスを出て行った。

ツミも一度は去ろうとしたが、NPOの皆が余りにも不憫だったので、一人残ったのだった。

例の事件TWOれいほくは何もかも失っていた。

彼女が偶然にも遺体発見したのは、起きて自室に戻ろうとした時に、ふと玄関の扉を見ると鍵が掛かっていたからだった。

扉は両開きの二枚扉で、鍵は二枚扉の合わせ目に取り付ける閂状の鉄の棒が装置から飛び出るタイプである

その鍵は遠くからでも開閉がわかるように開いていると青に、閉まっていると赤に光るようになっていた。

その鍵が赤く光っていた。

彼女は、里木はここの鍵は持っていないから外に出たなら鍵が掛かっているのはおかしいと思った。

シェアハウスの出入口はここしかない。

彼女玄関の鍵を開けて外に出た瞬間、真っ赤な階段と恨めしそうに天を仰いで絶命している里木の姿を捉えて、あの黒い虫を見つけた時のように悲鳴をあげた。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第4回

石渡が警察通報して30分ほどで捜査員が到着した。

遺体の検死や現場捜査が行われ、事件当時にシェアハウスに居たムツミ達三人は、リビングに集められ事情聴取が行われた。

当夜は三人共に泥酔してつぶれてしまったため、当然ながらアリバイもなかった。

「そう言えば、玄関前に防犯カメラがあります。もしかしたら何か映っているかも。」

森がそういうと、玄関内にあるボックスに入った装置からデータを取り出し自分ラップトップ映像再生した。

捜査員が見守る中、防犯カメラ映像早送りしていく。

カメラ玄関前のアプローチを映したものだったので犯行の瞬間は捉えていなかったが、真夜中に後ろ姿の人物が一瞬映っていた。

人物は、皆が見覚えのあるハンチング帽を被っていた。

ハンチング帽の男、概念隼人は数日前から行方が分からなくなっていた。

クラインガルテンとその周辺を探したところ、山道が崩落した下に彼のものらしき壊れたラップトップが残されていた。

しかし、そこには彼の姿はなかった。

現場周辺の数日の捜索も虚しく、一向に足取りは掴めなかった。

警察概念隼人逮捕状を取り、全国指名手配した。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第5回

モノローグ

れいほく山中漆黒の闇の中に舞う二つの影。

片一方は鎌を振り上げ、もう一方に襲いかかっていた。

しばらく攻防が続いていたが、数分の後には抵抗も虚しく、襲われた側の影が無残に崩れ去った。

戦いに勝利した影は、相手が絶命したのを確認した後、物言わぬモノとなったそれを引きずり、近くの崖から落とした。

崖下には川が流れ、その濁流にかつて人だったモノは呑まれ消えていった。

争いの中で落ちたハンチング帽を拾い上げた鎌を携えた影は、それを大事そうに抱えて急いで山の中を駆け出した。

辺りは再び静寂に包まれた。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第6回

里木の事件現場検証と取り調べは一日中続いた。

シェアハウスの面々が解放され、捜査員が引き上げた時にはもう午後8時を回っていた。

彼らは遅い夕食として作り置きのカレーライスを食べ、落ち着いた後も、なんとなくリビングに残っていた。

暫くは三人とも黙ったままだったが、森が口火を切って話し始めた。

「あの概念さんが里木さんを殺すなんて信じられない。確かに変わった人だったけど、人を殺すような度胸とかなさそうな人だったし。

でも、あれは確かに概念さんのハンチング帽だった。」

ツミが少し考えて切り出した。

「あの、気になってることがあるんです。朝、私が気付いた時に玄関は施錠されてたのですよね。おかしいと思いませんか?」

石渡が訝しげに聞く。

「なぜ?」

「里木さんは鍵を持ってないのにどうやって外に出たの?」

あっと言って、森と石渡は顔を見合わせた。

直ぐにキーボックスを調べると鍵が一つなくなっていた。

しかし、鍵が里木やその周りで発見されてはいなかった。

「確かに。なら、鍵は概念さんが持ち去ったことになるのか。」

石渡がそう言ってビール一口飲む。

「何のために?また、ここに来るため?

あと、概念さんはどうやって鍵を手に入れたの?私たちがいる隙にってこと?」

「里木さんが持って出たのかな。物騒だし施錠しておこうとして。」

森もそう言ってビールゴクリと飲む。

「それでも、概念さんが持ち去る理由がないと思う。私たちも殺すつもりなら分かるけど。」

ツミはそう言って背筋が凍るのを感じた。

いつものように結論が出ない話し合いが暫く続いた。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第7回

シェアハウスリビングでの話し合いは、結論が出ないまま御開きとなった。

遅い時間だったので、森と石渡もシェアハウスの部屋に泊まることになった。

ツミ自分の部屋に戻って、ベッドに潜り込んだ。

ツミは、凶器を持ち去られていることを考えると、やはり里木が防犯のために外から鍵を掛けた後、概念に殺されて鍵を奪われたと考えるのが妥当だとは思った。

だが、少し引っかかることはあった。

もう一つの可能性があるーーー

そこに辿り着きそうな矢先、焦げる匂いが漂ってきた。

おかしいーーー

彼女は鍵を開けて外に出ようとしたが、扉はビクとも動かなかった。

慌てて扉を激しく叩く。

大声で叫んだが、誰からの応答もなかった。

そうこうしているうちに、熱い空気火花が部屋に舞い込んできた。

やはり燃えている!

シェアハウス燃えているのだ。

その夜、シェアハウスつんく』は失火により全焼した。

焼け跡からは、男女の遺体発見された。

生存者は男性一名のみであった。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第8回

<作者からの挑戦状>

ここまでの話で犯人推理する全ての手がかりは与えられている。

賢明なる読者諸君ならもうお判りのことだろう。

今回の一連の事件犯人をお答えいただきたい。

また、そう考える根拠はどこか。

なお、犯行単独犯によるものである

また、シェアハウス失火犯人放火によるものであり、里木の殺人犯人と同一人物である

健闘を祈る。


クラインガルテン殺人 復活編 第9回

<翌日の高○新聞 朝刊>

本山町シェアハウスが全焼。2人死傷。

X日未明本山町シェアハウスつんく木造二階建てyyyy平方メートルが全焼し、焼け跡から2人の遺体が見つかったほか、男性1人が軽傷を負った。

軽傷を負った森さんの話によると、遺体

石渡文太さんと永島ムツミさんと見られ、県警では現在身元の確認を急いでいる。

<森の回想>

厚い雲が晴れた満月は、紅く鈍い光を放っていた。

また惨劇が始まる気配を感じ、森は沈黙を続けていた。

手にはイクハヤランド放置されていた鎌を持ち、息を潜める。

ーーー山道の仕掛けは成功したのに、しぶとい野郎だ!

森は、ハンチング帽の男に悪態をつきながら、後をゆっくりと追った。

ーーーぼくは、復讐してやる……

ーーーぼくを馬鹿にした全てに……

ーーー先ずは、あんただよ!

そう呟きながら、森はハンチング帽の男に背後から襲撃しようと、闇の中を舞った。

クラインガルテン殺人 復活編 了

※このお話は多分フィクションです。実在する人物組織とは何ら関係がありません。

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん