はてなキーワード: 錦糸町駅とは
そこそこ混雑している電車がそのエリアだけ空いていて「ラッキー」と思ったらそういう人がいた。
ゴミ袋のような袋をぶら下げているし、まぁ、ホームレスなんだろうか?昔は電車内で割と見た気がしたが、今もいるのか…
気付かずに座っても異臭とその発生源に気が付いて立ち去る人が多い中、ある程度距離を取れば耐えられなくも無い感じだったので、向かい側のシートに半ば意地で座っていた。
絡まれてもイヤなので、基本スマホに目をやって見ないようにしていたが。やっぱり鼻の奥に居残るような酸っぱい腐敗臭がキツい。ある程度距離を取っている自分でも体調が悪くなるような臭いがするのに、本人は免疫が出来ているんだろうか?寛解している喘息がぶり返す位の不快さだ。喉の奥がガサガサしてくる。
途中、その人が居合わせた人何人かに紙に書かれた何かを見せているのを見たが、こちらからはよく見えなかった。チラと見えたところただ書きなぐっている訳ではなく、割とデザインされたような文字が書かれていたので、誰かがプレゼントしたんだろうか?大きく10円だか100円だかと書いてあるのは見えた。
その人は行き先があるのか無いのか判らないが錦糸町駅で降りて行った。その人が降りた後は、さっきまで出来ていた空間は消え去り、いつもの電車内の様子に戻った。臭いも若干は残っていたが、それも数分で消えうせたように感じた。
仕事帰りに錦糸町駅のプラットホームで、電車を待ちながら某食品メーカー系列のホテルに何気なく目をあてていると、高層フロアの客室で、間接照明をバックに影が動くのが見えた。影は窓際に映っていたが、実体が室内にいるのか室外なのか判然としない。
ただそれは、他のフロアの窓にも見える人影と比べて人の背丈には満たず、窓際にとまっている鳩のようだった。
鳩は別の影が作り出すなだらかな丘を繰り返しついばんでいる。しかし、ホテルの窓枠に鳩がとまれるようなスペースは用意されておらず、他の窓には鳩はいない。やはり鳩はその客室内にいるようだった。
鳩のついばむ速度が徐々に上がってくる。鳩の速度に合わせて、なだらかな丘が波打ち始めた。
その時、裏から人影が現れた。1人、いや、2人。
それは絡み合い、窓際で立ったまま激しくピストン運動を行っている。
鳩は相変わらずついばみをやめない。
僕は全てを察した。
鳩と丘は、窓際に設置されたベッドの上の、もう一組の「つがい」だった。
そのホテルがそういうイベントに利用されているというのは、検索すればすぐにでてきた。
こんな話はネット上では珍しくもない。
しかし、実際に見たのは初めてで、持っていきようのない微妙な感情が残った。
この師走に、窓際で行為にふける彼らには、マスク姿で電車を待ちながら見上げる僕の姿が見えただろうか。
ファミリー向けのマンションや複合モールができ、街の雰囲気はガラリと変わった。錦糸公園は夜遅くまで親子連れで賑わっているし、一時期はポケモンGO目当ての若者たちの出現が報道に取り上げられもした。区営のスポーツ施設も、多くの現役世代に使われ、健全な街の装いを調えつつある。
しかし、駅前や横丁には、スナックやアジアンエステ、料理屋など、猥雑な風情も変わらず残っているし、健全な装いも一皮剥けば、大人の欲情がごろりと眼の前に転がる。そんな不安定さを抱えている。