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2020-12-20

2020年アメリカ大統領選挙に関するQ&A

前田 耕 (Ko Maeda)@MaedaPoliSci

https://twitter.com/MaedaPoliSci/status/1340058410356781057

の一連のツイートより

前田

ノーステキサス大学准教授政治学)。ミシガン州立大学Ph.D. 研究領域選挙選挙制度政党競争政治制度など。

 

[公式選挙投票結果]

12月14日選挙投票の結果を国立公文書記録管理局が公開してます

 

まだ全州揃っていないけど、接戦州はミシガン以外全て載ってます。各州の公文書PDF版が見れます

以下、よく出る話を連ツイでまとめます

本当にもう終わりにしましょう。

 

 

Q:1月6日の集計時に逆転できる?

A:無理です。集計手続きはElectoral Count Actという法律規定されていて、

上下両院同意しないと選挙人票を捨てられません。下院民主党多数です。

 

Q:ペンス副大統領拒否権を持っていると聞いた。

A:デマです。Electoral Count Actにそんなこと書いてません。

 

Q:ジョージアなどの接戦州では共和党側の選挙人も投票したんでしょ?

A:法的根拠もなく、ショーとしてやっただけです。

 

Q:まだ係争中の裁判があるでしょ?

A:あるけど、選挙投票も済んだので、これ以降の裁判ではこれまで以上に"moot"や"laches"(簡単に言うと"もう手遅れ")で棄却されることが増えるでしょう。

PA共和党は、あるケースについての最高裁への意見書に「どうせこれで結果は変わらない」と書きました。

 

Q:でも大統領選で大規模な不正があった。

A:不正があった場合に異議を申し立て手続きは各州の州法規定されています

それで認められれば、法に基づいて結果が修正されます

でもトランプ側が起こした裁判は次々に敗訴、または法廷外では高らかに叫ぶのにその「証拠」を裁判に出してきません。

 

Q:反乱法/内乱法を発動すれば?

A:Insurrection Actを発動して軍を派遣しても、既にある法律執行することができるだけで、法律無効化するとかできません。

 

Q:大統領令が...

A:大統領令憲法法律の枠内のことしかできないので、すでにある法律を覆すことはできません。

 

Q:実力行使憲法法律も停止したら(ペルーフジモリがやったように)?

A:そのためには軍の支持が要るけど、陸軍長官陸軍参謀総長は既に選挙への介入を否定してます

軍人違法命令服従する義務は無いし、違法と知りつつ実行したら処罰されます

 

Q:トランプが負けを認めないとどうなる?

A:彼の任期1月20日正午に終了するので、その時点でもしWhite House内にいたら、

不法侵入者として排除されます(だからその前に自主退去するでしょう)。

また、藤井厳喜という方が、大統領経験者には不逮捕特権があると前に書いてましたが、ありません。

 

 

https://twitter.com/MaedaPoliSci/status/1340074251781615621

前田 耕 (Ko Maeda)

@MaedaPoliSci

 

12月19日

Q:バイデンが勝つと〇〇になるけど、それでもいいの?

A:いいかどうかが問題じゃなく、次期大統領選挙結果に基づいて決められるんです。法治国家ですから。(いま、「選挙不正でも法治国家と言えるのか!」と思った方は6番目のツイートをどうぞ)

 

本当に、もう終わりにしましょう。

14/end

 

 

https://twitter.com/MaedaPoliSci/status/1340125130920484864

前田 耕 (Ko Maeda)

@MaedaPoliSci

. 

21時間

このQ&A集は私がまとめたものです。

選挙人を決めるのは当然ですが各州の有権者です。

その結果を州政府認証し、国立公文書管理局のトップのthe Archivistという役職の人が、

1月3日に各州から公文書上下両院に送付します。

 

 

https://twitter.com/MaedaPoliSci/status/1340120366040137731

前田 耕 (Ko Maeda)

@MaedaPoliSci

 

22時間

全部違います

議会ルート州法違反なので最初から無理

司法ルート司法はその役割果たしている

大統領令非常事態宣言憲法法律の枠内なら可能軍制服組はその役割から逸脱しない見込み(当然)。

です。

引用ツイート

セイウチさん

@seiuchiblog

22時間

返信先: @MaedaPoliSciさん

貴重な見解ありがとうございます

 

議会ルート→手遅れ

司法ルートサボタージュでほぼ無理

大統領令非常事態宣言→1/20迄なら合憲。但し軍制服組のサボタージュ可能性あり。

 

という理解でよろしいでしょうか?

 

2020-11-05

アメリカ大統領選挙、次の大統領はどうなるか

どっちが勝つかわからないけど、とりあえず次の大統領はこんな感じ。

どっちが勝っても

アメリカ史上最高齢就任した大統領

これまでの「史上最高齢就任した大統領」はロナルド・レーガン(2期目の就任時に73歳)で、「史上最高齢で1期目を開始した大統領」はドナルド・トランプ(70歳)だけど、バイデントランプも2期目のレーガンより年上なので、「アメリカ史上最高齢就任した大統領」が誕生する。

トランプが勝ったら

アメリカ史上初の一般投票で勝たずに2期務めた大統領

開票結果を見ていると、一般投票バイデンが勝ちそうなのはほぼ確定。この結果を選挙人投票でひっくり返したら、トランプは「史上初めて一般投票で勝たずに2期を務めた大統領」になる。

過去一般投票で勝たずに選挙人投票で逆転して大統領就任した者は5人いる。1825年に就任したジョン・クインシー・アダムズ1877年就任したラザフォード・ヘイズ1889年就任したベンジャミン・ハリソン2001年就任したジョージ・W・ブッシュ、そして2017年トランプである。このうち、アダムズとハリソンは次の選挙落選し、ヘイズは次の選挙出馬せず、ブッシュは次の選挙一般投票勝利した。したがって、「2回とも一般投票で勝たずに選挙人投票で勝って2期務めた大統領」は歴史存在しない。

また、大統領の急死や辞任によって昇格した大統領は、皆、次の選挙落選するか一般投票勝利して再選されるかのどちらかであり、「副大統領から昇格して、次の選挙一般投票で負けたけど選挙人投票で勝って2期努めた大統領はいない。

したがって、仮にトランプが再選された場合、かなり高い確率で「アメリカ史上初の一般投票で勝たずに2期務めた大統領」が誕生することになる。

バイデンが勝ったら

アメリカ史上最高齢で退任した大統領

レーガンは77歳で退任したけど、バイデン就任式当日には78歳になっているので、「アメリカ史上最高齢で退任した大統領」になることが確定する(トランプ場合任期途中で辞めたりすると史上最高齢にはならない)。

アメリカ史上2人目のカトリック大統領

アメリカカトリック信徒大統領になるのはジョン・F・ケネディ以来2人目。

およそ30年ぶりの戦前第二次世界大戦終結前生まれ大統領

1993年ビル・クリントン1946年まれ)が就任して以降、ジョージ・W・ブッシュ1946年まれ)、バラク・オバマ1961年まれ)、トランプ1946年まれ)とここ30年ほどは戦後まれ大統領が続いている。もしバイデン1942年まれ)が勝利すれば、ジョージ・H・W・ブッシュ1924年まれ)以来28年ぶりに戦前第二次世界大戦終結前生まれ大統領就任する。

ブコメで指摘されて気付いたけど、1939年ナチスポーランドに侵攻してから1945年日本降伏するまでの間に生まれ大統領はこれまでにいないから、アメリカ史上初(そしておそらく唯一)の「第二次世界大戦中に生まれ大統領」になるのか……

前任者より早く生まれ新人が2人続けて就任するのはおよそ100年ぶり

前任の大統領よりも年上の者が新しい大統領になったことは何度もあるが(前回の大統領選は、クリントンが勝ってもトランプが勝ってもオバマより年上の大統領だった)、それが2回続けて起きるのは、セオドア・ルーズベルト(1858年まれ)より年上のウィリアム・タフト1857年まれ)より年上のウッドロウ・ウィルソン(1856年生まれ)が大統領就任した1913年以来のことである

苗字文字数が同じ大統領が3人続けて就任するのはアメリカ史上初

これまで2人続けて苗字文字数が同じ大統領就任したことは6回ある(Van Buren→Harrison、Lincoln→Johnson、Grant→Hayes、Kennedy→Johnson、Carter→Reagan、Obama→Trump)。だが3人連続したことはない。もしバイデン(Biden)が当選したら史上初の例となる(Obama→Trump→Biden)。

そういえば、オバマバイデントランプペンス(Pence)と、2代連続で正副大統領苗字文字数が一致しているのはレアケースかもしれない。大統領選挙二大政党候補者苗字文字数が一致する(Trump vs. Biden)のは、2000年ブッシュゴアBush vs. Gore)以来20年ぶり。

共和党政権が1期しか続かなかったのは戦後

第二次世界大戦後のアメリカでは、民主党が1期でホワイトハウスを明け渡したことはあるが(ジミー・カーター政権)、共和党が1期でホワイトハウスから追い出されたことはない。再選に失敗したジェラルド・フォードジョージ・H・W・ブッシュも、前任者(リチャード・ニクソンロナルド・レーガン)が共和党員なので共和党ホワイトハウス支配は2期以上続いている。もしトランプが1期で追い出されバイデン政権誕生したら、戦後初めて共和党が1期でホワイトハウスを明け渡すことになる。

初の女性副大統領・初の黒人副大統領・初の黒人女性副大統領

カマラハリスは、女性としても黒人としても、そしてもちろん黒人女性としても初めての副大統領になる。

メディアだと「黒人女性としては初の副大統領」って言われるけど、女性としても黒人としても初なので表現が難しい。「初の黒人女性」だと、白人女性黒人男性がそれ以前にいたかのように聞こえる(「黒人女性初の国務長官」だったコンドリーザ・ライスがそうで、「女性初の国務長官」はマデリン・オルブライト、「黒人初の国務長官」はコリン・パウエル)。

追記

戦前警察アメリカ分署です。1942年はすでに米もWW2に突入しており、バイデン戦前まれは明らかに誤りです。戦中か戦勝前としてください

ご指摘感謝。おっしゃるとおりで赤面の至り。

カトリックの少なさに驚く。ググる2014年時点で37%がプロテスタント23%がカトリックらしい。それでも凄まじい偏りだが、どんな背景があるんだろう

大きく2つの理由があって、

このうち後者について、ケネディ1960年選挙演説で次のように言っている。

わたしは、公的にはカトリックでも、プロテスタントでも、ユダヤ教でもないアメリカを信じます。そこでは、公共政策に関して、公僕が、ローマ教皇キリスト教会全国協議会やその他の宗教組織に指示を求めたり、そのような組織から指示を受けることがありません。

https://www.jfklibrary.org/learn/about-jfk/historic-speeches/address-to-the-greater-houston-ministerial-association

まり20世紀後半になっても「教皇の言うことを聞くやつが大統領でいいのか」という不安があったという話。

ちなみに、バイデンアメリカ史上初の「カトリック信徒副大統領」でもある。「二大政党から大統領候補に指名されたカトリック信徒」としては4人目(アル・スミスJFKジョン・ケリーバイデン。全員20世紀以降に民主党擁立)。

なお、これまで日本首相になったカトリック信徒は3人いる模様(原敬吉田茂麻生太郎)。プロテスタントも何人かいるし、首脳の信じている宗教という一点に限ってはアメリカなんかより日本の方が遥かに多様という。

初の女性米国大統領副大統領からの昇格で実現する可能

仮にバイデン任期途中でリタイヤしてハリスが昇格し、2024年の大統領選挙ハリス女性候補に敗北すると、「初めての女性大統領」と「初めて選挙で選ばれた女性大統領」が別人になるので、トリビア好きにはたまらない展開になる。ニッキーヘイリーには頑張ってほしい。

(現状、「最年少大統領」がこの状態で、「最年少の大統領」はセオドア・ルーズベルトだけど、彼は前任のウィリアム・マッキンリー大統領暗殺に伴って昇格したので、「選挙で選ばれた最年少の大統領」はジョン・F・ケネディ。仮に今回の選挙ピートブーティジェジが勝っていたら限定なしで「史上最年少の大統領」になっていた)

バイデンさんが大統領になったら、健康問題的な意味で4年間きちんと勤め上げられるかどうか不安だよ。

一番のリスク大統領就任式という説も。就任式は1月に屋内で行われるけど、高齢バイデンには風邪を引くリスクがある。実際、1841年に、68歳だったウィリアム・ハリソン大統領めっちゃ寒い日に就任式で長々と演説して3週間後に風邪を引き、そこから肺炎になってアメリカ史上最も在任期間の短い大統領になってしまった(在任31日間)という故事があるので……

(ちなみに、日本内閣総理大臣で最も在任期間が短かったのが東久邇宮稔彦王の54日なので、日本首相よりアメリカ大統領の最短在任記録の方が短い。ハリソンの在任期間はあの宇野宗佑の半分以下)

2020-11-04

anond:20201104152114

https://www.usatoday.com/story/news/politics/elections/2020/11/04/why-nebraska-maine-congressional-district-method-could-crucial/6073983002/

1820年マサチューセッツ州から分離独立した後、1828年選挙まで、メイン州は分割選挙人投票制を採用していた。その後、他のほとんどの州が採用し始めたように、同州は勝者総取り制に移行した。

しか1972年1968年大統領選挙では、共和党リチャード・ニクソン氏、民主党のヒューバート・ハンフリー氏、無所属候補ジョージ・ウォレス氏の3者による3者択一レースが行われたため、州は伝統から脱却した。このレースでは、州の有権者の半数以下に支持されている候補者に選挙権が渡ることを懸念する声が上がったため、メイン州では選挙人投票の分割が実施されました。

ネブラスカ州20年後にこれに倣い、地方議員大統領候補者の注目を集めようとした。共和党議員たちは、分割選挙人投票制度廃止を何度も試みたが、失敗に終わった。

 
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