はてなキーワード: 軍事基地とは
モスクワなど、西側の大都市に住む若者はほとんどプーチンを支持していないが、ヒトラーのような独裁者であるという認識もない。
子供が生まれたら、粉ミルク、おむつ、離乳食が無料でもらえたり、幼稚園はもちろん無料だし、医療費もほぼ無料だったり、意外と福祉国家だからだ。
または、プーチンは財閥を解体し、独占企業による価格のつり上げを防ぐなど、庶民にやさしいこともしている。
しかし、選挙は信じていない。そのため、モスクワでは投票率が低い。
田舎では、プーチンの支持者は多い。田舎も食料自給率が高いから、メシに困るレベルほどの貧困は目立たないが、ネットインフラが弱く、プロパガンダたっぷりの国営放送しか見られない家庭が多いからだ。
国内でも政権でも賛否両論。意外と賛成者が多いのは、西側諸国とロシアは、異なる事実をもとに判断しているからだ。
日本を含む、西側諸国の認識は、「ウクライナには一切の非がなく、ロシアがいきなり侵攻してきて、首都で民間人を攻撃している」だろう。
多くのロシア人の認識は、「ウクライナ政府は、アゾフなどの反ロシア過激派団体を援助し、ドンバスなど東部の親ロシア地域やクリミア、オデッサでロシアの虐殺をしている。この戦争のゴールは、ゼレンスキーにそれをやめさせることだ。それに、ロシアは民間人を攻撃していない。民間人への攻撃は、ウクライナとアゾフの自作自演だ。NATOや西側諸国は、情報操作をしてロシアを悪者しようとしている。ウクライナに軍事基地を作り、ロシアに戦争を仕掛ける気だ。ロシアは国と、ロシア人を守るために戦う」
多くのロシア人は、この戦争についてかなり詳しい。自分事であるし、プロパガンダ放送を見るからだろう。
ロシア人は、ウクライナの惨状も、民間人の被害も知らない。アメリカが中東を民主化するためにしかけた戦争を支持するように、当然ロシア人は自分たちを守るための戦争を支持している。
実際のところ、ロシアの言い分が事実でないという証拠はない。結局のところ、9.11の陰謀論も、原爆を落とす前に日本が降伏していかも、従軍慰安婦がたんなる売春だったのかも、私たちには知るすべはないのと同様に、偏向報道をするメディアと、フェイクニュースを垂れ流す一般市民から情報を得るしかないので、何が真実なのかはわかりようがない。
生活に問題はない。いつも実家と連絡とっているし、こんな状況でも「日本での生活に困っていない?お茶でも送ろうか?」というメッセージがくる。
ただ、InstagramなどのSNSで「死ね」などのメッセージはたくさんきた。今はフォロー関係にない人をブロックしているで、そういうメッセージは来ないが。
知り合いは、鬱になり、ODしたらしい。その人は、いわゆるノマドワーカーで、英語がペラペラなので海外企業にウェブデザインなどのサービスを提供していたらしい。
ところが使用していたクラウドソーシングサイト、UpWorkがロシア人のアカウントと口座を全部ブロックして、集客用のSNSで死体の写真を送り付けられたり、かなりひどい目に合っていたらしい。
友達「気をつけてね」
増田「何に」
増田「よくあることだし多分大丈夫だと思うよ(自分の心配をしろ)」
友達「ロシアでワールドワイドウェブが使えなくなるらしい」
増田「そうしたらもう本当に終わりだね。どこで知ったの?」
増田「そうなんだ。(そんなもの信憑性があるのだろうか)プロキシとかtorとかも使えないの?」
増田「そう」
友達「でもtorとプロキシは前に用意しておいた。うまくいくかどうかはわからない」
増田「そうなんだ(結局ブロックされてるのかされてないのかどっちだろう? でもきっと話聞いてもわからないだろうな)」
友達「このポルトガル語の看板には『ロシア人には食事を提供しません。石でも食べていてください。bon appetit :)』と書いてある」
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増田「あー」
増田「(あっ、あのグループって英単語から取ってたのか。初めて知った)レストランはロシア人とそうでない人の見分けがつくんだろうか」
友達「オンラインゲームでロシア語を話すことももうできない。あいつらは私が戦争を支持してないことなど気にもしない」
友達「『ロシアのパスポートをお持ちのお客様は歓迎致しません。"普通の"ロシア人が政府の罪の責任を負わないことは承知していますが、
それでも私たちは何かをしなければいけないのです。ロシア人の入店を拒むことにより、子供たちのための自由な欧州に貢献します。』と書いてある」
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増田「何?」
友達「ロシア人に暴言を吐くのはやめてほしいというトピックに『悪いがこの戦争の前からロシアは嫌いだ』とコメントがついていた」
増田「そう」
増田「(ん……)」
友達「本当に残念だ。私はロシア人であるというだけで魔女狩りにあっているんだ。これではヒトラーがしたことと何が違うというんだ」
増田「(ロシアが民主主義国家だったら国民にも責任を求めたけどロシアの選挙は偽装工作の塊だから実質民主主義じゃないんだよね)
国同士なんて仲がいい方が珍しいしそんなもんだよ。今ごろ気がついたの?
日本のネットでも評判がいい国なんてほとんどないって。99%の国は嫌われてるか知られてないかだよ」
友達「アメリカが世界平和を語るなんて馬鹿みたいだ。彼らがユーゴスラビアを爆撃したときは誰もアメリカを嫌ったりしなかった。
それがロシアがやったとたんこれか」
増田「アメリカは仕方ないね。東京裁判も不当だったみたいだし」
友達「これからはアジアだけしか頼りにしない。中国と日本について学ぶつもりだ」
増田「(また始まったよ)」
友達「これまでは国と国民には区別をつけるようにしていた。アメリカ政府がどんなひどいことをしてもアメリカ人には罪はないと思っていた。
こんなに憎まれるのならもう早くロシアから逃げ出したい。ある意味ではここは北朝鮮より悪い」
友達「彼らはまるで英雄のように扱われる。でもロシア人は誰にも求められない」
増田「そう」
増田「(あれ? そのredditのトピック読んでみたけどロシア人に同情的な意見の方が断然人気あるぞ。なんでこんなに怒ってるんだろう)」
友達「戦時法が3/5か3/6に発令されるらしい。ワールドワイドウェブは全部切断されるし徴兵もされるそうだ」
増田「本当?」
友達「そういう噂だ」
増田「そうなんだ」
友達「でも殺人には絶対反対だから徴兵される気はない。どこかに隠れているつもりだ」
友達「逮捕されても野垂れ死ぬことになっても徴兵よりはましだ」
増田「そこそこ良いんじゃない?」
増田「知らん」
友達「6割のロシア国民は愚かで怠惰だ。ソビエト時代には、戦争はいいものでナチはあらゆるところに巣食っていて略奪はいいことだと教えられていたから」
増田「そう」
友達「我々は我々自身の、プーチンや汚職のない自由なロシアを作らなければいけない」
でも私はもうロシア国民ではいたくない。ロシアの文化は愛しているが政府のことは憎んでいる」
増田「そう」
友達「みんなロシア人は全員クズだという。あの偽善者どもが。アメリカがユーゴやイラクやリビアやシリアや広島長崎を爆撃したときには何も言わなかったのに。
西洋人は『我々は寛容で、自由で、人種差別をしない』と言っていたがただの偽善だった」
増田「(ふむ……)そう」
友達「でも日本人だけは、政府と関係ないロシア人は罪を負わないと言ってくれる」
増田「(また始まったよ)はいはい。というかそれ本当に言ってるの?」
友達「日本人の友達に聞いたら全員そう言った。ある人は『日本人の多くはロシア人ではなくプーチンを非難しています』と言ってくれたんだ」
友達「……うん」
増田「私が知る限りそのredditのトピックと日本のネットでそこまで雰囲気変わらないと思う。ロシア食品店が襲われて壊されたらしいし」
増田「ところで他の国の友達にもロシア人についてどう思ってるか聞いたの?」
増田「あっ」
増田「(あれだけ同情的なreddit記事に怒ってたのはつまり…)」
友達「彼らが世論に流されて友達を裏切るなら、それはもう私の友達じゃない」
増田「そう」
友達「ロシアには『真の友は苦境の中でのみわかる』ということわざがある」
増田「(……)」
増田「日本語に似たようなことわざがあった気がしたけど今調べたら『昨日の友は今日の敵』しかなかった」
増田「よかったね。……あ、ウクライナ人の友達は話してくれるんだ」
友達「うん、彼らとは今も親しくしている。考えてみてよ。戦争の被害者たちは今も私の友達で、あの偽善者の西洋人たちは違うんだ」
友達「あの西洋人どもは私たちが反撃できないのを知って罵声を浴びせてくる。
ただ戦争反対と叫ぶだけでなにもしない」
増田「そう」
増田「(……)」
増田「●●さんは本当に自分のことを西洋人とは思ってないんだな」
友達「今まで私は少しくらいは西洋人だった。でも今はもうそんなものでありたくない」
増田「たいていの日本人にとって白人=西洋。私も●●さんに会って話すまではそう思ってた」
友達「でも今は違うとわかっただろう」
増田「うん」
増田「制裁はロシア国民が政府に反旗を翻すことを目的に行われているらしい」(注:よく調べずに適当なことを言ったので間違ってるかも)
友達「でも無意味だ。人々はプロパガンダにやられてゾンビのようになっているから政府には逆らわないだろう」
友達「何が楽観的だって?罪もない国民全員がファシストと同じ扱いにされているのに」
増田「ヴェルサイユ条約のドイツじゃないことを祈っておくといいよ」
友達「ああ…」
友達「戦争を支持しないとネットで発言したら15年も刑務所に入ることになる」
増田「それにしてはあのredditのロシア人は普通にプーチン批判や戦争反対を言ってたけど」
増田「ええっ」
友達「今プーチンは権力の座に居座るために大慌てで法律を乱造してる。Russia-Japan war以来のロシア史で最悪の一ページになりそうだ」
友達「アメリカはいつだってロシアを嫌ってきた。ロシアを滅ぼす機会をずっとうかがっている。
もしフィンランドや中国がウクライナを侵略したならばあいつらはなにもしなかっただろう。
ロシアは今までに何度かアメリカと親交を結ぼうとしてきたがいつも冷たくあしらわれてきた。
それでも私は彼らに偏見を抱いてはいなかったが、今は憎悪しかない。やっぱり日本人が最高だ」
増田「(また始まったよ)また始まったよ」
友達「第二次世界大戦中、彼らはレンドリースで私たちを助けてくれた。
戦後私たちはアメリカと仲良くしようとしたがアメリカはソ連が弱いうちに叩き潰すつもりだったのでそれを断った」
増田「(……援助を打ち切られて恨んでるの? それはちょっと)」
Bush's chicken legsという政策でアメリカが鶏肉を提供するのと我々が大きな軍事基地を閉鎖するのを交換条件にした。お互い助け合っていたんだ」
増田「(鶏肉を提供するのが援助なのはわかるけど、基地閉鎖は自分で勝手に建てた軍事施設潰しただけなのに援助になるのか?)」
友達「だがアメリカがユーゴスラビアに空爆して友好は終わった」
友達「当時の首相だったプリマコフは、ロシアに大きな利益をもたらしただろう条約を結ぶためにアメリカに向かう機上にいた。
だがユーゴ空爆の報を聞いた彼はパイロットに命じてモスクワに引き返した。ロシアではPrimakov's turnとして知られている」
増田「(……)」
増田「(戦争犯罪に断固として当たる清廉さが条約を破談にして今のロシアの窮状を招いたのなら……何を言えばいいんだろう)」
増田「プリマコフという人は今の日本ではあまり知られてませんよ。私も今初めて聞きました」
増田「失脚させられたみたいだからね。こんな政治家について今のロシアで報道されないのは自然だ」
増田「……
エフゲニー・マクシモヴィチ・プリマコフ(ロシア語: Евгений Максимович Примаков、ラテン文字転写の例:Evgenii Maksimovich Primakov、1929年10月29日 - 2015年6月26日」
友達「あっ」
増田「やっぱりさ、西洋の人たちがロシア人全部を雑に罵倒してくるの仕方ないと思うんだよ」
増田「charmという単語があるでしょう。likable appealという意味だよね」
友達「そうだね」
増田「でもmagicという意味もある。超自然的で恐ろしくて強いものだ」
友達「そうだね。それで?」
増田「日本語では魅力というけどこの"魅"は実は化け物のこと。
人間はこのcharmとか魅力とかいう恐ろしいものに支配されて生きている。
なんでアメリカの空爆のときとロシアの侵略のときで世論が全然違うのか? それはアメリカやウクライナには魅力があるけどロシアやユーゴにはないからだよ。人間にはかわいくもかっこよくもない人々の命より好きな人ひとりのほうが大事なんだ」
増田「(ひえっ……なんだこの人)」
増田「●●さんはそうでもたいていの人はそうではないからね。だから仕方がないんだ」
増田「(戦争ではたくさんの人が傷ついて死んでいくのは最初からわかっているのに、個別の子供の姿が報道されると人々は思い出したように改めて動揺する。子供には魅力があるから。でもロシアだってこの方法は使える。そのうち制裁で物資が足りなくなったら、ミルクがなくて飢えた赤ちゃんの写真を出してアピールするロシア人も出てくるだろう。そのとき人々にできるのは二つに一つだ……赤ちゃんの可愛さに絆されて無責任にも制裁緩和を望んでしまうか、それとも自らの正当性を保つべく命の重みを国籍によって差別するか)」
増田「(そして私は……)」
増田「(……)」
増田「実のところ私も他人のこと言えないんだよ。だって私もシリアの内戦とかクリミア侵略とか外国のニュースは気にしなかったのに、●●さんに出会ったからってだけでウクライナ侵略ばかり気にしてるからその『西洋人たち』と同じなんだよ。だから、仕方がないと思う」
友達「わかった」
友達のチャット原文はほぼ英語なので増田が訳しています。(増田はもともと日本語でチャットしていました)
もし友達に言いたい・聞きたいことがあれば書いてください。ロシアとネットがつながっている間は代わりに尋ねて回答を載せるつもりです。
https://www.nato.int/cps/en/natohq/115204.htm
ロシアからのNATOの印象操作が垂れ流されているので、NATOの言い分「Top Five Russian Myths Debunked(ロシアの神話トップ5を覆す)」を確認した。
以下DeepLの翻訳。
事実: そのような合意はなされていない。NATOは1949年の創設以来、新規加盟国に対して門戸を開いており、それは今も変わっていない。この「門戸開放政策」は、NATOの創設条約第10条に明記されており、「この条約の原則を推進し、北大西洋の安全保障に貢献する立場にある他のいかなる欧州国家も」加盟を申請できるとされている。加盟に関する決定は、すべての同盟国の合意によって行われる。米国、欧州、ロシアが署名した条約にNATO加盟に関する条項が含まれているものはない。
特にワルシャワ条約がまだ存在していた1989年には、統一ドイツを越えてNATOが拡大するという考えはなかった。このことは、2014年のインタビューでミハイル・ゴルバチョフが確認している。"NATOの拡大 "という話題はまったく議論されなかったし、あの時代には持ち出されなかった。私は全責任を持ってこれを言う。1991年にワルシャワ条約が消滅した後も、東欧諸国は一国もこの問題を提起していない。西側の指導者もそれを持ち出さなかった。"
ホワイトハウスの機密文書によると、1997年、ビル・クリントンは、旧ソビエト共和国がNATOに加盟しないという「紳士協定」のボリス・エリツィンの申し出を一貫して拒否していたことも明らかになっている。「私はNATOに代わって約束することはできないし、私自身がどの国に対してもNATO拡張に拒否権を発動する立場になるつもりはない、ましてあなたや他の誰かにそれをさせることはない・・NATOは合意に基づいて動いているのだ」。
事実:NATOは防衛同盟であり、その目的は加盟国を守ることである。NATOの公式方針は、"同盟は対立を求めず、ロシアに脅威を与えない "というものだ。NATOはグルジアに侵攻しなかったし、NATOはウクライナに侵攻しなかった。ロシアがやったのだ。
NATOは過去30年間、一貫して公然とロシアに接触してきた。麻薬対策やテロ対策から潜水艦救難や民間緊急事態計画まで、NATOの拡大期であっても、さまざまな問題で協力し合ってきた。しかし、2014年、ロシアのウクライナに対する攻撃的な行動を受け、NATOはロシアとの実務的な協力を停止しました。我々は対立を求めないが、ロシアが国際ルールを破り、我々の安定と安全を損なっていることを無視することはできない。
ロシアがウクライナに対して軍事力を行使したことを受け、NATOは2016年、バルト三国とポーランドに4つの多国籍戦闘団を配備した。これらの部隊は、この地域に恒久的に拠点を置くものではなく、同盟国の国際公約に沿ったものであり、約5,000人の兵力となる。ロシアの100万人規模の軍隊に脅威を与えるものではない。ロシアによるクリミアの不法な併合以前は、同盟国東部には連合国軍は存在しなかった。
NATOはロシアとの有意義な対話に依然として前向きである。NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長が、NATO・ロシア理事会の全メンバーを、ウクライナ周辺情勢、NATO・ロシア関係、軍備管理・不拡散を含む欧州安全保障について話し合う一連の会議に招待したのはこのためである。
事実:NATO加盟国はウクライナのNATO加盟希望を歓迎し、2008年のブカレスト首脳会議でのウクライナの加盟という決定を支持している。
NATO加盟に関する決定は、個々の加盟申請者と30カ国のNATO加盟国次第である。他の誰でもない。ロシアはこのプロセスに介入する権利を持たず、拒否権を行使することもできない。
すべての国と同様に、ウクライナにも自国の安全保障体制を選択する主権的な権利がある。これは欧州安全保障の基本原則であり、ロシアもヘルシンキ最終法(1975年)、パリ憲章(1990年)、NATO・ロシア建国法(1997年)、欧州安全保障憲章(1999年)などを通じて署名してきたものである。
事実: NATOは防衛同盟であり、その目的は加盟国を守ることです。我々の演習や軍事配備は、ロシア、あるいは他の国に向けられているわけではない。
この神話は、地理的なことも無視している。ロシアの陸上国境のうち、NATO諸国と接しているのはわずか6%である。ロシアは14カ国と陸上で国境を接している。そのうち5カ国だけがNATO加盟国である。
NATOの領域外では、同盟はコソボとイラクにのみ軍事的プレゼンスを有している。平和維持活動(KFOR)は、国連安全保障理事会の委任を受けて実施されている。
イラクにおけるNATOの非戦闘任務はテロとの戦いに貢献し、イラクの主権を完全に尊重した上で、イラク政府の要請により実施されています。これに対し、ロシアはグルジア、モルドバ、ウクライナの3カ国に政府の同意なしに軍事基地と兵士を駐留させている。また、ロシアはウクライナの国境に10万人以上の軍隊を集結させ、ウクライナに侵攻すると脅している。
事実:旧ユーゴスラビアは、NATOのせいで崩壊したのではない。同盟は、旧ユーゴスラビアの国境を変更するために軍事力を行使しなかった。1992年から1995年にかけて、NATOはボスニアで飛行禁止区域の強制や国連平和維持軍への航空支援など、いくつかの軍事作戦を実施した。これらの活動は、ロシアもメンバーである国連安全保障理事会によって委任されたものである。1995年のボスニア・セルビア軍への空爆は、10万人以上の犠牲者を出したボスニア戦争を終結させるデイトン和平合意への道筋をつけるのに貢献した。1996年以降、NATOはロシア軍を含む多国籍平和維持軍をボスニアで指揮した。2004年に欧州連合(EU)がその任務を引き継いだ。
2011年にNATOが主導したリビアでの作戦は、1970年と1973年の2つの国連安全保障理事会決議(UNSCR)に基づくもので、いずれもロシアは反対していない。UNSCR1973は、国際社会が「攻撃の脅威にさらされている民間人および民間人の居住地域を保護する」ために「あらゆる必要な措置をとる」ことを認めている。これは、地域国家とアラブ連盟加盟国の政治的・軍事的支援を得て、NATOが行ったことである。
1999年のNATOのコソボ作戦は、国連とロシアもメンバーであるコンタクトグループが紛争終結のために1年以上にわたって行ってきた激しい外交努力の末に行われた。国連安全保障理事会は、コソボでの民族浄化と増え続ける難民を国際平和と安全への脅威と繰り返し烙印を押したのである。NATOのミッションは、大規模かつ持続的な人権侵害と民間人の殺害を終わらせることに貢献した。NATOのコソボにおける継続的な平和維持活動であるKFORは、国連安保理の委任状(UNSCR 1244)を受けており、ベオグラードとプリシュティナ双方から支持されています。
ロシアのウクライナ侵攻は避けられないという予測が高まってきている。
国境沿いに既に10万人が展開しており、ウクライナはロシアの勢力圏だとプーチンが論文を発表し、奇しくもクリミア侵攻と同じくオリンピックの開催を控えている。
クリミア侵攻、議会制圧はオリンピックの閉会と同時だったが、今回はどうなるだろう?
クリミア侵攻以降、ウクライナと親ロシア派(=ロシア)の間で戦争が継続されていて、既に1万数千人の死者が出ている。
ウクライナはクリミアを奪われただけでなく、あれ以来、継続的に戦争をしていると言う事だ。ことさら、ウクライナ侵攻を言うまでもない。今も攻められている。
もしもウクライナがNATO加盟をすれば、せっかく奪い取ったクリミア半島を西側諸国からの圧力で手放す事になる可能性が高くなる。
さしものNATOも同盟国の領土が奪われたままにはしないだろうし、西側全体から圧力をかけられた場合にロシアにとっては抗しがたい世界世論に接する事になる。
それはロシアにとっては避けたい事態だし、今ここで軍事力を行使してでもNATOの加盟国ではないウクライナを保ちたいのだろう。
ウクライナがこうなってしまったのはNATOの加盟国ではないからだし、ロシアに抵抗できるだけの軍事力を備えていないからだ。
NATOに加盟しなければロシアは攻めてこない?クリミアを奪われ、国民の60%がロシアの侵攻があれば銃を取って戦うと世論調査で答えたウクライナ人に向かって、そんな事を言える奴がいるとすれば、馬鹿かサイコパスだろうね。
日本のリベラル、和リベたちは、集団的自衛権を認める法案の成立に反対してきた。
沖縄にアメリカの軍事基地を持つ事を反対してきた、日米安保条約にも反対してきた。
自衛隊を正式に軍として認めるために改憲することにも反対してきた。
今も敵基地攻撃能力を持つ事に反対している。まともな安保政策を語れないリベラルが批判されてきた理由が、ウクライナ情勢ではっきりと見える形で現実的な脅威として表れた。
ウクライナがNATO加盟国で相互に防衛する関係にあり、米軍基地を持っていれば、ロシアはNATO全体と戦う事を恐れただろうしクリミアを奪われることもなかったのではないかと思う。
日本が戦争をしない為に、中国やロシアに国土を侵されないために、QUADや米との関係を強化し、米軍基地を維持して、自衛隊の軍備を拡張し防衛能力を高め、集団的自衛権によって相互防衛を可能にすることは
最も効果的な抑止力であることを、ウクライナの情勢が教えてくれている。これらは全て和リベが反対し続けてきたことだ。
ロシアがウクライナに侵攻し、多数の犠牲者が出た時、日本だけでなく世界が自国のリベラル陣営が言ってきたことを見直す日が来る。
ウクライナ侵攻で安全保障を数十年に渡って否定し続けて来た和リベ(≠リベラル)が終わる。和リベが発言力を失えば、それは日本にとってはめでたい事だ。
(再)ウクライナ侵攻で和リベが終わる
俺は魔王になりたいんだよな
なんかこう、なろう小説みたいな感じでさ、ある日突然、魔物を生み出す能力を授かるわけ
自分あるいは眷属が他の生き物を殺すことで力が増していく、みたいな感じでさ
ゴブリンすら生み出せず、一日にハチ程度のやつを一匹出せるくらいなわけ そのハチもホントにスズメバチくらいのスペックで、単体じゃ到底人は殺せないし、鳥にすら食われる
仕方がないから、虫とかを殺して地道に力をつけていくわけですよ
眷属にはなんとなく命令を出せるからさ、家の周りのヤブとかに、ハチとかクモみたいなのを放って、虫を狩らせるんだ
虫なんか殺しても微々たる力しか得られないんだけど、日中働いてる間も、夜も、眷属の子達がずっと頑張ってくれるし、毎日新顔を追加することで活動量も増えていくんで、しばらくするとそこそこ力がつくわけですよ
小動物程度のやつを生み出せるようになってくる
そしたら今度は海に行ってさあ
キラーフィッシュみたいなのを生み出して、そいつを海に放つんですわ
できるだけ遠洋に行くように指示出してさ
魚を狩って力をつけるわけ
これもしばらくやってると、もうだいぶ力がついてくる
狼、いや、クマくらいのパワーがある眷属が1日に数体産み出せるようになるんすわ
そしたらどうするか
ここなんだよ
たとえば、東京まで出かけて、高いとこに登って地表を見下ろし、出来るだけ人がたくさんいるところに、熊クラスの魔物を出せるだけ出してみる
これは楽しそうなんだけど、目立つのがネック
たとえば、毒性に極振りしたハチ型の魔物を生み出して、自分の生活圏外に放ってみる
これ、眷属の強さの設定がまだ練り切れてないからなんとも言えないところはあるけど、わりと正解な気はするんだよな
マジで超強くなれるまでは、俺が魔王であるってことはもちろん、魔物の存在自体バレないほうがいいに決まっている
戦闘機にラクラク勝てるくらいのが毎日生み出せるようになるまでは、雌伏するべきなんだよな
となると、「毒の強い新種の虫」ばっか生み出すことでキルスコアを稼ぐのがいい気はする
眷属の性能の設定次第ではあるんだけど、筋力とか大きさとかはショボい分知能が高い、みたいなのを生み出せるんであれば、超賢くて超毒強い虫みたいなのを使うのがかなりよさげ
そんで、海とかにクラーケンみたいな強い系のやつをできるだけたくさん忍ばせてから、一気にワッとドラゴンみたいなのを出してさ、世界に対して宣戦布告ですわ
軍事基地を奇襲する、みたいなのが良いんだろうな
でも、ようわからん謎の生き物をその辺に放ちまくってたらいつか捕捉されるよなあ、たぶん
やっぱ魚を狩るだけのフェーズを長く続けるべきなのか?
ちょい獰猛だけど見た目は普通の魚とまったく同じ、みたいな魔物でポイントを稼ぎ続けるのがいいのかな
わかんねえな
みなさんならどうする
都市経済の影響をあまり受けていない地域はそれに近い雰囲気がありますね。
とくに大都市圏に属さない地方都市圏は太平洋ないし太平洋ベルト沿い沿いの大都会、札幌・福岡とくらべて断崖絶壁ほどの格差があります。
とくに中国地方・九州地方とくらべると北関東や東海地方がマシに思えてしまうくらいです。
ふつうに考えればそうですね。
でもああいう袋小路や大陸と離れた島の地域はいろいろ投資してもロクな結果は出ないのです。
根本的解決策として、科学研究施設をたくさん建てるとか軍事基地を設けるなどの
必要だけども迷惑な施設を集積させるなどの方策がこういった地域にはもっともよいのです。
でも直線距離では経済的に豊かな大陸の国々にあまりに近すぎて危険な軍事施設や科学研究施設を日本地域に設けるなんてのは
かといってほったらかすと貧困からアウトローが人口からして異常な割合の高さで
つぎからつぎへと涌き出てきてしまいます。これははっきり言って新型コロナウイルスより厄介です。
「文明の光」をあててあげて「文化の香り」をかぐわせてあげるのが現実的なもっともよい方策です。
外国地域からきた人たちと日本に住んでいる人たちのあまりの風体の違いに私は驚いたものです。
日本に住んでいる人たちの連中がそろいにそろって成金や地方人を連想させるパリピや田舎者のようにダサいオタク
みたいなんですから。あれじゃ20年前の中国人とたいしてかわりません。
しかしオリンピックが開幕してからは日本人たちはいままでダサいJ-POPや醜悪の塊のヤンキーなサブカルチャーや気持ち悪いオタク文化を消費していたのをやめて
外国の文化を聞いたり見たりしてその文化の高さに愕然としつつ受け入れて、
オリンピックの開催現場に津波のように押し寄せてオリンピック観覧についての日本人の民度の低さで炎上してしまい、
またアスリートやオリンピック関係者が野蛮人どもの犯罪の犠牲になっていたことでしょう。
しかし観客が禁止されたおかげで品性下劣ながらも時間と金はあるテレビ視聴者とインターネット民などだけが
リアルタイムで競技を見ることになり、彼らが高い文化を持ちかえって
オリンピックをリアルタイムで見れないパリピやヤンキーやオタクたちは
彼らを通して間接的ながらも高い文化に感化されていっているのです。
東京オリンピックによって
日本国内のアウトローや背徳サイコパスの大量発生やそれに感化された悪い外国人が世界各地で増殖する原因が
Twitterで盛り上がってるタモリ(森田一義)を月に移住させる署名運動の問題点について書き残したい。
ノーベル文学賞にカズオ・イシグロが選ばれたのは記憶に新しいが、それによって村上春樹は今後20年受賞の目は無くなったと言われている。何が言いたいのかと言うと、タモリが月の移住者に選ばれたら次の日本人移住者はだいぶ後になると言うことだ。75歳のタモリに月のアダムとイヴ(またはイザナギとイザナミ)の役割を担わせるのは、年齢的にかなり厳しいと思う。そうでなくても、タモリは長いことお昼の顔を務めていた事もあり、夜の象徴とも言える月の始祖にはイメージ的にもしっくりこない気がする。
「地球に優しく」というキャッチコピーがあるが、当然ながら月も同様に大事にしなければいけない。タモリは芸人になる前、ボウリング場の支配人をしていた事がある。ボウリングのボールはウレタン製が多いが、昔はプラスチック製のボールもよく使われていた。今レジ袋が今問題視されているが、レジ袋がダメでボウリングの球が良い道理はない。そういう観点からもタモリは月に相応しくないと思う。
タモリの祖父は満州で駅長をやっていたらしい。駅長というとJRや私鉄の駅長を想像しがちだが、満鉄の駅長はそれらとはまったく意味が違う。満鉄は鉄道を敷くだけでなく病院や学校や様々なインフラを整備し、駅の周辺の行政権を持っていた。企業が国家を運営するSF作品はよくあるが、あの時代の満州は既にそれを実現していたのだ。そしてタモリの祖父はその中で一定の職務を務めていた。もしタモリが祖父のその才覚を引き継いでいるとしたら、それはある視点では適任だと言えるだろう。しかしいつ何時タモリが月の裏側に軍事基地を建造し地球に侵攻して来ないとは言えない。
やっぱり軍事基地はなにもないところを埋め立てるに限るな
配慮は大切「でも終わりがない」発達障害と就労、疲弊する職場のリアル 「働きやすさ」の実現に必要なこと
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191031-00000001-withnews-soci
この記事のコメントを見ていると、発達障害者の当事者としては非常に悲しくなるが、
世論の総意として、発達障害者とは働きたくない、というのが現実なのだと思う。
1と2は日本の世論には歓迎されるだろうけど、国外からの批判を考えれば現実的ではないだろう。
そこで3つめの解決策「発達障害者の雇用はNIMBY問題と似た問題として解決すること」が出てくる。
迷惑施設とは、軍事基地や原発など「必要なのはわかるが、自分の近くにあるのは嫌だ」という施設のこと。
https://ja.wikipedia.org/wiki/NIMBY
NIMBY施設ならば、負担を受ける地域の住民に金銭補償がある。
解決策としては、
馬鹿くんさあ
ちゃんと人の話を読めな?
おれ「今の技術で縦横にアクション描く上でパンツ丸出しはまずいやろってことでスパッツになったのはまだ理解できるけど」
ばか「縦横にアクション描くなら胸をしっかり固定しないのもリアリティ無いけどな
華奢な小男がでかい剣振り回すのはおかしい、ってのと同じような次元の話になるけど」
誰がリアリティの話なんかした?
おれは「全年齢ゲームでヒロインのパンツが丸出しになるのがまずいのはわかる」って話をしただけだぞ?
どこにリアリティの話があった?
どこに物理の話があった?
そういうバカが突っ込むの好きなリアリティの話をし出すならそもそも
軍事基地吹き飛ばす古代兵器と剣やステゴロで戦うゲームなんて0点だろ
人の話はよく読む癖付けた方が恥掻かないで済むぞ
バカが治るのかどうかは知らんけど
数十食なら出来栄えの確認はかんたんだし料理人一人とその家族でできる分量だから徹底管理できそうだけど
数百用意しろとなったら労働者10人ぐらい要るだろうから信頼関係ある身内だけでは回せず他人の雇用で逆にコストが増える気がする
生鮮食品は安定して一定量を入手が難しそうだしかと言ってその都度に客に材料を用意されると料理係が慣れ親しんだ調理法が通じない
生産者との連携を蜜にしたりその学校に特化した給食工場をそのために立てても10年後も注文がきてる保証はない
毎日1000食とか行くとライバルが居なくなって独占できそうだけどそういう軍事基地みたいな頭数要る場所はコネで何十年と同じ会社なんだろう
戦後は飢餓状態になり、区を通じて米軍支給品のコンビーフなどを配給した。“犬と同じ餌付けだ”と感じたが、食べなければ死んでしまうからみんな列をつくって並んだ。アメリカは日本人など虫けらぐらいにしか思っていないのに、日本の偉い連中はアメリカのために死ねという法案を通す。私たちには今も怨念がある。どんどん暴いてくれ。銀座のど真ん中でやってほしい」と訴えていた。
C 原爆投下後の広島、長崎に匹敵するような悲惨さだった。米軍は春風の強く吹く3月という時期、民家を効率よく焼き払うための油脂焼夷弾の開発、空襲の手順も含めて用意周到に準備し、一般市民の民家が密集する下町地域をとり囲むように爆弾を投下している。火の壁で逃げ場をふさいで集中砲火を浴びせ、火の海を逃げ惑う人人に機銃掃射までやっている。
「機銃掃射で狙い撃ちしてくるパイロットが笑っていた顔が忘れられない」と何人もの人が語っていた。黒焦げの死体だけでなく、窒息死してピンク色をした遺体が蝋人形のように散乱し、それらが公園や学校などで山積みにされて焼かれたという。墨田区錦糸町では、錦糸公園で約1万4000体が焼かれて仮埋葬されたというが、それを伝える看板一つない。あまりの多さで処理できない遺体は何日もかけて川や海に捨てられていたという。
隅田川にかかる橋の欄干や、総武線のガード下などには今でも積み重なって焼き殺された人間の油がそのままの形で染みついて、何度ペンキを塗っても浮き出てくるのだと語られていた。5月の品川での空襲でも「真夜中にガソリンを撒いて焼夷弾をばらまいた」といわれていたが、「あれが戦争犯罪でなくてなんなのか!」と、7、80代の年配者が語っていた。とても昔話という雰囲気ではない。本当に語る場所がなかったからこその鬱積した思いがある。公園などに仮埋葬された11万体といわれる遺骨は、関東大震災の慰霊堂(墨田区横網)に一緒に入れられている。
東京空襲を弔う単独の慰霊施設はいまだにない。なぜそんなことになっているのかだ。
D 大空襲で壊滅した江東区森下5丁目町会では今年3月、町内の空襲犠牲者789人の名前を刻んだ墓誌を建立した。町会役員によれば、当時の町会長が戦後すぐに空襲による町内の犠牲者を調べ、焼失を免れた戦時国債購入者名簿を頼りに『戦災死没者過去帳』という約10㍍にもなる巻物をつくって保管していたから建立できたという。遺族の「この地域に住んでいた人人の証となる供養の場所がほしい」という願いが70年をへてやっと実現した。
E 墓誌をつくるための調査で、1家12人が全滅した家もあったことなど、地元の人も初めて知る事実が明らかになっているが、都にも当時の犠牲者名簿などの資料があるにも関わらず遺族が申請しても公開されないのだといわれていた。
地蔵や碑の建立についても「宗教的なものは受け付けない」とかの理由で許可は下りず、「黙認する」程度だという。行政から助成も受けられないため、発起人を中心に町内外に呼びかけたら、続続と寄付が寄せられてつくることができたといっていた。
終戦直後にも数千人が空襲で亡くなった墨田区の菊川橋のたもとに慰霊碑を建てようとしたが、区役所から拒否されている。河畔を改装するたびに白骨がたくさん出てきたので「これ以上放っておくわけにはいかない」と住民が独自に地蔵を建立して毎年法要している。
D ある遺族から、1947(昭和22)年に東京都長官官房渉外部長から通達された行政文書のコピーを見せてもらった。当時、遺族によって計画された隅田公園への戦災慰霊塔の建設計画に対して、官房各課長、支所長や局長、区長など都の行政担当者に宛てた通達だ。
「一、日本国民に戦争を忘れさせたいのである。二、戦災慰霊塔を見て再び戦争を思い出させることがあってはならない。だから慰霊塔の建立は許可しない」と米占領軍の指導方針が明記され、これに協力するため「この方針を徹底的に守るようにしなさい」と記されている。
70年たっていながらこの占領下のプレスコードがいまだに続いていることに驚いた。
A 25万人もの都民を殺戮しながら意図的に攻撃対象から外したものもある。ここからアメリカの東京空襲の狙いが見てとれる。
C 代表格は皇居だ。東京のど真ん中に広大な面積を持つ皇居について、米軍ははじめから「攻撃対象にしない」という指令を徹底していたし、天皇側もそれを知っていた。皇居北側の近衛師団司令部、東部軍司令部などの軍中枢部や、市ヶ谷の陸軍省・参謀本部(現・防衛省)など、本来狙われるべき軍中枢が無傷だった。赤坂離宮(現・迎賓館)、青山御所、新宿御苑、浜離宮、上野公園などの皇室所有地や、官僚機構の一端を担っていた皇族住居はことごとく攻撃の対象外だ。
東京駅は焼失したが、皇居に挟まれた丸の内の金融ビル街も残った。三菱本社、三菱銀行、三菱商事、日本興業銀行、横浜正金銀行、東京銀行、第一銀行、勧業銀行、関東配電(東京電力)などの財閥のビルが林立している。朝日、毎日などの新聞各社、放送会館(NHK)も残った。八重洲では日銀、三井本館。永田町や霞ヶ関でも、内閣府、国会議事堂、警視庁、内務省、大蔵省などが残された。ちなみに上野公園に隣接する三菱財閥統帥の岩崎久弥邸も攻撃を受けていない。広島、長崎、下関空襲でも三菱の主要工場は無傷であり、政財界とアメリカの盟友関係を裏付けている。
軍施設がほとんど残されているのが特徴で、陸軍の心臓部といえる赤羽の陸軍造兵廠、陸軍火薬庫、工兵大隊、陸軍被服本廠、兵器支廠、東京第一、第二兵器補給廠も周囲が焦土になるなかでわざわざ残されている。代々木の近衛輜重大隊、陸軍輜重連隊官舎、広大な駒場練兵場や野砲隊の官舎群もみな無傷だ。
E 工業施設でも、東芝本社のある芝浦工業団地から品川駅付近の港湾施設も攻撃されなかった。全滅した深川区に隣接する石川島造船所、佃島、月島など東京湾に面した工業施設、南部工業地帯の蒲田でも中心市街地が徹底的に焼き尽くされたが、羽田飛行場などの軍需施設はほとんど攻撃されていない。「米軍作戦任務報告書」に記された工業的目標はわずか22カ所に過ぎないが、そのうち破壊したのは18%だと記されている。実は無差別爆撃ではない。絨毯爆撃ではあるが、アメリカの対日支配に役立つものは残し、その邪魔になる庶民は殺すと極めて明確に選別している。
B 「暗闇のなかであれほど緻密な爆撃がどうしてできたのか?」という疑問も多く語られていた。「目標から外す目印のために誰かが下から光を当てていた」と証言する人もいた。原爆投下と同じく「戦争を終わらせるためにやむをえぬ」というものではなく、日本を単独占領するために国民の抵抗力を摘むための大量殺戮だった。
米軍の皆殺し作戦 殺すに任せた支配機構
A 東京空襲にも不可解な点がいくつもある。例えば、空襲直前に警戒警報を解除している。広島、長崎での原爆投下も直前になって警戒警報を解除し、みんなが安心して表に出てきたときに投下されている。あれは軍中枢が協力しなければできないことだ。300機をこえるB29の接近に気づかないわけがないが、物量で太刀打ちできないとはいえ、まともな反撃すらせずに米軍のやりたい放題を開けて通している。
F 広島、長崎への原爆投下でも、軍はB29に対してレーダー照射をして来襲を事前につかんでいた。大本営は原爆投下機の接近を信号を受信して知っていた。長崎では、B29を迎撃する部隊が大村航空隊で待機して出撃命令を待っていたが、結局、命令は下りなかった。NHKも当時のパイロットが怒って証言する場面を放映していた。
A 終戦末期になると特高警察がマークしたのは青年将校だった。敗戦が濃厚になるなかでこれらが反乱を起こすことを恐れた。左翼は早くに壊滅しているが、青年将校らは戦斗経験もあり、速やかにアメリカの占領下に誘導しようとしていた軍上層部にとっては脅威だった。敗戦が決定的になっても国民には「一億総玉砕」を叫んで、若者には特攻作戦をやらせ、本土を死守させる体制をとりながら、上層部が終戦工作にいそしむことに彼らの反発はすごかった。
天皇の「終戦の詔勅」の放送を前に、陸軍の青年将校が近衛師団長を殺害し、録音盤を奪おうとした事件もそうだが、マッカーサーが厚木に降り立つときにも迎え撃つという騒動があり、青年将校に影響力をもつ高松宮が必死になって抑えて回ったというのは有名な話だ。
B 敗戦直後、内地では軍を通じて直ちに武装解除させた。あれは天皇の命令だけでは動かない。軍司令部の指揮系統が動かなければできない。それを米軍上陸前にやらせるためには軍中枢を残しておかなければいけない。もともと海軍をはじめ軍中枢部分には親米派が多かった。陸軍も中国大陸で行き詰まって南進作戦に切り替え、南方の島島に兵隊を放り込んで食料も弾薬も送らない。ニューギニア戦線の体験者も「毎日イモばっかりつくっていた」という。南方はほとんどが餓死と病死だ。
D 敗戦を迎えるにあたって、あのドサクサのなかで米軍上陸、単独占領に誰が荷担したのか。東京大空襲で無傷だった施設を見ただけでも歴然としている。戦後は「財閥解体」といったが、財閥はしっかりと温存された。戦争に国民を投げ込んだ天皇はじめ、官僚機構も丸ごと温存された。開戦時の商工大臣をしていた岸信介が、その後CIAのエージェントとして力を与えられたのが象徴的だが、政界、官僚世界などが叩きつぶされることもなく、対日占領の協力者としてせっせとアメリカに媚びて戦後も機能していった。メディアでも大本営の中枢にいた読売新聞の正力松太郎や朝日新聞の緒方竹虎などがCIAのエージェントとして活躍する始末だ。
イラクでもアフガンでも、他国を占領しようと思えば必ず抵抗があるし、何年かかってでも肉弾戦で侵略者を叩き出そうとするものだ。日本の場合、なぜ無抵抗に近い形で単独占領することができたのか。それは支配機構が丸ごと占領の協力者になり、国を売り飛ばしたからだ。支配機構が軍事支配を受けながらアメリカの道具になって戦後は機能していった。それが今日まで続いている。
E 空襲で生き残った下町の人たちは、戦後は食べ物がなくて生活できないのでみんな市外に出て行ったという。国民を抵抗できないようにバラバラにさせている。抵抗力を削ぐために徹底的に空襲を加えたし、首都圏の人人はとにかくその日を生きるのが精一杯の状況になった。首都圏制圧のためにあれほどの空襲をやって、まさにショック・ドクトリン(惨事便乗型資本主義)で占領していった。
C 食料を意図的に統制したので、戦後の方が食料難がひどかった。当時の調達係の人が証言していたが、米軍が国内の食料倉庫を統制して食料危機に追い込んだ。米軍は関門海峡などの機雷封鎖も「スターべーション(飢餓作戦)」と名付けていた。国内から戦地へ食料を送らせない、大陸から送られてくる食料を遮断するための飢餓作戦だった。
都市部はとにかく食べるものがない。配給でもらった大豆をポケットに入れて、それを食べて水を飲んで膨らませて空腹をしのいでいたという。飢え死にが出るような飢餓状態に追い込んでおいて、ララ物資などのアメリカからの、それこそ家畜の餌になる食料が入れられた。そんな屈辱に国会で感謝決議したこともあった。
E 戦後の上野や浅草には、空襲で親を失った戦災孤児や浮浪者があふれかえり、餓死寸前の子どもたちは生きるために窃盗や売春をせざるを得なかった。GHQは「治安対策」を名目にして浮浪児を見つけ次第捕らえる「狩り込み」をやり、米軍の要請によって、脱走ができない水上の台場につくられた収容施設に強制的に送致し、檻(おり)に入れて監視・収容することまでやった。
B すでに武装解除しているのに進駐軍は必ず銃を携行して、電車も絶対に米兵専用車両に乗るし、接収した建物も日本人は立ち入り禁止にした。「彼らは日本人の反撃を恐れていた」と語られていた。
A 例えば、日本軍が満州を占領統治するのに100万人の軍隊がいったといわれる。日本を占領するには本来100万では足りない。それを日本の支配階級が従って代理政治をすることで米軍の負担を軽くできた。イラクやシリアを見ても、むき出しの占領支配になれば人民の抵抗を抑えることは難しい。それを天皇以下支配階級が全面的に協力し、それによって地位を守るという関係があったから占領できたということだ。
F 同じ敗戦国でも、ドイツではナチス関係者は戦後はみんな追放された。新聞社などもみな解散させられた。連合国による全面講和を結び一国に縛られなかったから、独立の自由性がある。アメリカが単独占領した日本との違いだ。
90年代の米ソ二極構造が終わったときもドイツは独立の方に行き、日本は対米隷属の方に行くので、ドイツ首相から「慌てるな」となだめられたほどだ。その従属路線が現在までエスカレートして、安保法制まできている。
A 現在でも官僚機構も含めて各省庁ごとにアメリカ直結だ。財務省も経産省も防衛省もだ。政策についてもアメリカ大使館の指示の方が強い。
米財務長官サマーズが何度も日本の財務省に直接怒鳴り込んできたし、原発事故のときもアメリカ政府関係者が首相官邸に乗り込んでいって菅直人を怒鳴りつけて指示を出す。アメリカの圧力なしに、民主党の鳩山、菅から野田までの変遷ぶりというのは理解ができない。現在の安倍の突っ走りにいたるまで対米従属の系譜だ。
財閥やメディアも米軍占領下で地位守る
C 原爆展キャラバンのなかで、戦時中に赤坂見附に住んでいて親族がアメリカ大使館に出入りしていたという婦人が、「アメリカ大使館の外側は私服警察の警備で物物しかったが、中にいる在日米国人は戦時中にもかかわらず中庭でゴルフをしていたり、まるで勝ち戦の後のような余裕ある生活をしていた」と疑問を語っていた。
F 当時の駐日大使ジョセフ・グルーがアメリカ本国に帰国するのは真珠湾攻撃の半年後だった。グルーは日本では天皇を中心とする「宮廷外交」を基本にし、軍部の反米派と対立傾向にあった天皇側近の木戸幸一、重光葵、吉田茂、近衛文麿などを「自由主義者・穏健派」と見なして親交を深めていた。開戦後の半年間で終戦までのプログラムをつくる工作をやっていた。
グルーは秩父宮に「安心しろ」といって帰国したが、アメリカ本国では「皇居は攻撃してはならない」、天皇は「軍国主義崇拝に役立ったと同様に象徴として役立つ」と説いて回り、吉田茂とも直接手紙をやりとりしていた。
のちの駐日大使ライシャワーは当時諜報部員だったが、この方向で「天皇を傀儡にして間接統治する」という占領プログラムをつくった。そこでは、戦争中も「短波放送の聴取が許される500人ぐらいの日本のエリートに常に知的な情報を粘り強く伝達せよ」と米陸軍に提案している。実際、1945年5月から「ザカリアス放送」という日本の上層のごく限られた者しか聞くことができない短波の日本向け放送をやり、いつどこを空襲するとか、広島、長崎への原爆投下をいつやるかも全て伝達していた。
これら米軍からの情報を集中しながら六月段階で、米軍の攻撃を全部開けて通して、「アメリカに敗北することで自分たちの地位は保証されることが約束されている」と側近の木戸幸一が天皇に提言している。
A 2月には、アメリカから情報を得ていた吉田茂が近衛文麿に天皇上奏文を書かせた。「米英は国体(天皇制)の変更までは要求していない。最も憂うべきは、敗戦よりも、敗戦に伴っておこる共産革命だ」というものだ。彼らの関心は戦争の勝敗などではなく、いかに国民を押さえつけてアメリカの占領下で地位を守ってもらうかだった。そのためなら原爆を落とされることも甘受するし、東京を焼き払って人民大衆をへとへとに疲れさせることはむしろ好都合という関係だった。
F 財界も最初から通じていた。三菱財閥統帥の岩崎小弥太は、開戦にあたっては「アメリカとは友人だから心配するな」と訓示し、敗戦時は「これから愉快に仕事ができる」と発言している。また、戦争末期には、日本商工会議所会頭の藤山愛一郎、日産コンツェルンの鮎川義介、浅野財閥の浅野良三などの財界代表が内閣の顧問会議を形成していた。藤山によれば、終戦6日前の閣議でアメリカとの経済関係をただちに回復させる計画を発表し、「自分たちの時代がやってきた」と喜び、軽井沢の別荘でシャンパンのコルクを抜き、新時代到来を祝して乾杯したという。はじめからアメリカは自分たちを大事に扱うことを確信していた。グルー自身が三菱とつながりの深いモルガン財閥の代理人で、戦前から投資していた権益、金融資産を含めてどう守るかというのが主任務だった。日本の財界人との関係ではアメリカ留学組が多く、鮎川とフォード、浅野とルーズベルトなど、人脈もできあがっていた。
A 天皇をはじめとする支配中枢も財界も、中国への侵略戦争で行き詰まり、負けることはわかりきっているが、中国に負けることになれば日本における支配的地位が失われる。だから日米開戦に突っ込んでいき、アメリカに降伏することで地位を守ってもらう。そのためには国民を犠牲にしなければいけないという意図が貫かれている。
C 東京はすべての政治勢力の本部があるところだが、東京空襲の慰霊碑問題をみても、都民の切実な要求をすくい上げるところがなかった。そこには、第一に米軍による抑圧、宣伝がある。いかにもアメリカが平和と民主主義の味方であり、日本を解放するための戦争をやり、原爆も空襲も戦争を終結させるためにはやむをえなかったかのように徹底的に宣伝したし、戦前以上の言論統制と弾圧をやり、反米につながる原爆や東京空襲についての言論を封殺した。
もう一つは、人民の側に立つべき共産党の指導部が「アメリカは解放軍」と規定して、旧軍部を批判するが、原爆にしても東京空襲にしてもアメリカの犯罪を問わずに来たことが大きい。都民はアメリカと共産党指導部の両方から抑圧され、ものがいえなくなる関係だ。
B 大衆のなかでは東京空襲への鬱積した怒りがあるが、東京で生まれた戦後世代でもほとんどその全貌を知らずにきた。そこでは革新勢力が進歩的な装いで「日本軍が重慶を先に空襲したから、それを反省すべきだ」「日本がひき起こした戦争だから仕方がない」という論調をふりまいてきたことが大きい。原爆投下を「日本の軍部から解放するために必要だった」というのと共通している。
F 共産党は戦前、天皇制の弾圧もあるが、大衆と結びつけず自然消滅をたどった。そのことの反省もなく「獄中18年」を威張り、アメリカを解放してくれた友と見なす一方で、庶民を戦争に協力したと蔑視してきた。特攻隊経験者や戦地に駆り出された者も、「予科練崩れ」「戦争加害者」などといって攻撃し、敵と友を転倒させてしまった。
徳田球一ら指導部中枢は、米軍に釈放されてすぐの人民大会でGHQまでデモ行進し、「解放軍万歳」を3唱した。「民主主義革命の端緒を開いた」といってマッカーサーに感謝し、GHQに入り浸り反米の情報を提供していた。東京空襲も原爆についてもそのような感謝が根底にあるから、正面から批判させない。知識人のなかでも対米従属問題についてなかなか触れることができないということも独特の抑圧構図を象徴している。
A アメリカがプレスコードをかけて行政機構が協力したし、東京空襲についても語らせなかった。そして共産党はあれほどひどい目にあった都民のことを無視して、アメリカを平和と民主主義の友と見なした。敵と友を転倒させて、むしろ大衆を敵扱いしていった。だからいまもって東京空襲について無関心できている。都民の苦労というものにまったく思いがなかったということだ。
C アメリカ民主主義がよかったというが、70年たってみてどうか。日本の富はみな吸い上げられて散散な状況になっている。遠慮知らずのアメリカが、終いには米軍の身代わりで自衛隊を戦地に引っ張り出すところまできた。それで安倍晋三がせっせと協力している。売国政治の根っこは何もかわっていない。左翼の戦後出発について先ほども触れていたが、都民の苦難に足場を置かずに抽象的な全国政治か何かを主張しても話にならない。大衆的というのは地方的で具体的だ。そこに足場を置かなければ全国の普遍性は見えない。東京にはあれだけ政党の本部があって、学者も日本一いながら東京大空襲の惨劇について怒りをもってアメリカを糾弾する勢力がいない。
A 東京大空襲の経験は語れないできた。意図的に抹殺されて、慰霊碑も何もない。これは原爆を投下された広島と比べたら明確な違いがある。広島には平和公園も資料館も供養塔もある。八月六日になるとみなが早朝からお参りに足を運んでいる。十数万人の命日だからだ。そして町のいたるところに町内会、学校、職場などいろんな単位の慰霊碑がある。何が違うのかだ。広島はたたかってきたからだ。戦後は広島でもプレスコードがかかっていて原爆のことを語らせない力が働いていた。「終戦のためにやむを得ぬ手段だった」というので原爆投下への怒りをかき消し、徹底的にとり締まっていた。
しかし当時、風呂屋に行くとみながケロイドを見せながら延延と語っていたという。それを当時の広島では「アメリカの人類に対する犯罪だ!」と真っ向から暴露して斗争がはじまった。占領下の50年8月6日の斗争が端緒を切り開いた。そして5年後には世界大会まで発展した。
この運動を指導したのが福田正義主幹(本紙)をはじめとした共産党中国地方委員会だったが、当時も東京の共産党中枢が「アメリカ解放軍」規定で中国地方におけるたたかいを弾圧していた。これと同じ構造が東京では現在でも生きている。日本人民の苦難の側から敵を暴露するのでなく、友と見なす。戦後出発に大きな違いがあった。
分かれ道は敵は誰か、友は誰かが鮮明でないといけない。あれほど殺されているのにアメリカ民主主義のインチキに幻想をもったら大変なことだ。アメリカが日本を侵略した敵だ。日本人民は戦中も戦後も大変な目にあってきた。人民の敵に対する憎しみと人民への愛情が統一されていないといけない。その人民を代表して敵を暴露する立場でないといけない。東京でもそれが問われている。
A 東京をはじめ首都圏は、沖縄に次いで米軍基地が多い。東京都だけでも総面積は約1603㌶(東京ドーム約340個分の広さ)に及ぶ。空襲で攻撃対象から外された軍事施設は、ほぼ例外なく米軍基地や自衛隊施設へ変わった。横田基地は在日米軍司令部であり、すべての在日米軍と自衛隊を統括する指揮所だ。神奈川県には、原子力空母を擁する米海軍第七艦隊の拠点である横須賀基地が盤踞し、在日米陸軍司令部、第一軍団前方司令部など米陸軍司令塔であるキャンプ座間をはじめ、爆発事故をおこした相模総合補給廠、通信施設、燃料貯蔵施設、住宅地、演習場などがひしめいている。
とくに横田基地は3350㍍の巨大滑走路を持ち、米軍人数は約3400人、国防総省文官200人、米軍家族含め約1万4000人もおり、米軍のアジア戦略における最重要拠点だ。その影響力から「横田幕府」とさえいわれる。米本土やハワイ、グアムなどから運んできた兵器や軍事物資を相模総合補給廠に備蓄し、戦時になると横浜ノースドックから搬出し、横田基地から空輸する体制で、西太平洋・東アジアを管轄する兵站補給基地だ。
東京都港区の六本木ヒルズがある都心にも赤坂プレスセンターといわれる米軍基地がある。その中身は、陸軍研究事務所、海軍アジア室、米軍の機関紙「星条旗新聞社」、保全連絡分遣隊、座間基地第78航空隊、独身将校宿舎、麻布米軍ヘリ基地だ。横田基地を経由して日本に侵入する基点として提供され、入国審査や税関などの規制は一切なく、ここから入国する人物については情報公開義務がない。地図上でも「白地」にするほどの機密扱いだ。
そのほかにも府中、由木、大和田、硫黄島の通信施設、日米合同委員会をおこなうニューサンノー米軍センター(港区)、米軍家族専用の娯楽施設である多摩サービス補助施設がある。敗戦直後208カ所あった米軍施設は住民の頑強なたたかいで「返還」されたが、実質どの施設もいつでも使える体制にある。朝鮮戦争の出撃基地となった立川飛行場は基地拡張が砂川斗争で頓挫し「返還」されたが航空自衛隊基地は米軍との共同使用であり、広大な国営公園、広域防災基地、道路、運動場として当時の施設はそっくりそのまま残されている。
地元でも「道路はいつでも滑走路に転用できるように周辺には高い建物や民家の建築規制がある。ひとたび戦争になれば街全体が一気に軍事基地に様変わりする」といわれていた。
B さらに首都圏の上空には、「横田ラプコン」と呼ばれる1都8県(東京都、栃木県、群馬県、埼玉県、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県、静岡県)にまたがる、広大な米軍専用空域がある。この空域の高度約7000㍍以下には米軍の許可なしには日本の民間機はいっさい進入できない。
羽田空港や成田空港を離着陸する航空機は、通常の離陸はできないため急激に高く上昇してラプコンを飛び越えるか、大回りしなければならない。それが離着陸時の事故、ニアミス事故の頻発につながっている。首都上空を飛行するのに米軍の許可が必要な国など他にはない。
A 沖縄が前線基地なのに対して、司令部が集中しているのが首都圏だ。日本の支配中枢を軍事で抑えつけることで日本全国を占領下に置く。その目的のために、大空襲であれほど殺し、戦後も軍事力を配置しているのだ。沖縄の問題はよそ事ではない。真珠湾でもフィリピンでも、ベトナム戦争でも、いったん攻撃をさせて「報復」を掲げて参戦するのがアメリカのやり方であり、司令部が集中する東京こそミサイルの標的にされる可能性は高い。
B 本所の東京空襲体験者の男性が、「アメリカが問題なのははっきりしているが、どの政治家や政党がこれとたたかえるのか! 結局、自分の地位を守るために裏切る政治屋ばっかりだ」と吐き捨てるようにいっていた。空襲後に軍隊に志願入隊して整備士として厚木飛行場に配置されたが、地下壕を掘らされるばかりでその地下施設を今は米軍が使っている。「戦後は焼け跡から町工場を営んできたが、TPPに参入すればこの仕事が奪われていく。全部アメリカのためだ。そういうことをもっと暴いてくれ」と切実に語っていた。昔から自民党の支持基盤であってもみんな上を信じていないし、内に秘めた思いは少少ではない。
F 東京大空襲は広島、長崎、沖縄に匹敵する大量殺戮だった。その真実をおおいに語り継がなければいけないし、それは日本を再びアメリカの戦争に引きずり込むことを許さない全国的な世論を発展させていく大きな力になる。そのためには、私心なく大衆のなかから意見を集中し、それを代表して導いていく政治勢力が必要だ。そこでは、自己主張ではなく、大衆的であると同時に敵を鮮明にして人民に奉仕する思想でやり抜くかどうかが問われる。
司会 今回の安保法制まできて、対米従属構造こそ日本の平和を脅かす根幹であり、これとの対決なしには再び日本は戦場にされる