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2024-03-30

リニアトンネル工事公式進捗は品川124m、愛知40cm(追記)

4月14日追記

JR東海4月8日に改めて進捗を発表したので追記しておこう。

東京北品川工区:2024年4月 調査掘進再開(予定300m)進捗124mのまま

愛知坂下西工区:2024年4月 調査掘進スタート(予定250m)進捗記載なし

愛知・名城工区:2024年4月 調査掘進スタート(予定300m)進捗記載なし

いずれの工区も「4月から開始・再開します」という報告だけなので距離的には進捗はない。

坂下西工区は40cmで停止していた立坑コンクリ壁の掘削が2024年2月完了なので進捗1m?と言ってもいいかもしれない。地盤的には0mだが。

名城工区も進捗0m。3か月?ぶりにプレスリリースページに工区の項目記載が復活した。

用地取得率については更新がなく進捗70%のままだ。

追記ここまで~

JR東海3月28日リニア工事品川部分の進捗をプレスリリース発表した。静岡での工事許可が出ないことをネックに開業が遅れているとされるリニア中央新幹線

さぞ他の箇所の工事は順調に進んでいることだろう。起点となる東京品川駅のトンネル掘削工事の経過を簡単に紹介する。

第一首都圏トンネル 北品川工区 9.2km

2021年10月 掘削スタート目標2022年3月までに300m(調査掘進)

2022年3月 進捗50m

2023年6月 進捗110m

2023年7月  進捗124m シールドマシン停止

2023年10月 停止中

2024年3月 停止中

以上だ。

ん?124m?124kmの見間違いだろうか?リニア車両5両分よりも短い距離だが…

リニア工事概要はこうだ。

東京-名古屋リニア全長は286kmありそのうち地下トンネルは246km、86%を占める。山梨実験線は42.8km。

東京-神奈川は地下トンネル(第一首都圏トンネル37km)で結ばれ地上には現れない。この工事は4分割した各拠点からシールドマシンを発進させ合流する。

工事区域東京から順に北品川工区9.2km、梶ヶ谷工区11.8km、東百合丘工区4.2km、小野路工区12.0kmと言う。

本格的な掘削を始める前に掘削しながらその影響の調査や各種確認を行い、これを「調査掘進」と言う。

上に挙げた進捗は北品川工区の調査掘進がまったく進んでおらず2024年3月時点で工事拠点敷地から出てもいないことを示す。

一点、JR東海擁護するならこの北品川工区はリニア工事全体で最もカーブがキツくシールドマシン掘削の難所だということだ。難所なら仕方ないなあ。

第一首都圏トンネル 小野路工区 12.0km

では同じく3月28日に発表された神奈川側・小野路工区12.0kmの進捗を見てみよう。

2023年7月 調査掘進スタート目標350m

2023年12月 進捗37m

2024年3月  進捗53m

以上だ。

第一首都圏トンネル 梶ヶ谷工区 11.8km

次に3月21日発表の梶ヶ谷工区11.8km の進捗。

梶ヶ谷工区は工区内の拠点から名古屋方面(1号機)と東京方面(2号機)に別れて掘削する。2機あるから進捗が期待できそうだ。

1号機

2024年2月  進捗230m (調査掘進終了)

2024年3月 準備中

2号機

2023年12月〜 進捗なし。本線でない資材搬入口を掘削中

以上だ。

第一首都圏トンネル 東百合丘工区 4.2km

次に2023年12月25日発表(以降の発表はない)の東百合丘工区 4.2kmの進捗。

2023年9月  進捗133m (調査掘進終了)

以上だ。

これら4工区で計540m、第一首都圏トンネル37kmの進捗1.46%である

第一中京圏トンネル 34km

では岐阜-愛知を結ぶ第一中京圏トンネル34kmを見てみよう。

こちらも工区が4分割され岐阜から順に西尾工区4.7km、坂下東工区2.2km、坂下西工10.1km、名城工区7.6kmと言う。

このうち西尾工区は重機で掘る山岳トンネルで、他3工区はシールドマシンによる大深度地下トンネルだ。

このトンネルの進捗だが現時点でプレスリリースのページに記載があるのは坂下西工区のみである

第一中京圏トンネル 坂下西工10.1km

2022年7月 掘削準備スタート 進捗40cmシールドマシン停止中

以上だ。

2022年8月9日発表で調査掘進をする前の準備段階で停止して以降、続報はない。

第一中京圏トンネル 名城工区 10.1km

プレスリリースのページから項目削除。

西尾工区、坂下東工区、名城工区はページにその項目名自体がないのだが、名城工区については削除された経緯がある。

2024年1月18日版のインターネットアーカイブには名城工区の項目があり、2023年12月8日付発表で住民説明会2024年1月に開催する案内があったが、2月15日版以降では項目ごと削除された。

工事写真を見ると西尾工区のトンネル工事はある程度掘り進められていそうだ。環境保全資料を読み解くと名城工区は2023年9月シールドマシン組立が終了したことがわかる。坂下東工区は不明

プレスリリースでの公式発表された進捗は上記だけであるシールドマシン使用しないトンネルでは発表もなく、各県ページの工事写真が更新されるくらいだ。

他のトンネル工事は有名どころでは

が控えている。難所だらけだな。加えて駅舎や車両基地の工事もある。車両基地の用地買収は未だ終わっていないという報道もある。

そもそもJR東海の発表では2023年9月時点で用地取得率は未だ進捗70%だ。名城工区のように工事が始まる以前の住民説明会をやってる工区もある。

静岡云々以前に2027年開業など明らかに不可能なことがわかるだろうか。静岡を除いて品川-山梨で部分開業というのも笑い話だ。

工事状況の散々な遅れに対してJR東海はこれまで「開業時期に影響なし」のコメントを繰り返してきた。

なぜ静岡県知事が強気に出られるか、なぜJR東海開業遅れの原因を静岡なすりつけるか、合点がいく。

JR東海の虚言を信じ2027年に合わせて税金を投じ駅周辺を開発してきた沿線自治体も愚かなものだ。

工事に関するお知らせ|JR東海

https://company.jr-central.co.jp/chuoshinkansen/urban_shield-tunnel/progress/

2024年1月18日版 工事に関するお知らせ|JR東海(名城工区の記載あり)

https://web.archive.org/web/20240118235043/https://company.jr-central.co.jp/chuoshinkansen/urban_shield-tunnel/progress/

中央新幹線計画に関する公表資料等|JR東海 (用地取得率は「超電導リニアによる中央新幹線事業の進捗状況」を参照)

https://company.jr-central.co.jp/chuoshinkansen/

2021-03-22

anond:20210322090745

所要時間のぞみの半分」リニア中央新幹線 料金いくらに? 気になる静岡コロナ

抵抗なくリニアを選べる水準」に

超電導リニアモーターカーL0系の改良型試験車(2020年10月、恵 知仁撮影)。

 JR東海2027年開業を目指し、まず品川名古屋間で建設を進めているリニア中央新幹線品川名古屋間が、現在東海道新幹線のぞみ」より約50分短い40分で、品川大阪間が約70分短い67分で結ばれる予定です。

★まるで「スペースコロニー」か!?★リニア中央新幹線の「シールドマシン

 最高速度が500km/hで、「所要時間が『のぞみ』の半分」になってしまリニア中央新幹線、その料金(運賃特急料金)はどうなるのでしょうか。

 JR東海が2010(平成22)年に、計画経営的に可能である確認するために示した試算のなかでは、「のぞみ指定席の料金に東京名古屋間では+700円、東京大阪間では+1000円、とされました。

 現在東海道新幹線のぞみ指定席東京名古屋間を移動した場合、料金は1万780円。東京新大阪間だと1万4720円です。

 単純に計算すると、リニア中央新幹線品川から名古屋まで40分で1万1480円、大阪まで67分で1万5720円になります金額はすべて通常期のもの品川駅発着でも同料金)。

 JR東海山田佳臣社長(当時)によると、抵抗なくリニアを選べる水準で試算したもので、実際の料金は開業が近づいた時点で決定するとのこと。なお大阪までの開業は、2037年が目指されています

本当にそうなるのか? リニア料金の不安要素

超電導リニアモーターカーL0系改良型試験車の車内(2020年10月、恵 知仁撮影)。

 しかし、リニア中央新幹線の料金が本当にそうなるかは、分かりません。

品川名古屋間で2027年開業」という予定について、延びることになれば、様々なコストの増大が考えられるでしょう。

 リニア中央新幹線建設は、いまだ着工が県に認められていない静岡県内は別として順調といいますが、逆に言えばその静岡県内の状況によって、不明瞭な部分が出ています

 また、リニア中央新幹線は総工費が9兆円。JR東海がその全額を負担して建設します。背景に東海道新幹線の安定した収益があるわけですけれども、コロナ禍で、その「安定した収益」が影響を受けています東海道新幹線に限った話ではありませんが)。

 リニア中央新幹線開業を延期せざるを得ない状況になったり、コロナ禍が長引いたりすれば、料金が「名古屋まで+700円、大阪まで+1000円」より高くなる要因になりえるでしょう。

 とはいえいくら「所要時間半分」でも東海道新幹線から大幅な値上げになれば、利用者リニア敬遠しかねません。

 実際のリニア中央新幹線の料金について、もし変化するにしても「名古屋まで+700円、大阪まで+1000円」から大幅には動かないのではないかと思われますが、「開業延期になってしまった場合」と「コロナ禍」は不安要素です。

 JR東海は、リニア中央新幹線開業後の運賃・料金体系については様々な観点から検討した上で、開業が近づいた時点で決定するとしています

恵 知仁(鉄道ライター

 
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