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2024-02-12

ピアス」の絵柄

1ページ目を読んだ感想が「スピリッツに載ってそう」というもので、それは多くの人と同じく浦沢直樹の絵柄に見えたからだが、前作の読み切りを見てみると浦沢絵に似ている感はなかった。

ピアス - 本田三五 | 少年ジャンプ+

https://shonenjumpplus.com/episode/8603475606565153448

looking for - 本田三五 | 少年ジャンプ+

https://shonenjumpplus.com/episode/14079602755150601408

「looking for 」のほうはモーニングとかイブニングに載ってそうな感じがする。

今作がどうして浦沢絵に見えるかといえば、目の下のシワを表す線が主要人物に入っているからだと理解した。「あさドラ」でも入りまくってるし、目と鼻の間にクマとも言えない線を入れると浦沢直樹風のキャラが出来上がるのだと勉強になった。

2024-02-10

業界歴短かったけど真面目な漫画家は多いがくそ漫画家もいたなと思い出した

αは嘘が多かった

打ち合わせやプロット違うのを出してくるのはまだいいとして

期日というものは破るもの連載してもアシとかと問題起こしてスケジュールがガタガタになる

短期打ち切りにはなり編集に捻じ曲げられた俺が悪くない的なニュアンスネットで発信するも直球でもないし注目もされず消える

今は何やってんだろうか

βはバックラー

どう考えても嘘なバックレ癖はあったが読み切り好評で連載って流れになって打ち合わせを重ねて別の人に引継ぎとかしてたら唐突音信不通になり消える

いやほんとなんだったんだよ

漫画編集者の端くれだったことがある


青年向け漫画編集者をしていた。といっても若い頃の話だ。都内にある編集プロダクションを辞めて田舎に帰ったのが36の時だから、おじさんの入り口に立った頃か。今では完全なるおじさんである

本日記は『セクシー田中さん』の件とは関係ありません。

働いていた会社というのは、講談社とか小学館とか秋田書店とか、そういう大手出版社ではない。あくま編集プロダクションである出版社編プロがどう違うのかって……ざっくり言うと元請け下請けだ。出版社出版事業(今回だと青少年向けの漫画作りや商業展開)の企画をして、漫画家が作品のものを作って、編プロ雑誌本体を作って、その制作過程印刷所やデザイン事務所といった専門集団関係することになる。

イマイチ説明になってしまった。一般社会の例で説明する。民法でいうところの委託(準委任契約)に当たる。公共建築の分野でいうと、公共機関の建築技師が新しい建築物のマンガ絵を作り、建築事務所が基本設計~詳細(実施)設計をして、出てきた成果物を元に大手建設会社施工監理し、地元にある中小事業者が実際の土木建築作業をする。

自分が勤めていたのは、この例でいうところの建築事務所だ。受益者(国民=漫画読者)の希望に応えたい組織があって、そこから依頼を受けて動いている関係会社ひとつ。そういうアナロジーだ。

出版社との役割分担は、そこまで分離しているわけでもない。漫画編集者といえば、昔の手塚治虫ほかの自伝みたいに、漫画家とアツいやり取りをしているイメージがある。ああいう、企画経営制作現場の間にあるような仕事は、出版社社員が直接することもあれば、編プロ出版社(編集部)のオフィスを間借りして行うこともある。

前者の例だと、マガジンサンデーチャンピオンなどだ。コンビニ書店にほぼ必ず置いてあるレベル漫画誌。大手出版社総合職コース入社した人が、(編集取材制作、資材、宣伝マーケティング、総務経理人事その他事務)といった多くの部門ひとつである漫画編集部に割り振られて其処に居る。

後者の例だと、大手出版社が出している漫画誌でも、あなたが聞いたことのないやつもけっこうあると思う。そういうのは、編プロ出版社(編集部)の仕事を丸ごと請けて実施していることが多い。自分は、そういう会社で働いていた。職場自体大手出版社の中にあるが、いわゆる委託先の社員だった。別の言い方をすると、親雑誌に対する子雑誌関係

ほかの長文増田記事を見るに、あまりたくさん書けない仕様のようである。何文字までかは知らないが、文字制限があると思う。本当は何万字でも書きたいのだが、あくま自分が書きたいだけであって、あなたが読みたいとは限らない。一万字以内になるよう心掛ける。以下に、自分が関わった漫画家を2人だけ紹介しよう。最後に所感を述べて終わりにする。

その2人(A先生とB先生。どちらも若手)と私は、分水嶺のような関係追記;わかりにくい表現ですいません。ブクマカのBuchicatさんコメントのとおりです)だった。ある日、私が担当していた漫画家のA先生が新作の企画提案に来ていて、同じタイミングで別の編集者のところに持ち込みをしたのがB先生だった。その別の編集者が不得手なジャンルだったこともあり、A先生との話が終わった後で、私も一緒にB先生作品を読んだ。

その後、編集部責任者を交えた会議で、私が引き続きA先生の新作の担当者に決まった。新人であるB先生担当になる可能性もあったが、そうならなかったのは、今の漫画界の一界隈にとって幸運なことだった。



A先生について

A先生は、雰囲気が暗めだった。人間性まで暗いというわけではなく、心を開くと明け透けになるタイプだった。モードに入ると饒舌になる。

弊誌では、読み切りを何度か掲載したことがあった。アシスタント経験あり。小さい賞を取ったことがある。ヒット作はないが、若き漫画家としてはキャリアがあった。

画力が抜群だった。小学校中学校で、学習ノートフシギダネの絵とかをソラでゲームパッケージそのまんまに描く子がいただろう。とにかく天賦の才を持っていた。最小限の画量で、それでいて迫力と感情に溢れた1枚1枚を描く。そういう人だった。

難点は、マジメすぎるところか。少し前にやっていたアニメだと、チェンソーマンに登場するアキくんか(少し前……?)。とにかくマジメだった。いや、やはり『直向き』に訂正する。

A先生は、少年誌に見合わない重たいテーマに挑むことがあった。今でもそうだ。彼のマンガには『緩さ』がない。それもいいところなのだが。私は好きだった。はっきりいって。が、読者の傾向に合っているか微妙だった。

子どもの頃から漫画が好きだったらしい。中学生の頃のイラストを見せてもらうと、俄然キャラクターへの愛に溢れる作画を見ることができた。中学生らしい、プロには程遠いクオリティなのだが、しかし見ていて違和感がないというか、自然にくっきり入ってくる。

私という人間は、具体例で物事説明する癖がある。上の「中学生らしいイラスト」を別の事例で表現すると……「うるせ~!!知らね~!!FINALFANT ASY」(短縮URLhttps://x.gd/L5cc4)だろうか。以前、いつぞやかのid=pptppc2さんのブックマークコメントきっかけで元ネタを知ることになった。

あの時のA先生イラストは、ベルセルクセルピコだったと思うが、力強い表現だったのを覚えている。セルピコファルネーゼを抱きかかえて、

申し訳ありません 道案内を頼まれまして 少し席を外していましたもので」

と言うシーンの模写だった。

さて、そんなA先生だったが、ある時これまた重量級のテーマで描きたいものがあるという。先ほどの、編集部での新企画提案の話だ。

その際、A先生からプロットをもらい、私のデスクで拝見させてもらったところ……うちの雑誌では持て余しそうだった。作品の質が低ければ普通に打ち切りになりそうで、作品の質が高くても――弊誌の売上規模だと会社グループ全体の機会損失になりそうだった。私の前でパイプ椅子にかけているA先生は、不安げな面持ちだった。

内部の話で悪いが、例えば「甲」という雑誌亜流「乙」という雑誌があるとする。ビッグコミック(オリジナルスピリッツスペリオール)みたいな感じだ。この時、甲と乙に明確な上下関係があった場合、乙誌に掲載された漫画が甲誌に引き抜かれることがある。その際、甲誌の編集部から言われるのが、

「なぜうちの編集部に見せなかった?」

という意見だ。これは、ストレートに言われる場合もあれば、暗に言われる場合もある。だが、事前に上流の雑誌に見せていたとして、多くの場合玉虫色の返事があるだけだったりする。

話を戻そう。この時の自分は、編集部自分デスクのあたりでA先生次回作を見せてもらっている。確か缶コーヒーを飲んでいた。

自分としては、A先生マンガを弊誌に載せたいと思っていたが、先ほど述べたとおり、後ろ髪を引かれる思いもあった。社会派少年漫画というのは扱いが難しい。その作品が「あしたのジョー」の影響を受けているのは明白だった。「A先生であれば、きっと面白い作品にしてくれるのだろうな」という期待はあった。

うーん、大いに悩むところだ。どうしよう。思いあぐねていたところで、別の編集者から声がかかった。要約するとこんなところか。

「持ち込みに来た人がいる。私の専門じゃないので判断が難しい。門前払いにするレベルではないので、あなた判断を仰ぎたい。上の人間は今出かけている」

要するに、自分の専門外なので判断できないよ、と言っている。ここも会社なので、編集者の上には当然上司がいる。その人達がいなければ同輩に相談するのが基本だ(余談だが私は後輩だった)。こういう原則一般会社と変わらない。

その『別の編集者』というのは、儚い感じの純文系が得意なタイプだった。一番わかりやすい喩えは……『はちみつクローバー』みたいなやつだ。ああいうのが得意な人だった。

その時は、A先生との話が終わったら行くと告げた。それで、しばらくそのまま話を続けた。

「この作品はい意味で重たいねちょっと考える時間がほしい」

と言って、その日は解散した。A先生は、「お願いします!」と言ってパイプ椅子を立ち、そのまま帰っていった。いつもだったら喫茶店ご飯をおごっている。

A先生は、『いい子』だった。あまり感情は出さないけれど、人間に対する愛を持っている。そういう子だった。私が当時、A先生ご飯を奢って、彼がおいしそうな表情で食べている時、私は幸せだった。A先生幸福だと、自分幸福だと思えた。A先生漫画という手段で自らを表現している時、まるで自分もそれに劣らぬような喜びを得ていた。

ヘンな表現かもしれないが、例えば読者がA先生を褒めている時、自分A先生との区別がなくなっているというか。彼のことが、自分ことみたいに嬉しかった。これは愛なのだろうか。



○ B先生について

持ち込み部屋に行くと、別の編集者と、持ち込みに来た子が対面で座っていた(ちょこんと挨拶をしてくれた)。自分が座る席には作品が置いてあった。綴じられていない原稿用紙がある。ページ数にして30枚ほどだった。もっと多かったかもしれない。記憶あやしい

実際、B先生作品面白かった。コテコテの学園ものかと思いきや、登場人物それぞれに適度な制約があって、キャラクターも立っていた。これまでのキャリアを聞き取ったところ、作品雑誌掲載されたことがあるようだ。アシスタント経験もある。

絵の方は、自分がこういうのも大変失礼だが、上手な方ではなかった。どちらかというと、脚本や設定、キャラ作りが得手のように映った。当人情熱を注いでいる箇所はすぐにわかる。キャラ絵が有名漫画家の影響を受けているとか、キャラクター台詞回しがハリウッド映画風とか、背景や小物を手を抜くことなく全部描いているとか、そんな具合に。

光るものがある作家だった。これを見抜けないようなのはモグリ――そんなレベルで輝いていた。

私は作品を読み終えた後で、「ちょっと待ってね」と自席に戻り、少し残っていた缶コーヒーを飲み干して、思案を重ねつつ持ち込み部屋に戻った(どうするのが最良かわからないケースだった……)。

それで、テーブルではこういうやりとりをした。

私「イイ作品だと思います特にセリフ回しにセンスを感じます掲載ができるとかここでは言えないけど、話は通してみますね」

B「ありがとうございます

私「それで、担当はね……縁なので。あなたがするのがいいのでは?」

編「私よりもほかの人がいいと思いますもっと才能を引き出せる人が……」※小さい声で

私「いや、でも恋愛描いてるよ。エンタメだけどいいんじゃない」(こいつ、作家の前でアホなこと抜かしよって)

編「難しいです」

私「でもこれ、縁だよ」(意識が低すぎる……)

編「ほかの作家さんも抱えてるので。いっぱいいっぱいです」

私「わかりました」(トラブル回避のため後で編集長に説明しとこう)

B「すいません。僕の作品はどうなるんですか?」

私「後日連絡しますね。必ずしまから、それまでは他誌への持ち込みは待っていただけますか」

B「あの、はい。できればですが、早めでお願いします。一週間くらいでなんとかなりますか」

私「なんとかしてみます

作品のものと、作家プロフィールと、付属資料コピーを取らせてもらって、彼には外で缶コーヒーを奢った。ビル入り口まで送ったところまではいい気分だったが、正直、身に余る事態だった。

持ち込み作家の才能がありすぎるのも考えものだ。嬉しい悲鳴というやつ。誰が担当に付くかで今後の雑誌の売り上げに影響がある。重大な意思決定ということになる。

最悪、『進撃の巨人』の時みたいに優れた作家を逃してしま可能性がある。あれも、実際は諌山先生門前払いではなく、週刊少年ジャンプ担当が付くか付かないか微妙ラインだったらしい。それで、誰が担当になるかを押し付けあっている間に諌山先生が他雑誌に持ち込んでしまった、という話が業界団体公的飲み会で囁かれていた。



○ その後~

B先生についてだが、一週間後に担当編集が決まった。「別の編集者」でもなく私でもない。当時、若手のひとりだった20代の子が任されることになった。編集部トップを交えてB先生原稿コピーを読んだのだが、「若い感性が光る。年齢が同じくらいの人と組ませる方がいいのでは?」という結論になった。

その20代の子は、上の組織からこっちに出向してきている子で、いわば武者修行の身だった。一流大学出で、本社プロパー社員。いわゆる総合職である

最初は、私に選択権があった。B先生担当になる道もあった。だが当時の私は多忙であり、月に何度も会社に寝泊まりするレベルだった。新人は抱えるべきではない。しかし、才能のある子だから迷いがある。

A先生のこともあった。彼のあの作品を世に出してやりたい。もっと有名にしてあげたい。そんな想いがあった。

私が悩んでいるうちに、例の20代の子が手を挙げたのだ。私としても、彼のやる気と知性と直向きさは買っている。諸手を上げて賛成した。

今思えば、正しい選択だった。もし私がB先生担当になっていたら、面白い恋愛エンタメを楽しめる読者の数は減っていただろう。これでよかったのだ。

以後のB先生は、例の持込漫画ブラッシュアップを続けた。翌年には、晴れて弊誌に第一話が掲載されることになった。さらに以後は、担当編集とともに二人三脚で躍進を続け、イケイドンドンの勢いを保ったまま、一度も息切れすることなスターダム上り詰めた。今では漫画家として世に知られている。

一方で、私が担当を続けたA先生は地道な努力を続けた。

上で挙げたA先生の意欲作は、読者層に合っていなかった。それでも、高い画力シナリオ構成の上手さがあったのだろう。その意欲作は、連載期間を積み重ねる度にファンの数が増えていった(業界的には、Amazon第一巻のレビュー数が人気の代替変数になることが知られている)。

今では、A先生は親雑誌で連載を勝ち取るまでになった。去年だったか。彼の作品コンビニ立ち読みする機会があったのだが、やはり突き抜けた画力だった。週刊連載であそこまでの画力というのはまずない。



2024年現在、私は東京を離れて田舎暮らしている。地元町役場Uターン就職して、実家農業を手伝いながらスローライフに近い生活を送っている。

実は、編集者だった当時、働きすぎて病気になった。ある日、下腹部の辺りに違和感を覚えて、血の塊のようなものが血管を這っている感覚があった。病院に行くと、「遅くても明日中に入院しなさい」という医者から指導があった。

それなりに重い病気にかかってしまった。一応は死亡リスクもある。数か月ほど入院した後、どうしようかと考えて、考えて、考えて……編集部に復帰後は、労働を最小限にしつつ転職活動スタートした。

A先生については、幸いだった。彼の意欲作とは最終回まで付き合うことができた。私が退院した後、無事完結を迎えることができた。あしたのジョーに比べればハッピーエンドだった。

入院中に、A先生とB先生がお見舞いに来てくれたのを覚えている。ほかの編集仲間も来てくれた。A先生は、テンションが低めで、何を考えているのかわからないこともあるのだが、人間への基本的な愛というか、思いやりがある人だった。

もう40才を過ぎている。はてなユーザーの中では平均的な年齢か。思えば齢を重ねたものだが、当時の日々は今でも夢の中に出てくる。

若いから編集者をやってきた。身体を壊さなければ続けていたのかというと、多分そうだろう。でも、今の生活も悪くないと感じている。自分語りはここまでにして、締めにしよう。

もしあなたが、Webでも紙媒体でもいい。気になる漫画作品を見つけたとする。面白いものを見つけたと感じたら、ひとまず買ってみるのがいい。Webだと1話単位で売っている。

ひとかどの漫画家というのは、自らが産み出すモノを本気で高めにいっている。あなたフィーリングが合ったのなら、ひとまず1巻だけでも読んでみる方がQOL高まると思う。ハズレを引くことはあるだろうが、アタリだってちゃんとある人生は運試しである

2024-02-01

anond:20240201225827

子供の頃ジャンプ読み切り小学生主人公が25M泳げたら未来が変わって滅亡しないってのがやけに記憶に残ってる

anond:20240201173908

「好きに描いたら掲載されない人」はそもそも新人賞や持ち込みの段階で落ちてる。

「好きに描いたら(編集者に)評価された人」の読み切り雑誌掲載される。

anond:20240201173746

新人が好きに書いたら読み切り掲載すらさせて貰えないと思うぞ

2024-01-28

慇懃無礼の逆が好き

慇懃無礼

表面上は丁寧に振る舞いながら、その実反発を受けにくい体で見下し、煽り、嘲り、マウントを取るための手法というなんともいやらしい言語の到達域である

日本中国に限らず世界にもこういう類型存在するのだろうか。するんだろうな。ろくでもない人類

.

さて、主語のでかい前置きを終えて本題に入るが、私はこれの逆バージョンが好きである。表面上は荒々しい、猛々しい、素っ気無い、ぶっきらぼうな口調だけど、根底には相手に対する敬意とか親愛とか配慮とか弁えが感じられるという喋り方が。

.

これに最初に気付いたのが『聖結晶アルバトロス』という漫画だった(作者は「争いは同じレベルしか〜」のカンガルーバトルミーム発祥者でもある)。キャラクターの一人である気の強い未熟なおガキ様が、無謀な抗戦を諌める従者に対して「黙れ○○さん!」却下し、母親を守りたい意地で主人公達に立ち向かおうとするシーン。構図自体は上の立場から目下の意見を断固はねつける、暗君とか高慢貴族かにありがちなそれ。なのに「さん」付けで呼んでるのが、従者への親しみはちゃん別にあるんだぞと分かってそのギャップがなんだかほっこり面白く感じたのだ。漫画あんまり面白くなかったけど。

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以下は既知の他の例

・『ニニンがシノブ伝

サスケが遂に手に入れたメイドロボ・エイミー(美人ではない)が、「ゴシュジンサガッテロコイツラハオレガヤル」と臨戦態勢に入る。「下がってな俺がやる」自体は色々な作品で見られるシチュエーションだけど、ご主人呼びが入る事によって、無愛想な護衛からの(私が守って差し上げる)的な言外リスペクトを感じられるのがよいね。まあただの脈絡ないギャグシーンなんですけどこれ。

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・『桃太郎読み切り漫画

月刊ジャンプだったんだろうか。

委細は覚えていないがスタイリッシュバイオレンス桃太郎軍団という味付けで、猿(ゴリラ)が桃太郎ォッ……!早くッ、命令しろ゛ォォッ!!」血気を滾らせながら戦闘許可を求めるシーン。好戦的で上役に対しても呼び捨てだが、あくま自分に決定権は無い事を理解している、俺への命令を下せと命令口調で叫んでるって入れ子構造がなんだか面白かった。「命令してくれ団長……今すぐ!(ウボォーギン)」に近いものがある。

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・『ニンジャスレイヤー

敵味方上司部下の見境なく「=サン」を付けて喋るお話。なんなら口に出さな独白でも付ける。死ねニンジャスレイヤーサン死ね!」はその畢竟だろう。wiki解説されていた奥ゆかしさ重点とは言ったものである。……これ意図的なヘンテコ日本語楽しむ作品から他と毛色が違い過ぎるだろ!などと突っ込んではいけない。作者は外国人だ。いいね

.

慇懃無礼が如何に波風立てず相手disるかという狡猾さの表れなのに対し、この無礼丁寧とでも呼べそうな言動は、粗雑な口調からは隠しきれない善性や人間くささの垣間見える不器用さが味わいなのだ分析している。素晴らしきかな人類

.

主語のでかい讃頌はほどほどに、ブクマカ創作で覚えているそういうシーンとか、現実でもそういうの見たことあるよとか、そういう慇懃無礼ならぬ無礼丁寧なエピソードがあったら聞いてみたい。

.

注記)

ここでいう対象となるのは──それなりに知ってる人の多そうな具体例を出すが、「ワンピースで、緑牛がワノ国住民に対して非加盟国人権は無いと言い放つ(なんやこの差別主義者は……)→非加盟国への非人道的所業が実際度を越してた(あれってお前ら危ないよって警告だったんだぁ……)」みたいな後から真意が判るやつではない。例で挙げたように敬称立場込みのシチュエーションから、その場で判別の付くやつです。そこのところを押さえてコメント頂けるとうれしい。

2024-01-17

主人公「腹減った~~~」で始まる漫画面白かったの本当に0だよな

そんなあるかって言われるとそんなあるわけじゃないんだが、少なくとも読み切りでこれっぽい感じで始まる作品はどれもクソ。

言っておくがチェンソーマンとかは当てはまらねえからな?

あれはいきなり主人公悪魔を殺してて、それでもド貧乏って所の描写の一つとしての腹減りだから

俺が言ってるのは「ヤンチャで無鉄砲計画性がなくいつも腹ペコ」をアピールするための第一声に「腹減った~~~」を選ぶ時点で作者のセンスが終わってるって話だ。

何故ならそれって要するに昼行灯アピールから入るってことだからだ。

これはもう漫画として致命的にカス

主人公が実は凄いやつってアピールするために下げから入るのはもう完全にゴミ

やるにしても、凄いやつの片鱗を見せる→失敗する→駄目でした→腹減った~~→事件が起きる→凄い奴っぽくなる→今度はうまくやるの流れな。

何故こうじゃないといけないか分かるか?

主人公がどういう奴なのかを最初に見せないと読者がそれを心待ちにする準備が出来ないからだ。

もちろん主人公一見した印象とは全く別の人間だったという作品場合は、第一話の終わりまでは完全に素性は隠したほうがいいけど、その場合普通の奴っぽさを出す方がいいのだから「腹減った~~~」なんて飽食時代に口にしちゃうような変なキャラにするのはこれまた大失敗だ。

もしも普通発言の一つとして「腹減った~~」があると思ってるならそれは作者の人間観察スキルカスすぎる。

まあ具体的に「腹減った~~」から始まる漫画がどれぐらいあったのかは思い出せないんだが。

2023-12-31

オマージュなのね、一発ネタなのね

ってのが連載になって続いてたりしてびびる

だいたい読み切りピークでおもろくない

2023-12-17

[]

こんにちは

やっぱり国立医学部医学科は自分には無理かもしれない、そんな不安と闘いながら勉強に励む千葉大学医学部医学科落ち早稲田大学先進理工学部生命科学科卒おじさんです。

模試の日程や種類を確認していたところ、高校時代に当時交際していた女の子との避妊に失敗してしまたことを思い出しました。

河合塾で行われた模試の後でした。

あの時、既に反抗期は終わっていましたが気恥ずかしさや受験ストレスで両親との会話は殆どなかった時期です。

交際相手の両親が自宅まで来た時は「もう終わりだ。受験すらさせてもらえないかもしれない」という恐怖に襲われました。

しかし、全てを僕の責任にしようとする相手の両親に対して両親は僕を守ってくれました。普段言葉も交わさずカリカリイライラ勉強している息子のために物凄い剣幕の相手両親に引くことなく、キッパリと言うべきことを言ってくれた両親に家族愛情を感じました。

その出来事以来、僕は両親を大切にするようになりました。

さて、先ほどまで昨夜に読みかけたまま就寝した生物総合講義読み切りました。読み終えた後に志望大学生物過去問を参照したところ、現役時代に苦労した物理よりも抵抗感がなかったことに気がつきました。

得点の安定度や知識の少なさ、周りの影響で自分に向いていない物理固執していたことも敗因だったなと反省です。

午後は化学過去問を参照し、夜に文系科目の概観を済ませ来週一週間の勉強スケジュール、直近一ヶ月の勉強方針作成していきます

それではまたノシ

2023-12-16

今週のまんが面白かったと思ってはてブしようとしてもWeb無料公開されてないので

あーうんじゃあまあいいやってなって結局はてブにはジャンプラだけが残る(あとたまに読み切り

まあ彼らもはてブから流入は期待してないというかむしろいらないと思ってると思うのでどっこいである

スマホアプリ内でエコシステム完結してるから

2023-12-13

サンデーの出席番号0番ってマンガ

読み切りかと思ったらまさかの連載だった

しかもバトルもの・・・1話の方向性と違いすぎるでしょ

つまんないし痛々しすぎてみてらんない

2023-12-07

人気エントリーアルゴリズム変更ではてブドメイン比率は変わったか 2023年11月

またドメインの数がここ半年で最少を更新

コミックDAYSランクインしたのは読み切り作品複数人気を集めたためらしい

2023年11月人気エントリー入り回数
togetter.com247(16.8%)
anond.hatelabo.jp194(13.2%)
www3.nhk.or.jp57(3.9%)
note.com45(3.1%)
news.yahoo.co.jp37(2.5%)
www.asahi.com35(2.4%)
www.yomiuri.co.jp27(1.8%)
mainichi.jp25(1.7%)
www.itmedia.co.jp20(1.4%)
zenn.dev19(1.3%)
speakerdeck.com19(1.3%)
www.tokyo-np.co.jp18(1.2%)
www.sankei.com18(1.2%)
www.cnn.co.jp17(1.2%)
president.jp17(1.2%)
dailyportalz.jp17(1.2%)
www.nikkei.com16(1.1%)
gigazine.net16(1.1%)
bunshun.jp16(1.1%)
nordot.app15(1.0%)
qiita.com12(0.8%)
toyokeizai.net11(0.7%)
shonenjumpplus.com11(0.7%)
newsdig.tbs.co.jp10(0.7%)
courrier.jp10(0.7%)
automaton-media.com10(0.7%)
www.publickey1.jp9(0.6%)
www.hotpepper.jp9(0.6%)
news.denfaminicogamer.jp8(0.5%)
logmi.jp8(0.5%)
diamond.jp8(0.5%)
www.jiji.com7(0.5%)
www.oricon.co.jp6(0.4%)
www.bloomberg.co.jp6(0.4%)
www.bbc.com6(0.4%)
www.afpbb.com6(0.4%)
dev.classmethod.jp6(0.4%)
comic-days.com6(0.4%)
blog.tinect.jp6(0.4%)
www.newsweekjapan.jp5(0.3%)
www.fnn.jp5(0.3%)
www.bengo4.com5(0.3%)
shueisha.online5(0.3%)
pc.watch.impress.co.jp5(0.3%)
internet.watch.impress.co.jp5(0.3%)
game.watch.impress.co.jp5(0.3%)
xtech.nikkei.com4(0.3%)
www.youtube.com4(0.3%)
www.sponichi.co.jp4(0.3%)
www.nhk.or.jp4(0.3%)
www.gizmodo.jp4(0.3%)
piyolog.hatenadiary.jp4(0.3%)
nlab.itmedia.co.jp4(0.3%)
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huyukiitoichi.hatenadiary.jp4(0.3%)
forest.watch.impress.co.jp4(0.3%)
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2023年11月 全324ドメイン

anond:20231103161759

2023-12-01

スープ作りを飽きてしまいそうな増田真魚嘘今して騎亜を陸津プース(回文

おはようございます

先週から作って食べ始めている微塵切りタマネギスープ

あれさー

鍋のベーナーのバリエーションというか、

あれは随時色々な具材を途中投入して

味は同じだとしても具の変化で楽しめる今日白菜入れよう!とか追い鶏肉いれよう!とか

ベーナーの鍋の具が一切なくなって

澄み渡る美味しそうなスープルーシーのいい出汁が出たところに

シンプルにお豆腐だけ投入して湯豆腐にしようかしら?とか

いろんな変化を楽しめる変わり目の季節はもうすっかり冬!って感じもしていいと思うのね。

だけど

この作ったスープはずっとスープのまま。

煮込む日数が増えれば増えるほど

まあ味が濃縮されて美味しくはなる伸び代はあるけれど

急成長はしないのよね。

から今週はずーっとそのタマネギトマトヒヨコ豆のスープをどんどん食べないと鍋が空かない空にならない現象があるし、

食べ切らないといけない苦行でもあるわ。

でも自分で作ったかちゃん自分で始末して食べ切るからいいけど、

このタマネギトマトヒヨコスープ運用の仕方を本気で考えないと

いつまで経ってもお鍋のベーナーの中身のルーシースープで満たされたままなのよ。

大きな保存容器に買ってきて入れて冷蔵庫ストックしておくスタイル

その仕組みを考えつくべきところよね。

でも逆に冷蔵庫に入れちまったら次発掘されるのは何万年後?の人類が発掘しそうにならないほど忘れちゃったら忘れちゃったでダメなので

冷蔵庫に入れたら安心して食べるのを忘れちゃう問題

から懸念材料なのよね。

でもさー

少量1食分作るのって面倒なのよね。

大量に作った方が効率が良いし味の調整がある程度余白があるから自由にいけるんだけど、

個別にその場で食べ切りタイプ

週刊誌で言うところの読み切りタイプの連載のようなことはなかなか難しいわよね。

どうしても鍋一杯満載の量が搭載されたスープが出来上がっちゃうから

あと若干意外とタマネギトマトヒヨコ豆って言うスタメンの具が多いのかも?

シンプルタマネギとブイヨンでのスープだと、

比較的飲みやすいし早く消費出来るのかな?って思うのよね。

作るのは楽しいけれど

食べるのが辛いってどゆこと?って思っちゃうわ。

作って1週間連続タマネギトマトヒヨコ豆のスープって。

ハマっているときは良いけどね。

ミートソースとかパウチパスタソースあるじゃない。

個人でもセルフパウチが出来るような装置で何年も保存ができるようにしたら便利なのになぁーって

でもそんなことしちゃったら

ますます食べるのを忘れてしまって生産ばかり楽しくなって在庫がじゃんじゃん増えるって

今一瞬で想像したら分かりきったことなのよね。

もうさ

具材を切るだけが楽しくて

ハンドカッターで刻みまくりまくりすてぃーなんだけど、

残念ながらまだ飽きそうにはないのよね。

今度は本当のスープ的なソース寄りのスープじゃなくて、

もっとファミレスのこれお湯?って思うほど薄いスープよりは濃いぐらいのは目指したいところだけど、

なかなか良い塩梅のところを目指して作るのは難しいわよねーって話し。

タマネギを刻むのは楽しいのよね。

今日でとりあえず晩ご飯にして

平らげて鍋を空にしてベーナーを洗って

次の何をスープをするか!って考えるのが

一番スーピィーなスープ時間よね。

ちょっとソース感強いスープなので、

スープ寄りのもっと液体を感じるスープにして今度は作ってみようかしら。

もう

スタンプ集めのでF-ZERO99も5レース走らなくちゃいけないし

スプラトゥーン3もシーズン最後だし1日1勝はしなくてはいけないし。

忙しいのよね。

こないだなんてもう最悪!

8連敗!そんなのある?

もー泣けるー!

涙の数だけ強くなれるなんて嘘よ!

いや嘘じゃないかも知れないけれど、

中条きよしさん歌う名曲の「うそ」よりも嘘じゃないかも知れないわ!

その勢いで、

やけのやんぱちでやるとますます悪循環になるから

どうか勝てますように!って祈るのよね

勝てたときはホッとするけど。

でも!

私速いから!F-ZERO99は5レースと言えども1レース2分の10分で終わらせる!

スプラトゥーン3も立ち回りよかったら!初戦1戦目の勝利3分

合計13分で終わらせられるルーティーンよ!

そう考えると逆に毎日のやることが多いけど、

スープも作りの方が時間かかって大変だわーって実感することが多いのよね。

でも楽しいうちが華だから

またお鍋のベーナーに美味しいスープルーシーを満たせるように華を咲かせるわ!

それこそスープ作りは地味だけどね!

うふふ。


今日朝ご飯

チキンタマサンドしました。

スライスチキンタマサラダが相まって美味しいわー。

タマゴと鶏肉って合うわー!って思っていたら親子なのね。

合わないわけなくない?

納得がいったわ!

なるー!って。

デトックスウォーター

ホッツ白湯ウォーラー梅干しまたの名をソルティープラムとも言い換えて

シャレオツ感アップのホッツ白湯ソルティープラムウォーラーってところね。

朝はやっぱり本気で冬が北からたか寒いわー。

体調管理

身体冷やさないように気を付けてね!

から温めましょう!


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

2023-11-30

anond:20231130085950

NEW GAME!』(ニューゲーム)は、得能正太郎による4コマ漫画作品。『まんがタイムきららキャラット』(芳文社)にて、2013年3月から5月号までの読み切り掲載を経て、同年7月から本連載を開始し[2]、2021年10月号をもって完結した[3]。2021年3月時点でシリーズ累計発行部数は320万部を突破している[4]。2016年2017年にはテレビアニメ版が放送された。

2023-11-28

勇者先生。一話読み切りらしいけど、絵も下手だし新人漫画だろうし。あとででいいかーと思って読むの後回しにし続けてたんだけど、見た。

ドチャクソ期待上がった状態で読んでしまってて、こんな読み方されたら作者もさぞかわいそうになって思いながら読んだ。

マジで途中までは、絵の下手さからくる表現微妙な感じで、これ本当に面白くなるんだろうか?って思いながら読んでて、最後のシーンで気がついたら泣いてたわ。

漫画ってこんなことできるのね。

内容自体はかなり普通世界観特別な仕掛けがあるとか、人間関係キャラクターに新しさがあるとか何もないのにこの破壊力は。圧倒的な才能を感じた。

淡白すぎるキャラ感情描写とかも読んでる最中は色々あらに見えてて、もっとこうしたほうがいいんじゃないの〜?みたいな素人感想が出てたものですが、読み終わってみるとそれら全部がエンディングに向けて計算された表現なのかも?と思えてちょっとゾッとした。

悲しい話だけど、淡白に書いてるから読んでて耐えられるみたいな読者向けのストレス調整なのかもっていま感想書いてて思った。

2023-11-27

anond:20231104095837

今の漫画家は、現代もので「バトル(暴力)」を作品に出そうとすると「殺し屋」「ヤクザ」「スパイしか設定が思いつかないのよ

ジャンプラとかで読み切り読んでても「また殺し屋か!」っての多いでしょ

ヤクザ設定はこのご時世だと主人公に組み込むことは回避したいし結局「殺し屋」か「スパイ」になる

ただし「殺し屋」と言っても、スパイ~のヨルは政府機関の末端で都合の悪いやつを暗殺する仕事から実質的にはスパイ秘密警察みたいなもんだし、サカモトデイズの「殺し屋」は国が免許交付していて傭兵みたいなもん

ハンタゾルディック家みたいなプロフェッショナル殺し屋稼業ではないし、青年漫画に出てくるアウトロー殺し屋でもなく、単に中二的にキャラの箔付けに「殺し屋」という肩書が使われてるだけ

2023-11-24

anond:20231123184004

初めてのジャンプではないがワンピース連載前の読み切りを読んだのは痛烈に覚えてる。

2023-11-22

anond:20231122142038

デスノートの続編の読み切り漫画

世直しとか全く興味ない主人公が金儲けにためにデスノートを使うって話だけど、俺は金儲けの方法なんて思いつかなかったもんな。

(金儲けの方法っていうか、儲けた金を犯人だとバレずに安全に受け取る方法)

頭悪いとデスノートとかチート能力が手に入っても有効活用できないわ。

2023-11-14

anond:20231114005650

そんなことより終戦直後1940年代後半の話のはずなのに1970年から発売されたVP70をわざわざ選んだ新作読み切り創作マンガの話しようぜ!

2023-11-13

anond:20231113000745

読み切り版は絵も大分違ってるし粗削りな所が目立つからなあ

2023-11-09

「死なず八一の一生」ってジャンプ漫画を読んで

https://shonenjumpplus.com/episode/14079602755425726897

読み切り漫画を読んだ。

はてブしろジャンプラにしろ、読者の感想では、リアリティが無いだの漫画だろ楽しめよだの、ちょっと揉めてたりして。

  

最初自分も細かい設定の粗を突っ込みたくなったけど、読み返すと、この漫画への突っ込み欲求はそれ以上に、本質的主人公人物像の気持ち悪さに起因しているのだと思った。

 

 

長期間不死で虚無的になった人物が有限な生を持つ人間とのふれあいで変わる、というのは割と使いまわされたプロットだ。

 

この漫画が変わってるのはそこからで、彼女と長年共に過ごしてそして彼女が死んでも特に主人公は変わらない。(主人公が既に3000年生きてきたならともかく、350年のうち50年は短い期間ではないだろう)

数百年ぶりに温かい言葉をかけてもらっても、自分を描いた小説を読んでほしいと言われて喧嘩しても、主人公ゲームやろうぜとしか言わない。

死んだ時も涙も流さないし、彼女が一生をかけて書いた全50巻の原稿書斎で見ても、片づけるの面倒だ、もっとゲームしろよとしか言わない。

 

彼が変わるのは、娯楽を探している時に街中で小説ベストセラー化しているのを見るのがきっかけだ。

それまで数百年にわたり他人社会を拒んでいた主人公は、"売れている"・”売れているなら面白いだろう”という極めて当時代的な価値観を突如受け入れて、それを以て急激に変貌する。

字も数も読まず他者とろくに交流しなかった主人公が、ベストセラーになってるのを見ると急にそれまでの生きざまを翻してしまう。

彼女の思いよりも、過去300年の生涯で築かれた自分人格よりも、世間で売れていることの方が主人公にとって重要事実だったということだ。

 

彼女が死んだ後にうず高く積まれ原稿を見て、そのまま書斎で読みだし自分彼女を顧みるなら、ツッコミはあったろうがここまでは多くはなかったのではと思ってしまう。

彼女視点仮定すると、自分の生涯を費やした作品でありあれだけ言葉を尽くして読んでほしいと願った作品なのに読んでもらえず、世間で売れてるからって理由で初めて読んでもらって嬉しいのかとも思ってしまう。

  

不死の人物と有限な人間のふれあいで変わるというありふれたプロットは、最初の数ページで読み手も暗黙のうちにある程度展開が予想できるし、一定の像を期待して読み進む。

読み手もこなれていて、このような設定にハイコンテクストな昨今では、世代を超える不死といえば世俗的な死生観倫理観社会観を越えたもの過去経験から纏っているのだろうと読者は(勝手に)補完する。

しかし、多くの作品に比べるとこの作品主人公の変貌のあり方はあまりに収まりが悪い。

 

そしてもう一つ、主人公の元々の人物造形は極めて幼児的だ。彼女が生涯をかけた創作には50年に渡り目もむけず、彼女が亡くなっても動じず、ゲームボウリングカラオケ…出てくる言葉は相変わらずこれらばかりだ。

不死ゆえの虚無性や刹那主義もあろうし、誰しも大人になっても怠惰流れることはあるが、共感普遍的に得られる人物像ではない。

後半生は変わるし、本来はそこにカタルシスがあるべきシナリオなのだが、上に書いたようにその変貌はあまり説得性が無い。

結局読後感として残るのは突っ込みたくなる人物像だ。

  

  

作品には細かいツッコミどころが多くあり、突っ込みやすさ故にそこを主に突っ込まれている。

しかし、この主人公人物像の気持ち悪さや変貌の説得性の低さがツッコミを招く本質なのだろうと思った。

  

  

付)この作者の前の作品「ぼくははやくなっていく」、「お兄ちゃん抱き枕」も読みましたが、これらは当作とは逆の”時間が止まる”モチーフですが上の様な点の無い面白い作品だという感想です。

2023-11-08

サンデーの出席番号0番ってマンガ

読み切りかと思ったら連載でしかもバトルものになってビビったわ

ありがちだったけど読み切り情緒と後味ひいておわってたほうが絶対よかった

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