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はてなキーワード: 言論機関とは

2021-08-06

anond:20210730114325

 ひろい意味でいえば、宣伝とは、ある事実思想を、文書ラジオや講演などを通じて大衆に知らせる方法である。だから、一つの目的をもっておおぜいの人々を感化し、大衆をそれにかなったような行動に導くための報道は、すべて宣伝であるといってよい。しかし、前にも言ったように宣伝は、きわめてしばしば悪用される。そういう悪い意味での宣伝とは、利己的な目的をわざと隠して、つごうのよいことだけをおおぜいの人々に伝え、それによって自分たち目的を実現するための手段なのである

 たとえば、ある種の雑誌新聞がある政党特別関係を持っているとする。それらの雑誌新聞がその党から金を出してもらっているという事実を隠して、この党の主張に有利なような論説や記事を載せるとする。その場合、それらの新聞雑誌はこの党の宣伝の道具になっているのである。そのほか、おかかえの弁士大衆の考えを変えさせるために派遣されることもある。多くの資金を投じて映画や芝居や小説を作らせ、それを見、それを読む国民が、しらずしらずのうちに一つの考えだけをほんとうだと思いこんでしまうこともある。

 日本国民に大きな悲劇をもたらしたあの太平洋戦争でも、政府軍部権力と金とを使って宣伝したために、初めは戦争をしたくないと思っていた人々も、だんだん戦争をしなければならないという気持になり、戦争に協力するのが国民の務だ、と信ずるにいたった。実際には負け続けてばかりいたのに、まことしやかな大本営発表などというものにあざむかれて、勝ちいくさだと思いこんでしまった。戦争が済んで、これほどまでにだまされていたのかとわかっても、あとのまつりであった。宣伝の力の恐ろしさは、日本国民骨身にしみるほどに知ったはずである

 それは、国民めくらにし、権力者が宣伝機関を独占する最も危険なやり方である言論機関に対する統制と検閲こそ、独裁者の用いるいちばん有力な武器なのである

 だから民主国家では、かならず言論出版の自由保障している。それによって国民政府政策批判し、不正に対しては堂々と抗議することができる。その自由があるかぎり、政治上の不満が直接行動となって爆発する危険はない。政府が、危険と思う思想を抑圧すると、その思想はかならず地下にもぐってだんだんと不満や反抗の気持をつのらせ、ついには社会的政治的不安を招くようになる。政府国民世論によって政治をしなければならないのに、その世論政府が思うように動かそうとするようでは民主主義精神は踏みにじられてしまう。

 政治真実に基づいて行われなければならない。しかも、その真実自由な討論によって生み出されるということこそ、民主主義根本原則なのである。甲の主張と乙の立場とを自由に討議させる。甲は宣伝によって国民の心をひきつけ、選挙でも多数の投票を得て、乙に対する勝利を占める。しかし、もしも甲の宣伝真実でなかったならば、その勝利はいつまでも続くだろうか。国民真実発見する能力を持たなければ、真実を言った乙の立場はいつまでも浮かぶ瀬はないであろう。これに反して、国民にその力さえあれば、甲の人気はやがて地に落ちる。そうして、少数だった乙の立場の方が有力になってくる。いや、もしも国民がほんとうに賢明であるならば、初めから甲の宣伝にのせられて判断をあやまることもないであろう。

民主主義文部省より

2019-07-22

左派若者から支持されなくなった理由

若者は皆、多かれ少なかれ、生まれとき左派である

何を言っているのかと思われるかもしれないし、明確な統計データを持っている訳ではないか体感に過ぎないけれど、

中学校教育現場に携わっていると、少なくとも小中学生の大半は左派思想である

何故なら、学校教育バリバリ平和教育を行い、戦争を先導した右派批判を行っているからで、

例えば沖縄への修学旅行後、米軍基地問題感想文やレポートを書かせれば、9割以上の児童米軍反対の旨を記す。

では何故、それが選挙権を得る頃になると若者右派支持率が逆転するようになってきたかと言えば、

これもあくまで推測の域を出ないけれども、学校教育以外のネット等に影響されて右派になるからだろう。

ここで重要なのは若者左派から右派になる動機理由である

左派の方々は「馬鹿右派に騙されてるからだ!」と思っておられるかもしれないけれど、

個人的にはむしろ「化けの皮が剥がれた左派に幻滅したから」という理由が多いと思う。

実際、単純に若者右傾化しているだけなら若者投票率もっと伸びてもおかしくないはずだが、

若者投票率が低いままなのは、単純に右派にも左派にも、政治のものに幻滅している人が多いから…かもしれない。


例えば私の場合、少なくとも高校生の頃までは典型的左派であった。

良くも悪くも先生のことを盲信する真面目な児童だったから、ホント典型的左派だったと思われる。

大学に入ってから憲法9条の会などに参加したことがあったし、下手すりゃ天皇制にも反対だった。

そんな私の、学校教育を真に受けた右派左派イメージはと言えば、

右派攻撃的,戦前に「売国奴」などと罵る,街宣車等怖い,粗暴な人達イメージ

左派理性的平和思想体現したような優しい人達,良い先生イメージ

といった感じであった。

馬鹿みたいな話かと思われるかもしれないが、学校教育のみを真に受けてればこうなる。

ところが今の時代ネットで多様な情報が入ってくるのである

右派の酷い情報も入ってくるが、右派期待値は元々酷いものなので「やっぱり!」としかならない。

が、

左派の酷い情報は「え?あれ?私の思ってた左派と違う…」とパラダイム転換を迫られる。

例えば、先日話題になった遊戯王の作者のインスタでの投稿に「売国」というワードがあったけれど、

これは学校教育的にはいわば「忌避すべき右派」を象徴するワードであって、これを左派が使ってはいけなかった。

独裁」というワードだって日本のみを見れば一理あるとしても、

普通選挙が無くてデモが起きている香港や、政権批判をすれば捕まる監視社会中国リアルと比べれば、些か言葉が強すぎる。

沖縄米軍基地問題でも、毅然と、粛々と平和を訴えているのかと思いきや、

実際には犯罪紛いの強硬手段暴力強迫行為に手を出す左派情報が、今では飛び込んでくる。

首相演説妨害するレベルの「安倍やめろ」コールもそうだし、

山本太郎議員が最高の言論機関である国会で、マイクやペーパーを奪って実力行使で採決を止めようとした光景もそうだし、

「優しい理性的イメージだった先生が、その裏では実は粗暴で口汚く攻撃的だった」という衝撃が走る位、

左派に幻滅するに足る情報は、学校教育で培われた左派イメージが崩れる情報は、今の時代いくらでも飛び込んでくる。

『「武力を持たなくたって、話し合いで解決できる!」と主張している人達が、

同じ国の中ですら野蛮な実力行使に出ているのに、まして違う国の言葉文化も異なる相手を、どう話し合いで解決できるんだ』とも思われるだろう。

そうして左派に幻滅するだけならまだしも、盗人にも三分の理があるように、そのタイミングで、

学校教育では全く触れられなかった、右派の中でも比較理性的な主張にも触れれば、今度は不良にも実は優しい側面があった的な逆転現象が生じかねない。

良き隣国だと思っていた韓国が、レーダー照射問題慰安婦合意撤回等々の無茶を通してくる様を目の当たりにすれば、

左派の理しか教えられず、右派の毒に耐性を持たない若者が「学校教育に騙された!」という短絡的思考に走り、右派に翻っても無理はない。


もっとも、だからといって左派全てが攻撃的だというつもりはない。

これは香港デモや、右派左派わず共通して頭を抱えている問題だと思うけれども、一部の攻撃的な暴徒化した勢力のせいで、

全体のイメージ毀損されるのは、一部の過激情報が悪目立ちしやすネット社会の問題だと思う。

呉越同舟で「一応共通仮想敵を見据えているのに、同じ船の上で内輪もめしてる場合じゃねぇ!」

…という理由から攻撃とはいえ、腐っても同じ方向を向いている身内を表立って批判しにくい気持ちも分からなくはない。

ただ、学校教育という折角の明確なアドバンテージ確立できている左派は、それを活かそうとするならば、

右派以上にそうしたイメージ戦略に気を遣わなければならないと思う。

それは逆転現象を生みかねない諸刃の剣でもあるし、昨今の右傾化云々は、まさにその産物なのではないかと、個人的には感じている。

2017-06-01

http://anond.hatelabo.jp/20170531102922

身も蓋もない事を言うと、野党イメージが悪いか内閣支持率が落ちない。

まず大前提として、有権者の大半は断じて政治オタクなどではない。

何か関心事があって調べたとしても、

「賛成派の言う事も反対派の言う事も、どっちも正しく思えて結局どっちが正しいのか分かんない」

となるのが大半のサイレントマジョリティー。

加えて、自称政治通の人達は右も左も、「だってあいつらの方が」と猿の尻笑いを地で行く罵り合いをしているものから

大半の人はわざわざそんな気分を害する不快世界に深く関わりたいとは思わず

右か左か主義主張がハッキリしている人はノイジーマイノリティしかない。

から語弊を恐れず極端に言えば、左の方々の仰る通り、現内閣実態が史上最悪最低であったとしても、

そんなこととは無関係に、内閣支持率サイレントマジョリティーのイメージで決まる。

そして恐らく、そのイメージという一点において現野党は次の3点において物凄く心象が悪いから、内閣支持率が落ちない。



(1)民主党政権に対する「期待を裏切られた」というイメージが強い

しつこいようだが、民主党政権真実実態がどうであったかはここでは関係ない。

「腹案がある(なかった)」とか、尖閣諸島沖での衝突&動画流出騒動に加え、結局絵に描いた餅だった高速道路無償化

底の見えない円高に、震災後の復興の遅れ(自民党政権ならどうだったかはまた別の話)等々、とにかく“イメージが悪い”。

実際は誤解であったとしても、大半の人はそんな深い所まで調べようとはしないし、前述の通りそんな不快世界には入りたがらない。



(2)安保法案反対運動イメージが悪い

しつこいようだが、安保法案の善し悪しはここでは関係ない。

ただお茶の間に流されたのは、まるで学級崩壊のような、本来最高の言論機関であるはずの国会惨状与野党攻防(物理である

与党がどんなに卑怯で、そこにどんな大義があったとしても、大半の人はあの子供に見せたくない惨状を決して誇らしくは思わない。

右左を問わずデモ活動を行うようなノイジーマイノリティーに迎合しすぎた結果、

最終的に言論ではなく実力行使に出てしまった野党は、肝心のサイレントマジョリティーの心象を大きく損ねたのではないかと思う。



(3)大事よりも小事に焦点が当たっているイメージが強い

しつこいようだが、現内閣実態g(ry

今は良くも悪くも世界与党の味方をしており、北はミサイルと米空母の睨み合いで緊張が高まり世界各国でテロによる治安悪化が深刻。

そんな中では正直、森友問題ワイドショーネタ的に楽しめたとしても、流石に加計問題蛇足で過食。

加えて、お隣の国では大統領の弾劾で大混乱が生じ、米英では大番狂わせの選挙結果世界中が慌てふためくとなると、

日本は長期・安定政権で(まだ)良かったねー」という心情が生じても、現状の否定より目先の安定に走っても不思議ではない。



…のではないのかな、などと考えてみる。

もっとも、この認識が仮に正しいとしても、そんなイメージで決まる現状の民主主義が良いのか否かはまた別の話。

2017-03-29

http://anond.hatelabo.jp/20170329095559

たとえば、私個人としては、大手新聞社各社の忖度を受けて安く公有地の払い下げをした事を素敵な事だとは思わないけれど。「日本言論機関を護り、成熟した民主主義である事を示すため」みたいに言われたら、それを良いと思う人がいるのも仕方が無いし。別に決断自体犯罪とも思わないですよ。誰にとっての良いかいかってのは色んな立場がある訳で、全員に良い忖度なんて無いです。

あらゆる大きな選択は、後から見て色々あるだろうけど、直接的な賄賂などを貰っていない限りは、決断結果責任を問うても仕方ないんじゃないですかね?出来る事はリーダーを変える事くらいで。豊洲移転でもそうだけど、後から責任を追及する立場なら、何とでも言えるんで。そんなヤツがのさばるようになったら、誰も何も決めない世の中になりますよ。

 
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