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2023-07-24

所得税の累進性が弱体化しているロジック

佐藤一光先生解説メモ

https://twitter.com/kazzuaki/status/1681307788864258049

①累進性が壊れてる最大の理由は分離課税+軽減税率の合わせ技。資本軽課=租税支出補助金によって経済成長を実現できるとした時代があった(2000年代前半)。貧乏人に金を渡すとすぐに消費してしまう。リテラシーが低いので、投資といっても貯蓄に回してしまう。しかし、これから時代株式金融派生商品時代だ。直接投資を増やさないと経済成長しない。だから金持ち優遇すれば 彼らは所得の割に消費しきれないわけだから、その余った金を貪欲直接投資に回すはずだ。そうすれば経済成長する。貧乏人は誰も助けてくれないとなれば一生懸命働くだろう。この合わせ技で経済成長すれば貧乏だっておこぼれに預かれる。金融立国聖域なき構造改革とはこのことだ。 

日本所得税がスカスカになってる理由所得控除。特に給与所得控除と公的年金等控除がでかいが、これは減税額によってサラリーマン自営業者(青色申告)と年金受給者との負担を調整してきた結果。所得控除の仕組みが高所得者減税になっていて、低所得層恩恵がない形だったのは勤労を重視していた(小熊/井手)から、というのが通説だろう。

福祉国家を維持するための財源として他の制度重要であったこと。日本社会保障の中心は社会保険(ビスマルク社会保障)。社会保険料の負担の特徴は再分配を効かさないこと。リスクに応じた負担(民間保険)よりは定額保険料の方が社会的であるし、定額保険料よりは定額から所得に応じて負担が減少してゆく擬似比例負担の方が社会的。この社会保険の共助的公平性日本の公平感の基礎にあり、それが諸税の女王たる所得税の地位を低いものとした。社会保険料控除も大きいし。そこに付加価値税が登場することになる。付加価値税に触れ始めるとこれはこれで長いが、直間比率間接税に寄せた方が経済成長する(2度目の登場だが言説としてはこっちが古い)、高齢者負担(年金所得を控除しといてなので減税スパイラル)が不当に小さい、などといった理由所得税より付加価値税が好まれた。欧州的には輸入品課税できるということ、輸出品に課税しない(租税支出補助金)ということで、経済グローバル化対応した税だということだったはずだが。福祉国家の充実には、この新しい税制である付加価値税が鍵なんだと(事後的にではあるが)評価され、所得税へと注目が集まらなくなっていった。

この辺りの再分配の不味さに対して専門家はずっと苦言を呈してきたが、社会/政治的な支持は減税/増税阻止で安定してきたので、金持ち減税/勤労(プロテスタンティズムとは違った意味で)を重視する租税制度が出来上がって今に至る。ここにメスをれようてして失敗したのが新しい資本主義ね。

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2023-05-31

体感景気とバブル崩壊はズレがあったと思う

https://anond.hatelabo.jp/20230530182341

 

これ昔から思ってた

1980年代がイケイケだったのは確か

1987年1989年が圧倒的にバブルだったが

これは調べるとわかるが、虚構にまみれた株価だった

日本全体で株価吊り上げをやっていたに等しい

 

1990年株価ピーから急落、2年で半分以下になった

不動産価格半年遅れくらいで追従、これで土地転がししてた人らがバタバタ倒れたのは有名なんだけど

大企業はこの負債だけでは即死せず、かといって公表せず、爆弾を抱えたままゾンビのように生き残っていた

 

から一般人にとってバブル崩壊はどこか他人事だった、株価が4年前に戻っただけだから

色んな指標1997年ピークになっている

例えば日本人の給料ピークが1997年だった、新聞発行部数1997年ピークだ

から個人的には元増田の言う「90年代後半は暗かった」というのは分からない

日本人はまだまだイケイケだったと思う

エンタメも元気だった

例えばFF7発売が1997年だし、アムラー流行ったのもこの頃、ジブリもののけ姫を出したし、ハリウッドではインデペンデンス・デイロストワールドスピード2が出た年だ

面白かった思い出しかない

 

ただ97年に金融界が危機だったのは確かで

北海道拓殖銀行山一證券日本長期信用銀行、日本債券信用銀行が破綻した

ただ、この頃からITバブルが始まっていたこともあり、若者子供にとってはそんな暗い時代ではなかったと思う

ノストラダムスの大予言に夢中だったのは確かだけどそれはベクトルが違う

 

じゃあい頃日本が暗くなったかといえば、2002年から徐々にだと思う

ITバブル崩壊し、金融政策がうまく行かず、バブル崩壊負債と金危機負債小出しで爆発した関係で低迷したし

回復してきたかと思ったら2005年会社法が成立し、会社健全化する中で膿を出しつつ低迷した

ちなみに2005年合計特殊出生率が最低をマークしている、ここらへんがどん底だと思う

この頃は小泉政権時代だ、まさに聖域なき構造改革で、膿を出して2007年くらいにはようやく回復したんだが

2008年リーマンショック2011年東日本大震災で追い打ちをされた(これがなかったらどうなってたんだろう)

海外でもゴタゴタあり、結果2002年2014年あたりの殆どタイミングで暗い時代が続いた

そして実は2014年以降、つまりアベノミクスタイミングでは世界的に平穏で少しずつ回復して行っていたわけだが

まあコロナで全部壊されて今に至る

 

まとめると、90年代後半ってすげー良い時代だったと思う

 

ここらへんの話はしくじり企業系の情報見てるとストーリー見えてきて面白いよ

2022-10-03

首相時代小泉純一郎が好きだった

若い人は安倍晋三を支持してって話は度々話題になるけど、自分若者だった頃は小泉純一郎を支持してたのよ。今となっては、はずかしい若い日の思い出だけど。

なにせカッコ良かった。

前任者が森喜朗で、まず見た目がいかにも旧来の小太りアブラギッシュな利権親父風で、えひめ丸沈没事件をほっぽらかしてゴルフやってたとか、“日本神の国発言支持率メタメタだったっていうのがある。

最近は、森喜朗も少し痩せてきたけど、総理の頃の森喜朗ってパンパンに太ってたんだよね。

で、妙に顔の余白が広くて目鼻が顔の中心に集まっていた。

あれ、太り過ぎで顔がふくらんでたせいたったんだよね。

そのことを強く思い知らされたのは、森喜朗若い頃の写真週刊誌かなんかに出たときだった。そこには痩せていて顔のバランス普通な森喜朗が映っていた。

その記事は、森喜朗若い頃の買春疑惑を報じる内容だったってのが、またアレなんだけど。

そんな森喜朗にくらべて、痩身で、独特なロマンスグレーライオンヘアーをなびかせた小泉純一郎は、カッコよかったのだ。

息子が俳優やるくらいで、顔立ちだって悪くない。

で、“聖域なき構造改革”とか“自民党をぶっ壊す”とか、バブル崩壊後なかなか復活しない(けど、なんだかんだ言って日本には世界トップ技術力があるのだから、古い遺産さえ整理すればなんとかなるはずと、まだみんななんとなく信じていた)日本には、こういう人が必要なんだと思ってしまったのよ。

で、自民党であろうと邪魔するやつはどんどん追い詰めて、中曽根宮沢のようなベテラン引退に追い込んでガンガン戦う姿は頼もしかった。

かと思えば、北朝鮮に乗り込んで拉致被害者を連れ帰ってきたり。

今となっては、竹中平蔵安倍晋三を重用しし、ワンフレーズ政治で細かい論点を覆い隠して世間熱狂させ、その結果がなにをもたらしたのか、色々と思うところがあるけれど、当時は後々の日本がこんなことになるとも思っていなかった。

置き土産は進次郎だしな。

たがらまあ、分かるんよ。

民主党政権東日本大震災で混乱したあとを継いで、初動では株価を上げてとりあえず景気を立て直した安倍晋三ヒーローみえるのは。その呪縛がいつ解けるのかは分からんけど。

思い起こせば、小泉政権のあとは、第一安倍福田麻生短期政権が続き、リーマンショックの混乱の中で民主党政権になった。岸田は支持率再浮上することもなさそうだけど、これからどうなるんだろうね。

2021-11-24

anond:20211124195217

自民党保守的?なに言ってんの?

俺がガキのころは小泉ブームで、自民党は「聖域なき構造改革」をスローガンにした改革勢力だったんだよ

自民党は、今のクソ左翼自称しているリベラルと違って、本当の意味リベラル(革新)だったし今もそうだろ

2021-08-31

竹中平蔵の大悪、あるいは規制緩和とはだれにとっての緩和だったのか

最低賃金が上がったことを、竹中平蔵は嫌がっているのではないか

などと思ったので書くことにした。

ご存知の通り、この国には「政府」およびその一群と膨大な数の「私企業」と「国民」がいる。

私企業」は「国民」を労働力として雇用し、商品製造して「国民」に販売する。

政府」は「国民」を雇用し、「政府」と「国民から費用徴収しつつ調整にあたる。

国民」は「政府」か「私企業から賃金を受け取りながら生活し、労働力などを提供する。

本当は、これ以外にもたくさんあるのだけどとりあえず単純化する。

聖域なき構造改革」、「規制緩和」を振りかざした小泉改革の大きな点は、私企業にとって有利な様に日本ルールを変えていった点だ。

戦後、「国民」の雇用待遇は強く守られてきた。

それは労働運動などで「国民」が勝ち取り「政府」が保障したことだ。

これは「私企業」にとっては非常に都合が悪い。

同じ製品が出来て、同じ値段で売れるのならば製造にかかる費用や、販売にかかる費用は安い方が儲けが大きいからだ。

そうして「政府」は「私企業」の要望に応えて「国民」の雇用に関する権利保障することをやめた。

まり、当時の政権では「私企業」を手厚くもてなすことにより競争力が上がり、結果として国の力も上がると考えたのだ。

これは、間違いだったと結果が出ている。

私企業」も「政府」もすべては「国民」が構成し、利益の多くは「国民」を当て込んでいるからだ。

国民から搾取するかのような国家運営の結果、「国民」貧しくなった。当然、購買力も激減し、納税額も落ち込んでいく。

稼げる「私企業」というのは、豊かな「国民」の中から生まれる。

労働者権利保護という「聖域」は本来、侵すべきではなく「規制緩和」などするべきではなかったのだ。

余談になるが、水道事業民営化や『稼げる大学』のように、こういう「聖域」を侵す議論は続いている。

結果として一部を除く「私企業」はさらなるダンピングを続け「国民」を大いに貧しくした。

国も全体として貧しくなっていく。

竹中平蔵の罪とは、つまり国民」への責任放棄して「私企業」に富を積ませようとし、結果として「政府」も「私企業」も含めた国の全てを貧しくしたことである

巨大な、消えない罪だ。

その罪がもたらした惨状をいやすためには、小泉政権破壊した「聖域」を再び築き上げ、(行き過ぎた短期利益を睨む)「私企業から国民」の保護が急務なのである

その一つとして、最低賃金の上昇は有効手法であり、竹中平蔵という悪霊を消化するための御札となるだろう。

2021-08-27

anond:20210826230244

 そうやって賢く見える小奇麗なオジサンが耳障りのいい話し方で話せば、あっという間に政権を取れてしまったのが小泉政権だったわけです。

 民主党事業仕分けにも通じる話ですが、『説明うまい人が耳障りよく説明できるなら信頼できる。説明が下手な人のことを理解する必要もない』の流れが現代のガタガタ日本までつながるわけですね。

 結果として、耳障りよく「聖域なき構造改革」をロックテーマに乗せていかにも神々しい革命のように断行した結果、本来は聖域であるはずの部分までボロボロに崩されていった。

 郵政民営化もそう。労働者派遣問題もそう。

 今で言うなら水道民営化問題に近い。

 本来であれば、国が聖域として責任を持たなければいけない部分を放棄してしまったのである

 それで(短期的に)いい目を見たのが従業員責任を取らなくてよくなった企業群なんですけどね。

 あるいはそこに労働者派遣してあがりをかすめる派遣屋さんね。

 長期的に見れば国民は貧しくなり、貧しくなるということは購買力ダダ下がるし、生活が安定せず結婚出産を控える者が増えるので、結局は企業も売り上げがおち、そのうえ次代の労働者に事欠く様になってきたわけです。

 彼らが断行し、政権を握ったのに国は良くならなかったということを結果としてきちんと受け止め、なおかつ国民がきちんと考えていかなければならないのですよ。

 誰もかれも人任せ、人に教えてくれじゃ、まだまだ小奇麗で耳障りのいい言葉を並べる人に従ってしまう。

 よく見ればいいけど、彼らは自らを批判しないし、自分の分の儲けは断固として死守してますよ。

2021-02-23

官僚に対する政治家支配

今をときめく(皮肉総理が主になって、政治家による官僚支配を進めてきたことの弊害が、問題となりつつある。公文書の廃棄・偽造から総務省接待問題に至るまで、この数年の政権の腐敗問題は全てこれに端を発していると言って過言ではない。

だが忘れてはいけないのは、これは全て

 「聖域なき構造改革」(小泉内閣

 「政治主導」(旧民主党内閣

 「内閣人事局の設置」(第二次安倍内閣

…といった過程を経て、官僚支配こそ悪の根源とばかりに公務員叩き執拗に繰り返す政治家喝采を送ってきた国民自身選択の結果だということである。ここで勘違いしてほしくないのは、「公務員を叩いて弱体化したか政治家暴走している、公務員の力を復活させよ」と言いたいわけではないということだ。

自分に見えている側からしか断言的なことは言えないので、あくま限定した意見しかないが、行政については「叩かれたから弱くなる」なんていうことは特にない。その結果大幅に予算人員が減らされ権益が低下すれば別だが、どうせ誰かがその仕事をやらなくてはならないなら、金も人もそうそう減らせないのは自明のことだからだ。

ただ、「自分たちを叩いて人気が出る人を喜ばすのは嫌だな」ということだけははっきりしている。ならば、なるべく叩かれないよう外面を整え、偉そうに指示する人に責任を被せられるような体裁に仕立てて、その上で自分たちが力をふるう余地だけは確保することに最大限の労力を使うのが最善ということになる。そして、そのためには「政治家に正しい情報提供しないこと」が重要になってしまう。こうして、膨大な労力が、極めて無駄なことに投下され続ける現象が生じる。

人気取りをする人に正しい情報提供しても、それを人気取りしか使われないなら害にしかならない。だから情報隠蔽は政官いずれにおいても重要課題となる。政官は同床異夢とは言いながら、国民に対しての振舞いにおいては似た姿を見せる。ところが、情報公開から得られる利益規準が異なるため、あるとき官僚が突然「正直に情報を公開」して政治家が「慌てる」ように、両者の仲は特によいわけではない。ただし、そうやって事態が表に出る段階では、すでに手打ちが始まっている。事態国民の眼には見えないところで、収拾されてしまい、その構造は温存され続けるのだ。この構造、結局誰も得をしていないのではないだろうか。

もちろん、政と官の間には、緊張関係必要である。ただ、個人的には、それが空転するような無駄な労力の投下にならないでほしいと願っていて、そのために重要なのは政治家の選び方を変えるべきでは?ということだ。現状の問題の大きな部分は、この高度に複雑化した社会において、「官の人材能力」に比べて「(二世三世頼りの)政治家人材能力」が非常に劣っていることにあると思う。その原因は、官と対等に議論できる政治家でなく、毛並みがよかったりむやみに官を叩いて人気を博すれば二選・三選できる現状の「選挙」が糞システム過ぎるのではないかということなのだ。考えてみてくれ。最近政治家の顔ぶれを。あれが本当に「国民代表」として、厳しく選抜された能力集団である官僚とまともに「議論」が交せる人だろうか? なんで政治世界が「人脈」とか「長老支配」とかが跋扈する体育会系世界で、自浄能力がないのか。なんで日本の政治家だけあれほど「発信力」がないのか。もちろん、似たことは世界中で起きているわけだから日本システムが悪いとか出羽守をしたいわけではない。ただ、選挙制度アップデートできれば、上記のような問題はかなり解決に向かうんじゃないか(言い換えればそれは即、政治家の顔ぶれをかなり挿げ替えることにつながるわけで、決して簡単な話ではないのだが)ということが言いたかったのだ。

これが難しいとすれば、第二案は「党の勢力に比例した内閣大臣ポスト配分の義務化」言い換えれば「一定以上の勢力政党全て与党」策だ。これだけで、国会効率化と活性化情報の透明化、権限分散国民政治関心の高まりを全て実現できるナイスアイデアだと思っている。もちろん、閣内の意志統一が難しくなるなどの問題は想定でき、たとえば国難の際にどうするか、などの問題も考えられるが、それは現在自公政権でも同じであるし、そもそも国会自体が多数政党により運営されていながら日本と言う国家安定的運用できているのだから、言うほど現実的には問題ないと思う。何より、国対政治よりもはるか政党同士の駆け引きは「見える化」するし、現実の国の施策として各党の主張も「見える化」されるわけだから国会における白々しく無駄な論戦もかなり減らすことができ、官僚負担も大きく減るのではないか。ぐちゃぐちゃ政策文句を言われ続けるくらいなら、予算を与えて省庁を一個任せればよい。えんえんと言い逃れ無意味答弁書作成させて誤魔可し続けるより、ずっと効率的で透明である

いずれも簡単な話ではないが、たたき台提案として、どうか。

2020-10-05

今や、独裁は「改革」の名の下にやってくる

以前、行政改革に名を借りた利益誘導欺瞞について増田を書いてから三週間経ったが、基本的にその印象は覆っていないどころか、ますます強まっている。

そのうえで、菅総理大臣は、「推薦された方をそのまま任命してきた前例踏襲してよいのか考えてきた。省庁再編の際に、必要性を含め、在り方について相当の議論が行われ、その結果として、総合的、ふかん的な活動を求めることになった。まさに総合的、ふかん的な活動を確保する観点から、今回の任命についても判断した」と述べ、今後も丁寧に説明していく考えを示しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201005/k10012649301000.html

例の六人をなぜ外したのか、という質問に対して「前例踏襲してよいのか考えてきた」というのは答えになっていないが、ここでも事態に対して「私(=権力者)は支持されているから正しい」「敵は改革への抵抗勢力」というアングルをつけようとしている。あれ、この「聖域なき構造改革」風のレトリックって十何年前にも見たことが無かったっけ…?

2020-09-26

なぜマスメディア竹中平蔵を叩くかを書きます

聖域なき構造改革って聞いたことあるでしょうか。

小泉竹中改革で行われたものなのですが、要は天下り団体廃止したり民営化したりという改革なんです。

そしてマスメディア特に放送事業総務省とズブズブなんですね。

そういう経緯があって竹中平蔵を叩いてるというわけなんです。

2020-09-18

anond:20200918112235

聖域なき構造改革には、行政改革民間規制緩和も含まれるが

行政改革自体には民間規制緩和は入らないんじゃないの

規制緩和によって監督官庁利権天下り先を取り上げる」というロジックはよく使われるし、事実上一体のものとして考えるべきだと思う。実際には、官の利権民間の「お友達」に付け替えているだけなんだけどな。

2020-09-17

行政改革」とかいう周回遅れのスローガン

Wikipediaによれば、行政改革が叫ばれ始めたのは1980年代の中曽根行革以降のことだそうだが、最も記憶に新しいのは、小泉内閣「聖域なき構造改革」だろう。行政改革は「行政組織効率化と経費削減」が目的とされ、もちろんそれ自体は真っ当なお題目だ。だが、それに名を借りた利益誘導実態も、この十年二十年で明らかになってきた。

最も分かりやすい例は、労働者派遣法の規制緩和だろう。この「改革」で最も利益を得たのが人材派遣業界であることは論を待たないが、その改革主唱者人材派遣会社グループ会長職に収まりながら、未だに政治に対して大きな影響力を保っていることを、我々はどう考えればいいのだろう?

いわゆる加計学園問題も、加計学園への私的利益誘導とみなされかねない政策が「国家戦略特区諮問会議による規制改革」という建て付けで正当化され、擁護されていたことは記憶に新しい。最近、再び話題になっている大阪維新の会による「大阪都」構想も、行政スリム化の名の下に「市」の利権を取り上げたいという欲望が見え隠れする。

河野太郎「行政改革目安箱(縦割り100番)」が物議をかもしているが、彼自身のこれまでのネット上での「目安箱活動」の実績を考えれば、本心から「縦割り行政弊害をなくす」と意気込んでいるであろうことは疑いない。だが、晴れて担当大臣になった以上は、細かい効率を拾い集めて潰していくという「一議員でもできる程度の」活動に終始するのは感心しない。

行革」が単なる利権の付け替えに堕し、社会強靭さを(コロナ対応で明らかになったように)損なう結果となったのは、長期的な展望を持たず、目についた些末な効率を取り上げてつつき回すという我々日本国民政治家の態度に原因があり、それは結局、自分権益を拡大したい人間隠れ蓑として都合の良いものしかない。そして、菅政権就任にあたって唐突に(本当に唐突に)「行政改革」を唱え始めたのは、特にこの路線弊害反省もせず、むしろ積極的継続しようとしているからだろう。僕は、河野さんの真っすぐな所は何だかんだで評価しているのだが、河野さん自身はそれでいいのだろうか?

河野行革相は、平井デジタル相と密に連携して、もっと未来日本行政組織のあるべき姿についてグランドデザインを描くような仕事をした方がいいのではないかと思う。それなしに小手先改革に終始すれば、その行革は間違いなく「裏舞台の住人達」の喰い物にされて終わるだろう。

2018-03-30

森友問題本質的原因は行革時代まで遡るのではないか

森友問題文書改ざん/書き換えの問題を含む)の本質は何か。

愛国的な組織の繋がりを指摘する声もある。しかし、果たしてそうか。思想的な繋がりがある、という意味では、特定思想存在本質的な原因を求めることは難しい。

しろ、多くの新聞記事等(たとえばこれ。反対意見として、これ。)が指摘するように、内閣人事局存在による官邸による官僚支配がその遠因としてあるように思える。

内閣人事局は、第二次安倍政権になってから設けられた組織である。したがって、森友問題本質安倍政権独自政治手法にある、という意見もありえよう。

しかし、内閣人事局が設けられた背景は何であったか、といえば、実はその背景は安倍政権独自のものではなく、むしろ小泉政権による「聖域なき構造改革」(あるいはその前提となった橋本行革)の頃から続く、「政官の癒着」の解決という志向があったのではないか

聖域なき構造改革」の路線は、安倍福田麻生政権によって継承された。民主党政権時代も、新自由主義的な路線は必ずしも全ては継承はされなかったものの、政治主導による政策決定という路線継承された(「事業仕分け」など)。民主党政権末期には、政治主導という路線はいったん弱くなったものの、安倍政権になり、再びその路線は復活を遂げた。その一つの表れが内閣人事局といえよう。

したがって、森友問題本質問題は、「政官の癒着」の解決という、(政権思想的背景を問わず日本社会が一貫して志向してきた路線に求めることができるのではないか、と思われる。

私は、「政官の癒着」の解消は必要ものであると思う。日本社会グランドデザイン政治家が描き、その執行官僚が担う。この両者の適切な距離感絶対必要である日本社会は、もはやグランドデザイン無しで自然パイが増殖して存続できる(政治家は主にその結果としての利益誘導を行う)ほどの力は持っていない。その過程で、官僚(およびそれと繋がっている族議員から権力をいったん引き離す、ということも必要だろう。

しかし、その結果として、政治家に権力が集中してしまっては意味がない。政治家が官僚の首根っこを抑えたら、それは新たな癒着を生むだけだ。必要なのは政治家、官僚およびその他プレイヤーへの適切な権力の配分とその結果としてのお互いの独立である

「政官の癒着」の解消を「政治主導」にあまりにも強く置き換えてしまたことにこそ、この問題本質はある。したがって、今後は、権力配分のあり方とそれを担保する仕組みについて、私たち国民は考えていくべきなのではないかと思う。

2016-11-06

最近竹中平蔵欺瞞

最近竹中平蔵欺瞞

昔の発言が掘り起こされることが多いが最近コラムと経歴を調べてみた。

「」は日経Bizの竹中平蔵の「日本経済インバウンド」より

1.内閣会議有識者として不適格

竹中平蔵氏は複数内閣会議に「東洋大学教授慶応義塾大学名誉教授」を肩書にし有識者として参加している。

それと同時に竹中平蔵自身民間企業会長株式会社パソナグループ取締役会長である

竹中平蔵氏はこのコラムでは、通訳案内士、民拍、Doornobなどの規制緩和を訴えている。

しかし、パソナ自治体観光協会などの団体対象にした「インバウンドビジネス」を行っている。

パソナ インバウンド」でググればいくらでも出てくる。

例として、(宿泊施設インバウンド対応支援事業補助金事務局パソナ観光立国ソリューションサービス』、

株式会社VISIT東北地方創生インバウンド機構

竹中平蔵自身「公に近い民間」という規制緩和から離れた人物であるにも関わらず(であるからこそ?)、

自身関係のない部分は「規制緩和」を主張しているようにも見える。

また竹中平蔵氏は元国務大臣でもある。

おそらく竹中平蔵氏は非正規問題を引き起した当事者として今の非正規問題を語れないのでは?

あるいは認識できていたとしても語る権限がないのではないの?


2.「非正規」について語れない。

そもそも日本では観光業非正規比率が他の職業に比べて多い。

聖域なき構造改革

例えば、通訳案内士は数が足りていないので柔軟な発想で(資格取得規制を緩和)というコラムがあるが、

格取得後、多くの合格者が就業しない理由として「生計を立てられない」を挙げているのには全く触れていない。

あるいは、「シェアリングエコノミーを利用することによって低迷する日本中間層に大きな利益がある」とするが、

日本中間層の低迷」に言及できても、「日本低所得層」についてはコラムでは触れられていない。

観光地の魅力としてはフランスイタリアを引出し、規制緩和ではアメリカ中国を引き出すが、

日本との労働環境の違いについて全く語られていない。

(例えばアメリカでは懲罰的損害賠償があり、誰でも訴訟をする文化がある、中国政府の統制力が大きいなど。)

非正規問題労働問題について語れないので問題認識もできなくなる。


3.問題認識できない

そもそも、コラム上で竹中平蔵氏が問題としている日本の現状は竹中秘蔵氏自身政策が行われた結果ではないのか?

例えばパフォーミングアート日本の伝統芸能を取り上げたコラムでは、

毎日どこかで外国人が観たり聴いたりできるようにはなっていない。」

としているが、日本人が平日にパフォーミングアートを見たり聞いたりできる労働環境にないからではないのか?

「他の国に比べパフォーミングアート日本で圧倒的に不足している。」

パフォーミングアート継続的に楽しめる環境はまだまだ整備されていない」

欧米などでは、寄付制度も充実している。日本では民間資本ファン文化支援する構図がまだまだ成り立っていない。」

寄付税制改正なども含めて、文化へのアクセスを充実させていく」


他のコラムを見ても多くが

欧米に遅れる日本」、「規制緩和」、「労働力の安売り」に帰結している。

これ以外にも「2000万人の観光客が1週間滞在すれば40万人の人口増と同じ効果」という

比較するのがそもそもおかしものがあるし、

インバウンド効果一時的もので終わらせないためにも日本人不断努力必要」としながらも

日本労働環境について書いていないのはおかしいと思う。


竹中平蔵の「日本経済インバウンド

http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/IB-TK/

第2回通訳案内士制度のあり方に関する検討会の開催結果について(概要

通訳案内士として就業する人が少ない理由生計を立てられないということが一番大きい。」

http://www.mlit.go.jp/common/001069389.pdf

 
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