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2023-02-02

[]摂食障害だった私がデリシャスパーティ♡プリキュアに救われた話

毎週日曜朝8時30分から放送を楽しみにしていたデリシャスパーティプリキュアが終わった。

デリシャスパーティプリキュアごはんテーマにしたプリキュアで、お米がモチーフのキュアプレシャス、パンモチーフのキュアスパイシー、麺がモチーフのキュアヤムヤムに加え、18話からデザートモチーフのキュアフィナーレも参加した4人のプリキュアと、個性豊かなサブキャラクターたちによってストーリーが繰り広げられる。

最終話を見た後、誰の誕生日でもないこの日に合わせて購入したキャラデコパーティケーキを頬張って、アラサー女は声を上げて泣いた。

私にとって大好きな、特別作品だった。

プリキュアシリーズは開始から今なお根強い人気を誇っているため、毎週放送の度Twitterトレンドに関連用語が入る。私がデリシャスパーティプリキュア(以下デパプリ)を知ったのも、次のプリキュアがデパプリになるという発表がトレンドに入っていたからだ。

キャラデザがべらぼうに可愛いと思った。プレシャス一目惚れした。プリキュアは昔少し追っていて、いつの間にかやめてしまったが即再開しようと思った。仕事と家の往復しかない虚しい1週間に楽しみができるのは非常に良いことだ。それに日曜日早起きができるとなかなかQOLが上がる。

その日から放送を楽しみにしていたが懸念点があった。

このプリキュアテーマが食なのだ

摂食障害と言うには私の症状は軽いものだったと思う。そも未診断だし、なりかけと言った方がいいかもしれない。でもそうでない人と比べると自分の異常性は明らかだった。思考も発想も認知も歪んでいた。進んで骨と皮になりたがるのはやはり異常なのだ。それに、今だってそういう考えが完全になくなったわけではない。

きっかけはダイエットではあったが、直接のきっかけになったのは親友存在だった。

親友(以下Sとする)は学生の頃からの付き合いだった。Sは無自覚拒食症みたいな奴で、一日一食カロリーメイトだけ食べて生きてるような奴だった。同い年で身長は平均ほどあったが、体重小学生のそれだったし、生理も止まっていた。太ももかふくらはぎにかけての曲線がない棒のような自らの脚を撫ぜ、もっと細くなりたいと言っていた。吐くとスッキリするからと頻繁に吐いていたら吐きグセがついて、食べたものがすぐ戻ってくるようになったとあっけらかんと語っていたこともあった。しかし遊びに行けば人並みに食事をしていたし、ヘルシーなものよりジャンクものをよく食べていたので、私はSを病気とは思っていなかった(偏食だなあとは思っていた)。

私たち性格も趣向も正反対だったが、一点だけすこぶる気の合う趣味があったのでそれで仲良くなった。

Sはどこか厭世的で、人間という生き物が嫌いな奴だった。"生きる"という行為のものを嫌いっている節すらあった。自分名前を嫌い、本名にかすりもしないあだ名自分を呼ばせた。夜を好み、自由を好み、意思感情存在しない無機物を好んだ。かと言って死にたがっているわけでもなく、自分大好きナルシストで、常に楽で楽しそうな方に漂いながら刹那的に生きている奴だった。早い話が厨二病を拗らせていた奴だったのだが、それがさまになるくらいには顔が良く、雰囲気があった。

対する私はちょっと少女趣味を拗らせているだけの平凡な女だ。どこにでもいるような普通オタクだ。ダイエットをしていたと言っても「痩せたーい」と言いながらお菓子を食べてたまに気が向いた時に運動の真似事をする程度のかわいらしいものだった。私から見ればSは非凡以外の何物でもなかった。私にはSのような後先考えない行動は怖くてできない。Sと会話していると考え方の違いに驚くことがとにかく多かったし、自分にないものをたくさん持っているSに憧れていた。

そしてSが、ふらふらとあちこちコミュニティ転々としているSが、唯一私のことは好ましく思って離れずにいることに、私は浮かれていた。いつの間にか、Sが私の親友であることが私の自信になっていた。

アイドル認知された、みたいな。どこにでもいる普通女の子超絶イケメンに気に入られる系の恋愛漫画ヒロインになった、みたいな。そんな気持ちだった。

平凡で普通の私でもSといればその枠からはみ出せる。Sが私を特別にしてくれる。

私も特別になりたい。非凡異端で唯一の存在になりたい。

この人の隣に並べるような人間になろう。

地獄の始まりだった。

最初のうちは、食事の量を減らせばスルスルと体重が落ちていった。減っていく数字モチベーションになり精神安定剤になった。前よりも自信を持って可愛い服が着られるのが嬉しかった。空腹は水を大量に飲んで誤魔化した。いつも腹が鳴っていた。毎日SNSダイエッターを見て試せるものを片っ端から試した。サプリの類も試したが便通が良くなるだけでほぼ効かなかった。そうこうしているうちに摂食障害界隈にもたどり着いたが、自分はこの人たちとは違ってうまくダイエットができていると思っていた。こうはなるまいとも思っていた。結果なったわけだが。

そのうち体重が減らなくなってきた。焦りと自己嫌悪発狂しそうだったが、どこまでも平凡な人間である私には発狂すらできなかった。家にいるより外にいた方が気は紛れたが、誰かと遊ぶと食事が付き纏ってくるのが憂鬱だった。毎日、道ゆく他人に「私って痩せてますか」と肩を引っ掴んで聞いて回りたい気持ちでいっぱいだった。Sと遊びに行くのは何よりも苦痛だった。Sと並んで歩くと私は世界一デブみたいに思えた。すごく惨めで早く痩せたかったが、体重はずっと停滞していた。SNS摂食界隈を見に行く回数が増えた。自分と同じような人がいて安心するのと同時に、安心する自分嫌悪した。私は病気じゃないのになんで病気の人を見て安心してしまうんだ、Sだって私と遊んでいる時は普通外食しててあんなに痩せてるんだから病気じゃない、食べて吐いたら痩せて当然だ、そうじゃないからSは特別だし私も特別になれるんだ、と自分に言い聞かせた。しかしこのあたりの時期にSに吐き癖があることを本人から聞かされた。この頃には私の頭はだいぶやられていて、Sはあくま特別人間で、Sを摂食と認めてしまうと私も摂食になってしまって私は特別では無くなってしまう、なんて思考回路になっていたので、吐きダコとかもないし逆流性食道炎なのかなあとか呑気に思った。

でもぼんやりと心のどこかで、やっぱり吐かないと痩せられないのかなあとも思った。

私は嘔吐恐怖症だ。

他人でも自分でも身内でも、フィクションでも聞くのも見るのも無理だ。職業字面だけは慣れたが話題に上がることもしんどいノロウイルス流行る時期になると恐怖しかない。

摂食界隈には過食嘔吐の人が圧倒的に多い。菓子パンとか惣菜とかを大量に並べた写真を過食材と言ってアップしている人をよく見た。病気で苦しんでる人になんてこと思うんだとは分かっているが、私はこの人たちが羨ましかった。あんなに好きなだけ食べてるのに吐いてるから太らない。私だって吐ければもっと食べたいものがいっぱいあるのに。吐ければ今よりもっと痩せられるのに。私だって吐きたい。吐けさえすれば。恐れている嘔吐が甘美な響きに聞こえてきた頃が限界だった。

コンビニに行った。スーパーに行った。何軒もハシゴした。今まで我慢してた食べたかったものを全部買って、両手に大きな袋を持って、気になってた食べ物を片っ端から注文した。全部食べた。美味しかった。少なくとも舌は美味しかったと記憶していた。だからこれは病気じゃない。全部美味しかたから私は病気じゃない。病気だったら美味しいなんて思わないから。病気だったらもっと苦しいから。そう思った。

終ぞ一滴も吐くことはできなかった。

Sとは絶縁した。


デパプリの放送が始まったのは限界を迎えていたそんな時だった。やっぱりキャラデザがべらぼうに可愛くて、動いて喋るプレシャスは最高だった。1000キロカロリー程度のパンチじゃ私は倒れないなと自嘲した。

ただ、子供向け作品からなのか、食というテーマと連動しやすダイエットについての話が全くなかったのは非常に有り難かった。

デパプリは、素材の生産者家族食事のあり方まで、食というものをとことん丁寧に描いていた。出てくる料理もどれも美味しそうだった。真剣に食と向き合って作られた作品だと心底感じた。

プレシャスは、ゆいちゃんは、いい子だった。明るくて活発で好きなものに真っ直ぐで、優しくて仲間思いで、いつもみんなの中心にいて、それが当たり前で、この子がいる場所はそこしかないと思わせるような子だったけど嫌味がなくて、見ていて気持ちの良いくらいの主人公だった。誰かが立ち止まった時、どの方向を向いたらいいか考えさせてくれる、いつも導いてくれていたのはゆいちゃんだった。この作品主人公はゆいちゃんしかありえないと思うけど、圧倒的な先導力で引っ張るタイプリーダーというよりは、すぐ隣にいてくれる友達のような子だった。デパプリは遠い世界自分関係ない世界で起こっている話という感じがあまりしなくて、毎週、ゆいちゃんとその友達とで作られていくストーリーの中に、私が居ていい場所が用意されているように感じた。ゆいちゃんもゆいちゃんの周りの人たちもみんな優しくて、あたたかかった。毎週友達の話が聞けるようで楽しみだし楽しかった。

ゆいちゃんが大切にしていることや、みんなが大切に思っていることに特別な事は無かった。小学校幼稚園、あるいは物心つく前から教わっているような、誰でも知っているようなことばかりだ。特別に何かの能力が優れているとか、他とは違う突出した何かがあるとか、多くの人が持っていないものを持っているとか、そういう事を特別扱いしていなかった。


ずっと特別な何かになりたかった。

特別な何かになれるための、何かが欲しかった。

異端を求めた。大多数とは違う存在になろうとした。死に向かっていけば、みんなが見ている方向と違う方を見ていれば、違う存在になれる気がした。私がしていたのは生の放棄だ。

食事を嫌った。食べることを、食べ物を美味しいと思うことを、何かを食べたいと思うことを嫌がった。食べたらまた生きてしまうから。美味しいと思ったら、また食べたくなってしまうから

お腹が空くことは、食べ物を食べることは、満腹になることは、卑しい行為だと思い込んだ。生にしがみつく、浅ましい行動だと嫌悪した。





本当は食べることが好きだった。




炊飯器を開けたときに広がるご飯香りも、

げつく一歩手前までトーストされたパンに歯を立てる瞬間も、

ラーメンスープレンゲに掬って最初に啜る瞬間も、

たっぷり生クリームを頬張るとき感触も、

全部全部大好きだった。

ずっと忘れていた。忘れようとして蓋をしていた。あんなに好きだったことなのに、どうして忘れてしまったんだろう。どうして嫌いになってしまったんだろう。忘れたくなんてなかったのに。嫌いになんてなりたくなかったのに。食べることが好きだった。大好きだった。好きなものを好きな自分のことが、好きだった。嫌いになる必要なんてなかったのに。何よりも自分自分のことを、特別だと思っていたのに。

やっと思い出せた。

忘れちゃいけなかった。

私を救ってくれた「特別」は、プレシャスだった。




誰よりも食べることが好きな彼女から、食べることを大切に思っていた彼女だったから、「ごはん笑顔」という言葉を信じ続けていた彼女だったから、毎週毎週真っ直ぐに、一年間伝えてくれたのが、彼女が、和実ゆいが、キュアプレシャスになってくれたから。私は大切なことを思い出すことができた。この作品出会えて、本当に良かった。

ありがとうデリシャスパーティプリキュア

2023-02-01

摂食障害だった私がデリシャスパーティプリキュアに救われた話

毎週日曜朝8時30分から放送を楽しみにしていたデリシャスパーティプリキュアが終わった。

デリシャスパーティプリキュアごはんテーマにしたプリキュアで、お米がモチーフのキュアプレシャス、パンモチーフのキュアスパイシー、麺がモチーフのキュアヤムヤムに加え、18話からデザートモチーフのキュアフィナーレも参加した4人のプリキュアと、個性豊かなサブキャラクターたちによってストーリーが繰り広げられる。

最終話を見た後、誰の誕生日でもないこの日に合わせて購入したキャラデコパーティケーキを頬張って、アラサー女は声を上げて泣いた。

私にとって大好きな、特別作品だった。

プリキュアシリーズは開始から今なお根強い人気を誇っているため、毎週放送の度Twitterトレンドに関連用語が入る。私がデリシャスパーティプリキュア(以下デパプリ)を知ったのも、次のプリキュアがデパプリになるという発表がトレンドに入っていたからだ。

キャラデザがべらぼうに可愛いと思った。プレシャス一目惚れした。プリキュアは昔少し追っていて、いつの間にかやめてしまったが即再開しようと思った。仕事と家の往復しかない虚しい1週間に楽しみができるのは非常に良いことだ。それに日曜日早起きができるとなかなかQOLが上がる。

その日から放送を楽しみにしていたが懸念点があった。

このプリキュアテーマが食なのだ

摂食障害と言うには私の症状は軽いものだったと思う。そも未診断だし、なりかけと言った方がいいかもしれない。でもそうでない人と比べると自分の異常性は明らかだった。思考も発想も認知も歪んでいた。進んで骨と皮になりたがるのはやはり異常なのだ。それに、今だってそういう考えが完全になくなったわけではない。

きっかけはダイエットではあったが、直接のきっかけになったのは親友存在だった。

親友(以下Sとする)は学生の頃からの付き合いだった。Sは無自覚拒食症みたいな奴で、一日一食カロリーメイトだけ食べて生きてるような奴だった。同い年で身長は平均ほどあったが、体重小学生のそれだったし、生理も止まっていた。太ももかふくらはぎにかけての曲線がない棒のような自らの脚を撫ぜ、もっと細くなりたいと言っていた。吐くとスッキリするからと頻繁に吐いていたら吐きグセがついて、食べたものがすぐ戻ってくるようになったとあっけらかんと語っていたこともあった。しかし遊びに行けば人並みに食事をしていたし、ヘルシーなものよりジャンクものをよく食べていたので、私はSを病気とは思っていなかった(偏食だなあとは思っていた)。

私たち性格も趣向も正反対だったが、一点だけすこぶる気の合う趣味があったのでそれで仲良くなった。

Sはどこか厭世的で、人間という生き物が嫌いな奴だった。"生きる"という行為のものを嫌いっている節すらあった。自分名前を嫌い、本名にかすりもしないあだ名自分を呼ばせた。夜を好み、自由を好み、意思感情存在しない無機物を好んだ。かと言って死にたがっているわけでもなく、自分大好きナルシストで、常に楽で楽しそうな方に漂いながら刹那的に生きている奴だった。早い話が厨二病を拗らせていた奴だったのだが、それがさまになるくらいには顔が良く、雰囲気があった。

対する私はちょっと少女趣味を拗らせているだけの平凡な女だ。どこにでもいるような普通オタクだ。ダイエットをしていたと言っても「痩せたーい」と言いながらお菓子を食べてたまに気が向いた時に運動の真似事をする程度のかわいらしいものだった。私から見ればSは非凡以外の何物でもなかった。私にはSのような後先考えない行動は怖くてできない。Sと会話していると考え方の違いに驚くことがとにかく多かったし、自分にないものをたくさん持っているSに憧れていた。

そしてSが、ふらふらとあちこちコミュニティ転々としているSが、唯一私のことは好ましく思って離れずにいることに、私は浮かれていた。いつの間にか、Sが私の親友であることが私の自信になっていた。

アイドル認知された、みたいな。どこにでもいる普通女の子超絶イケメンに気に入られる系の恋愛漫画ヒロインになった、みたいな。そんな気持ちだった。

平凡で普通の私でもSといればその枠からはみ出せる。Sが私を特別にしてくれる。

私も特別になりたい。非凡異端で唯一の存在になりたい。

この人の隣に並べるような人間になろう。

地獄の始まりだった。

最初のうちは、食事の量を減らせばスルスルと体重が落ちていった。減っていく数字モチベーションになり精神安定剤になった。前よりも自信を持って可愛い服が着られるのが嬉しかった。空腹は水を大量に飲んで誤魔化した。いつも腹が鳴っていた。毎日SNSダイエッターを見て試せるものを片っ端から試した。サプリの類も試したが便通が良くなるだけでほぼ効かなかった。そうこうしているうちに摂食障害界隈にもたどり着いたが、自分はこの人たちとは違ってうまくダイエットができていると思っていた。こうはなるまいとも思っていた。結果なったわけだが。

そのうち体重が減らなくなってきた。焦りと自己嫌悪発狂しそうだったが、どこまでも平凡な人間である私には発狂すらできなかった。家にいるより外にいた方が気は紛れたが、誰かと遊ぶと食事が付き纏ってくるのが憂鬱だった。毎日、道ゆく他人に「私って痩せてますか」と肩を引っ掴んで聞いて回りたい気持ちでいっぱいだった。Sと遊びに行くのは何よりも苦痛だった。Sと並んで歩くと私は世界一デブみたいに思えた。すごく惨めで早く痩せたかったが、体重はずっと停滞していた。SNS摂食界隈を見に行く回数が増えた。自分と同じような人がいて安心するのと同時に、安心する自分嫌悪した。私は病気じゃないのになんで病気の人を見て安心してしまうんだ、Sだって私と遊んでいる時は普通外食しててあんなに痩せてるんだから病気じゃない、食べて吐いたら痩せて当然だ、そうじゃないからSは特別だし私も特別になれるんだ、と自分に言い聞かせた。しかしこのあたりの時期にSに吐き癖があることを本人から聞かされた。この頃には私の頭はだいぶやられていて、Sはあくま特別人間で、Sを摂食と認めてしまうと私も摂食になってしまって私は特別では無くなってしまう、なんて思考回路になっていたので、吐きダコとかもないし逆流性食道炎なのかなあとか呑気に思った。

でもぼんやりと心のどこかで、やっぱり吐かないと痩せられないのかなあとも思った。

私は嘔吐恐怖症だ。

他人でも自分でも身内でも、フィクションでも聞くのも見るのも無理だ。職業字面だけは慣れたが話題に上がることもしんどいノロウイルス流行る時期になると恐怖しかない。

摂食界隈には過食嘔吐の人が圧倒的に多い。菓子パンとか惣菜とかを大量に並べた写真を過食材と言ってアップしている人をよく見た。病気で苦しんでる人になんてこと思うんだとは分かっているが、私はこの人たちが羨ましかった。あんなに好きなだけ食べてるのに吐いてるから太らない。私だって吐ければもっと食べたいものがいっぱいあるのに。吐ければ今よりもっと痩せられるのに。私だって吐きたい。吐けさえすれば。恐れている嘔吐が甘美な響きに聞こえてきた頃が限界だった。

コンビニに行った。スーパーに行った。何軒もハシゴした。今まで我慢してた食べたかったものを全部買って、両手に大きな袋を持って、気になってた食べ物を片っ端から注文した。全部食べた。美味しかった。少なくとも舌は美味しかったと記憶していた。だからこれは病気じゃない。全部美味しかたから私は病気じゃない。病気だったら美味しいなんて思わないから。病気だったらもっと苦しいから。そう思った。

終ぞ一滴も吐くことはできなかった。

Sとは絶縁した。

デパプリの放送が始まったのは限界を迎えていたそんな時だった。やっぱりキャラデザがべらぼうに可愛くて、動いて喋るプレシャスは最高だった。1000キロカロリー程度のパンチじゃ私は倒れないなと自嘲した。

ただ、子供向け作品からなのか、食というテーマと連動しやすダイエットについての話が全くなかったのは非常に有り難かった。

デパプリは、素材の生産者家族食事のあり方まで、食というものをとことん丁寧に描いていた。出てくる料理もどれも美味しそうだった。真剣に食と向き合って作られた作品だと心底感じた。

プレシャスは、ゆいちゃんは、いい子だった。明るくて活発で好きなものに真っ直ぐで、優しくて仲間思いで、いつもみんなの中心にいて、それが当たり前で、この子がいる場所はそこしかないと思わせるような子だったけど嫌味がなくて、見ていて気持ちの良いくらいの主人公だった。誰かが立ち止まった時、どの方向を向いたらいいか考えさせてくれる、いつも導いてくれていたのはゆいちゃんだった。この作品主人公はゆいちゃんしかありえないと思うけど、圧倒的な先導力で引っ張るタイプリーダーというよりは、すぐ隣にいてくれる友達のような子だった。デパプリは遠い世界自分関係ない世界で起こっている話という感じがあまりしなくて、毎週、ゆいちゃんとその友達とで作られていくストーリーの中に、私が居ていい場所が用意されているように感じた。ゆいちゃんもゆいちゃんの周りの人たちもみんな優しくて、あたたかかった。毎週友達の話が聞けるようで楽しみだし楽しかった。

ゆいちゃんが大切にしていることや、みんなが大切に思っていることに特別な事は無かった。小学校幼稚園、あるいは物心つく前から教わっているような、誰でも知っているようなことばかりだ。特別に何かの能力が優れているとか、他とは違う突出した何かがあるとか、多くの人が持っていないものを持っているとか、そういう事を特別扱いしていなかった。

ずっと特別な何かになりたかった。

特別な何かになれるための、何かが欲しかった。

異端を求めた。大多数とは違う存在になろうとした。死に向かっていけば、みんなが見ている方向と違う方を見ていれば、違う存在になれる気がした。私がしていたのは生の放棄だ。

食事を嫌った。食べることを、食べ物を美味しいと思うことを、何かを食べたいと思うことを嫌がった。食べたらまた生きてしまうから。美味しいと思ったら、また食べたくなってしまうから

お腹が空くことは、食べ物を食べることは、満腹になることは、卑しい行為だと思い込んだ。生にしがみつく、浅ましい行動だと嫌悪した。



本当は食べることが好きだった。


炊飯器を開けたときに広がるご飯香りも、

げつく一歩手前までトーストされたパンに歯を立てる瞬間も、

ラーメンスープレンゲに掬って最初に啜る瞬間も、

たっぷり生クリームを頬張るとき感触も、

全部全部大好きだった。

ずっと忘れていた。忘れようとして蓋をしていた。あんなに好きだったことなのに、どうして忘れてしまったんだろう。どうして嫌いになってしまったんだろう。忘れたくなんてなかったのに。嫌いになんてなりたくなかったのに。食べることが好きだった。大好きだった。好きなものを好きな自分のことが、好きだった。嫌いになる必要なんてなかったのに。何よりも自分自分のことを、特別だと思っていたのに。

やっと思い出せた。

忘れちゃいけなかった。

私を救ってくれた「特別」は、プレシャスだった。


誰よりも食べることが好きな彼女から、食べることを大切に思っていた彼女だったから、「ごはん笑顔」という言葉を信じ続けていた彼女だったから、毎週毎週真っ直ぐに、一年間伝えてくれたのが、彼女が、和実ゆいが、キュアプレシャスになってくれたから。私は大切なことを思い出すことができた。この作品出会えて、本当に良かった。

ありがとうデリシャスパーティプリキュア

2023-01-30

anond:20230130145329

まあこういう感じや

地動説異端宗教だ、悪魔だ!とか言っちゃう奴ら。

つの世にもいる

2023-01-27

anond:20230127152917

異端ではないかもしれないが、正直全く共感できないし、「生きにくいだけのバカげた感覚」だとは思う。

2023-01-25

anond:20230125145153

そんないっぱいから消去法せなあかんのって東京くらいやで

地方候補者2人とか3人とかで、与党側ならこの人、野党側ならこの人、異端はこの人、くらい

そんな選んだりできないよ

2023-01-22

anond:20230121222629

男だけど同担拒否分かるぞ

性差ではなく、特定の「推し物語解釈)」を他人と共有しコミュニティにおける思想として一般化する文化があるか否かの違いだと思う

男に同担拒否感覚がなかったら、歴史上でかい宗教において宗派戦争異端審問なんて発想がありえないわけで

個人レベルでも俺の方が神(に相当するもの)を愛してるし愛されてる、とエスカレートしていく過酷修行マウント合戦

俺の経典解釈の方がすごいし正しい、と議論を重ね極端になっていく解釈追放だの処刑だのにまで発展する

 

現代の男オタクに置き換えるとなんだろうな?不特定多数参加型の、俺の考えた最強MSランキングとか最強キャラランキング議論とかか?

増田の言うような二次元キャラ周りは「俺が抜ければ賢者モード同担がどうとかまで意識いかない」ってのが正直なところ

「男は自分キャラを好きならそれでいいので同担なんて気にしない」は上記を綺麗にととのえた言い方なだけだ

動物的に自己完結して"満足"しているので他人とかどうでもよくなる、それだけの話

2023-01-15

萌えオタ兼フェミニストってなんなんだ?

フェミニスト一人一派からそんな深く追求すべきじゃないけど

萌え絵女性への差別表現だとわかっていながらそれを消費してフェミニスト自称する一定層はどういう思考回路をしてるんだろう

ゾーニングすれば良いって話じゃないって声も出てる中でこの先どうやって生き残っていくんだ?

単純にそこまで言う過激派は少数派だったり異端から別に良いんだろうか?

しろ差別って少数派だとか異端だとか言われるのにも目を向けてこそだからそこら辺を省みないのは違うだろうし

2023-01-14

結婚したら幸せになれるって

神様を信じたら幸せになれるっていうのと似てる気がする。

まあ、神様を信じて幸せになれるひとは信じたらいいと思うのだけれど、

はいまのところ信じるに値する神様宗教教団には出会えていない。

教えに矛盾や嘘がなく、人に危害を加えたことがなく、教団が金銭に執着して豪奢な宗教施設を建設することもなく、独善に陥って人の価値観否定することがない、

そんな宗教があれば私はぜひ信じてみたいと思っているのだが。

同様に幸せになれると信じられる結婚相手にも私は出会えていない。

これは相手に求めるハードルが高いとか低いとかい問題ではない気がする。

宗教幸福感を与えてくれることを信じるかどうかと同様に、

結婚したら幸せになれるという幻想を信じるかどうかの問題だ。

結婚を信じているひとは宗教を信じる人たちのように、

結婚するのが人として当たり前なことで幸せなことばかりではないにせよ、結婚あなた人生を豊かにしてくれると嘯く。

私はそれを信じられるものなら信じたいが信じられない。

旧世紀のように結婚するのが当たり前と考えられる時代が再び訪れたら、

結婚を信じない私は異端者として迫害される日が来るのだろうか。

2023-01-12

そもそもはてな若者はいない。というか先進国、とりわけ日本にいない

はてなメディアガイド
はてな ユーザー72% が30歳以上。おっさんおばさんメディア
年代男性 女性  感想
104%   4% おれって異端
20代22%   30%  うごメモ(DS3DS)の生き残り。20代の設定の創作が増えそう
30代⭐️38%   36%  最多ユーザーblogといえば “はてな” 、エンジニアといえば “はてな” を知る世代・作った世代
40代27%   21%   blogといえばエンジニアといえば “はてな” を作った世代
50代以上 9%   9%   40代と同じく作った世代だけど意外と少ない。盛っていないガチでおハイソな方々が多いイメージ

anond:20230112081053

2023-01-11

anond:20230111184534

単なる事実の指摘

逆にいつまで若者創作してるの?🥶

 

⭐️そもそもはてな若者はいない⭐️
はてなメディアガイド
はてな ユーザー72% が30歳以上。おっさんおばさんメディア
年代男性 女性  感想
104%   4% おれって異端
20代22%   30%  うごメモ(DS3DS)の生き残り。20代の設定の創作が増えそう
30代⭐️38%   36%  最多ユーザーblogといえば “はてな” 、エンジニアといえば “はてな” を知る世代・作った世代
40代27%   21%   blogといえばエンジニアといえば “はてな” を作った世代
50代以上 9%   9%   40代と同じく作った世代だけど意外と少ない。盛っていないガチでおハイソな方々が多いイメージ

 

⭐️そもそも日本若者はいない⭐️

2023-01-06

anond:20230106175148

益田追記

チャールズテイラーカナダ)は博愛主義(philanthropy)を世俗主義(secularism セキュラリズム政教分離、信教自由宗教差別禁止原則)という形にもっていった

プロテスタントは一方で、共和党トランプポピュリズム政治(populism 大衆権利尊重人気取り)をくさすようなので

セキュラリズム世俗派(非宗教派)と、ポピュリズム大衆派)との違いは意識すべきだと思うのだ

  

プロテスタント異端差別は嫌なので、セキュラリズム宗教差別禁止)を「世俗派」と和訳したのかもしれないが

まり世俗資本家ノブレス・オブリージュでない)の宗教といった風でもある

 

アメリカではプロテスタントは(大衆であるかのように)中絶自由を求め、カトリック堕胎禁止(皇統ぽい)を求めるという争いがあり

日本ではポルノ規制しろフェミと、表現規制するな派の争いがあるので、ベクトルが反対ではあるが、企画者は同じようにも思える(CIA?)

結局は利権維持のために、医師業界法律業界優遇拡大するのかな

真面目な業界人に逢えるといいなあ(棒)

2023-01-05

変化変容に耐えられなくなるのはいつなのか

実親と兄弟が何か言いたいことありそうでも、知らん顔をしている。

自衛のためである

もともと実家では様々なトラブルがあって、自分はいまでは年に一度の定時連絡くらいしかしていない。帰省必要ないと考えてしていない。むしろ随分前から、なんの手助けもできないはずなので老後に備えて貯蓄しておくようにと言い含めていたほどだ。

よく老年期くらいの人格を指して「ここまできて生き方や考え方を変えるのは難しい」というようなことをいう。それはそうだろう、と単純に思う。

なぜなら、その人の価値観思想はその人の人生のものからだ。その人生過程で積み上げた経験知識からなる考え方や信念、悪く言えば妄執思い込みをとっぱらえるか? と考えてみてほしい。身近な年上の人とかで。

そんな自分も四十代となり、頭の中は若いつもりでもどっちかといえば年上の方に差し掛かってきた。

会社などで年下の人と話すとき、ウザくないかなこの言い方~、と悩んだりするようなところだ。

柔軟であるよう心がけているけれど、やっぱり培ってきたもの否定できないようなところもある。

これは早晩自分も頑なな老害になるのではなかろうかと不安になる。

老化はじわじわくる

じぶんじゃわからないほどこっそり来やがる。

やってらんねーなーと思う。バグじゃないの?

できたら子どもや周りの人に迷惑をかけない年寄りになりたい。そんで柔らかな頭をなるべく持ち続けたい。けれどそれはそれで、老人のコミュニティでは異端になるのかな。

2023-01-04

anond:20230103223622

ふーん、じゃあいじめられたやつは須らく不幸になれって思ってて

多分ニュースで死んだって流れてきたら幸福しか感じないであろう自分異端なんだ。

他は知らんがいじめいじめていた相手を赦すなんてことは微塵も感じたことがない。

想像しうる限り最悪の形で不幸になって死ねばいいと思っている。

2023-01-01

同性愛者を性的に見る人間理解者ぶるな

って、腐女子は散々言われてたんだけどね…

BLに興奮しながら理解者ぶる腐女子偽善者でクソ!と散々叩かれてましたよ

ところが、最近はどうしてか百合厨というかオタクというか反ポリコレというかがこれをするようになった。

ディズニーアメコミマーベルハリウッドポリコレ同性愛を無理矢理ねじこむからクソ!それに引き換え我が国百合萌え自然で真のポリコレ!真の理解者!素晴らしい!って。

お前ら、BL萌えながら理解者ぶる腐女子あんなに叩いてたんじゃないかよって

というか、全ての百合作品がそうではない(今となっては少数派だろう)けど、

同性愛迫害される愛異端な愛背徳の愛気持ち悪くて知られたら嫌われる云々、それでも愛し合ってる健気な二人!と差別的に盛り上げた作品が少なからずあって、

それに対して上から目線理解者ぶりながら葛藤する背徳百合萌えを叫んでいる百合厨が少なからずいて、

なーにが真のポリコレだよ。

別にね、迫害され葛藤する背徳百合萌えるのは自由ですよ

でもさ、差別で苦しむ姿に喜んでおきながら理解者ぶるなっての!

百合作品ファンを名乗りながら「あの二人は背徳の愛をひっそりと楽しんでましたよ」と同性婚に反対する奴もいたし、

VALORANTの百合イラストに「ポリコレガー!百合には恥じらいが必要!」って言ってる奴もいたし(百合萌え勢もいたけど)

2022-12-26

増田公認!500円以下で買える Steam ウィンターセールインディー名作ゲーム

ウルトラマイナーはなるべく避けた一方で、超有名どころ!みたいなのは外したつもり。それでも「いやFTLは超有名クラスだろ」とつっこまれるかもですが、ご容赦を。


Cookie Clicker / 208円

いきなり超有名作ですね。いわずとしれたクッキークリッカーの有料版。クリック放置天文学的数字の枚数のクッキーを焼き上げよう。クッキー人生メタファーであり、グランマは母なる地球のことだ。


Punch Club / 245円

ボクサー育成アドベンチャー基本的にはステータス管理ゲーだが、「ストーリー重視」の謳い文句どおり、殺された父の犯人を追うというメインストリーがある。というとシリアスっぽいがパロディネタにあふれたバカゲーでもある。


Celeste / 495円

超高難度スタイリッシュ2Dアクション。色んなアクションギミックを駆使して足場から足場へと渡っていくのだが、とにかく死ぬひとつミスれば即死ぬ。しかし、死んだら即復活してやりなおせるので意外にストレスフリー。そして、困難に見合うだけの感動がある。大傑作。


Monolith / 399円

トップダウン視点2D全方位弾幕シューティングローグライクダンジョンゲーム。有名作でいうと『Enter the Gungeon』(今680円)、『Nuclear Throne』(値下げなし)あたりを想起してくれればいい。まあ要するに、バンバン弾を打ってガンガン弾を避けながらガシガシダンジョンを探索しろってこった。ただこちらは硬派なまでにシンプルグラフィックミニマルマップが特徴。それでいてアートワークが非常に美しい奇跡。そしてなによりタイトゲームバランス。中毒性高し。


The Hex / 252円

去年ゲーム界隈を騒がせた Inscryption(今1230円)の作者の前作。六人のビデオゲーム主人公たちが集まるある館で古典ミスリーを思わせる「殺人犯探し」を行うADV。道中に有名作のパロディっぽいいろいろなミニゲームをやらされる。一見ジャンル出自バラバラな六人に隠されたある共通点とは……。Inscryption が好きならマストプレイアンチゲームメタフィクション


Milk outside a bag of milk outside a bag of milk / 465円

ロシア鬼才が生んだ病み病みアドベンチャーシリーズ第二作。第一作のMilk inside a bag of milk inside a bag of milkも今60円で 超安いのですぐ買ってやれ。十分で終わるから。そして Milk outside ~ をつづけてやれ。永遠に残るから


FTL: Faster Than Light / 245円

宇宙船管理シミュレーション冒険ローグライト。襲撃してくる敵を時には砲撃戦で、時には船内へ誘い込んでの白兵戦で跳ね除けながら船を強化していき、宇宙の深部を目指す。限られたリソースギリギリでやりくりしていく苦しさと、それでなんとか乗り切ったとき快感は比類ない。数々のフォロワーを生んだ超名作であり、これ一作でローグライトインディーゲーム歴史が語れるようになる。


Orwell: Keeping an Eye On You / 252円

ビッグブラザーの一部となり、善良な市民監視するアドベンチャーゲームSNS書き込みを追い、メールを盗み読み、電話を盗聴し、「テロ犯」を捕まよう。管理社会ディストピア体制側の視点のほうがおもしろいことを証明してくれる一作。作業の単調さと日本語訳の質の悪さがたまにキズ


Legal Dungeon / 360

警官となり、さまざまな事件容疑者尋問していく取り調べシミュレーションADV基本的ゲームシステムは『Papers, Please』(今490円)に似ていて、証言事実を突き合わせて容疑者のアラを探していく。しかし本作の一番重要ポイントは「真実を見つけること」ではない。警察という巨大で強権的なシステムのなかで、「真実」いかに脆いものであるか、その苦さを味わうことこそがキモだ。


Detention 返校/ 472円

台湾製学園ホラー。居残りを食らってたまたま夜の校舎に残されたふたり少年少女を襲う怪奇現象の数々、それらに秘められた謎へ迫っていく。システムは『クロックタワーシリーズのようなポイントクリック形式。「1960年代台湾舞台であること」がなにより重要ファクターであり、日本人には馴染みの薄い台湾史の暗部を学ぶ機会にもなる。本国台湾では社会現象となり、映画化もされた。


Her Story / 252円

実写映像を駆使したゲームに拘り続ける異常クリエーター、サム・バーロウの出世作コンピュータの端末に保存されている、ある女性インタビュー映像を視聴して彼女の謎を追う。何百もある映像はいずれも断片的なクリップで、プレイヤーはゲーム内のコンピュータ検索ワードを打ち込んで、そのワードに関連する映像を拾っていく。クセのあるシステムでやや人を選ぶが、ミスリー好きならぜひ。


Salt and Sanctuary / 445円

2Dソウルライク(『ダークソウル』みたいなムズ戦闘アクションのことだぞ!)の嚆矢的な名作。ダークソウル3Dで考えることが多くて難しいよ〜〜〜という人はやってみては。2Dからといって死なないわけじゃないことがよくわかります。もちろんダークファンタジー世界観も単なるフォロワーってだけじゃなくて作り込んである


Understand / 329円

パズルエリアステージごとに設定された特定ルールにしたがって、マス目上に置かれている記号記号一筆書きで結んでいく。最大の問題は「特定ルール」がほとんど一切プレイヤーには明かされないこと。ひたすらトライアル・アンド・エラーを繰り返し、「特定ルール」を解き明かしていくことがこのゲームのカギ。「なんもわかんねえ……」状態から「わかった!」になるとき快感は唯一無二。


Recursed / 230円

再帰アクションパズル。今年は Patrick’s Parabox (今1640円)という「箱の中の箱の中の箱の中に箱が!」な再帰パズルがバズったが、その先駆ともいえる作品。箱の中に空間があり、入ると中には箱がある。その箱の中にはもちろん別の空間が広がっていて中には箱があり、その箱を箱の外に出したり別の箱の中に放り込んだりしてパズルを解いていく。状況によっては箱同士が無限に参照しあって箱の中を永久にさまようハメになるが、まあ、君なら大丈夫だ。


The End Is Nigh / 296

高難度アクション。Celeste と同じく死にまくりアクションゲームで、こちらはこれ系の元祖である『Super Meat Boy』(今148円!)のプレイフィールにより近い。ゴミなんだか黒い餅なんだかよくわからん生き物を操作して理不尽即死ステージクリアしていこう。なにがたのしいかって? 気づいたらクセになっちまうんだ、こういうの。


Neverending Nightmares / 370円

悪夢のなかをさまよい歩く系ホラー怪物に襲われたりなんかして死ぬとまた悪夢の中で目覚めて無限悪夢をさまようことになる。いちおうエンディングなんかもある。エドワード・ゴーリー風のビジュアルがなんともいえない味になっていて、怖さのなかに愛嬌がある。


Evan's Remains / 360

パズルアクションアドベンチャーうつくしいドット絵ビジュアルが特徴。ある少女行方不明天才少年エヴァンからとある無人島へ呼び出され、自分を探してほしいといわれる。最初アクションパズルメインみたいなツラで進行するが、本作の最大の衝撃はストーリーにある。一見価値あり。2時間くらいで終わる。


Reventure (レベンチャー)/ 164円

王道2DアクションRPG……の皮をかぶった死にざま探求ゲームプレイヤーは勇者をあやつり、100種類のエンディングほとんどはバッドな死)を試行錯誤して回収していく。雑魚に殺され、王様殺害犯人として処刑され、溶岩飛び込み自分の仕掛けた爆弾に巻き込まれ……とにかくバカバカしい死に方がもりだくさん。とにかくなんでも試してみよう。


Tacoma / 396円

3Dアドベンチャー無人宇宙ステーションを探索しながら、そこにいたクルーたちの日常、そしてそこで起こったある出来事調査する。名作アドベンチャー、Gone Home(今296円)の開発元といったら伝わる人には伝わるか。Gone Home 同様、本筋以外にも限られたマップなかに散りばめられたディティールが豊かで緻密。


The Shrouded Isle / 147円

終末カルト運営管理シミュレーションとある海辺の村、そこに住まう数世帯はみ〜んな邪神を崇拝するカルト信者! あなたはそこの長として不満が出ないように各種リソース管理しつつ、異端者をあぶりだして処刑したり、年一で適当な生贄を選んで邪神に捧げたりする。時に邪神さまからあーしろだの注文が入ったり、時に信者からこーしてだの要求がされたり、中間管理職的悲哀が味わえる。そういう点では、今年の話題作 Cult of the Lamb (今1927円)とゲーム性こそ違うが似ている。


They Bleed Pixels / 245円

血がドバドバでる死に覚え高難度アクション。血はドバドバでるけどドット絵から怖くないよ。主人公カニハンド少女通称カニちゃん)をはじめとしたらビザールカワイイグラフィックが魅力。


GRIS / 432

アクション。とにかくアーティスティックで美麗なビジュアルに尽きる。マジでれい以外の言葉がでない。ただうつくしいというだけで体験に値する数少ないゲームひとつ


Mini Metro / 490円

駅をつなげて線路電車を増やし、乗客たちをさばいていくシミュレーション。極限まで記号化されたミニマルビジュアルが特徴。ゲームシステムも簡潔ながらも奥深い。


Minit / 300円

1分でゲームオーバーになるアクションRPG。1分で死ぬ呪いにかかった主人公たまごっちみたいな外見)をあやつって何度も死に戻りながら呪いを解く方法模索していく。得たアイテムなどを引き継いだり、ショートカット発見したりしてどんどん行動範囲拡張させていくプロセス気持ちいい。とぼけ世界観キャラも魅力。


Tokyo Dark / 453円

日本在住の英国人制作した異色の伝奇刑事ものADVSAN値などを管理しつつ、行方不明になった相棒の謎を女刑事が追う。精神不安定にさせる演出の数々が見もの日本文化や神話などをフィーチャーした物語ユニーク。惜しむらくはバグが多すぎること。


ケロブラスター / 294円

不朽の名作『洞窟物語』の作者によるカエル労働シューティングアクショングラフィックシステムクラシカルアクションだが、ゲーム内容はストロングスタイル的な歯ごたえがあって秀逸。カエルかわいいしね。


ギリギリ500円以下にならなかった名作たち】

Kaze and the Wild Masks (512円) 目つきの悪いクロノアみたいなのが主人公のスピーディアクションゲーム

The Red Strings Club(510円) Steamサイバーパンクアドベンチャーはいちゃん好き

A Short Hike(533円) 世界いちばん癒やされるゲーム

Hell is Other Demons(505円) ローグライトアクションシューティング。一時期めちゃハマった。かっこいい。

2022-12-21

anond:20221221112613

TRPGやっててプレイ中に限定したとしてもRPしてるだけで異端だよ

パンピーからしたら既に結構痛い

TRPGの話:RPは卓だけにしてほしい派

PCになりきって独白したり、インタビューっぽく質問回答するふせったーはいい加減法律禁止してほしい。

これはあまりにも痛い。痛すぎる。

うちよそ妄想の一環でも何でも、Twitter上でドヤ顔RP披露するのは本当にやめてほしいと個人的に思う。

〇〇クン浴びれました♡ありがとうございます!といったよくわからん返信を社交辞令で打ちつつも内心しっかりドン引きしてますよこっちは。

こんな時HO何番ならなんて返す?とかよく回ってくるツイに、引用とかで ”うちの〇〇なら→〇〇「フッ・・・くだらん」と言いつつ××君をよしよしします〜"とか書いてあるの、あ~~~~~~~~~~~酷い。見るに堪えん。さぶいぼ

いくらなんでも酔いすぎだろ。恥ずかしくないのか?

なんて表ではとても言えないのでここに書いておきました。せめて漫画にするとか何かしらやってくれないと、なりチャ臭がしてしまうんだろうな。

もしかしてこういうの無理な人間って異端派なのか?TRPG(というかCoC)界隈ではメジャーことなの?

2022-12-14

anond:20221214014706

そもそも百合虚無信仰みたいな異端中の異端が正統みたいなツラしてたのがおかしかったんだよ

百合シコ派は大乗仏教みたいなもんだし、小乗仏教的な百合耽美派だってエロに向かうのが自然

異端異端らしく密教的に狭く深化していくべきなのよ

2022-12-13

anond:20221213174848

オレなんかはまったく関係ないし、どうなろうがどうでもいいからこそ、もっとやれ~!!いけ~!!と楽しめるんだが、もしかしてオレは異端か?

2022-12-11

anond:20221211184639

異端がおる 燃やせ 異教徒は正統に教化できるが異端は救えない

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