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SF小説好き1480名に聞いた「絶対に読んどけ」っていうSF小説ランキング - 俺だってヒーローになりてえよ
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以下、数が多いので省略
ただ増田は翻訳ものにあまり慣れてない気がする。おまけにSFだと専門用語が出てくるしそこからストーリーが発展してくんだから、想像するのが余計に大変なんだと思う。
だからいきなり長編を読むよりも、短編を読んだほうがいいと思うよ。いろいろな作品を味わえるし。
アシモフの「われはロボット」とか超有名な古典にして基本だけど、やっぱりすごく面白いよ。ロボット開発の歴史で幾度も訪れた難問をロジカルに解決していくミステリ的な展開、そこに人間の思惑や感情がささやかに絡んでいくのが飽きさせない。
ディックの短編集は、特有の暗さと自己の認識が揺らぐ不安がすごくてどんよりした気分になれる。映画原作も多いので、映画との違いを楽しむのもいい。
技術寄りのSFとは違うけど、ブラッドベリの「火星年代記」とか「ウは宇宙船のウ」は抒情的で詩的な文体がすごく読みやすい。科学が発達した世界で描かれる感傷的なストーリーが甘く胸に刺さる。ファンタジーやホラー系の短編も多い。
あと、有名作を扱ったアンソロジーを読むと、いろんな作家の作品やアイディアを読めてお得。有名なのだと「冷たい方程式」とか。
タイムトラベルやスペースオペラ、ホラーなど特定のテーマごとに選んだ本も多いので、好みにあった作品を探すこともできる。
夏への扉がぴんとこなくても、それこそ「時の娘 ロマンティック時間SF傑作選」なんてアンソロジーまであるし、古典的な恋愛SFのよさはこっちの方が堪能できるかも。
死ぬほどありきたりで申し訳ないけど、マンガだと「ヨコハマ買い出し紀行」とか
速水螺旋人のスペースオペラもの「男爵にふさわしい宇宙旅行」や異世界戦記SFもの「大砲とスタンプ」とか
小説だとコメディものの連作短編集をあたってみるといろいろあるよ
国内だとちょっと古いけど神林長平の「親切がいっぱい」あたりかな、海外だとさらに古いけど「ホーカーシリーズ」とか、個人的には好きだった
ジョン・ヴァーリイの六世界シリーズはテクノロジーが進化しすぎて常識が今とは全く異なっている世界の青春小説でめっちゃ面白い
最近面白かったのだと「明日の狩りの詞の」とかラノベ版「山賊ダイアリー」って感じで楽しいしイヌかわいい
叙情的でスケールデカいのもアリなら「火星年代記」とかもギリギリ日常ものに入るかもしれない
パッと思いつくのはこれくらいかな
ミュータントがうろついてて性別年齢が手軽に変えられる近未来とか、ファンタジー異世界とか、宇宙で生活する移民たちとか、データ化済みですとか、SFの日常はバリエーション豊富でいいよね
ここまで読んでフィリップ・K・ディックを読んでないのはもったいない!!!
処女作からしてランダム性を主題に掲げて人造人間に10人の意識がのべつ間もなく入り込むお話ですから
ディックの長編SFはサスペンスな要素が強く映画化もされているのでまずはそこから3つ手に入りやすいものをおすすめします
どれもこれも面白いですが、苦手になってほしくないのでポップな面白さで図抜けているユービックを一晩(一番)にどうぞ
暗闇のスキャナー(A Scanner Darkly)
電気羊はアンドロイドの夢を見るか(Do Androids Dream of Electric Sheep?)
ユービック(Ubik)
ディックの長編は一気に読ませるほど面白いんですが綻びがなくもないので短編の方が実はおすすめです。
火星年代記を読まれているということは多分短編小説もたしなまれると思いますので次の2つをおすすめします。どちらもベスト版です。
人間以前
「アジャストメント」は映画にもなった表題作ですが、他にも「にせもの」や「電気蟻」、「くずれてしまえ」など特におすすめの一作です。
他の短編集に収録されているものが多いのでコレクターの方には不評ですが、最後のエッセイだけでも買う価値あると思いますよ~
ディックからもう一歩踏み込むならJ・G・バラードや安倍公房をおすすめします。
安部公房の作品はどれをとっても入りやすく、それでいて本質を問うような内容でとってもおすすめです。
ノーベル賞関連で取りざたされることも多いですがそんなことはそっちのけて入り込んでほしいです。
SF色が強いのは「第四間氷期」ですが、他のどれをとっても馴染んでいけると思います。
J・G・バラードはいわゆるニューウェーブの作家さんですが、その価値を抜きにしても読んでほしいと思います。
中後期の作品は非常に濃く、好き嫌い分かれるところだと思いますが、最初期の「結晶世界」だけでも手にとって欲しいです。
SF的な味付けはありますがユング心理学でいうところの「シャドウ」に直面するような内容です。それをどのように受け取るかで面白さが変わってくると思います
既読として挙げてるのが全部名作中の名作ばかりなのに、その中でこれだけ評価が違うってのは
確かにかなり趣味がはっきりしてるなw
なるほど、「面白い」以上の方には、「作品自体が壮大な思考実験になっている」ものばかりが
(火星年代記のみは方向違うが)並んでる感じだ。
単なるサイエンスに即したシミュレーションでなく「徹底的に思考実験を追及してるSF」という
オーダーと思うんで、その方向なら
・イーガンは「白熱光」「ゼンデギ」以外全部気に入るはず。
・日本人作家では神林長平が非常に合うはず。(但しややエンタメ色が強い「敵は海賊」のシリーズと
の両者を別格としてお勧め。(チャンもいいが後は短編集1冊しかない)
他、ぱっと思いつく(&そんなに古くなくて手に入りそうな)所で
・終わりなき平和 ジョー・ホールドマン (戦争)
・闇の左手 アーシュラ・K・ル=グウィン (ジェンダー)
あたりは「常識の相対化」にとどまらず思考の限界を拡張するところまで踏み込んでる。
テーマに興味があれば、どれも気に入るかと。
単純に「一番好きな作家」と言っても、誰彼構わず同じ作家は勧めづらい。
「こんな春の夕暮れに、人に勧めたい作品と作家」と言われたら、星新一「午後の恐竜」かな。
最近では人工知能に星風の作品を…とかの動きもあるけど、ブラッドベリ「火星年代記」に衝撃を受けて作家を目指した星新一のもつ、そぎ落とされた中にわずかに漂う叙情性を読み取って、再現できるレベルまでいくにはまだまだ時間がかかるだろうな。
単なるどんでん返しとか意表をつく小話、じゃない。そこに漂う、そこはかとないミステリ風味、ユーモア風味、ブラックな恐怖感、詩情。星の作品には色々なものが詰まってる。中学生の頃、初めてハマって、そのちょっと斜に構えたスタイルに多大な影響を受けたと思う。星新一がいなかったら、日本の文学は今より少し詰まらなかった。そういう偉大な存在だと思ってる。
短編を何から読みはじめてもいいと思うけど、「星新一ってショートショートの人でしょ。知ってる」という中級者には、あえて「声の網」とか勧めたい。ショートショートの連作による中編。一冊まるごとで一つの話。意外と長いものを書かせても、星という人は面白い。もっともっと長編を書いて欲しかったなあと、今となっては思う。
というわけで、お薦め。