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2021-09-28

バンド名を考えるのが好きなんです。

ハードコアが好きなので「DEAD  KENNEDYS」をもじって「デッド角栄ズ」とか。でもケネディーと田中角栄を同列に持ってくるのはどうなんだろ、とか思ったりもしてしまう。功績が違うよね。なんだか殺害塩化ビニールバンドみたいな感じにもなっちゃうし。

そのバンド名だったらどんな音楽性だろ、とか、どんなバンドヒストリーがあるんだろみたいなことも妄想してしまう。

デッド角栄ズは、バリバリジャパコアでデッケネに影響受けてるのは当然なんだけど、HIS HERO IS GONEなんかも好きで、ハードコアの音表現を寡黙に追求しているバンドなの。ライブは客が暴れ倒して毎回暴動寸前みたいに盛り上がって、その音源海外でも認められたりして、USツアーの敢行によってその評価を不動のものにした、みたいなこともあったりして、ある種伝説のようになるの。

でもね、ベースがある日「俺、ほんとはaikoとか好きやねん」とか言い出してバンド崩壊するかと思われたの。でも意外とメンバー全員「aiko良いよな」みたいな告白というか懺悔みたいになって、じゃあってことで、そっち方面バンドの新しい方向性模索し始めるの。でも、デスボイスaiko表現することにはやはり無理があって、メンバー全員「最初から分かってたけどやっぱり無理か」みたいになっちゃうの。

で、どうするかというと、やっぱり可愛い女の子ボーカルじゃないとあの世界観は再現できないという結論に達するわけ。メンバー全員最初から薄々分かってたけど。なのでボーカルを探すわけ。色んなライブハウスに行って良いボーカルがいないか探すの。地下アイドルライブにまで足を運んじゃったりして。そしてやっと見つけるの。アコギ一本でやってるあいみょんみたいなSSWを。

なので彼女口説いて新バンドを結成するわけ。バンド名は「akiko」。初期の和田アキ子のような黒いグルーブも取り入れたいみたいな欲張った感じで。

でもね、男所帯に女子が混ざっちゃうとお決まり恋愛沙汰みたいなのがあったりして、バンド崩壊ちゃうんだ。残念だけどね。

で、メンバーは何年も音楽から離れてしまうんだけど、ある日、高円寺居酒屋で偶然遭遇したVoGuが「もう一度ハードコアがやりたい」という気持ち吐露し合ってバラバラになった角栄ズは再結集するの。それまでの数年間、音楽を演りたいと思いつつもできなかったフラストレーションが一気に放たれることによって、その演奏は鬼気迫るものがあったわけ。角栄再結成話題になり、ライブには、すでにアラフォーになっていた過去ファンも、伝説を目撃したいという若きパンクスたちも集まって凄いことになるの。十数年ぶりに録音したアルバムもその話題性と音楽性で新たな伝説になったりして。

で、行川和彦氏監修のハードコアディスクガイド本に、このアルバム

世界震撼させた恐怖と暴力の音塊。迷走の果てに辿り着いたハードコア史に残る名盤

と紹介されたりするの。

 
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