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2024-02-19

旧作ラノベ復刊・ラノベ図書館計画への違和感

なんでも、過去の名作ラノベを復刊させたり、ラノベ図書館?を作ったりする計画が進んでいるらしい。

蓬莱学園復刊とラノベ図書館01|中津宗一郎

まず第一弾として予定されてる作品は、蓬莱学園シリーズそれから、ザンヤルマ、カイルロッドあたりも視野に入っているようだ。

いずれも現在絶版で電書化もされておらず、読み直そうと思ってもそこそこ高い中古品を漁るしかないシリーズだ。そういう作品が容易に手に取れるようになり、かつ作者に利益還元されるようになるのであれば、それは素直に喜ばしい。

特に、未完のシリーズである蓬莱学園は単なる復刊だけではなく、1巻が出たきりで中断されている「革命」の続きも上手くいけば出せるかもしれないそうなので、是非とも成功させてほしい。

ただ、この事業の立ち上げ人?だという人物発言を見ていて、少し違和感を覚えるところがあった。

twitter.com/nakatsu_s/status/1759434045719560485

ライトノベルが「独自文学ジャンル」として認められるか否か、みたいなのが関わってくるんでしょうね。売れ数とは違う価値判断基準がないと、文芸は単なる「商品」に堕してしまうので。ライトノベルにも「芸術品としての価値」を認められていく必要があります


twitter.com/nakatsu_s/status/1759434645471690948

世界のあらゆるコンテンツには、「商品」の側面と「芸術作品」の側面があって、これがバランスが取れていると、大衆文化寿命である半世紀を超え、文化として生き残っていく。ライトノベルは、やや商品(売れ部数、覇権とかのモノ言い)側面が強すぎるので、芸術的な評価を高めないと残っていかない。




辞書的な意味では当然ラノベ芸術であり文学だけど、ここで言われてるのはもっと日常的な用法としての、いわゆる「芸術」、いわゆる「文学」だと思われる。

うーん……

なんだろう。文化として残るためには芸術文学でなくてはいけないと言われると、それは本末転倒ではないかと思ってしまう。小説は「文学」ではなくてはいけないという思い込みから自由だったからこそ、ラノベは読者に支持されたのではないか

こういう姿勢で、たとえば(「芸術」「文学」に位置付けるのは極めて難しそうな)あかほりさとる作品なんかを残すべき文化に含めることができるのだろうか?

検索してみたところ、あのあかほり作品現在セイバーマリオネット外電書化されてないっぽい。ショッギョムッジョ…)

NPOとして国会議員すら巻き込んで(本人のツイートにそう書いてた)活動していくためには必要方便なのかもしれない。それでも、本当に主張すべきなのは、(いわゆる)芸術文学ではなくても文化であるし残す価値がある、ということの方だと思う。


繰り返すが、復刊・図書館計画自体はたいへん意義のあることであり、応援していきたい。それだけに、できれば価値観的にはもう少しだけニュートラル寄りに修正してほしいな、と思う。



追記

本人からブコメが付いた。

https://b.hatena.ne.jp/entry/4749545057711008128/comment/otokinoki

文化として残していく価値はあるの?」というのは、後代にならないとわからないので、まだ50年という若いジャンルでは全部残していくしか無いのよ。



うーん…

誰にとっても、現在評価を問わず一律に「全部残していく」ことができるならもちろん理想的だが、そちらの発言(「ライトノベルにも「芸術品としての価値」を認められていく必要があります」とか「芸術的な評価を高めないと」とか)を見ていると、むしろその逆の思想のように見えて不安である、という話なんだが……

なんか余計に心配になってきた。

2024-01-16

文芸逡巡、さすがににライン超えすぎてる気がしてきた。

イエロージャーナリズム必要悪、とかいう話ではもう済まないわ。

罰金払っても黒字からまたやる構図が完成してるのはヤバすぎる。

罰ってのはね、悪行をやったから受けているんですよ? ターゲットになったやつが悪いかどうかは関係ない。悪い奴なんですよ。

 

何をどうすれば文春にまったかけられるかね? 

2024-01-08

anond:20240107215606

それ女子向けだぞ

男子小学生がそんなの読むわけないだろ

おっさんオタクは「可愛い女の子が表紙=全部おっさん向けエロ」と認識するけど

実際はそういうのは女子向けとして作られてて女子に売れてる

プリキュア男子向けか?違うだろ

女子女子が出る話が好きなんだよ

絵は萌え絵ではなく少女漫画絵だしエロ要素もないしキャラ女子共感するよう作られてるし女子ウケするイケメンも出てくる

つーか少女漫画少女小説おっさん向けエロの違いも分からないのは解像度が荒すぎるだろ

ゾロリとか読んでる低学年までは男子児童書読むけど

中学年以上だと小説読む子は女子に偏ってくる

からつばさ文庫とかみらい文庫のような中高学年向け児童書レーベル女子けが多い

そういうのを読む女子はそれを卒業すると一般文芸ライト文芸に行く

んでその歳の男子漫画動画アニメに行く

大人でも小説読むのは女性が多いし漫画アニメ男性が多いけど10代も同じ

2023-12-22

サークルに困るやつがいる」の添削及びその副産物

サークルに困るやつがい

https://anond.hatelabo.jp/20231222061940

作文が酷すぎるので添削してさしあげる

そして添削してなんかわかったことも書く

 

    

1.情報の整理

自己紹介普通地方大学生

要らない

そいつ普通のやつで、ほんとうに良くも悪くもなんか普通のやつなんだが…

要らない

そいつ実家から大学に通ってる、だから電車大学の最寄りまで向かって、

要らない

そこから大学バスに乗って向かう形になってる。

要らない

そいつサークルに二年生の時に入ってきたのだが、

要らない

そいつは帰るとき当然バス停までは徒歩なんだ。徒歩。

要る

しかしなぜ徒歩が「当然」なのかはわからないし

そいつ以外は別の交通手段があるらしいことが推測できるもののそれが何かも書いてない。

余計なことはゴチャゴチャゴチャゴチャ書いてあるのに

必要情報が色々欠落している。

 

これ言うとばれるかもしれないけど、うちの大学結構敷地がでかくて大学バス停まで、サークルからだと結構時間がかかる、それこそしゃべりながらだから30分ぐらい。

要る情報が含まれ

無駄が多すぎ

しかも実は、サークルからすぐ近くのバス停もあるのだが、なぜか最後までついてこようとする。わけわかんない。そこに向かったらいいと思うんだけど…

「実は」じゃねえ

まとめて書きましょう

 

ていうか明らかに内容が矛盾しててもはや意味がわからない

サークル棟すぐ近くにバス停があるのに歩いて30分の方のバス停を使って帰宅するのは何故?

大幅に想像で補完すれば理由を考えられないことは無いが、とにかく必要なことが全然説明できてない

     

 

2.書き直し 

俺の大学敷地が広く、サークルからバス停までが遠い。

ちんたら歩けば30分かかる。

  

俺達のサークルではバス停まで自転車移動だったが、

今年から入ってきた新入りはバス停まで徒歩移動をする奴だった。

サークルメンバーもその速度に合わせて帰るようにになった。

 

自分にとっては帰宅時間が30分増加しただけで、

そいつとの帰り道の会話も面白くないので苦痛

しかったサークル憂鬱になっている。

  

これ以外全部ぜい肉。

 

  

3 書き直しでも面倒見切れない部分

そいつが居ないとバス停まで何分?

大学バス停まで、サークルからだと結構時間がかかる、それこそしゃべりながらだから30分ぐらい。

こいつのせいで帰宅時間が15分から45分に増えた。

ということは従来はバス停まで所要時間ゼロワープしてたの?

  

学内では何で移動してるの?

トラバ自転車なの?とか聞かれ、焦点のぼやけた回答をしてるので結局よくわからない

(なんとなく賛同してくれてる部分にだけ反応し、確認されてることに答えられない子)

一応自転車だということにしたがはっきりしていない

敷地が広いので大学構内自転車移動が基本の大学

 

自宅がどうたら

自宅から通ってる学生は構内では”当然”徒歩移動になるらしいが、なぜそうなるのかわからない。

まあ相談の本論とは関係いまるごと無駄情報なんだけど、情報中途半端で読む者を悩ませる。

 

バス停の謎

何故サークルメンバー全員でサークル棟近くのバス停を使わないのか。

サークル棟近くのバス停はルートダイヤがよくない?

想像しか出来ない。

   

  

4.元増田の人となりに係る手がかり

おれはこれが時間無駄に思えてならない。本当に無駄くそほど時間の浪費だ。

このレベルの文を書いてしま人間

明晰な思考に基づく効率的生活を送っていると思えない。 

 

書く文章がこれならば口頭の会話もまとまりを欠き説明も下手だろうから

これの相手をする方こそ「時間の浪費」と言いたくなるだろう。

にも拘らず時間の浪費についてこれだけ居丈高攻撃的と言うことは自己客観視がかなり苦手な人物

 

で、疑問なのがサークルのほかの人たち。この人たちはなぜかそれについて一切疑問を持ってない。みたいにおれは感じる。普通に一緒に歩いて帰ってる。

なんでなんだろう?どういうことなんだろう?普通人は面白くなくても一緒にいて苦痛じゃないのか?わかんない。

もしくはこのぐらいは我慢するべきなんだろうか?

言いにくいのだが

問題の新入りは人気者なのではないか

少なくとも既に元増田よりは人気も人望も勝ち得ているのではないか?  

 

話を聞く限りではむしろみんながそいつと帰りたがっているように思えて、

魅力的な面白人物可能性が高いように感じる。

 

ということは、一人で苦痛と不満を疑問をため込んでいる元増田は、

他のメンバー理解や感受している面白味、もっといえば情報を受け取れていない可能性がある。

  

  

5.結論

元増田が誰か特定できる状況では言いにくいことだが折角匿名から言ってしまう。

 

大学生としては異様に下手糞な作文

サークルメンバーの(元増田からすれば)理解不能な不思議な行動

・皆が一緒に帰りたがる人物の話が全く面白くない(おそらく内容や含意が理解出来ない)

トラバに対する要領を得ない受け答え

  

材料や状況をまとめて総合的に考えると

元増田は知能か発達もしくはメンタルヘルスにおけるなんらか支障を抱えているのではないだろうか?

そしてこれまでの人生でそれに気づけていない。

  

社会に出てから気付く人もままいるので珍しいことでもない。

今のうちにきちんとした機関相談して検査を受けてみる方がいいかもしれない。

大学にも相談できるところはあるはず。

 

 

6.文芸としての評価

結果的に 

作文開幕のたどたどしく無駄っぽい部分が全ての伏線になっていて

自己紹介普通地方大学生

と語り手は認識している

そいつ普通のやつで、ほんとうに良くも悪くもなんか普通のやつなんだが…

と語り手は他人普通を判定している

 

という構成になっているんだよな。

まあ文芸じゃないのでこの「普通」に結構言及する当たり

当人もうっすら自己他人の「普通」が気になる、何らかの自覚の萌芽ぐらいは持ってたと見るべきなのかもしれない。

 

 

おわり

2023-11-23

anond:20231123143952

ベルクソンは、文芸作家並みに文章が上手いので、増田は騙されているんだよ。きっと。

彼の言う所の、意識は「純粋持続」として存在しているなんて、どう考えてもフィクションなんだわ。

ニーチェが、暗に「あんバカぁ?」とベルクソン批判したのも当然と言える。

真に賢いのはニーチェ

2023-11-07

anond:20231106233825

元増田です

色々お薦めいただいて助かります

海外児童文学(ダレンシャンとかハリポタとかライラとかナルニアとかDWジョーンズとか)は自分が好きで買い集めてるので子供も読んでるんだけど、モモとかはてしない物語とかみたいな昔からの名作はなんかツボにハマらないみたい…

魔法使いは好きみたいで、ハリポタ映画海外の子供向けのドラマ魔法レシピとか、ミルドレッドとか)なんかも見てるから子供主人公魔法とか不思議な力の話も良いかも…と言う気づきがあった。

ありがとうございます

あと単純に自分夢水清志郎とかずっこけとかパスワードシリーズとか読んでたから懐かしい…

地獄霊界通信っていうちょっとホラー要素のあるシリーズが好きだったけど、今の子は銭天堂っていう不思議ホラーシリーズが人気みたいで、うちの子も好きでよく読んでるしアニメも見てる。

とりあえず挙げてもらったものの中に手持ちの本があったか子供本棚に置いてきました

どれか読んで気に入ってくれたら良いなと〜思います

検閲って言葉が腑に落ちない人がいるみたいだけど、子供主人公作品でも児童書じゃなくて文芸書のジャンルになるといじめ自殺とか性的虐待とかが主題になってるものがかなりあるから、さすがに読ませたくないのよ

児童書でも親に虐待されてるとかいじめられてるとかは出てくるけどそれがメインではないし、あと、海外児童文学キリスト教圏の影響もあるのか自殺すること少なくない?

親に付き添われなくても図書館に行くような歳なら、親に黙って親の本棚子供には開放してない)を盗み見る歳なら、なんでも勝手に読んでくれて構わないけど、小学二年生にはまだ早いというのが我が家方針なので今後も検閲しま〜す!

最後に、めちゃくちゃ読書大好き文学少女でも理系大学院卒業して工場に勤務したりするから読書好きと進路はマジ関係ないと思う

2023-11-06

小学二、三年生の子供にすすめるのにちょうど良い、大人が読んでも面白い作品いかな〜

娘が、分厚くて自分の年齢よりもちょっと難しいレベルの本が読めるのが自分の中で優越感に浸っている様子で、アニメも見るし外遊びもするけど、暇さえあれば本読んでる

今は図書館おすすめの高学年向けの本を一緒に借りてるけど、大人の本(図書館のコーナーが分かれてる)も読みたいらしい

アニメ漫画ノベライズとか、ラノベ系も良いけど、アニメイラストが多くて大人っぽく無いのがあんまり気に入らないらしい。

自分子供の頃は、コバルト文庫とか、もう無いかもしれないけど背表紙が緑で統一されてるラノベ寄りの文庫レーベルとかを好き好んで読んでたけど、今の子供向けの文庫レーベルは確かに表紙とかキラキラした漫画!って感じの雰囲気から大人っぽさは無いかも…読んでみると面白いんだけどな…

普通文芸方面だと、荻原規子梨木香歩上橋菜穂子森絵都なんかも小学生の頃にすきだったから、年齢の近い主人公が出てるのを勧めてみようかなと思ってる

小学生がメインキャラクターで、大人が読んでも面白いやつが良い(勧める前に検閲的な意味で読んでおきたいから)

中学生くらいの内容が理解できてそうなら、伊坂幸太郎とか辻村深月とか中山七里とか加納朋子とか…自分の好きな作家どんどん勧めるんだけどまだ早いかな…

2023-11-03

今どきの自称弱者男性弱者になる努力が足りなすぎる

anond:20231103102823

いやあ、ずっと前からあったよ弱者自慢。

というか、俺も20年前の時点で「これから弱者路線だ」と完全に見定めていた。

10年以上前の俺はその路線意識してネットで振る舞ってたし、実際、そういう売り方でバズる人もいた。

はてなの初期アイドルコンビニ店長ね。

店長のはルーツがだいたいわかる。文芸的な語りの路線で弱さアピールしてた。

まり太宰とか純文学とかフォークソング神田川とか。

「強い男になれない僕の姿を見て、これこそが現実、これこそが真実」ってやつね。

ちなみに俺は学がなかったので、そういう文芸路線は出来なかったし、大嫌いだった。

それもあったので、店長弱者アピールをするたびに俺は一方的攻撃した。

 

さておき、自分弱者になるにあたり、本当の弱者とはなんだろうと考えに考えた。

そこで辿り着いたのは

 

ネットワークでつながる領域の真の弱者、それは友達がいないこと、仲間がいないことである

 

だった。

仲間がいないアピールはどうすればいいか

まず頼りになるバックボーンを持たないこと。

共同体宗教精神的に依存したら弱者とはいえない。

有名人アイドル熱狂するのも仲間を作ることに等しい。

しか精神依存先、依拠先がないのは大変だ。

なのでギャルゲー女の子に甘えた。

甘えると言っても、ファンコミュニティに入ってしまうと仲間を作ってしまう。

ギャルゲー女の子であっても人格を見つけて「俺と同じだ」と同化してしまったら仲間を作るのと同じだ。

なので、「ただの絵」としてギャルゲー女の子を見て、その絵にただ縋りつくことにした。

ちなみに、これはけっこうつらい。

 

次にネットコミュニティ上のふるまいで仲間を作らない。

ざっくり言うと、当時のやり方としてはケンカを売ることだった。

ケンカを売る相手は「目上」だった。

俺より有名なやつ、俺より学歴いいやつ、俺より頭いいやつ、「俺より強いやつ」だ。

重要なのは社会的弱者相手にしてたら弱者になれないってことだ。

相手が誰から見ても社会的強者じゃなければ、俺は弱者になれない。

相手被差別相手では弱者になれない。

相対的な弱さが確保されないからだ。

しかしこれが難しい。

ネットバトルは頻繁に発生してたか論陣で殴りこむのは簡単だったが、問題はすぐに「仲間」が発生してしまうことだ。

俺の書き込みに「同意」とかするやつが出てきてしまうのだ。

同意」されたら、俺は仲間がいることになってしまう。

仲間がいたら弱者ではない。

から最大の敵は「俺の意見に賛成するやつ」だった。

なので同意とか書いてくるやつがいたら、そいつを敵認定して攻撃の矛先を向けた。

弱者アピールするためには、常に弱者で居続けるためには、多数派になってはならない。

ということは、周囲の全てに対し攻撃し続けなければ、弱者とはいえない。

 

しかし、そうやって攻撃し続けると、被差別者を攻撃してしまうこともあった。

そうなると弱者としてはなりたたない。

弱さアピール根拠が薄れてしまう。

現実の学のなさや金のなさで勝負しようとすると、途上国の貧民などいくらでも下がいる以上、ネットでのふるまいでしか弱者になれない。

そして当然だが、大前提として仲間を作ってはいけないので根本的にSNS的なネットと相性が悪い。

SNSが未熟だったころは「友達いない」と言い張れたが、SNSだと「フォロワーいるじゃん」となってしまう。

弱者路線は正解だった(現にいま、こうして流行している)が、限界も見えていた。

体力的にも友達を減らす方向性は大変だ。

現にいま、ほぼ話す友達は誰もいなくなったが、それなりにつらい。

 

という感じで、弱者アピールは、昔からあった。

しかし今どきの自称弱者男性は、弱者男性としては全く弱くないと思う。

なにしろ仲間を作りすぎである

徒党を組んだ弱者など、弱者ではない。

SNSで「つながりたい」と言いつつ弱者アピールするのは、弱者でいる気が全然ないとしか思えない。

もうちょっと弱者になる努力すべきだと思う。

2023-10-02

anond:20231002011601

小説を書いて公募に出す

人への共感性の乏しいASDには文芸は不向きやろ(芸術以外の分野に関する評論批評などなら別かもしれないが)

自分のワークを世に知らしめたいという承認欲求を満たすのが主眼なら、オープンソースソフトウェアへのコントビュートとか別の道を目指すべきじゃないか

2023-09-29

anond:20230929231438

完璧なバッドエンドって、「戦いはまだ続く…」的な余韻(モンスターパニックにありがち)とか一縷の希望を残しちゃダメだと思うし(『なるたる』とか)、不条理無常こそこの世の真実、的な教訓が匂わされるのもなんか違う気がするので、そういうのをすり抜けてただひたすら何の希望も学びもない、かつポピュラーってクソ難しいと思う。

題名書けないけど、賞取って話題になってる最近推理小説が完全にバッドエンドだった。探すならミステリーな気がする。

文芸だと『パンク侍、斬られて候』が思い浮かんだけど、これも最後にほんの少し希望残ってるなあ。

2023-09-27

みんなどうやってトレンドについていってんだよ・・・

一般人みたいに流行J-POPK-POPも知らないしテレビも見ない

ファッション流行なんてまったく分からんし街中でどんな店が今人気なのかも知らない

そこにリソースをつぎ込むべき分をオタク系のあれこれに注いで生きてきたわけだけど、

まりにも追いたいものが多すぎてどれこれも中途半端になっている現状が辛すぎる

仕事をしつつ、家事をしつつ、筋トレなど運動をしつつ、必要勉強時間も確保しつつ、

政治経済ニュースチェック、国際情報チェック、技術系の情報等をチェック、ついでにはてな

ゲームアニメ、V配信マンガラノベを消化、偏るのも問題から一般文芸ノンフィクションも読んで、

実写映画も見て、諸々の動画も見て、オーディオブックポッドキャストでも聴く

5chとXとTiktokをメインになるべくトレンドを追いながら、翌日の仕事に支障が出ない程度には適度に睡眠も取る

これだけやっても、ていうか絞ってないからなんだろうが、どうしても追い切れていなくて浅いし、

かと言って、ただただ消化するだけじゃ意味もないから、じっくり時間を取って楽しみしたいんだが、それをするとどんどん取り残されていく

リアルタイムでの盛り上がりには当然間に合わないし、みんなどうやってエンタメ系の消費を回してんだ

2023-09-23

anond:20230923193801

うーん、元増田の言ってることに正面から答えるなら、

文芸批評のような見方アニメ評価している人たちなら、たぶんファーストガンダム評価が一番高くなるから、そういうファーストファンが他のガンダムは劣っていると言い出すことがおかしいとは(俺は)思わない。

そういう評価軸を持った人たちだということ。

そういうファンキモいとか嫌いとか思うのは自由だし、無理に友達にならなくてよいとは思う。

2023-09-18

ラノベ漫画でいうと少年マンガくらいのカテゴリしかない

それなのにラノベオタク向け小説のすべてみたいに語るバカが多くて困る

ラノベ少年マンガ以外の作品は無い

マンガ青年向けも少女向けも児童向けも、ホラーアダルトBLもある

小説でそれらを担うのはキャラ文芸とかティーン小説児童書、ホラー官能である

カテゴリになっていて、ラノベの中には内包されていない

ラノベだけをマンガと比べる奴の視野は狭いし、ラノベを過大に考えてしまっている

2023-09-07

anond:20230907013538

なんか二重投稿になったから消したら跡が残ってやがる。めったに書かねえから増田よく分からん

本当にそれが校正者としての正しい姿勢だろうか。校正者は「間違いを正す」存在ではなく、「間違いの可能性がある部分を指摘する」だけの存在じゃなかろうか。

当該部分を直すかどうかは筆者が決める。デスクが決める。編集部が決める。その判断校正者は担わない、自分はそう考えながら校正仕事をしている。

疑問出しへの温度感現場ごとで違うんじゃねえかなあ。

もちろん「俺の赤は絶対正義!」なんて思っちゃいないけどよ。

俺は社員じゃなく孫請けの弱小フリーからさ(ブコメ大手正社員様だと勘違いされてるのは笑った)、そもそも信頼されてねえんだ。「明らかな誤脱以外は極力入れるな」ってな。

決定権を持ってるのは大前提として、著者や編集が言いたいのは「余計な仕事を作るな」って訳だよ。

別にそいつらが傲慢な訳じゃねえ。ちょいと特殊現場で、俺も校正者の指摘を採用するかどうかの判断を任せられたことがあるけど、ありゃあ結構精神的にクるぜ。

決断には脳のリソース必要って話だが、それをずーーっと一日中、どっちでもいい言い回しの変更やクソどうでもいい指摘を見せられては赤字で消してると、イライライライラしてくる。

うそう。「指摘を入れない美学」と「入れる美学」はベテランの間でも結構対立しててよ。酒の席で喧嘩になってんのを見たことがあるぜ。

俺か? 俺は……怒られなきゃどっちでもいいな。ただ、「自分はこんな細かいことに気づけたぜ」ってオナニーにはならないようにはしてえな。

この仕事はいだって、誰のためにやってるのか分かりゃしねえ。著者の側に立つのか、読者の側に立つのか、作品の側に立つのか……人が嫌いでこの仕事を始めたのに、どうしてこんな三つ巴の中間管理職みたいなことしなきゃなんねえんだ。

指摘される=自分自身を否定される、ではないはずなのに、それを担う校正者は何かと悪者にされがちだ。

そうかな。俺はアホだから意見否定人間性否定だと受け取りがちだぜ。

そうでなくたって、魂込めて書かれたものに「こうするともっと良くなりませんか?」って鉛筆入れるのは結構怖いことだし、そこは肝に銘じなきゃいけないと思う。

ただこれは、俺がその昔あるライターに「お前、その指摘本気で書いたのか?」って詰められたのをまだ引きずってるだけかもな。この文章は口が悪いが、よく吠える犬はビビってるだけなんだよ。情けない話だな。

ああそうだ、指摘はバンバンやってくれ、多けりゃ多いほど助かるって現場ももちろんあるけどな。どっちが良いって話じゃねえが、こっちの方が気はラクだ。

校正校閲は、今日知ったこと、ずっと前に少し聞いただけのこと、何の役にも立たないと思っていたこと、それらのすべてが無駄にならない仕事だと思う。

それは本当に俺もそう思う。生涯勉強だよな。テニスプレイヤーの話も良かったぜ、聞かせてくれてありがとな。

俺がこの仕事に就こうとした理由ひとつに、「一生勉強せざるを得ないから」ってのがある。別に勉強が嫌いって訳じゃねえんだが、俺は怠惰人間から、学ばなきゃ飯が食えない状況したかったんだ。

でも結局、今も休みの日はずっと布団から起き上がれねえ。脳が腐っていく音がする。そのうち飯も食えなくなるんだろうさ。

からないことでも「これって本当に正しいのかな?」と検索するだけでも違ってくる。

公式で「徒歩10分」の表記を見ても、GoogleMapできちんと確認する元増田絶対に良い校正者だ。

自分YouTubeで鳥の鳴き声を調べたり、何十年前のその日が本当に雨だったかどうかを気象庁HPで調べたりしてる。

冥福をお祈りする」との表記があれば、その故人が仏教信仰していたかどうか、できる限り確かめたり……

まあこういうのは、校閲の“楽しい部分”なんだろうけどさ。あとのほとんどは元増田の言うように“シャーペンの先っぽで一字一字ゲラ文字をぷちぷち押さえたりするだけの仕事”だったりするけど。

GoogleMapの件はたまたまだ。近くにある別の店の情報を調べてたら、前の店は調べ済みだけどどうにも食い違ってそうだぞ、って気づけただけだ。いちいち調べるほど、俺は殊勝な人間じゃない。

「こんな単価で真面目に調べしてるんじゃねえ」「時間かけていいなら良い仕事なんて誰でもできるんだ」、よく言われたよ。

増田のとこは、校正に金と人をかけられる、いいとこなんだろうな。

この仕事の質は、自分時間と気力や、会社の金とトレードオフだ。まあ、どんな仕事でもそうなのかもしれんが、あいにく俺は校正しか知らねえ。

雨の話で思い出したが、あったじゃねえか。「小説のウン年前のその日は月が出ていたか」って指摘がネットでバズったこと。

あれは周りでもちょっと話題になってよ。

業界入ったばかりの俺はキャッキャ喜びながら「この指摘すごいっすね!」って先輩に言ったんだよ。そしたら難しい顔されてな。先輩に言わせりゃよ、「こんなの、たまたまOKだったか美談になってるだけだ」ってさ。

もしその日が大雨だったとしたら? 新月だったら? そんな指摘を著者に入れてどうなるんだ。

「俺の世界じゃその日は月が出ているんだ」って突き返されるか、その美しい描写がまるまる消えるか。いったいこの指摘、誰が得するんだ?

増田さんアンタは、ニュースノンフィクション現場なのかい? だったら細かい指摘は大事だ、厳密であれば厳密であるほど良い。

俺は一応どっちもやるけど、文芸は何が地雷になるか分からん分からん程度の腕しかいから、俺にはあんまり依頼が来ねえ。憧れの作家うんぬんは、本当にたまたまだ。

冥福仏教信仰の話はまるで発想になかった。毎回調べることは俺にはできないが、覚えとけばいつか役に立ちそうな視点だ。ありがとう勉強になった。

とにかく、AIに取って代わられるその日が来るまで、このへんてこな仕事を楽しみたいよ。誰にも求められてないと感じる日があっても、意味のない仕事だと嘲笑されることがあっても、校正仕事がこの世界にずっとあるといいな。

そうだな。

別に俺もこの仕事が嫌いじゃねえ、というかこの仕事以外で食える気がしねえ。賎業とは書いたし実際本気でそう思ってるが、校正がなければ俺は野垂れ死んでる。

お互い、何とかやってこうぜ。

2023-08-30

https://anond.hatelabo.jp/20230830030711

だって版元角川だぜ?

角川なんて人権意識ゼロ思想を捻じ曲げるようなラノベとか文芸書出しまくっているし何をいまさらって感じ。

 

というかモノホンヘイト本しまくっている徳間書店の堕ちっぷりに比べりゃ角川すらまともに感じちゃうしもう終わりだよこの国。

2023-08-26

anond:20230826005213

根拠なく創作呼ばわりする中傷

まぁ、よくある創作文芸から……

日記サイトフィクションだと思って読むスタイル否定しないか

日記を読みにくる読者と筆者に押し付けるな

っていうか、そんなんで増田を楽しめるのか?

せめて読者の自分も「日記を読んでるテイ」でフィクション登場人物になりきって読もう、とか思わんのか

2023-08-08

なぜ図書館には漫画ゴシップ誌がないのか

「なぜ図書館で本を借りることは恥ずかしいのか?」

https://blog.tinect.jp/?p=82951

図書館は、基本的人権ひとつとして知る自由もつ国民に、資料施設提供することをもっと重要任務とする。

1.日本憲法主権国民に存するとの原理にもとづいており、この国民主権原理を維持し発展させるためには、国民ひとりひとりが思想意見自由に発表し交換すること、すなわち表現の自由保障が不可欠である

知る自由は、表現の送り手に対して保障されるべき自由と表裏一体をなすものであり、知る自由保障があってこそ表現の自由は成立する。

知る自由は、また、思想良心の自由をはじめとして、いっさいの基本的人権と密接にかかわり、それらの保障を実現するための基礎的な要件である。それは、憲法が示すように、国民不断努力によって保持されなければならない。

2.すべての国民は、いつでもその必要とする資料を入手し利用する権利を有する。この権利社会的保障することは、すなわち知る自由保障することである図書館は、まさにこのことに責任を負う機関である

3.図書館は、権力の介入または社会的圧力に左右されることなく、自らの責任にもとづき、図書館間の相互協力をふくむ図書館の総力をあげて、収集した資料と整備された施設国民の利用に供するものである

4.わが国においては、図書館国民の知る自由保障するのではなく、国民に対する「思想善導」の機関として、国民の知る自由を妨げる役割さえ果たした歴史的事実があることを忘れてはならない。図書館は、この反省の上に、国民の知る自由を守り、ひろげていく責任を果たすことが必要である

5.すべての国民は、図書館利用に公平な権利をもっており、人種信条性別、年齢やそのおかれている条件等によっていかなる差別もあってはならない。

外国人も、その権利保障される。

6.ここに掲げる「図書館自由」に関する原則は、国民の知る自由保障するためであって、すべての図書館基本的妥当するものである

図書館自由に関する宣言」とやらにはこんな大層な宣言がされているようだが、実際に図書館に置かれている本は小説教育的な本ばかりで偏りがたいへん大きい。

雑誌もあるにはあるが技術的なもの文芸関係のものばかり。

国民の知る自由を謳うのであれば漫画や週刊SPA!週刊プレイボーイなんかも置くべきでは?

TOUGHを読む自由は?バカサイを読む自由は?

国民の知る自由などと御大層なことを言っておきながら、実際には体よく国民教育したいだけではないか

図書館図書館が本気で国民の知る自由を守る立場にあると思っているのなら、あらゆる書籍から平等に本を選定して収蔵すべきでは?

2023-07-31

anond:20230731173308

エチエチな美少女なんて生まれ得るんだろうか?」までは適度に気持ち悪くていい感じの増田文芸だったのに、そのあとが嫌な感じの気持ち悪さ出てる

2023-07-28

anond:20230728231421

でもそっちのが金は稼げるし

文芸方面エンタメで売れてから

お遊びでやればいくね?

小説なんか誰でも書けるし今時自費で本も出し放題

けど増田小説でくってくことが目的なのでしょ?

2023-07-26

anond:20230725231257

おもしろミステリとは何か」を語るなら、まず「ミステリとは何か」を定義する必要がある。私は以下のように定義をしている。

 

 

倒叙ミステリ」のように犯人側が殺人を犯す心理を描いていく作品もあるのだが、本エントリではとりあえず上記定義を厳密に適用し、倒叙ものミステリではないとする。また東野圭吾容疑者Xの献身』のように、犯人側と探偵側の視点が入り混じり、その構造自体が読者へのサプライズになるような高等テクニックを用いた小説もあるのだが、こういうものも一旦ミステリではないとする(古いミステリファンならご存知だろうが、実際に『容疑者Xの献身』が本格ミステリなのか否かで、大議論が起きましたな)。

 

面白いミステリとは何か

ミステリとは〈謎を追う構造を持つ物語である。その謎には、大きく分けて二種類がある。〈人間の謎〉と〈トリックの謎〉だ。

ブコメでも出ているが北村薫の「私」シリーズ典型的な前者で、日常の中で発生する何らかの謎を解いていくと、その謎に関わった人間ドラマに突き当たるという構造を持つ(ざっくりと説明しているので、多くの例外を切り落としている)。ストーリーミステリ構造が使われていて、サプライズも用意されているものの、最終的には人間ドラマを描くことが主眼の小説と考えていい。

翻って「トリックの謎」というのはいわゆる〈本格ミステリ〉と呼ばれるジャンルで、絶対不可能方法殺人などが行われ、犯行に使われたトリック自体面白さで読ませるものと考えればよい。綾辻行人十角館の殺人』はもろにこちらに当てはまり、実際にトリック自体が斬新で衝撃があったため、名作としていまに至るまで読みつがれている。

ミステリを巡ってしばしば問題になるのが〈人間が描けていない〉という件だ。平たく言うと、トリック小説人間ドラマとの相性が悪いのだ。人を殺すならば夜道で後ろから刺せばいいだけで、わざわざ密室を作ってその中に閉じ込めたり、アリバイトリックを仕掛けて警察を欺いたり、クローズドサークルの中で大量殺人チャレンジしたりなど、コスパの悪い行動を取る必要はない(実際に、現実世界本格ミステリのような事件存在しない)。トリック小説としての面白さを作り込めば作り込むほど「こんなことをする人間がいるわけないやん」という問題が浮かび上がり、リアル人間ドラマからは遠ざかる。これは構造的に仕方のない問題であり、謎解きミステリ文学賞レースで弱い理由もここにある。

増田は〈トリックの謎〉に特化したミステリに対し〈キャラクター描写ストーリー偏重〉する読みかたをしており、こう読まれるといかに名作といえどつらいものがある。アダルトビデオを見て「ストーリーがめちゃくちゃじゃないか」と言っているようなもので、〈トリックの謎〉系の小説を読む際はモードを変えなければならない(とはいえ十角館の殺人』が小説として稚拙すぎるというのは私も同意するところで、いかトリックが斬新であろうともこんなもん評価できるかという増田の主張は、理解できる面もある)。

まとめると、ミステリには二つのタイプがあり、それぞれ別の軸で評価しなければならないということだ。〈人間の謎〉を描くタイプミステリでは、ミステリとしての驚き + 最終的に描かれる人間ドラマの深度が評価ポイントとなり、〈トリックの謎〉を描くタイプミステリでは、ミステリとしての驚き + トリック面白さが評価ポイントとなる。「面白いミステリ」とは、その作品が属するジャンルで高いポイントを得たものといえるだろう。両者をごちゃまぜにして測るべきでない物差しで測ってしまうと、価値を見誤る。

殺戮に至る病』は読んだのが昔なので覚えていないのだが、構造的にはサイコサスペンス + ラストに驚きがあるという作品だったと思うので、ここではミステリとしては扱わない。

上記2作はミステリとして何が優れていたのか

上述の通り。

自分ミステリを楽しむには何に着眼すべきなのか

キャラクター描写ストーリー偏重〉するのであれば、〈人間の謎〉を主眼に置いた作品を読むのがよいかと思う。とはいえ十角館の殺人』以降、綾辻行人はぐんぐん小説が上手くなった人なので、例えば代表作『時計館の殺人』なんかだと、あくまトリック小説ではあるのだが、小説としてのエグみは『十角館』よりもだいぶマイルドになっており増田も楽しめるかもしれない。

おすすめ作品

米澤穂信『王とサーカス

米澤穂信ミステリ構造を使いつつ、それを深みのある人間ドラマと融合させていくことに長年取り組んでいる人で、『王とサーカス』は代表作のひとつでもある。2001年カトマンズで起きたとある政変テーマとなっているが、殺人事件の謎を主人公女性記者が追っていくにつれ、〈報じるとはなにか〉という現代的なテーマが浮き彫りになる。磨き上げられた体温の低い文体も素晴らしく、読んでいる最中カトマンズの街を旅している気分になる。

島田荘司『奇想、天を動かす』

人間の謎〉と〈トリックの謎〉は相反するというようなことを書いてきたが、それをムリクリ融合する試みも過去何度も行われており、島田荘司はそれを最高レベルで達成した作家のひとりである。『奇想、天を動かす』では作中で大トリックが使われているものの単なるトリック小説ではなく、読むにつれ戦後日本という巨大なテーマが立ち上がってくる。

連城三紀彦『宵待草夜情』

連城三紀彦は〈人間の謎〉を描くことに主眼を置くタイプミステリ作家で、吉行淳之介を思わせる優れた文体をもっているのだが、そういった文芸調の作品にやけにハイコンテクストで作り込んだミステリ様式を持ち込むあたりがユニーク作家である。『宵待草夜情』はいずれも重厚人間ドラマが描かれつつ、そこに作り込まれミステリの要素が投入されていて大変面白い最高傑作と呼ばれる「花虐の賦」も収録されている。

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