はてなキーワード: 平成7年とは
今年もそろそろ終わる。
俺は来年40歳になる。10年前に何してたっけ?どんなことがあったけ?20年前は?
思い出そうとしてみたが、覚えていることはあまりなかった。
そこで大好きなウィキペディアを開いてみたら、おもしろかった。
西暦をたたけばその年に起こった出来事や流行ったものごと、世相がまとめられている。
すげえな。
「おっ」とか「へー」とか「なにそれ」と思った出来事で100年を振り返ってみる。
2014年の10年前と2015年の10年前。
1614年と1615年までさかのぼれば、それぞれ大阪冬の陣と夏の陣までいけるのだが、400年はけっこうしんどい。
とりあえず100年。
------------------------------------------------
・自衛隊イラク派遣の陸上自衛隊本隊第一陣がイラクのサマワに入る
・関西電力美浜原子力発電所(福井県)で蒸気漏れ事故が発生、作業員5人が死亡
・アテネ五輪(柔道の野村忠宏選手が五輪3大会連続で金メダル獲得)
・「新潟県中越地震」死者68名
2005年(平成17年)
・中部国際空港が開港
・アンゲラ・メルケルがドイツ首相に就任
・1年を通じて1899年以来初めて死亡数が出生数を上回る
------------------------------------------------
1994年(平成6年)
・関西国際空港が開港
・オリックスのイチローが史上初の1シーズン200本安打を記録
1995年(平成7年)
・警視庁の国松孝治長官狙撃事件(重傷)
・オウム真理教総本部前で村井秀夫幹部が刺殺される
・『新世紀エヴァンゲリオン』放送開始
・俺ハタチになる/この年はテレビばかり見ていた気がする。
------------------------------------------------
・中曽根首相が首相として戦後初の靖国神社参拝
1985年(昭和60年)
・東京都に新両国国技館が完成、横綱・北の湖が引退
・NTT(電電公社)とJTT(日本たばこ産業)が民営企業として発足
・豊田商事の詐欺事件についてマスコミが取材中、報道陣の前で永野一男会長が暴漢2人に刺殺される
・フジテレビで夕方のバラエティ番組『夕やけニャンニャン』が放送開始
・たこ八郎が水死
・阪神タイガースが日本シリーズで、西武ライオンズを破り4勝2敗で日本一
------------------------------------------------
1974年(昭和49年)
・永谷園が「あさげ」を発売
・日本赤軍がオランダ・ハーグにあるフランス大使館を占拠(ハーグ事件)
・ウォーターゲート事件でニクソン米大統領辞任
1975年(昭和50年)
・まるか食品が「ペヤングソースやきそば」を発売
・山陽新幹線博多まで開通
・広島東洋カープが初優勝
・イギリス保守党の党首にマーガレット・サッチャー選出
・沖縄国際海洋博覧会開幕
・俺が生まれた
……俺と同い年の人たち
・アンジェリーナ・ジョリー(女優)
・上原浩治(野球選手)
・高橋由伸(野球選手)
・俺(商店街で鮮魚店を経営)
------------------------------------------------
・本田技研工業が「S600」を発売
・日本人の海外観光渡航自由化。ただし年1度、所持金500USドルまでの制限付き
・東海道新幹線開業
・坂本九『明日があるさ』がヒット
1965年(昭和40年)
・淀橋浄水場廃止
・中国で文化大革命が始まる
------------------------------------------------
1954年(昭和29年)
・日本の高度経済成長期が始まったとされる年
・NHKが大阪と名古屋でテレビジョン放送開始
・ニッポン放送開局
・琉球放送(RBC)開局
・遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」が米国の水爆実験によって発生した多量の放射性降下物を浴びる
・洞爺丸事故
・加藤芳郎の4コマ漫画『まっぴら君』が毎日新聞夕刊で連載開始→2001年終了
1955年(昭和30年)
・武田薬品工業が総合感冒薬「ベンザ」を発売。
・ワルシャワ条約機構結成、冷戦激化
・広辞苑初版発行(岩波書店)
・後楽園遊園地が完成
・自由民主党と日本社会党の二大政党制(55年体制)が始まる→1993年崩壊
------------------------------------------------
1944年(昭和19年)
・全国の新聞で夕刊が廃止
・日本軍がインパール作戦を開始
・連合軍によるパリの解放
・東海道沖で東南海地震発生/マグニチュード7.9、死者・行方不明者1,223人、建物全壊36520件
1945年(昭和20年)
・ 2月 4日 ヤルタ会談(ルーズベルト、チャーチル、スターリン)
・ 2月14日 近衛文麿が昭和天皇に早期和平を提案(近衛上奏文)
・ 6月13日 大田実司令官が「沖縄県民斯ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」と打電した後自決
・ 6月23日 沖縄守備軍司令官牛島満が摩文仁司令部で自決/実質的な戦闘終結
・ 8月 6日 広島市へ原子爆弾投下
・ 8月 9日 ソ連軍が満州へ侵攻して対日参戦開始
・ 8月 9日 長崎市へ原子爆弾投下
・ 8月10日 御前会議(ポツダム宣言の受諾の可否について)
・ 8月27日 占領軍向け特殊慰安施設の第1号開業(小町園、東京大森)
・ 9月 2日 東京湾上の戦艦ミズーリ艦上で、重光葵・梅津美治郎らが降伏文書調印(第二次世界大戦終結)
・ 9月25日 外国人記者2名が昭和天皇にインタビューを行う
・10月19日 駅名の表記が左書きに統一される
------------------------------------------------
1934年(昭和9年)
・日比谷映画劇場開場
・忠犬ハチ公銅像除幕式
・満鉄が大連―新京間で「特急あじあ号」の運転を開始
・東北地方で冷害が発生、凶作被害甚大
1935年(昭和10年)
・築地市場開場
・フランス人民戦線結成
・天理教本部が脱税で捜索
------------------------------------------------
1924年(大正13年)
・皇太子裕仁親王(後の昭和天皇)と良子女王(後の香淳皇后)ご成婚
・日本でメートル法が採用
・阪神甲子園球場完成
・トーマス・マン『魔の山』
1925年(大正14年)
・イタリアのベニート・ムッソリーニが独裁宣言
・日ソ基本条約締結(日本はソ連を承認)
・治安維持法公布
・朝鮮総督府庁舎完成
・上海で五・三〇事件
・広東に国民政府が成立
・鈴木商店(後の味の素)設立
・芦ノ湖にブラックバスが放流
・娯楽雑誌『キング』創刊
……これ読んだ若い頃、スーパーのおさかなコーナーで働いてた。
まな板の上にレモン置いて帰ろうかと思ったな。
なつかしい。
------------------------------------------------
1914年(大正3年)
・孫文らが東京で中華革命党を結成
・サラエヴォ事件→オーストリア=ハンガリー帝国がセルビアに最後通牒
・『少年倶楽部』創刊
1915年(大正4年)
・第一次世界大戦:ドイツ海軍がイギリス周辺を交戦海域に指定して、Uボートによる無制限潜水艦戦が開始される
・サマセット・モーム『人間の絆』
・芥川龍之介『羅生門』
------------------------------------------------
数字と固有名詞と記憶と今がごっちゃになって、ちょっと気持ちいい。
自分がさかなクンと同い年なのは知っていたが、ぺヤングとも同い年とは知らなかった。
それと昭和、長いな。
明日も朝早いし、そろそろ寝る。
ハックルさん @huckleberry2008 から「はるかぜちゃんへ」
これってようは、春風が悪いってことだけど、田母神のセカンドレイプ発言
https://twitter.com/toshio_tamogami/status/259433401663246338
「沖縄女性暴行事件でテレビが連日米兵の危険性を訴えるが、この事件が起きたのは朝の4時だそうです。平成7年の女子高生暴行事件も朝の4時だったそうです。朝の4時ごろに街中をうろうろしている女性や女子高生は何をやっていたのでしょうか。でもテレビはこの時間については全く報道しないのです。」
となにが違うか分からない。
加害者の責任について述べず、被害にあった責任を被害者に帰するってところは全くおなじでしょ?
「女は夜出歩くな」というのと「子供はTwitterするな」って結論も何がちがうの?
なのにかたや正論と言われ、かたや叩かれまくる。
はてブ住民の判断基準が全くわかりません。
http://b.hatena.ne.jp/entry/twitter.com/toshio_tamogami/status/259433401663246338
オウム元信者であり、地下鉄サリン事件実行犯の広瀬健一氏が、平成20年に大学生へ向けて書いた手紙(忠告)をまとめました。
Q&Aオウム真理教 ―曹洞宗の立場から― | 曹洞宗 曹洞禅ネット SOTOZEN-NET
上記事は1995年に書かれたそうですが、非常に面白かったです。特に、この宗教界からオウム真理教へのAnswerの一つとして
が挙げられていましたね。同様に
若者の宗教的志向性は今後どのように展開するのか、それにたいして教義・教学はどう対応するのか。こうしたけっして容易でない問題への組織的取り組みこそが、いま教団内で強く求められているのではないでしょうか。
と前述のエントリで書かれていますが、一般人である私たちこそ(まさに自分も学ぶべきだと)理解すべき項目は全く逆で、特定の宗教を比較した“教義や教化法の差”ではなく、それを信じてしまう人間側の“信仰生成過程の不可思議さ”でしょう。何故なら人は何かを“信じる”ことなしに、決して生きられず、常にオウムのような組織や教化法と隣合わせに生活しているからです。一度信仰を持った人にとって、その世界観は絶対であり、いくら一般的な通念に反した教義だとしても、自分の方が正しい生き方を貫いていると固辞してしまいます。
では頑な信仰は、一体どのように形成されていくのでしょうか?そして今の時代を生きる若者の宗教的志向性は、時代によって変化しているのでしょうか?
この問いの核心に迫り、私が最近読んで非常に共感した文章があります。それがオウム元信者であり、地下鉄サリン事件実行犯、広瀬健一氏の獄中手記です。
ところで、この文章を執筆している私ですが、昭和~平成のちょうど狭間くらいに生まれました。“地下鉄サリン事件”は、平成7年(1995年)に起こり、当時から今でも語り継がれている重大な事件です。ただ、私が育って物心がちょうど付いた頃くらいから“オウム真理教”や“松本智津夫被告”という言葉がTVから流れており、事件の顛末は当事者としてあまり覚えておらず、どちらかと言うと阪神淡路大震災のTVニュースの方が記憶に残っています。しかし、私と宗教との関わりは、大学生活が始まってから急速に近づきました。端的に言えば、一般的に「カルト」と呼ばれる宗教団体と出会い(当初は、そんな様子を見せずに近づいてきた)、教えを受け、それを忠実に守る人生を送るところだったからです。途中で教えている内容に懐疑を持ち、ネットで検索して団体の性質を知り、自ら関わりを絶って忠実な信徒になることを避けられました。ただ、まさか自分がカルトにハマるとは思っておらず、今考えるとかなり勉強不足、世間知らずの人間でした。それから自分でも宗教や人間の信仰・思考に関する本を読み漁っており、つい半年程前に広瀬氏の文章に出会いました。
『オウム元信者広瀬健一氏の手記「学生の皆様へ」』(2008年公開)
※綺麗な字ですね。ちなみにvol.6の最後に、関係するリンク先を全て記載しています。
この文章は獄中に居る広瀬氏が平成20年に執筆した文章で、総量はA4で59枚、約3万文字もあります。この手記自体はフェリス女学院大学の学生に向けてカルト予防のための講義を行うに当たり、藤田庄市という方がその資料として広瀬氏に執筆をお願いし実現したそうです。昭和63年頃、まだオウムが無名の団体だった頃。自らが、“オウム真理教のナウい教化法”にハマり、染まり、ついには地下鉄サリン事件の実行犯になってしまった広瀬氏。オウムと係わる中で、どんな心理状況に陥ったのか。広瀬氏は本や研究論文も参考にしながら自身の宗教的経験に言及しています。(実際に読みたい方のために、各項目できる限りAmazonや記事のリンクも記載しました。)オウムと禅の比較や、カルト組織の特徴、スピリチュアルにも言及されており、非常に貴重で興味深い内容です。最近、オセロの中島氏と占い師との共依存関係が話題になり、洗脳やマインドコントロールの話も耳にするようになりましたね。この文章は長いので、時間がある際にじっくり読んでもらい、もう一度カルトの存在、洗脳や信仰に対する認知を深めてもらいたいです。
そしてできるなら、FacebookやTwitterでこの記事をシェアしてもらえないでしょうか?大学に入ったばかりの新入生は、カルトの存在にリアリティを感じられないはず。サークルの勧誘期間中は、カルト教団の一番活動し易い時期だからこそ、この警告を全国の大学生にも読んでもらいたいのです。本当に、私の二の舞になって欲しくありません。また、原文を忠実にテキスト化していますが、他人の文章のため間違っている箇所があればぜひ指摘して下さい。(何箇所か英文もテキスト化できていません。どなたかテキストにしてもらえませんか?追記致します。)
最後に、地下鉄サリン事件を通じて亡くなった方のご冥福をお祈りすると共に、オウム真理教、並びに全国のカルト教団を通じて被害を被った方々の苦痛が、一刻も早く和らぐよう祈っています。
学生の皆様へ
「生きる意味は何か」―皆様は、この問いが心に浮かんだことはありますか。
この質問から私が始めた理由は、それが皆様の年ごろの人たちが抱きがちな問題であり、また、若者が「カルト」に係わる契機ともなるからです。
オウム真理教による事件以降も、「カルト」に対する警戒の呼びかけにもかかわらず、その被害が跡を絶たないようです。そのために、「カルト」に関する講座が貴公に開設されたのでしょう。そして、講師の方から「カルトへの入会を防止するための手紙」を皆さま宛に書くようお話がありましたので、引き受けさせていただきました。それが私の責務と思われたからです。
私は地下鉄サリン事件の実行犯として、被害関係者の皆さまを筆舌に尽くし難い惨苦にあわせてしまいました。そのことは心から申し訳なく思い、謝罪の言葉も見つかりません。また、社会の皆さまにも多大なご迷惑をおかけ致しました。その贖罪は、私がいかなる刑に服そうとかなわないと存じております。せめて、このような悲惨な事件の再発を防止するための一助になることを願い、私の経験を述べさせていただきたく思います。
カルトに係わる契機
前述のように、「カルトへの入会を防止するための手紙」を依頼されたのですが、いわゆるカルトのメンバーとしては、私はオウム真理教の信徒の経験しかありませんので、主にオウム真理教(以下、オウムまた教団)の話になります。
カルトは多様なことがらを提示して入会の勧誘をするそうです。オウムもその唯一の目的である解脱、悟りだけでなく、ヨガによる健康法や能力開発の方向からも勧誘するよう私どもに指示していました。そのため、信徒の入信理由は様ざまでした。
しかし、信徒の入信理由の特徴は、たとえば「生きる意味」に対する問いのような、解決が極めて困難な問題に関係があったことではないでしょうか。ただし、この「生きる意味」は、仕事に対する生きがいなどの日常的なことではありません。たとえば、「生まれてきた目的」に係わるような、形而上的ともいえることです。それゆえ、この問題はこの世における解決が困難です。仕事に対して生きがいが感じられないならば、適当な仕事を探せばよいのですが、「生まれてきた目的」などはその存在自体問題になることでしょう。
ところが、オウムは「超越的世界観」を有し、この類の問題を解決する機能がありました。これは、日常を超えたオウムの世界観においては、「生きる意味」や「生まれてきた目的」の解答が与えられており、信徒がその世界観を受容すると問題が解決するということです。他方、この世界観は非現実的であるために、それを受容した信徒は一般的社会における生活に適応しにくくなり、家族や学校、会社から離れて出家していきました。さらに、教団で集団生活をしているうちに、規範意識まで非現実的な教義に沿うものになり、ついに違法行為をするまでに至りました。
このように、「生きる意味」に対する問いはカルトに係わる契機にもなるので、その心理状態への適切な対処を考える受容があると思います。そのためにまず、その具体例をお話します。
私自身は、高校三年生のとき、「生きる意味」の問題を明確に意識するようになりました。そのきっかけは、家電商店で値引処分された商品を見たことでした。商品価値がたちまち失われる光景を観て、むなしさを感じたのです。ところが、それ以来、私はこの「むなしさの風情」を通して世界を見るようになってしまったのです。事あるごとに、物事の価値が気にかかりました。結局は、宇宙論のいうように、すべては無に帰してしまうだけではないのか…との思いが浮かぶこともありました。そして私は「生きる意味」―絶対的な価値に関心を持つようになったのです。そのときは、それまでは大仰に思えた、「朝に道を聞けば夕べに死すとも可なり」と述べた孔子の気持ちがわかるような気がしました。
このような心情に関しては、文献を調べますと、古今東西、類似の経験をした人が多数存在するようです。
スピノザは著書『知性改善論』の冒頭で次のように述べています。
一般生活において通常見られるもののすべてが空虚で無価値であることを経験によって教えられ、また私にとって恐れの原因であり対象であったもののすべてが、それ自体では善でも悪でもなく、ただ心がそれによって動かされた限りにおいてのみ善あるいは悪を含むことを知った時、私はついに決心した。我々のあずかり得る真の善で、他のすべてを捨ててただそれによってのみ心が動かされるような或るものが存在しないかどうか、いやむしろ、一たびそれを発見し獲得した上は、不断最高の喜びを永遠に享受できるような或るものが存在しないかどうかを探求してみようと。
トルストイもその一人です。当時五十歳だった彼は、外面的には申し分なく幸福な状況でしたが、価値観の崩壊から「生きる意味」の模索を始めています。そのときの心情を、彼は著書『懺悔』に記しています。
何やらひどく、奇妙な状態が、時おり私の内部に起こるようになってきた。いかに生くべきか、何をなすべきか、まるで見当がつかないような懐疑の瞬間、生活の運行が停止してしまうような瞬間が、私の上にやってくるようになったのである。そこで私は度を失い、憂苦の底に沈むのであった。が、こうした状態はまもなくすぎさり、私はふたたび従前のような生活を続けていた。と、やがて、こういう懐疑の瞬間が、一層頻繁に、いつも同一の形をとって、反復されるようになって来た。生活の運行が停止してしまったようなこの状態においては、いつも「何のために?」「で、それから先は?」という同一の疑問が湧き起るのであった。
この時分に最も私の心をとらえていた農事に関する考察の間に、突然、つぎのような疑問が起こってくるのだった。
「よろしい、お前はサマーラ県に六千デシャチーナの土地と、三百頭の馬を持っている。が、それでどうしたというんだ?……」そして私はしどろもどろになってしまって、それからさき何を考えてよいのか、わからなくなるのだ。またある時は、子供を自分はどういう具合に教育しているかということを考えているうちに、「何のために?」こう自分に言うのであった。それからさらに、どんなにしたら民衆に幸福を獲得させることができるだろうということを考察しているうちに、「だが俺にそれが何のかかわりがある?」突然こう自問せざるを得なくなった。また、私の著作が私にもたらす名声について考える時には、こう自分に向って反問せざるを得なくなった。「よろしい、お前は、ゴーゴリや、プーシキンや、シェークスピアや、モリエールや、その他、世界中のあらゆる作家よりも素晴らしい名声を得るかもしれない。が、それがどうしたというんだ?……」これに対して私は何一つ答えることができなかった。この疑問は悠々と答えを待ってなどいない。すぐに解答しなければならぬ。答えがなければ、生きて行くことができないのだ。しかも答えはないのだった。
自分の立っている地盤がめちゃめちゃになったような気持ちがした。そして立つべき何物もないような気持ちがした。今まで生きてきた生活の根底が、もはやなくなってしまったような気持ちがした。今や自分には、生きていくべき何物もないような気持ちがした。
以上の記述は、当時の私の心情に共通する点が多々あり、この種の心理状態の特徴をよく表現していると思います。特に「自分の立っている地盤がめちゃめちゃになったような気持ちがした。そして、立つべき何者もないような気持ちがした。」という表現には共感を覚えます。それゆえに、絶対的な価値を求める心理になるのではないでしょうか。
その後、私は哲学書や宗教書を渉猟したり、宗教の実践者の話を聞いたりしました。高校三年生ですと、大学受験の時期ですが、私は大学の付属高校に通っており、いわゆるエスカレーター式に学部に進学する予定でしたから、時間はふんだんに使えたのです。
哲学については、話は論理的に進行しているのですが、その根本の部分―数学でいえば公理―は哲学者個人の感性によって「真理」とみなしているように思えたので、私にはなじめませんでした。宗教についても、私に反射的に生じる反応は、「真偽をどのように確かめるのか」という抵抗でした。教義の核心が非現実的に思われ、根拠なしにはそれを受容できませんでした。
こうして、私の「生きる意味」の探求は行き詰まってしまったのです。そもそも、絶対的な価値を求めることが、ないものねだりであることは半ばわかっていました。しかし、宗教界をはじめとして、それを体得したという人が存在する限りは、自分で確かめざるを得ない心境だったのです。
結局私は、むなしさを感じなくして済む、実行可能な「生きる意味」を定めることによって、心のバランスをとるようにしました。私は理系の分野に関心があったので、将来の職業はその方面以外考えられませんでした。ですから私は、物理法則を応用して、基礎的な技術を開発する研究を目指すことにしました。理想的なのは、半導体素子の発明のような研究だと思いました。このような仕事ならすぐに価値がなくなることはなく、また、それなりに世の中の役にも立つとの考えでした。それより先のことについては、これを考えると何もできなくなるので、目をつむるしかありませんでした。
このように、何年かの間、私は「生きる意味」の問いを棚上げして過ごしていました。しかし、のちに、その問いの影響によって宗教的経験が起き、オウムに入信することになりました。その契機については後述致します。
次に、「生きる意味」の問いが起こる原因についてですが、以下のように、この種の問いは生理的不安定に起因することもあるようです。
思春期から十代後半(ときには二十代始めに入る)まで、成長しつつある人は重大な生理的不安定(すなわちストレス)を示す。ストレスホルモンは、後の成人時代の安定期に比較して有意に増加する。青年期に典型的な大きな気分の揺れは、この不安定さに結びついている。若者は取るに足らない欲求不満があると、多幸福のある熱狂から自暴自棄的に落ち込むかもしれない
人生のこの期間に問われる典型的な問いは次のものである。“それが一体何になるのか”“人生より何か重要なことがあるのではないか”このもどかしい衝動は自己認識の危機の問いで極まる。“私は一体何か”“何が現実か”
また、心理学者のウイリアム・ジェイムズも、人生のあらゆる価値に対する欲望が失われていく「憂うつ」状態から、心休まることのない問いに駆り立てられ、人が宗教や哲学に向かうことを指摘しています(ウイリアム・ジェイムズ『宗教的経験の諸相上』桝田啓三郎 訳 岩波文庫)
「生きる意味」に対する問いが純粋に知的なものならば、それは当人に健全な精神の成長をもたらすかもしれません。しかし、以上のような要因のものならば、無意味なことなので、自覚してそれに巻き込まれない必要があると思います。そのような心理に関する知識があるだけでも、ある程度の予防になるかもしれません。場合によっては、専門家に相談する必要もあるでしょう。特に、その問いにこだわりや煩わしさを感じるならば、注意すべきです。性急な解決を図りがちになり、それだけカルトに接近する危険があるからです。
それでも、「生きる意味」の問い―あるいは、ほかの問題―の解決を、宗教をはじめとするある思想に求めるならば、その選択には細心の注意を払うべきです。前述のように、その解決は「超絶的世界観」に訴えざるを得ないので、その現実生活への影響が懸念されるからです。
ある伝統宗教などはそうだと思いますが、その安全性、有益性が歴史によって検証されている場合は問題ないでしょう。しかし、以下の要素を含むものについては避けるべきと思います。
こんにちは、法曹養成を専攻していた司法試験法第1嬢です。私は無駄な学歴と知識があるだけのただの法務博士ですが、恋愛に関してはプロフェッショナル。今回は、合格(モテ)る女子力を磨くための4つの心得を皆さんにお教えしたいと思います。
1. あえて2~3年前の法科大学院試験六法を教室に持っていく
あえて2~3年前の法科大学院試験六法を使うようにしましょう。そして教室で好みの男がいたら話しかけ、わざとらしく六法を出してめくってみましょう。そして「あ~ん! この六法本当にマジでチョームカつくんですけどぉぉお~!」と言って、男に「どうしたの?」と言わせましょう。言わせたらもう大成功。「ホーリツとか詳しくなくてぇ~! ずっとコレ使ってるんですけどぉ~! 警察官職務執行法も載ってなくて使いにくいんですぅ~! ぷんぷくり~ん(怒)」と言いましょう。だいたいの男は新しい六法を持ちたがる習性があるので、古かったとしても平成22年度版のポケット六法くらいは使っているはずです。
そこで男が「新しい六法にしないの?」と言ってくるはず(言ってこない空気が読めない男はその時点でガン無視OK)。そう言われたらあなたは「なんかなんかぁ~! 最近有斐閣判例六法が人気なんでしょー!? あれってどうなんですかぁ? 新しいの欲しいんですけどわかんなぁぁああい!! 私かわいそーなコ★」と返します。すると男は「有斐閣判例六法平成23年度版でしょ? 平成24年度版はまだ出てないよ。本当に良くわからないみたいだね。どんなのが欲しいの?」という話になって、次の休みの日にふたりで六法選びのデートに行けるというわけです。あなたの女子力が高ければ、男が判例六法professional買ってくれるかも!?
「キャー!」とか「悲しい!」などを表現する「><」を、答案用紙の最後に「以上」の代わりに入れると、添削を担当する男性司法試験考査委員は「なんかこの子カワイイなぁ」や「合格させてあげたいかも」と思ってくれます。文字のみの答案用紙上では、現実世界よりもイメージが増幅されて相手に伝わるので 「><」 を多用することによって、男性はあなたを可憐で女の子らしいと勘違いしてくれるのです。そういうキャラクターにすると、ほぼ絶対に同性の考査委員に嫌われますし、特定人の答案であると判断される記載があるとして無効答案になる可能性もありますが、気にしないようにしましょう。
3. とりあえず男には「えー! なにそれ!? 知りたい知りたーい♪」と言っておく
自主ゼミ後の飲み会などで男が女性に話すことといえば判例や過去問の話ばかり。デキる既修女性にとってどうでもいい話ばかりです。でもそこで適当に「へぇ~その事案が平成7年判例の射程距離内だと思ってるんですか~」とか「違憲審査基準論か三段階審査論か以前の問題なんですけどねぇ」と返してしまうと、さすがの男も「この女、俺より出来る?」と気がついてしまいます。新司法試験1000番以内の合格が確実と思われたら終わりです。そこは無意味にテンションをあげて、「えー! なにそれ!? 知りたい知りたーい♪」と言っておくのが正解。たとえ興味がない判例や過去問の話題でも、テンションと積極性でその場を乗り切りましょう。積極的に話を聞いてくれる女性に男は弱いのです。
いろいろと話を聞いたあと、「弁論主義は裁判の基礎となる訴訟資料の収集と提出を当事者の権能および責任とすることで、自由心証主義が事実認定・証拠評価について裁判官の自由な判断に委ねることなんですね! 覚えたぞぉ! メモメモ!」とコメントすればパーフェクト。続けて頭に指をさしてくるくる回しつつ「カリカリカリッ!カリカリカリッ!」と言って、「どうしたの?」と男に言わせるのもアリ。そこで「私の基本書(シケタイ)に書き込みしているのでありますっ☆」と言えば女子力アップ! そこでまた男は「この子おもしろくてカワイイかも!?」と思ってくれます。私は無駄に学歴と知識があるだけのただの法務博士ですが、こういうテクニックを使えば私のような頭の良い女でもモテたりするのです。男は優越感に浸りたいですからね。
男と試験場に入ったら、最終日の短答式試験に思いを巡らしていふりをして「あーん! 私、短答式試験が嫌いなんですよねぇ~(悲)」と言いましょう。するとほぼ100パーセント「どうして? 択一が苦手なの?」と聞かれるので、「苦手じゃないし模試では合推(合格推定点)とったけど、受験したくないんですっ><」と返答しましょう。ここでまた100パーセント「合推とってるに、どうして受験したくないの?」と聞かれるので、うつむいて3~5秒ほど間をおいてからボソッとこう言います。「……だって、……だって、私が短答式試験に合格したら、他の誰かが不合格になっちゃうじゃないですかぁっ! 特に未修かわいそうですぅ! せっかく借金背負って3年かけて修了できたのにぃぃ~(悲)。論文の採点すらされないんですよ……」と身を震わせて言うのです。
その瞬間、あなたの女子力がアップします。きっと男は「なんて優しい天使のようなコなんだろう! 絶対にゲットしてやるぞ! コイツは俺の女だ!」と心のなかで誓い、あなたに惚れ込むはずです。意中の男と付き合うことになったら、そんなことは忘れて短答式試験で7割(245点)以上とって大丈夫です。「受験したくないんじゃなかったっけ?」と言われたら「大丈夫になった」とか「慣れた」、「こちとら5年で3回の制約の中、生きるか死ぬかの戦争やってんだよ、ヌルいこと言ってんじゃねぇよタコ助が」と言っておけばOKです。
http://anond.hatelabo.jp/20110506180049
http://anond.hatelabo.jp/20110507110042
モテる機械系女子力を磨くための4つの心得: ΤΟU ΦΙΛΟΤΙΜΟ〜彼方にこそ栄え在り〜
http://baboon.way-nifty.com/tou_filotimo/2011/05/4-142f.html
http://anond.hatelabo.jp/20110508205059
モテる女子力を磨くための4つの心得「オムライスを食べられない女をアピールせよ」等 – Be Wise Be Happy Pouch[ポーチ]
http://youpouch.com/2011/04/26/162331/
理系憧れるわぁ。
「ついのすみか」より、関連があると思われる情報。
http://tsuinosumika.iku4.com/Entry/67/
以下引用
→あり得ません。避難所で集団で寝起きしてましたし、昼は瓦礫の撤去、夜はみんなドロのように寝ていましたし、各地に自衛隊も来てました。実質不可能だったと思います。明確なデータは出てきませんでしたが、平成7年度の兵庫県の強姦件数は例年並だったはずです
(ソース:http://www5d.biglobe.ne.jp/~DD2/Rumor/column/earthquake_kobe.htm)
※ソースとしては弱いですが・・・ただ、これに関しては「自分自身がソースだ」と言えるくらいの実感です。
みんな自分の生活や家や家族のことで頭がいっぱいでした。被災者が互いに助け合い、ボランティアの方々が復興に尽力してくださっていた頃の事を、想像だけでさも本当の事かのように語られるのがとても悔しいです。
「レイプが増えた」と言っている方は、具体的に件数を挙げて下さい。前年度と比較した数値を出してください。
被害者を連れてきてください。信用に足るソースが無い限り無駄に不安を煽らないで下さい。
今後、被災者同士やボランティアの方々の間で不必要な警戒や摩擦が生じ、復興支援活動に支障を来す恐れがあります。もう一度書きますが、信用に足るソースが無い限り無駄に不安を煽らないで下さい。
-------------------------------------------------------
引用終わり。
仙台で強盗・レイプ多発を信じている人は、こっちも信じているんじゃないかと言う気がする。
一口に仙台と言っても広いので、地域によって雰囲気はぜんぜん違う。
津波の被害があったところでは、上記の雰囲気に近いかもしれない。
それに対して、津波の被害がなかったところでは、インフラの不通はあってもわりと平穏で、「この機に乗じて犯罪を犯そう」というような混乱はない。
酒を出す店が大打撃を受けた。
そこまでして守らなければならないほどの数の命だったかどうかという疑問。
こっちはよく噛み合ったいい回答
ただ内容には疑問
飲酒運転の数字はこちらが持ってくるのが筋だろうから調べてきた
原付以上運転者の飲酒運転による交通事故は13,875件(構成率1.6%)で、
前年と比較すると、大幅に減少(前年比-1,303件、-8.6%)している。
飲酒運転による交通事故は、10年間で約4割の減少(平成7年の0.62倍)となったが、
改正道路交通法により飲酒運転に対する罰則等が強化された14年以降の減少が顕著であり、
特に酒酔い運転は10年間で約3分の1(同0.35倍)にまで減少するに至っている。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/3da23ce284d794319c280acbc4ab73c0
これ見ると
3分の1になってなお13,875件という数字は少なくも軽くも無いし
年間2万5000件も減らせたなら
厳罰化の成果はかなりあったと言えない?
逆に
酒を出す店が大打撃を受けた。
の数字はあなたが持ってきて欲しい
確かに影響はありそうだけどどれほどなのか
「法案は明らかに違憲」 外国人参政権の理論的支柱が自説を撤回
ttp://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100128/plc1001282149019-n1.htm
外国人に地方参政権を付与できるとする参政権の「部分的許容説」を日本で最初に紹介した長尾一紘(かずひろ)中央大教授(憲法学)は28日までに産経新聞の取材に応じ、政府が今国会提出を検討中の参政権(選挙権)付与法案について「明らかに違憲。鳩山由紀夫首相が提唱する東アジア共同体、地域主権とパックの国家解体に向かう危険な法案だ」と語った。長尾氏は法案推進派の理論的支柱であり、その研究は「参政権付与を講ずる措置は憲法上禁止されていない」とした平成7年の最高裁判決の「傍論」部分にも影響を与えた。だが、長尾氏は現在、反省しているという。
うちの県庁の主催している講義で、国際交流の講義があり、そこで在留資格の話があった。
在留資格は色々あるが、民主党が熱心に「地方」「選挙」権をあたえようとしているのは「特別永住者」。
これは平成7年には563050人いたが、平成20年には420305人に減っている。グラフを見ると減少傾向だ。13年で3/4に減っている。
何でこうなっているかというと、もちろん一つには第一世代の寿命のことがあるが、後の要因としては、これが帰化しているという。
あれ? はてなサヨクは「帰化しろというのは本人たちにとって酷」って言ってるんじゃないの? 有村先生がそう言ってるのを確かに聞いたぞ。
じゃあ何でこうグラフに影響が出るほど帰化しているんだ。はてなサヨクもまさかこの現象が全部が全部寿命だとは思っちゃいまい。第二第三世代のことを考慮しても、全体として彼らが徐々に帰化を選択しつつあるということではないのか? 帰化が困難だとされているのにも関わらずこれだ。どうなっとるんだ?
なお、ネットウヨクの「そんなに選挙権が欲しければ帰化しろ」というのは「帰化している人たちは現にものすごく沢山いる(25%も減ってるというのはただごとではない)」ということと、「特別永住者は元国民だったわけで、それが戦争で負けたごときのことで選挙権をはく奪されておのれー、というのはまあ考慮せなならん」ということになる。
また、注目すべきはむしろ「永住者」で、これは日本に住むことにしたニューカマーなんだけど、これがガンガン増えている。
平成7年で63556人、平成20年で492056人。既に特別永住者を越えている。
これをどうしましょうね、というのがこれからの課題になるはずだ。
http://d.hatena.ne.jp/strange/20091025#p1
平成20年のこれを
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa08/2-2.html
せめて平成7年のこれくらいには戻せってことじゃない?
「所得金額が世帯全体の平均額(556万2千円)より低い世帯の割合は60.9%となっている」(平成20年より)
「所得金額が世帯全体の平均額(664万2千円)より低い世帯の割合は60.9%となっている」(平成7年より)
%が一致!(一致に何の意味があるかは不明。意味なんてないかも)
http://www001.upp.so-net.ne.jp/mercysnow/LinkDiary/links09101.html#latestline
http://www001.upp.so-net.ne.jp/mercysnow/LinkDiary/hinkon.jpg
相対的貧困率って当てになるのかね?
だって、(a)より(b)のほうが平均年収が上がり、所得格差も縮まっているけれど、相対的貧困率はどちらも同じ12.5%(=1/8)だよ。
相対的貧困率は年収分布の型によって決まる。国民総中流化した先進国はどこもだいたい同じ型の分布になり、1〜2%程度のちがいは誤差の範囲内なんじゃないの。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/mercysnow/LinkDiary/hinkon2.jpg
http://www001.upp.so-net.ne.jp/mercysnow/LinkDiary/hinkon3.jpg
貧困層に援助して底上げし、このような年収分布になると、相対的貧困率は上昇するんだぜ。そんなバカなことがあるかよ。
相対的貧困率を下げるには、貧困層を減らすだけではだめで、同時に富裕層も減らさなければならない。貧困層のみを底上げすると、平均年収も上がるため、逆に相対的貧困率が上がることもある。
概要 その2は、http://anond.hatelabo.jp/20081119195158
http://www.shugiintv.go.jp/jp/video_lib3.cfm?deli_id=39386&media_type=wb
上記3人分まで、書き起こしを元にまとめたもの。
発言内容に沿うようにまとめたが、必ずしも発言に忠実ではない。一部省略もした。
誤字等、間違っている点もあるかもしれない。
意味が通らなかったり質問の答えになっていないものも多いが、それにはなるべく手を加えないで記述した。
一次資料に当たって、自分で確認・判断することが肝要だと思う。
Q 国籍法3条1項が違憲であるという判決の射程距離について。民法900条は違憲か。
A 国籍法3条1項では嫡出児、非嫡出児の間に国籍での差異が生じていることが違憲となっており、民法900条の相続の差異には触れていない。よって、違憲ではない。
Q 嫡出児と非嫡出児の間に相続の差分が生まれることについて、これは合理的か。
Q 国籍法改正案の罰則は軽いのではないか?(今回の改正で新設した罰則について)
A 虚偽の届けが提出されることによって、法務局の事務の適正や信頼が害されることを根拠に処罰される、というもの。殺人・放火等の犯罪とは性質が違う。ところで、国籍は国民の規定であり重要なものである。似たような法律での罰則を探して見たところ、国籍法132条、外国人登録法18条が懲役1年以下、罰金20万円以下であったので、参考にして今回の罰則となった。
是非、申し上げたいことがある。国籍取得にあたって、三つの手続きが必要となる。
1. と3. が偽装であった場合、公正証書原本不実記載罪が成立となる。
いわゆる偽装認知、1.から3.までが偽装であった場合、
みっつのが併合罪となるので、妥当な罰則であると考えている。
Q 認知に関し、DNA鑑定をするべきだとの国民の声が大きいが、それについてはどうお考えか。
A 以下の四点の理由により適当ではないと考える。
Q 偽装認知ビジネスについて、どのように防ぐ手立てをお考えか
A 届出には必ず法務局の窓口に来る必要がある。そこで戸籍と関係書類を提出。届出人には、
を詳細に聴取する。場合によって、関係者がどこそこにいるとなれば、関係者の御宅にお邪魔してまで任意の協力をお願いしたいと思っている。また、父親が届出人となっていない場合も、父親に協力をお願いしたいと思っている。
聴取した結果、子供を懐胎した時期に父母が同じ国に滞在していたかどうかについて疑義が生じる場合、偽装認知、組織的な偽装認知が疑われる場合、警察等との関係機関と連絡を密にとり、更なる確認をする。
Q 警察組織としては、今回法改正による偽装認知について、どのように取り組むのか
A 不法滞在者が合法的な在留資格取得しようとする事案、これまでは偽装結婚が多かった。職業的に配偶者を斡旋するブローカーといった犯罪組織が多く、暴力団がこういった行為を行っていることもあった。偽装認知の場合も、犯罪組織・暴力団といったものを視野に入れながら捜査をすすめ、関係機関と密に連絡をとっていきたい。
Q 最高裁違憲判決の際、近藤崇晴裁判官が「父の認知以外に、出生地が日本であることや日本に一定期間居住していることなど、日本との密接な結びつきを示す他の要件を設けることはできる」との補足意見を述べ、これは憲法に違反しないとしたが、これについてはどうお考えか。
A 近藤裁判官の補足意見は、多数意見のなかでの一補足意見である。他の裁判官の補足意見では「用件を課するということは、国籍法に照らし合わせて妥当ではない」という趣旨のものもあった。最高裁判決の多数意見として書かれていたことは「生まれたのちに、日本国民から認知された嫡子でない子と父母の婚姻により嫡子たる子供との間には、わが国との結びつきという点において差異があるとは言えない」ということである。住所等の用件を法律に含めるとするならば、非嫡出児と嫡出児において差異が生まれることによって合法的でないと思われる。また、過去に遡って用件を課する必要が出てくる。これは一般に理解を得られ難いと考える。
最高裁の違憲判決では、国籍法3条1項が「国籍が付与される」というように読みかえられて述べられた。
これは、司法による、立法への介入と言うことができるかもしれない。
公明党としては、6月4日の最高裁判決を受け、当時の鳩山法務大臣に速やかに国籍法改正を求め、党内でプロジェクトチームを作った。一刻も早く、違憲状態を解消すべきである、との考え。
これらを踏まえて質問する。
Q 2004年、子どもの権利委員会から、第7条を元に、日本で生まれた子どもに対して、無国籍となることがないよう、国籍法を是正して欲しいとの勧告があった。法務省として、児童がどこで生まれたかというのは、意識するべきだと考えるがどうか。
A 最高裁で違憲であると判決が出たこと、用件を設けることについては違憲判決賛成派のなかでも補足意見で賛否両論であること、その点から鑑みて、今回の国籍法改正案に住所用件を設けることは妥当でないと考える
憲法14条、法の下に平等であることというのは、外国人においても基本的人権を守るという点で妥当であるとうのが、憲法解釈の通説である。昭和39年世界人権宣言(注:正しくは昭和23年らしい)で、基本的人権は外国人にも付与されるという判決が出されている(注:裁判ではないので、判決という文言が正しいが微妙)。
であるので、外国籍の時点でも基本的人権が守られていると考えて宜しいはずである。
Q 外国籍であることと、日本国籍を保有することで、公的給付金に差別があるかないか。
Q 偽装認知により、虚偽で日本国籍を有した人間が生活保護を受けることは出来るのか。
A 生活保護は日本人に限る。ただし、適法に国内に居住している外国人の場合は、それに準じた公的給付金を受けることが出来る。
Q 法改正によって、今回の最高裁違憲判決で言うならば、フィリピン国籍だった子が日本国籍となったときに、受け取る金額に違いがあるのかないのか。
A 原則として差はないと思う。
以上の質疑応答により、公的給付金の観点から見た場合、外国籍から日本国籍に移行したからと言って、日本国籍だからこそ得するということは取り立ててない。
問題となってくるのは、公的資格の部分である。非嫡出児が日本の警察官になりたいと願う。実際、日本人の父による子であるならば美談ともなるが、偽装認知であった場合、本来ならば、日本国籍を有しない人間が警察官となることができてしまうのは、目も当てられない。
Q 日本人同士の認知の場合、DNA鑑定が必要でなくて、片方が外国人である場合DNA鑑定が必要なのは差別だという話があるが、民法上の父子関係を設定する認知、嫡出でない子の認知、この認知は国籍発生が伴わない認知である。本件は、認知に伴い国籍が得られる。この事柄において、異なる認知であると思うが、どう思われるか。
A 異なる認知ではない。
Q DNA鑑定については?
Q 今わが国における認知は、認知の際にDNA関係を求めていない。届け出ればいい。例えば前夫の子を好意的に認知してきたという歴史的背景がある。実子でないにも関わらずその子は、新しいお父さんに認知してもらうことによって、経済的な背景も強化される。日本の父子関係においての認知は、極めて好意的な認知があるということで、好意的な認知ということについては、いわば偽装的な認知があってもそれは寛容してきた。
今回の認知は、国籍という本質がついてくる。領土・国民はわが国にとっての国の骨格である。その国籍というものが今回の認知により付随してくる。だから、今回の認知は今までの認知とは違うのではないかと指摘している。
A 虚偽の認知であるという前提に立って、実子でないにも関わらず、養子縁組をして認知して、周囲もそれを認める、一緒に育てる、そういう今までの認知と、親子関係はないんだが違法に国籍をとってやろうとして虚偽の認知をする、これは勿論動機が違うので、違うと申し上げる。
Q 趣旨説明の冒頭で国籍行政という言葉が使われていた。国籍行政とは何か、今回の法改正によって、範囲を新たに広げることになるのか、今潜在的に権利を留保していた人の権利が行使できるだけなのか、お答えいただきたい。
A 国籍行政の対象、射程範囲になっている人が増えるのかという意味であるとするならば、多くの方は簡易帰化によって日本国籍を取得する道を選んでいたのではないかと推測される。多くの人がそうだったとするならば、簡易帰化の申請をするまでもなく、今回の法改正によって届出で国籍取得することが出来るようになるだけなので、それほど変わらない。ただ、今回の法改正によって、外国に在住されている方も届出だけで取得できるようになる。日本の簡易帰化の用件は、少なくとも何年か日本に住むか住所用件が必要だったと思うので、そこは変わる。その意味では増えると言える。
Q 御党では移民政策を唱える方もおられるという風にうかがっている。日本は生地主義に切り替えるのだ、少子化なのだから手を打っていくという意味で、日本人になって頂けるのは有難いという発想に転換したのならまだ分かり易い。国籍行政と仰るからには、少子化対策という観点から見ての移民政策についての議論はあったのか。
A 平成16年に閣議決定している少子化社会対策大綱には、特に移民政策といったものはいれてない。
Q 一緒に住んでいるかいないかを重視するかしないか。
A その用件を法案に盛り込むことは、新たな差別をうむことになる。今まで届出だけで認知できていた人にも、その新しい用件を求めることになるということで不合理さが加わる。消極の見解を持っている。
いつから違憲状態になったのかという論点。
昭和59年法改正の時には純正用件は合理的だったと最高裁は仰ってる。平成15年頃には純正と非純正の区別が違憲になったと仰ってる。途中平成7年に民法900条4号但し書きの問題、嫡出か非嫡出かの差別についてその後も議論が続いてるが、これは合憲だと仰っている。平成14年頃にも合憲だと、類推される判断がなされている。ピンポイントで違憲になったのはいつなのか。
人口統計から言えることで、そんなに劇的な変化があったのか。昭和60年当時の非嫡出割合は1%。違憲だと言われた平成15年が1.9%。この0.9%が立法府をして作った法律が憲法に違反していると断罪されるに足る違憲状態になったのかどうなのかという問題。
Q この法改正によって何人の子どもが救われるのか、その数によって法務局・入管管理局・警察等の体制が変わってくると思うのだが。
A サンプル調査をして類推した結果なので正確とは言えないが、600人くらいではないかと思われる。
報道によれば、フィリピン人と日本人の間に生まれた子どもをジャピーノと言うらしいが、5万人控えていると聞く。5万人と言ったらちょっとした町。全員が仮に日本国籍を取得するとなれば大変な潜在母数があると私は考える。
純正か非純正かの用件の差別が問題だと言われただけであって、胎児認知の問題に入っていない。子は親が結婚しているかどうかを選べないのと同じく、いつ生まれてくるかを選ぶことができない。胎児認知についての差別は差別的扱いと言っていいと思う。これを触れていない。インバランスである。純正の用件は運用で解決できたのではないか。
国籍取得が伴う大きな話である。血統主義をわが国が維持するためのコストとしてさまざまなことを今後やっていかないと思う。
偽装認知について、真正な血統を持っている今回の原告団のような方の名誉を守るためにも、真贋の確認は逆にしっかりやった方がいいと思う。
Q いかなる場合の結末を迎えようとも、真正なる血統であるかどうかの確認に向けて、全力をあげると誓って欲しい。
A 委員が仰られた移民政策、難民政策、広い範囲で、そういった大局観を持たなければいけないと感じている。そういった意味で本日の議論を参考にさせて頂く。血統主義の点に関しては、委員のご指摘の認識を私も共有する。その方向でもって努力したい。
あくまで集団就職をしたのは、その世代の一部(中卒で農業の次男・三男という条件を満たす)と言えるので、あまり具体的な追跡資料はないようです。
(見付かったらぜひ教えて下さい)
比較的資料と言えるかもしれないのは、
http://wp.cao.go.jp/zenbun/seikatsu/wp-pl95/wp-pl95-01402.html
●面白そうな論文
http://fm.koeki-u.ac.jp/~mihara/2005.1.20tsuchida.pdf
●関連書籍
現場労働者の工場小説・1960年の春・中学校を卒業して大手の製鉄会社に集団就職・その後、昼夜三交代勤務で働く労働の実態・家族・労働者の群像を描く小説集。
・「金の卵 転職流浪記 集団就職で都会へきた少年のそれから」大宮知信 1300円
集団就職で都会へやってきた少年の、「それから」。下町の個人商店や町工場に引き取られ、劣悪な労働環境の中で青春を駆け抜けた。元祖フリーター、「金の卵」の著者が描く哀歓溢れるエッセイ。
で、以下は個人的な意見ですが
集団就職した人達は、結局土地や家の相続ができない(居所がない)ために「集団就職」を選ばざるを得なかったわけで、田舎に帰ったケースはあまり多くはないのでは。
職を転々としながら、今は掃除のおじさんをやってたり、配達のおじさんをやってたりという感じなのでは…と思います。