はてなキーワード: 川上未映子とは
アニメや漫画は言わずもがなポップカルチャーとして浸透してきてる
音楽だとYOASOBIはもちろん、フィッシュマンズやシティポップも評価されてきている
小説も川上未映子や吉本ばななが売れて、東野圭吾が賞を取っている
90年代に若者だったけど、日本文化の扱いは国内でも本当に低かった
映画も音楽も小説も海外は一流、日本は二流って評価が当然のように思われていた
二流の日本のコンテンツに夢中になるのって恥ずかしいよね、大人なら海外のものしか見ないよね、って馬鹿にされていた
「小室哲哉いいよね」なんて言おうものなら「皮肉で言ってるの?」って言われる扱いだった
こんなにうれしいことはない
ITで世界と戦うのは無理だったけど、日本のクリエイターはこれからがんがん外貨を稼いで金持ちになっていくだろうな
日本人としてほんとうに誇らしい
川上未映子『きみは赤ちゃん』が教科書に載るという話をご本人がツイートしているのだけど、どの学年の何科の教科書に載ったか/載るのか、知ってる人いる?思い出してはたまにちょっとググって見てるんだけど、わからんままで気になってんだよね。
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これまでも小説やエッセイなど教科書に採用されているけれど、来年はいよいよ、妊娠&出産の2年間のドキュメント『きみは赤ちゃん』が教科書入り。これは嬉しいです。2014年からずっと版を重ね、今も熱いご感想を頂くわたしにとっても大切な本です。読んでくださってありがとう!
https://twitter.com/mieko_kawakami/status/1578554244042747906?t=Brqayw0-vVYKzoueu429XA&s=19
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こちらから無料で読み始められます: https://a.co/dsVqqiu
呉座勇一氏の騒動について、彼の雇用がどうなったかについて誤解があるようなのではてブに突っ込んでみます。
日文研の元助教に懲戒処分 長期にわたりSNSで不適切発言繰り返す|社会|地域のニュース|京都新聞
[B! 炎上] 日文研の元助教に懲戒処分 長期にわたりSNSで不適切発言繰り返す|社会|地域のニュース|京都新聞
shigak19 「10月から日文研の非常勤の機関研究員となっている」非常勤とはいえ雇用継続か/しかしここのコメントにもひどい二次加害のコメントが。一方的な誹謗中傷を受けても「被害者」じゃないのか
differential 少なくとも北村氏は明確に中傷の被害者だったよね…/研究者のポストは残ってよかった。己の中の黒い感情の手懐け方を身につけて、悪いおトモダチとネットで遊ぶのはほどほどにして笑、研究に邁進して欲しい
こういうのを「雇用継続」とか「ポストは残った」とは(言っちゃ駄目とは言わないけど)普通は言いません!
正社員の地位を解かれパートになるのを「雇用継続」とか「ポストは残った」って言います?
研究者の世界には「テニュアトラック」という制度があります。簡単に説明すると、「数年間は任期付の正社員として雇用し、その数年間の業績を評価して終身雇用の正社員にするかどうか決める」という制度です。
多くの場合、テニュアトラック期間中は「助教」という職位(assistant professorの訳)で、テニュア審査に通ると「准教授」という職位(associate professorの訳)になります(もちろん例外は多々あります)。
これはもともとアメリカの大学で採用されていた制度ですが、現在は日本でも一般的です。とはいえお国柄による違いというものはあり、アメリカではけっこうな割合でテニュア審査に落ちる(つまり終身雇用への移行が拒否される)ことがあるそうなのですが、日本でテニュア審査に落ちたという話はあまり聞きません。採用人事大変だし、数年間も一緒に仕事してるわけだから勝手もわかってるし、何より日本には定年制がありますからね。
(アメリカでは定年制は年齢差別となり違法なので、一度テニュアを手に入れたら死ぬか自発的に辞めるかしない限りは職に留まれます。一方、日本の大学には基本的に定年があるので、どんな偉い学者でも定年を迎えれば退職です。これを利用して、定年を迎えたノーベル賞級の偉い学者を教授として迎え入れ、受賞者が出たら「うちの先生がノーベル賞を獲りました!」と大々的に宣伝している私立大学というのもあります。選球眼がすごすぎる)
呉座さんはこのテニュアトラック枠で2016年秋に採用されていました。任期は5年だったので、何も問題がなければ今年の秋にテニュア審査を受けて助教から准教授になれた、すなわち国際日本文化研究センターに定年まで留まることができるようになっていたはずでした。
しかし、現在の彼の職位は非常勤の機関研究員。これは世間一般で言うところの「パート」「バイト」の身分です。ほぼフルタイムで勤務している場合もありますが、それは長時間パート勤務をしているというだけで、正社員という待遇ではありません。
つまり彼の地位は「数年間という期限つきの正社員」から「バイト」にまで落ちたということになります。
呉座さんの場合、博士号もあり、学術的・啓蒙的な著書を何冊も出しているので、今回の騒動がなければ准教授になれていた、つまり定年まで組織にいられる正社員としての身分を手に入れられていた可能性は非常に高いでしょう。逆に言うと絶妙のタイミングで告発が出てきたということで、人の恨みを買うのが一番怖いという話ですね(本人も「もうちょいで准教授になれるぜヒャッホウ!」と思っていたんだろうなぁ)。
10月付で肩書きが助教でなく研究員になってる模様( https://research.nichibun.ac.jp/sp1/ja/researcher/staff/s377/ )。謝罪もしたし処分も受けたという理解。 この件 https://b.hatena.ne.jp/entry/4699963914661886050/comment/Fuggi
10月付けで肩書が助教じゃなくなるのは上で書いたように既定路線でした。ただ変わった肩書が予想外すぎたという話で。
賃金は出てると思います。というのは、上で書いたように呉座さんは今後も日文研で仕事を続けることが見込まれていたので、10月以降も呉座さんがするはずだった仕事が残ってた可能性があるんですよね。ひょっとしたら外部の研究費を取ってきてたかもしれないし。仮にそれを処理するために非常勤で雇用されてるとすると、当然(具体的に「これこれこういう仕事をしろ」と指揮命令を受けているわけだから)賃金は払う必要があるはず。
なお、賃金が出ない研究員というのもたまにありますが、それは「就職先が見つからない院卒者に○○大学所属という肩書と学内施設へのアクセス権を与える」ための措置なので、具体的にどんな仕事をしろとか命じることはないです。
大学教授に他の大学に所属している研究者の雇用をどうこうするような権力はないです。処遇を決めたのはあくまでも日文研で、北村さんにはその決定に関わるなんの権限もないはず。
ただ、北村さんが一般向けの媒体とかにも寄稿している有名人だったからこそここまで問題になったというのはあると思います。無名の研究者にハラスメントしてたら雇用先に気づかれず逃げ切っていた可能性もある。とはいえ無名の研究者だったらここまでタゲられてなかった(有名だったからこそ粘着された)でしょうから、無意味な仮定ですが。
KKElichika 勤務時間外=使用者の管理外⇒本来懲戒処分権の範囲外&ほぼ業務とは無関係の行為ってこと考えると、結果的に法人の評価を貶めたとみても、停職1か月は相場より重い。訴えられたら負けそう。訴えないだろうけど。
これ、研究者の間では「SNSでの誹謗中傷」というよりも「アカハラ案件」だとみなされているんですよ。歴史学者が出した声明とかもその線に沿ってるので。それでハラスメント案件として重めの処分になっているんじゃないですかね。完全に憶測ですけど。
ただ、これどう考えてもアカハラじゃないんですよね。北村さんは呉座さんと面識がなく、タレコミがあるまで誹謗中傷のことも認識してなかった(それまでは彼女の研究活動その他に影響を与えてなかった)わけで、アカデミックな場で行われるハラスメントとは言いづらいものがあるというか。所属機関も所属学会も専門分野も違っていて、なおかつ面識がない相手に行われるアカハラって聞いたことあります?(同じ会社に勤めているわけでも取引先というわけでも同業他社ですらなく一度も会ったことない相手へのパワハラ、とか、私は聞いたことない……)ていうかそもそも、川上未映子さんや三浦義隆弁護士の悪口まで言ってたんでしょ。アカデミック関係なくない?
「アンチフェミ・アンチリベラルのツイ廃がフェミ・リベラル界隈の有名言論人の悪口言いまくってたら、たまたまどっちも博士号持ちの研究者だった」というのがことの本質だと思うので、「男性研究者が女性研究者にハラスメントしてた」というフレームは違う気がするんですよね。銀行員が帰宅途中の路上で強盗に襲われたのを銀行強盗と呼んでるみたいな感じ。もちろん強盗はよくないことだし罰せられるべきだけど、それを「銀行強盗」と呼んだり「銀行強盗をどう防ぐか」みたいな話に繋げたりするのはなんか違うというか……
結論から言えば、統合失調症やその他の精神疾患への差別・偏見を助長する表現は修正されていました。
今発売されている「ルックバック」は差別を助長する作品ではありません。
今の「ルックバック」は創作活動に取り組む青少年の青春が、心のうちに秘めた熱い想いとともに表現された傑作になっていると思います。
今回の修正点としては、当初の「絵から声がした」という幻聴と見られる表現が、「ネットに公開していた絵をパクられた」に変わっています。
一方、犯人が少女を殺すシーンでは、「俺のアイデアだったのに」「パクってんじゃねえ」と犯人が叫んでいて、修正前に寄せてきています。
「絵から声がする」というのは、現実には有り得ないことで、それを主張する人については、精神疾患だと見なさざるを得ません。
幻聴は、シュナイダーの1級症状の一つであり、統合失調症に特徴的な症状です。
絵から声がするという「幻聴」のある人が、人を殺すシーンを描くことは、精神疾患への差別や偏見を助長するおそれがあります。
一方、今回の修正後の「ネットに公開していた絵がパクられた」はどうでしょうか?
銭湯絵師のライブペインティングイベントで盗作が発覚した事件は記憶に新しい。
また芥川賞候補になった作品の、ルポルタージュ本からの盗作騒動が話題になったこともあった。
盗作という現象そのものは、病的なものとダイレクトには繋がっていない。
自分の作品が盗作されたと主張すること自体も、必ずしも病的とは言えません。
平野啓一郎氏や川上未映子氏の作品に対して、現役の作家らが自分の作品の盗作であると主張したことがあります。
創作活動をしていれば、特にネットで作品を公開してれば、盗作されたと感じることはクリエイターなら珍しくない。
作中で犯人は、「この間の展示、俺の絵に似たのあっただろ」と被害者の美大生に言います。
美術の展示会に行って、「あ、俺がネットに公開している絵に似ているな~」と感じること自体は別におかしなことではない。
「ネットで公開していた絵が盗作されたと思いこんで人を殺す」という犯人は、極端な性格かもしれませんが、
上記のように、クリエイターなら少なくない人が感じる感情を極端にしただけとも言えます。
そのような犯人に対して病名をつけることは可能かもしれませんが、精神疾患へのステレオタイプとまでは言えないでしょう。
少なくとも、統合失調症の当事者にとって、偏見を助長するとは言えないと思います。
もちろんこれは個人の感想に過ぎませんが、最初期に「ルックバック」に抗議した精神疾患の当事者として、
今発売されている「ルックバック」は「ただただ素晴らしい」とため息をもらす作品でしかありません。
これは正直わかるんだよね。
呉座さんの職位は助教で、日文研の体制はどうなっているか知らないけど、英語のassistant professorにあたる地位だからテニュア(日本の場合は「定年までその組織にいられる権利」)を持ってない可能性が高いんだよね。
一方で北村さんは准教授。associate professorなので、多分テニュアだろう。
年下の女性准教授と年上の男性助教という構図、少なくとも「労働者としての安定性」という視点で見るなら力関係は北村>呉座になるという。男女差別とか年功序列とかの観点だと呉座>北村になるけど、テニュア持ってない研究者にとって一番大事なのってそこじゃないからなぁ。
だからこれ、「年下の女性研究者に対して男性研究者が」というフレームで処理されると絶妙に違和感あるんだよね。あれ? いつから助教の方が准教授より偉いことになってるんだっけ? っていう。
そういうのも含めてフレームの問題というか構造的な問題系に算入すべき属人要素はわりと注意するべきではあるなあ。 與那覇潤のように「知名度は呉座が上」という話をする者もあるくらいで
知名度については日本史家である與那覇さんのバイアスもあるでしょう。ぶっちゃけると二人の専門分野(英文学と日本中世史)が違いすぎていて「客観的な」知名度の比較なんてできないですよ。どちらも一般向け媒体で記事を書いたり一般向けの本を出していたりするので、同じ分野の他研究者よりも知名度はあると言えるかもしれませんが。ただ、誰でも名前を知ってる有名な一般書レーベル(中公新書)で本を出しているという点では呉座さんの方に一日の長がありますね。
終身在職権て日本にもあったんだ
えーと、日本でのテニュアは普通の会社で言うところの終身雇用のことであって、アメリカみたいな終身在職権じゃないです。日本だと定年制が合法なので……
そもそも職位は関係ない説もあって、私はそっちを推しますね。だってポストのない藤崎さんとか、そもそも学者ですらない川上未映子さんにも悪口言ってたわけでしょ。要するにリベラルやフェミっぽいことを発言する言論人が嫌いだったんだと思いますよ。
今回の件、「リベラル・フェミが嫌いなついったらーが鍵垢でリベラル・フェミ界隈の有名な言論人を相手に暴言を繰り返していたら、たまたまどっちも博士号持ちの学者だったせいで大騒ぎになった」というのが本質だと思うので、アカハラだ何だのというのがピンと来ないところが正直あります。まあ、だから許してやれよ、とは思わないですけど。どちらにせよ北村さんは暴言の被害者なわけだし。
呉座氏批判側(GroupXと仮称)が職場への電凸を仄めかすのを放置するのか。トランプが仄めかしでQanon支持者を扇動したのと同じではないか。
トランプを批判して呉座氏批判側(GroupX)を批判しないのはダブルスタンダードではないか。
このパターンです。これによってもし世の中を変えたいとするとならば、職場への電凸をなくすことが目的だったのでしょう。
それが目的だったのでしょうか?
呉座氏がマズイ書き込みを消した上に謝罪してもなお、saebou氏、川上未映子氏ら、呉座氏が過去にやったような侮蔑的な言説を続けていると聞きます。
yukiji氏はそういったアカウントに向かってあなたはかつて黒人(白人)を差別しなかったではないか。なのになぜ女性を差別するのか、とは問いかけません。
幸か不幸かはてなブックマーカーにそういった人が見受けられない、というのだけが理由かもしれませんが。
でもさあ、この辺りのsaebou氏のツイート(2020.8.18)を見ると、性別や容姿をネタにした第三者への揶揄はかなりどっちもどっちかなと思うんだよね。
アマゾンプライムのCM、差別扇動にかかわる論点を別として私ひどく不愉快なとこがあった。
あれ、本業はともかく三浦瑠麗が芸術について何の知識もないのは明らかで、それなのにアマゾンがCMに出したってことは、アマゾンは学者の頭の中身に何の興味もないってことでしょ。
まではいいが、それに続く
アマゾンは研究内容とか見識じゃなく見た目の雰囲気だけで学者を選んでるってことだと思うから、もしこれからアマゾンプライムから何か調査協力依頼とか来たら学者はみんな断っていいと思うよ。
三浦氏に限っては、「研究内容とか見識じゃなく見た目の雰囲気だけで学者を選んでるってことだと思う」のね。なるほど。
普通は、実力でないとしても、それ以外にさまざまな要因が考えうる中で、
なぜ三浦氏に限っては、「見た目の雰囲気で選ばれた」と考えるのだろう?
「見た目の雰囲気」って、何?
ボカして書いてるけど、「どうせルックスでしょ」以外にどう解釈すればいいのだろう。
これって、呉座氏が川上未映子氏へ向けた、
という、川上氏が実力でなくルックスで賞を取ったんだろうというツイート(2020.12.5)と、どこが違うのだろう?
三浦氏(の黒髪ロング)も、川上氏(のミニスカート)も、本人の自由だ。そこに差はない。
「実力がない」と見た人物に対し、根拠なく「どうせルックスだろう」に飛躍するのは、全く同じ思考回路じゃない?
川上氏は呉座氏のツイートについてはっきりと「性差別」であると言い切っている。
そうすると、saebou氏のツイートは何に当たるんだろうか?
『文學界』2021年3月号の新人小説月評に関して、評者の荒木優太氏が「末尾が勝手に削除された」とTwitterに訂正願いを投稿、ほどなくして『文學界』公式アカウントも反論のツイートをした。
【訂正のお願い】今日発売の『文學界』3月号に寄稿した新人小説月評の末尾が編集部によって勝手に削除されました(左:本誌、右:最終ゲラ)。消された「岸政彦『大阪の西は全部海』(新潮)に関しては、そういうのは川上未映子に任せておけばいいでしょ、と思った。」の一文を追記してください。 pic.twitter.com/EeFtgele6Z— 荒木優太 (@arishima_takeo) February 5, 2021
文學界3月号「新人小説月評」の筆者・荒木優太氏が、編集部に月評の内容を編集段階で勝手に削除されたとしてTwitterで抗議していますが、編集部の認識はまったく異なります。ここに経緯を記し、荒木氏の投稿に反論します。— 文學界 (@Bungakukai) February 5, 2021
のちに荒木氏は『マガジン航』で「削除から考える文芸時評の倫理」と題する文章を発表し、背景を説明した。
https://magazine-k.jp/2021/02/06/ethics-in-literary-criticism/
最初に荒木氏の①【訂正のお願い】ツイートは2月5日19時半前、②『文學界』の反論ツイートは同日9時過ぎ、その後30分と間をおかず、荒木氏は「とりあえず」との留保付きで③追加説明のツイートを行なっている。
言及ありがとうございます。詳しくは長文にて説明しますが、とりあえず、①「批評の言葉」かどうかを編集部が判断するのがお門違いであり、私はメールにて「岸さんの箇所は現状ママでよろしくお願いします」という指示をちゃんと提出しています。— 荒木優太 (@arishima_takeo) February 5, 2021
では「削除」に至った経緯について、両者の主張を見てみよう。と言っても、経緯の主張については対立するところはない。
2. 『文學界』が「批評としてあまりに乱暴すぎるのでもう少し丁寧に書くか、それでなければ削除してほしい旨申し入れ」る。
3. 荒木氏が「では、末尾に『全体的におもしろくなかったです。』と付け加えてください」と伝える。
4. 『文學界』が「改稿していただけないのであればその3行は削除します」と申し入れる。
5. 荒木氏が「『お好きになさるとよいでしょう』、ただし『その事実をSNS等で吹聴する』」と返答する。
7. 「勝手に削除された」と荒木氏がTwitterで吹聴する。
以上である。
さて、ここからが本題である。『文學界』のツイートは一貫して、「勝手に削除された」という「認識」をめぐるものである。
先ほどの経緯を「削除」の一点に絞って書き直してみよう。
1. (略)
2. 『文學界』が「削除してほしい」旨申し入れる。
3. (略)
5. 荒木氏が「お好きになさるとよいでしょう」と返答する。
7. (略)
『文學界』の立場としては、まず削除してほしいと提案し、聞き入れられない(どころか批評たりえない(と彼らが判断する)改稿を提示された)ので削除を宣言し、荒木氏が認めたので実際に削除した=「勝手に削除したわけではない」、ということになる。すなわちここでの「勝手に削除する」は、A「著者に一切の了解を得ることなく不掲載とする」ことを指す。
荒木氏の立場としては、編集部の意向で、B「最終的な確認なく削除された」=「勝手に削除された」ということになる。
「勝手に削除してもよいという合意」の上で削除が行われた場合、それは「勝手に削除された」と表現できるのか?
一見して難問だが、前件と後件の「勝手に削除」は、指しうる範囲が異なる。Aの意味は「合意」とそもそも相容れないため、前件ではBのみを指しうる。一方で後件は問いの形式なのでAとB両方指しうる。しかし命題「〜場合、それは『勝手に削除された』」が真となるのは両件ともBを指す場合のみである。
では荒木氏のツイートと時系列に話を戻すと、最初の「勝手に削除された」という荒木氏の言葉は、ここでは後件に相当する。しかし前件はそもそも提示されていないために、AとB、どちらを意味するとも解釈できる状態である。それに対して『文學界』の経緯説明は前件を説明するものであり、ここでようやくBの意味での解釈のみが妥当であることがわかるようになる。
言い直すと、A「著者に一切の了解を得ることなく不掲載とされた」と荒木氏が主張しているように読めるため、そこに出てくる表現「勝手に削除された」は、B「最終的な確認なく削除された」のみを指しうるのだと、『文學界』は反論したのである。
これを踏まえると、「Bでしか解釈できないはずの表現を、Aとも解釈できる状態で公にした」荒木氏側には、『文學界』から反論されるだけの落ち度があると言えるだろう。
私には物理的に手出しできないのだから「お好きになさるとよいでしょう」と言うほかないではないですか。私の意志をちゃんと理解した上で、削除を強行するのは編集権の濫用だと思います。— 荒木優太 (@arishima_takeo) February 5, 2021
「物理的に手出しできない」という不均衡な関係ゆえに形式上同意せざるを得なかっただけで、本来的には一切了解していない、すなわち前件自体が間違っているのだから、Aと解釈すべきである、という主張である。なるほど、物理的に手を出せないのは明らかに真である。だが、「ならば同意せざるを得ない」と即座に結論づけられるのか。これは言わば「抗拒不能」を争うもので、論理から法の領域に踏み込んでしまうだろう。
ここで可能性として生まれるのは、「6. 『削除されなかった』状態で刊行された」パターンである。ではなぜそうならなかったのか。『文學界』側が「論理的に適当でないのだから削除するほかないではないですか」という論理的な抗拒不能に陥っていた場合である。
本論では『文學界』側にこの主張が成り立つかを『マガジン航』に掲載された「削除から考える文芸時評の倫理」から考えてみよう。
荒木氏は「削除されなかった」場合に作家が反応を示した場合を想定して、こう書いている。
そもそも、作家から「反応」があったからといって、なんだというのか。怒りたければ怒ればいいし、月評に不満なSF作家・樋口恭介がしたとおりウェブに反論文を書いてもいい。場合によっては私はそれで反省するだろうし、或いはやはり自分の正しさを確認するだけに終わるかもしれないが、その過程のなかで新たに発見できるものもあるだろう。
ちょうど1年前の『文學界』新人小説月評に対し、作家の樋口恭介氏が反論した例(https://note.com/kyosukehiguchi/n/n54a493f4d4f4)を挙げ、自身の評言に対しても同様に振る舞えばよいではないかと述べている。
樋口氏の件では反論に遭った両評者とも、作品内容にある程度触れ、自らの解釈をある程度開陳した上で否定的な評価を下している。よって樋口氏は両者の解釈がそもそも成り立たないことを説得的に示し、古谷氏から不適切であったと謝罪・撤回を得ることに成功している。非常に健全な批評的やりとりだった。
ところが荒木氏の問題の3行には解釈がない。解釈が提示されていないのであれば、樋口氏のように「それは誤読だ」と反論することもできないだろう。荒木氏自らが提示したこの事例との比較から、「反論の余地を与えない表現は批評たりえない、単なる悪口である」という論理が――「論理的に適当でないのだから削除するほかないではないですか」――容易に導かれる。
荒木氏は「文学作品は作者による産物であると同時に、読者がもつ解釈格子次第でいかようにも姿を変えるものだ」とも述べている。なるほど、その解釈格子を通して得られた感動は「読者が固有の仕方で編み出した創造物」であるという論も含めて同意する。ところが荒木氏は続けて、「読者に伝えたいのは、私のもっているつまらなさや無感動も、いくぶんか自己に責任をもつところの私自身にとっての大切な創造物であるということだ」と述べる。結論はこうだ。
私の最大の、というより唯一の武器は、面白いものには面白いといい、つまらないものにはつまらない、という、正直であることのほかない。
荒木氏の論理では創造物なのは「(無)感動」である。解釈そのものはそれを生み出すためのフィルターである。そして荒木氏が月評に書こうとしたのは「全体的におもしろくなかったです。」の一言、すなわち「感動」である。
だが、樋口氏の事例との比較で明らかなように、批評文に求められるのは、評者の感動=感想などではなく、それを生み出すにいたったフィルターであるところの解釈である。解釈には確かに属人的な部分もあるが、ある程度規範的な部分もあり、さもなくば書き手自身からの反論も成り立たず、「過剰解釈」が氾濫する。なるべくその規範的な解釈をもって評価を下すのが評者の使命であろう。評者個人の正直な感想など、正直言って全く興味がない。文芸誌を買ってまで読書感想文を読みたくなどない。
月評の制限字数がわずかであるため十分に論が展開できないというのならば理解できる。ところが『マガジン航』には多少なり岸作の解釈が載るのかと思えば、ここでもやはり「簡単な紹介と個人的所感」にとどまる。「個人的所感」などどうでもよい。
解釈ができないのであれば、あるいはするまでもないと思ったのであれば、端的に書かなければよいだけの話であり、結果として「勝手に削除された」のは理の当然であろう。
ある意味で当事者となった川上未映子氏はこうツイートしている。
これは余談。批評の主体は愛や敬意、と言う人がいるが、必ずしもそうではない。それを必須条件にしたものは読み物としては心地よいが批評ではない。批評の主体は、テキストと論理と緊張感。対象作品の書き手の思いや反応や背景など気にする必要は一切ない。ちなみに小林秀雄は批評家ではなく評論家— 川上未映子 Mieko Kawakami (@mieko_kawakami) February 6, 2021
テキストも論理もなく書かれた感想に怒りで反応する皮相な「緊張感」だけが漂う場を、批評とは呼ぶまい。
まず公平性を期すためあえて本論執筆者自身の考えを明確にすれば、「『文學界』編集部の削除対応は、抗議ツイートまで含めて手続き上問題はないが、合理的ではなかった」というものです。
仮に削除せずに全文ママで掲載し、岸・川上両氏から編集部に対して抗議が来た場合、やりとりの履歴はあるのですから「改稿あるいは削除を提案したが聞き入れられなかった」と説明すればよいでしょう。改稿・削除を要求した理由が両氏への忖度だけなのであれば――「裏工作して保身に走る編集者」なのであれば、交渉をした時点ですでに保身は成立すると言えます。
あるいはもし仮に改稿・削除提案が荒木氏自身の体面を守るためというお節介だったとしても、誌面から削除したところで荒木氏自身がSNSで当該の評言を公開することは避けられないわけです。
それでもなお最終的に削除の決断をした。非合理的でしょう。「批評を載せるのだ」という編集部としての決意表明のようなものを感じます(これは解釈を経て創造した感想です)。
無論、コメントでいただいたように、「そもそも読者は批評を求めていない(批評を求めていない読者もいる)」可能性はあります。誌面にどのようなものを載せるか決めるのはまさしく編集の作業なので、この場合問題は「作者が作りたいものと受容者が求めているものが違う」ことです。
ただし荒木氏自身も批評を書こうとしているので(「「批評の言葉」かどうかを編集部が判断するのがお門違いであり」と主張している以上)、問題の3行を読んで「読者は批評を求めていないのだから問題ない」として荒木氏を擁護しようとすると、逆に氏を裏切ることになります。
よって、時評の存在意義や読者の需要はコメントでいただいたように「別の話」なわけですが、それはそれで議論されるべき問題なので取り上げました。
最後に、本論文末の「緊張感」は、わざと誤読のように用いています。コメントでおっしゃる通り、「テキストへの真摯さ」が本来の緊張感ですが、テキスト・論理がないので当然この本来の緊張感も不在です。それとは別の、感情的な応酬という緊張感しかないのだ、と表現するために括弧付きで「緊張感」としました。最後までお読みくださりありがとうございます。
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
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00 | 123 | 14597 | 118.7 | 46 |
01 | 78 | 6853 | 87.9 | 40 |
02 | 65 | 20837 | 320.6 | 83 |
03 | 50 | 8410 | 168.2 | 84 |
04 | 22 | 2752 | 125.1 | 62 |
05 | 18 | 2233 | 124.1 | 84 |
06 | 30 | 4580 | 152.7 | 92 |
07 | 32 | 6147 | 192.1 | 54 |
08 | 65 | 6714 | 103.3 | 61 |
09 | 81 | 7576 | 93.5 | 42 |
10 | 100 | 17481 | 174.8 | 54.5 |
11 | 216 | 22405 | 103.7 | 40 |
12 | 225 | 13468 | 59.9 | 31 |
13 | 200 | 17557 | 87.8 | 32.5 |
14 | 217 | 16372 | 75.4 | 28 |
15 | 202 | 16983 | 84.1 | 28.5 |
16 | 178 | 18359 | 103.1 | 40 |
17 | 130 | 15401 | 118.5 | 45 |
18 | 187 | 19255 | 103.0 | 41 |
19 | 160 | 21925 | 137.0 | 52 |
20 | 186 | 15441 | 83.0 | 31 |
21 | 178 | 14946 | 84.0 | 33 |
22 | 162 | 17092 | 105.5 | 35 |
23 | 263 | 22699 | 86.3 | 35 |
1日 | 3168 | 330083 | 104.2 | 39 |
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はてブさえなければ川上未映子のキチフェミツイート見ないで過ごせたのに
今日外出してテレビ見てから22時にようやくネットにつないだ。
かわかみみえこのツイートで傷ついたとかいう人の増田がホッテントリに上がってた。
増田の文章は嫌いではないが川上みえこがまたフェミキチったことを言っていたのを見させられてげんなりした。
この人フェミ関係ではバーサーカーになるのは知ってたから作者のツイートは見ないようにしてたのだが
せっかくの一日の良い気分が台無しだ。
リアルが充実した日にはてブを見たら気分が台無しになるから気分がすさんだ時だけ見る。
きっと今はてブを見てる人はみんなリアルが充実してない人間が殆どだろう。
いつのまにか、気分がすさんだ時にマッチしたニュースばかり見てブックマークするようになったんだ。
私が性風俗に抵抗を感じるのは、お金を払って1人の人間を商品として買う自分の姿を想像すると嫌悪感が湧くというのが最も大きな理由です。理念ではなく、感情の問題。まさに、川上未映子さんのいう「風俗は好きじゃない」男性なのでしょう。
本筋ではないがどうも引っかかる。
風俗はサービス業であり、あくまで売り買いされるのは体験である。
女性をものとして扱う人々と風俗の話題で談笑していた人々が増田の中でリンクした結果、こういう浅はかな見識にいったんだろうが、
逆説的に既に増田が女性を物扱いする感覚に少なからず染まっていることを示しているようでもある。
人間を商品として扱うということは「金払ったんだから俺の自由にしていいんだよな?」ってことである。当然として風俗嬢には拒否権があり、客が嬢の心身を傷つけるような真似をすればその店は利用できなくなる。奴隷のように人が売り買いされているわけではない。
そもそも人間を商品として扱うということは広義的に解釈するとエンタメ産業全般に言えることなので、増田から見て芸能人はどうなるのかとも思う。
とどのつまり風俗もとい水商売を人身売買のように捉えるのは、迷惑客のそれと根底では同じだと思う。
夜の店に行かないにしてもそういう人を蔑視する発想や感覚が露呈してもおかしくないので、増田は今一度内省してみた方がいいかもしれない。
というか実際に風俗店に行って嬢と話してきたら?