はてなキーワード: 大バッハとは
以前、某管楽器と弦楽合奏のための協奏曲を演奏したことがあったが、これが今までのアマオケ経験で最もキツかった思い出だ。
実はその曲をやることが決まった時点では、出回っているのはスコアのみで、ソロパート譜とピアノ伴奏譜以外のパート譜が存在しなかった。
それが出版社からのアナウンスによると、練習開始時期までには正規のパート譜一式がリリース予定だから大丈夫ということで、ゴーサインが出たのだそうだ。
しかし予定は未定であって決定ではないという言葉のとおり、必要なタイミングになってもパート譜は出版されなかったわけで。
慌てていろんな所のアマオケからコピー譜をかき集めることになり、それで練習予定は遅れに遅れ・・・。
どうにか用意できたパート譜も、自分とこのパートだけ「ベートーヴェンやモーツァルトよりはマシかも」というレベルの、超汚い手書きの楽譜だったと(当然コピー欠けやミスプリもバッチリある)。
お陰で何回練習しても音符を拾うのに難航して落ちまくりでパートのほぼ全員が苦しみ、まともに弾けたものではなかった。
楽譜の手配遅延で短くなった練習期間はあっという間に過ぎ、結果ソリストに大変な失礼を働いてしまったことが一番申し訳なく、それだけ取ってもこの演奏会は大失敗だったと、今でも思う。
あと、この曲はソロをやる管楽器ににとっては貴重なレパートリーらしいけど、伴奏する方にしてみると曲想からして微妙すぎる曲で、それに楽譜の件も合わさって「もう二度とやるか」というのが個人的な感想。
もし今いるオケで万が一選曲候補に上がったら強硬に反対してやろうと思う(IMSLPにもソロとごく一部の弦パートしかアップされていない)。
ちなみにこの曲の録音や映像は、一応いくつかある。
ということは、プロにはきちんとしたパート譜が出回っているようだけど、楽譜作成ソフトが普及した最近はともかく、昔はどうやって用意したんだろう。
スコアからコピーしたものを切り貼りしたくらいでは読みやすいパート譜が作れると思えないし、手書きするにしても大バッハの清書並に綺麗なものじゃないと演奏に支障が出そうだ。