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はてなキーワード: 古語とは

2023-08-05

anond:20230805190229

『例解新国語辞典』(三省堂刊),『新明解国語辞典』(三省堂刊),『新選国語辞典』(小学館刊)などは,「命がけのこと」を意味する語としては「一生懸命」を本見出しにし,「一所懸命」を併記したり,古語扱いにしたりしている。

やーい古語増田

2023-08-04

著作権の切れた作品同人誌にするのってアリ?ナシ?

文豪キャラ化した作品同人誌即売会に、元ネタとなった文豪の書いた小説詩歌をそのまま同人誌にして頒布DL販売しているサークル複数ある。

イベント主催企業FAQには「ある作品聖地巡礼写真集(notコスプレ)はどのジャンルを選べばいいですか?」「メインとなるパロ元の作品ジャンルでお申し込みいただけます。」とあるので原作キャラとは関係のない元ネタを扱った同人誌作品ジャンル頒布するのは問題ない。著作権は切れているので誰かの権利侵害しているわけでもない。

でもそれって同人誌としてどうなの?

文豪随筆を元にキャラ漫画小説を書いて、出典として一部引用するならわかる。詩歌を読んで得たインスピレーションを元にイラスト集を作るのもわかる。

文豪の記念館・文学館ゆかりの地を巡って旅行記にするのもいいし、文豪作品を読んで感想文を書いたり執筆背景を調べて本にするのもいいと思うよ評論コミケの老舗ジャンルだし。

文豪作品コミカライズしたり朗読CDにしたり、古語外国語で書かれた本を翻訳したり別の作品の形に翻案するのもクリエイティブだと思う。

でも文豪作品をそのまま同人誌にするのはうーん…二次創作とはいえ何らかのオリジナリティを発揮するのが同人イベント趣旨じゃないのか?

何より青空文庫からコピペなり古書から打ち込みなり依拠100%のもの作ってて本人は楽しいのか…?

製作動機がわからないしそれを欲しがる人がそれなりにいるのもよくわからない。

2023-08-02

anond:20230802005017

はじめの古語っぽい言い方で自分はわかったが。

その程度も読みとけない奴らが己の読解力棚上げして引用くらいで横着とかイチャモンつけてもなんだかな

2023-08-01

〜ゾ

って古語みたいな言い方する奴キモくて苦手だったけどどっかの方言使ってる地元民だったらごめん

〜ゾ って古語みたいな言い方する奴キモくて苦手だったけどどっかの方言使..

古語みたいなってことは「それは驕りゾ」とか「ものは試しゾ」とか、普通は「だぞ」を使う場面で「ゾ」だけ言うパターンのことじゃないか2023/08/01 10:04

言いたいことはこのブコメで合っています

追記した後についたブコメもあまり汲んでくれてないな。

2023-07-30

〜ゾ

って古語みたいな言い方する奴キモくて苦手だったけどどっかの方言使ってる地元民だったらごめん

2023-07-11

anond:20230711160956

もちろんです、回文作成します。回文は前から読んでも後ろから読んでも同じになる文章のことです。

めだか、かだめ」

この回文は、魚のめだかと、それが「困っている」または「壊れている」という意味古語「かだめ」を用いた日本語の短い回文です。

2023-05-23

anond:20230522163954

古語の「ゆゆし」も「忌まわしい」の意味と「素晴らしい」の意味両方あったりするけど、プラスマイナスかどちらかに振り切れてる言葉正反対意味にもなりがちってのは古今東西言葉あるあるなのかもね

2023-03-09

anond:20230309122856

日本国語大辞典(通称日国)に収録されてる言葉古語も含め60万語ちょっと別にこれは諸外国に対して特別多いとも少ないとも思わない語彙数。

よってこの数に単純に世界の国数を乗じてみることで世界の語彙数を推定すると多くとも1兆から1.5兆。残りを固有名詞にあり当てても充分余裕がある数じゃないのか。

2023-02-23

暇な日に考えた嘘豆知識が正しいかどうかbingAIに聞いてみた

〇完全に家畜化された虫として蚕が挙げられるが、実は蚕の他にも完全に家畜化された虫は存在した。しか人間が粗雑に扱ったせいで文書に残らないうちに絶滅したということが最近遺伝子研究で判明した

この知識は正しくないようです。私が見つけた情報では、蚕は人間によって完全家畜化された昆虫であり、野生回帰能力を完全に失った唯一の家畜動物として知られています。他の虫が完全に家畜化されて絶滅したという記録や研究は見つかりませんでした。

→多分正しい

奈良漬け奈良発祥じゃない

この知識は正しい可能性があります奈良漬け名前から奈良発祥のものと思われがちですが、実際には奈良時代が発祥食べ物であることが名前の由来となっています奈良漬け奈良発祥したという確たる記録はありません。

Wikiによると奈良伝統食品漬物

〇「猫に小判」にちなんだ、ネコニコバンというトリオバンドが存在する

正しくありません。「ネコニコバン」という名前トリオバンドは見つかりませんでした。しかし、「ニコバン」という名前ネコキャラクターはあります

→おそらく存在しないが、 競走馬(11戦0勝)はい

学名に「モヤシ」が含まれ線虫存在する

正しいです。「Caenorhabditis elegans」という学名を持つ線虫は、「モヤシ」を意味する「caeno(カエノ)」と「rhabditis(ラブディティス)」という単語から成り立っています

→正しくない。caeno(カエノ)とrhabditis(ラブディティス)は「モヤシ」という意味を含まない。

〇「おとす」は古語で「音」+「す(る)」の「音す」が語源

「おとす」の語源については、いくつかの説がありますが、確かなことはわかっていません。「音す」という語源とするのは一つの可能性ですが、他にも「おとろ(驚)」や「あた(当)」などからきたとする説もあります

→落すの語源に「音す」は含まれますか?という質問をすると「語源的には関係がないと考えられます」という返答。

日本で飼われている犬で最もありふれた名前は「ラッキー

日本で飼われている犬で最もありふれた名前は、「ラッキー」ではなく、「ココ」です。 また、人気の犬種ランキングでは、「トイ・プードル」が1位を獲得しています

→多分正しい

ミョウガフランスで「狂った玉葱」と呼ばれている

ミョウガフランスで「狂った玉葱」と呼ばれているという知識は、私の検索結果では見つかりませんでした。ミョウガ日本料理のアクセントによく使われる食材ですが、フランスではあまり知られていないかもしれません。

→正しい

メキシコでは一般的ハバネロ拷問道具として使われる

メキシコでは一般的ハバネロ拷問道具として使われるという知識も正しくありません。ハバネロメキシコでは日常的に食べられる唐辛子であり、拷問道具ではありません。メキシコでは麻薬組織などが拉致殺害などの犯罪を行うことがありますが、その際にハバネロ使用することは報告されていません。

→多分正しい

チンパンジー人間遺伝子情報ほとんど一緒"であるが、その尺度で言うならば"チンパンジーアルマジロ遺伝子情報すらほとんど一緒"なのであまり意味をなさな

この知識は正しくありません。チンパンジー人間ゲノム(全遺伝情報)は約98.8%が同じだそうです。しかし、チンパンジーアルマジロゲノムは約80%しか同じではありません。この差は言語や外見、脳の発達など様々な点に影響しています

→多分正しい

2011年時点では「論語」の全編英訳存在しない

2011年時点では「論語」の全編英訳存在しないという知識は正しくありません。論語孔子とその高弟の言行を記録した儒教経典であり、英語翻訳されたものは多数あります。例えば、『英語論語』という本は、人生の叡智が詰まった100の章句を現代に通じる簡明な英語翻訳し、漫画も添えています

英語論語2013年発売

2023-01-26

異性へのメール文面が難しすぎる(追記

キモくなくて、事務的過ぎず、好感度を下げないみたいなラインを探ろうとするとおじさんLINE構文に陥りそうになるのなんでなの?!

見栄ばかり張っても関係は長続きしないし、がと言ってケチくさく思われるのも損してる気がするし、AIにでも書いて貰った方が余程上手く行きそうな気がするわ


(追記)

もちろん仕事相手じゃないです。

好感度を下げないように思うこと自体が既にキモいとブコメ含めて言われてるけど、嫌われないよう気を使うのがキモいならもうおじさんLINE構文だろうが何だろうが変わらなくない?


(追記2)

ChatGPTに古語で書いてくれと頼んでみたけど、最後文章は全部生成されずに途切れてしまった

「久しきに会へぬ、今までは○○で相見られし所であったが、今回は○○を考へて○○○で相見られることを願う。○○を恐れてはおらぬが、どうか許して頂きたく思う。今後も何卒よろしくお願い申し上げます。」

ただし、古語現代語と比較して複雑な文法表現が多いため、上記文章古語に準





(追記3)

もう3日経つのメール返信なし(これまでは当日中には何かしらの返信は来ていた)。

予定を聞かれてOKで答えたから返信不要だと思ってるとか…?いや正確な日付も時間も決まってませんが。

ケチくさいお願いが失礼なら失礼だと言って欲しいし、金の切れ目が縁の切れ目だと思ってるなら「去ね」の一言ぐらいは欲しいわ。

2023-01-12

anond:20230112123058

いや確かに範囲」が語源と言われてはいるが

マイクロウェーブ範囲とかじゃなく並んだ竃を指す「range」からだろう

周波数帯の意味ならfrequencyの方だろうし。

竃は熱源が及ぶ範囲という意味で、「並び」と同じ仏古語のranc(=rank)からとられているらしい

2023-01-08

anond:20230108222044

実(げ)に

古語 「本当に」みたいな意味

で使ってるんだと思う。はてブあんま見ないから知らんけど。

2022-11-10

anond:20221110193305

沼が深く抜け出せないところというのは元々古来から認識

そういった沼のことを古語では「淵(潭)」と表現した

ただし淵の適用範囲は広く、川でも池でも暗く淀んだ底の見えない水辺を淵と表現したんだ

例えば「絶望の淵」の淵のことであり、淵が抜け出せないものという認識は非常に古いものたかだか数十年で形成された認識じゃない

時代が変わり「底なし沼」などの表現が生まれたが、結局のところ表現してるのは淵だ

その中で新しい表現が「レンズ沼」などの用法

いわゆる「池沼」や「池沼プレイ」などと成立過程が違う

2022-10-08

anond:20221008181551

ひろゆきが詰められていて自分も詰められているような気がしてくるような精神チー牛

チー牛ってもう古語の「ものす」みたいな存在になっとるんやね

任意マイナスイメージ代替語として使える名詞、便利やね

2022-09-26

人魚の肉と不老不死関係についての話

人魚の肉を食すると不老不死・不老長寿となる」という物語は、八百比丘尼伝説・昔話として有名でもあるし、仮にそれらを読んだり聞いたりしたことは無くても、高橋留美子連作漫画人魚の森』シリーズを読んだから何となく知っているという人も少なくない。

しかし、そもそも何故、人魚の肉を食したら不老不死・不老長寿となるのか?その理由というか説明については、知らない人も多いのではないだろうか。

これを書いている増田が、その理由らしきものについて書かれたもの最初に読んだのは、神話学者大林太良の著書『神話の話』(講談社学術文庫)であった。この現物を、確かに所有しているはずなのに本棚倉庫の中から見つけられないので、ここでは記憶を頼りに大林説を書き起こすが、もしも『神話の話』の現物を持っている人は、そちらを見た方が早い。図書館で探してもよい。

まず、八百比丘尼伝説概要は、大同小異、以下のようなものである。「龍宮の主を助けた漁師が、龍宮に招待されて主から宴などの歓待を受け、家路につく際に主から土産として、人魚の肉を貰い受ける。聞けば、それを食した人は、不老長寿となるという。家に持ち帰ったはいものの、人魚の肉を食べるのに怖気づいた漁師は、いったん戸棚にそれを保管する。しかし、漁師の留守の間に、彼の娘が人魚の肉を食べてしまう。人魚の肉のことを父から聞かされるが後の祭り。はたして、娘は不老長寿となってしまう。父親である漁師も、娘が結婚した夫も、近所の人たちも、漁師の娘が愛した人たちは皆、寿命が尽きて世を去るが、彼女だけは不老長寿の若々しいまま、この世に取り残される。その孤独境遇を嘆いた娘は、仏門に入るものの、その後も長く若々しいままで生き続け、とうとう八百比丘尼(八百歳の尼僧)と呼ばれるようになり、最後洞窟の中に籠もり、人々の前から姿を消す」

大林太良によれば、これと殆ど同じ内容の話が、朝鮮半島平壌仏教寺院伝説として残るという。但し、日本八百比丘尼物語には見られないディテールとして「結婚して夫を迎えたが、子宝に恵まれない」という描写が、朝鮮半島版の物語には有る。

まり人魚の肉を食することによる不老不死・不老長寿の獲得は、生殖能力喪失するというトレードオフになっている。このような不老不死性と生殖能力トレードオフは、八百比丘尼物語にだけ見られることではないことを知っている人もいることだろう。

例えば日本神話では、人間寿命に限りが有る理由として、ニニギノミコトオオヤマツミノカミから娘の女神を嫁に迎える物語が語られる。オオヤマツミには二人の娘、姿形が麗しくないイワナガヒメ、姿形が麗しいコノハナサクヤヒメがいた。ニニギノミコトは、見た目を重視してコノハナサクヤヒメを選ぶが「イワナガヒメを選んでおけば、不老不死でいられたものを」とオオヤマツミノカミから言い渡される。花が咲き、実を成し、種を残して枯れる植物のように、こうして人は有限の寿命となった。岩石のような、長い年月が経過しても残るような不老不死性は、こうして人から失われた。

女性差別侮辱する古語として「うまずめ(=子を産まない・産めない女)」というものがあるが、これを漢字で書けば「石女」である。言うまでもなく、この言葉にはイワナガヒメ(岩石の女神)とコノハナサクヤヒメ(植物女神)の嫁取り物語と同じ考え・物の見方が、素朴な形で反映されている。

昔の人たちが呪術的な発想として、生殖能力の有無と不老不死性を結び付けて考えたであろうという仮説自体は、現代人も自然と受け入れられるであろう。

問題は、何故、人魚イメージ生殖能力の有無が結び付けられたか、その点が定かではないところである。これについて『神話の話』の中で大林太良は、一つの示唆として、中国の人・袁枚(えんばい)の残した『子不語(しふご)』という書物に収められた、次のような挿話を紹介する。

「袁枚の甥が、地方役人として赴任する旅の途上で立ち寄った集落で、住人たちが騒いでいた。何があったのかと尋ねると、その集落に住む或る夫婦の妻の下半身が魚になってしまったという。彼女証言によれば、昨夜は夫と同衾し(夫婦の夜の営みを行い)、眠りについた。夜更け、下半身がむず痒くて堪らず、手で搔いていた記憶があるが、疥癬のように皮膚がポロポロと剥がれ落ちる感触が有った。朝になり、彼女が目覚めた時には、下半身は鱗の有る魚のものになっていたとのことである。剥がれ落ちていたのは、どうやら鱗だったようである

大林太良は、この『子不語』の挿話について、わざわざ夫との同衾について言及しているのは「下半身が魚になる前の女性は、二本の脚を開いて男性を迎え入れる性行為可能であったが、下半身が魚になったことで、脚を開くこと、すなわち性行為不可能状態になった」と言っているのだと考える。そして、人魚の肉による生殖能力喪失も、これと同じ発想なのではないかと言うのである

個人的には、この大林太良説を初めて読んだ時は「ううん、ホンマかいな?」という半信半疑感想であった。しかし『神話の話』を読んでから暫く経過した後、大林説を補助するような話を、別の学者著作で見かけた。が、やはりこの著作も、本棚倉庫で見つけられずにいた。それがつい最近、その本を古本屋発見して再入手した。嬉しい。だから舞い上がって、ここで記念にメモを残そうと思い立ったわけである

件の大林太良の説を補助する記述が載っていたのは、金関丈夫著作木馬と石牛』(岩波文庫)である。ちなみに、解説大林太良その人である

この『木馬と石牛』に収められた「榻(しぢ)のはしがき」という論文が、人魚による不死性と生殖能力喪失イメージの結び付き仮説を補助するような記述を含むものである。この論文は何について書かれたものか、簡単説明すれば、国文学におけるオナニー文学について論じたものである。これは、悪巫山戯で書いているのでも、嘘を書いているのでもない。本当のことである。初めて読んだ時は「お硬い岩波文庫で、こんな珍論文を読めるとは」と、かなり吃驚したものである

本題に入ると、金関丈夫によれば、天明六年の自序がある東井春江による『譬喩尽(たとへづくし)』という俚諺(りげん)辞典の「い」の部には「一夢二千三肛四開(いちむにせんさんこうしかい)」という俚諺(ことわざ)が収められている。その意味は「性行為の中で快感が大きいものランキングベスト4」である。念のために言うと、男性立場でのランキングである。4位の「開(かい)」が「女色すなわち男女の営み」を指す。この「榻のはしがき」の一節を初めて読んだ時「なるほど、『開(かい/ひらく)』の語と『男女の性行為』のイメージは、昔の人の頭の中では自然に結び付いていたのだなあ」と納得し、大林太良説も納得して受け入れられるようになったと、そういった次第である

何?ベスト3の意味が知りたい?いちいち言わなくても、字を見れば薄々察しがつくだろうからかい説明は書かない。なお、同「榻のはしがき」によれば、戦国時代頃に来日したポルトガル人宣教師たちが、布教活動を行うために編纂した日本初の日本語/ポルトガル語翻訳辞書『日葡辞書』には「Xenzuri」という単語が収録されているとのことである

とりあえず『神話の話』も『木馬と石牛』も、どちらも非常に面白い本なので、機会があれば図書館などで探して一読することをお勧めする。

また、人魚の話に関しては、椿のモチーフなど海女文化八百比丘尼伝承などにおける人魚イメージに影響を与えた可能性の話、人魚の肉はフケツノカイ(キュウケツ[9つの穴]ノカイ)すなわちアワビのことではないかという可能性の話など、色々ほかに面白そうな話が有るので、興味が有る人は調べてみることをお勧めする。

木馬と石牛』再入手で舞い上がっている状態で書いたので、乱文になり申し訳ない。とりあえず以上である

2022-09-21

論破語源

楚の国に矛と盾を売る商人がいた。

「この矛はどんな盾をも破り、この盾はどんな矛も通さない」という謳い文句で売っていたが

ある日、客の一人から「では、その矛でその盾を突いたならば、どうなるか」と問われた

商人は矛でその客を一突きに破り「この矛は論すらも破ることができる」と答えた。

 

この古語から転じて

「よくよく考えたら元々の論に対して正しく反論できていないが勢いで勝ったように見せかける」

ことを論破というようになった。

2022-08-18

最近読んだ本。

『おたがいさま れんげ荘物語

 

あらすじ

 広告代理店早期退職したキョウコは、今にも倒れそうなボロアパート「れんげ荘」に住んでいる。生活費は月10万円と決めて倹しく暮らすキョウコの楽しみは、猫のぶっちゃんに逢う事くらいだったが、ぶっちゃんことアンディは飼い主の家から出して貰えなくなってしまう。

 キョウコはあまり変化のない日常を送っているが、れんげ荘の若者達は人生にもまれて忙しそうにしている。コナツさんは事実婚相手男性の連れ子の育児、チユキさんは田舎に住んでいる彼氏の所とれんげ荘を往復しつつ、他人に貸している分譲マンショントラブル解決に追われていた。

 そんな若者達に深入りし過ぎないよう愚痴の聞き役になっていたキョウコのもとに、実家から母の死が報じられ……。

増田感想

 若い人達のすることに上から目線アドバイス批判をしたい欲と内心で静かに闘うキョウコ。その心情が、今にもアウトな方へ傾きそうなギリギリラインに立っている感じで、ちょっとハラハラした。心の裡だって理想現実はかなり違うもんなあ。

 一時流行った丁寧な暮らし系統だが、そういうのは結局豊かさの産物であり、現実日本社会ではもはやリアリティーを喪っているように思う。だが、本作では相変わらずキョウコは節約を頑張れば働かなくても生きていけるという設定のままだ。

 ところが、彼女実家に戻れない最大の理由だった母親他人にとってはいい人だがキョウコにだけは害悪って感じの毒親)が死亡したので、キョウコにはれんげ荘を出て兄夫婦シェアハウスするように同居するという、新しい道が示される。だが、キョウコは全然乗り気ではない。そりゃ長年一人で暮らしてきた人が、いきなり独居の自由気ままさを手離すことはできないよね。

 クマガイさんの生き方や考え方がカッコいいのだが、先のことは知らないなんて、キョウコよりもずっと年長者(敢えて言えば老い先短いともいう)だから言えること。確かに人生を悩まなくてもいい事に悩んで浪費したら勿体無いとは思うけど。

 他人には後ろ指を差されるかもしれないが理想的なキョウコの暮らしは、ずっと手放しで幸せとだけ言えるものではなくて、いつも後悔と不安がついてまわる。

 作中の時間の流れがリアルタイムよりもだいぶ遅いのか、本作は2021年出版されたのにコロナのコの字もない。現実世界はこの数年は酷い事続きだから現在よりも少し昔を生きているらしいキョウコがいっそ羨ましいくらいだ。もし作中の時間2022年に追い付いたとしたら、キョウコの心境はどう変わるのだろう。「先のことは知らない」という言葉の受け止め方は、どう変わるだろうか。私は先のことが知れない事に恐怖しかないけど。

 ラストでぶっちゃんと再会して急に元気になり小躍りするキョウコ。やっぱあれだ……推し世界を救う的な……。何があっても推しが元気でいてくれさえすれば生きれるってことか。

『天官賜福(1)』(墨香銅臭)



 中国Web小説投稿サイト発のライトノベル的なBL小説

 前に今読んでるとこって書いたけど、やっと読み終わった。半月以上かかってしまった。(他に色々読んでたのがいけなかっただけだが)

あらすじ

 舞台古代中国のような世界で、神の住む天界、人の住む下界、そして鬼の住む鬼界がある。

 主人公の謝憐(シェ・リェン)はかつて大国だった仙楽国の王太子。彼は類い希なる才能を持ち、17歳若さ天界に飛昇し神官現代日本で言うところの神)となった。

 だが、彼は自分やらかしによって天界を二度も追放されてしまい、下界でガラクタ集めなどをして糊口をしのぐ暮らしにみをやつすことになった。

 最初の飛昇から約八百年後、謝憐は三度目の飛昇を遂げ神官に返り咲くものの、飛昇した際の衝撃で他の神官達の住居などを壊してしまい、多額の負債を作ってしまった。

 そこで謝憐はまた下界に降りて、人助けをしたり自分を奉る廟を作り信者を増やしたりなどして功徳を積むことで弁済をする事にしたが……。

増田感想

 読み終えるまでに半月もかけてしまった私が言うのもなんだが、かなりページターナー作品

 ただの人間修行をしたり功績をたてたりする事によって神となり、信者を増やして功徳を稼ぐことによってより強い法力を得るという設定が、ゲームっぽくも俗っぽくもあって面白いけど、中国Web小説ではあるあるな設定だったりするのか、それくらい解ってるよね? と言わんばかりにストーリーサクサク進んでいく。でも文章平易なので設定に振り回されて訳がわからなくなるなんてことはない。

 同作者の『魔道祖師』もそうだったが、個々人の心情や集団心理描写が巧み。謝憐の、お人好しなんだけどいつの間にか味方が誰もいなくなるのもやむを得ないような性格……簡潔に言えば空気を読めない独善的でアイタタタな性格とか、権力者ワガママに振り回される下々の人々の様子とか。

 巨陽将軍(ジューヤン将軍日本語にすると巨根将軍)の名付けエピソードなんかかなり風刺が利いていて、えぇ……意外と中国表現の自由あるじゃん……(発禁になりませんように)……と思った。

 ストーリー面白いけどBL作品なので当たり前のようにボーイズがラブする。本作は『魔道祖師』のときみたいに男性同性愛の事を「ホモ」の意の古語で呼んで露骨差別することもない(1巻時点では)。

 メインカプの三郎(サンラン。攻め)と謝憐(受け)は前半くらいでもう出逢い、すぐに打ち解けて仲良く暮らしたり一緒に事件解決しに行ったりする。三郎はなぜか謝憐に対してとても親切で優しく、謝憐は訳もなく親切にされることに戸惑いながらも、根っからお人好しのため受け入れる。

 ところが、謝憐と普通人間達以外の誰もが三郎のヤバすぎる正体を知っていて、でも三郎を怒らせたら事なので、誰も口を挟まない。謝憐と三郎が人目も憚らずに二人の世界に浸っているのを、第三者ドン引きで見てみぬふりを貫く様が滑稽で面白い

 本作ではまだ謝憐や三郎の来歴に語られていない部分が多く、楽しそうに交流しているだけなので萌え萌えでいいけど、きっとそのうち超弩級の不幸展開ややり過ぎて引くエロ展開が来るんだろうな……。

 終盤の鬼市に潜入する話が好き。な、なんか鬼市の風景にデジャ・ビュが……『幽遊白書』と『ハリーポッターシリーズ』と『昭和元禄落語心中』と『千と千尋の神隠し』を足して4で割ったような雰囲気。厨二心に刺さる。

 丁半賭博であからさまに謝憐が贔屓されるシーンの糖度が高くてほっこりした。

 

2022-07-11

「蓋し」みたいな古語由来の現代語の文章にも挿入できるカッコイ言葉

しからしめる、むべなるかな、さもありなん、生きとし生けるもの、日々是好日

みたいな奴もっと知りたいわ

2022-06-05

anond:20220605024921

「うららか」という語自体は、万葉集の有名な歌「うらうらに照れる春日ひばり上がり心悲しも一人し思えば(大友家持)」にあるように、古くからある和語に由来する。もっとも、古語にある語だからといってそれを名前にするのが適切か否かは別問題

ただ、名前について時代に合っているか否かを考えるのは正直無意味な気もするので(落語寿限無ではないが、そんな議論は昔から果てしなく繰り返されており意味がない)、難読でなく周囲が呼びやす名前であればそれでよいと思う。やれ「子」のつく名前の子は賢いとか、逆にシワシワネームだとかいろいろ言うが、「子」のつく名前女子名前としてメジャーになったのは20世紀も後半の話で伝統というほどの歴史もない話。それがすでに廃れ始めていることを考えれば、今生まれた子が死ぬ頃には、また全然違う常識が「伝統」のような顔をしていることだろう。ただ、自己満足に陥った名前がいただけないのは事実名前は周囲(社会)とのかかわりに関するものなので、周囲に受け入れられにくい名前だと思えば避けた方がよい、という判断はアリ。その意味では、今なら最低限「うらら」でネット検索して、語感や関連するものが何か、他人からどういう風に受け止められるかくらいは調べてから命名するのがよいんではないだろうか。別に、今から命名するって話じゃないんなら関係ない話だけど。

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