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はてなキーワード: 千鳥格子とは

2023-01-18

女だけど、人さし指よりも薬指の方がだいぶ長い。

それは主に男性の手指の特徴なのだが、胎児時代に浴びた男性ホルモンの量が多いとそうなるのだという。

それが、自分性自認性的指向に、どう影響があるのかはわからないが。

思い返せば、2、3歳くらいの幼児期にはテレビに出てくる女性アイドルばかりに興味を示し、執着していた。

でも、幼稚園以降はわりと普通に恋愛対象としては男子を好んでいた。今のパートナー男性だ。だが、女性を好きになった事がないわけじゃない。

幼少期は、信じられないレベルの悪ガキで、弟を巻き込んでイタズラばかりしていた。

でも、幼稚園以降は、しょっちゅう同級生女子わがままに振り回されたり、ハブられたりして、泣くことも出来ずに一人で隅っこにうずくまり霜柱を踏み潰すとか、石をひっくり返してダンゴムシを見てたりとかした。

可愛いアイドルが好きだったけど、いつもズボンを履いていた……のは、親の意思だったような気がする。

珍しく買って貰えたのが、細かな千鳥格子の布地で出来た、裾に共布のフリル付きの遠目に見ると灰色っぽいスカートで、死ぬほど地味なのがかなり嫌だった覚えがある。灰色って。ピンクや赤だったらきっと喜べた。

ままごとのお母さん役は死んでも嫌だった。

だが、人形遊びは大好きで、やっていたのは完全におままごとで、なのに人形で遊んでいるところを見られるのは絶対に嫌だった。

小学校の頃に、母が友達からVANパーカーを貰ってきて、それは男ものだったんだが、私は喜んで着た。でも、私以上に母の方が喜んでいたと思う。

以後、母が誰かから貰ったまま押入に仕舞い込んでいたという、ボーイッシュを通り越してマニッシュな、いやおっさん臭い(一応女物ではある)服というのが、謎に沢山出てきた時期があって、当時は偶然見つかったお宝を貰い受けたと自分では思っていて、得したようにも思っていたが、今思えば、上手いこと母に誘導されただけのような気がする。

思春期は、自分身体が段々女体化してくる事をグロいとしかおもえなくて苦痛だった。

一方で、好きな男子と付き合ってセックスすることを夢見てもいた。

月経困難が酷くて、元気な日が1ヶ月のうちに3日あればいい方だった。

それで同級生女子にも可哀想だと心配され、面倒見のいい女子から何かと気遣われるのが、すごく嫌だった。

女友達と人目憚らずにスキンシップ過剰な付き合いをしていて、男子からレズ死ねとよく言われていた。

19歳の頃、それまではそこまで思い詰めていた訳でもないのに、急に自分はとても中性的容姿なんだと思い込み(実際には瓢箪型のデブだったので、どっからどう見ても女だったし、服装がモサかったので、女というよりは産後太りから順当に中年太りに移行したおばさんのような見た目だったと思う。そんななりで男らしくw がに股で肩で風を切って歩いていた様はちっさいおっさんしかなかったと思う)

友達に半ば無理強いさせる形で「男みたい」「中性的」だと言わせて、有頂天になっていた。

それがある時急に虚しくなり、お水風俗バイトをやりだし、客から可愛いとお世辞を言われて有頂天になり、以前の「中性的」という名のおっさんおばさんチャンポンムーブは何だったのかというくらい、ゴテゴテの派手メイクゴスロリと化した挙げ句、初めて付き合った男と唐突結婚するという離れ技をきめた。

結婚はしたけれど、夫の家族から「○○家の嫁として云々」と言われるのが鬱陶しく、パート先ではダントツに若かったせいで変に「女の子」扱いをされるのが苦痛で、ある日カッとなって頭を丸坊主にしてしまった。

パート仲間のおばさん達から「小猿みたいで可愛いね」と言われて有頂天になった。ついにヒト以下の存在になった事には気づかなかった。

ミニスカートを履いていても「○○家の恥」と言われたが、頭を坊主丸めたら「お前は俺にわざと恥をかかせようとしているのか」と夫に言われて激しい口論になり、一時的夫婦関係マイナス28度まで冷めて険悪になった。

子供が出来るまでに五年くらいかかったが、私の体質のせいで胎児が平均サイズをかなり下回った状態で、予定日を一週間も過ぎて生まれてきた。下の子は完全に低出生体重児だった。

それから常識範囲内で色々あったが、現在の私はただのおばさん以上でも以下でもない。夫婦仲も親子仲も良好で、取り立てて言う事はない。言動はもう完全におばさん。

で、今になって思うのは、若い頃の自分セクシャルマイノリティに何をそんなに期待していたのかということだ。

私の手の薬指は人さし指よりも明らかにずっと長くて、それは母親の胎内にいた時に女児であるにも関わらず沢山の男性ホルモンを浴びたことにより形成されたものと思われる。母体に過剰なストレスがかかるとそうなると言われている。母は昔からいつもイライラしていてヒステリック家族に当たり散らしてばかりいる人だったから、私が母のお腹にいた時も、やはりイライラカムカしてストレスフルな毎日を過ごしていたのだろう。

私の手の薬指は人さし指よりもずっとながい。ただそれだけのことで、しかし私の性別が女であることは揺るぎない事実だ。若い頃の私は、「中性的(笑)」ということに変な期待ばかり山ほど抱えた、恥の多い人生を送っていたけれど。

2021-11-04

anond:20211104154547

京王線刺傷 「ジョーカー」服は20万円 10月新宿で購入

捜査関係者などによると、容疑者は「ジョーカーが人を平気で殺す姿に憧れた」と供述

10月上旬、「普段使いする服を探している」と新宿複数ブランド店を訪れ、

紫色スーツ千鳥格子柄のネクタイを約7万円、濃い紫色コートを約13万円で購入していたという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c125149bbe298bed6ae7fc09b45ce73c0b3b05ce

2020-11-27

[] ハウンドトゥース

柄の一種で、直訳すると「猟犬の歯」といった感じ。

犬歯をイメージした柄が均一に並んでいるのが特徴。

日本では千鳥が格子状に並んでいるようにも見えるため「千鳥格子」とも呼ばれている。

2020-08-27

anond:20200826141710

あくまでカッコ書きでの「女性向け」だ。本当に女性だけをターゲットにしているわけではないでしょう。パステルピンク千鳥格子のシート柄をお洒落男性が買うことはありえるし、それでいいと考えてると思う。ある程度の LGBT が買っていくし、それ以外の LGBT は買わない。

中途半端にするよりは、極端に寄せて文化的典型的イメージ押し出した方がわかりやすいと考えたのではないか。わかりやすイメージ記憶に残りやすくて、だから売り上げが期待できる。でも個人的には増田アイデアも良さそうに思える。ギュッと凝縮されたシックさ、みたいな。

2020-08-26

かわいい軽自動車あるじゃん

ラパンとかココアとか

あいうのってなんであからさまな「女性向け」にしちゃうんだろうね?

ラパンで言えばシートの柄とかをパステルピンク千鳥格子じゃなくて落ち着いた色のタータンチェックにするとか

エンブレム漫画チックなうちゃん輪郭じゃなくてリアルな兎のシルエットにするとか

ちょっとした工夫で「ブラックエアロエディション」とか出さなくても普通に洒落男性に売れると思うんだよな

しかもそれで可愛さが損なわれて女性客が逃げるかっていうと、多分そんなことはないと思うんだ

2016-02-04

手芸屋さんで洗脳されそうになった話。

結論から言うと、布屋で2メートル5600円の布を断れずに購入し、「あ、私マルチ商法とか笑えないな」と気付いただけの話です。

=====

変な宗教勧誘されそうになったり、所謂自己批判」をしかけられた分けではなく、相手はただ布を売ろうとしてきただけなのですが、それすら断れなかったことにショックを受けたので文字にすることで冷静になりたかったのと、

買いたくない布を買うに至るまでのプロセステレビネットで読む「洗脳」のプロセスによく似ていると感じたので、同じような状況に立ったときに思い出して貰えればと思い、初めての増田投稿しました。


ちなみに2メートル5600円は、布の値段としてはちょっと高いぐらい。

上を見ればキリが無いが、主婦結構奮発して買うぐらいの物だろう。

自体は悪い物では無いけれど高級品と言う分けでも無く、老夫婦趣味でやっているようなお店なので、友達相手商売ならまあそんなものかなって言う商品


ただ私はその時その店で何かを買うつもりは無かったし、

お財布事情もその店の想定する顧客では無いと自覚したうえで、もしかしたら掘り出し物が見つかるかもって軽い気持ちで入った。


何度か入ったことがあるお店で、私を囲って最終的に布をレジまで持って行った店主のマダムも悪い人では無いのだと思う。


そう、相手は腰の曲がったお婆さんだった。


ピンクツイードジャケット千鳥格子スカートで、喋り方もちょっとハイカラなお婆さん。

店員も客もマダムも合わせて四人しか居なかった。みーんなお婆さん。

対して二十代の私が物理的に逃げることは簡単だった。

それなのに、2メートルの白い布を手にちょっと茫然としながら「自分洗脳される側の人間かも」と恐怖した理由もそこにある。



  • 順を追って話してみる。

私はメートル千円未満の安い布を探していた。

火急の用では無く、購入する店にも目星を付けていた。一週間後にはその店の近くを通るので、その時に買えば良いや、ぐらいの気楽さ。

ToDoリストにも書かないようなレベル


件の店はタイトルでは「手芸屋」と書いたが細かいことを言うと布専門店で、最初は寄る予定も無かった。

私が用があったのは、同じ複合店内の百円均一だ。

刺繍用の下書きシートが欲しかった。

と言うか、そもそも買い物をする予定もなかった。

100円均一だって図書館に行ったら、休館日だったので、手持ち無沙汰になってしまい無理矢理作った用事だった。


ともかく入ってしまった複合店の中で、二店は同じフロアにあり、エレベーターを上って最初に目に入るのが例の布屋なのだ

高級な布を見るのは楽しいし、時々端切れを買ったりして少し好きなお店だった。


そう言えば白い布探してたんだよな、もしかしてちょっと良いのが安くなってないかな。

ちらっと覗くと、白い布に「1000」の値札がついている。「2800」に打消し線が入っている上に、だ。

お得じゃん!

早速近づいて手にとってみて、がっかりした。

ベルベット素材だったのだ。

しかったのは麻か綿。全然違う。

でもベルベットが千円なんてちょっとすごいな、冬だからかな、なんて触っていたら、見たことのある─一度レジで話をしたこともある─店主のお婆さんが話しかけてきた。


「良い布でしょう、ベルベットって言ってね、宝石名前もついてるくらいで、良い布なのよ」

(ちなみに宝石名前、がどこから来ているのかネットで軽く検索しただけでは分からなかった)


元々店員さんと話すのは苦手では無い。

手触りが気持ちいいですね、なんて言いながら、買うつもりが無いことを、次のように伝えた。


「でも私、スカートを作りたいんです。白い麻とか綿とか…これじゃちょっと違うかな。」


しかしこれぐらいで店員さんが引かないのは当然だ。


スカート!良いじゃない。

あなた若いから、これ(青いビロード)でも可愛いわよね。

タックを入れてこう…(手でストンと落とす)いうのも良いでしょう?」


今思えばマダムあんまり話を聞いてくれなかった。

耳が遠い分けでは無いのだが、お年寄り若者それぞれにあるゾーンみたいなもの時間軸がちょっと違う。

年寄りだけじゃなく、若いやつにもゾーンはある。

その時その時の自分世代が正常だと思ってしまうが、今は分かる、十代もちょっとおかしい。

二十代なんて全然若いと思っていたが、いざ突入してみると十代が怖い。

世代の違う人との会話を二人三脚に例えるなら、予期しないタイミングブレーキをかけたりダッシュしたり、とにかく息が合わないことが多い。

勿論、他の世代からすれば私は「鈍くさい奴」「足の踏込が甘い」とか、いろいろあると思うけれど……


……脱線した。



とにかく、ちょっと話を聞いてもらえないことが分かったけれど、その時はまだ何とかなると思っていた。

勿論千円を超える布を買う気も無かった。


もう一度ビロードが想定と全く異なることを伝えると、マダムは違うコーナーに私を連れて行った。

黒い壁や間接照明とならんで布が飾られている、明らかに高額商品のコーナーだ。

白い綿や麻、混合を探していて、千円のビロード予算に沿わないと伝えているのに、マダムが手に取るのは四千円五千円の柄物の布ばかり。


「これなんて派手だけどあなた若いから、似合うわよ」


あれこれ話を広げていくマダムに、ちょっとやばいぞ、と気付き始める。

挙句に六千円の織物を手に取り、一万五千円が六千円になっている、これが一番お買い得だ、ちょっとそこ(鏡の前)に行って当ててみたらどう?とか言い出す。

もっと高い布もそのお店にはあるのだが、それまでマダムが手に取ったり指さしたりした中で一番高い布を「お買い得」と言って勧めてきた所に、マダムの狙いは親切では無く何かを買わせることにあったと思えてならない。

その後も再三「予算に合わない」と繰り返して、何とかその場を移動しても、相変わらず四千円五千円のコーナーをうろうろするマダムと、私。

この時私はへらへらしていて(癖なのだ)、

会話も


「綺麗ですねえ、見てると欲しくなるけど、高いなあ」


などと肯定から入っていたので、端から見たら購買に積極的な客に見えたかもしれない。

自分のこの態度にも、最終的に断りきれずに買ってしまった要因があると思う。


その後も「どこかの学生さん?」と聞いておいて、別段安いものを見せてくれるわけでもなく、こちらの予算無視でとにかく買わせようとする。

何度か逃れられた、と思って安い生地のコーナー(一応キルトとか子供向けの柄物とかも置いてあった)(とは言え、そこに置いてある生地セールになっていることは滅多にない。本当に、冷やかしと同然でとりあえず入ってみただけだった)に行こうとすると、一度は離れる。

けれどすぐに声をかけてきて、「これなんかどう?」と、また良いお値段のコーナーに引き戻され、結局安いコーナーには一歩も入れなかった。


マダム言葉選びは、いっそ見習いたいところがたくさんあった。

「気安い布も見させて」と苦笑いする私に、三色並んだ布を指して「これなんかもねえ、お値打ちよ。」と百八十度違う言葉をかけてくる。


「へ?ええ、ああ、でもちょっと予算がね。」驚きつつも、なんとか会話を続けようとするのを遮って、


あなたあなただったらこ三色でどれ選ぶ?」

「ええっと、カーキかな。でもちょっと素材が…」

「ねえ、良い色よね。」


と、とにかく相手に選ばせるのだ。

選んだらそれを褒め、自分が手に取った商品は良いですね、と言わせるのだ。

こう言うときに「そのヒラヒラ下品で好きじゃないわ」なんて言おうものなら、「若い子にはそうかもね。じゃあ、こっちはどう?ツイードで大人っぽいわよ」と他の布を出したことだろう。それとも、フリルのついた他の布を持ってきたかもしれない。

実際、最後まで私の希望─白色、麻や綿、千円未満─に一つでも沿っているものを持ってくることは無かった。

そうして私が指差したカーキ色の布を手にすると、マダムはおもむろに言った。



「これにする?」


唐突なその言葉に、ちょっと血の気が引いた感覚が、この記事を打っている今も残っている。

散々「他の布も見るね」と言っては頷かれ引き戻され、一度も自分のみたい物を見ていない。

まだ私は物色すらしていないのに、しかもその布を聞かれたから褒めこそすれ、明確にあることを伝えている計画に照らし合わせる前から、何故、いきなり購入になるのか。

私がどんなスカートを作りたいかおばあさんは聞いてもいない。

しかも散々伝えている「どんな布が買いたいか」に、その布はかすってもいない。

上品なカーキがテカるシャンブレーを片手にレジに持っていこうとするおばあさんにそこはかとなく恐怖した。


この時「この人話が通じないんだ」と恐怖したのが、第一段階だと思う。

洗脳の段階だ。


はっきりノーと言ってその場を去れば良いじゃないか、と思う人もいるだろう。

出来なかったのか?と呆れられれば、私はその人の前では自分を恥じてしまうだろう。


実際、出来たと思う。

自分より弱いおばあさんだったから強く断れなかったのかもしれないし、

へらへらするのが身に付いていて、愛想の悪い態度をして誰彼構わず嫌われたくないと思ってしまうのが、私の悪い癖でもある。

それに、5600円だ。

数十万じゃない。

ハッキリ払えないと言うのが嫌だと言う、妙な虚栄心もあったと思う。

私は普段からまめに洋裁なんかをする人間では無く、知識も低いのに知ったかぶりをしてしまう所があって、この時もなんと言うか見栄を張ろうとしていた。なんとか取り繕って逃げようとしていた。


色々な要素が混ざり合って、最終的に、「向こう見てきますね」と言って逃げようとした私におばあさんが別の布を手にして


「もう、これにしましょうか」


に負けてしまった。

本当にこの時は怖かった。

今も、思い出すと怖い。

しゃがみこんで、泣きそうになりながら、それでもなんでか笑って、なんとか逃げようとあれこれ言ってみるけれど、「何メートル必要なの?」「二メートルです」と答えてしまい、二メートルだと言ったそばから「それならシャツもね、作りたくなるのよ。三メートルあれば足りるかな…ちょっと計算しましょうか」と言われ、「あの、スカートに二メートル必要なんです。シャツには足りませんよね」と言う声が震えそうになったのを抑えてしまった。

結局おばあさんはレジに立っていた店員さんに「三メートルね」と言うので「二メートル!二メートルでお願いします」と訂正しなければならず、最後まで話を聞いてくれなかった。(「これにしましょうか」と言って手にした布もグレーで、他に四色ある中からどれが良い?と言いながら、なぜか頑なにグレーを持っていこうとしていた。もしかしたらグレーが高かったのかもしれない。私は「自分で」白を選んだ。)

この時私は切られた布に申し訳なさすら感じて、一割引に「ありがとうございます」、それなのに(店側がカード会社に売り上げからパーセント手数料を支払わなければいけない)クレジットカードで支払ってしまってすいませんとまで言った。

これも、私の癖だ。

レジでも毎回「ありがとうございます」と言い、車の前を通るときは例え相手が無理に横断歩道に乗り込んでいても反射的に頭を下げてしまい後で一人で勝手に悔しくなったりする。

悪いことではないと言ってくれる人もいるだろう。

けれど、今回ばかりはそうは思えなかった。

この癖も、悪徳商法などの洗脳にかかりやすくなる要素の一つだと自覚たからだ。



  • 手芸屋さんでの体験は、以上で終わりです。

ここからは、どうして自分が「洗脳されやす人間」だと自覚したのか、書いていきます


1.まず一つに、最後まで─そして今でも─私は「断ろうと思えば断れた」と思っていること。

これは、「断ろうと思えば断れた」のに断らず、「自分で選択した」のだから決断した「自分が悪い」と言う結論を引っ張ってきます

低下した自己評価洗脳の温床です。

なぜなら、自分判断を信じることが出来なくなるからです。

自己評価が最低になり、何もかも自分が悪いと思い込むと、「被害を受けた」という判断も下せなくなってしまます


今回、私の相手は腰の曲がったおばあさんでした。

先にも書いた通り、逃げようと思えば方法はいくらでもあったのです。

それに、5600円も「被害」と言うには大げさな額に感じられます

何より、私には支払い能力があったのです。これで生活がおろそかになるわけではありません。

これぐらいなら「仕方ないか」と思える「被害」と、「自分が決めたこと」は自分責任を負わなければならないと言う負い目から来る「自分が悪い」という自己否定

この二つのせいで、私は(こんな記事を書いておいて何ですが)おばあさんを悪役に出来なくなります


「買いたくないものを買ったと嘆いているけれど、相手はおばあさんだったんでしょう?無理やり拘束されたり脅迫された分けでもないのに、大げさだよ。人のせいにしてるだけでしょ」

「本当に買いたくないなら、走って逃げればよかったんだ」

「他にも買わないために出来ることはいくらでもある」

「結局、本気で嫌だったわけじゃないんだよ」

誰かに言われる前に、自分でここまで考えてしまます


今回は布で済みましたが、これが悪徳商法だったらどうでしょう

相手は物腰柔らかに、しかし強引に話を進めていきます

額もそんなに高くありません。

商品も鍋とか包丁とか、日用品かもしれません。

あなたが参加した企業家のためのセミナーIT系によくある「仕事効率よくこなすための三つのフロー要点」のような、ネット有名人講演会で、パソコンを使った遠隔講義に誘われるかもしれません。

日用品なら、高くても数万、遠隔講義なら物理的に囲いこまれるわけでもなく、いつでも逃げられる。

契約しなきゃ帰ってくれそうに無くて怖いし、よく聞く何百万の詐欺事件よりはマシかな、と契約してしまうかもしれません。


けれど、一度契約してしまえば最後自分を責める後悔が始まります

今回のことで痛感したのは、「詐欺金額ではない」と言うことです。(詐欺とまで言ってごめんね、マダム。もう二度と行かないから許してほしい)

あんなにテレビネット詐欺洗脳ニュースを見聞きしていながら、「騙された」ことが辛いのです。

マルチ商法は、買わせた相手のこの気持ちの隙間につけ入り、「元が取れるよ」と売る側に回して「被害者」を「加害者」に変える悪徳商法です。

傷付いた自尊心を補おうためにしたことが、加害者になることでさらに傷付き、負の連鎖を引き起こすことになってしまうのです。


中には、「加害者である自覚もない人がいるでしょう。


話は戻りますが、先に書いたように、「恐怖」が洗脳の第一段階ではないでしょうか。

相手に話が通じない、もしくは暴力の可能性を示唆されることで、自分が無力だと感じる。

そうなると、なるべく穏便に逃げたいと考えるようになります。まだ逃げたい・この場には居たくないと考えます

そして、ひとまず相手要求を飲んでしまう。

しかし、拒否できなかった自己嫌悪から自分を責めることになり、自信を無くしてしまう。


2.次に、結局「ノー」と言えなかったことだ。


これに尽きるけれど、こんなにショックを受ける程買いたく無い物に、「ノー」と言えなかった奴が是が非でも自分たちの住む沼に引きずり込もうとしているマルチ商法洗脳拒否できる分けねーべ。

これは一日経った今もちょっと泣きそうなぐらいショックだった。


まず、店員さんに押し切られて買うと言う経験が無かった。ファースト。奪われた。

それまで店員さんって言うのはひたすら褒めてくれるのをスルーすれば着合わせを一緒に考えてくれたりするちょっと気分良くしてくれる人だと言う認識で、お仕事から失礼なこともしないし、怖いなんて思ったことも無かった。

ちょっと考えてみます」と言えばすうっと引いてくれた。

けれどマダムは違ったのだ。

考える隙を与えずにガンガン来られたら、そりゃパニックにもなる。


ちょっと考えてみます

「ごゆっくりどうぞ~」


は、あくま相手気遣いで、彼等が売るのは商品のものでは無くて「豊かな生活」「楽しい買い物の時間」でもあったりするからだ。

お店で気分を害して買い物をしても、悪評が広まれば客も減り、商品も売れなくなる。そんな方法を取ってまで売る物では無く、「ちょっと考えてみます」と言った客は接客を止めるラインでもあったりするからだ。

けれど悪徳商法にはそんなこと関係無い。

洗脳集団にはそんなこと関係無い。

あの手この手私たち思考能力を奪い、言いなりにすることが目的から


そこに来て店員さんや通りすがりの人の前ですら「物分りの良い振り」をしたがる私の性格

「卒なくこなしている」ように見られたい見栄があって、無愛想な態度を取ったりして働く人に敬意を払っていないとかマナーを知らないとか、軽蔑されたくないと思ってしまうのだ。

マダムは私の話を一切聞いてくれなかったのに、いちいち声に振り返り、返事をし、話を聞いてくれない人の話を聞いて何とか会話しようとする私は、そりゃ良い鴨だ。

向こうはこちらの話など聞いていない。

こちらは相手の話を聞くしか無い。

考える時間も与えられず、パニックになり情報遮断されて追い込まれた中で、頷くしか選択肢が無いと思い込んでしまう。


以上の体験で、自信がぽっきり折れてしまった。


マダムは悪い人では無いと思う。

半分は天然で、半分は故意だっただろうけれど、それも悪意からでは無く、引き際を知らない人だったのだと思う。

比べるのは嫌だけれど、私の祖母も私の話を聞かない。

一緒に料理店に行くと、いくら私が要らない、食べられないと泣きそうになりながら断っても、自分子供時代のひもじい思いをした辛さから良かれとどんどん料理を注文し、挙句自分が食べられなかった分を私に「食べれるでしょう」と差し出す。

今はもう必死に粘ることを覚えたが、中学生のころはガチ泣きをしながらご飯を食べたことも、何度かある。祖母は私が泣いていても、見えていないのか全く悪気が無く「食べれるって」と言う。

あっ、こりゃダメだ…。


また脱線した…。

もういい、なんだか書けば書く程自信が無くなって行く…強く生きていきたい…。


…えっと、それで、結局「マダムも悪い人じゃない」と思っている時点で、私は相手を完全に否定して切り離すことが出来ていない。

こんな記事を書いて「洗脳」とまで言っているのに、だ。

これが信用していた友人だったらどうだろう。

もう立ち直れない…。


長々と書いておいて、とりとめもなく終わってしま申し訳ないです。

失ったのはたかだか五千円ですが、受けたショックは一日引きずって消えませんでした。

このショック和らげるため、自分のために一気に書いたので、矛盾やほつれがいくつかあるかもしれません。すいません。


タイトルで「洗脳」とまで書いたのに、結局洗脳された分けでも無く、マルチ商法に怯える妄想に始終し「洗脳」って何ぞや、と思った方もいるかもしれません。

私も簡単に「洗脳」について引用を載せた方がこの記事も書きやすいかな、と洗脳の手順とかを検索してみたのですが、「洗脳はこうしてできる!」「洗脳は簡単に見破れる!」みたいなあんまり仰々しく強気記事が多くて「どっこいどっこいだな…」と疲れてしまいました。

おススメはテレビ番組しくじり先生」の辺見マリさん回です。あれ分かりやすかったよね。


この記事を読んでちょっとでも感じた恐怖を追体験し、「もしかしたら私もそういう所あるかも」等と自衛一助になれば幸いです。

それでは。

 
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