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2017-11-11

anond:20171111063436

新政府側はもっと実力主義だったが、江戸幕府はそこまでじゃなかったからって言いたいの?

そもそも、采配する人が出仕で決まってる人で見る眼がなかったかたからって言いたいの?

開国しなかった韓国権力闘争で、日本併合することになったんだが。

2017-05-19

花房 義質(はなぶさ よしもと、1842年2月10日天保13年1月1日) - 1917年大正6年)7月9日)は、明治大正期の外交官岡山藩士で実業家政治家(初代岡山市長)花房端連の長男爵位子爵歴任した主な官公職枢密顧問官日本赤十字社社長など。

目次 [非表示]

1 来歴・人物

2 栄典

3 家族

4 脚注

5 関係記録

6 関連事項

7 外部リンク

来歴・人物[編集]

緒方洪庵適塾で学び、1867年ヨーロッパ諸国アメリカ遊学し翌年帰国1870年から外国官御用掛として外務省出仕。同年日清修好条規の土慣らしの為に渡清。

1872年ペルー国船に乗船の清国人奴隷虐待問題マリア・ルース号事件)で外務卿副島種臣の補佐として書記官担当し、仲介裁判のための代理公使としてサンクトペテルブルク派遣され、訴訟の後は日露国画定交渉のため派遣された榎本武揚全権公使を補佐。

1877年、駐李氏朝鮮代理公使に任命されるが翌年1878年8月10日から1876年5月に締結された日朝修好条規に反して 朝鮮政府釜山の豆毛鎮に税関を設置し、朝鮮国内の輸入行者に対して関税徴収を開始したことから報復措置として代理公使の花房は軍艦と共に釜山派遣され豆毛鎮に設置された税関撤去要求する。最終的に、朝鮮政府が折れる形で事態は沈静化し、1878年12月4日に豆毛鎮の税関正式撤去された。1880年4月日本政府漢城への日本公使の常駐化を決定、初代公使として花房が任命される。だが、この時点ではまだ漢城公使館は開いていなかった。この公使館開設の件と仁川開港問題について金弘集と折衝し、その後、漢城日本公使館正式設置と仁川開港朝鮮政府に認めさせ、それに併せ日朝間で国書の交換がなされ、花房は代理公使から公使へと昇格した。

その後朝鮮駐在朝鮮近代化の為別技軍を提案するが、それが原因となった壬午事変では暴徒に包囲された公使館脱出して命からがら帰国、直後に寺内正毅率いる日本軍と共に朝鮮渡り済物浦条約を締結させ、事件の損害補償とともに、漢城への日本軍駐留などを認めさせる。

1883年より1886年までの3年間にわたり、在露特命全権公使としてサンクトペテルブルク駐在した。

その後は農商務次官、帝室会計審査局長宮内次官枢密顧問官日本赤十字社社長などを歴任した。1896年華族に列せられ男爵

目黒にある城南五山の一つである花房山は、1911年に花房が子爵に陞爵した際に別邸を構えたことが地名の由来。(現在品川区上大崎三丁目付近

1917年慢性胃炎のため死去[1]。

2017-01-24

奈良時代豪族はなぜ中央出仕していたのですか?

吉備真備和気清麻呂宮廷活躍していますが、彼らは元々は吉備の国の有力豪族だったと思います

そんな彼らが、自分の領国をあけて中央出仕しているという事実ちょっと納得がいきませんが、どういう状態だったのでしょうか?

畿内関西周辺の豪族ならまだわかりますが、岡山は少々遠いような気がします。

江戸時代参勤交代のように、中央権力が絶大であれば、地方豪族中央に従わざるを得ず、中央出仕するのはわかります

実際、あの時代中央政府はそれほど強大だったのでしょうか?

しかし、そうでなければ、自分の領国で権力を握り国力を増大させたほうが都合がよさそうに思います

それとも、中央への進出は、自分の領国を空ける価値があるほど、うまみのある話だったのでしょうか?

また、彼ら地方出身者が中央ポストに就く経緯ですが、地方で有力であるがゆえに自然と着任するものなのでしょうか? 地方をよく治めると中央に抜擢されるのでしょうか?

それとも、中央出仕させた親族の中から、できるものけが出世していく、という構図でしょうか?

では、彼らが出仕している間は一族の誰が領国を治めたのでしょうか?

あの時代の、有力な地方って、どんな状態だったのでしょう?

あと、岡山畿内周辺以外の豪族で、あの周辺の時代中央で有力となった豪族は誰かいますか?

2015-04-01

マンハッタン計画はなかった

原爆なんて、原発なんて、最初からなかった—全体主義に怯える西洋の知識世界が総力を挙げて案出した虚妄世界から脱出し、全人類解放せよ!!

2015/4/25追記:ネタですた。詳細はぶくまこめ参照

2015/4/29追記:なんかロスアラモプライマーの邦訳出るんだって

2015-03-06

http://oimoimomomo.sakura.ne.jp

 ねねは、清正の主たる秀吉の、糟糠の妻だ。

 清正がまだ虎之介と呼ばれた幼い頃から、正則と共に実の子のように可愛がってくれた、所謂母のような存在だった。

 ねねの存在があったからこそ、今この肥後25万石を納める加藤清正があると断言して良い。清正や正則と言った子飼いの将が、他の古参の将兵を差し置いて高禄を食める身分になれたのは、一重にねねによる推挙があったからだ。

 だからこそ清正は、大坂城登城する機会があればねね――いや、北政所となった彼女のご機嫌伺いを欠かさなかった。

 この度の出仕もそうだったはずだ。

 しかし、実はいつもといささか様子が違った。

「清正、今日あなたに紹介したい人がいるのよ」

 簡単な挨拶を済ませた(と言っても、ねね自身が堅苦しい挨拶を好まないので、形式だけのものでさえなかったが)すぐ後に、ねねが言った。

 一体なんだと訝る清正だが、それを面には出さずにただ頷くいた。

 ねねが名を呼ぶ。

 はい、と返事があって、軽い衣擦れの音が耳に入った。「……清正」

 聞いたことのない声が、清正の名を呼ぶ。しかも呼び付けで。

 何事だ、と眉をしかめて声の方向を無遠慮に見た清正は、ますます仏頂面になった。

 現れたのは、年若い娘だった。全くもって見覚えもなければ、呼び捨てにされる筋合いもない。

 とっさにねねの方に視線をやったが、彼女はただにこにこと笑っているだけで何の説明もなされない。

 そうこうしているうちに、娘が清正に駆け寄ってきた。

「清正!?え、本物…」

「おねね様」

 娘の手が清正の身体に触れようとした瞬間、耐えかねて清正は声を上げた。

 清正の拒絶する態度がわかったのか、そう言った瞬間娘は手を引っ込めてぴたりと止まる。

「…あの、説明していただけますか」

 少し不機嫌そうに清正が言うと、ねねはやや困ったような顔をした。ついで苦笑を浮かべて、おいで、と娘に向かって手を差し伸べる。

 すると娘は何の疑問もなくねねの隣に座った。ねねの隣…つまり上座だ。

 いよいよもって清正は訳が分からなくなる。

 恐らくこの天下で二番目に権力を持っているのは彼女関白秀吉の正室、北政所だ。

 余談ながら、秀吉が小身だった頃から夫をよく助けていた彼女に、秀吉は頭が上がらない。また、ねねは豊臣政権の内政や人事も把握し、秀吉によく助言している。秀吉の目に見えないところをねねがカバーしているような格好で、彼女によって取りたてられた者も少なくない。

 雌鳥歌えば家滅ぶという故事もあるが、ねねはそんなものは知らぬとばかりに、秀吉を、国政を支えたのだ。

 ともあれ。

 そんな女性の隣に、図々しくも座れるようなこの小娘とは一体何だ。清正の疑念ますます膨れ、とどまることを知らない。

 さまざまな想像をする清正に、ねねが弾けるように笑い声を上げた。

「やだよ、清正。そんなに怖い顔をしちゃ」

「いえ、…そのようなことは」

「ごめんね、何も説明しないで。紹介したかったっていうのは、この娘のこと。夢子っていうのよ」

 その夢子が一体何なのだと、清正は喉元まででかかった言葉を飲み込んだ。

 無意識視線を動かすと、娘が清正を凝視しているのが目に入る。

 居心地の悪さを覚えて目を逸らすと、清正はねねの次の言葉を待った。

 若干いらいらとする清正に、ねねはどこまでもマイペースかつ笑みすら浮かべて楽しげだ。

「実はね、清正。もの相談なんだけど――」

 紡ぎだされたねねの言葉に、清正は絶句した。

 *** ** ***

 意味が分からない。

 というのが清正の正直な本音だった。納得出来ない。出来るわけがない。

 何故こうなった、と清正は頭を抱え込みながら――隣を歩く娘をちらりと盗み見た。何も考えてなさそうに、少し楽しげに、弾むようにして歩くこの娘。

 着物が変だ。丈が短すぎる。しかし、貧しいから丈を詰めていると言う風でもない。汚れてもいないし擦り切れてもいないし、何より露出した肌には貧困を表すものが何一つとしてなかった。思えば、南蛮人着物の形に近いものがある。

 夢子、というこの娘。

 ねねによると、突如として光の中から現れたという。そこからしてまず、信じることが出来ない。しかし、ねねは清正の大恩人。ここは素直に信じることにした。

 しかし、百歩譲ってこの娘が光の中から現れたとしよう。問題はその次だ。

 この娘が、今から4、500年先の世界からやってきたということ。

 ねねは信じたらしいが、清正には無理だ。第一、4、500年の未来がどうなっているか想像もつかない。

 秀吉やねねは、その人柄と広すぎる懐ゆえか、この怪しすぎる娘を稀なる客人としてもてなしているらしいが、清正には無理だ。

 なのに現状、清正はねねからこの娘を押し付けられてしまった。いや、“押し付けられた”というのは表現が悪い。ねねは無理にとは言わなかった。『出来れば』という表現をした。そして、他ならぬねねの頼みだから断れなかったのは、清正だ。今更この決定を覆していては男が廃るどころか、大恩をあだで返すことにもなりかねない。

 とは言っても、薄気味悪いとは思った。

 なんの変哲もない娘であるが、口を開けばおかしなことしか言わない。

 清正とこの娘が来世では恋人である、とか

 娘は初めから、清正のことを知っていた。

 ねねや秀吉との会話から発展していったらしい。どのような詳細があったかは知らないが、ともかく、娘が“会ってみたい”と言ったそうだ。

 そして今日に至った。

 ねねの言い分としては、『故郷をとても懐かしんでいるから、かりそめとは言え、知った人間の元で過ごすのが一番だろう』とのこと。暗に、その恋人とやらの役をしろと命ぜられているかのようだ。

 何より、本人の希望が強かったらしい。

 今はおとなしいが、先ほどまではうるさいくらいだった。

 清正、清正、と全く見知らぬ人間(それも小娘)から呼び捨てにされるのは、少々我慢がならない。

 しかし、ねねの頼みを断ることは出来ないし、粗略に扱うことも出来ない。お願いよ、なんて手を合わせて頼まれたら断るなんてとんでもない。

 (まったく、人がいい)

 と思わないでもないが、そんなねねが好きだからと思えばそれ以上は何も言えない清正だった。

 ともあれ、“客人の接待”と思えば良い。

 屋敷に戻れば、部屋を確保し、家臣侍女に説明をしなければならないのだが、なんと言ったものか。

 色々と考えをめぐらして、改めて面倒なことになったと思いながら清正は屋敷を目指したのだった。

 ともあれ清正の行動は早く、“北政所から客人をお預かりした。丁重に扱うように”とし、あとは黙殺していようと考えた。

 ねねは、可能ならそばに置いてあげて欲しいと言ったが、機嫌を取れとは言っていない。

 清正には他にも仕事があるし、この娘にばかり構ってはいられないのだ。

 そうやって放置して、半月まりが過ぎたときだった。

 自室にて政務を執る清正は、こっそりと忍び寄ってくる気配を察知した。

 普通なら何者だと人を呼ばうところだが、こんな白昼堂々、しかも気配だだ漏れでやってくる諜者がいるものか。何より、戦時でもないというのに。

 何だ、と思っていると障子戸の向こうから声がかけられた。

 一応返事をすると、控えめに開けられる。暫くぶりに顔を見た、あの娘だった。

 文机に向かう清正を一瞥すると、どこか忍ぶようにして部屋に入ってくる。

政務中だ」

 一言断ると、分かっていると娘はしゃあしゃあと言った。だったら早く出て行けと心の中で思った清正だ。

 娘はそんな清正など構いもせず、部屋の隅にちょこんと腰掛けると、どこから取り出したのか本を膝の上に置いて読む体勢を作った。

邪魔しない、静かにしてるから。いいでしょ?」

「…勝手しろ

 出て行く気配がないところを見ると、清正は嘆息をついてそう答えた。

 初めは娘の視線が清正に寄せられていたが、暫くするとそれもなくなる。

 しかし時折思い出したように娘の瞳が清正を見つめ、逸らされる。

 当然のように会話はなく、わずかな物音さえ許さないそこは沈黙に包まれた。

 それは、次の日も、その次の日も、その次の日もずっと続いた。

 こっそりとやって来ては声をかけ、部屋の隅で本を読む。

 読み終わっても出て行かず、ぼうっとしているか清正の後姿を眺めている。

 そんな日が、続いた。

 (何だ?)

 と清正は訝ったが、その疑問をぶつけるわけでもない。

 別に何かの邪魔になるわけでもなし、放っておくことにした。

 一度など、あまりにも静かで動く気配さえないので振り返ってみると、娘は打掛を布団代わりに部屋の隅で丸まって眠っていた。

 清正は呆れる思いだったが、これを機にと思って気配を忍ばせて近寄ってみた。観察ばかりされているので、観察し返してやろうと。

 よほど寝入っているのか気配に疎いのか、清正が近づいただけでは起きる様子も見せない。

 畳の上に、短い(当代比)髪が散らばっている。

 肌は白く、身体には傷ひとつなく、教養はないくせに読み書きは出来る。行儀作法は全くできていない(どころか常識にも乏しい)が、やはり下層民ということはないらしい。

 小さい顔だと、清正は己の掌と比べて思った。清正のそれで顔面が覆えるのではないかと、興味本位でそろそろと手を伸ばした時。

 折悪しくも娘が目を覚ました。

 慌てて清正が手を引っ込めると、娘はゆっくりと身体を起こして何をしているのかと尋ねる。

 狼狽した清正が正直に答えると、一瞬娘は目を丸くし、ついで笑った。

「同じことしてる」

 誰と、と問えば清正、と娘は答えた。清正が変な顔をして困惑を示すと、娘は手を振って違うと言った。

「私の恋人。来世のあなた?かな」

 それを境に、清正と娘は少しずつ会話をするようになった。

 といっても、大体にして娘がしゃべり清正が相槌を打つという格好。内容も大したことはない世間話から、二人の共通の人物である秀吉やねねのこと。この話題になると、清正も少しばかり言葉を話した。

 だが、一番多いのは“清正”のことだ。――娘の恋人であるという、清正のこと。これは、半ば娘の独り言のようにして語られることが多い。

 回想するように、懐かしむように。

 そして、いとおしそうに。

「……清正、今何してるのかなぁ」

 最後はいつもそれで締めくくられる。

 初めは興味なさそうに聞いていた清正であったが、次第にどんな人間なのか気になりだしてきた。娘の言うことには、清正と同姓同名で背格好人相もそっくり、声まで似ていて性格も類似しているとか。

 そして何より、娘が“清正”を愛していると言う。

 単純に、どんな男なのか気になった。

 しかしある日から、娘が清正の居室に来なくなった。

 最初は放っておいたが、こない日が三日、四日と続くと何かあったのだろうか思うようになった。

 七日連続でそれが続いたとき、とうとう清正は立ち上がった。

 それとなく家臣の者に聞いてみると、屋敷の外に出ているとのこと。供もつけずに。

 放っておこうかとも思ったが、よくよく考えてみると、あの娘は北政所から預かった客人だ。白昼、秀吉のお膝元である大坂武家屋敷で、妙な物がいるわけはないが、万が一ということがある。何より

あんな調子で他の者に話しかけていては、それが事情を知らぬ人間だったら命がいくつあっても足りない。清正は慣れたが。

 考えあぐねた末、清正は娘の部屋を訪れることにした。事情を聞いて、必要があれば供をつけさせるよう、釘をさすつもりだった。

「供もつけずに、屋敷を抜けているらしいな」

 突然の清正の来訪に、娘は驚いたようだったが、開口一番の清正の言葉もっと驚いたようだ。

 しかし驚いたのも一瞬で、はて、と言うように首をかしげてみせた。

「お供ってつけなきゃダメなの?」

 この調子だ。

 清正がため息を吐くと娘は、何よ、と戸惑ったような顔をする。

「だめも何も、普通身分の高い女性は供回りをつけずに出歩いたりしないもんだ」

「でも、私別に身分が高いわけじゃないし」

「それでも、北政所から預かった客人だろうが。お前に何かあっちゃ困るんだ」

 どこまでも暢気そのものといった娘に呆れながら清正が言うが、彼女はまるで聞いてはいない。

 嬉しそうな顔で、

「清正、私のこと心配してくれたの?」

 などと言い出す始末だ。呆れ果てたヤツだ。

 そんな言葉黙殺して、清正は話を先に進めた。

「とにかく、今度から外へ出るときは供をつけろ。世話役侍女がいるだろ」

あやのさんとお絹さん?」

「お前が勝手にふらふら出歩いて、怠慢だと叱責されるのはその二人だからな」

「え?!そんな、怒らないでね!私が勝手に…」

「これからはそうするな言ってるんだ。大体、何しに行ってんだ」

 清正の問いに、娘は、どこかもじもじしてはっきりと答えない。

 答えたくないのなら、と踵を返そうとした清正の裾を捕まえて、娘が、犬!と答えた。

「…散歩してたら、子犬が捨てられてたの。かわいそうだから、餌やりに行ってただけ」

 別に怪しいことしてないよ、と娘は付け加えたが最初から疑ってはいない。

 そうすると、確かに家臣の言葉と一致する。屋敷を出る前に厨によって、弁当を作ってもらっているというから尚更だ。


 俺も焼きが回ったかな、なんて清正は歩きながら考えた。

 供回りはなし、私的な用事で家臣を連れまわすことは出来ない。ごく軽装に身を包んだ清正は(といって、普段から質素であるが)、娘と二人で通りを歩いている。

 どんどんと入り組んだ道に入って行き、しまいには神社のようなところについた。

 こんなところもあったのか、としげしげと周囲を見渡す清正の視界の中で、娘が境内に走っていく。

 清正が娘の後を追うと、太い木の根元に、布に包まれ子犬がいた。生後三月といったくらいか、すでに顔つきは成犬のそれに近づいている。

 娘はそれを撫で、声をかけた。すると子犬の方も懐いているのか、かがんだ娘に飛びつきじゃれ付いた。

 子犬と戯れる姿は、無邪気そのものだ。そしてその笑顔は、今まで見たこともないほど輝いている。本来はこのように笑うのだろうかと清正は思った。

 むっつりと考え込む清正の名を、娘が呼ぶ。

「ねえ、清正も触ってよ。もう、可愛いんだよ、人懐っこくて」

 懐いているのは餌をもらったからだろうと思ったが、清正がアクションを起こすより先に、子犬の方から清正の足元にじゃれ付いてきた。

 今まで特別犬猫に何か思ったことはなかったが、懐かれて悪い気はしない。

 清正が屈んで手をかざすと、子犬は喜んでそれを舐める

「ほら、可愛いでしょ!名前はね、黒いからクロ」

「…まんまだな」

「いいでしょ、別に

 つっこみを入れた清正に、娘は少しばかり頬を膨らませて抗議した。

 暫く無言で犬を眺めていた清正だが、立ち上がって帰るかと娘を促す。

 一瞬、娘がなんとも言えないような瞳で清正を見たが、何も言わなかった。最後にクロをひとつ撫でて、また来るねと呟く。

 清正は腰に手を当てて、そんな様子を見ている。

 名残惜しそうにする娘に、やれやれ嘆息を吐いてから

「飼うんじゃねえのか?」

 と一言尋ねた。

 すると、弾かれたように娘が顔を上げ、清正を凝視する。

 清正がそれ以上何も言わないところを見ると、娘はありがとうと叫んだ。

「クロ、今日は一緒に帰れるんだよ!」

 娘の言葉に、クロは分かっているのかいないのか、一声鳴いた。

 *** ** ***

 ふと、通りがかった清正の目に、縁側に座り込んだ娘の姿が入ってきた。

 わざと足音を立てて近付くが、娘がそれに気づいた様子はない。相変わらず気配に疎いヤツだと清正は思う。

 娘は、縁の下に座っているクロを撫でながらぼんやりと空を見上げている。

 その視線の先、見事な満月があった。

 ――月からやって来たナントヤラ、というわけでもあるまい。

 しかしその横顔には、そこはかとない哀愁があって、望郷の念に駆られているのは明白だ。

 清正はそんなことを思って、羽織を娘の頭からかぶせるように掛けた。

 それでようやく、娘は清正に気づき、こちらを向いた。

「こんなところでぼんやりしてると、風邪引くぞ」

 清正が声を掛けると、娘は羽織を肩から掛けなおしてありがとうと呟いた。

 そして清正を見上げて、微笑む。

「優しいね

「…別に。おねね様から託された客人に何かあったら事だからな」

 嘘は言っていない。清正がむっつりとして言うと、娘は肩をゆらしてクスクスと笑った。

 そんな笑顔にほっとした己に気づいた清正は、誰から指摘されたわけでも、ましてやその安堵を悟られたわけでもないのに、

 (別に

 と心中言い訳をしている。一体誰のための弁明か。

 そんな狼狽を誤魔化すようにして、清正はどうしたんだ、と言葉を紡ぐ。

「月なんか眺めて。ゲンダイ、とやらが恋しくなったのか」

 紛らわすために適当に吐いた言葉であったが、娘は頷いた。

「分かる?さすがは清正、一心同体ね」

 なんでそうなるんだ、と清正は呆れたように口を閉じた。

 一瞬でも心配した自分が損だ。

 むすっとした清正に構わず、娘は言葉を続けた。

「あのね、考えたことがあるのよ。聞いて。…今、目の前に居る清正と、…あなたのことね。あなたと、私の恋人の清正は、やっぱり違うなって」

「当たり前だ。俺は俺以外の何者にもなった覚えはない」

「それは、そうだけどさあ」

 彼女曰く、清正は“来世の恋人”らしい。

 そして彼女の住まうニジュウイッセイキとやらには、清正とそっくりの“清正”が居て。…なんて途方もない話。

「でも、やっぱり似てる」

「…前にも聞いた」

「しゃべり方もね、むっつりした顔もね、全部全部。ご先祖様かな?それとも前世の姿かしら。不思議だわぁ…」

「俺は、俺だ」

 伸ばされた手が、清正の手に触れた。

 控え目な手つきは、清正の手の重さを測るように軽く持ち上げたあとさっと撤退していった。

「やっぱり、ここは戦国時代なのかぁ…。そうよね、あなた戦国武将で、私のことをお世話してくれたおねね様っていうのも、…北政所様ってやつみたいだし」

「だから最初からそう言ってるだろ」

「そうね。あなたは、清正!っていうよりもはや清正様って感じだもの呼び捨てなんて恐れ多いわ」

 と言うものの、娘は清正を呼びつけにする。

 当初それに抵抗があったものの、慣れとは恐ろしいものだ。今の調子で娘が“清正様”なんて言おうものなら、かゆくて仕方がないだろう。

 娘の話は続く。

「私の“清正”は、なんかちょっと尻に敷かれてる感じはあるし、似ててもやっぱり別人ね」

 どこか苦笑気味に娘が言う。

 清正はどこか違和感を覚えた。清正を呼ぶときのそれと、彼女の。。。清正を呼ぶ声音はまるで違うのだ。

 心なしか、清正の顔から表情が消えた。

「…お前の清正とやらは、よほど腑抜けらしいな」

 違和感をかき消すようにそう呟くと、娘がくわっと睨みつけてきた。

「そんなこと言わないでよ!別に腑抜けじゃない」

「女の尻に敷かれる男なんて、腑抜けだろ」

「そんなことない!っていうか、秀吉さまだっておねね様の尻に敷かれてるでしょ」

「愚弄する気か?!」

「愚弄じゃないもん、本人が言ってたの!“わしゃあねねには頭が上がらんでの~”って」

「……」

 想像するだにかたくない。それゆえ、清正は反論言葉を失った。

 黙りこんだ清正に、娘はすこしばかり申し訳なさそうにした。

「まあ、気分を害したのなら謝るけど。…でも、“清正”を他の人からそんな風に言われるのは、いやだなって」

「悪かったな」

「いいよ。そりゃあ、大名あなたから見たら取るに足らないかも知れないけど、それでも“清正”はい旦那様なんだからね。恋愛面ではちょっとヘタレだけど、それ以外だったら男らしいし、指圧うまいし、ノート超きれいに取るんだから!」

「そーかよ」

「そうよ」

 少しばかり意味の分からない言葉もあったが、清正は適当に流した。

 しかしそんな清正に構わず、娘は大いに胸を張る。自分のことのように誇らしげだ。

「まあ、オカルトちょっと苦手でちょっと照れ屋だけど、料理は出来るし、朝も起こしてくれるし、本当に結婚したいくらい最高なのよ。清正の作るモヤシ炒め、食べたいなぁ…」

「清正は、俺だ」

「そーだけど、でもあなた料理できないでしょ」

料理なんて女の仕事だろ」

ジェンダー!“清正”はそんなこと言わないもん。むしろ『お前料理、味薄すぎるんだよ。俺が作る』とか言ってくれるんだから。最高よねえ、ホント

「だから、俺が清正だ!」

 鼓膜をびびりと揺るがすような清正の声に、娘はびくりと肩を揺する。娘どころか、縁の下のクロまでもピンと耳や尻尾を立てて驚いている。

 覚えず大声を出してしまった清正は、彼女の反応でわれに返った。口をつぐみ、たまらず目を逸らした。

「…悪い」

「いや、大丈夫

 (何を馬鹿なことを)

 清正の心中、後悔の大嵐だ。こんな詮無いことで怒鳴っても仕様がないというのに。

 大体何を苛立っているのだと自問しかけて、清正ははっとした。

 一方で娘は、清正の胸中など少しも知らず悩ましげなため息を吐き、帰りたい、とこぼしながらクロを撫でている。

「お前とのお別れはさびしいけどね。きっと清正が責任持って育ててくれるから安心しな。…清正は、何してるんだろうか」

 清正は、その瞬間意識がとんだように錯覚した。

 無意識に繰り出した手が、娘の手を掴んでいる。驚いて清正を振り返る彼女の肩を、もう一方の手ががっちりと掴んで離さない。

 目を丸くした娘が何事か言葉を紡ぐより先に、清正が言った。

「俺は、ここに居る」

 清正の正面の丸い瞳の中に、清正の姿が映りこんでいる。そして、恐らく清正のそれにも彼女の姿が。

 言葉も出せずに固まっていた娘であるが、子犬が膝にもっとと言うようにじゃれ付いてきた拍子に、金縛りが解けたようだ。

 少し恥ずかしそうに目を逸らしてから、苦笑し、娘はかぶりを振った。

「…参ったな。少しドキッとしちゃった」

「清正は、俺だ。俺が清正だ。。。。。」

「でも、…私は、“清正”じゃないとダメだ。だってね、私の好きな清正は、あなたみたいにびしっと決められない。でも、そういう清正が、私は好きだから

夢子、」

 恐らく初めて、名前を呼んだ清正に娘が目を見開いた。

「…名前、知ってたんだ」

 当然だと、清正が答えようとしたまさにその瞬間。

 すっと娘の身体の輪郭がぼやけた。ぎょっとする清正の前で、娘の身体は色を失い、後ろの風景が透けて見えるまでになった。

「あ、来た。タイムリミットだ」

「どういうことだ…?」

「帰れるみたい。清正“様”、これまでお世話になりました。豊臣ご夫妻にもよろしくお伝えくださいませ。…クロ、元気でね」

 もう随分と薄くなった身体で娘はクロの身体に触れる。感触がないのか、クロは不思議そうな顔をするだけで。

 羽織が、ばさりと音を立てて廊下に落ちた。

 清正は思わず捕まえようとして手を伸ばしたが、透き通るだけで掴むことは出来ない。

ありがとう。清正の所に、帰るね」

 その言葉最後に、清正の前から人一人が消えた。「…っオイ!」

 蛍がいっせいに飛び立ったような光の残像だけを残して。

 どこか呆然として、清正は廊下に落ちた己の羽織を拾った。確かに暖かい。――体温はほのかに残っていると言うのに。

 何もなくなった虚空を見つめていると、縁の下からクロが顔を覗かせて鼻を鳴らす。主の不在を嘆いているようにも見えた。

 無意識に手を伸ばしてそんな子犬の頭をなでると、清正はぽつねんと言葉をこぼした。

「…清正って誰だよ…」








 ~fin

2010-02-10

自動車の安全性への無関心

一概に国産車より外車のほうが安全だとは言い切れない。

しかし、国産車の中には、定員5人であるのに後席中央は2点式シートベルトのものがいまだにある。また、中央のみヘッドレストが装備されていない自動車もある。定員いっぱいに乗る機会はさほど多くないのだろうが(特にミニバン)、だからといって人数分の三点式シートベルトヘッドレストを備えないのはいかがなものか。また、サイドエアバッグカーテンエアバッグ、ESCなどもオプションのものが目に付く。

ところが、イギリスアメリカウェブサイトをのぞいてみると、同じ車種でもシートベルトは全席3点式であるし、ヘッドレストが定員分ないということもない。ESCやエアバッグも標準装備。

かつてNHKが国内仕様アメリカ仕様国産車の安全性を比較し、その後、国産車にもABSが設定されサイドインパクトバーが付けられるようになった。しかし、いまだに輸出仕様と国内仕様の安全性には差があるのではないか。

GOAだのゾーンボディだのG-CONだのと衝突安全ボディがうたわれたこともあったが、さいきんはほとんど耳にしない。今でもカタログには記載されているのだろうけれども。結局、あれは一時的な流行だったように思う。

安全性に対する関心が低いから、売れないから安全装備の普及が進まないのだ。しっかりとしたヘッドレストよりも多彩なシートアレンジのほうが売りになるのだろう。そうでなければとうの昔にヘッドレストは定員分あるはず。みんなが大してほしいと思わないものは省かれても仕方がない。ベンツボルボ事故調査まで行っているというが、そういったことを国内メーカーに望むのは酷なことかもしれない。

国産車の安全性が低いとするならば、客の安全性への関心が薄いせいでもある。

2009-08-15

ギャルの語彙(ゴイ)を増やしてみた

ギャルA: 最近レベル・ドゥ・リッチ買ったんだけどwwwww

ギャルB: あれの匂い麗(ウルワ)しくねぇwwww?

ギャルA: 値段高くて小遣いピンチwwwマック行くのも不如意(フニョイ)なんだけどwwww

ギャルB: ぱねぇwwwww尊父(ソンプ)にたかればいーじゃんwwww

ギャルA: 昨日つけて夜のシフト出仕したらミナもつけててマジ煩累(ハンルイ)www

ギャルB: マジ煩累(ハンルイ)wwwwミナって人の持ってるものパクるよねwwww

ギャルA: 告る男みんな側室(ソクシツ)持ちだしwwwwどんだけ魔性だよwwww

ギャルB: こないだカラオケ行った時も不肖(フシュウ(の殿御(トノゴ)に色目使ってwwwてめぇは蝉と伽(トギ)しとけよwwww

ギャルA: でもカオリ超歌うまくて一驚(イッキョウ)に喫したんだけどwwwwあゆ歌ってる時に感動で声涙ともにくだったwww

ギャルB: コンパで泣くとか、いとはしたなしwww"

ギャルA: あー、一方ならず次はレンジの殿方と合コンしたく候wwww

ギャルB: 貴殿の片方(カタエ)で以心伝心ってやかましいわwwww

 
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