はてなキーワード: ルネサスとは
端的に言うと「質問したのに相手が長々と言い訳をしだしたように聞こえて希望の粒度で回答を得られない場合、質問を変えるべき」
ええとなあ、最初の話が「技術的には可能です」を言うシチュエーションとその理由という話だった。返答に「ワイ『無理です』と即答して営業に怒られたことあるぞ」って来てるけどこれが全面的に正しい。純真な子供のように言うなら「無理です」がピッタリの状況だが、言えないということ。
「光の速度」とか「商業的に扱える最も強靭な鋼鉄の強度」とか「人類が現時点で保有している純金の量」とかが制約になって無理な場合、「技術的に無理ですね」と切って捨てられるし、食い下がったところで「じゃあ光の速度を上方修正してきてくださいよ私じゃなくても世界中の誰でも不可能です」なんて言えば済む。エンジニアが自分の責任じゃないポイントで防衛可能という最強な無理回答可能状況である。どうあっても無理と言わせないことができないわけ。
ところが、たとえば競合他社とか類似業界が実現しちゃってるとする。ルネサスの半導体製造現場に行って「5nmプロセスでCPU製造開始しろ!TSMCはできてるじゃないか!できないのはなんでだ!」と叫ぶとかね。そこで「先方が達成している通り技術的には可能です。ただ当社の装置は残念ながら~」とか「現在の当ラインの主力はアナログ半導体で~」って長々と説明が始まっちゃう。「無理です」「あっTSMCに頼んでくださいね」というクソ度胸のある人ばっかりじゃないのよ。
建築っぽい人が急にITの見積もりのことを尋ねたのでITの見積もりの話が回答されちゃってるけど、これは質問が悪かった。めちゃめちゃ悪かった。だってITの見積もりそれだけで死ぬほど本が出版されてて何も解決してない、まるで長寿健康法状態のところに心構えなく鼻突っ込んでるわけで。ITの見積もりが簡単ならみずほ銀行あんなことになってないっつうね。
そもそも建築の人の想像力が足りてなくて、ITの人は工数で断ろうとしてるけどこれは無茶振りしてる相手との共通言語を少しでも模索しようとしているだけなのね。正確に工数算定ができて相手を納得させられるなら楽なのになあ、っていう願望なの。ITの現場で無茶振りしてくるそういう人、大体お金の話なら通じるから。「私の見積もりだとこの金額と納期ならできると思います」っていうのは「それを値切ろうとするぐらいなら他へご相談くださいね」で「無理です」を責任もって根拠付きで言えるってことだからね。
工数金額を見積もれる建築の人が自分自身「技術的には可能です」っていうとき、本当はどういう理由で断りたいのか、そしてそれが言えないのかを考えてみるべきだったのよ。多分「法的な理由」とか「支払いサイト」とか「口座」とか「管轄」とか「人間関係上の理由」とか「人種差別問題」とか「絶滅危惧種が絶滅しちゃう」とかのうち自分の職掌にないものが出てくるよ。「アホほど面倒くさい」とかかもしれないけど。
半導体業界人の増田です。3月になって就職戦線が始まりましたね。というわけで、日本の主要な半導体メーカーが将来を支える人材採用戦略についてどう考えているのか、新卒採用の状況を基に見ていきたいと思います。
得に記載しない限り、情報のソースはリクナビとマイナビで、本体及びそれに準ずる会社についての調査とします。(製造子会社等は今回の集計対象外。地元に直接求人を出していたりして、採用ルートが新卒一括採用とは異なるケースが多いからだ。)
企業名 | 採用人数 | 社員数 | 大卒初任給 | 院卒初任給 | 備考 |
キオクシア | 201~300 | 10,000 | \215,500 | \239,500 | 旧東芝メモリ |
ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング | 201~300 | 9,900 | \222,000 | \248,000 | ソニーの半導体製造部門 |
ソニーLSIデザイン | 101~200 | 2,200 | \225,000 | \252,000 | ソニーの半導体設計部門 |
ルネサスエレクトロニクス | 101~200 | 18,958 | \215,500 | \239,500 | 従業員数は連結で記載。(単体の記載なし。)IR資料を見ると日本国内の研究開発人員は4200人程度と思われる。 |
ローム | 101~200 | 3,480 | \227,000 | \249,000 | 従業員数は単体で記載。連結だと22,161人 |
新日本無線 | 11~15 | 1,352 | \215,500 | \239,500 | 従業員数は単体で記載。連結だと3,110人 |
エイブリック | 11~15 | 984 | \214,000 | \238,000 | 従業員数は連結で記載。単体の情報なし |
企業名 | 採用人数 | 社員数 | 大卒初任給 | 院卒初任給 | 備考 |
ソシオネクスト | 26~30 | 2,700 | \220,000 | \240,000 | 富士通とPanasonicのSoC部門が統合 |
メガチップス | 6~10 | 588 | \217,000 | \240,000 |
日本最大の半導体メーカーだけあって、キオクシアの採用人数は予想通り多い。がそれよりも目立つのがソニー。設計と製造部門を合わせればキオクシアを上回り、給与水準も高い。(さらに言えばソニー本体採用からも半導体部門配属がある。)最近では関西にも設計センターを開設(台湾企業に半導体部門を売却したPanasonicのイメージセンサー技術者引き抜きを意図していると思われる。)、事業の拡大指向が見て取れる。ロームも規模を考えると採用人数が多いが、離職率の高さを見越してのことか?ルネサス、ソシオネクスト等のロジック系、アナログ系のメーカーは定年退職等の自然減の補充分程度しかとっていないと思われる。
企業名 | 採用人数 | 社員数 | 大卒初任給 | 院卒初任給 | 備考 |
マイクロンメモリジャパン | 201~300 | 4,000 | \312,000 | \340,000 | 米Micronの日本法人。倒産したエルピーダメモリを買収したのが母体 |
ウエスタンデジタル | 101~200 | 1,000 | 年俸470万 | 年俸500万 | 米Western Digital日本法人。旧SANDISKについて記載 |
オン・セミコンダクタ | 1~5 | 1,800 | \215,500 | \239,500 | 米モトローラのアナログ・ディスクリート部門が分離。三洋半導体を買収 |
外資系のメモリメーカーは人数・給与水準ともに景気がよさそうである。キオクシアとウエスタンデジタル、同じ工場で製品を共同開発しているのにどうしてここまで差がつくのか…
一方、アナログ・ディスクリートメインのオン・セミコンダクターは人数が非常に少ない。同じ外資といっても、製造品目で勢いが全然違う。
企業名 | 採用人数 | 社員数 | 大卒初任給 | 院卒初任給 | 備考 |
ユナイテッドセミコンダクタージャパン | 6~10 | 1,032 | \215,500 | \239,500 | 元富士通三重工場。台湾UMCが買収。 |
タワーパートナーズセミコンダクター | 11~15 | 1,920 | \215,500 | \239,500 | 元Panasonicの工場3か所をイスラエルのTower Jazzが買収。 |
フェニテックセミコンダクター | 6-10 | 678 | \200,600 | \207,700 | アナログ・ディクリートメインの小規模な日系ファウンドリ |
どの会社も、企業規模を考えると採用人数が少ない。工場だから現場の作業要員は採用ルートが違うというのはあるかもしれないけれど。外資系に売却されているメーカーは、新規投資を絞って既存の設備と人員で利益を出そう的な方針に見えるのは気のせいだろうか?
採用の積極度合いは各社の主力製品によって大きく変わっている。採用人数から見る方針としては、メモリとイメージセンサーが規模拡大、ロジック・アナログが現状維持、ファウンドリが縮小均衡といったところだろうか。過去記事でも書いてきたが、競争力を保っているメモリ系、衰退傾向のロジック系という方向性は新卒採用状況から見ても間違いないようである。ロジック半導体も、せめて設計の方がもっと盛り上がってくればよいのだけども...
余談だが、筆者が就活をしていたころは半導体は総合電機の一部門であることが多かったので、半導体事業部に狙って配属されるには半導体の研究室の教授推薦を取ったりしないといけなかった。今の時代は専業メーカーが増えたので、『半導体業界に就職する』だけなら昔よりもやりやすくなっているかもしれない。
IDM: Integrated Device Manufacturerの略。設計、製造、販売までのすべてを一貫して行える半導体企業のこと。といってもここ10年位でルネサスのように自社の工場を持ちながら先端品はTSMC等に外部委託するファブライトと呼ばれる企業もかなり増えた。
https://anond.hatelabo.jp/20201219004424
https://anond.hatelabo.jp/20200813115920
https://anond.hatelabo.jp/20200813164528
久々に日記を書きたくなったので、今回は方向性を変えて年代記風の記事を投下してみます。
私自身は業界の全盛期である80年代~90年代前半を経験しておらず、当時の状況を記述するのに十分な知識がないため、その時代については省いています。
ということで、私がこの業界に入ることになる少し前の90年代半ばから物語を開始します。
※工場の呼び名は企業の再編によって変わる事が多々あるので、原則立地で表記している。
80年代後半に栄華を極めた日本半導体産業であったが、日米貿易摩擦の影響で一時に比べて勢いを失っていた。
また、韓国企業の台頭により得意分野のDRAMの雲行きが怪しくなり始めたのもこの時期である。
(余談だが、日本の半導体衰退の原因としてよく話題に上がる韓国での週末技術者バイトはさらに昔の話である。このころにはすでに強力な競合に育っていた。)
とはいえ世界的にみると日本の電機メーカーは資金力・技術力ともに上位であり、一時的な不況を乗り越えさえすれば再び繁栄が訪れると誰もが信じていた。
そんな時代背景の元、日本企業は貿易摩擦に対抗しつつ、さらなる勢力拡大を図るため、自動車産業の成功例に倣い世界各地で現地生産を進めることで変化に対応しようとしていた。
企業名 | 進出先 | 設立 |
NEC | カリフォルニア州ローズビル | 1981 |
富士通 | オレゴン州グラシャム | 1988 |
三菱 | ノースカロライナ州ダーラム | 1989 |
日立 | テキサス州アービング | 1990 |
松下 | ワシントン州ピュアラップ(National Semiconductorより買収) | 1991 |
東芝 | ヴァージニア州マナサス(IBMとの合弁でドミニオンセミコンダクタ設立) | 1996 |
企業名 | 進出先 | 設立 |
NEC | 英 リビングストン | 1982 |
日立 | 独 ランツフルト | 1990 |
三菱 | 独 アーヘン | 1990 |
富士通 | 英 ダーラム | 1991 |
企業名 | 進出先 | 設立 |
NEC | 中国首鋼集団と合弁工場設立 | 1991 |
三菱 | 台湾力晶半導体(Power Chip)と提携しDRAM技術供与 | 1994 |
東芝 | 台湾華邦電子(Winbond)と提携しDRAM技術供与 | 1995 |
沖電気 | 台湾南亜科技(NANYA)と提携しDRAM技術供与 | 1995 |
日立 | 新日本製鉄及びシンガポール開発庁と共同出資でシンガポールに工場建設 | 1996 |
Windows95ブームの終焉による半導体のだふつき、アジア通貨危機後の韓国メーカーのなりふり構わぬ安値攻勢、ITバブル崩壊による半導体需要の激減と、短期間で何度も悪化する半導体市況。
次第に半導体産業は将来性を危ぶまれるようになり、成長分野から社内の『お荷物』とみなされるようになっていった。
かつて半導体事業の中核だったDRAMは、優位性を失い韓国企業に覇権を譲り渡してしまった。
資金面でも徐々に脱落するメーカーが現れ始める。はじめについていけなくなったのは、バブル期に事業の多角化を進めて半導体に新規参入した鉄鋼メーカーだった。
続いて総合電機各社も規模縮小に向かう。世界中に作った半導体工場は投資の回収ができないまま次々と閉鎖されていった...
工場の現地化の試みは失敗に終わり、10年程度という短い期間での工場立ち上げ・閉鎖はマンパワーと資金の浪費に終わった。
こうして各社は体力を削られ、余力を失っていくのだった。
NEC、日立、DRAM事業の統合を決定。エルピーダメモリ設立。
神戸製鋼、米TIと合弁の西脇の半導体工場を米Micronに売却
日立、台湾UMCと合同で初の300mmェハ(従来の主力の直径200mmのウェハから2.25倍の面積になり、ざっくりいえば同じ工程数で2倍程度のChipが取れてコストを削減可能。現在に至るまで主流のウェハサイズ。)を使用する工場、トレセンティテクノロジを常陸那珂に設立
東芝、DRAM撤退。北米拠点のドミニオンセミコンダクタを米Micronに売却。
NEC、非メモリー半導体事業を分社化、NECエレクトロニクスを設立。
繰り返す半導体市況の激しい変動も落ち着きを取り戻し、待ち望んだ好景気がやってきた。
90年代後半からの不況で体力を消耗した日本企業だが、いまだ技術力は健在。
折からブームとなっていた『選択と集中』を合言葉に、各社の得意分野に集中投資だ!
パソコンではアメリカ企業に後れを取ってシェアを失ったが、液晶・プラズマをはじめとするテレビ、DVDレコーダーにデジカメ等、日本のお家芸である家電のデジタル化が進展する今こそ最大のチャンス!
さらに、世界中で規格が共通化された第三世代携帯電話が普及すれば、圧倒的な先進性を誇る日本の携帯電話が天下を取れるのだ!半導体復活の時はついに来た!!!
製造業の国内回帰の波に乗り、生産性に優れる300mmウェハの工場をどんどん建てて再起をねらうのだ!
日立と三菱がロジック半導体事業を統合、世界三位の半導体メーカールネサステクノロジ誕生。
富士通、米AMDとNOR型Flashメモリ事業を統合、Spansion設立。
エルピーダ、三菱電機からDRAM事業を譲渡。日本の残存DRAM事業が集約。新社長を外部招聘し、反転攻勢開始
東芝、四日市に300mm対応のNAND型Flash工場、四日市第3工場建設開始
Spansion、会津若松に300mm対応のNOR型Flash工場建設を発表
ルネサス、UMCからトレセンティテクノロジの持ち株を買収。完全子会社化
東芝、四日市に300mm対応のNAND型Flash第4工場を建設開始
2000年代の日本企業の反転攻勢は、リーマンショックで終わってしまった。
日本の電機業界が成功を夢見たデジタル家電は韓国勢との競争に敗れ、携帯電話でも海外展開に失敗した。
90年代から繰り返し計上してきた赤字と、2000年代の大規模投資を経た今、半導体工場への投資を継続する資金的余力はもはや残っていなかった。
不採算部門とみなされるようになった半導体事業は設備投資が止まり、建設されてからわずか数年で時代遅れとなってしまった。
これ以降は、東芝のNAND型Flashメモリや、ソニーのイメージセンサーといった競争力を維持している分野、また旧エルピーダのDRAM工場といった外資の資金を得た分野のみが投資を継続されることになる。
ルネサス、日立時代からの欧州拠点、ランツフルト工場をLファウンドリーに売却
日立、シンガポールの工場をシンガポールのチャータードセミコンダクタに売却
ルネサスとNECエレが合併。世界第三位の半導体メーカー、ルネサスエレクトロニクス発足。フィンランドのノキアからモデム部門を買収。
ルネサスエレ、NEC時代からの北米拠点、ローズビル工場を独テレフンケンに売却
米オン・セミコンダクター、三洋電機の半導体事業を買収
ルネサスエレ、ノキアから買収したモデム事業から撤退、さらに2300人リストラ。またNEC時代の中国の合弁を解消し撤退。
富士通、マイコン・アナログ事業を再建したSpansionに売却
東芝、四日市の300mm第5工場2期分稼働。200mmの第2工場を300mmに建て替え
Panasonic、半導体工場をまとめてイスラエルのTower Jazzに売却
富士通とPanasonic、SoC設計部門を統合、ソシオネクスト設立
この時期に至ってようやく主要半導体メーカーの工場再編が一通り完了し、現在につながる枠組みがほぼ出来上がった。
リーマンショック後の大規模再編で日本企業の世界的地位はかつてないまでに低下し、国内の工場においても外資系の傘下に入るところが増えた。
現在半導体の先端工場に継続投資できる日本企業は、イメージセンサーに強いソニーと東芝のメモリ事業を引き継いだキオクシアだけである。
はたして日本の半導体産業は今後どうなるのだろうか?再び世界に飛躍する日はやってくるのだろうか?
東芝、四日市の第2工場建て替え完了。大分と岩手の200mm工場を分社化、ジャパンセミコンダクターを設立。
東芝、本体の粉飾決算のあおりを受けてメモリ事業を分社化。東芝メモリ設立。四日市に300mmの第6工場建設開始。さらに北上市に300mm新工場を建設
ルネサスエレ、米intersilを買収
東芝メモリ、四日市の第6工場が稼働。多国籍連合のファンド、パンゲアから出資を受ける。
富士通、桑名の300mm工場を台湾UMCに売却。また、会津若松の200mm工場も米オン・セミコンダクターに売却。
Panasonic、残ったマイコン等の事業を台湾Nuvotonに売却して半導体から撤退
30代技術職。社会人になりたての頃は、官僚と言えば優秀な人たちだと思っていた。一時の官僚バッシング(90年代の大蔵省批判や、民主党政権等)はあれども、国家公務員試験をパスして官僚になった友人達はメチャクチャ勉強していたし、時折飲み会とかで仕事の話を聞いても激務ぶりが伝わってきた。
ある時、政治や経済に全く興味のない市役所勤務の友人が仕事の都合で中央官庁に出向していたのだが、地元に帰ってきたときに数年ぶりに話をすると同一人物か?と思うほど時事問題について詳しくなっていて、中央で揉まれるとここまでレベルが上がるのかと驚いたものだった。
だが、最近その官僚への個人的な信頼が揺らいでいる。現在進行形のコロナ対策で不信感が増したのだが、不信感の発端は自分のの勤めている業界(メーカー)に絡むお役所、経済産業省の産業政策がメチャクチャだった事だ。理由は謎だが、彼らはとにかくメーカーの統廃合に口を出したがる。
実績を見ても、ルネサスや完全な失敗例だと思うし(3社の売り上げを足し合わせて1+1+1=1とかなんの冗談だよ)、ジャパンディスプレイは倒産寸前である。(無理に3社くっつけるより、早いうちに日立の液晶部門を財務が良くて意欲のあるキャノンや、車載向けを強化したい京セラとかに各社の工場や研究開発拠点を個別売却した方が良かったよね?)まあ、実現した案件がこれくらいなのはまだ不幸中の幸いだろうか?
シャープが潰れそうになった時に、東芝の家電部門とくっつけるとか、最近話題になりかけた日産とホンダの統合とかは動き出さなくて本当に良かったなと思っている。
話が少々脱線したが、悩ましいのは官僚の実務能力は実際のところ高いのか否か?と言う点である。地頭の良さとハードワークは間違いないのだが、無駄な慣習や謎のお役所ルール等生産性を落とすだけの文化が残っていたりもする。時折出てくる政策の意味不明さにはドン引きする事も多々ある。しかしその辺は政治家や財界の横槍なのせいなのかなとも考えられるわけで、なかなか判断し難いのだ。ぶっちゃけ実態はどうなんでしょうね?
理系の大学を出てエンジニアをやってる30代だが、今回のコロナ禍で人生3回目の憂鬱を感じている。ストレートに国民性に絶望している。
1回目は17年前。
俺はまだ当時学生だったが、技術後進国だと思っていた中国に日本が先を越されたというニュースをに聞いて、後頭部を強く殴られたような衝撃を受けたのを今でも覚えている。
その頃は日本のロケット打ち上げが失敗続きだっただけに、このニュースに触発されて航空宇宙関連の予算が増額されたり、対抗して野心的なプロジェクトが立ち上がるものだと期待していた。
だが、マスコミは冷めていた。中国のロケットはソ連の旧式のデッドコピーで大したことが無いとか、国威発揚のための金の無駄遣いだとかそう言う話ばかりで俺たちも負けるなという声はついぞ出て来なかった。
しかも政治家までもがこの状況をスルーして、今後20年間ほどは有人宇宙飛行計画に注力しないという真逆の方針が打ち出されるに至った。
(ちなみに一部の評論家だけはこの状況を真剣に憂いていて、宇宙への自前の輸送手段を日本でも保有すべく、のちのインターステラテクノロジズの前身となる夏のロケット団を立ち上げている。志に共感しているので、毎年ささやかながら寄付をしている。)
2回目は10年ほど前。リーマンショック後のダメージで日本の電機メーカーがボロボロになったとき。
当時、日経新聞をはじめとする経済紙や評論家は、日本は品質が良いけども人件費が高いのでコスト競争に負けてシェアを落として敗北したと盛んに喧伝していた。
だが当時電機メーカーに就職していた若手技術者の俺の実感は違った。日本企業が負けているのは価格ではなくて、品質と製品化のスピードだと。
わかりやすいのが製品に搭載される汎用デバイスのシェア。メモリーとか液晶とかバッテリーとかね。これがもう特性がいい順番にシェアが高くなっていた。そんで当時日本企業が弱かったのが製品化の速度。今や当たり前に使われているリチウムポリマーや有機ELと言った部材だと、量産判断が遅れててそもそも選択肢に日系メーカーが入って来なかったりとか。
大事なことだから繰り返しいうけども、人件費が高いから負けたっていうのは全く実感とは違っていた。それなのに思考停止して、エルピーダやルネサスやジャパンディスプレイが大赤字を出すたびに同じ事を繰り返し書いてるマスコミにはマジで嫌気がさしている。お前らちゃんと調査取材しているか?そんな思考停止ぶりだからシリコンバレーのITメーカーやアジアの新興勢力に敗れ、今やソニーと任天堂のゲーム機を除いて、世界に通用する製品を出せなくなったんだぞ。
もうね、科学的エビデンスに基づかない政策の乱発でマジで毎日憂鬱になる。経済と感染予防の両立とか狂ったようにお題目を唱えるだけで、実効的な対策はろくになく、世間の空気頼り。「欧米に比べると相対的に被害が少ない」とか、「中国は封じ込めたと言っているけどそれは嘘だ」とは言うけど、「台湾やニュージーランドは封じ込めに成功しており、日本はこう言う部分が足りていない」とか、「中国は正しい発表をしていないかもしれないので、定点観測した衛星写真で人の移動を調べてみた」とか、そう言う多角的な踏み込んだ事がほとんど出てこない。これでウィルスとの戦いに勝てるだろうか?いや勝てない。
そんなわけで、人生で3回目の日本の国民性憂鬱タイムが来てるわけだが、はてなの皆さんは多少なりとも共感してもらえるだろうか?マジでこの思考停止で諦めやすいのどうにかなんねーかな?
https://anond.hatelabo.jp/20200907220331
上記の日記を書いた増田です。仕事から帰ってきたら何件も反応があったんで返信を兼ねて少し追記したい。
私が新・国民民主党を支持する理由がちょっと弱かったんでその辺の補足をふくめて。
新•国民民主党は、主要政党の中で一番中間層に目を向けているから支持。
他の政党は、各種圧力団体等の既得権益層や、社会運動家や高齢者といったコアな支持層の方を向きすぎている。
穏健保守。日本の伝統や文化は大事にしてほしいけど、靖国参拝とかの復古的な風潮はいらない。
そんなことよりも社会の変化に対応して必要な変化を適切に取り入れていってほしい。
今の時代なら、お役所や教育といった公的セクターもIT化をどんどん進めて当然だと思うけど、今の政府は遅れているどころか世界的に見ても低レベル。そこに不満を感じる。
現役サラリーマン層の社会保障の負担軽減は必須。なんで毎月給料の1/3近くが社会保障関連費で天引きされるんだよ。
自衛のための戦力や日米同盟は必要だけど、右派が言うような核武装や敵基地攻撃能力はやりすぎ。中国・韓国に日本非難の口実与えるだけ。
原発即時全廃は拙速。天候依存の太陽光や風力、中東の原油依存の火力に頼り切って本当にいいの?
長期的にみて、安定供給できる電力の代替手段が見つかれば廃止進めても問題ないと思うけども。
そんな立ち位置なんで、今の自民党政権自体はそれなりに評価。ただ点数をつけるなら決して高評価にはならない。
自分の中ではよくて40点くらいの点数だろうか。だけど野党を評価すると20点とかそれくらいになっちゃうんで、仕方なく自民に投票している。現状そんな感じ。
少し古い話だが鳩山政権の時に、沖縄の基地移転問題で何の準備もなくちゃぶ台返しした挙句、
昔の自民と同じように辺野古移転という結論に至ったお粗末さとか、理念先行で空回りする傾向が信用できない。
あとは、日本の左派系知識人が反知性主義に近いのが嫌い。立憲がこの前擁立していたおしどりマコとか、なんで科学的根拠に基づかない主張する候補をもちあげるんだよ。
他には無駄に対決姿勢が強いところとか。旧民主党政権のときの長妻議員とか、厚労省の官僚と対立してろくに改革できなかったり、
最近だと石垣議員のように、政敵になら何を言ってもいいというような独善性とか。そういうところが普通に嫌いです。
ネオリベとは割と思想的に近いとは思ってる。ただ、競争的な環境は必要だと思ってるけど、なんでも競争させればいいってもんじゃないという考え。
大学に競争的資金制度を持ち込んだ結果が日本の大学の国際競争力の低下や教職員の待遇悪化につながってるのが悪い例だよね?
あと、現政権はネオリベ寄りといわれながらぶっちゃけ見掛け倒しだと思ってる。
電通やパソナ、リクルートといった特定業者に利益誘導するのは自由競争の精神に反するし、政府が企業の統合に介入する産業政策はぶっちゃけセンスがない。
ルネサスとかジャパンディスプレイとか明らかに失敗だよね?最近も日産とホンダの統合構想とか、マジで思考が終わってる。
国会質疑で対決型の野党と違う視点を持ち込めるのは、多様性の観点で大事。
選挙で1回議席増やして、衆議院で20議席、参議院で10議席とれば議員立法提出できたはず。
そこまで行けば個別法案で自民と連立与党の公明党の判断が分かれるときにキャスティングボートを握れる。
ていうかそもそも1回の選挙で政権取ろうって考えが私には理解できない。
かつての民主党や、もっと前の細川連立政権が勢いで政権取って失敗してるじゃん。
彼らの教訓は、外交・安全保障や経済・社会保障といった基本的な国家観が一致していないと政権は持たないという事。
政党が掲げる大義が、「自民党政権を打破して腐敗をただす」だけなら同じ過ちを三度繰り返してしまう。
新しく実現したい具体的なビジョンを掲げるのは絶対に必要なんだよ。
今の政府に不満があって政権交代の必要性を感じるなら、時間はかかっても地方選挙・国政選挙を繰り返し、
理念の一致する仲間の数を増やして地道に党勢拡大するしかないと思う。
左派を支持しない理由と同じで、反知性主義的なにおいを感じるから。
世界中の研究機関が血眼になってコロナウィルスの研究進めてもなかなか成果が出ないのに、イソジンでコロナが解決したら苦労はせんのだよ。
コロナ対策の候補が見つかれば、ちゃんと手順を踏んで治験を進めてエビデンスが得られてから認可っていうような正攻法で進めてほしい。
山本党首が目立ちたがりで、考えるよりも行動した方が早いってタイプに見えて、維新同様、反知性主義的なにおいを感じるから。
国会での葬式パフォーマンスとか、そういう左派特有の政敵に何してもいいって考えが嫌い。
山尾議員はヤバいスキャンダルを重ねすぎ。ガソリン代疑惑とW不倫の2つが重なるとさすがに人格を疑う。地元の支持者が離れた対策かわからないけど、れいわの山本党首に近づいたり、復古主義的な保守系に近づいたりと節操がない。
前原議員も外国人献金問題とかあってあまり擁護はできないけれど、民主党政権時に国交相としてJAL再建で成果上げてるのがポイント。
他の民主党議員、例えば長妻議員が厚労省改革で成果を上げられなかったのとは対照的。
他にも京セラの稲森氏を後ろ盾にしていたりとか、民主系議員には珍しく財界とコネを作ってたりと実務能力の高さを感じる点が割と評価できる。
もっとも永田偽メールに踊らされたり、小池知事に担ぎ上げられたりといった政局面での弱さが目立つので、実務に徹してもらいたいと思っている。
個人の政治的嗜好で支持政党を判断すると、風見鶏議員が離党した後の新・国民民主党は自分の方向性と見事に一致してるんで、今の自民と違って『積極的に』支持ができるんですわ。
後1週間もすれば、新・国民民主党の体制が発表されると思うんで、私のような穏健保守派の現役サラリーマンの皆さんも注目してみてはどうでしょう?
またブクマカが騙されてる。
「TSMCはもうすぐ5nmとか言ってるのにIntelまだ10nmでくすぶってるのかよ」「締め出された中国メーカーは1〜1.5世代遅れの14nmでこれからどうするの?」と思いながらニュース見てたけど、日本は40nm(2008年頃のIntelの水準)か...。
日本の先端ロジックはいまでも40nmが現役なの?設備投資何年してないんだ。ルネサスは車載用カスタマイズで生きてくしかないイメージだけど。
この手の専門的な話の中、プロセスルールという目立つ見出しを混ぜ込まれるとこう反応してしまうブクマカ達の気持ちも分かるが...
例えばルネサスの主力製品であるフラッシュマイコンの場合、今日の先端プロセスといえば28nmの事でありその28nmノードのフラッシュマイコンを世界に先駆けてリリースしたのは外ならぬルネサス自身である。
タワージャズに関しても同様でCMOSイメージセンサの40nmといえば先端プロセスといって差し支えない線幅であろう。彼らが衰退したのは先端プロセスの競争に敗れたからではない。
(そもそもこれらの製品はスマホやPC向けのアプリケーションプロセッサに比べプロセスルールが競争力に及ぼす影響はずっと小さいのだが)
半導体製品のプロセスルールというのは製品カテゴリが異なると全く意味合いの異なるものになってしまうのは業界の常識だが、
この増田がある意図を持ってこうした書き方をしているのか、それとも門外漢であるが故なのかは分からない。
https://anond.hatelabo.jp/20200813115920
上記の記事を書いた増田です。外出して戻ってきたらまさかの100ブクマ越えだったんで、調子に乗って続きを書きます。
要するにソニーの半導体事業部。金額ベースでイメージセンサーの世界シェアが50%を超える王者。
裏面照射型や積層型といった新技術も世界に先駆けて開発しており、技術・規模両面において市場をリードしている。
ただし、スマートフォン・デジカメのハイエンド品がメインなので、数量シェアでは過半数を下回る。
また車載向けではシェトップではなく絶対的王者といえるほどその地位は安泰ではない。
ソニーのイメージセンサーの基幹工場。初めからイメージセンサー向けで建てられたという特徴がある。
イメージセンサーの主流がCCDからCMOSに切り替わるタイミングでの大規模投資が功を奏し、近年では珍しい日本企業の電子デバイス分野での覇権獲得につながった。
みんな大好き、SCEの久夛良木さんがPS3で夢を見てCell Processor量産のために大規模投資をした工場。
もともとハイエンドプロセッサ向けの工場だったのだが、PS3爆死のあおりを受けて設備投資が中断。
ソニー本体が65nmまででプロセス投資凍結 → 東芝へ売却 → ソニーによる買戻し → イメージセンサー工場に転換という数奇な運命をたどる。
これまたPS3のGPUであるRSXの製造を担当していた。ソニーがイメージセンサーの規模拡大のために東芝から買収。
もともとはNECの先端ロジック半導体の製造拠点。製造品目としてはWii / Wii UのCPUが有名。
NECのロジック半導体部門が分社化したNECエレクトロニクスが旧ルネサスと合併後、日立系との勢力争いで非主流派となり、工場閉鎖が検討されていたところをイメージセンサーの製造能力拡大を図りたいソニーが買収することになった。
こうしてみると、ソニーのイメージセンサーのシェア拡大には競争力のなくなった各社のロジック半導体工場の買収が大きく寄与していることがわかる。
最も、製造品目の転換にはデメリットもあって、最初から専用工場として建てられた場合に比べて効率が劣る部分があるのだ。
例えば、半導体の配線材としては銅が使われているのだが、金属汚染を避ける必要があるため工場内のレイアウトはそれを考慮されている。
ところが先端ロジック半導体では10層以上使っており配線工程が多いのに対して、イメージセンサーでは3層程度だったりするので、工場をそのまま流用すると製造装置の配置で効率が悪くなる部分が出てきたりするのだ。
ごめん、ぶっちゃけパワー半導体は詳しくない。三菱電機、東芝、富士電機あたりが主なプレーヤー。
現状では売り上げ、技術ともに世界上位だとは聞いているが、懸念点はある。
彼らは国内の自動車メーカーや重電・家電メーカーに納めるモジュール向けに生産しているのがメインで、半導体メーカーとして世界の顧客に積極的に売るという感じではないようなのだ。
かつての総合電機本体が自社の家電向けに半導体を生産していたのが、国内メーカーのデジタル家電のシェダウンで売り上げを落とし衰退したのを見ているだけに将来が恐ろしい。
ドイツのInfineonやアメリカのON semiconductorのようにウェハを300㎜化して外販増やす戦略もとっていないようだし、どうなることか…
■ ルネサスエレクトロニクス
かつてはマイコン世界一。旧ルネサス時代に日立系・三菱系の製品ラインナップを統合できない間に、NEC系の製品も入ってきて大混乱。
顧客が1社購買を避けるため、一時的には1+1+1=3になっていたが、現在ではいいとこ1+1+1=1.5程度ではないだろうか。
民生機器向けのローエンドマイコンではPICとAVRを有するMicrochipの攻勢を浴び、ハイエンド品ではArmベースで開発しやすさをうたうST Microの攻勢を受けて苦しい状態が続く。
ちなみにアナログ半導体でも日本最大、世界シェアでTop10に位置する。さすがは日本を代表する半導体メーカー。
とはいえ、アナログ半導体については国内の工場をガンガン閉鎖したため、ぶっちゃけ国内で製造している割合は大きくなく、買収した米国の旧Intersilの寄与分が大きい。
■ 東芝
電子工作雑誌、トランジスタ技術に乗っているような個別半導体を今でも作っている貴重な日系メーカー。ルネサスが古い工場をガンガン閉鎖してほとんど個別半導体から手を引いたため、
ちょっとした単機能部品を使おうと思うと日系メーカーでは東芝がほぼ唯一の選択肢となることも多い。
アナログ・ディスクリート部門の売上自体はNANDを作っているキオクシアに比べて規模が小さく地味な存在ではあるが、個人的には頑張って製造を続けてほしいと思っている。
■ ローム
何かと癖のある京都系メーカー。かつてはデジタル家電向けにカスタムICを作り高収益企業として知られていたが、最近ではそうでもない。
とはいえ、車載向けの比率を増やしたり、沖電気の半導体事業買収 / ヤマハから工場買収といったように経営的にはいろいろ模索している。
総合電機系の半導体メーカーが軒並み没落する中で、大崩れせずに生き残っているあたりはさすが京都系というところか。
なお、独自の社風は業界内でも有名。技術を身に着けた男性社員が転職して出ていかないように、地元京都の女子社員を顔採用してお嫁さん候補としている等の都市伝説あり。
ちなみに筆者は就活生であったころロームに選考書類を送ったのだが、他社では聞かれたことがない出身中学校を教えてくれと追加連絡があり、返信後にお祈りされるという謎の経験をしている。
■ TI
アメリカを代表する世界最大のアナログ半導体メーカー。半世紀くらい前から日本に拠点を構えている。外資系のためドライな部分があるようで、工場が老朽化すれば容赦なく閉鎖している感がある。
主力工場は旧Spansion (AMDと富士通が合弁で作ったNOR型Flash memoryの会社)から買収した会津若松工場。
小規模な工場が使われることの多いアナログ半導体では珍しく先端品同様300㎜ウェハを使った大規模工場だぞ。さすがはアナログの王者といったところか。
アメリカの電機メーカー、Motorolaの半導体部門のうち、アナログ / ディスクリート部門が分社化。三洋電機の半導体部門を買収。
日本にもそこそこの規模の工場や開発拠点を有しているが、気がかりなのは将来性。リクナビを見る限り、あまり積極的に人材採用してる感じじゃないんだよな。
定年等の自然退職分の補充だけというか。日本に進出している外資でも、Western DigitalやMicronは割と積極的に採用・投資している感じなのだが、同じ外資でも方針が分かれるのだろうな。
■ デンソー
トヨタが日系半導体メーカーの衰退に危機感を覚え、自前の開発リソース強化を決断、グループの半導体開発のリソースをデンソーに集約。
富士通から工場を買収したり、東京に設計拠点を開設してルネサス等の大規模リストラで失業したエンジニアを引き抜きしたりしている模様。
筆者の同僚も1人ここへ転職していった。
■ ソシオネクスト
富士通とPanasonicの先端ロジック半導体の設計部門が統合してできた日本最大のファブレス半導体メーカー。
デジタル家電や画像処理に強みを持つのだが、台湾勢とのガチ競合を避けるために若干ニッチにシフトしている感がある。
旧富士通と旧Panasonicの拠点が併存しており、社内文化の融合はあまり進んでいないとの噂。
■ メガチップス
任天堂関連銘柄。最初からファブレスで創業した日本では珍しい企業。大阪地盤だが、旧川崎製鉄の半導体部門を買収して関東にも拠点を確保した。
ソシオネクストが誕生するまで日本最大のファブレス半導体メーカーだった。
日本のファブレス半導体メーカーといえばかつてはここが一番有名だった。カリスマ社長が創業して、講演会や本の出版も盛んにやっていた。
デジタル家電で急成長してリーマンショック前には200億くらい売り上げがあったのだが、今では30億くらいに落ち込んでいる模様。
ある程度年齢を重ねて思うのだが、経営者がメディアに積極的に露出する会社は経営に割くべきリソースを浪費しているような気がする。
筆者も大学生のころは意識高い系だったので就活の時にはこの会社を志望していたのだが、今思えば採用されなくてよかったと思っている。
■ 日亜化学
LED大手。売り上げでは日系半導体メーカー上位だが残念ながら筆者は詳しくない。
■ シャープ
10年ほど前までは世界ランキング20位くらいに位置していたが、
最近はあまり開発リソースや設備に投資がされていないようで存在感があまりない。
■ EPSON
■ 日清紡
本業は繊維メーカーなのだが、最近はなぜか半導体メーカーへ出資をしている。
オーディオファンに知名度の高いオペアンプで有名な新日本無線や、電源ICを作っているリコーの半導体部門を買収している。
■ ミネベアミツミ
アナログ半導体に一定のリソースを割いている模様。10年ほど前に元になった会社のミツミがルネサスの工場を買収 / SIIの半導体部門が独立したエイブリックを買収など動きあり。
それにしても、エイブリックはあの事業規模でガンガン広告出しているが、費用対効果めちゃくちゃ悪くないだろうか。渋谷で看板を見たが主要顧客へのアピールやエンジニアの採用には役に立たない気が…
たとえばこういうの。
https://twitter.com/tampoposalad/status/894003376811237376
急にタイムラインで産業革新機構の話が増えたので何だろう、ルネサス絡みにしては遅い反応だと思っていたら
日経新聞が記事にしていたわけだ。でも、これって、産業革新機構がこれまでに全株売却した案件だけで見ると
ほぼ全損が多いということで、これまでに投資した案件の成績が悪いってことじゃないよね。
ほぼ全損までいった失敗案件はもう全株売却しないとならないけど、成功案件は全株売却してもしないで保有を続けてもいい。
つまり、ランダムサンプルではなく全株売却案件だけを見るというのは、かなり偏ったサンプルになっている。
それでも歴史の長いVCだったらまだ新規投資と保有案件、全株売却が定常状態になって安定しているので
期間中の全株売却だけの勝率を見ても意味があるのかも知れないけど、産業革新機構のような出来て間もない、
しかも時限的な組織で途中段階の全株売却案件だけ見ても運用能力の評価はできないでしょう。
それに、こういうファンドは100発100中とはいかないのでトータルでの運用成績が重要だけど、
再生分野についてはルネサスエレクトロニクス
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF20H0G_Q7A620C1EE8000/
http://www.incj.co.jp/investment/deal_021.html
https://jp.reuters.com/article/landis-toshiba-ipo-idJPKBN1A405V
そして、日経の記事のVC分野でもピーチ・アビエーション
http://www.huffingtonpost.jp/tatsuya-ishizuka/ana-peach_b_15324240.html
とそれぞれたったその一案件の利益でその分野の投資額を半分は回収できそうなくらいの大型のヒットをとばしている。ルネサスにいたっては
産業革新機構の全投資額を一つで回収してお釣りがくるくらい。この3月末時点での保有上場株式の時価評価益1兆2000億円って多くはルネサスでしょ。
それに、投資案件はホームページに載っているけど、いま全株売却をすれば利益になりそうなのがいくつもある。ビジネス環境が良い時期だったことを
この産業革新機構の銘柄ピック能力を低く評価したり、あまつさえ実は公金を裏に流すためにわざと実体のないところに投資しているとか、酷すぎない?
年間投資額が多くて2000億程度しかないという日本のVC市場や、再生案件に単独でまともに取り合わない銀行など、リスクマネー市場がへぼいから
イケダ「あの頃…そう、まだ東京で消耗しているの?とか言ってた頃、そうそう俺が鼻ほじりながら漫画読んで昼から酒を飲んでいた頃、
元同僚たちはその頃、キャリアアップのために必死に勉強し、家族のために血眼に働き、将来何かあってもいいようにしっかり蓄財し、
子供に進んだ教育を受けさせ、ヒーヒー言いながら住宅ローンを返済し、自己を犠牲にしても家族と子供の幸せのために心血を注いでいたんだなー。
そして何が起きてもそれなりに戦えるようにスキル、人脈、職歴、要するに信頼を重ねてきたんだ。
はっきり言ってそういうのバカにしていたよ。あの日までは。
あの日からもう俺には何にも残ってない、お金も、家族も、毛髪も…。もう高知にすら住んでいない。
結局あの日以後は都会に出ないと仕事ができなくなってしまった。
今や元同僚たちの仕事の下請けの孫請けみたいなものを、最低賃金ギリギリで受けさせていただいているような状態。
朝から晩までどころか、次の日の始発まで働いて…。
残業代なんて幻想だったんだな。本当に法律なんて守られていなかった。ルネサスの方がマシだよ。ルネサス戻りたいよ。
ヘロヘロになるまで働いて帰るところが、築50年以上の雑居アパート。誰もいない家。
悔しいよ。温泉でも掘って遊んで暮らしたいとか言っていた自分が心底恥ずかしいよ。
蓋を開ければ、銭湯すら月1…ははは、辛いよ。
あの日が来ることを薄々感じつつ、何の対策も取れなかったもんなぁ…。
そりゃブログもアフィも無くなるなんて思わないだろ?
毎日仕事ができなくて凹んでます。元増田の2年目が羨ましいです。
研究室では解析アプリケーションを作るのにC,C++,Fortranをいじってました
また趣味でサーバの立ち上げやWeb系のJavascriptやPHP,Pythonなどもいじっていました。
まったく違う。組み込みとWebとアプリケーションで文化が違ったわけです。
ここからはあくまで私の体験ですが…
まず、組み込み系はハード(接続図)を読めないと話になりませんでした。
CPU、FLASH、SRAM、FPGA、CPLD、アナログ回路、バッファ、それらをつなぐバス、電源、接点、コネクタ、スロット、A/D、D/Aなどなど、
これらがどうつながってるか意識しなくてはいけません。SoCとか行っても接続図読めないと意味ありません。
次に、FPGA・CPLDの設計があります。言語はVerilogかVHDLです。Xilinx、Altera、Actel等のデバイスに書き込みます。
PLDって言うのは言語で書けるハードです。似ているようでCPUと違うので設計にはスキルが必要です。
この段階でシミュレーション(modelsim等)をしてもらいます。
次にCPUです。言語はC,アセンブラ、C++です。でもほとんどがCです。デバイスはルネサスのSHとかです。自分はここで見習いをしてます。
CPUに直接入ってくる信号(接点・バス等)もありますが、前述のFPGA・CPLDから入ってくる信号のほうが多いです。
で、アプリケーション・Web系と何が違うかといえば、ものすごい短期間にいろんなことが起こります。
リアルタイム処理っていうのでしょうか。割り込みとか聞いたことありませんか。
要はOSがないので自分でなんでも考えなきゃいけないわけです。
CPUの検証はMISRA-Cや専用のカバレッジテストツールで行います。
接点の調整とかLCDパネルとかメンテナンスのツールだとかがないと装置に指令を出せません。
これらにもCPUが入っているわけなので別にコードを書く必要があります。組み込み系の仕事です。
これは言語でかけるリレー回路です。リレーってのはスイッチです。
スイッチを操作することで接続されている機械を操作(電源の入り切りとか)します。
これもCPU,PLD等とは全く違う方式(ラダー)で書きます。十分組み込みの仕事です。
ユニット試験では通っても、組み合わせ試験で動かないというのは100%あると思います。
試験の仕事じゃないと思われるでしょうが、自分はここも立派な組み込み系の仕事だと思ってます。
などなど一言で組み込み系の仕事といってもいろいろあるわけです。
上の中の2つ3つを仕事に使えるレベルまで持って行くには10年、20年はかかると言われました。
ここで表題の件なのですが、元増田の人は経験8年なので、例えばFPGAを8年やってきてCを書けと言われても大変だと思います。
特にその後にWeb系の仕事(これも一言で表すにはいろいろジャンルがあると思いますが)をされてきたとのことなので
いろいろとあったのだと思います。逆にずーとやっていた分野のことを任せるといいかもしれません。
まずどんなことをやってきたのか聞いてみたほうがいいと思います。
私が最初にそれらしいのを知ったのは、
Kiva - Loans that change lives
だったと思う。
アフリカとか、アジアの貧しい農民とかにお金を貸して、彼らを支援しようというものだ。
自分が寄付でおしまい。ではなく、自分が貸したお金がどのように使われたかを知ることができてなかなか面白い。
んでもって、別に善意のためじゃなくてもいいし、相手は貧しい人じゃなくてもいいじゃん。
んでもって、利子返してもらえば儲かるじゃん。
銀行とかサラ金がやってたのを中抜きして、人件費かからないシステムにしたら儲かるんじゃね?
ってできたのが、
Personal Loans and Online Investing - Peer to Peer Lending - Prosper
Zopa UK Loans - Get a great rate loan from Zopa Lenders
のように思う。
これはマイクロファイナンスって言うのかな。
んでもって、やっぱりクレジット借金地獄みたいな奴には金貸したくねーな。
せっかくだからもっと世間のためになるようなプロジェクトに金を出したいなってのが、
おなじみの
CAMPFIRE(キャンプファイヤー)- クラウドファンディング
とかになる。
これはクラウドファンディングだな。
結局は金を借りるのは、人か組織ってわけで、
それが、豊かな人間か貧しい人間か、プロジェクトのためか借金返済のためか、くらいの違いしかないのか。
そのうち、ルネサスとか、潰れそうな企業に対する融資も税金じゃなくて、キックスターターのように募集するようになるのかもね。
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/1112/27/news054.html
NTTドコモが12月27日、富士通、富士通セミコンダクター、日本電気、パナソニック モバイルコミュニケーションズ、Samsung Electronicsと共同で通信機器向けの半導体を開発・販売する合弁会社を設立する契約を締結した。
新会社の設立は2012年3月下旬の予定で、各社の出資比率などは未定。これに先立ち、ドコモが2012年1月中旬に準備会社「通信20+ 件プラットフォーム企画」を設立する。出資金は4.5億円で、ドコモが全額出資する。代表取締役社長はドコモ20+ 件の取締役常務執行役員 研究開発センター所長の小森光修氏が就任する予定だ。
ドコモ、富士通、NEC、パナソニック・モバイルコミュニケーションズの4社は、2009年にLTE通信プラットフォーム「LTE-PF」を開発しているが、今回の枠組みはここにSamsung Electronicsが加わった形となっている。
合弁会社では、各社の通信技術、ソフトウェア技術、半導体製造能力や設計の経験、ノウハウなどを集約して省電力かつ小型の半導体を目指す。高性能化が進むスマートフォン向けプロセッサの開発が中心になるとみられる。高速通信規格LTE(ドコモ20+ 件の「Xi」など)をサポートするのはもちろん、LTE-Advancedへの対応も検討する。
参考: 一昨年の、ルネサスがノキアの通信技術を買ったときの記事。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/interview/20100727_383525.html
せっかくルネサスがクアルコムと戦うためにノキアから通信技術を買っても、元・親会社が三星に技術提供って。反韓流どうのこうの言っている人は、きちんとこれをたたいて下さい。文化なんかよりも、もっと金を奪われる提携です。
年末のモデルで、日本のメーカーはスマートフォンが上手に作れないことが明らかになりました。遅かれ早かれケータイからは撤退することになるでしょう。結局、こんな半導体を作ったところで、日本のメーカーは使うことができず、サムスンを利することにしかなりません。
ドコモのユーザーも声を上げるべき。月々払っているお金が、自分が使いもしない端末・技術に投入されるというのはおかしくないですか? ドコモは土管商売に留まりたくなくって、技術で引っ張っていきたい、のだろうなと思います。『iモード』もう一度、という。
けれど、スマートフォンが半導体を含めて世界共通のデザインになり、かつ、その恩恵で値段も下がる、という路線が見えているのに、消費者として独自技術(通称ガラパゴス)を応援する理由はないはずです。「日本のケータイ屋さんは大変だなあー、でも僕・私はiPhoneがあればいいや(画面をなでなで)」な人が大多数なので。
個人的には韓国の会社よりも台湾の会社のほうがビジネス戦略的にいいような気がします。例えばこの提携が、サムスンではなくて半導体専業のMediaTekだったら、慧眼を褒め称えたのですけれども。