はてなキーワード: モテるとは
今の会社には中途で入って三年目だ。
規模の大きな会社ではないが、去年から新卒を男子1人、女子1人取るようになった。
去年入ってきた子は男女とも素朴で性格が良くて、仕事ができるかは知らないけど、会社にも馴染んでいる。
今年も新卒が2人入ってきた。
全体朝礼で紹介されたときに、その場の様子がちょっとおかしくなった。
ところが男子の方が、中性的なイケメンで一部の女性陣が沸き立っている。
自己紹介して深々とお辞儀したときに、ワァっと「黄色い声援」が聞こえたような気がした。
社内がこんな雰囲気になるなんて初めてのことで、自分は嫌な予感がした。
自分はそのときは自覚してなかったが、不快な気分になっていたのだ。
だが、その時点では「まぁ、顔がいいからモテるわな」と受け流した(つもりだった)。
新卒は礼儀正しく、よく笑い、印象は抜群で、関わった人とすぐ談笑するまで打ち解けていた。
その早さに自分は動揺した。
一日目の夕方には女性陣と談笑していて、自分は動悸が激しくなった。
たった一日で存在を追い抜かれた気がして、気持ちを揺さぶられた。
そう自分に言い聞かせた。
だが、今日の昼に新卒が女性陣とランチに行く姿を目撃してしまい、視界が歪んだ。
雨が降っていて、女性陣のひとりと相合い傘をしていた。
その場で倒れてもおかしくないぐらいショックを受けた。
取り囲む女性陣も楽しそうだ。
その光景を見て、自分がオスとして雑魚だということを認識させられて惨めな気分になった。
身長は175センチあるし、顔はDJ松永をきれいにした感じだし、大学時代は彼女がいたこともある。
だが、それはうぬぼれで、ほんとうの強者男性が現れたら、こんなにも扱いに差が出るのかと強く打ちのめされた。
頭のなかで新卒が女性陣のひとりをバックから激しくピストン運動している姿を想像して、頭が割れそうになった。
そのイメージは今は妄想に過ぎないが、数日後には実現している確定した未来だ。
茫然自失としながら一人でコンビニに行き、カツサンドを買ってイートインコーナーで噛み締めた。
もう会社やめたい。
明日、出社できる気がしない。
引き締まった肉体をピッチピチの服で強調したロードバイク乗りは、そのスポーティーさも相まって路上のモテを一身に集めていると言っても過言ではない。
ロードバイク乗りの95%くらいはすでに結婚してるか彼女がいる(俺調べ)。
がりがりのもやしや、ぶよぶよに肥え太った醜い体では自尊心も爆下がりであろう。
鏡を見るたびに己の醜さに脂汗を流すガマガエルみたいになりたいのか?
そうじゃないだろ?
ロードバイクで身体を鍛えれば、ぶよぶよな身体も数か月で引き締まる。
だいたい、ロード乗りがあのハレンチなピチピチの服を着用しているのは、自分の身体を見せつけたいためである。
自分の引き締まった身体を見せつけたい、そのくらい身体に自信があるのだ。
ママチャリがただの移動だとすれば、ロードバイクはスポーツである。
単に寿命が延びるという話ではなく、若々しくいられる年齢が伸びる。