はてなキーワード: ムニムニとは
将来のことではなく乳幼児の時期で。
まず可愛い。例えが悪いが、男なら誰でも可愛い美少女と付き合いたいよな。セックスできないとしても可愛い美少女と一緒に居るだけで嬉しいだろ?
セックスできなくてもほっぺにスリスリできたりしたら最高だろ?添い寝もお風呂も嬉しいだろ?
それが自分の子供ならやり放題だ。セックスはできない、というか、やりたいとも思えないが、それ以外のことならたいてい可能だ。肌はスベスベだしプニプニだし見た目も美少女とは方向性は違うが最高に可愛いし、これ以上最高と言えるものは他にない。
なんせハムハムしたりムニムニしたりチュウチュウしたりギューしたりできないからな。そして子供を持ったことのない男は体験したことがないからその欲求も芽生えてない。だからそれを想像できず可愛いと思えない。
しかし自分の子供ならやり放題だ。しかも子供の方も喜んでくれる。最高だろ?
もう少しキモさのレベルを抑えた説明をすると、ペットでも例えられる。
可愛いペットは最高だろ?でもペットはペロペロしたら毛が口に入ってうざいし潔癖症ならハムハムするのもしんどい。
でも子供は大丈夫だ。腕や腹なら汚くない。いくらでもハムハムできる。
しかもペットと大きく違うのは、笑うってことだ。俺の汚い顔をみてもニコニコしてくれるんだ。控え目に言っても最高だろ。
だいたい人間が何かを可愛いと思うのは子供を育てるために備わった本能があるからだ。
もうあれは5年も前の話か。
「ねえ、結婚する気ない?」
「は?誰と?」
「紹介してあげる」
「あははwwwしてくれよ」
一瞬いとこが求婚してきたのかとドキッっとした。
内心にくからず思っていたのだ。
が、どうやら行き遅れかけている俺のために人肌脱いでくれるという話らしい。
始めは軽い冗談だと思っていたのだが、いとこ(雌)は本気のようで、親戚周りに俺が結婚すると触れ回っているようだった。
はぁ、これが外堀を埋めるというやつかと思っていたが、どうも様子がおかしい。
いとこ(雌)の紹介なのだから、きっといい人だと思うし早く会わせて欲しいのだが、一向にその話が進まない。
その上で外堀ばかりが確実に埋まっていく。
両親も口には出さないが俺の結婚を相当焦っていたらしく、2度とない話だと思っている様子。
「で、いい人なのか」
と聞かれても
「お、おお…」
と生返事しかできない。
幸せそうな両親に、まさかまだ会ったことすら無いとは言えない。
そして新婦不在のまま式の日取りが決まり、親戚中に挨拶に周った。
全ていとこ(雌)が強烈なリーダーシップを発揮して実現した。
ついに式の1ヶ月前になり、さすがにおかしいと思った俺はいとこを問い詰めた。
そしたら衝撃の一言
「ニューハーフなの」
「は?」
後ろめたそうに告白してくれた。
ニューハーフって、要するに男だろ?
え、俺、男と結婚すんの?
俺は大混乱に陥った。
なにか取り返しの付かないことが進行している……
そして混乱したまま時だけが流れ1ヶ月後、式の5日前になってようやく俺の嫁(男)が我が家にやってきたのだった。
どんな奴がやってくるのか絶望的な気分のまま玄関でうろうろしていると、インターホンも鳴らさずに突然ガチャっと玄関が開いた。
断りもなく入ってきたのは茶髪のサイドテールで、目元にキラキラしたアイメイクつけたギャル。
すらっとした足をおしげもなく晒すタイトなスカートを履いていた。
声をかける間もなくずかずか人の家の中に入っていって、俺以外誰もいないと見るや、そのまま出て行ってしまった。
うちは農家で、親父たちは今農作業中。
俺もあわてて追いかけると、なにやら和やかに挨拶を済ませた様子。
どうにも親父達は彼女を気に入ったようだ。
初対面をすませて帰ってくる彼女に
「ちょ、ちょっと待って」
ガン無視される俺。なぜ?
ここらで家について、靴をぬぐ彼女。
ふと靴の中をのぞいたら、中に指が落ちていた。
ギョっとした。
「その方が落ち着くのよ」
どうやら、靴底からウレタンでできた人の指が生えていて、それをゲタの鼻緒みたいに足の指に挟んで履く靴らしい。
なんというか、エキセントリック。
「あの、ちょっと話を」
え、なんで俺が条件出されるの!?
とは思ったが、えてしてこういう場合は男の方が出すもんだ。
「分かった。スタバでいいんでしょ?」
タクシーを呼ばないといけないので電話しようと思うのだが、番号が頭に入ってこない。
電話のすぐ横にタクシー会社の電話番号のメモが貼ってあるのだけど、それを見てダイアルする前にどうしても数字が頭のなかから消える。
相当混乱している俺。
「読む?」
というわけで夫婦の初めての共同作業は密約の会合ために呼ぶタクシー会社へのダイアルとなった。
街に1つしかないスタバで初めてのまともな話し合いを持ったわけだけど、あらためて見るとこいつは本当に女にしか見えない。
男だと分かって見れば、肩幅とか腰回りが男っぽいとは分かるのだけど。
これならいけるんじゃないか?と一瞬頭をよぎったが、いやありえんから!
まず、どうして俺と結婚する気になったのか聞いてみると、
どうやら偽装結婚がしたいらしい。
相手は誰でもよかったのだけど、ちょうどいいところに女に縁のなさそうな奴がいるということになったとか。
そんなことで俺を男と結婚させようとしていたのか、いとこ(雌)よ…
が、ここで俺ははたと気づいた。
そうだ、こいつは男なのだ。
どんなに女っぽくて、どんなに親戚一同に俺の嫁と認識させようとも、戸籍上は男なのだ。
ざまあみろ、ツメが甘いぞいとこ(雌)!
そうと分かればこっちのもんである。
卑劣なロビー活動によって外堀どころか内堀も埋まって、もはや退路はない状況だが、どうやっても法律上、こいつとは結婚できないのだ。
ならばどうとでも誤魔化しようはある。
重くのしかかるような責任も義務も発生しない、俺の人生にちょっとしたおもしろエピソードが加わるだけだ。
というわけで、偽装結婚を成り立たせるための細かな条文を作った。
・結婚式等の偽装結婚にかかる費用は俺が出すが、彼女側に無利子で貸し付けている形にすること。
・偽装結婚の期限は1年で、毎年お互いの合意の元に更新すること。
偽装結婚したいのは向こうの方で、俺が関係の継続を望むことはないから、一方的に俺に有利な条文だ。
そうとも知らずに条文にサインするバカな女め。
いや男だけど。
条文は同じものを2つ作ってお互いに保存することにした。
そうして結婚式もつつがなく終わり、本格的に2人の共同生活が始まった。
俺は実家から車で40分ほどの地方都市に居を構えていたのだが、これを気に3LDKのちょっといい部屋に引っ越した。
家賃は半分彼女持ちなので負担は変わらないので得した気分だった。
彼女はニューハーフバーに勤めていて夜も遅いが、これだけ部屋があると生活パターンの違いも気にならなかった。
それと、別に結婚に合わせたわけではないだろうが、下の方の工事も済んで、本格的に女になったらしかった。
彼女はいとこ(雌)の友達だけあって、なかなかにカラッとした性格で、一緒にいて悪い気はしない。
まったくバカなやつらめ。
まあ、男と新婚生活している俺よりもバカな奴はいないだろうけれど。
2人の共同生活はそこそこうまく行っていた。
家事は分担だが、たまにかわいいエプロンをつけて食事を作ってくれる姿を見ると、なんというか、本当に新婚って感じがして気分が高揚した。
いうならば、仲の良い姉ができたみたいだった。
実の姉とは仲が悪いので、なんというか、不本意ではあるが、ちょっと幸せだった。
そんな生活が2年も続いてすっかり彼女と一緒にいるのが日常になったある日。
ただごとではない様子に、何があったのか問い詰めると、どうやら付き合っていた彼氏にひどい振られ方したらしい。
ニューハーフであることを隠して付き合っていて、体の関係になる寸前に告白したら、ゲロを吐くような真似をしながら、汚いとかバイキンとか言われたらしい。
嗚咽を漏らしながら
「私の体、汚いのかな……」
と彼女は言った。
彼女はひどく傷ついていた。
というわけで自然と2人は愛しあう形となった。
そんなこんなで俺達は本当に夫婦になった。
もう既に式は済ませてあったわけで、今更何をという話ではあるのだが。
しかしこうなってくると、初めに作った条文が悪い方に効いてくる。
毎年、結婚記念日に契約の更新を条件としてちょっと高いプレゼントをねだられている。
さて、世間的にはすっかりおしどり夫婦な俺達だが、法的には他人同士にすぎない。
海外では男同士でも結婚できる国があるらしいのだが、移住というのもハードルが高い。
これを読んでいる人に何かしてくれというわけではないが、こういう関係が法的に認められるような世の中になればなと思わないこともない。
少し不安はあるが、俺達はこのままやっていくつもりだ。
あと、孫の顔を早く見せろとお袋がうるさいのだが、どうしたものかと思っている。
こうなったのも元はと言えばいとこ(雌)のせいなのだから、こいつに責任取らせようって言ったら、嫁が乗り気になってしまっている。
うーむ。
さすがにそれは、取り返しがつかない気がするんだよなぁ……
という夢を見た。
疲れてんのかなぁ。