はてなキーワード: ピカレスクとは
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
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00 | 72 | 7701 | 107.0 | 33 |
01 | 53 | 4790 | 90.4 | 22 |
02 | 37 | 4284 | 115.8 | 43 |
03 | 13 | 3303 | 254.1 | 43 |
04 | 10 | 506 | 50.6 | 41 |
05 | 8 | 572 | 71.5 | 48.5 |
06 | 21 | 1425 | 67.9 | 35 |
07 | 29 | 2939 | 101.3 | 35 |
08 | 43 | 2583 | 60.1 | 37 |
09 | 104 | 9904 | 95.2 | 34.5 |
10 | 114 | 10376 | 91.0 | 47 |
11 | 73 | 5682 | 77.8 | 38 |
12 | 112 | 7523 | 67.2 | 31.5 |
13 | 121 | 8257 | 68.2 | 37 |
14 | 127 | 8086 | 63.7 | 41 |
15 | 134 | 11369 | 84.8 | 54.5 |
16 | 107 | 7623 | 71.2 | 36 |
17 | 111 | 10360 | 93.3 | 50 |
18 | 46 | 5650 | 122.8 | 42 |
19 | 113 | 11634 | 103.0 | 44 |
20 | 76 | 12552 | 165.2 | 32.5 |
21 | 52 | 10521 | 202.3 | 67.5 |
22 | 78 | 15769 | 202.2 | 56 |
23 | 73 | 9588 | 131.3 | 43 |
1日 | 1727 | 172997 | 100.2 | 41 |
ピカレスク(8), ブルセラ(4), 令室(4), 訓令(4), 麻衣(4), ENTER(3), 令色(4), 令名(4), 和書(3), オルフェンズ(3), れいわ(3), 令和(65), 令(28), 和(17), 元号(40), 日本人男性(8), 新入社員(8), 転勤(9), 下ネタ(12), 命令(22), 広(8), 新元号(15), 賃金(18), 陰キャ(9), けもフレ(7), 首相(6), 第一(7), 天皇(14), 息子(16), 下方婚(12), 昭和(22), AM(12), PM(12), 平成(23), 正社員(14), 政府(14)
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6140733(2965)
「たとえばピカレスクを〜〜」と一例を挙げつつ、
「期待が先行するとそれに反する作品が矛盾して見える」と一般論で結ぶ、
という論旨だが。
だからさあ
元の話なら予断や先入観に基づく期待の話だけど、
そこで君のいう「こうあるべき」から離れた「作品の要請」が何かというの、
口で言っちゃえば簡単だけど「作品の要請」なんてほんとにあんのかって話にもなってくる
それに比べ、
「ピカレスク」って言っちゃえば、「ピカレスク読んで主人公が圧巻であることに怒る奴」は「ジャンルを解さないバカ」としか言いようがない。
ここに高い知性は必要がなくてただの知識の問題まで下がっちゃうわけよ。
んで「別の話じゃねえか」と突っ込んだんだけど、
ピカレスクという例は元の話を踏まえた「ただの例」としては成立しないわけ。
(現に君の話も別の話へずれちゃった通り)
わかるかなあ
まあ俺が元増田で、簡潔に書いたら「添削」されたので、さらに詳しく言い直したんだけどな。
「たとえばピカレスクを〜〜」と一例を挙げつつ、
「期待が先行するとそれに反する作品が矛盾して見える」と一般論で結ぶ、
という論旨だが。
「こうあるべき」と思い込んでいるとき、人は「作品の要請」なんて軽く無視して「自分の要請」にもとづいて作品を評価してしまう。
添削君と君はそれを不格好に言いなおしてるようにしか見えないので
何か意図があるのかと聞いた
単なる例でしかないが。
「こうあるべき」と思い込んでいるとき、人は「作品の要請」なんて軽く無視して「自分の要請」にもとづいて作品を評価してしまう。
「先入観によって評価基準は左右される」という、ものすごく普遍的な話だけど。
単なる例でしかないが。
TS愛好歴35年からのセレクト。年寄りなので古い作品多いけれど。基本年代順。
ぼくの初体験:人妻の身体に脳移植。妊娠出産まで行く。古いドタコメなのでそこは注意
前略ミルクハウス:田舎者の少女と美しくて愉快な女装者の同居ラブコメ。女装ものの古典のひとつ
すーぱーあすぱらがす:男の子の心と体の女性化を淡々とじっくり書いたところから一転、戦隊もの→打ち切りだが最初は良作
ざ・ちぇんじ:平安文学「とりかえばや物語」が原作。どっちかというと男装の姉が主人公だが定番なので
ほとんど以上絶対未満:親友が女性化した少年の心の揺らぎ。桑田乃梨子なので基本明るい。おすすめ。
ミントな僕ら:双子の姉を追ってJCとして転校。主人公がかわいかっこいい。姉は惚れっぽすぎるが
僕と彼女の×××:弱気でおとなしい男子と野獣女子の入れ替わり。女子が男の体堪能しすぎw。最終巻は読むな
思春期ビターチェンジ:8歳で入れ替わった男女の入れ替わったままでの思春期。最近完結だが最終話だけはWeb版を読むべし
Mrボーイ:女装潜入捜査官。お色気寄りシリアス。バディものだが相棒がいつもヤキモキ
う~まんぼ!:絵が川崎のぼるなので好き嫌いあるかも。本気で女性化目指してる主人公と醜男との恋。入手難か?
クーデタークラブ:ピカレスクもの。色仕掛けで監禁犯と渡り合うところまでは良作。以後はゴミ
ニコイチ:素直な義息子と実は男のお母さんの親子愛が好き。てか男で母親とか憧れる。女との恋愛は邪魔なので最初だけ嫁
放浪息子:アニメにもなった有名作だけど女装というよりGID寄りなのでやや人を選ぶか。
ブロッケンブラッド:魔法少女兼国民的JCアイドルにされてしまった男子高校生の受難。かなりクセの強いギャグコメなのでまずは2巻まで
ヒメゴト~十九歳の制服:説明難しいから丸投げ→https://spice.eplus.jp/articles/119240
りばーしぶる!:わぁい!コミックだが全年齢。訳ありばかりの全寮制男子(?)校の青春。甘酸っぱい精神的BL
ぼくらのへんたい:訳ありの女装少年(女の子になりたい、男に恋した、姉の代わり)たちのシリアスドラマ
パパ×ママりばーしぶる:ママとして働くパパと一人娘の日常コメディ。娘の片思い相手がママ(偽)に惚れてる。入手難?
お兄ちゃんはおしまい!:天才妹が引きこもりの兄をクスリで妹化して愛でる。最近女子として中学生になった
女装してめんどくさい事になってるネクラとヤンキーの両片想い:お互い女装して女の子と付き合ってるつもり
政策的には存在を許さないように締め付けているヤクザだが,漫画の題材として取り上げられることは多い.
直近ではBack Street Girlsやヒナまつりなど,アニメ化までする例もある.
ピカレスクとかダークヒーロー的描写をされることはかなり昔からあった印象だが,
コンクリに詰められたり,会長の身代わりを用意するために洗脳する様子をギャグとして扱う表現には
これ,笑えるには笑えるけど社会的にヤクザに許容的なのかな?と疑問に思うのだけれどどう思う?
信条としては検閲には否定的なのでどうこうしろという話ではないのだが,このあたり他の人はどう考えているのかなと.
一歩引いて考えるとヤクザをただコケにするのではなく,普通のギャグとしてアニメに流すというのはヤクザが広く受け入れられているという証左なのでは?
コメ見て,週ジャンでも家庭教師ヒットマンREBORN!,ニセコイ,ぬらりひょんの孫と主人公がヤクザという漫画はいくつもあるが,
ヤクザがテンプレ,属性として広く浸透しているのが背景にあるのだろうなーと思えてきた.
いずれもヤクザ要素はほぼない,あるいは仁義くらいで,別に「仲間を大切にする」という性格に置き換えてもおそらく問題はないが,
設定としてヤクザの方がある程度の話の広がりが保証されるのだろう.
居住地的にヤクザとは縁遠い生活をしているが,そのような人が大多数だとしたら
ダス! イスト! デア! トロプフェン! デス! アルラウネ!
アイネ! クライネ! ナハト! フランケンシュタイン!
イッヒ! リーベ! ナツィオナル! ソシアリスティッシェあわわわわわ! この辺で。
.
“幻想芸術集団 Les Miroirs(レ・ミロワール)” という豪快な源氏名を名乗っているが、つまりは都内の小劇団だ。
んーむ、どういうことなんだろ、また芝居を観に来てしまった。
これまでの人生で演劇なんて片手の指にあまるくらいしか行ったことないのに。
ひょんなことから、とある小劇団の芝居に行ったのが先月。
劇場でダバっと大量のフライヤー(チラシ)を渡されるので、眺めているうちに妙に気になって今回はこの劇団の演目『アルラウネの滴り -改訂版-』を観に行ってきた。
.
観劇後の印象がなかなか良くて、それで妙に語りたくなったので記録の意味でレビューを残しておくことにする。
当方、舞台観劇はズブの素人なので、マニアから見たら噴飯モノの印象がバンバン飛び出すことと思われるが、そこはヌルく見逃してほしい。
あと、上演も終わっていることだし、ネタバレ上等で書くので、そこは4649!
それでは、行ってみよー!
.
■全体として
先入観が無かったといえばウソになるわけで。
幻想芸術集団という大迎なプレフィックス。
おフランス語の劇団名でミロワール(鏡たち)というのは、つまりキャスト達のことだろう。
豪奢な近世ヨーロッパ風衣装。
中央には男装の麗人。
「これはきっと、『ベルばら』風にお嬢様たちがキラッキラにやりたいことだけをやりたおした豪華絢爛、欧州絵巻だろうな」と。
それで、「どれ、どれだけ背中とオシリが痒くなるか、いっちょ見てやろう」くらいの気持ちで足を運んだのだが。
.
これが。
開始10分で背筋を伸ばして、
脳を総動員して、
つまりは本気でストーリーを追いかけることになった。
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近世ドイツを舞台にしたバリバリに骨太なサスペンス/スリラーになってる。
そりゃそうだよな。
単なるキラキラ少女漫画ワールドだけで、旗揚げから10年以上も劇団が存続できるワケないもんな。
幻想的な要素は “アルラウネ(マンドラゴラ)の美女を集めた娼館” というキー・ガジェット一点のみ。
あとは細部まできっちりと整合したダークなクライムストーリーで。
(このへん、『スリーピー・ホロウ』(ティム・バートン)に通じるものがあるな。
あれも超現実はデュラハン(首無し騎士)の一点だけで、あとはストレートな推理モノだった)
.
そして、今さらながら。
自分がなんで演劇を面白いと感じるか、分かった。
右から左から、見ても見ても、どこまで見ても情報量が尽きることがない。
これはフレームで切り取られた映画にはない楽しみであって。
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この舞台にしても。
ブリンケン伯爵が実に俗物らしくロゼマリー嬢を相手に大笑しているときに、うしろでフローラが嫌悪感をまる出しにしていたり。
カスパルが客前で気取った口上を並べているときに、後ろでオリヴィアとペトラがクスクス笑っていたり。
ふとカスパルが来歴をほのめかすときに、バックでアルマがアラベスクをキメていたり。
.
どこに視線を固定しても、漏れる情報がある。
これが脳にすごい負担がかかる。
決して不快ではない負担が。
これが自分的な芝居の楽しみだと、劇場を出るときに気がついた。
.
作劇について、もうちょっと書くと。
衣装がキラッキラなのは舞台が娼家だからであって、ここを誤解していた。
実際の登場人物はというと、全員が第三身分。
それも、ドラマにしやすい貧民でもなければブルジョアでもなく、中間層の知識人というのがニクい。
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そしてデカダンス。
スパイス程度の頽廃なんてもんじゃない。超頽廃。超デカダンス。
なにせ純愛がまったく出てこない。
娼館。
仮面夫婦。
父を求めて得られなかった少年は長じて若いツバメ(愛人)となる。
例外はアルマとカスパルの気持ちが通じるところ、それにヘタレ青年が主人公に想いを寄せるところだが、どちらも一方通行に近い。
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さらに設定考証がすげぇ。
神聖ローマ帝国時代のバイエルンの片隅にある架空の歓楽街、というか売春窟を中心に時代と風俗をガチガチに作り込んである。
おそらく、俺の気が付かないところもガチガチだろう。
唯一、気になったのは
「あれ、ドイツ語圏ならネーデルランドじゃなくてニーダーランドじゃね?」
ってところくらいで、これも観客のアタマへの入りやすさを選択した結果だろう。
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うん。正直に言うと、作り込みすぎじゃね? っていうところもあった。
具体的に言うと、ダイアログが文語中心で、若干だけど苦しい。
当方、語彙力にはそこそこ自信があるオッサンだが、それでも、
「じい(侍医)」とか、
「せんていこう(選帝侯)」とか、
会話をトレースして理解するのにアタマを総動員する必要があった。
かと言ってなぁ。
そこを「侍医」→「お付きの医者」とか、「選帝侯」→「偉大なる領主さま」とか言いかえるとテイストがどんどんボヤけるしなぁ。
時代のフレーバーとして、いたしかたなしか。
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ほかにも上に書いた「若いツバメ」とか、娼館ではロウソクがタイムチャージに使われていたりとか。
ともかく文学的で含みのある表現を多用していて、ターゲット年齢が高いか、あるいはマニアックな層か、ともあれコレくらいのレベルが普通なのかな?
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あと、要求水準の高い批判をすると。
“階級社会の不条理に対する怒り” というのを冒頭に打ち出した割には、通底するというほど通底していない。
21世紀の今から見て付け足した感じ。
フレーム全体の仇役としてエーヴェルス先生を立てて、カール殿下の誅殺を5分のエピローグとしてサラっと流したので余計にそんな感じがする。
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もう1つ細かいことを言うと、カスパルとエーヴェルス先生がクライマックスに対峙するまでハチあわせしないのは、苦しくないか?
それを言うのはヤボというものか。
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ま、ともかく。
全体として、チケット代以上に大いに楽しみ、没入し、満足した。
見て損はなかった。
ほかの演目については保証しかねるけど、再演のときには是非とも足を運んでみてください。(繰り返すけど、俺は関係者じゃないよ)
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以下は、キャストと演出について
※普段は「役者は顔じゃない」というのがポリシーなんだけど、ここまでビジュアルにこだわった劇団と演目に対しては、しゃーない、キャストのビジュアルについても言及させてもらいます。あしからずぅ。
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■男優3人
劇団と演目を全体として俯瞰すれば。
耽美で退廃的なテイスト。
きらびやかな衣装と意匠。
おそらく女性中心の運営で女性中心の企画立案で女性中心のキャスティングをしている集団だと推察するけど。
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自分にウソはつけない。正直に言う。
観劇後の印象は男優三人組が大部分かっさらって行った。
全員が客演。
おそらく、3人が3人とも、キャスティング担当者が選びに選んで一本釣りで連れてきたのだろう、と、思う。
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エーヴェルス先生の狂気、
フランツの怯懦と勇気、
ブリンケン伯爵の俗物さ。
.
多分それは、つまりこういうことだろう。
女性陣、主人公2トップをふくめ、大部分のキャラクターは何らかの葛藤や二面性を抱えていて、心理に微妙な綾があるのに対して、男性陣3人は完全にバイプレイヤーとしてストーリーの進行装置以上のキャラクターが割り振られていない。
あとはそれを渾身のパワーで演じれば良いだけで、結果としてものすごい強烈でシンプルな印象をこっちに叩きつけてくることになる。
これが観劇初心者の俺みたいな人種にはビンビン来るのよ。
ある意味、三者三様にヨゴレで良い役をもらってるとも言えるわけで。
こればっかりは、しょうがない。
こういう観客もいるということで、ひとつ。
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■高山タツヤ(エーヴェルス先生)
いやしかし、悪役ってオイシイよな。
自分的には今回の演目でこの人がNo.1。
最初はシャーロック・ホームズ的な近代合理精神の尖兵として事件に切り込んでいくのかと思いきや。
途中からどんどんマッドサイエンティストの素顔が出てきて、終盤すべての黒幕という正体が明らかになって、最後はムスカ大佐みたいに天誅がくだる。
宣伝スチルでは “生に倦み疲れた貴族” みたいな立ち位置かなーと思っていたら、もっとパワフルだった。
理性的で狂人、策謀家で紳士、もうテンコ盛り。
唯一の難としては、演技とキャラクター作りが設定より若干、若く感じた。
そのせいでカスパルとの対比が弱い。
しかし、それにしても、実験体のときにカスパル13歳、エーヴェルス24歳。
最後に対峙した時点でカスパル31歳、エーヴェルス42歳か。
これまた描写の難しい年齢差を持ってきたな、とは思う。
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■谷英樹(フランツ)
普段は剣戟主体のアクション俳優さんらしい。もったいない(と言ったら失礼か)。
ねぇねぇ、性格俳優やりましょーよ。
できますって絶対。実際できてたし。
高い鼻筋、シュッとした輪郭ともあいまって、ヨーロッパのダメダメ青年を完全に演じきっていた。
迷い、失敗し、バカにされ、それでもフローラへの思い一徹。
というか、この劇中、唯一の未熟者役で、これは配役としてよいポジション。
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■杉山洋介(ブリンケン伯爵)
たぶん、この人はただの色ボケ爺ぃじゃないよ。
宮廷の権謀術数、
複雑な典礼プロトコルの知悉、
家門の切り盛り。
そういったシンドイ大事や雑事を乗り越えて、やっとこさトレッフェン通りで馴染みの嬢を片手に思いっきりハジけているところに腹上死。
涙を禁じえません。
そういう想像が働くところが、杉山氏のキャラクター作りのなせる技かと。
いや、たんなる家門だよりのアーパー伯爵っていう設定かもしれないけどさ。
ともかく、そんな感じがした。
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ストーリーも半ばを過ぎたところで、ハタと気がついた。
「カスパル、フローラが客から評価をもぎとってくるフォワードだとしたら、オリヴィア、ペトラ役のこの2人が失点を防ぐディフェンダーなのね」
アルラウネだけじゃない、葬儀の席のゴシップ婦人、伯爵家の侍女と、早着替えをしながら、縦横無尽に八面六臂。
よほどの高能力者じゃないと、こうはいかない。
逆に言えば。
ストーリーのスケールに比してジャスト10人という少数精鋭のセッションで。
もしもこの2人が「私たちモブよ、モブよ、モブなのよ~」と手を抜いたり段取りが悪かったりしたら?
それこそ目も当てられないほど悲惨なことになるのは想像できる。
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この芝居を観た人がいたら聞きたいのだが。
ストーリー展開のつなぎが悪かったところがあったか?
会話のリズムと展開がギクシャクしたところがあったか?
状況の説明が足りないと感じたところがあったか?
少なくとも、俺にとっては無かった。
これ全部、彼女たちの仕事であって。
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こうも言える。
「観客を40人と仮定して、80個の目玉とその批評眼の猛攻を、2時間近くの上演中、ゼロ失点でしのぎきった」と。
しかも、それだけじゃない。
「それじゃ、ここはカスパルを見ていよう」と視線を切ったままにしておくと、いつの間にか “弱気なオリヴィア” と “地味に辛辣なペトラ” がシャドーストライカーとしてヌッっと認知の前景に割り込んでくるから油断がならない。
専属キャストがスポットを浴びて歌い踊る後ろで、 “舞台成立請負人” として劇団を渡り歩くって、ックーッ! シビれるっすねぇ(想像のしすぎか)。
特にオリヴィア役の武川さんはホームチーム無しのフリーランサー。
次にどこで会えるかもわからないという、この西部劇カウボーイ感。
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■マリコ(伯爵夫人クロリス)
夫に先立たれ、あとは家門を守る化石となりつつある中、若いツバメとともにふと訪れた春。
でも心の底では彼が自分を利用しているだけと気がついていて、寂しさがつのる人生の晩秋。
っていうメロドラマ的挿入話を、たった1人でゴリゴリ成立させてしまった。
オフショットを見たら、周囲に負けず劣らずの美人さんなのに、哀切よろめき婦人にサクッと変身するあたり、地味にスゴいよ、この人。
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■中村ナツ子(ロゼマリー)
加東大介(『用心棒』)といい、中村梅雀(『八代将軍吉宗』)といい、馬鹿キャラってオイシイよな。
と、思いつつ、可愛い子チャンで馬鹿キャラってのは失敗例が山ほどあるワケで。
美人馬鹿キャラ、厳密に言うと “短慮と衝動、それに浅知恵で状況を悪化させるキャラ” っていうのは、全世界のホラー/パニック映画ファンが怒りまくってることからも分かるとおり劇薬であって、書くのも演るのも本当に難しくて大変で。
(フィクションで最近の成功例だと、『デスノート』の弥海砂とか。自分の中では『ウォーターシップダウンのうさぎたち』のネルシルタとか)
その中でも彼女ロゼマリーの配役と演技は大成功と言っていい。
シナリオ、人物造形、演技の巧みさ、3つが合体して、ストーリーを停滞どころかグイグイ展開させる存在として実に効いている。
アルラウネたちが、それぞれどこか華美な中にもダークさを感じさせる装いの中、ひとり明るい髪色でキャるるンッとしたバービー人形のような出で立ちも良い。
彼女を舞台で見るのは実はこれが初めてではなくて、かなりの美形なことは知っていたけど、作りようによっては、なんというか、 “こういう美人” にもなるのか、と今さら驚く。
(彼女の第一印象については、
https://anond.hatelabo.jp/20170925212923
の中村ナツ子の項を参照のこと)
というあたりで。
最後に。
あー、業務連絡、業務連絡。中村さん、編集者やってみる気はありませんか? 原稿ライティングができてAdobe製品が使える最強のマルチ編集者になれますよ。その気になったら、いつでも当方に声をかけてください。
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■麻生ウラ(アルマ)
うー、うーうーうー。モゴモゴ、わかった、言う。
えー、強烈な声優声なのは、演出上の要請か、それともそれ以外の発声メソッドを持っていないのか。前者だと信じたい。
さて。
最古参のアルラウネ、そしてカスパルの右腕として気持ちを交わし、動き、嘆き、そして踊る。
ちょうどキャプテン・ハーロックにおけるミーメみたいな立ち位置。
キレイどころ揃いのキャストの中でもアタマ1つ抜けているビジュアルとダンスを買われての登板か。
(「ビジュアル充実で演技とダンスが良いなら文句ねーだろ」という方は、この項の2行目を参照のこと)
休眠状態の彼女のポーズを見て、開場のときに舞台においてあったオブジェの意味がやっとわかった。
それにしても。
とんでもなく整ったマスク。
スレンダーで柔軟な身体は恐ろしく妖艶に動く。
世を忍ぶ仮の姿はバンドヴォーカル兼ヨガ・インストラクターとのこと。
ドュフフフフ、オジサンに勤務先教えてくれないかなぁ。
(この6行、後でカット)
.
■乃々雅ゆう(フローラ)
アイライナー(と、おそらくカラコン)を差し引いても深い情熱的な眼、意志の強そうな頬からおとがいのライン。
なんというか、豪華欧州絵巻を演るために生まれてきたような。
実際、ブルボン王朝の末席にいて、ベラスケスが肖像を描いてそうだ。
その意味では、この劇団の申し子みたいな雰囲気。
立ち上げからのメンバーかと思った。
そのくらいピッタリの所属先を見つけたと言えるんじゃなかろうか。
宣材写真を見たときはもっと毒のある雰囲気で、「ふむ、このヒトが超々々毒婦をやったら面白そうだ」と思って劇場に行ったんだけど。
なんというか、キャラクターもご本人も想像より瑞々しい感じの人だった。
“運命と戦うヒロイン” という、もう本人の雰囲気そのままの役回りを手堅く好演。
娼館の女主人のときはもっと毒々しくても良かった気がする。
.
■朝霞ルイ(カスパル)
どんなに声のトーンを落としても客席まで声が届いていたのは彼女だけだった。
ベテランの風格。
打ち棄てられた実験体児がどこでどうやって成長すれば、こんな艶やかでピカレスクなトリックスターに育つのか、そこを見てみたかった気もするが、そこを書いたらタダでさえ2時間ちかくある上演時間がさらに伸びるので、いたしかたなし。
この俳優さん、眉頭にいい感じに険が出ていて、男装の麗人からリアル美丈夫への過渡期にある感じがする。
男役としては、これからが一番いい時期なんじゃなかろうか。
カスパルがどんな人物かというと。
ん。
待てよ……整理すると!
.
1)娼館の影のNo.1として女主人をウラからあやつり、朗々と艶やかな口上を述べるトリックスターで、
2)火災その他のカタストロフから巧みにサバイバルし、言葉巧みに未亡人の情夫におさまる冷徹ピカレスクで、
3)非人道的な実験の結果として対アルラウネ耐性を有する厨二病キャラで、
4)それでいて不幸な幼少期から、どこかはりつめた脆さを感じさせ、
(それは例えて言うならば、ラインハルト・V・ローエングラム的な)
5)そして、こころ疲れた時には情を交わす女アルマが影に寄り添い。
.
なんてこったい! 男装女子の演りたいこと、全部入りじゃねーか!
どうなってるんだ朝霞さん! アナタの配役が一番オイシイよ!
観劇前はフローラとカスパルが互いのカウンターパートをつとめるセッティングかと思ったら、終わってみれば伯爵から先生からアルラウネ達からフローラから、もうもう全員が彼との関係性を軸に話が展開するという、まさにザ・主人公・オブ・ザ・主人公!
しかし考えてみれば、そのぶん舞台上でも舞台裏でも負荷は並大抵では無かったはずで、本当にご苦労さまでした。
良かったっす。
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■a-m.Lully
あの役がオイシイ、この役がオイシイ、と書いていて気が付いたが、
全者全様にオイシイ役ばかり。
調べたら当然のごとく、当て書き脚本だった。
この辺が座付き作家、というか作家が率いる劇団の最っ高のアドバンテージだよなぁ。
と、同時に。
「このストーリー、映像化してもイケるんじゃね?
というか、ヨーロッパあたりに売り込んでもいいんじゃね?」
と思ったのだが。
脚本、キャスト、演出のケミストリー(化学反応)による名演と脚本単体のポテンシャルの見分けがつくほど、俺は観劇に強いわけではないので、この印象は保留しておく。
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■大道具・セット
背景と大道具がすごい。なんてったって “何もない” んだから。
物理的に必要な長椅子が脇においてあるだけ。
これ、大英断だと思う。
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メインの舞台となるのは近世ヨーロッパの娼館で。
自分がイメージできるのは『ジェヴォーダンの獣』(クリストフ・ガンズ)くらいだけど、あれを雰囲気だけでも匂わせるには1千万円あっても足りない。
その後の場面展開を考えたら、そこはバッサリ切り落として、そのかわり衣装と装飾品にガッツリとリソース(金と時間と手間)をかける。
少なくとも自分はそう思った。
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で、板の上には何もない代わりに、ステージ背面全体を三分割して並んだ3つのセル(部屋)。
ライティング次第で中のキャストを浮かび上がらせて、複数のストーリーラインを同時に進行できる空間なんだけど、これが実に効いてる。
回想、視点の移動、娼館の部屋それぞれ。もう大活躍。
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白眉はエーヴェルス先生が娼館に潜入するシーン。
ライティングを目まぐるしく切り替えて、それこそ『ミッション・インポッシブル』か『オーシャンズ11』かっていう高速カットバックを実現している。
(いや実際、照明さんは胃に穴が空いたんじゃなかろうか?)
実を言うとアタマのスミでは「それをやりたいなら映画でやったら?」と思わないでも無かったけど、映像作品と舞台の良いとこ取りをした意図は買うし、実際、効果的だった。
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と、同時に。
こうも思った。
「ああ、そういうことか。エイゼンシュテイン以降の変革は舞台にも及んで、自分はいま変革後の作品を見てるのね」と。
MTV以降、ライブコンサートに巨大モニターが導入されて各種フレーミングが可能になったように、舞台も律儀に単一フレーム(場の一致)なんて守ってる場合じゃないよね。
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■最後に、気がついたこと、気になったことをまとめて
・会場の音響が悪すぎ!
卓かアンプが、どこかでバチバチに歪んでる。
せっかく古典派の交響曲でストイックなまでにかためた選曲が台無し。
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・キャパ、狭すぎ!
ねえねえ、次はもっと大きい小屋でやりましょーよ。
大丈夫。大丈夫だって。
連日満員でエクストラシート用意するくらいなんだから。
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・ハッキリとした開演ベルが欲しかったところ。
カスパルがおもむろに登場してアルラウネのオブジェを撤去して暗転ってのは、演出としてどうかと思った
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・プログラムの誤植。
コーヒー愛飲の習慣のところ、 “嫌遠” は “嫌厭” の間違い。
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・余談だけど、今回の上演『改訂版』の前の上演回をみんな『祈念』と呼んでいる。
理由を調べようと思ったけど、まーいーか。
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・キャスティングの軽重に関係なく、みんな多かれ少なかれセリフが飛んだり、噛んだりしていた。
最終日の最終回、疲労のピーク。
ステージハイっていったって、限度があるわね。
その中でもディフェンダー2人(武川、小川)は、自分が見る限り
挙動とセリフに一切のミスがなかったことを記録しておく。
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……んー、こんな感じか。
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ともかく、まとめとして言うならば。
幻想芸術集団レ・ミロワールの『アルラウネの滴り -改訂版-』良かったっす。
※舞台『グランギニョル』がゴシックサスペンス劇であるということを知らずに観に行ったTRUMPシリーズファンの初見感想です。
ゴシックサスペンス劇だと知っていたら思わないような感想を並べ立てているけど…「作品ジャンルを誤認して観るとこうなる」悪い例だと思ってお許しください。
TRUMPシリーズのネタバレしまくるので、未見作品がある方は絶対読まないように。
まず重大なネタバレとして、『グランギニョル』はネタバレされてから観ると面白さが9割減の舞台だなと感じた。
私は『TRUMP』初見の時、TRUMPの力を使っているのが誰なのかを演出通りに把握しながら観ていたが、本作の本題は「TRUMPは誰かという謎解き」ではないと感じていた。
だからTRUMPの正体がバレバレでも問題無かったし、それを理由に本作をつまらないと評価するのはどうかと当時思ったものである。
『TRUMP』のメインディッシュは人間の魅力で、キャストの力で面白さが大きく変わる作品だと思う。
だから『TRUTH/REVERSE』システムが成立し、キャストを変え上演される度に魅了されてしまうんだろうなと。
で、今回の『グランギニョル』も、割りと早々に「あっ! コイツが裏切って殺しにくる担当なんやな!?」と気付く。それがなんと言うか…シリーズ内への布石や登場人物や接点が多すぎるせいで、作品のメインが人間ドラマよりも謎解きに置かれているように感じてしまい、主犯であることだけがバレバレなことに冷めてしまう。
要は、もっとキャラクターを絞って掘り下げてくれた方が、私の満足度は高かったと思ったのだ。
・信者の行為が神様にとっては全く無意味だったということ(『食物連鎖』『弱肉強食』のようなものではない完全な無駄死に)
・エンディング後、主人公は結局息子たちを守れない未来が確定していること(だからこそ、主人公が息子へかけた呪いの雑さ・弱さが割りと胸糞悪い。結局ダリの絶望や希求なんてその程度であるのに、そいつが主人公だったのが物足りない。もっと絶望が見たかった)
・ラストにゲルハルトが信仰を辞めると心の整理を語るが、ヴラド機関に入ることになる訳だから、ラストシーン直後に信仰していた神が実在していたと知る=つけたばかりの心の整理をひっくり返されるだろうこと(これは相当なショックだろうに舞台で描かれないから、観客だけが胸糞悪い想いをするので不満。発狂するような絶望と希望に壊れる姿が見たかった)
などにあると思うんだけど、それらが舞台上で描かれないのが物足りなかった。
ダミアンとウルの呪いが強そうだったから、グランギニョルの主人公であるダリを『グランギニョル』の主人公にするのではなく、グランギニョルの首謀者を主人公にしてピカレスクロマンみたいな感じにした方が、「TRUMPシリーズらしい面白さ」だったんじゃないかなぁ。
…って、『グランギニョル』のジャンルはゴシックサスペンス劇なのか…
↓を読んだ
http://www.tvlife.jp/entame/132145
正しくそうだった。なるほどな~
観劇後もずっと胸糞悪いもんな~全然スッキリしない。めちゃくちゃサスペンスじゃん…これがサスペンスかぁ~
2016年後半は好きな和ゲーが豊作なので皆もPS4を買おう。そして久しぶりにゲームをやるのだ。
言わずと知れたペルソナシリーズの最新作。今作は「怪盗」をテーマとしたピカレスク・ロマンを謳っている。
当初は2014年冬に発売する予定だったが、大幅に延期されてようやく来週発売である。確認したら前作から8年経ってる。どんだけ待たせてんだコラ。
PV等を見た感じだと、基本的に前作までの要素を受け継ぎながら、正統に進化させた印象を受ける。
楽しい学園生活を送りながら、夜は「ワルい大人」を懲らしめ、そして主人公たちも自らの心の闇と向き合う…というストーリーのようだ。
今までのシリーズはどれも丁寧な作りで完成度が高く、しかし忘れられない強烈な印象を残すものばかりだった。
「ICO」「ワンダの巨像」を手掛けたチームの最新作。ぶっちゃけこれが一番楽しみ。いやもう本当に楽しみ。
ゲーム内容は「ICO」に近い印象を受けつつ、「ワンダ」の要素も取り入れている感じ。
オープンワールドではなく、リニアスタイルのマップで、遺跡の仕掛けを解いたり、敵を撃退したり、トリコといちゃつきながら進むのだろう多分。
私は「ICO」を未だに愛してやまない人間なので、このゲームがプレイできるというのは昇天ものである。
しかしこのゲームのラストも絶対悲しくて切ないものになるよね。知らないけど。いやでも絶対泣くよね。
正直あまり期待はしてないけど、やっぱりFFはやらずにいられない。
前作はPSVitaの初期作品(ちなみに最近PS4でリメイクされている)。
重力の方向を変えることで移動するという斬新なシステム、その爽快感は格別。
広く、どこか色褪せた街を飛び回り、重力操作で街の人をおちょくるだけでもとても楽しかった。
しかし前作で残念だったのは、ストーリーが途中で終わっており、次作に続く、となっていたこと。
そしてその次作まで4年半も掛かっていることだ。もう出ないと思ってたよ!どんだけ待たせるんだちくしょう!
今作は「生きている街」と称される、色鮮やかで猥雑な、活気のある街が舞台である。
とっても楽しみである。
去年はほとんどゲームをしなかったけど、ダクソ3を切っ掛けとして再びゲームにはまり出している。
いまさらトリアーとかハネケとか教えてもらわなくても情強はてなユーザー様はご存知なんだよっ!!
お前たちが求めているのはもっと最悪になれる、もっと最悪な映画だっ!
ということで俺が「後味最悪のオススメ映画ベスト10」をお前らに教えてやるッ!
三行でなっ!
10位!『ウォーム・ボディーズ』
表層は青春ピュア・ラブストーリー meets ゾンビ映画だ!
ラストシーンに込められた「おれたち」への悪意を読み取ったとき! この映画は最悪の後味に変わる!!!
9位!『灼熱の魂』!
(明示はされないが)レバノンあたりの混乱を背景に綴られる亡き母の悲劇の個人史!
必死に生き抜こうとした女性の前にある日つきつけられる残酷で俗悪な真実を前に震えろ!!
イヤ映画の帝王、ドゥニ・ヴィルヌーヴだと『プリズナーズ』も最高に後味がというかむしろ咀嚼してる最中から最悪でいっそ気持ちいいぞ!!!
8位!『ナイトクローラー』!
なんとただいま絶賛公開中! まだ見てない不届きものは今すぐ観ろ! 金券屋でチケット買ってでも観ろ!!
爬虫類じみたヤバイ目つきの底辺サイコパスが圧倒的成長(笑)を遂げて社会的に成功する物語、といえば聞こえはいいかもしれんが、実際のところはヤバイやつがヤバイ手法でのし上がっていくピカレスク・ロマンだ。
一切共感を呼ばない人格の主人公が次々と成功を手に入れていく様は『ウルフオブウォールストリート』と並んで「でも今エスタブリッシュメント以外で金持ってるやつらって、ほどよくこういう感じだよな……」というよくわからない諦念を催させて最高に厭な気分になるぞ!!!
7位!『祇園の姉妹』!
きたあああああ!!! 日本からは厭な映画の帝王(二人目)にして、世界に冠たる巨匠、溝口健二がエントリーだ!
おっとりした姉とイマドキで要領のいい妹、ふたりの芸妓はんがそれぞれに自分たちの幸せを希求するんだけど……というお話。
ラストの妹(当時十九歳の山田五十鈴)のしぼりだすような怨嗟は、昭和十一年から戦争をぶちぬいて現在まで届く、重い重い叫びだ。
六部作計9時間30分の大河映画! その9時間30分のあいだただひたすら主人公が、善きことをなそうとして裏目裏目に出まくるというイヤ展が続いていくぞ!
厭な気分にひたりたいときにはとにかくこの映画だ! どのシーンを切っても最悪な気分になれること請け合い!
もちろん、無常感溢れるラストはあなたに最悪の後味を約束するぞ!!!
「原作の感動話を忠実に繋げたら、のび太が惚れるに値しない最低のクズ野郎になりました!」とF先生の原作から感動を否定しにかかるまさかの展開。ドラえもんで育った一億二千万の日本国民の皆様は「おれたちは今までこんなクズ野郎の冒険やドラマに涙していたのか……」と厭な意味で泣けてくるぞ!
これこそが21世紀の「ドラ泣き」だっ!
厭な事件ファンのみんな! もちろん「カティンの森」事件は知ってるよね??? 知らなきゃググろう!
要約すると、ある日とつぜん隣国に侵略され捕虜と鳴った弱小国の軍人たちが、森のなかで食肉のごとく「「「処理」」」」された凄惨な虐殺事件だ!
その事実を踏まえたうえで!どういうラストシーンになるか予想してほしい!予想しましたか???
その厭な気持ちを二百倍ほど濃くした後味をあじわえるのが『カティンの森』です!!!
人生の墓場、ゾンビ映画!!! アーサー・C・クラークの法則を軽やかに超越して99.9999999%の高確率でどうしもようない駄作を量産しつづけるこのジャンルが生んだリーサル・ウェポンがこれだ!!!!
実写版『デビルバン』はまだいい……知名度があるぶん、他の人達とクソさを笑いながらシェアできるから。コミュニケーションになるから。
しかし!!!まず断言してもいいがこの『忍者ゾンビ』はお前の周囲じゃひっっっっっとりも観てない!!!!感想を共有できない!笑いあえない!!!!まさに最悪さがその後の人生で何十年にもわたってつづいていくのだ!!! 「あの地獄を味わったのはおれだけなんだ……」という嘆きとともにな!!
マイナークソ映画にぶちあたったときのやりばのない絶望! それを一人で抱えて生きなければならないときのやるせなさ! あえて内容は説明するまい! 『忍者ゾンビ』は究極のマゾ映画だ!!
2位! 『ブラック・シー』
一攫千金のサルベージをあてこんだおんぼろ潜水艦の密室で、憎しみいがみ合うクルー(全員元無職)たち!
そんな部下たちを「本当の敵は『やつら』なのに……」とはがゆい思いで仲裁する船長!
次から次へと襲いかかるエクストリームな困難を、犠牲を払いながらも乗り越えていく彼らだったが……
いったい誰が悪いのか! 生まれた俺が悪いのか! 生まれた社会が悪いのか! 何もしないで生きていくならば、それすら容易くないのが現代格差社会だ!!!!! 絶望しろ!!!!
本当はちょっとだけ後味いいです。
1位! いいかげん気づいてきたな! これはランキングではない! おもいついた順におもいついた映画をおもいつきで並べているだけだ!
そういうわけで、いいかげんネタもつきてきた!! そもそもおれはそんなに映画詳しくないぞ!!!! 普通に『ミリオンダラー・ベイビー』とかすすめるブロガーとして生まれたかった……
どうしても何か決めろってんなら、『ミスト』ってことで。