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はてなキーワード: バーナンキとは

2012-12-22

http://anond.hatelabo.jp/20080830143407

横断性条件にまで触れてるのはあまり見かけないけど(あることはある)、「物価上がらず無税国家存在する」というのは最初から考慮しているだろう。

それを除いたものを全事象として背理法(チックなもの)を使っているのがバーナンキ背理法

もちろん、そこからは(横断性条件が満たされないケースを除くと)「国債を買い続けても物価が上がらない」か「物価上がらず無税国家存在する」のどちらもあり得ることになる。

2012-01-31

http://anond.hatelabo.jp/20120131133318

中央銀行に信頼があれば、トレンド転換の材料くらいにはなるんだろ。

そもそも、やってない先進国の方が少ないらしいし。


つか、バーナンキに聞いてこいよw

そこらの経済音痴から反駁されないことが、何の保証になるわけでもないだろ。

2012-01-25

日銀バランスシート無視されてない

http://www.anlyznews.com/2012/01/blog-post_25.html

特に日本銀行にもB/Sがあって、日本銀行見合い資産不足を心配している事を、無視しているように思える。

インフレ日銀B/S毀損に対する対策はFRBの議長になる前(もう5年以上前?)にバーナンキバランスシート保護のためにボンドコンバージョンとか提唱してたくらいとっくの昔から既出ネタなのに

ググったら増田にもあったhttp://anond.hatelabo.jp/20081119202427

ただの勉強不足で済む話を「今まで指摘されてなかった論点を俺様発見した」かのように思えしまうんだろうか

自分能力にここまで自信が持てるというのはある意味うらやましくもあるが、どや顔する前にもうちょっと調べりゃいいのに

2011-06-21

BI論者に質問したいんだけど、いいかな。

ベーシック・インカム精神そのものには、私は反対の立場じゃないんだけど、どうしようもなく疑問なんで答えて欲しい。

BIの導入に伴う問題点として、税収の絶対量についてはこの際論じない。それ言えばキリがないので。「国債自己引き受けで余裕さ、地球の自転が止まらないように輪転機も永劫を輪廻するのさ」という前提を置いておく。お予算の問題は、無いものとしての議論。

その上で、まぁBIを導入したとする。日本人口一億2000万人×10万(仮にね)×12ヶ月のカネがマーケットに流れていく。すると、まぁ需要は喚起されるよね、間違いなく。みんながどんどんお金を使い、市場マネーで潤いこの世の楽園となる・・・んだろうか?

疑問は二点ある。

一点目は「喚起された需要が果たして国内に向かうのか?」ということ。我々の消費生活は、多くの場合輸入に依存している。中国産製品、例えば100均ショップにある小物類のお値段は、つめ切り一つにしても国内生産ものの四分の一とかそんなものだ。現時点でも、高品質・高価格帯を除けば国内生産品はほとんど壊滅に近い惨状にあると言っていいと思う。これは、皆さんが周囲を見渡せば容易に理解されることだ。メイドインジャパンチェア増田を嗜むブルジョワ御仁がどれだけいるか

すると、国内マーケット供給されたマネーは個人の消費性向の問題として、国内を潤わせることなく海外へと流出していくのではないかインドの綿製品が流れ込んだイギリス状態になる気がするのは私だけかな。

例えば、日本銀行最近になって通称「成長基盤オペ」と呼ばれる金融政策を打ち出している。これは、銀行にどれだけカネを供給してもマーケットに出て行かないことに業を煮やした白川さんが、「じゃあピンポイントヒモつきのカネをブチこんでやるよ!」という、局所療法に出たわけだ。これは、理解しやすい。しかし、それに対して全く逆の効果を持つのがBIではないか

確かに、総量緩和による政策は果てしないマネー預金に積もらせただけで、観念バベルの塔を築く以外にはほとんどなんの効力ももたらさなかった。しかしまた、同様にグローバル化世界において民衆にカネをばらまくことは、海に向かって魚を放流すること以上の意味を持ちえるのだろうか。もちろん、マグロ近海を泳ぐようになるならいい。しかし、そのイワシは大方が真っ直ぐ中国に向かってしまうのではないか

もちろん、魚を囲う「網」になり得る可能性は存在する。マネー総量の爆発的な増加による円安傾向、並びに通貨価値の下落(これを、通貨信認の毀損と呼ぶことも出来るが、それはめんどくさい議論になるので後述。また、「バーナンキ背理法は間違っている」という可能性も排除する。)これが天然の関税として作用する可能性はないか

円の価値が思いっきり落ちて1ドル150円になったとする。確かに輸出産業は活況を呈するだろう。しかしその一方、我々の消費傾向が国内回帰する可能性はあるか?私は難しいと思う。仮に、中国産製品の値段が二倍になったところで、それでも我々はメイドインチャイナ椅子に座り、メイドインチャイナのつめ切りを使うのではないか

この段階で、議論はフィフティ・フィフティだ。どっちに転がる可能性もある。輸出と輸入は美しいバランスを保ち、冷戦構造のような調和ある対立を得るかもしれない。しかし、BIの性質そのものメイドインチャイナを強力に後押しする可能性を考慮して欲しい。というのも、こういうことだ。労働価値というのは、A・スミスの慧眼が予見したとおり通常市場における神の見えざる手で決定付けられている。それに対して、半ばマルクス的な色合いを持つ「最低賃金」や「基本的人権」の観念、ひいては労働法規がその下限を決定付ける。翻ってこのBIの制度、これはかなり強力に労働単価を引き上げる効果を持つのではないか

平たく言えばこういうことだ。働かなくても食える世界で、時給640円で働く労働者存在し得るか?ということ。これは、人間の性質に関わる議論なので、ソヴィエト連邦国家運営がうまくいくかどうかと同じくらい「やってみないとわからない」。しかし、偉大なるレーニンやサン・シモンに敬意を払った上のこととしても、私は多分ダメだろうと思う。いや、ダメだろ?BIには、鎖国、ないしは強力な関税政策が必要になる。

そして、更なる恐怖がBIには待っている。これが疑問の二点目だ。それは、わが国の根本的性質に深く関わっている。

それは、わが国は「カロリーベースですら食料が自給出来るか微妙」ということ。そして、更に絶望的なるもう一点。「資源がありません」ということ。円高になればなっただけ、輸入コストは増大する。これに更に追い討ちをかけたのが先日の震災だ。原子力抜きで、エネルギーの自給が果たして出来るのか?1ドル150円になれば単純計算ガソリンリットル300円くらいだろうか。さて、果たしてこれはどうなる?

企業家にとっては恐ろしい未来が待っている。労働単価は高止まりし、原料費は高騰する。こうなると、「円建てで取引するのがそもそも間違ってんじゃないか」という思考に陥る可能性すらある。折角需要が喚起され、天然の関税障壁に守られたかに思えた国内生産品も価格競争力を持つことが全く出来ない。

そして追加的な怖さはこれだ。確かに、私もバーナンキ背理法は間違っていないだろう、と思う。確かに、マネーの総量が経済に影響を「与えない」と仮定するなら、世界はすぐに楽園になるだろう。なるほど、どこかで必ず飽和点は訪れ、円高は終わりを告げる。問題は、緩やかに落ちるかキリモミ落下して地面に突き刺さるか、だ。確かに円は高い、しかしわが国の財務状況は決して明るい未来を指し示してるとは言えない。つまるところ、通貨バブル国債バブル(私は現在の状況をそう認識しているが、これには異論があるかもしれない。むしろ、通貨の絶対価値とはスイスフランによって計測されるべきである、という考え方に対しては一理を認めるしかない)が大爆発するリスクはどうだろうか。BI,とはベーシックインカムである。それは、やはりベーシックインカムと呼びえるだけのキャッシュフローでなければいけない。しかし、それだけのマネー市場に放った結果について、我々は誰も知りえない。バーナンキ背理法は「リフレ政策の効力を約束した」わけではない。むしろ、「長期的に人は必ず死ぬ」といったニュアンスに近い。老衰で死ぬか、腹下しで死ぬか、爆散して骨も残らないか、誰にもわからない。

以上の観点から、私はBI制度が成功するとは思えない。

しかし、これは端的に私の知識不足、ないしは知能・理性の絶望的不足に根ざしている可能性も否定できない。

私は、BIの精神性を否定しない。むしろ高く評価するし、すばらしいと思う。ここがウクライナだったり、あるいはアルゼンチンであるなら、是非にもやるべきだと思う。また、日本産油国であればもっといい。しかし、そうではない。

ベーシックインカム論者の反論を求む。

あ、ごめん。労働単価の高止まりの根拠として、「BIは高税率が回避できない」ってのがあった。多少働いても、まぁかなり少なめに見積もっても半分は税金で持ってかれる。厳密に計算したわけじゃないけど、「どんなに少なくても」それくらいは要る。労働意欲の喚起はかなり難しいだろうと思うよ。

2010-07-31

http://anond.hatelabo.jp/20100731005621

いや、たとえそれがリーナスだろうと、バーナンキだろうと 混乱する期間が少し長いだけで 社会は続いていくだろ

2010-06-05

よくこんなところを見つけたな。暇なの?

アメリカより環境は劣悪かもしれませんがバーナンキより給料払っているらしいです。

環境給料バランスをどう思うかは個人の価値観

日本官僚日銀のぞく)は例外なんですね。

政権交代がなければ政府委員として議会証言する立場なのに。

仕事ってのは通常業務ではないって事です。

危機管理なんて運がよければやらないですむことですし。

個人的に彼らのやってることに満足してませんが、

彼らは彼らの信じる学説に基づいて金融政策を実行しているんだと思います。

だから、まー学会ちゃんとやれみたいな点では一致するんですかねー。

けど国民が怒り狂ったら学会見解法律憲法も吹っ飛ばせるし、

議会証言義務がなかったらしい旧日銀法時代もバブルの時つるし上げられたんだから、

制度をいじっても無駄だろうなー。

2010-04-10

http://anond.hatelabo.jp/20080830143407

SDGEってなんぞw

San Diego Gas and Electric?

wikiバーナンキのpageからきたけど「SDGEとやらの騒動」だなこりゃw

>まあ、マクロ経済学者が誰も出てこないあたりで

岩本矢野マクロ屋じゃないのか?

himaginaryも匿名だが書き方からすれば

大学に専任職のあるプロとみていいだろう。

国債を買い続けていればいずれインフレになる」

「もしそれでもインフレにならなければ無税国家誕生する」

国際刷り続けてもインフレにできませんよ、って「素朴な」政策無効主義へのインタゲリフレ側からの反論であって

今度じゃあどうやってのhow,適性レンジはどこまでかといった閾値オーバーシュートの問題はこりゃまた別の話だね。

一見頭が良さそうにふるまう人の文書を読んで、頭がこんがらがって、騙される。

※横断性条件の業績は神戸大RIEBの上東貴志さんではないのか?こりゃまた字も間違えまくってる。

(京大卒1989,ウィスコンシン大学マディソン校Ph.D.)

http://www.rieb.kobe-u.ac.jp/academic/ResearchStaff/kamihigashi-j.html

児島小島寛之

(東大理学部数学科、東大大学院経済学研究科博士課程修了。帝京大准教授。"あの"宇沢"門下生である)

http://d.hatena.ne.jp/hiroyukikojima/

インタゲリフレ批判には2つの文脈がある。1.徹底した構造改革(池田、池尾、小林慶一郎) 2.財政政策からの批判(小野吉川)

増田は1だと思われるが、小島氏は残念ながら師弟関係上2だろうな、残念ながら(プ

2010-04-02

だからマクロ経済はやりたくない

一個人(night_in_tunisi)のtwitterから引っ張ってくるのはひどいと思うけど、大方リフレマンセイなブロガーtwitterエコノミスト意見を代表してるんじゃないかな。

# @yagena @rionaoki @ecohis 金子議員の件、ちょっと待ってほしい。岩本氏の「バーナンキ背理法」批判についておかしいと思わないの?これだけ経済の低迷が続いていることに何もできない経済学経済学者に一般市民国民が批判することは許されないの?中身で反論すれば?

# @yagena @rionaoki @ecohis もちろん、僕もさすがに言い過ぎだなぁ、とは思いましたよ。でも僕のような一般人の立場からすると、経済学者日本経済に対してあまりに超然としていると思います。政策提言しない、というのであればそれは結構。批判もしないで欲しい。 4:09 PM Mar 31st

# @ecohis 返信有り難うございます。リフレに関しては「リフレ論争なんかに巻き込まれたくない」という空気経済学者一部の人から強く感じるんですね。偉い学者ほど、そう感じます。リフレ提唱している学者を低く見ている、といってもいい。 7:38 PM Mar 31st YoruFukurouから ecohis宛

ここからジャンプしてしまうのかもしれないけど、そこまで言うのならお前が論文書いてみろよって、マクロプロパーは思ってんじゃないかな。(所詮はお前はバーナンキとかの翻訳しかしてないだろって。)で、具体化するのがどれだけ難しいのか、あるいは整合的な(GE的な)論理に載せるのが難しいかを知れと。

@gaytown_2chome なんだかなぁ。。。こっちは生活かけてるから議論してるのに。なんか安田氏のエントリとそのコメント欄見ると子どもだなぁと感じるよ。

っていうけど、「生活」ってのはマクロ的な変動の中でリフレがうまくいくかどうかって話だから全国民一緒のはずでしょう。他方で、それを提唱したり批判する学者ってのは、直接に自分の評価につながるわけだよね。それが安田氏みたいな専門外のファカルティーだったらまだ専門性に対する深刻な問題にならないけど、マクロ専門だったら?現に日本だったらまじめなマクロ学者はそこらへん関わりあうのがめんどくさい(そして実効性から言えば、別にウェブオタクたちなんか相手にしなくてもよい・よかった?)から、林もチャールズホリオカもそしてその有望な弟子たちも何も発言してないでしょう。リフレ派に関わるような人たちだって、売文ではなくて研究で身を立てていこうとしてる人たちはウェブから余計にひっこんでる。プライベートでは使ってるとしても。

同じことをさ、よく2chVipperで出てくる、プログラマー顧客・営業の話に例えて考えてみなよ。そして、そんな営業みたいな人がニコニコしながらプレッシャーかけて、しかもアニメーターくらいの安月給(とそれくらいな賃金カーブ)で高い成果を要求してくる。日本だとジョブとるまで良くて月8万程度のRAでしょう。

2009-11-17

http://anond.hatelabo.jp/20091117185902

日銀バブル発生の責任を負わされることを嫌がっているんじゃないかなあ。多分。

でも実際のところは何考えてるんだか良く分かりません。何なんでしょうねあの人ら。

ところで、日銀の行ってきた金融政策に批判的な経済学者って一杯いるような気がするんだけど。

岩田規久男、竹森俊平、野口旭辺りが結構口を酸っぱくしてその辺について語ってたような。

はてな界隈だと田中秀臣もそこそこ知名度ありそうだね)

海外だとベン・バーナンキ、ケネスロゴフ、ジョセフ・スティグリッツ辺りは日銀の政策に対して

批判的、あるいは対立する意見を割と述べてたと思うなあ。

2009-11-15

http://anond.hatelabo.jp/20091115134601

過剰な期待をして日銀をあれほど攻撃するのって一体なにと。

別に日銀を批判してたのはクルーグマンだけでなくバーナンキフリードマンだってしてた。

クルーグマンの批判が思考実験だからといって日銀の政策がベストだったということにもならないだろ。特にデフレで利上げやっちゃってるわけだから日銀だけでインフレ期待起こすのが過剰な期待としても引き締めをしてしまうことは十分批判されうる。これもだめだという人は日銀金融政策への批判は一切するなといってるようなもんだよ。

2009-11-10

http://anond.hatelabo.jp/20091110060508

同意・補足 インフレの是非は置いておいて。

補足1 現代の金融では高度にレバレッジがかかっているために、急上昇・下落しやすい。(例:石油・金等相場 為替相場

補足2 経済学の10大原理だろうがバーナンキ背理法インフレが起こったとしても、インフレ率がどうなるか不明。

補足3 補足1・2より、インフレを起こしたとしてマイルドインフレハイパーインフレ どちらになるかは運の要素が存在している。

別項1 インフレが起きたとして、消費者の所得が増えるとは限らない。

2009-11-09

http://anond.hatelabo.jp/20091108180028

正確には、

一連の議論でわかるのは、無限ヘリコプターマネー*をしたら、いつか・どこかで・よくわからん規模のインフレが"高確率で"起きるということだ。

です。

それは一連の議論でわかった事ではなく、最初からあなたが持ってた意見では?

こちらの意見無限ヘリコプターマネーは不可能だということ。無限の数字を書いた紙幣とか口座なんか貨幣経済として成り立つとも思えない。バーナンキ背理法でいわれる無税国家にしろ国債買占めにしろ、歳出も国債残高も有限なので実際にやっても無限貨幣供給にはならない。

私も、それも原因の一部だと思ってます。ただし、兆円のオーダー(一京円以下)のお金を配る等の無茶な政策をすれば原因がどうであれ高確率インフレになるだろうし、そんなに無茶じゃない範囲(数百兆円規模)でも、それなりにインフレになると思ってます。ただし、そこまでしてインフレにすることにメリットを感じません。

インフレにするメリットがないというのはどういう根拠で言ってるのかわからない。論理の飛躍では?ヘリコプターマネーインフレが可能だからといって、メリットがない(あるいはある)という証明にはならないはず。これも一連の議論からわかったことではなくてあなたが最初から持ってる意見だよね。

http://anond.hatelabo.jp/20091109174350

あとリフレ派なんてものはありませんよ。リフレ政策をバカにする人たちがつけたレッテルだと思っています。

私が言ってるのは、http://wiki.livedoor.jp/reflation/ にリンクしてるバナーです。リフレ派というのは、バカにする用語なんですか?いちご等で自称していたのでそうは思いませんでした。申し訳ない。

それでは本題。

Q1. デフレはよくないのではないか?

A1. デフレインフレもよくない。

まず最初からおかしい。マイルドインフレが一番望ましいというのは世界経済学者のほとんどが賛成する。たしか、そういう統計がどこかにあった。

 デフレインフレもよくない、これは、共通認識です。ただし、どちらかといえば低いインフレのほうがいいと考えている学者が多い。君の指摘は、揚げ足をとってるだけ。「Q1.1緩やかなインフレは悪いことですか? A1.ゼロインフレが好ましいので金融政策でゼロに近づけるべき」 という記述があって、「池田は主流の学者意見が違う」と言える。それでも、1+1=3のような間違えではなく、主流の学者と違う意見を持っているというだけだ。

 また、その場合にも、「たしか、そういう統計がどこかにあった。」いうような指摘は、学者を非難するのにはよろしくない。たとえば、「JEFFREY ROGERS HUMMEL (2007) Econ Journal Watch, 4, 46-59 にMost macroeconomists now favor a low but still positive rate of inflation. という表記がある。だから、池田意見は主要なマクロ経済学者の意見とは異なる」というように、ちゃんと文献をあげるべきだ。

 加えて次のECBHPを見てほしい(これは、Q2にも関係する)。普通中央銀行がかなりゼロインフレに近いインフレ値が好ましいと考えているのがわかる。

Reasons for aiming at below, but close to, 2%

Inflation rates of below, but close to, 2% are low enough for the economy to fully reap the benefits of price stability.

It also underlines the ECB’s commitment to

中略

# take into account the possibility of HICP inflation slightly overstating true inflation as a result of a small but positive bias in the measurement of price level changes using the HICP

http://www.ecb.europa.eu/mopo/strategy/pricestab/html/index.en.html

 以上のように、ヨーロッパ中央銀行は、HICP(Harmonised Index of Consumer Prices )で2%以下かつ2%に近いHICPを誘導目標としている。しかもHICPは、少量のポジティブバイアス(実際のインフレ値より少し多めにでる)性質がある。だから、ECB目標としているマイルドインフレは、かなりゼロインフレに近い。

Q2. 日銀はいくらでも紙幣印刷できるのだから、インフレにできるのでは?

A2. ゼロ金利状態では貨幣需要が飽和しているので、中央銀行マネタリーベースを増やしても銀行の貸し出しが増えず、市中に流通するマネーストックは増えない。

はい。これもおかしい。いわゆるバーナンキ背理法を理解していない。

 まず、バーナンキ背理法は、日本ネット社会に広がったスラングである。普通の「(経済)学部生が習うような」教科書に載ってるようなものではないし、(世界)標準の経済学者が使う用語ではない。バーナンキは、彼の師匠であるフリードマン敬愛をこめて、お金を刷ってヘリコプターで撒けばインフレになると言っただけである。それを日本人が変な名前を付けた。これは、無限お金を刷って(金融政策)撒けば(財政政策)、いつか・どこかで・なんらかの規模の物価上昇が高確率でおきるであろうとしか言えない。ヘリコプターマネーをすれば、適正な物価が保てるというものではない。

 それは、上記したECBHPにも見られる

provide an adequate margin to avoid the risks of deflation. Having such a safety margin against deflation is important because nominal interest rates cannot fall below zero. In a deflationary environment monetary policy may thus not be able to sufficiently stimulate aggregate demand by using its interest rate instrument. This makes it more difficult for monetary policy to fight deflation than to fight inflation.

 ヨーロッパ中央銀行ですら、「デフレ時には、金融政策で総需要の刺激ができなくなり、デフレに立ち向かえなくなる」と言っている。デフレ時に、金融政策(マネタリーベースを増や)しても、デフレ克服は難しいというのは、池田日銀だけじゃなく少なくてもヨーロッパ中央銀行意見でもある。

 また、「ゼロ金利状態では貨幣需要が飽和しているので、中央銀行マネタリーベースを増やしても銀行の貸し出しが増えず、市中に流通するマネーストックは増えない。」というのは、おそらく池田が嫌いなケインズ学派の流動性の罠という考え方であり、教科書に載っている。

デフレFAQリフレ派版)

* Q1. デフレインフレもどちらもよくないのではないか?

* A1. インフレ率は2%くらいがちょうどいいというのが世界常識です。

   あまり低すぎるとすぐにデフレにはまってしまう危険性があり、一度はまってしまうと

   デフレから脱却するのは難しいからです。ちなみに統計的にインフレ率が低くなると

   失業率が高くなるというのが経験的にわかっています(フィリップスカーブ)。

   日本には失業者がたくさんいるので、インフレ率をもっと上げたいところです。

* Q2. 日銀はいくらでも紙幣印刷できるのだから、インフレにできるのでは?

* A2. 中央銀行マネタリーベースを増やしても銀行の貸し出しが増えず、市中に流通するマネーストックは増えません。

     安心してお金を市中の流通量を増やすためには、最適なインフレを必ず実現すると宣言して、目標に達するまで

     緩和政策を続け、市場に絶えずメッセージを発信する必要があります。総裁の発言をたどればわかるように、

     日銀デフレ脱却にあまり熱心ではないとみられているので、いつまでたってもデフレにはまったままなのです。

     でも簡単な話、いくらおカネを発行してもインフレにならないなら、政府予算無限大に使えることになってしまう。

     実際にはそんなはずはないので、いつかは必ずインフレになります(バーナンキ背理法)。

* Q3. 日銀はすでに0-2%インフレ目標を設定しているのにインフレになってない、インフレにするのは無理なのでは?

* A3. 目標にすることと実現できることは別。日銀無責任にうだうだやっているだけなので、

     本当にインフレにする気があると思われていません。東大に入ると宣言しても一生懸命勉強しなけりゃ

     実現できないのと同じです。政府日銀をきちんと監視して、目標を達成を約束をとりつける必要があります。

     つーかバーナンキ背理法参照。

* Q3. 日銀が「4%のインフレを15年間続ける」と宣言すればインフレが起こるのでは?

* A4. クルーグマンも今年に入ってからのインタビューで、日本に4%インフレを薦めています。

     撤回したというのは英語の読めない池田妄想です。もちろん宣言しただけではダメで、

     それを裏付けるような積極的な手段をとらないとダメです。

* Q5. あらゆる資産日銀無限に買えば、インフレが起こるのでは?

* A5. 確実にインフレが起こります。日銀も非伝統的な政策に踏み込んで株を買ったりといろいろ試してはいるようですが、

     言い訳程度にやっているだけなので結局デフレ脱却は果たされていません。「2-4%のインフレを達成するまであらゆる

     手段を尽くす」と明確に宣言させる必要があります。ちなみにトヨタ自動車に300万台以上の余剰生産力があります。

     日本供給力がありあまっているので、ジンバブエのようなハイパーインフレは起こり得ません。

* Q6. インフレが起こっても、中央銀行コントロールできないのでは?

* A6. 総裁や政策委員が無能でなければコントロールできます。インフレターゲットを設定している諸国では、

     長期に渡って目標値を逸脱することは許されず、おおむね達成できています。ハイパーインフレなどと

     極端なことを言いだす人ような人に政策を任せなければ大丈夫です。

* Q7. 欧米中央銀行通貨供給を大幅に増やしたのはプルーデンス政策日銀欧米並みに供給を増やす必要ないのでは

* A7. 欧米通貨供給が増えたのに日本通貨供給を増やさないと、需給関係で円高が進みます。

     円高のせいで日本輸出産業は壊滅状態です。ますますデフレの進む要因になってしまっているので、

     日本欧米並みに通貨供給を増やすのが当然です

* Q8. かつて量的緩和ドル買い介入によって日本経済不況を脱出したのでは?

* A8. 日銀も一時、「時間軸政策」などによってリフレ的な政策をとり、ある程度効果がありました。

     が、デフレ脱却を実現する前にやめてしまいました。ほんとやる気がないんですね日銀は。

* Q9. 政府紙幣を発行すれば、財政赤字を増やさないでインフレが起こせるのでは?

* A9. それは国債日銀引き受けで確実に効果があります。インフレターゲットと連動させて行うのが肝要です。

* Q10. なんらかの方法で「マイナス金利」を実現することはできないか?

* A10. 深尾光洋氏のいうように、現金に課税するなどの方法をとれば不可能ではありませんが、

     わざわざそこまでしなくても、市中の国債をすべて買い切ることからはじめればOKです。

* Q11. 今の日本需要不足だから、供給を増やす構造改革よりGDPギャップを埋めるリフレのほうが重要では?

* Q11.その通りです。構造改革リフレ政策は矛盾しません。いくらトヨタ自動車世界最高品質自動車

     作っても(供給の強化)、買ってくれる人がいなければ意味がありません。デフレが進むだけです。

     構造改革をすすめるためにもリフレ政策(需要の回復)は重要です。

     今の日本ブラック企業でバカみたいに働かされている人が多い半面、働きたいのに

     職がない奴がたくさんいる状態です。労働市場がまともに機能していません。

     自然産出量水準=完全雇用産出量水準のはずがありません。

あと適当ブラッシュアップしてください。>誰か

デフレFAQ

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51308946.html

http://b.hatena.ne.jp/entry/ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51308946.html

どうにかしてよ

 池田信夫

 マクロ経済学専門家ではないと自ら述べている点を指摘して、「門外漢が口を出すな」とは言わない。

 ただ、(経済)学部生が習うような単純なことの認識が間違っている。

 これ。

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51308946.html

>Q1. デフレはよくないのではないか?

A1. デフレインフレもよくない。

 まず最初からおかしい。マイルドインフレが一番望ましいというのは世界経済学者のほとんどが賛成する。たしか、そういう統計がどこかにあった。

>Q2. 日銀はいくらでも紙幣印刷できるのだから、インフレにできるのでは?

>A2. ゼロ金利状態では貨幣需要が飽和しているので、中央銀行マネタリーベースを増やしても銀行の貸し出しが増えず、市中に流通するマネーストックは増えない。

 はい。これもおかしい。いわゆるバーナンキ背理法を理解していない。

 この方は経済学を学んだことがあるのだろうか? と疑う。

2009-11-08

http://anond.hatelabo.jp/20091108124331

 別に、インフレの例はなんであってもかまわない。

高橋+その後の政策で、結局ハイパーインフレが起きたからイメージはあまりかわらないと思うよ)

 しかし、あなたがそうだという気はないが、論理の飛躍には注意してほしい。

 一連の議論でわかるのは、無限ヘリコプターマネー*をしたら、いつか・どこかで・よくわからん規模のインフレが起きるということだ。現状でデフレだから国債発行をしてもいいことや、インフレになるまでヘリコプターマネーをすれば緩やかなインフレになることをサポートしない。

バーナンキ背理法は、定義曖昧なので、少しだけましで、実際にバーナンキが発言したヘリコプターマネーを使う。ヘリコプターマネーとは、お金を刷ってヘリコプターでばら撒く政策であり、現実的には、国債中央銀行に直接引受させて減税や給付金政策を言う。

http://anond.hatelabo.jp/20091108112040

横した、元増田です。

バーナンキ背理法の内容が色々あって、どれも定義に不備があったりするので

バーナンキ背理法の内容の正否

不毛な議論。

ただし、金融政策のみバージョンポリシーミックスバージョンも、無限に量を増やし続けたら、いつか、なにかの物価が上昇する確率は高い。

しかし、無税国家が成り立たない可能性がゼロではない。無限マネー供給しても、無限に物の供給が増加したら物価は変わらない。だから、(厳密)な背理法ではない。

バーナンキ背理法なんて使わずに、人為的にインフレを作り出した例(ジンバブエドイツ)を上げれば、人為的にインフレを作り出すことができることを証明できると思う。あれは、人為的じゃないとかいわれるとそこまでなんだけど。。。

http://anond.hatelabo.jp/20091108113445

確かに途中まではそうだったと思うんですけど、この辺からようやく理解が得られてきたようでしたから。

http://anond.hatelabo.jp/20091108100335

だから、インフレというだけではなんの解決にもならんのだって。

自分トラバを付けたエントリのこの発言を見るに、バーナンキ背理法に従い、インフレを人為的に発生させることが可能だ、ということは既に同意が得られているとみなしてよいと思うのですが・・・(インフレが起きない、なんてことは言っていないわけで)。そこは同意した上で「そうして作られた人為的なインフレで、経済状態を改善できるかどうか」という話題に移ったのだと理解しています。で、金融政策のみで生み出されるインフレは「需要を介したインフレではない」って言うから、別にリフレ政策を実行に移すに当たって、金融政策のみにやり方を限定する必要は無いでしょう、ってことと、そもそも金融政策以外の政策というのは具体的に何を考えているのか、ということを確認するためにああしたエントリを起こしたわけです。

どこか不自然な箇所がありますでしょうか。

※まあ、そもそも元増田自分トラバを付けた増田が同一人物かどうか、という問題もありますけど。

http://anond.hatelabo.jp/20091108112040

元増田バーナンキ背理法を信じるのは間違いといってるんだから、バーナンキ背理法の内容の正否を話題にしてるツリーであって「インフレを人為的に起こすことが可能」は了解済みになってないんじゃなかろうか。

http://anond.hatelabo.jp/20091108105626

あ、ありがと。

ただ、バーナンキ背理法の内容の正否の話題ではないので、

その指摘はちょっとズレてるよー。

自分が問題にしたのは、別に、リフレ政策を採る場合に、

金融政策のみで実行しなければならない、と限定されてるわけじゃないじゃん、ってこと。

バーナンキ背理法によって「インフレを人為的に起こすことが可能だ」

ということは(自分も相手も)お互い了解済みのはず。

http://anond.hatelabo.jp/20091108103450

横。

バーナンキ背理法は、一般的に、

「もし、日銀国債をいくら購入したとしてもインフレにはならない」と仮定する。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%AD#.E3.83.90.E3.83.BC.E3.83.8A.E3.83.B3.E3.82.AD.E3.81.AE.E8.83.8C.E7.90.86.E6.B3.95

です。日銀国債を買うのは、金融政策です。だから、この背理法を使って証明しようとしているものは、金融政策と考えることができます。

http://anond.hatelabo.jp/20091108100335

インフレ経済状況が改善するかどうかとバーナンキ背理法が間違ってるかは別問題。

あと投機は悪影響が大きいというのも自明ではないはずだし投機需要の区別だって簡単でもない。

http://anond.hatelabo.jp/20091108061358

それなら「バーナンキ背理法が間違い」というのは語弊があるのでは?

バーナンキ背理法は正しいがインフレがどういう影響を与えるかわからない」というべき。

ただそこまで疑問視するなら「ハイパーインフレデフレより悪影響が大きい」も自明だと言い切れないんじゃないかと。だからマイルドかハイパーかの差ではなく実質成長率や失業率がどうなるのかということがポイントだと思う。ハイパーインフレでもデフレスパイラルより失業率成長率がマシならやるべきということになるはずなので。

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