はてなキーワード: トリクルダウンとは
東大が女子学生向けに家賃補助を月3万円行う。男子にも回してあげなよ、不平等じゃないの、という意見が出ている。
http://www.asahi.com/articles/ASJCG4WF3JCGUTIL030.html
これは男女雇用機会均等法以来の、男女の数を平等にするという流れが学生に及んだ結果だと思っている。最初は職員で、次に教員で男女平等を目指し、最後に学生までやってきた。職員や教員はまだ採用者側で男女平等にとることも出来るけど、筆記試験の入試ではそうもいかないものね。「志願者、在籍者ともに約20%にとどまる女子学生」と書いてあることから、入試制度自体はまともに機能しているようだし。
国は全国民が平等という前提で施策を決定する。だけど決定する側に男性が多いんだから、無意識に(あるいは意識的に?)自分たちと似たような条件の男性を前提としてしまっている。
その流れを変えるきっかけとして、女子学生への優遇措置というのはいいと思う。
須田慎一郎氏の講演会があって聞いてきたんだけど、いやあすごかったわ。プロはやっぱりすごい。
ツイートはするな言われたけど(もちろん冗談だと思うが)増田ならいいよね?国会にも出てるし。そこでプロはすごいと思った2点を話す。
自分も政治経済にはそれなりに興味をもって接しているから、いろいろな経済の動向を知っているつもりでキーワードは抑えていたんだけど、ぼんやり認識していた部分をここまで分かりやすく端的に表すのは流石プロだわ。年間100本こなすらしいから、当然といえば当然だが。
納得したところ
と言うことであった。
正直、アベノミクスが第二弾になって、そういえば失敗失敗と言われている「トリクルダウン」が確かになくなった。その後、経済対策はばらまき系になった、と認識していたのだが、須田氏の見立てでは、新しいアベノミクスの本質は、一般に、と言うか、少なくとも自分がは福祉政策だと考えていた一億総活躍社会の方にあると言う。
一人当たりの給与は伸びない。トリクルダウンが起きないのなら、そういった「質」の向上よりも「量」として、世帯収入を伸ばそうとしていると言う。
なるほどな、と思った。これは安倍首相が再三唱えてきた「イエ」を重視する姿勢にも沿っているし、なるほど分かりやすく腑に落ちる分析に思う。
今までぼんやりと考えていたことが、ひとまとめに繋がって腑に落ちた感じで、流石政経の専門家だと思った。
これが政策として良いかというと色々と議論は有り、突っ込みどころとしては
などがあるが、これはこの日記の本質じゃないのでとりあえず置いておきます。
ヤクザの専門家じゃないんですね(途中でご本人もネタにしてたので)
年間100件以上の後援会をこなすという須田氏なのだが、一番最初に掴みからはいって、枕の「やわらかい」話から始まる。
そこで、楽屋裏のような話や、親友と言う他のジャーナリストの方、さらにはこの金がなさそうな講演会のギャラまでネタにして、上手いこと話を混ぜていく。さらに受講者の年齢層や、反応などを見ながら話を組み立てて言っているらしい。
落語のつかみみたいな。
一応原稿っぽい話が入ったクリアファイルを持っているのだが、それを広げた形跡がない。パワーポイントなども使わない。ただ、前に立って喋るだけ。これは講談師や落語家に通じるモノがある。トリクルダウンの説明をするときにちょっとだけ水を飲んで見せた以外、途中で水分の補給もせず、90分喋りっぱなし。
眠くなって眠っちゃうひとがでる、と言う講演会あるあるや、会場の人たちをちょっとずついじる姿なども、漫談家というか私はちょっと綾小路きみまろ氏みたいなプロ司会を思い浮かべた。
もちろん、内容は先ほど書き出してみて気づいたのだが、結構堅い話なのだ。きちんとガチの経済の話。それを引き込ませて、満足度の高い内容をやるというのは流石プロという感じである。
また立ち振る舞いもなれたもの。100件もやってりゃそりゃもう、と言えばその通りなのだが、実った稲穂ほど頭を垂れるとはよくいったっもので、きちんと周りに配慮をしており、いすを引いてくれた係の一にちょっと挨拶をしたり、公演の最後には深々と頭を下げて回る様子なども、印象に残る。
そして講演が終わったら、のこって妙なことにならないようにさっと退くなども見事だった。
また、正直それほど大きな影響力のある寄り合いでは無かったし、おそらくギャラなどはネタになるぐらい安い(と言うか、半公的機関みたいな団体なのでめっちゃ安いはず。はてなで話題になったら総叩きになるぐらい安いはず)のに、きちんと最後の交流会まで出席していくのである。
いやあ、そもそも顔が怖いひとだから、ひとよりきちんと丁寧に礼節を尽くしてこないと誤解される感じだったのかなとか余計な事まで思った。俺もそう言う感じなので見習いたいと思う。
プロってしゅごい。
実は予習で須田氏の本を買って読んだのだが、おそらく客層で変えてきたのでずいぶん印象が違い、「需要に応える講演」って自称されていたけど流石だと思った。
惜しむべくは、自分はすでに電子書籍派であったため、買った本は裁断して自炊してリサイクルしてしまっており、サインをもらい損ねたことだ。つうか交流会出るとか思わなかった。こういうひとさっさと帰るイメージがあったのに。こんなことなら2冊買ってサインもらえばよかった。
パッとしない。
アベノミクスを加速させるのだ!!とか言われてもさ、
これ以上インフレにしてどうするの?いつまでリフレの幻想に浸ってるの?
もう日本は十分スタグフレーションっていう庶民にとってはかなり辛い
状況になっているのよ。
そりゃ、消費しないよねー。
言ってるけど、お前らくらいの給料差っ引いたところで、
俺らの懐が温かくなるわけでもないし、金額もたいしたことない。
どうやって分配すんのさ?貧困層?
一番消費するのは、一般中流層です。
後富裕層ってそもそも頭いいと思うし、税逃れなんて
すぐするし、つくづくセンスがないよね。ほんと。
んで使ってもらうしかない。
国民全員が月に1万円使えば、年間で約132兆円くらい
の経済効果があるわけですよ。
じゃあ国民全員に月に1万円づつ配ればいいじゃん。
しやがれ、バカヤロウだ。
雇用率は上がってももう、仕方がないところまで来てんだよ!
国に上納するか選ばせる。
有効期限は1か月~3か月
買えてもらう。
アップをしてもらう。(または納税)
こうすれば実質賃金は上がるし消費はされる。
お金が回り始めると思うんだけど。
でも結局そういうことをするための運用コストはどうすんだ?とか
あとどうせ経団連とか企業献金とか?ありそうで駄目なんだろうね。
ってとこまで行ってそこで詰んでしまった。
俺は数ある政治トピックの中でも経済政策や公共の福祉にしか興味がない。
その立場からいうと、自民党に入れるというのはアベノミクスを支持することで、野党に入れるのは自民党路線への反対表明という感じだと思う。
そこからなぜ共産党に入れようと思うか、というところを書いていく。
アベノミクスが富裕層だけを豊かにするというのは今までの実績どおりだ。「いや今後トリクルダウンであれがこれで」という周回遅れの欺瞞はもういい。
年収930万を富裕層といっていいかはわからんが、まあどんな統計に照らしてみても金持ちなほうだろうと思う。
そんな俺の年収がアベノミクスの大成功によって3000万とか4000万になったとしても、今までの流れからしてそのぶん実質賃金の低下に苦しむ人が増える。
その結果どうなるかというと、不謹慎厨やネトウヨやメンヘラやキチガイクレーマー、要するに暮らしの中で心の平穏が得られずあちこちで憂さ晴らしする人口の増加だ。
どんな人であれ貧すれば鈍するし衣食足りて礼節を知るのだ。定職についてなお不安と隣り合わせな生活をしながら健やかに暮らすことはできないだろう。
俺の年収が下がったり税金が上がって手取りが減ってもいいから、そういう、露悪的にいえば不穏分子となるような人を社会から減らしてくれたほうが俺は幸せだ。情けは人のためならず。
IT企業という設定を思い出したのでそれっぽいひとことを付け加えると、富裕層のスケールアップより全体の購買力を増やして市場参加者を増やすスケールアウトのほうがより良い経済的刺激になるだろうとも思う。だいたい金利が激安なのにまったく金を借りようとしない企業にさらに金を与えてなんか経済効果あんの。
ネットスラングでしかなかった「ブラック企業」という言葉が広がり定着し国会でも普通に飛び交うようになったのは、ひとえに共産党の功績だと思っている。
自民党や民主党、その他あらゆる政党はそんな問題に見向きもしていなかった。実際に被害に苦しんでいる人を無視していた。
共産党だけが彼らの相談に乗り、共感し、調査し、公の場で問題提起した。
もし共産党がなかったとしても草の根で問題が広がりクローズアップ現代あたりで特集されて白日のもとに晒されていたかもしれない。
けど、与党が考えていることとブラック企業に苦しめられている人が考えていることとは何一つ一致していないように見える、というか、共産党だけが彼らと問題意識を共有しようとしているように見える。
保育園問題は多少ポーズが過ぎるとも思うけど、「誰が書いたんだ」とか誰も興味ない点を問題視する人たちより格段にマシだろう。
今後ブラック企業と同様の庶民間の問題が出てきたとき、その問題とちゃんと向き合いそうな政党が俺には共産党しか思いつかない。
共産党というと年代が上の人には何かの偏見があるみたいだけど、それよりも現在進行系で日本会議とともに歩んでる自民党のほうがやばいと俺は思っている。
上述のように俺の関心事はいま不安な暮らしをしてる人が減るかどうかだけど、日本会議はむしろそういう人たちを追撃しようとしてるように見える。
「弱者は死ね」というけれど実際に殺戮するわけではないので弱者が死ぬかどうかは弱者に委ねられている。「はい死にます!!」と同意して実行する人はごくわずかだろうから、政治主体がやることはただ「死ね」って言いつつ金を巻き上げるなどして間接的に(法に触れないように)じわじわと死ぬ環境を整えてるだけだ。その程度のことで人はそう簡単に死なない。
具体的にどういうふうにして弱者を殺していきます、目標値はいくらで、期限はこのあたりです、みたいな話をせずにただただ「弱者は去れ」としか言わないのは不誠実な政治だ。思想的にはともかく実務的に信用できない。
今回の保育園に入れなかった人が少なくとも世帯所得が約1000万円以上だったというまとめサイトの記事に
「年収なんか関係ないだろ!バカか?」というコメントが多かったし、スターも多かった。
もちろん、はてなは東京周辺の高所得者共働き左派ユーザーが多いから
本当に年収が高い人も全員公立保育園に入れるようにするのが国の責務なのだろうか。
保育園に入れないのは都市部だけだし、年収高い人も優遇するようにするのであれば
当然地方の年収の低い人たちも彼らのために税金を負担することになる。
もちろん、公立保育園に全員入れるようにするという政策を僕らは選ぶことができる。
しかし、それに対する負担を国民全員が負うべきかどうかは議論すべきことだと思う。
お金持ちでも公立保育園に全員入れるようにするという国にするべきか。
これに反対するのが馬鹿と言われるのは低所得者の僕としては納得がいかない。
あと、保守を馬鹿にするコメントも多かったけど、左派の意見がお金持ち目線だったのが気になった。
逆進性についても全く触れられてないのも気になった。
だから、今回のコメント欄で「貧乏人」だとか「浅ましい」だとか「馬鹿」だとか議論を抹殺するコメントが多かったけど
状況が切実だから汚い言葉で押し通すことが今回も許されるのかなと疑問が残った。
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<追記>
「保育園に全員入れるようにするのがベストなのは間違いないが、その財源どうするの?って話をしてるんだよね。
ワーキングプアの若者から税金取って、金持ちパワーカップルの補助するのが正しいのかね?」
そういうことです。
"保育園はインフラ。逆進性は存在するかもしれないが、全員入園できるようにすべき"という正直な説明なら納得できるかもしれません。
しかし、「金持ちを優遇して働かせることで税収が」とか急に左派がトリクルダウン的なことを言い始めて誤魔化しているのはやっぱり納得いきません。
お金持ちの人も、希望する人全員保育園に安く入れるといいとは思うんですけど、それって全部でいくらかかって、どれだけ地方の貧乏人の僕の負担増えるんですか?
認可外やベビーシッターを活用した方がいいと思うけど、何でこんなに避けられてるのか分からない。
認可外でもどこにも入れないほど状況が厳しいというのなら話は別だけど違うでしょ。年収5000万円の人は認可外に行ける余裕もあるし。
現状年収が低い人から認可保育園に入れるべきだとやっぱり思う。
あと、認可外がひどい環境だという論調だけど本当にそうなのだろうか。そんなにすぐ保育園なんて増やせないなら、認可外に目を向けるしかないんじゃないの?
<追追記>
saya 5分ぐらい前
若夫婦二人で働きたいなら、隠居してる祖父母と同居もしくは二世帯住宅にするのがベストなんだろうな。
ryu 5分ぐらい前
人件費が一番のコストだというのにそれを簡単上げろとか言える神経が分からん それに見合う働きをしていることを証明してからが筋
1式砲戦車 7分ぐらい前
世の中大なり小なり矛盾はあるけど、誰も互いの人となりを見ない社会で子を他人に預け育てるって頭おかしいと思うんだけどね。
JING 9分ぐらい前
保育士の不足が問題なら普通給料を上げて呼び込もうとするものだけど、何故そうならないんだろう?
待遇改善はだからする必要なんてない 保育を上げたら介護医療なども上げなきゃいけなくなってどうしようもないからな
>>闇月 馬鹿は分かりやすい方に流れるからね、仕方ないね
イワちゃんP 15分ぐらい前
swivel 16分ぐらい前
保育士は十分足りている、求人倍率も高いようだ。箱が足りないだけ。保育士の薄給を改善する必要はない。嫌なら違う仕事に就けばいい
愛貴婦人 16分ぐらい前
どい太朗 19分ぐらい前
どんな専門性があろうとも、徒党を組んで利権を確保した組織にいないとまともな収入は得られない。逆にどんなb
八津召うなぎ 26分ぐらい前
発給激務の上規制緩和じゃ、安心して預けられなくなるよねぇ・・・
taira 26分ぐらい前
埼玉ラーメンマップしか子供に読ませない保育園とかそのうち出てくるだろうな
nut 32分ぐらい前
人口の分散も考えた方がいいね。都市部で足りないのは保育園だけではないから。
闇月 32分ぐらい前
日本死ねの関連記事のコメは伸びるのに、その原因や理由の内容に触れているこの記事の伸びなさ具合・・・・・・
1つ目の原因はともかく、2つ目は安倍の、3つ目は小泉の責任ってことでいいのかな??
えびおん 37分ぐらい前
さらにモンスターな親とかね 子供を育てるのが楽しくても時間取られて低賃金でモンスター相手にして…そりゃやりたくないわ
kyosuke 41分ぐらい前
規制緩和して企業化すれば当然儲け重視、人件費削減になるわな。今更もとに戻すこともできないし
ryu 44分ぐらい前
保育使わず自分で育てればいいじゃん それだけの覚悟もないのに子供産むな←こういう意見と労働関係の記事の※見る限り自分さえ
千納言 44分ぐらい前
大学や短大がわけわからん学部ばっかり創設してる分、幼児教育がほとんどない現状を対策してほしいとこなんですが
u^2 51分ぐらい前
良い記事。
子供の保育に限らず、介護とか他人の世話ってやっぱり難しいと思うからなあ。
tsj 1時間ぐらい前
良い部分は見習って日本の人の働かせ方、労働システムを見直した方がいいんじゃないか?
賃上げの為には利益を出せばいいだけだと思う 安い保育料でしか満足して貰えない経営方針にも金額しか見ない消費者にも問題がある
tsj 1時間ぐらい前
欧米と日本は違うが、働きながらでも学位を取得したり大学に行きながら子育て出来る環境を作ってる。労働時間に選択肢がある。
幼稚・保育園不足といわれる原因はわかったけど、それ是正していく手段は?
茶沢山 1時間ぐらい前
確か2、30年前の保育師は「保母」が正式名称だったから男性でも「保母」で保父は通称だったと記憶している。
この記事の通りただ働ける人を増やせばいいって問題じゃないんだよなぁ・・・
マスゴミや「週刊誌」を育ててるのは俺らに他ならないとガッカリする。
気付いたらコメ欄9件かよ。掲載が昨日の11時からだとはいえ、こういうマトモで内容の濃い記事が殆ど反応されないのを見ると
fullbocc... 1時間ぐらい前
共働きで子供を預ける必要に迫られる家計状況を考慮してるから元々の保育料が抑え目に設定されてる。賃金が上げられない理由の1つ
猫柳 1時間ぐらい前
知り合いの保育士はモンスター親のクレームに悩まされて辞めたがな
政府が何とかするべき部分とそうでない部分がある。そうでない部分で支払い側が出し渋るのであれば、政府が何しようと変わらない。
いたずらに施設を増やす前に、給料をどうすれば上げることができるかを、現場で考える必要がありそうですね
個人的には歴史的背景はもう弱まってきてるとは思うんだけど。結局は財源じゃないかね。補助金がなければ父母にその負担が行くわけで
茶沢山 1時間ぐらい前
今こそ「めぞん一刻」をリメイクアニメでゴールデンにやろう。五代君の影響で保育師になる人増えるかも知らん。
Afina 1日ぐらい前
寿退職して出産後育児ひと段落ついた主婦をお小遣い渡して即戦力として安く使い倒そうって言う求人なんだよね保育士。
かつや 1日ぐらい前
そしてこういう良質な記事は伸びないだろう。なぜならミンシュガージミンガーという政争の記事ではないからなw
カルル 1日ぐらい前
かつや 1日ぐらい前
http://b.hatena.ne.jp/entry/twitter.com/renho_sha/status/679805060893650944
国会議員のような富める者が育休をとると、貧しい者にも自然に育休が滴り落ちる(育休トリクルダウンする)かどうか。
育休トリクルダウンなんてないだろ。「国会議員みたいな特別な仕事で育休が認められると、民間に波及する」っていうけど、波及するか?
「あーあれは特別な仕事だから…。」ってセリフは諸刃の剣だ。議員系公務員が育休をとっても民間人には「あーあれは特別な仕事だから…。」って感じ。
いや、波及するならいいよ?何でも。公務員の給料あげると民間勤務の給料が上がる。公務員に育休を認めると民間勤務の育休が認められる。
もしそれが本当なら、国会議員の給与を上げて。国家公務員の給料上げて。国会議員の育休を増やし。国家公務員の育休を増やしましょう。
…民間に波及するなら、だよ?波及しないとおもうけど。 隗より始めて、隗だけで終わる。日本ではずっとそんなのばかりでしょ。
民間勤務に育休が広がる方法は、1.民間勤務自身が自身の発案で変われるか。2.国会が法律を立法して公権力を民間企業に行使して民間企業に変わってもらうか。
あとは知らん。知ってたら誰か教えてくれ。
演奏に代金は払いたくないのか(一部のコメントに対して。最初の文章から変わっています)|ソプラノ川上真澄の音楽とバラがいっぱい、時々子育てブログへようこそ!
約めて言えば、会社における社員教育のせいだ。それと「仕事」に対する意識の違いだ。
アメリカの会社は大手であればあるほどいわゆる「即戦力」を取りたがる。何かしらの技能、資格、実績を有している人々をリクルートするのだ。だから、しぜん中途採用が多くなる。つまり、最初から「プロ」として雇われるわけだ。
対して日本の会社はいわゆる新卒一括採用を行う。たいして技能も実績も持たない純真無垢な新人社員をOJTで実地教育していく。このとき、社員たちは様々な分野の部署をたらい回しにされる。どの部署についても一定の知識を得られるように、よくいわれる「ジェネラリスト」教育ってやつ。
しかし、このジェネラリスト教育に罠がある。というか、教育後の人材の使い方に罠がある。
アメリカの会社員はプロフェッショナルなので、基本的に自分の分野外の仕事はできないし、仮にできたとしてもしない。日本ではよくある「君、◯◯もできるって言ってたよね? ちょっと助けてよ」が通用しない。なぜなら、それは契約にないから。もしその人から助けを借りたければ、金を払って雇い直すしかない。
一方で、(まあ企業にもよるけど)日本の社員はそのへんかなりユルユルだ。極端な話、全然自分とは関係ない他部署を特別な技能を発揮して手伝ったところで、お礼なんて感謝の言葉と、よくて飲み代のおごりくらいだろう。「会社は仲間なんだから、家族なんだから、親切(ただばたらき、と読む)にするのがあたりまえじゃん?」という意識だ。持ちつ持たれつってやつ(自分のほうが持つとは言わない)。
それだけじゃない。こうした仕事における「境界のゆるさ」はどんどん拡大されていく。
まず日本人は仕事とそれ以外の時間をあまりわけない。国勢調査かなんかのアンケートに出ているが、日本人の人生の優先順位のトップにくるのは「仕事」だ。その意識がトリクルダウンを起こした結果、「仕事外の時間も仕事の話をしてもいい」という変な慣例ができる。
たとえば、「飲みニケーション」といわれるものがそれだ。日本企業で働く外国人はよく「ニホンジンは飲み会で業務に関する重要な情報交換を行うカラずるいデース」と愚痴る。そう、業務時間外に仕事の話をしあうのは彼らにとって「ずるい」のだ。一時期の喫煙室なんかもそうした役割を担っていた。
そして残業。サービス残業。これについての説明は不要だろう。文字通り、自分の時間を会社のために捧げているのだ。タダで。
こうした仕事と人生、公私の境界線がゆるゆるになっていった結果、さらりまんたちの倫理もメルトダウンしてくる。
彼らはニコニコ動画や youtube にあげられているちょっと面白い専門技術を持った面白い人々の動画を見て、あるいは pixiv のイラストなどを見てこう思う。
「この人たちは『親切で』こういう面白いものを公開してるんだ。良い人たちだなあ」
そこに奴隷を収奪するプランテーションオーナーのような攻撃的意識はない。むしろ、彼らはプロフェッショナルに「好意」を持って「讃えて」いるのだ。
そこには「この人たちは『たまたま』特別な才能や技能を持っていて、そういうものがあるんだから当然『親切』で芸を提供してくれるよな」という考えが底流にある。「尊敬」などはない。あったとしても「技能」ではなく、「態度」や「生き様」などといったその人自身の人間性に対する部分への尊敬だ。
日本の「芸」は大道芸人だから〜「芸」は自分でも習えるから「芸」なのだ〜などというなまっちょろい歴史解釈的説明づけなど及びもつかない残酷さがここにはある。日本人の「プロに金を払わない主義」は間違いなく近代日本社会が、私達が作り上げ是認してきた監獄なのだ。
私たちは根本的な錯誤をしている。プロは「誰にでもできること」を「助け合い」のために使う人間ではない。「誰にでもできるわけじゃないこと」を「報酬」のために行使する人間のことだ。言葉で言えばまるで簡単だし、誰でも表面上は「そりゃそうだ」と思うかもしれない。でも、日常的に誰しもがプロをプロとして扱えるように振る舞えるわけではない。わかっているはずなのに。わかっているはずなのに。わかっているはずなのに。なぜだろう。なぜそうできないんだろう。
社員教育システム、そして仕事に対する倫理観を根底から変えないかぎりこういう悲劇は今後も続くし、「プロ」は永遠に軽視されつづける。そしてこの国において「◯◯しないかぎり」という言葉は暗に「未来永劫実現しない」という意味を含んでいる。つまり、これが日本だ。がんばってはたらいていこうな!