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2018-01-30

作者が、その読者に対して払い得る最大の敬意とは

作者が、その読者に対して払い得る最大の敬意とは、彼らが望むようなものは一切書かない、という事である

チャーリー・パーカー

2017-08-31

日野皓正騒動を受けて映画セッション」について

著名なトランペット奏者である日野皓正氏が、演奏最中に共演していた中学生ビンタしたことが波紋を呼んでいる。

《完全版》世界トランペッター日野皓正中学生を「往復ビンタ

http://www.nicovideo.jp/watch/1504064045

ジャズトランペット奏者の日野皓正さんが往復ビンタ 中学生との演奏会で 世田谷区教委「行き過ぎた指導。だがイベントは続けたい」 殴打された生徒は…(1/3ページ) - 産経ニュー

http://www.sankei.com/affairs/news/170831/afr1708310010-n1.html

ジャズミュージシャンが教え子に体罰に近い暴力を振るったということで、

音大ジャズドラマーを志望する学生主人公にした映画セッション」を連想したという声も多い。

日野皓正 セッションに関するTwitterニュース



が、この「セッション」という映画を、

青年スパルタ教師のしごきによって疲弊していく様を描いたサイコスリラーだとか、

教師の手厳しい指導に食らいつき成長していくスポ根ドラマというふうに捉えている人が意外にも多い。

僕が思うにそれはこの映画評価して的を外したものではないかと思う。

セッション」という映画音楽に対して不遜な人間たちが共依存関係に陥っていく過程を描いた映画だ。

まず映画を通してみて主人公演奏技術が向上したという描写はない。

フレッチャーの下心ありげ言葉を除けば誰もその演奏を際立てて褒めるわけでもなく、

観客がわかるような明白な上達の描写もない。

それは至極当然で主人公が「いい演奏をしたい」と思っていないからだ。

上級クラスに入りたい。」「いい成績を収めたい。」「教授に可愛がられたい。」「ミュージシャンとして羨望を集めたい。」

主人公欲求はいつも自己顕示的なことばかりでその視線はいつも自分に向いている。

音楽の道を志す動機もどうも浮ついていて、インテリジェントエリートとして将来を期待される従兄弟を持つが故の劣等感によるところが本音だろう。

印象的なのがチャーリー・パーカーエピソードである

チャーリー・パーカーアドリブに熱を入れすぎてドラマーからシンバルを投げられたというエピソードが劇中の会話に登場するが、

主人公はそれを冷水を浴びせられた屈辱をバネに精進したと解釈するのだ。

本来ならば出鼻を挫かれたことで冷静に自分を見つめられるようになったという教訓を得るべき小話をナルシシズムによって曲解しているのである

自分対外的評価しか見えていないために独りよがり思考が歪んだ主人公家族にも恋人にも音楽院からも見放され最終的に孤立していく。

そしてそこに魔の手を差し伸べるのが悪名高いフレッチャーなのであった。

フレッチャー教授もまた音楽ことなどその実どうでもいいと思っている不遜者である

彼の指導支離滅裂学生を恐怖心で抑え込みコントロールする以外の効果はない。

彼もまた音楽家として、指導者として羨望を集めることしか眼中になく、自分が携わる音楽クオリティなど二の次なのである

映画終盤で主人公逆恨みしたフレッチャーは、実際とは異なる演目主人公に伝えて舞台上で彼の音楽生命を絶たせることを画策する。

いい演奏がしたいという気持ちが微塵でも存在するならドラマーを罠にはめて演奏会を混乱させる真似など出来るだろうか。

フレッチャーもまた自己中心的な振る舞いが祟り音楽院から追放されたわけだが、

フレッチャー孤立すればなお自分を崇拝する人間を渇望するわけである

フレッチャー主人公を罠にはめたのは恨みをぶつけるためでもあるだろうが、自分の手中に収められる無力な下僕を作り出すためもある。

何にせよなんの後ろ盾もない大学中退者で大ポカかました主人公に明るい未来は多分ないのだ。

から評価されず未来もない孤独青年からこそ、因縁があるフレッチャーなんぞにわらをも掴む思いですがって行った。

そして名誉を得ることにしか価値を置いていないからこそ、主人公フレッチャーという有名人と関わりを持つことに喜ぶのである

あの最後の笑みはい演奏ができたから笑っているのではない。

どう転んでも演目にない曲を演奏して暴走することは失態である。あれはフレッチャー自分を見捨てないであろうことに安堵しての笑いだ。

フレッチャーもまた青年がいいドラム披露たから笑みを浮かべたのではない。

彼が完璧に無力な存在に成り下がり自分支配下に置くことができるようになったことを喜んでいるだけだ。

話は日野氏の話題に戻るが、件の中学生もこの映画を見ておりスポ根ドラマだと誤解していたのかもしれない。

多分そうでなくて単にソロパート演奏中に気持ちが高まりすぎたという可能性が高いが、

何にせよあれは失敗というほかなく、演奏者として道徳として師である日野氏が叱責すべき行いだっただろう。

舞台上という表立った場所感情的な振る舞いをしてしまったことは非難されても致し方ないのかもしれない。

しかし氏の叱責そのもの否定するのは当該生徒含めイベントに参加していた生徒にもあまりよろしくないのではないかと思う。

当該生徒やイベント主催した世田谷区が氏に一定の理解を示しているのは幸いだ。

そして「セッション」という映画ジャズもとい音楽に狂酔する人々の話だと誤って紹介されることは、

子どもジャズをよく知らない人に悪影響だと思うので、なんだか見過ごすことはできないのである

2016-12-01

映画セッション」を見た感想

前に映画評論家の町山さんとジャズミュージシャン菊池さんが評価を巡って論争してたって言う「セッション」見ました。

菊池さんの批判あんまりにもクソ長かったので当時は読んでなかったと思いますけど、とにかくネットフリックスでやってたので見てみました。

なんだよ?これ?スンゲー映画じゃねーか!

ジャズ歴史だとか実際はどうだとかなんて知りません。単に映画として素晴らしい。

ともかく一個の映画としての出来はアカデミー賞クラスであることは間違いありません。

どーしてもチャーリー・パーカーみたいなジャズ巨人を生み出したいがために、あり得ないほどに厳しく指導するフレッチャー教授と、とにかくジャズドラマーとして出世したい19歳のニーマンのバトル映画です。

これ、最後の9分強以外の部分はジャズ映画とかじゃありません。二人の戦いです。とにかくどっちも強烈な意思を持ってる。

それが、この最後の九分強で全部ひっくり返されます

こんな映画なかなか見れたもんじゃないですよ。

必見だと思いますね。私最後で泣きましたもん。勝手に涙流してたw

2015-07-07

Apple Music村上春樹の勧めるジャズを聴こう

和田誠村上春樹ジャズ名鑑『ポートレート・イン・ジャズ』で取り上げられているアルバムApple Musicで探してみたところ、ほとんどのアルバムが見つかった。見つからなかったものは、アーティストページにリンクしてある。アルバム単位では見つからないものでも、アーティストページに移動すればわかる通りかなりの音源が聴ける。ジャズに限って言えばApple Music最強ではないだろうか。

  1. チェット・ベイカーCHET BAKER QUARTET』
  2. ベニー・グッドマンBENNY GOODMAN PRESENTS EDDIE SAUTER ARRANGEMENTS』
  3. チャーリー・パーカーBIRD AND DIZ
  4. ファッツ・ウォーラーHerb Geller. FIRE IN THE WEST
  5. アート・ブレイキーLES LIAISONS DANGEREUSES
  6. スタン・ゲッツAT STORYVILLE VOL.1
  7. ビリー・ホリデイ『THE GOLDEN YEARS』
  8. キャブ・キャロウェイChu Berry and His Stompy Stevedores with the Cab Calloway Orchestra. “CHU”
  9. チャールズ・ミンガスPITHECANTHROPUS ERECTUS
  10. ジャックティーガーデン『Bobby Hackett and His Jazz Band. COAST CONCERT
  11. ビルエヴァンズ『WALTZ FOR DEBBY
  12. ビックス・バイダーベックBIX BEIDERBECKE 1927-1929
  13. ジュリアン・キャノンボール・アダレイCANNONBALL ADDERLEY LIVE!』
  14. デューク・エリントン『IN A MELLOTONE
  15. エラ・フィッツジェラルドELLA AND LOUIS AGAIN VOL.2
  16. マイルズ・デイヴィス‘FOUR’ & MORE
  17. チャーリー・クリスチャンCHARLIE CHRISTIAN MEMORIAL ALBUM』
  18. エリック・ドルフィーOUT THERE
  19. カウント・ベイシーBASIE IN LONDON
  20. ジェリー・マリガンWHAT IS THERE TO SAY?
  21. ナット・キング・コールAFTER MIDNIGHT
  22. ディジー・ガレスピーAT NEWPORT
  23. デクスター・ゴードン『HOMECOMING』
  24. ルイ・アームストロングA PORTRAIT OF LOUIS ARMSTRONG 1928
  25. セロニアス・モンク5 BY MONK BY 5
  26. レスター・ヤングPRES AND TEDDY
  27. ソニー・ロリンズTHE BRIDGE
  28. ホレス・シルヴァーSONG FOR MY FATHER
  29. アニタ・オデイANITA O’DAY AT MISTER KELLY’S
  30. モダン・ジャズカルテットCONCORDE
  31. テディ・ウィルソンMR. WILSON』
  32. グレン・ミラーMUSIC MADE FAMOUS BY GLENN MILLER SILVER JUBILEE ALBUM
  33. ウェス・モンゴメリFULL HOUSE
  34. クリフォード・ブラウンSTUDY IN BROWN
  35. レイ・ブラウンBarney Kessel with Shelly Manne and Ray Brown. THE POLL WINNERS
  36. メル・トーメ¡OLÉ TORMÉ!: MEL TORMÉ GOES SOUTH OF THE BORDER WITH BILLY MAY
  37. シェリー・マン『SHELLY MANNE & HIS MEN AT THE BLACK HAWK VOL.1
  38. ジューン・クリスティ『DUET
  39. ジャンゴ・ラインハルトDJANGOLOGY
  40. オスカー・ピーターソン『NORMAN GRANZ’ JAZZ AT THE PHILHARMONIC VOL.16』
  41. オーネット・コールマン『TOWN HALL CONCERT 1962』
  42. リー・モーガンTHE SIDEWINDER
  43. ジミー・ラッシング『LITTLE JIMMY RUSHING AND THE BIG BRASS
  44. ボビー・ティモンズArt Brakey & the Jazz Messengers. A NIGHT IN TUNISIA
  45. ジーン・クルーパ『GENE KRUPA PLAYS GERRY MULLIGAN ARRANGEMENTS
  46. ハービー・ハンコックMAIDEN VOYAGE
  47. ライオネル・ハンプトンYOU BETTER KNOW IT!!!
  48. ハービー・マン『WINDOWS OPENED
  49. ホーギー・カーマイケル『V-DISC CATS PARTY / VOLUME ONE FEATURING HOAGY CARMICHAEL』
  50. トニー・ベネット『The Ralph Sharon Trio. THE TONY BENNET SONG BOOK
  51. エディー・コンドンBIXIELAND
  52. ジャッキーロイSTORYVILLE PRESENTS JACKIE AND ROY
  53. アート・ペッパーART PEPPER MEETS THE RHYTHM SECTION
  54. フランク・シナトラSWING EASY and SONGS FOR YOUNG LOVERS
  55. ギルエヴァンズ『Helen Merrill with Gil Evans Orchestra. DREAM OF YOU

2015-01-25

http://anond.hatelabo.jp/20150124234053

元増田です。

ご指摘には心から同意します。

他方で、ジャズジャズという枠組みで演奏する以上、ジャズという「呪縛からは逃れられないんですよね。もっとも、これはあらゆるジャンルにも言えることで、例えばJ-POPJ-POPの枠踏みで演奏される以上、J-POPという「呪縛からは逃れられない訳で。どれほど新しく見えても、結局のところ中身の文法自体は変化していません。だからこそ現代音楽が生まれた訳ですが、これも結局のところ文脈依存であることは否めないところですし、大衆からも受け入れられません。

そういう意味では、私はジャズに古いも新しいもないと思っています。新しいジャズ、ひいては新しい音楽、なんていうフレーズは非常に胡散臭いものと考えています

ただ、あえて言うとしたら、チャーリー・パーカー以前と以後は存在しうるのではないかと考えていますし、また、チャーリー・パーカー以上に革新的なことを行った人物はいないとも考えています

2009-11-09

バードランド

詐欺?ノン。「悪魔との契約」です。

マイルスって男はやってる事や服装はメチャクチャなんだが、アレはアレで発言が控えめな男だと思う。

何より育ちが良い。当時の黒人にしては稀な大学に通っていたボンボン。しかも田舎者だった。

ここで出会ったのが運の尽きと言うのだろう。

1から10までストリートの作法をマイルスに叩き込んだその人こそ

チャーリー・パーカー愛称バード」。

それにしても「鳥」とはデカく出たもんだ。

しかしワタシはこの「バード」が自称なのか、誰かがとって付けた物なのか...。

知らないで居るし、別にそんな事に興味は無い。

全部マイルスが自叙伝で語っている通りだったと何の疑いも無く信じている。

鳥は幾多の夜、何処までも天空を舞い上がった。

そしてある夜に、精魂尽き果てて地の底に落ちたのだと。

                      〜T.H.

 
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