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2020-06-28

阪神行きたくない田口壮サンチャゴ・ベルナベウ体験型消費

田口壮という野球選手がいる。

オリックスでは主にセンターを守って同時期所属イチロー(主にライト)と鉄壁外野陣を築き上げた後、イチローより2年遅れてFAメジャーに行き、守備や走塁で高い評価を得た。

その彼はプロ野球入団前、阪神のお膝元の関西学院大学にいたにも関わらず、ドラフト会議を前に「阪神行きたくない10ヶ条」を発表したのだがその10カ条の1つに以下のようなものがある。

【7.阪神ファンマナーが悪すぎる。甲子園球場野球観戦をしたことは何度もあるが、野球を見に来ているというよりも、騒ぎたいだけのバカの集まりのようにしか見えない。】

阪神ファンとして、この阪神ファン像がそこまで間違っているとは思わない。特に田口ドラフトにかけられた1990年頃はそうだっただろう。

サンチャゴ・ベルナベウというと現在レアル・マドリード本拠地スタジアムの方を思い浮かべるかもしれないが、このスタジアムは元々はチャマティンという名前で(ちなみにマドリードチャマティ地区にあった)、

レアル・マドリード黄金期を築いたサンチャゴ・ベルナベウ会長に因んで後に改名された。それはともかくとして。

そのサンチャゴ・ベルナベウ会長サッカーテレビで放映することについて「50年後もフットボールプレーされているだろう。皆がテレビの前にいて、誰も観客のいないスタジアムで」と述べた。

この発言は半分だけ正解だった。現在でも(懲罰コロナの影響で無観客試合になっていなければ)、レアル・マドリードホームゲームにはたくさん観客が入っている。

ただし一方で、レアル・マドリードの入場料収入は1億4480万ユーロ(2018-19シーズン)なのに対し放映権収入は2億5790万ユーロと倍ちかい差になっている。

レアル・マドリードに限らず欧州サッカークラブはどこでも同様の状況であり、「TV放映権料に支配される欧州サッカー」と言われる状況になっている。

体験型消費」という概念がある。ファンミュージシャンライブに行ったりスポーツスタジアムへ見に行ったりするのは、音楽を聞いたりスポーツを見たりすることそのものではなく、

『皆で応援したという体験』『皆でトラブルを見たという体験』のためにお金を使っているのだという考え方だ。

実際、テレビによって「音楽を聞く」「スポーツを見る」こと自体は容易になり、インターネットさらにその敷居を下げた。

それでも熱心なファンミュージシャンライブに行き、スポーツスタジアムに見に行く理由としてこの「体験型消費」というのは有力な考え方になる。

だがその理屈で言うならば、「試合を見ること以上に、『阪神選手ダメプレーをして皆でヤジを飛ばした』体験のために阪神ファン試合を見に来ている」というのは

しろテレビ時代インターネット時代スタジアムのあり方として正しかったのだろうか? そこは田口にもサンチャゴ・ベルナベウにも増田にもわからない。

……と書こうと思ってたのがしばらくコロナで吹っ飛んでいた。ようやく書ける状況になってきた。

 
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