はてなキーワード: ギャップ萌えとは
強くてかっこいい女キャラが好きなのだが、そういうキャラには「天然」「メシマズ」などのポンコツ属性がつきがちな気がする。
たぶんギャップ萌え狙いなんだろうけど、個人的には変なポンコツ属性のない、できれば普通に賢いタイプのキャラに出会いたいんだよ
参考までに好きなキャラ
プリキュアとかによくいる元気で明るい系よりは、クールでちょっと影のあるタイプが好きです
まだ2話までしか見てないけど。
ブラックとシャドームーン、二人とも子供時代に改造されたことになってるのか……かわいそうに。
シャドームーン幼少時代役の子の二重あごのぽっちゃりぶりがかわいい(気の毒なシーンなのにそんなどうでもいい所に着目しててごめんね)
ルー大柴を久しぶりに見たが、ルー大柴だってエンディング見るまで気づかなかった。
日本のグレタちゃんみたいなあからさまなキャラってどうなの。ちなみに仮面ライダーとは関係ない話だが、自分はプロパガンダのために子供を矢面に立たしてワッショイすること自体を好かない(のでグレタちゃんのことも支持してない)
日本のグレタちゃんとスズメ系男子の住んでる界隈って実際にある街なの? それともセット? なんか『攻殻機動隊』の九龍城っぽい背景を思い出すけど、今となってはそういうネタは使い古されてしまい、駄々漏れる意識の高さと相まって若干痛々しい感じがするのだが……。
シャドームーンの人が鎖で繋がれてる場面を見て、私の脳内のハンジ・ゾエさん(CV朴璐美さん)が「エェェェルrrrrェェェェェン!!」って叫んだ。なにこのエレンみ。
日本のグレタちゃんの意識の高さがしんどい。この黒歴史の最中を歩いている感じ。
ホームレスっぽい人の借金踏み倒しに怒った光太郎さんがホームレスっぽい人に容赦ない暴行を加えて金をもぎ取るシーン、意識高ぇーと思った。お札のシワシワさ加減が特に。
ドヤ街っぽい所にある懐かしの煙草屋のような窓口の所でスパイ映画よろしく闇の仕事の斡旋が行われているところが、実に意識高い。そこのおばさんを演じてる人のしゃべり方が綺麗なのはちょっと気になった。
ホームレスをボコす光太郎さんまではギリ受け入れられる感じだったが、金のために意識高い女子中学生日本のグレタちゃんの暗殺を容易く請け負う光太郎さんというのは、ちょっと許容範囲を超えちゃったな。
シャドームーンの幽閉された場所の看守のような人が栄養ゼリーの残りをチューチューするというアクションを敢えて入れるところが意識高くてよかった。
力に目覚めて手枷を引きちぎり自由になったシャドームーンがふと上を見上げると、そこにはコンクリートによって四角く切り取られた青空があったのが意識高かった。ていうか屋根なかったんかい。
長らく幽閉されて見た目が仙人か尊師みたいになってしまった男が、汚い洗面台の前で身繕いを行い、実は案外年若い男好きのするタイプのイケメンであったことが判明するという過程を丁寧に描写するのが意識高い。特に塗りたくったシェービングクリームは水で流さずにグイッと手で拭うだけ、肌荒れなどに負けない俺様の意識高さたるや、気高くてよい。
ところでこの手の男好きのする顔面の男をイケメンと思ったことが私はあまりなかったのだが、最近は歳のせいでどうでもよ、もとい、許容範、もとい、守備範囲が広がったのかああイケメンですなと思えるようになった。いい傾向だ、たぶん。
埃の溜まった床から拾い上げた小さな四角い箱が懐かしのオレンジガムの箱でそこから回想シーン入るのが意識高い。
どう見ても猥褻画以外の何物でもない落書きを、猥褻かアートか女に判定させてアートだと言わせるのが意識高い。
70年代って私はよく知らないので、この時代の男の服装を見ると「木刀の竜だ!」って感想しか出てこない自分の見識の無さを反省したりなど。
反怪人の団体があからさま在○会でふふっとなった。そんな集団に日本のグレタちゃんを立ち向かわせるのが残念な意識の高さ。
仮面ライダーブラックさんが蜘蛛怪人の内臓を引摺り出し頭をちぎり取るシーンは実に意識が高い!! こんなグロいこと実写では滅多に出来るもんじゃないですな、うん。
そして暗殺するはずがうっかり救出してしまった体になるのが意識高いなと思った。
光太郎さんの一切の無駄口の叩かなさがまた意識とても高い。しかし当たり前だがいざ口を開くと名探偵ピカチュウの声が出るというギャップ萌えやよし。
最近の俳優さんってあまりそうは見えなくても結構体を鍛えていてすごいなって思う。あのスーツの下にこんな筋肉隠してるなんてすごいぜシロさん。急に『きのう何食べた』の話になっちゃってごめんやでー。
西島さんを見るとカッコいいと思う前に内村光良に似ている気がしてしまう。
口だけ威勢がいい感じの日本のグレタちゃんが意外と応急処置力と生活力を持っている設定なのが意識高い。別に大したものは作れませんけどーって感じで黄身がレアレアのレアな目玉焼きを作る器用さが非常に意識高い。
朝ごはん中に揉めてせっかくのご飯が無駄になるところが意識高い。
完全に絆されて日本のグレタちゃんをご両親との待ち合わせ場所まで連れていってあげる光太郎さん……ただのドクズじゃなくてよかった……というところが意識高い。
お花の怪人がいかにも頭がパーな感じで、難しいミッションを受けて成功させたらゴルゴムの女幹部のポジションが欲しいって言ったら、女幹部がキャットファイトを始めるかと思えば始めず、むしろ「いいよ」って若干百合ほのめかすところが意識高い。
スズメ系男子のスズメ化した頭がお花怪人のハイヒールで踏みしだかれて凹み、目玉が半ば飛び出しているところが非常に意識高い。こんな残酷な表現は意識がとても高くないと成し得ませんよね!
スズメ系男子、けっこう気に入ってるキャラだけど復活しない方が個人的にはよかったな。
お花怪人の腹をシャドームーンが咬み千切ってしまうシーンは意識が高かった。傷口から内臓の出ているところを実写のしかも仮面ライダーでするなんて、意識が高くないと出来ない所業だ!
あー、なんか書き疲れちゃったな。もっと沢山意識高いなと思うシーンはあったんだけど。なんかいつまで経ってもルー大柴が「藪からスティックに」って言ってくれないし、もう眠くなって来ちゃったから私は寝るね、お休み~。
あ、ついでにYouTubeで期間限定公開されている『仮面ライダーBLACK』も観たんだけど、光太郎が改造されるシーンは観る人にある種の癖(ヘキ)を植え付けるやつだね……私は幼稚園時代に癖、植え付けられ済みだよ……。
そんなもんは「ギャルも人間なんだから、オタクだろうがなんだろうが人間に優しい人もいればそうでない人もいる」で終わりなんだよ。
まずねぇ、現状を理解するためには、現代の若い人たちの間では「陽キャ」が悪口として機能しているという現象を理解する必要がある。
「美味しいヤミー」があまり良くない形でバズったのも記憶に新しいが、現代において「陽キャ」という言葉には「バカっぽい」「無神経そう」といったネガティブな印象を持つ人が多い。
「そういう意味で使う人が多い」というよりも、「無意識のうちに、そういう印象が付きまとっている」という感じ。
今の若い人を見ていると「陽キャ」って言われたくない人が本当に多いんだよね。たとえ褒め言葉だとしても。
まずこのような現実を知っておかなければ、「オタクに優しいギャル」というミームの立ち位置を理解することは出来ない。
ここで、「ギャル」というのは、「陽キャ女子」とニアリーイコールなわけ。
「オタクに優しいギャル」というのが「捨て犬に優しい不良」と同じ構造のギャップ萌えであることは明らかだが、では「ギャルは普通、オタクに優しくない」というを偏見はどこから来るのか?
多少誇張して言えば、「ギャルというのは性格が悪いから、スクールカースト下位に優しいわけがない」から。
そういうあまりよろしくない偏見を下地にしたギャップ萌えなわけ。
まあ、若い連中が「オタクに優しいギャルもいるもん!」とか言ってキャッキャしてる分には「若気の至り」として大目に見ることはできても、そもそも初めに述べたような「陽キャ」の立ち位置からして理解してないジジババどもが「オタクに優しいギャルなんているわけない!オタクの妄想!」とか言い出すのはもう擁護不可能だろ。老害はとっととフェードアウトしてくれ。
まして「オタクを嫌うギャル」を書けとか言うバカ、「ギャル」に対する偏見をエスカレートさせてるだけの差別主義者なんだよね。おまえらはもう喋るな。
ヒロアカのかっちゃんが人気ある理由を女オタクが熱く語ってくれてて
あのいじめっ子ヤンキーが女子にはこんな魅力的に見えてんのか…って味方の違いにちょっと感動した
・ビジュアル含めてキャラデザが圧倒的に良い。ヒーローコスチュームが特にかっこいい
・必殺技がかっこいい
・ヤンキー成分(メインターゲットの男児にとっては憧れ、女の子から見たら一見オラついた少女漫画的なキャラだから、もっと歳上の読者から見たら生意気なところすら可愛く見えるのかも)
・幼少期から天才なのに努力を惜しまないところ。またそれを見せないところ。
・筋肉(胸筋)が素晴らしい
・初期の頃にはデクに辛く当たるが、戦闘訓練で自分の負けを認めた、
その時の台詞が多くの人に響いた
・泣き顔
・傍若無人に見えて、きちんと周りが見えていて、人一倍自分と葛藤しているところ。繊細なギャップ。
・メンタル的な挫折というか、追い込まれる場面がたくさんあるので、応援したくなる
・恐らく作中一でブレない男。彼なりの理想が確立されており、なおかつオールマイトに憧れており、それを超えたいと公言できるハートの強さ。絶対に闇落ちしないという安心感がある
・料理上手。
・ドラムが得意。
・魚の食べ方が綺麗。
・なんやかんやでデクの実力やヒーロー性を認めてるところ。最近ではお互いに良いライバル。
・切島に勉強を教えたり、さりげなく鼓舞したり、気まずい轟家に対して正論を吐いて場を和ませるなど、所々で気遣いや優しさが見えるところ。
まぁライバルキャラで活躍シーンも多いし、彼自身ギャップ萌えの宝庫なんで、人気が出ない方がおかしいと思います。人気投票も歴代ジャンプキャラの中でもトップクラスの圧倒的1位を誇るキャラなのが爆豪くんです。
・信念が強い
・個性がかっこいい
・粗暴に見えて繊細なメンタル
・容易に懐柔されない頑固さ
・相応に学生らしい幼稚さと、不相応に背伸びをしようとする子供らしさ
・主人公への幼少時代からの嫉妬と羨望、そしてそれに対する反骨精神
これらが人気になった要因かと。
性格は作中で言われている通り「クソを下水煮で煮込んだよう」ですが、その性格の根幹となる部分が魅力的に写るからこその人気と思われます。
オタクの人は、自分を偽っているようで心外かもしれませんが、婚活を成功させたいなら書いてはいけません。
さまざまな婚活コンテンツに上がっているプロフィールを見ると、最近は自分のオタク属性をアピールする人が多くなりました。結婚相談所の仲人にも、「オタクを出して」と指導するところがあります。その結果、マッチング率が高まるかというと、そんなにうまくはいきません。
むしろ、オタク属性をアピールすることで、ご縁がなくなっているケースのほうが多いように思えます。なぜなのでしょうか?
そもそもオタク趣味というのは、「品のないもの」だと私は考えています。初対面の人に話すべきことではありません。堂々と自慢げに話す話題ではないのです。
クールジャパンなどと取り沙汰されて勘違いしてしまっているオタクがいますが、いまだオタク趣味(特にアニオタ)というのは、一般の人にとっては、変態的で、ロリコンで、病的な異常性を感じるもの、品のないものなのです。
アメリカのCNNの記者は、AKB48を念頭に秋元(あきもと)康(やすし)氏に「少女への性的搾取に関与しているのか」と追及したことがありますし、国連の一部組織では日本の漫画の性的表現を非難したりもしています。欧米などでは、日本のイラストや漫画の一部は「児童ポルノ」と考えられ、過激なものは所持するだけで逮捕されることさえあります。
オタク趣味をさらけ出すことは、自分が下品だと表明しているようなものです。これが、オタクの婚活がうまくいかない場合の原因の一つです。
写真=iStock.com/Sensay
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Sensay
■婚活に失敗しがちなワケ
オタ女性は、オタク趣味を「品のない趣味」と認識しており、職場などではオタクを隠す傾向にあります。よく「擬態する」などと言いますが、この人は信用できる、オタク仲間だと認めた人に限り、オタクを出していくのです。
一方、オタ男性は「オタクの俺をありのままに認めてくれ!」と言わんばかりに承認欲求が強いため、誰かれかまわずオタクをさらけ出す傾向にあります。
すると、何が起きるかというと、いくらオタク男性がオタク属性をアピールしたところで、相手がオタク女性でも一般女性でも、ただただドン引きする、という結果になります。女性からしたら、初対面でコートをバッと開いて恥部を見せつけてくる変質者と同じです。女性は、変質者とのオタク話なんて望んでいません。
つまり、プロフィールは「どんな異性にもウケるように書く」のが正解です。そのためには、むしろ絶対にオタクだとバレないよう擬態する必要があります。普通の人を装うのです。あなたが婚活でアピールすべきなのは、オタク属性ではなく、あなたの人間性や性格、オタク以外のスペックであることを忘れないでください。
「この人ならお付き合いできそう」「この人なら一緒にいてもいい」「この人なら私をわかってくれそう」と、相手に「この人なら」と確信を持ってもらって、人間関係の基礎を築いていくことが先決です。人間関係の基礎ができれば、その後にオタクをカミングアウトしても、相手は認めてくれるでしょう。
昨今は芸能人の中にも、オタクであることを公言する人が増えています。それを見て、「オタクは世間に受け入れられている」と思うのは大いなる勘違いです。
芸能人たちは、すでに「万人から称賛される芸」を持っている人たちです。その人たちはオタク属性をさらけ出すことで、「芸の幅」を広げ、仕事を増やしています。
あんなにキレイな人(かっこいい人)がアニオタだったなんて! と「ギャップ萌え」効果もあり、ますます人気が高まります。
一方、ただの普通のおっさんがオタク属性をさらけ出しても、なんらギャップはありません。だから、誰も萌えません。芸もないから、芸の肥やしにもなりません。普通の人が、オタクであることをアピールしても、メリットは一切ないのです。
婚活の現場で、人間関係の基礎ができるまでは、オタクであることを封印しましょう。
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横井 睦智(よこい・むつとも)
1971年、岐阜県生まれ。オタク専門婚活戦略コンサルタント。幼少の頃からアニメや漫画に興味をもち、学生時代にはオタクといじめられ、社会人となる。友達の紹介から婚活パーティーやコンパに参加するもうまくいかず、数々の結婚相談所に相談に行くも、強引な営業に嫌気がさす。そこで、自ら女性との会話や接し方を研究。努力の甲斐あり、2000年に結婚。2012年、日本で初めてオタク・腐女子に特化した専門の結婚相談所ミューコネクトを立ち上げる。著書に『オタク婚活はじめます』(すばる舎)、『ガチオタが1年で結婚できたわけ』(デザインエッグ社)がある。
すごく何も事件が起こらない日常系BLと、やたら評判のいい日常系BLを読んだ。ストーリーをどったんばったんさせないで描く漫画家は技量が高いというから期待しつつ、コケていた場合のがっかり感が凄そうなので、びくびくしながら購入ボタンをぽちった。
サラリーマンの野間は、家が職場から遠い事と最近恋人にフラれた事を十年来の友人・相良に愚痴った。そして冗談で相良にルームシェアを持ちかけたところ、あっさり承諾されておののく。
ルームシェアは野間が新しい彼氏を見つけるまでという期限つき。だが、面倒臭がりな野間の彼氏探しは捗らず、しかも相良との暮らしは心地よく、ずるずるだらだらと共同生活は延長されてゆくのだった。
ところが、そんな野間に相良はいっそルームシェアを同棲に切り替えるかと提案してくる。つまり付き合っちゃおうということ。約十年の付き合いの中、最初期から互いにゲイであることをカミングアウトはしていたものの、そういう意味での好意を持っている素振りを全く見せなかった相良が、同棲した途端に容易く恋人モードを出してきたので、野間は困惑してしまうのだった。
まず、突飛な事件が何一つ起きない事に驚いた。何か特別なアビリティがある訳でもないごく普通の大人の日常と恋愛物語。いやこれ恋愛っていうのかな? それくらい恋愛感情の盛り上りもない。でも、現実にはこう、お互いに相手を熱烈に好きな訳ではないが、なんか気が合うし歳も歳だし結婚しちゃう? みたいな感じで結婚する人って、たまにいるよね……。このお話は舞台が現代日本でありつつ渋谷区ではないのか、結婚というかパートナーシップ宣誓書を出すまでには至らないけれど、事実上の結婚生活(付き合いが長すぎるせいで既に熟年ふうふの貫禄がある)のような漫画となっている。
強いて特異な点を挙げるならば、カプの片方(受け)が極度のものぐさ太郎であるにも関わらず、家事が片方に押し付けられはしないということだろうか。そんな関係性はある意味理想だ。たいてい『おっさんずラブ』みたいに、いつの間にか攻めが家事を一手に引き受けて地味なスパダリ化してしまうのが、最近のBLあるあるだと思うのだが(偏見)。
すごく何も事件が起こらないのだが、主人公・野間の心情のわかりみが深い。とても仲が良すぎて「親友」と言うのも恥ずかしいくらいの相手が恋人の前でどう振る舞うのかなんて、出来る事なら知りたくないし見たくない……それな! 付き合ったからっていきなり恋人っぽい事しなくてもよくない?……それな! いわゆる「ぬいペニ」問題にかすりそうでかすらないくらいの所で野間が悶々とするところが、読んでいてたのしかった。
一方、付き合った途端に恋人モード出して野間にべたべたくっつこうとする相良というのも、野間視点では急にどうした!? と思えるんだろうけど、でもまあ「恋人」という言葉の枠に囚われてそれっぽい事をしてみたくなってしまうのは、にんげんだものそういう事もあるさって感じで解らなくもない。ストーリーの終盤辺りで相良の内心が明らかになるんだけど、やっぱり別に前々から野間に対してめちゃめちゃ恋患っていたという訳ではなかった、というのがリアルっぽくてよかった。
濡れ場もまためちゃめちゃ地味。恋人になるかならないかの決定打が欲しいというので、付き合う前に致すという慎重さが大人の恋愛物語っぽくていい。濡れ場2回目の翌朝「寝坊しない」って最中に言ってた方が寝坊して朝ごはんがやや雑になり、平日の夜は致さないルール決めをする所がほほえましい&もう若いとは言えない大人のくたびれ感があって趣き深い。ちなみに、濡れ場にアクロバットな事をしないで雑談とかするシチュエーションが私は好き。
男女の恋愛でもあり得そうな話だけど、男女カプだと周りがけじめを着けろだのその人でいいの? だのと口を挟んできがちで、二人の間だけで方向性が決まるという事にリアリティーがないかもしれない。そこを、男同士のカプだからパッと見ただの友達同士で、他人の下世話な好奇心には引っ掛からない関係性で描くというのは上手いなと思った。まあでも、もしも漫画の下手な人が描いたら目も当てられない作品になっただろう。なので、ジャンルとか問わずシンプルに面白い漫画を読みたい人にもおすすめの作品だと思う。
友達関係から恋人同士にシフトチェンジすることに苦労するBLというと『リカー&シガレット』(座裏屋蘭丸)もある。
大学院生の遣斗は、安さ最優先でガス栓の壊れた物件に引っ越しして凍死しかけた所を、隣人の壮志に助けられ、しかも朝ごはんまでご馳走になった。
壮志の手料理にがっつりと胃袋を掴まれてしまった遣斗は、それ以来ずっと壮志にご飯を作ってもらっており、気付けば丸一年も暮らしていた。
何故かほとんど喋れない寡黙な壮志は筋金入りのメタラー。遣斗はつい壮志の気を引こうとして壮志の「遠征」に着いていってしまう。メタルのライブを楽しんだ二人だったが、酔い潰れてしまった壮志に対して、遣斗は恋心を自覚。だが遣斗は壮志にまだ自分がゲイだということをカミングアウトしていなかった。壮志はおそらくストレートであるが、性的指向がどうとか以前にほとんど口が利けないので、遣斗には壮志の意思の確かめ様がない。
翌朝、壮志が目覚めると遣斗は既にホテルを出た後で、以来音信が途絶えてしまい……。
表紙絵に惹かれて購入。半袖で過ごせるほど暖かくしたお部屋で炬燵にあたりながら朝ごはんを食べている二人の図。背景にはメタラーの極まった感じの本棚兼CD・DVDラック。画面右側のメタラー・壮志さんの傍らには編み物道具。青みがかった日差しが雪の積もった朝の光って感じで、室内の暖かさを引き立てる。
メタルと雪国の日常の融合したイラストというのは、メタルの本場が北欧であるという事を知っている人にはなるほどなーと思われるらしいが、全然知らない私には奇跡の融合・ギャップ萌えに見えた。
この漫画もまた、事件という事件は冒頭で遣斗が凍死しかけたのを壮志が助けた事と、後に遣斗が別に起こさなくてもいいような最低な別れ話を引き起こすくらいしか起きない。前述の『ジョーク・スタート・ルームメイト』の感想の中で、私は男同士の関係性には他人の横槍が入り難いというような事を書いたけれども、この『となりのメタラーさん』は遣斗の友人もまたゲイなので、恋愛相談で遣斗が〆られる展開あり。
メタラーさんこと壮志は明らかに吃音症か緘黙か何かを患っているが、彼の抱えた困難は生まれ持った何かというだけで病名はつけられていない。へたに病名を着けてしまうことで同じ病気を持った人への偏見を植付けてしまわないような配慮なのか、読者が病名で検索して知った風にならないようにする為なのだろうか。まあとにかく、病名のないことで壮志というキャラを見る時に変なバイアスがかからないのでいいなと私は思った。
ところが、病名を明記していない事でそれを「病気」だと思わずに、壮志の性格を「ムカつく」といって非難したレビュアーもいたりするので、何でも物事は良し悪しなのかなあ。それくらい読み取れよとも思うけど。表現って難しいな。
壮志の「自分の思いを言葉にするのが難しい」という性質は治るようなものではないらしく、しかし家族と職場の人間関係には恵まれており、過去には辛い事もあり、今でも世間に出れば嫌な思いをする事が多々あるということが描かれている。
彼の身近な人々は、言葉の出ない事にイラついたり急かしたりはしない。しかし彼のような人に対しての最適な関わり方を知っているというわけでもないようだ。(例えば壮志の職場の店長は言葉に詰まる壮志を、自分自身が焦りながら落ち着かせようとしている→壮志は余計に焦ってしまう)
だが、遣斗だけが壮志の言葉を「待つ」というのをさりげなく、だが明確に態度で示した。それは遣斗が幼児教育を研究する大学院生であり、実際にバイトという形で保育に携わっている人だからである。
そういう、文章によらない漫画描写が繊細な作品。人の言葉に当意即妙の返しは出来ない壮志に合わせるかのように、ストーリーと恋愛はゆっくり進む。舞台は雪国でもっぱら季節は冬なんだけどハートウォーミングな話だった。
そしてこれ、商業BLレビューサイトではかなり評価が高い作品。実際良いと私は思うけど、他のレビュワーの「泣いた」っていうのは言い過ぎかな。私的にはほっこりするって感じ。