はてなキーワード: エレンタールとは
前回の記事
https://anond.hatelabo.jp/20180717173436
未読の方は、↑これ読んでもらったほうがいいと思います。
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おかげさまで、お仕事が見つかりました。増田の皆さん、相談にのってくれた皆さん、ありがとう(まだ契約書を送ってもらっていないし、サインもしていないけどね)。
まずは、猶予(延滞金がかからない)ではなく、未納扱い(延滞金がかかる)で督促状が届いた年金を納めるところから始めたいです(事情を説明したんだけど、一年分しか猶予扱いにならなかった)。
その次に、母のためにメガネを買ってあげたいです。二年前にコンタクトレンズをなくして、それ以来ずっと裸眼で生活しているんですよね。もう歳だし、今更視力もおちないと思うからメガネでもいいんじゃないかな?
それと、やらないといっていたブログを開設しました。URL:https://kuron.hateblo.jp(そのIDはやめたほうがいいといわれたので、IDごとURLも変えました。紛らわしくてすみません) 月一更新が目標です。(次回更新が「とんこ」報告にならないことを願ってます。)
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現在は諸々の事情からHTMLとCSSについて勉強中。どの書籍を購入すればいいのかわからなくて、とりあえずpaizaを使っていたんだけど、量も少ないし途中から有料だし悩んでいました。フォロワーのかたからプロゲートを勧められたので、そっちをやってみようと思います。
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以下、今までにあった質問への返信です。量が多いので、誠に勝手ながら質問だけ抜き出して返信します。すみません。
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Q.よく運転免許をとれたね?
A.運がよかったんです。
クローン病だと確定診断される少し前で、痔瘻の膿を排膿してもらった直後でした。狭窄による痛みが酷くて、腸の蠕動運動のたびにお腹は鳴るし痛いしで大変でしたが、一日一食にして時間帯をコントロールすればなんとかなった時期でもあります。
当時は就活も就職も全部諦めていて、学校を卒業後は親父の仕事を手伝うつもりでした。そのためには運転免許がどうしても必要で、必死になって一日最長2~3時間ドライビングスクールに通いました。腹痛で途中退席したせいで教習をこなせなくなったときには、スケジュール組み直してくれとスタッフさんに泣きつきましたね。マジでヘビーなクレーマーだったと思います。反省してます。足向けて眠れません。
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A.クローン病の場合、発症するだけでは受給資格を満たせないです。
慢性的な痔瘻(痔のせいで膿が溜まる)が癌化して肛門や直腸を取ってストーマ(人工肛門)にしたり、小腸を切除したせいで栄養を吸収するのが難しくなって、鼻からチューブを入れて胃に直接エレンタール (経腸栄養剤) などを落とすようになったり、それすら無理になって注射針を刺して点滴を落とすようになるとやっと障害者扱い。ここでやっと障害者手帳がもらえます。
僕の場合、クローン病を患っているけどストーマ(人工肛門)ではないし、食事をとることもできます。というか、エレンタール(経腸栄養剤)を飲むと浸透圧の関係で絶対に下痢になってしまい痔瘻が悪化するので、胃がもたれようが下痢になろうが、無理して食べています(だから、痔瘻が悪化して身動きとれない状況になると、体重減少の速度が凄まじいです。3~4キロは簡単に落ちる)。主治医もQOL(生活の質)を考えたら食べられるほうがいいだろうって方針で、食べることを勧めています。正直な所、仕事が見つからないことと、食事をとれることを天秤にかけた場合、QOLは上がっているのか下がっているのか怪しいところです。QOLと就職は別問題だから関知しないってのが主治医の方針なので、こればっかりはしょうがないです。
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Q.鼻チューブ(鼻からチューブを差し込み、 睡眠時に ポンプを使って一滴ずつゆっくりと胃へエレンタールを落とす方法)やってるなら、障害者手帳いけるやろ。
A.マジで……?(´・ω・`) 今度通院したときに聞いてみます。
僕のお世話になってる病院ってIBD(クローン病のほか炎症性腸疾患をまとめた総称)の専門医はいるけど、サポート適当なんだよね。クローン病の治療では初手術となるシートン法のときとか、特定疾患(現:指定難病)の受給者証の申請を教えてもらわなかったので、実費で払ってましたから……その後事務のかたが高額の支払いを疑問に思い調べてくれたおかげで助かりましたが、遡って返還請求できるのは三ヶ月(たぶん)だったので、手術費は無理で経済的にきつかった思い出があります。(これはネットでみた経験談なんだけど、特定疾患(現在は指定難病)の受給者証について知らないまま、医療費の助成を受けずに借金までして払っていた人がいるみたいですね。確定診断されたら自動的に申請されるような仕組みが求められます。)
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A.安心して。医者はコンプラ守るし、これを書いているのは25歳中卒無職職歴なしのクローン病患者だよ。
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Q.生活保護もらわないの?
A.父は有限会社の社長で(従業員なんていないけど)、収入もあるため生活保護は受給できません。
借金の返済に追われてクビが回らなくなって自宅を差し押さえられて競売にかけられたし車も手放したけど、収入はあるんです、生活苦だけど。ちなみに、大きな仕事もこないのに有限会社なのは、得意先から「社長さん」っていわれたいからね、これ公然の秘密。
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Q.自己破産しないの?
A.親父の実家の土地の名義が、どういうわけか婿入りした親父の名義になっていて嫌がっている。
国に土地を取られたくないんだとか。親族の名義に変える方法もあるけどお金ないし、父方の叔母の介護を巡ってご兄弟の間で喧嘩をしたから、頼れる人がいないみたい。
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Q.職業訓練うけたら?
A.受けたいんだけど、体調的に通えない。
慢性的な下痢のせいでトイレに行きたくなったら我慢できないし、痔瘻が定期的に悪化する。一度悪化すると排膿して落ち着くまでイスに座れないから、2~3ヶ月講習を受けに通うのは現実的じゃないんよ。これは冗談抜きで、通信制の職業訓練の創設を所望する。
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A.検討したけど、できなくなった
僕だけ一人暮らしをして生活保護を受給するか検討したこともあったんですが、当時は手術前でとんでもなく体調がわるく、母親から身の回りの世話が必要だろうからやめとけば、といわれてやめました。その後共働きの両親が多忙になり(まさしく貧乏暇なし)、物件探しをできなくなったのも理由の一つです。
どういう状況だったかは、今度ブログに書く病気遍歴を交えた時系列を見てもらえば、察してもらえると思う。(もともとは書くつもりなかったんだけど、クローン病患者の症状は十人十色で差がありすぎるので、ネットで見れる経験談は多いほうがいいって話になった。)
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最後になりますが、一部誤解があったようなので訂正させてください。僕は生活保護や生活保護受給者に対して反発していません。
正社員になれないのもわかってる。
保険とかもろもろややこしいものもいらないから、お金を稼ぎたいです。
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僕のスペック
・中卒(正確には高校中退)
・年齢20代
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中学生のころにクローン病という病気を発症。当時は過敏性腸症候群だと診断された。
その後腹痛で通学できなくなり、不登校状態で卒業。通信制の高校に進学したが三年で卒業できないとわかった頃、クローン病だと診断されて退学した。
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クローン病ってなに?って人向けに説明すると、粘膜に炎症が起きる病気。原因がわからないので、完治はできない。症状をコントロールするのが目標。
僕の場合症状がでてから診断されるまで間があったので治療が遅れた。クローン病だとわかったときには小腸や大腸で炎症がおきていて、狭窄ができていた。
腸管内で繰り返し炎症がおきて、傷口にできるかさぶたが積み重なって狭くなったといえばイメージしやすいかもしれない。
炎症を抑えるために免疫抑制剤を使いながら様子を見てたんだけど、狭窄の痛みが酷かったので腹腔鏡手術で切除した。
手術のおかげで狭窄の痛みはなくなったけど、これが原因で現在は慢性的な下痢に苦しんでる。
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慢性的な下痢になると、痔になる。酒飲みのおっさんみたいだが、笑えない。酒飲みは酒を絶てば治るが、僕の場合食生活ではなく腸のせいだから治らない。
痔が慢性化すると、膿んで痔瘻になる。こうなると発熱するし、痛くて座れなくなる。肛門周囲に膿が溜まって、水ぶくれができて、その後自壊(破裂)して中身が垂れてくる。
痔瘻の手術もした。シートン法といって、膿んだ部分をくり抜いて、ストローみたいなチューブをぶっ刺すんだ。
こうするとチューブが邪魔でくり抜いた部分がいつまでたっても埋まらない。その間ずっと膿が出てくるわけだ。
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毎日の排泄が辛い。トイレにいくたび痔瘻が腫れる。トイレにいって、横になって、なにやってるんだろうと思う。
トイレにいく回数がふえるだけで、横になる時間が増える。これじゃ予定も入れられない。
「治してからにしてください」
いや、治したいよ。だけど、治せんのよ(´・ω・`)
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無理して両親のつてで土木建築の現場を紹介してもらい、バイトをしたこともある。
だけど、現場のトイレは使えないからコンビニまで行かなきゃいけないし、下痢プラス痔瘻のコンボで漏らしてしまった(文字通り)。
それ以前に、免疫抑制剤のせいで道具を握れば突発性じん麻疹が出てしまう。
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どうしようもないが、悲しいし、悔しい。
クローン病の患者の会に出席したことがある。職業について語る場面で、普通に「生活保護です」と喋っている人たちがいた。
いずれ僕もそうなるんだろう、とは感じてる。だけど、今は働きたい。20代で諦めたくない。
だけど、手伝ってくれる人なんて周囲にいないし、相談相手もいない。金もない、仕事探しに使える資格もない。学校通ってないから友達もいないし、ネット上の友達っぽい人もいない。ヒモになれるイケメンでもない(というか、ブスだ)。体力もないし、すぐじん麻疹でるし、かゆみから貧乏ゆすりがとまらないどうしようもない人間だけど、それでも諦めるのは辛いんだ。
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両親には今まで数多くの迷惑をかけてしまった。顔を見ただけで疲労困憊しているのがわかる。申し訳なく思う。
だからこそ、経済的に自立、もしくは家計を手助けするぐらいのことをしたい。
だけどネットの求人を探しても、中卒の病気持ちを雇ってくれるところはない。学歴不問のラブホの厨房のような仕事でも、スケジュールに穴を空けられると困るし、勤務中にトイレに行くのは困ると言われてしまった。
狭い知見しか持ち合わせていないから、これ以上僕一人でできることはない。
雇ってくれる経済力のある人は自殺者1人減らすと思って声をかけてほしい。雇用者じゃない人も、こういう仕事ならいけるんじゃね?と思ったら書き込んでほしい。
今現在夢も希望もないが、ここに書き込めばなにか見つかるかもしれないと思った次第。できるだけ返信はするので、よろしく。
Twitter https://twitter.com/kuron_hatena
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まず高校を卒業したら?と考える人がいるかもしれないけど、親父が借金抱えていて経済的な余裕がないんです。学歴のせいで中卒OKなバイト探すだけでも苦労する有様なので、将来的には高校を卒業したいと思っています。だけど、まずはお金です。そういうこともあって、この日記を書きました。
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追記2
クローン病患者なので、特定疾患による医療費の助成は受けていますが、障害者ではありません。だから、障害者雇用枠で就職することは出来ません。
障害者と健常者の間でセーフティーネットからこぼれ落ちた男の話として読んでもらえれば理解しやすいかと思います。
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追記3
>>住み込みや単身赴任でもいいのだろうか。通院があるから難しい? 希望勤務地とかそのあたりの条件が意外とポイントじゃない? 引っ越しも可なら、意識高い系の農業法人とかなら宣伝も兼ねてワンチャンないかな?
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二ヶ月に一度通院して、ヒュミラをもらうサイクルを繰り返しています。
二ヶ月に一度なのは、特定疾患の助成の度合いが「高額かつ長期であるか」で決まるからです。都道府県によって違うみたいですが、僕の県では高額の支払いが年6回以上あって、世帯収入が低収入の場合、月の支払い上限額は5000円になります。ヒュミラ二ヶ月分で30万円ほどかかっているので、一割負担でも三万円。かなりデカいです。
なので、二ヶ月に一度クローン病(IBDでもいい)に詳しい先生がいる病院に通院ができて(高額かつ長期のための実績づくり)、ヒュミラが受け取れて、医療費の助成が受けられる立地なら、どこでもいいです。
もちろん農業もばっちこいです。ただし、ヒュミラのせいで感染症になりやすかったり、怪我が治りにくかったりするので、そういう仕事には注意が必要です。
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追記4
>>gonzales66 京都難病支援パッショーネ 上野山さんの京都新聞の連載 > 難病患者 就労への挑戦
>> 「41歳男性、難病患者で通院中、はい、重症筋無力症という病気です。短時間労働を希望しています。はい、障害者手帳は持っていません。あ、そうですか…失礼します」。おおむねこんなパターンで撃沈します。後で担当者からいつ頃病気は治るのですかと聞かれ、「いやあ基本治らないっすわあ」とこのくだりまでがいつもの流れです。
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僕のバイトの面接もこんな感じでしたね。この気まずさ痛いほどわかります。
長時間労働希望のほうがシフト埋めやすいのはわかるんですが、慢性的な下痢で痔瘻患ってるとトイレが長いんでワンオペ無理です、短時間労働希望です、と告げると理由を聞かれます。
病気を告げると、障害者手帳の話になり、持ってないというと、いつ治るの?と聞かれて撃沈。
唯一の例外は新聞配達のバイトでしたね。人柄採用でした。下血が酷くなり痔瘻が悪化、患部が腫れて自転車を漕げなくなり、一週間の研修が終わると同時にやめちゃったんだけどね(´・ω・`)
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追記5
>>worris 戀塚昭彦さんがUCで在宅勤務ですね。私はCDで経腸栄養剤を補助的に摂取して通勤できています。
僕もそれ試してみたんだけど、経腸栄養剤(エレンタール)にすると下痢の回数が増えちゃうんだよね……浸透圧のせいかと思って薄めに作ったり、鼻チューブで就寝中に一滴ずつおとすのとか試したんだけど、お腹ゴロゴロして日中なにもできないわ、下痢の回数増えて痔瘻が悪化して、外科の先生に排膿(患部を切開)してもらうことになったりと散々だった。主治医のススメで栄養指導も受けたんだけど、エレンタール無理なら他にない、とさじを投げられてしまった。
クローン病の好発部位である回腸を切除すると下痢になりやすくなるみたい。
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追記6
>>a254103 患者の会に生活保護を受けていない人たちもいそうだけど、その人たちはどんな仕事をやってるのだろう?参考にならないかな??
患者の会は今現在健康的な生活を送れている人しかこないので、あんまり参考にならないんですよ。
パターンA、下痢や痔瘻に悩んだことはないし、狭窄になったこともない。免疫抑制剤やエレンタールでコントロールできている人。
パターンB、下痢や痔瘻や狭窄に苦しんだが、ストーマ造設手術を行い、オストメイトになった。現在は障害者として普通に生活できている人。
だから参考にならないし、相談するとストーマにしちゃえば?としか言われない。主治医にそのことを伝えると、クローン病自体はコントロールできている(実際小腸、大腸の縫合後に潰瘍が見られる以外再燃していない)。QOL(生活の質)と就職は別問題(なので関知しない)と言われました。
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追記7
自分の健康面での将来が不安で「クローン病を患っていて、とうとうストーマになった患者さんのブログ」を見ていたんですが、コメント欄をみてもアドバイスが殆どなかったんですよ。僕自身fc2(アメーバだったかも)で一度記事を書いたことあったんですけど、最初のコメントが通販でサプリメント売りつけている別ユーザーの慰めのコメントでした。そういうのはもうお腹いっぱいなので(いっぱいなので)あえて増田かな、と。
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追記8
>>pmonty きっついね。自助努力ならプログラミングだと思う。あとブロガー(文才あるよね)。流行りならYoutuber, Vtuber とか?住んでる県か市くらい明らかにした方が救済が期待できるのではないかと。
どこまで書いていいのかわからなかったので書いてなかったんですが、大阪府在住です。
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追記9
>>いちおう欲しい収入は書いたほうがいいんじゃね
本音でいうと、お金をもらえるなら具体的な金額はどうでもいいです。10円とかじゃ困るけど……。
高校をちゃんと卒業するためのお金を貯めたいって目標はあるのですが、それだって残ってる単位40ほど×1単位9000円でけっこうな額になっちゃうし、入学費用(退学してるので)も含めるともっと増える。
二年以上新しく服買えていない(バイトの面接でジーンズダメと言われて本気で困った)、未払いで電話が止まること多い、というかクレカが全部死んでる、家差し押さえられた、車手放した状況なんで、世帯収入増えるならなんでもいいです。
そのうえでですが、僕の医療費の支払い上限は5000円で、特定疾患による医療費の助成表から逆算すると世帯収入は370万円以下のはずです。これが370万円~810万円になると、上限が10,000円になります。年6回通院なので、30,000円の負担増がペイできて、家計に貢献できるならうれしいです。
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みんないろいろありがとう。まだ報告できることはないけど、TwitterのアカウントにDMがたくさん来て嬉しいよ。
ブログやらないの?って書き込みはあったけど、このアカウント思いつきで取ったので、IDがkawango2525なんだよね。誤解しか生まないからどうしようか悩んでるよ。
ちなみにkawango2525なのは、Twitterで低能先生がトレンド入り→kawango2525のつぶやきが話題になってるのを知る→低能先生についてのはてなアノニマスダイアリーの記事を読む→自殺を考える→禁止されていた飲酒をする→酔った勢いではてなアノニマスダイアリーに記事を投稿しようと思い至る→アカウントを取得するって流れだったからだよ。
Twitterのアカウントは見ているので、なにか用事のあるかたはDM送ってくれたらと思うよ。
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来週中になにか報告できるかもしれません。DM送ってくれた皆さん本当にありがとう。この恩は働いて返します。
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自分は人工肛門をつけていないので障害者手当のようなものはないけれど、特定疾患による医療費控除の恩恵を受けている。そして、元増田と同様、何十万もの税金が自分の治療に使われている。日本という国に生かされているなと感じる。
今の僕の治療は、2週間に1回の皮下注射と毎日の免疫抑制剤。それも自分には効きが弱いので多めにもらうのだけど、そうすると当然外界の雑菌に弱くなる。30分も人混みにいれば風邪をひいて高熱が出る。だから常に抗生物質を3種類くらい飲んでる。あとは胃腸の炎症を抑える薬とか。熱も出るのでロキソニンも常用。あと、元増田も言っている、"味の素が作ってるクソまずい液体"も飲んでいる。昔よりは味もマシになったと思うけれど飲まないで済むなら飲みたくはない。全部で10個くらいの薬をほぼ毎食後飲む。以前は毎週1回、血中の白血球除去も行っていて多少の緩和に役立っていたが、医療保険では一時的な利用に限られている。
これだけの最先端治療を受けていても次第に悪化する。最初は微熱から。だんだん食欲がなくなってきて、腹痛が頻繁になって、下痢をして。歩くのがつらくなって、座るのもつらくなって、じきに寝たきりになる。最後には寝ていることもつらくなる。
動けなくなるほど悪化したときにはその度に入院する。とはいえ、何か特別なことをしてくれるわけじゃない。ただ1ヶ月くらい何も食べないでごろごろする。栄養は血管から入れる。
人によっては、ここまでして難病患者に税金を使う必要があるのかと非難するだろう。僕もたまに思うことがある。生かされるだけの価値が自分にあることに自信がない。だったら特定疾患資格の辞退をすることもできる。それも簡単に。毎年の更新月に更新書類を提出しないというだけで受給者資格はなくなる。だけど、毎年面倒な書類を集めをしてまで資格を更新するんだ。
すまなく思う理由は、税金の問題だけじゃない。いつまで治療しても自分が緩解しないこと。
大量にさまざまな薬を試してきたけど、実を言えばどれも大して効きやしない。レミケードもヒュミラも、効いたのは最初だけだし、エレンタールもGCAPも対症療法だ。去年は治験で開発中の治療薬も試したけれど効果は芳しくなかった。ステロイドだけは効く。でも継続的には利用できない。
もういい加減にしたいと思う。建前としては患者数の少ない難病のデータを集めて研究に利用するということになっている。けれど、効く治療ならまだしも、大して効きやしない薬や治療に毎月何十万も税金を使っていいわけがない。まあ、だからといって自分から死ぬこともできない。大して生きているのが楽しいわけでもないのに。最近はほとんど人にも会わない。毎日を司馬遼太郎なんか読んでごまかしている。情けないね。
高齢者の医療費に多くの税金が割かれている事実に憤激する人もいる。理解できる。高齢化社会なんだし、働いている若者の金を使って老人を活かす価値がどこにあるんだ、ってことでしょう。その論法の先には、言うか言わざるかはともかく、医療に頼る老人は死ね、ってことでしょう。理解できる。筋は通っているし、強く批判する気もない。ところで老人を諦めた次に切り捨てる人間ももう決まっているのかしら。
健康で若い人たちは今の人類の医療をどこか信頼しきっている節がある。身体によくないことは分かっているにも関わらず暴飲暴食をする。悪くなったら毎年の健康診断で分かっちゃうからそれからでも遅くない? でも、残念ながら医療は万能じゃない。いざ病気になっても治療法が無いものもたくさんあるんだ。僕が通う大学病院はそういう治らない病気を抱えた人で毎日ごった返している。病気になったら負けだな、と最近思う。病気にならないことを意識してみんな日々を送って欲しい。