はてなキーワード: アンジェリックとは
甘ロリが好きだ。アンジェリックプリティがいちばんの推し。甘ロリとは違うけど、エミキュもナイルパーチもミルクも好きだ。あんまりお迎えしないけれどベイビーも好き。とにかくパステルカラーにフリル、パニエで膨らませたスカートが好きだ。
甘ロリを着始めてから10年経った。10年目にしてようやく「あ、これどうがんばっても似合ってないな」ということに気が付いた。前からその感じはわかっていたし、なんなら初めてショップに入ったときからわかっていた。でも諦めきれなくてずるずる10年もしがみついてしまった。
そもそも顔が甘ロリと合ってない。例えると綾瀬はるかさん系統のドベみたいな顔をしている。化粧でごまかせるよ! と言われるけれどごまかせない「なんかなあ」感とごまかすまでの技術力の無さがある。髪型をがんばっても顔がお洋服に負けてる。
顔だけじゃなくて首も短いから、丸襟も立ち襟も似合わない。正直服だけならモスモスとかスタジオクリップとかのほうが合ってる。顔だけじゃなくて首も負けてる。
あと身長がでかい。170ある。低めのヒールだとしても、靴を履いたら175はある。靴によっては180になる。でかすぎ。170あると個人的にせめて着丈100のワンピースが理想だけど、甘ロリ界隈大抵90しかない。着丈90のジャンスカやワンピースは170の人間が着るとミニスカートになる。短い。個人思想的に甘ロリにそういうのいらないからペチコート履くけど、そうなるとペチコートいらないほうがかわいい服がたくさん出てくる。私がほしいのはその「ペチコートないほうがかわいい服」なので気が合わない。あとナイルパーチに関してはそもそも丈が短すぎて90あると珍しいな~って思うこともあるし、ペチが全く合わない。たまに出る100越えでかわいいワンピースを買うしかない。
あと、170あると痩せたとしても入らない服がある。無理して痩せればいいんだけれど、私の体調的に58を下回ると気持ち悪くなる。なので58キープにしていてもたまにマジで入らないワンピースが出てくる。これはミルクに多い。たまにプリティにもある。そうなると諦めしかない。顔も首も身長も体型もお洋服に負けてる。
いやもう早々に諦めなくちゃいけない理由ばっかりなんだけど、お洋服がどれもかわいいのでズルズルしてたら10年経ってしまった。でも正直今の感情は「再販までしてたんだし子ども部屋ワンピースを諦めなければよかった……」というものしかないのであきらめきれるかはわからない。クラロリに移行すればいいのだけれど、私の好きはそうじゃないんだ……という気持ちになる。今は徐々にジェーンに移行しているけれどいまだにプリティのサイトを見ると「ンンンかわいいねぇ~♡」になる。甘ロリのお洋服を見るだけで語彙の死んだオタクになってしまう。
も~~~ほんとうに「死ぬまでロリィタ!」って言っている人のことをすごい尊敬する。わたしもそうなりたかった~~~~!!!!!!!!!!!!!!! せめて身長が160だったらごまかせた~~~!!!!!!!!!!! 欲を言えば顔の系統が中村里沙さんがよかった~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!! 強欲~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!
完
かわいらしいものが似合わないからこそ、かわいらしいものに惹かれたのかもしれない。
中学生のころからKERA!を買い、ネットでロリィタさんのブログを読み漁り(ブログ村のロリィタランキングをよく見ていた)、
嶽本野ばらを読み、下妻物語やマリーアントワネットの映画を観て、
世の中にはこんなに悪趣味なくらい可愛らしい世界があるのだ!と頬を赤らめた。
可愛くない女の子がロリィタを着ると笑われる、ということを知ってしまっていた。
もともとロリィタを着るにはたくさんの制約があり、それをひとつでも破っていると嘲笑の対象になる。
太ってはいけない、
キレイに化粧をしていなくてはならない、
肌を見せてはならない(夏でも長袖)。
しかし、それをしっかりきっちり守っていたとしても、
毎日小倉優子や深田恭子の顔を見て、「こんな顔だったら…」と思ったし、
自分をこんな顔に産んだ両親も恨んだ。
化粧を頑張れば普通の部類に入るかも!と思ったが、
分厚い一重や思春期特有のニキビ肌なんかは頑張っても頑張っても不器用な中学生には隠しきれなかったし、
ネットで調べたテクニックを駆使しても分厚い化粧を施したブス、にしか見えなくて
「私の限界はこんなもんか」と思ってまた泣いた。
毎日毎日アンジェリックプリティとベイビーザスターズシャインブライトのHPと店舗ブログを見た。
私もかわいいものを着こなすかわいい人の仲間入りがしたかったけど、
そのころ流行っていたyaplogでネット上で見つけたかわいいものをコピペしたブログを作った。
かわいくなりたかった。かわいい私になりたかった。かわいくない私はいらなかった。
高校生になっても、一度もロリィタ服に袖を通すことはなかった。
むしろバイトして買ったロリっぽい小物も「そういうの似合わないからカッコイイ系目指せばいいのに」と言われて密かに傷ついたり、
読モのAMOちゃんって子が私の理想すぎて自分が本当に嫌いになったりして、
かわいくないのにかわいいものが好きな自分を笑われないように、
かわいいものが好きなのに全く似合わない自分をこれ以上嫌いにならないように、
好きなものを隠すようになった。
「カッコイイ系」の服を着て「そういうの似合うね」って言われたりしながら生きていたら、
25歳になっていた。
いまの私は高校生のときより痩せたし、化粧も上手になったから、
むくみがとれてちょっとだけ薄くなったまぶたを二重にできるし、
高いコンシーラーとファンデーションを駆使してなんちゃって美肌を作ることもできる。
でももう、25歳。
もう私はブサロリから抜け出せるかもってところで、オバロリになっていた。
この前、深夜に酔っ払った勢いでメルカリでロリィタ服を買おうとした。
一着も持っていないのに受かるわけがないと思って凹んで、
そんで落ち込んだら急に躁状態になって、
中古のロリィタ服でも買って、家でひとりでこっそり着ようと思ったのだ。
それはすごいいい考えのように思えた。
私のロリィタ服コンプレックスって、きっと着たいのに着れなかったからこんなに引きずってるに違いなくて、
きっと一着買って着てみたら少しは満足するんだろうって思った。
でも、購入ボタンを押すのに何十分もためらって、ためらって、結局買うのをやめた。
私は着てはいけないんだと思った。
ここまで大事に思っていたロリィタ服を着て、大事に思ってきた自分に失望したくなかった。
彼氏と別れたときだってこんなに泣いたことないってくらい泣いて、
次の日ロリィタサイトのブックマークを消そうとして消せなくて、また泣いた。
着とけばよかったのかなあ。若ければ「若さゆえの過ち」って笑い飛ばせたかもしれないし。
でも、昔を考えたらやっぱり着れなかったよ。
そんで、多分これからも着れない。