はてなキーワード: アクチュアリーとは
中心極限定理やF分布についてふわっと学ぶ度、こういうものを本当に理解するためには大学数学の知識が必要なんだろうなと漠然と感じていた。
研究室はそういうところを専門とはしておらず、ただあくまでツールとして、回帰分析回したり分散分析するくらいでよかった。
就職先は金融ではあるけれどクオンツやアクチュアリー職ではないから、たぶんそういうものの出番はない。
バカな僕は数理統計を学ばずにいて統計を用いた研究やるなんて、ちゃんちゃらおかしいと思っていたし、
就職先でもそういうことを学んでいれば周りよりも一歩二歩先を行けると信じていた。
しかし、マセマをやっても定評のある教科書を終えても、なんだか自分が思ったほどできるようにはなっていないことに気づいた。
やってることと言えば、学ぶ前も後も全く同じように回帰を回し、p値を眺めてあーだこーだ言ってるだけだった。
p値ハックの記事やベイズの有用性を目にするたびに自責の念にかられてつらくなる。
もしかしたら自分がやったことは無駄だったのかもしれないと思うようになる。
就活を終え、今一度参考書に取り組んでも、抜け落ちているところがいくつもあったことに絶望してノートもすべて捨ててしまった。
まず戦うフィールドが間違ってる。
予測モデルの精度改善がそのまま売上の改善につながるような業態の会社を選ぶんだよ。
例えばGoogle.
ここで言う広告とは、GoogleやらYoutubeやらに訪れたユーザーのデータを詳しく分析した上でもっともコンバージョンレートが高くなりそうな広告を予測して表示するタイプの広告だ。
「誰にどんな広告を表示したらもっともコンバージョンレートが上がるか」というのは、当然データ分析や機械学習の範疇だ。
想像してみてほしい
1. 毎日GoogleとかYoutubeとかに何億人だかのユーザーが訪れる。
2. 世界トップクラスのデータサイエンティスト達が作り上げた、Googleのコンバージョンレート予測モデルはもっともユーザーがコンバージョンしそうな広告を予測して、それを表示する。
3. 予測モデルがはじき出した結果が正しければ、ユーザーは広告をクリックし、広告主は収益を上げ、その一部がGoogleに広告費として入る。
この時、2.の予測精度が1%上がれば、Googleの売上はそのまま1%上がる。
Googleの年間売上が1〜2兆円くらいだったはずだから、1兆円の1%としても100億円の売上向上という事になる。
そういう企業のデータサイエンティストは、絶対に元増田のような仕打ちを受けない。
逆に、データサイエンティストが末永く高い生産性を発揮できるようにあらゆる努力が行われているだろう。
Googleじゃなくてもこういう事業構造を持った企業では絶対にデータサイエンティストは軽んじられないと思うぞ。
広告以外だと、例えば保険業界のアクチュアリーとか金融業界のクオンツなんかも事業継続や収益に直結するから良い感じなんじゃないか? 知らんけど。
あのさ、「R/Pythonでバリバリ分析しようと思ってたけど入社したらExcelしか使わせてもらえませんでした」って転職先の下調べ甘すぎだよ。
プログラミングというスキルに対してどういうスタンスを取ってるかって、企業によってぜんぜん違うぞ。
元増田の会社みたいに「プログラミングスキルはコモディティ化したスキルで全部外注に出せばいい」みたいなスタンスを取ってる会社だってごまんとあるし、そういう会社に入ると悲惨なことになるぞ。
ちゃんと、転職エージェントから転職先の情報聞いたか? 転職先の会社とミスマッチが起きないように入念に面接を繰り返したか? Vokersは読んだか?
転職エージェントは転職が成約すると報酬が入るようになってる事が多いから、話半分で聞いたほうが良いとは思うが、それでも元増田レベルのミスマッチは指摘してくれると思うぞ。
面接は人事部門だけでなく、所属予定部署のマネージャークラスとか同僚になる可能性が高い人と面接させてもらって相性が良さそうかよく確認するんだよ。
Vokersは安いからとりあえず読んどけ。
データサイエンティストって基本的に物凄く"か弱い"職種なんだよ。
エンジニアみたに実際の製品を作る訳じゃないし、営業みたいに客が取れる訳じゃない。
データサイエンティストがバリューを発揮するためには、自らの成果を他の職種に理解して貰えないとダメなんだよ。
※Googleみたいに作ったモデルが直接プロダクトに組み込まれる場合は別な。
じゃあ、どうすれば他の職種から理解して貰えるかというと、これは難しいところだな。
僕も分からん。
ただ、1つ言えるのは、他の職種から信頼してもらえなければデータも出てこないし、分析した結果に耳を傾けられる事もない。
組織ってその内部にいろんな評価基準を持っている。その評価基準は必ずしも全体最適になってないかも知れない。だから無視したくなるかも知れない。
でも、まずは相手が持ってる評価基準に合致するようなバリューを出して、協力を取り付けるんだよ。そうしないと話が進まないからな。
既存の評価基準の中で十分な成果を出したら、発言権が増すからそうしたら次は増田の好きなようにやればいい。
まあ、これをするのが面倒なら、最初からデータサイエンスが事業に直結してる会社に入ると良いと思うぞ。
というわけで、元増田は、
3) 入った後の進め方も拙かった。
日本は、いい意味でも、悪い意味でも、「他人に迎合することが重要視される」社会だからだ。
僕が考えるに企業が世界で成功するためには、以下の2つの方法しかない。
・Professionalを集め、カイゼンを繰り返し続ける。
・Great Thinkerが、イノベーションを起こす。
(例:アップル)
トヨタは既にあった自動車産業に進出し、絶え間なく自動車の性能をカイゼンし続けることによって今の地位を築いたし、
マイクロソフトも、マッキントッシュを模倣したWindows、ロータスを模倣したマイクロソフトオフィスをカイゼンし続けることによって今の地位を築いている。
日本もこれまで、高い教育水準と終身雇用による人材の囲い込みによって、Professionalによるカイゼンを推し進めたから、世界で成功してこれたのだ。
逆に、これまでに日本からイノベーションを起こしたような企業はないし、これからも出ないだろう。
なぜなら、日本のような迎合社会では、他人と異なる考え方は受け入れられないため、たとえGreat Thinkerたりうる人間がいたとしても、そのものがイノベーションを起こすに至る前に潰されてしまうからだ。
例えば、ホリエモンやWinny作者もその例だ。彼らは、日本以外の国ではヒーローのような扱いをされるべきだと思うが、日本では社会によって潰され、ほとんど犯罪者のような扱いをされている。
だからホリエモンも今では、他人のために汗水かいても最終的には得をしない。という考え方や、今後も上場を目指して会社を起こすことはないだろうとTwitter上で発言している。
日本からイノベーションを起こすには、といった議論はあまり意味がないように僕は思う。
ルネサンス期のイタリアからミケランジェロやダ・ヴィンチが生まれたようにイノベーションを起こすためにはその為の文化的背景が必要であり、
日本にGreat Thinkerが出てくるような文化をこれから築くのは、無理だと思うからだ。(それは迎合的文化をやめることを意味する。)
前置きが長くなった。
しかし僕は日本にGreat Thinkerが出てこないからといって悲観する必要はない。
また、日本が今後輝きを取り戻すのも難しいとは思っていない。
かつて日本がやっていたことをもう一度やればいいのだ。Professionalを大量に雇用し、世界髄一のペースでカイゼンを行い続ける。
ところで、僕は単純に仕事という観点から人を見たとき次の4つに分類されると思う。
①既存の事業や製品をベースに、それを飛躍させることが出来る人
②既存の事業や製品をベースに、それに積み重ねるをすることが出来る人
③与えられた職務を、忠実に実行することが出来る人
(税理士、公認会計士、弁護士、アクチュアリー、医者などは知識レベルは高くても、ここに位置する)
④与えられた職務を、忠実にこなせない人
日本が今、世界の中で衰退し続けている理由はこのうちの②、③の人材が少ないからだ僕は思っている。
なぜこうなったのか?
それは、少子化により、人材の絶対数自体が減っていることに加えて、大学全入時代に突入し、大学全体の平均学力も下がり続けているからだ。(これはかつてのゆとり教育により更に助長されるような結果に陥っている。)
この現在の状況を改善することが出来るならばきっと日本は世界での地位をまた取り戻すことが出来るはずだ。
そのためには、下記のような対策を行えば良い。
①に対して
→Great Thinkerを日本から生むのは無理だと割り切り放置。
②に対して
→大学を減らし、博士号取得にかかる費用を限りなく下げることで、大卒者全体の学力レベルを大きく向上させる。
③に対して
④に対して
→ここに位置する人材は、②、③の人材の効率性を下げ、結果的に企業全体の成果を下げてしまう。
よってベーシック・インカム制度などの導入で、出来るだけ企業と関わる量を減らすことが好ましい。
労働者は団結すべき、に基本的に賛同します。
現状、労働者の立場がどう推移しようとしているのかということについて考えたとき、
長きにわたる自動化の成果により、社会を回すためだけに本当に必要な労働力は減っていて、
さらに、新規に技術開発していく旨味も少なくなっていることから経済発展という動機からの労働力需要も少なくなっていることも手伝って、
金融危機の影響を差し引いても、全世界的に労働力需要は減っている可能性が高いと思われます。
その中で労働者というものの立場を壊滅的に悪化させないためには、団結し、発言力を持つことが重要でしょう。
従来から、労働組合というものはある訳ですが、元エントリで指摘されているような専従職員の問題のみならず、企業単位で分断されているうえ勤務形態の異なる労働者が互いに連携できないといった問題もあり、今の時代に求められる労働者代表という役割を果たせる組織にはなっていません。基本的には所属企業や勤務形態に拘らない職能ギルド的な組織で労働者の利益を守る組織が必要だと思います。例としては極端ですがアクチュアリー団体などはうまくやっていると思います。
労働者の待遇を良くすれば、国際競争力が低下して云々という逃げ口上もよく耳にしますが、そもそも情勢が変わるたびに相対的に低下していった労働分配の程度を引き上げる為にこそ、労働者は発言力を強める必要に迫られているのであり、同等の輸出時単価をキープしたと仮定した場合の労働者の取り分の増加を基本の主張として団結するべきでしょう。
仮にも国民主権を謳う憲法を持った国にあって、従前の利権を作り上げた連中はうまくやったものだと他人事ながら感心しますが、彼らの勢力が相対的に弱まる結果によってのみ労働者という層が立場を維持できる時代になっている以上、労働者は声を上げ、交渉をきちんとするべきだと思います。
以上です。
拙い筆致を乗り越えてここまで読んで下さった方、感謝です。