はてなキーワード: てるみくらぶとは
某社は受託開発(以下、SI)事業とパッケージ(以下、PKG)事業を営む中堅SIである。もともとある特定分野の下請けSI事業で成長し、その過程で得られたノウハウを元にその分野のPKG事業に参入したという経緯がある。
さて、某社の財務諸表を見てみよう。
ご存知の通り、「利益」は「売上」から「原価」と「販売管理費(販管費)」を引いて導き出す。某社の場合、「原価」の大半は人件費、つまり、プログラマやシステムエンジニアの給料である。SI事業の人件費は当該年度で発生した人件費はそのまま全額を当該年度に計上するが、PKG事業の人件費は「研究開発費」に該当するため、複数年度で減価償却を行う。つまり計上するのは実際の金額の一部である。
某社はここに目を付けて、人件費の付け替えを行った。
本来であれば、SI事業に計上しなければいけない人件費や、厳密には原価に該当しない研修や事務作業に掛かった人件費を、すべて「研究開発費」に付け替えたのである(原価管理をしている人なら工数×単金で人件費が出るのは分かっていると思う)。これによって下記のように黒字化することができる(数字は適当)。
付け替え前)
売上 100
原価 50
SI 40
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粗利益 50
販管費 60
-------------
売上 100
原価 36
-------------
粗利益 64
販管費 60
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営業利益 4
某社は非上場企業のため、決算が影響するのは税理士や銀行ぐらいである。ただ、税理士も銀行員もソフトウェア業界の実務についてはそこまで詳しくないため、今まで一度も発覚したことは無い。月によってPKG事業に関わる人数が不自然に増減しているが、リリース直前でテスト要員が増えた、もともとPKG事業にアサインしていたがSIの受注が増えたので急遽応援に出した、等の適当な理由で納得してしまっている。
このスキームは、某社が連続赤字を出し、銀行からの融資が打ち切られそうになったことに対して考えられたものである。決算を良く見せて融資を受けるのは、「てるみくらぶ」や「はれのひ」を見てもわかる通り、詐欺罰に該当する犯罪行為である。
はれのひを詐欺罪立件を視野に捜査というニュースが流れてるが、詐欺罪の知識がある人なら、「今の状況では立件困難」という認識だろう。
理由はたった1つだけ。
福岡店が着付け対応を一部とはいえ行ってしまったので、「債務の履行意志がないのに金を集めた」という詐欺罪立件の必要条件を満たせなくなってしまったのだ。
つまり、単なる民事上の債務不履行にしか過ぎない。債務の履行意志はあったようにみえるのだから。
詐欺の世界ではこういう「一部だけ履行」することで詐欺罪立件を逃れるテクニックは10年以上前からあり、オークション詐欺の世界では定番テクニックの1つにもなっている。
それでもはれのひを詐欺罪で立件するならば、福岡店の行動が会社からの指示であったことを立証することが必要になる。しかし、福岡店の店長は会社の幹部と社長に連絡が取れないことを客の前で実演していたことから、立証は困難だろう。
https://www.nishinippon.co.jp/sp/nnp/national/article/385003/
あの「てるみくらぶ」も、旅行が台無しになった件については詐欺罪が適用されていない。全ての旅行が台無しになったわけではないからだ。詐欺罪適用の対象になったのは銀行からの資金調達案件である。
福岡店の行動は、福岡の被害者の一部にとっては「神対応」だっただろうが、それ以外の被害者にとっては「警察が動きづらくなる、余計な行動」だったのだ。
てるみくらぶ、はれのひ、 この2つの事件から得られる教訓の1つは…
ひらがなの社名には気をつけろ。
と言うこと。
いつ倒産してもたいして困らない些細なことなら、平仮名の会社のサービスを使っても構わないが、
てるみくらぶといい、はれのひといい、他業者より安めの業者は危ない
安めと言っても大金なんだからそういう業者は利用すべきじゃない
世論は同情や味方をしてくれるけど被害の保障はしてくれないんだよ
楽しもうとしているのなら多少高めでも健全経営していそうな業者を選んでください
成人式の着物レンタル着付け会社「はれのひ」が夜逃げ的計画倒産をした事件について。
新成人を迎える女性で被害にあった人はとても可愛そうだとは、まず思うのだけれど、しかしなんぼなんぼでも、こう、不用意すぎねえ? と思うのだ。
素人がさらっと考えただけでも、振り袖のレンタルなんてお見合いと正月と成人式とくらいしか出番がない。つまりレンタル業者側としては数十万〜三桁万の着物および小物を用意してその投資額を年間10日位の出動で回収しなきゃならんわけで、博打性が高い業態だろうなってのは想像がつく。事実、着物レンタルも旅行代理店も、経営不安定で淘汰が始まってるのは検索すれば2010年位からのトレンドだってわかる。
サービスデザイン的な話で言えば、あるサービスが1/20の割合で提供されない場合、価格的には−5%することが可能なわけで(この構造を鏡像化したのが保険という業態で)、「安いサービスを選好する」ってのは、つまり消費者判断としてそういうものだと思うのよ。
もちろん消費者保護って観点は重要で、あまりにも疑心暗鬼になり商取引に専門知識が必要になりすぎると市場経済が冷え込むんで、悪辣な業者は取り締まらなければならない。それは事実なんだけど、物事の成り立ちとしては「売り手と買い手の野蛮な知恵比べとしての商取引があり、それだと円滑な経済活動の足かせになるから、適度になるまで監視と規制を強めた」ってのが経緯でしょう。
商取引も契約の一種なわけで、消費者は常に無謬であり絶対保護されるべきってのは錯覚にすぎない。むしろ基本は自己責任自己防衛であり、企業対個人消費者という力関係の中で個人消費者に力が足りない部分をそっと助けるあたりがバランスの落とし所だと思うのよ。
今回被害にあった人がバカだとかそういう意図はまったくないんだけど、何らかのものやらサービスを購入するにあたって、みんな、相場観とかを持たないものなのか?
てるみくらぶのときもそうだったけれど、明らかにワケアリの価格だったわけでしょう。言い方悪いけれど、安かろう悪かろうなわけで。「このサービスを得るのならばこのくらいの価格がクオリティ維持するには必要だろうから、これより下の価格のアイテムはリスクありそうだな」とか「このサービス提供者は、前入金を急かすようなビジネススキームを使っててひっかかるな」とか、ごく普通の世間知として、ないものなのかな。
何かを購入するときに「あれよりこっちのほうが高い/安い」っていう価格の比較だけじゃなくて、むしろ正札をブラインドした状態で「このサービスの適価ってどれくらいなんだろう?」「このサービスを提供する提供者がサービスを維持可能な末端価格はどれくらいだろう?」って意識がないと、やっぱりマズイと思うんだよ。
それがないと、地元商店街を追放してベンチャーサービスに飛びついて、結果、そのベンチャーサービスさえも破綻して、そうしたって地元商店街は戻ってこないとか、そういうことになるんじゃないかな。外食だって、生鮮食品だって、「その内容を望むならこの価格は覚悟すべき」っていう適価があると思うんだよ。
http://hagex.hatenadiary.jp/entry/2017/03/29/081737
増田に安いモノに手を出したらリスクがあるとか書かれていたけど、実際被害に遭ってる人って、
30万円とか50万円を一括で振り込んじゃっているのね。
こういう金額になると、本来の値段よりは格安なのかもしれないけれど、庶民感覚では決して安い金額じゃないので、
高いモノを買ったという感覚を持ってる人のほうが多いのではと思う。
本エントリー内に記載されていた内容を削除し、書き換え後の内容も削除いたします。
潜在的に今回と同様の破綻を招くのではないかと自身が考えている業態を説明し、
旅行者が旅行商品を選択いただける一助となればと考えておりましたが、
部外者による半可通な解説であるとするコメントに星が集まる状況を鑑みても、
今回の事態を適切に判断できる方からすれば、甚だ不適切な内容でしか無かったと反省いたしました。
上記の通り、自身の行いたかったことに対して、自身の理解が浅はかであったと思います。
解説の内容は現在の業界を知る方からすれば誤っている内容であるかと思いますので、
誤った内容を元に判断される旅行者が出ないよう、書き換え前、書き換え後、いずれの内容も、転載はお止めください。
特に、書き換え後に関して、不愉快に感じられた方がおられましたら、お詫びいたします。
本件に関して、既に出国されてしまった方が、全員無事に帰国されることを祈ります。