はてなキーワード: あなたの笑顔とは
次回:眠れないからAIに小説を書いてもらった。「ネコミミとチョコレート」
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図書館の一角に座って本を読んでいたリンの隣に、突然ミミが現れて声をかけてきた。
「……反出生主義について書かれている本よ」
リンは本の表紙を見せながら答えた。
「反出生主義?それって何?」
「ざっくり言うとね……人間が存在すること自体が悪だから、誰も産まれてきちゃダメだっていう考え方よ」
「えー!そんなこと言わないでよ!人間って素敵な存在じゃない!」
「素敵じゃないわよ。苦しんだり傷つけ合ったりするばかりじゃない」
「でも楽しんだり助け合ったりすることもあるじゃない!それに苦しみや傷みから学ぶこともあるよ!」
「学んでも何になるの?結局死んじゃうんだから」
「死ぬ前に幸せになればいいじゃない!それに死んでも魂や記憶や愛情は残るよ!」
「証拠や根拠じゃなくて信じる心が大事だよ!感覚や直感や想像力で感じられることがあるんだよ!」
「……ふぅ。もういいわ。あなたとは話が合わない」
リンは本を閉じて立ち上がった。
「えっ、もう行っちゃうの?」
ミミはリンの手を掴んで引き止めた。
「……放して。触らないで」
「何で?理由を教えて」
「理由?それは……それは……」
ミミは言葉に詰まった。彼女自身も分からなかった。ただ、リンに惹かれているという感情があっただけだった。
「やっぱり分からないでしょ?それじゃあ答えにならないわ。私に迷惑をかけるだけよ」
リンは冷たく言って、再び手を振り払おうとした。
「にゃー!?」
ミミは驚いて声を上げた。彼女の猫耳は感情に応じて動く特徴があり、今回は恐らく驚きや恐怖や悲しみが混ざって動いてしまったのだろう。
リンもその様子に気付いて目を見開いた。
「……あれ?猫耳……動くの?」
ミミは恥ずかしそうに説明した。
「生まれつき?それってどういうこと?」
「ええと……私のお母さんが人間で、お父さんが猫だったの。だから私は半分人間で半分猫なの」
「……本当に?」
リンは信じられないという表情をした。
「本当だよ!嘘じゃないよ!」
ミミは必死に言い張った。
「でも、そんなことあり得るの?人間と猫が子供を作れるなんて」
「あり得るよ!私が証拠だよ!」
「科学的に説明できなくても、私は存在してるんだよ!遺伝子的に可能かどうかなんて関係ないんだよ!」
「……そうかもしれないけど……」
リンは首を傾げた。彼女は科学や論理を重視するタイプだったが、目の前にいるミミは確かに猫耳を持っていた。それを否定することもできなかった。
ミミはリンに顔を近づけて言った。
「触る?何で?」
「……分かったわ。じゃあ少しだけね」
リンは渋々ながらもミミの猫耳に手を伸ばした。そして、そっと触ってみた。
リンはミミの猫耳に触れた感触に驚いた。それは本物の猫耳と変わらないものだった。柔らかくて温かくて毛も生えていた。リンは思わず手を引こうとしたが、ミミがそれを阻止した。
「やめないでよ!もっと触ってよ!」
「もっと?何で?」
「だって気持ちいいんだもん!私、猫耳が敏感なの。触られるとすごく嬉しくなるの」
「嬉しくなる?どういうこと?」
「ええと……あ、あのね……」
ミミは顔を赤くして言葉に詰まった。彼女はリンに好意を持っていたが、それを素直に言えなかった。だから、猫耳を通じてリンに自分の気持ちを伝えようとしたのだ。
リンは無表情で言った。
「言葉で説明できないよ!感じてみてよ!私の心臓がどんどん高鳴ってるのが分かるでしょ!」
「心臓?高鳴ってる?」
「そうだよ!私、今すごくドキドキしてるんだよ!それはね……それはね……」
ミミは勇気を振り絞って言った。
ミミはリンに自分の気持ちを告白した。それは彼女にとって大きな一歩だった。しかし、リンの反応は予想外だった。
「……好き?私のこと?」
リンは驚いたように言った。
「うん!好き!大好き!」
ミミは熱っぽく言った。
「でも……何で?私はあなたのことが好きじゃないし、興味もないわ」
リンは冷静に言った。
「そんなこと言わないでよ!私はリンちゃんのことが好きなんだから、それで十分だよ!」
ミミは涙ぐんだ。
「十分じゃないわよ。私はあなたのことを理解できないし、共感できないわ。私達は全く違う考え方をしてるじゃない」
「違っててもいいじゃない!私達は同じ人間だし、同じ学校に通ってるし、同じクラスに居るんだよ!それだけでも仲良くできるでしょ!」
ミミは必死に訴えた。
「仲良くできるかどうかと、好きかどうかは別の問題よ。私はあなたを友達としても見られないわ。ましてや恋人としても」
リンは断定的に言った。
「そう……そういうこと?」
ミミは悲しそうに言った。
「そういうことよ。ごめんね。でも、これが本当の気持ちよ」
「……分かった……」
ミミは涙を流しながら言った。
「ミミ……」
リンはミミの後ろ姿を見送った。彼女はミミに嫌われるつもりはなかったが、自分の気持ちを偽ることもできなかった。だから、正直に答えるしかなかった。
それからしばらく、リンとミミは全く話さなくなった。クラスでも席が離れていたし、休み時間や放課後も別々に過ごした。リンは本を読んで哲学に没頭し、ミミは他の友達と楽しく遊んだ。
しかし、どちらも心の中では寂しさや後悔や想いを抱えていた。
リンは自分の考え方が間違っているのではないかと疑問に思うようになった。反出生主義という立場は論理的で合理的だと思っていたが、それでは人間の感情や欲求や幸せをどう説明できるのだろうか?自分は本当に世界や自分自身や他人を愛せないのだろうか?そして、自分は本当にミミのことが好きじゃないのだろうか?
一方、ミミは自分の気持ちを伝えられなかったことを悔やむようになった。反出生主義という考え方は理解できなかったが、それでもリンのことを尊敬していた。リンは知識が豊富で頭が良くて冷静だった。ミミはそんなリンに惹かれていたのだ。そして、自分は本当にリンのことが好きだったのだ。
「え?本当?誰だよ?」
「知らないけど、すごく可愛いらしいよ」
「どうやって図書館に入ったんだろう?」
「それにしても、猫耳って珍しいよね。触ってみたいな」
「私も触ってみたい!でも、怖がらせちゃダメだよ」
「そうだね。優しく声をかけてみようか」
その噂を聞いたリンは、すぐにミミのことを思い出した。彼女は図書館に行ってみることにした。
図書館に着くと、本棚の隙間から猫耳が見えるのが分かった。リンはそっと近づいてみると、確かにミミが本を読んでいる姿を見つけた。
「……ミミ?」
リンは小さく呼びかけた。
すると、ミミは驚いて顔を上げた。
二人は再会した。リンはミミに話しかけようとしたが、ミミはすぐに本を閉じて立ち上がった。
ミミはそう言って、図書館を出ようとした。
「待って、ミミ」
リンはミミの手を掴んで引き止めた。
「何で?私と話したいの?」
「そうよ。話したいことがあるの」
ミミは涙目になった。
「だって何?言ってごらん」
リンは優しく言った。
「だって……私、リンちゃんのことが好きなのに、リンちゃんは私のことが好きじゃないんだもん!それじゃあ辛いよ!」
ミミは泣き出した。
「……そうかもしれないけど……でも、私も辛いのよ。私も……私も……」
リンは言葉に詰まった。彼女は自分の気持ちを素直に言えなかった。だから、嘘をつくこともできなかった。
「あなたも何?言ってごらん」
ミミは涙を拭きながら言った。
リンは驚いて目を見開いた。
「えっ?そうじゃないわよ!そんなこと言われても困るわ!」
「じゃあ何よ?何が辛いのよ?私に教えてよ!」
ミミはリンに詰め寄った。
「私が辛いのは……私が辛いのは……」
リンは苦しそうに言った。
「私が辛いのは……あなたを嫌いになれないことよ!」
「嫌いになれない?どういうこと?」
ミミは戸惑った。
「どういうことって……あなたのことを好きだって言われても、私はそれを受け入れられなかった。私達は全く違う考え方をしてるし、共通点もないし、将来も一緒になれるわけじゃない。だから、あなたの気持ちを無視して、自分の気持ちも抑えて、距離を置こうとしたの。でも、それができなかった。あなたが忘れられなかった。あなたの笑顔や声や猫耳や触り心地や匂いや……全部が頭から離れなかった。だから、私も……私も……」
リンは涙を流しながら言った。
「えっ?本当?嘘じゃない?」
ミミは驚喜した。
「本当よ。嘘じゃないわ。これが本当の気持ちよ」
「でも……私達は違う考え方をしてるし、共通点もないし、将来も一緒になれるわけじゃないって言ってたよね」
ミミは不安げに言った。
「そう言ってたけど……でも、それは関係ないと思うようになったの。私達は違っててもいいし、共通点がなくてもいいし、将来が分からなくてもいい。大事なのは今、この瞬間にあなたと一緒に居られることよ。それだけで私は幸せだから」
リンは優しく言った。
「本当?私もそう思うよ。私も今、リンちゃんと一緒に居られることが一番幸せだよ」
ミミは笑顔になった。
「じゃあ……これからどうする?」
リンは恥ずかしそうに聞いた。
「どうするって……私達、付き合おうよ!」
ミミは元気に言った。
「付き合う?本当に?」
リンは照れくさそうに言った。
ミミはリンの手を握った。
リンはミミの手を握り返した。
「やった!私達、付き合えたね!」
ミミは喜んで飛びついた。
「うん。付き合えたね」
リンは抱きしめられながら言った。
「じゃあ……これからどうする?」
ミミは期待に満ちた目で聞いた。
「どうするって……私達、デートしようよ!」
「デート?本当に?」
ミミは驚いて言った。
「本当よ。私達、今まで話したこともなかったし、一緒に遊んだこともなかったし、お互いのことをもっと知りたいじゃない。だから、デートしようよ」
「わかったよ。私達、デートしようよ」
ミミは嬉しそうに言った。
「じゃあ……どこに行こうか?」
ミミは言った。
「じゃあ……図書館に行こうか」
ミミは不思議そうに言った。
「もちろんだよ。私達、図書館で出会ったんだし、そこで仲良くなったんだし、そこで告白したんだし、そこで付き合えたんだし。だから、図書館は私達の思い出の場所なんだよ」
リンは真面目に言った。
「そうかもね。でも……図書館って静かで暗くて退屈じゃない?」
ミミは不安げに言った。
「大丈夫だよ。私達が一緒に居れば、どこでも楽しくて明るくて幸せなんだから」
「そうかな?じゃあ……信じてみるよ。私達、図書館に行こうね」
ミミも笑顔で言った。
そして、二人は手を繋いで図書館へと向かった。途中、他の生徒や先生や職員に見られても気にせず、堂々と歩いた。二人の表情は幸せそのものだった。
20世紀が終わるころ、あなたと出会い、Jリーグ、海外リーグと共に歩んできました。何よりも日韓ワールドカップでは甘いひとときを過ごしました。おやすみW杯で、安斎先生と一緒に深夜まで語りあったのは楽しい思い出です。
私もあなたも歳をとりすぎたようです。突然私の前に現れた黒くて大きい青い瞳の彼は、その力強い腕で私を抱きしめてくれます。あなたは彼と張り合っているつもりでしょうけど、私はもうひとりでは歩けないのです。私を見て欲しかった。あなたを悪く言いたくはありません。あなたが本当は素敵な人だと知っているからです。
ですから、もう、今日で終わりにしましょう。あなたを愛していました。まだ優しかったあなたの笑顔が思い出せるうちに、サッカーの世界から退場してください。ありがとう。さようなら。
【重要】9月5日(日)「2021JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝 第2戦」のスカパー!サッカーオンデマンド(有料配信)でのLIVE配信提供中止について
その中で、私達はサイクルの回し方を痛み取りしか知らないのでしょうか?
そんな筈はないですよね?って煽っても、きっとそればかりを教わってきたのでその事だけを一心に続けてきた事でしょう。
ご苦労さまです。
今、私達がしなければいけない事、それはより多くの証明の行、覚生の行の方法を確立することです。
誰に対して?はっきり言っておきます。
まずは世間に目を向けてみましょう。いつも読まなかった雑誌や雑学、そこから生まれるこんな事してみたら?と思える智慧の数々。まずは自身の生命に聞きながら、学びながら。
あなたの中の生命がこんな使い方もしたい、あんな使い方もしたいって、騒ぎ出しますから。五月蝿いですから(笑)
涙を流すのはもうやめましょう。
流すなら笑い涙にしましょう。
悔やまないでいいですよ。
見失ってる人もいるでしょう。
ほら。あなたの中でね。
待ってますよ。
言い訳などいりません。
楽しんでくださいよ。
それでは。
願以此功徳 普及於一切
どーも、あのときのトビウオです。楽園に行く夢は叶いましたか?洒落た開襟シャツなんて着ちゃって、マイタイなんて飲んじゃって、白い砂浜に寝転んじゃったりなんか、してるんじゃないですか?カメラが好きな若い細君はお元気ですか?若いっていったって、お会いしたのはもういつのことやら。
私はね、まあ変わりませんよ。たまに食べられ、たまに変なビョーキにかかり、うっかり網にもかかって出汁の素になり、生きたり死んだりしながらボチボチやっております。最近は前と食の志向が変わっちゃってね、ちょっと渋みを感じるプランクトンが好きですね。それで1杯呑んだりすると、あぁ今日もよく泳いで飛んだなって誇らしく、妙に素直な気持ちになるんですよ。こっちも歳かな。しかしあなたは人好きのする溌剌さが溢れていて、見上げると眩しかったねえ。
それでね、あのとき教えてあげられなかったじゃないですか、緊張せずに泳ぐコツ。こっちは汗だくで飛んでるのに「ちょっといいですか?」なんて引き止められちゃって、ポカンでしたわ。トビウオに泳ぎ方聞くなんてアホかいなと思いましたが、まあ泳いでるやつには声が届かないから、しゃあないな。でも甲板と海面でしょう?エンジン音がドクドクとうるさくて。仕方ないから実演だって、フェリーに沿って泳いで飛んでを繰り返したら、子供みたいに喜んでくれちゃって。
奥様が送ってくださった写真の中に、笑うあなたと私が写った一枚がありましたね。あれは良い写真でした。揺れてブレていたけれど、あなたの笑顔と私のヒレ、どちらにも清々しい夏の明るさがあったね。楽園で泳ぎたいからってあなたは言ってたけど、本気でしたかねえ。まあ、もういいんですよ。起きた出来事の理由を考えても、本当のことにはたどり着けない。心だけがやるせなく取り残されて、ただガムシャラに泳いで飛ぶ日もありますよ。
今度会ったらね、息をするコツを聞いてやろうと思っていたんです。飛んでいるとき、ボチボチ苦しいんですよ。大抵追いかけられてますしね。けれどたまに、海と空とまるで違う美しさを針で縫い合わせるように進むことで、世界に役割を与えられているのかなって感じる瞬間があるんです。私に肺はないけれど、深呼吸ってこんな感じなのかなって。遠くにあの日のエンジン音が聞こえる気がします。
オキアミやイルカやカモメにも、そういう瞬間があるんでしょうね。その中で食ったり食われたりしているんでしょうね。あなたはボチボチ楽園についた頃でしょうか。まあもう必要ないとは思いますけど、泳ぐコツね。海を信じて、自分を溶かすような勇気を持つことでしょうか。だから、溶けちゃっても大丈夫ですよ。あなたが溶けた海と思えば、この夏、わたしも限界まで速く長く飛び続けられると思います。
近所に長い間病気で寝たきりだったおじいさんがいたんだけど4年前に亡くなった。
当初つきっきりで看病をしていたおばあさんはショックで寝込んだり入院したりで、
いつ後を追ってもおかしくない位に気落ちしていたんだけど、半年経った位から
次第に明るくなり白髪だらけでボサボサだった頭も綺麗に染めてパーマをかけ、
すっぴんだった顔もバッチリ化粧をし、地味な色合いだった服装もこじゃれた華やかな色合い
になってすっかり別人のようになり「彼氏でもできたんじゃないか」と近所で噂になっていた。
ある日、私と母が犬の散歩をしていると道端でおばあさんに会い「お茶でも飲んでって」と家に呼ばれた。
その時に母が「最近明るくなったよね」と言うとおばあさんは「そうなの!これ見て!」と
旦那さんの遺影が飾られている仏壇から手紙を取り出して見せてくれた。
それは遺品整理の時に見つけたと言う旦那さんからの最後の手紙との事で
非常に丁寧で柔らかい筆跡で「僕はあなたより先に行きます。あなたには本当に迷惑をかけた。
僕はあなたの明るく溌剌とした笑顔に惹かれ結婚を申し込みました。
どうか僕が死んだらあの時のようにいつも明るく元気でいて下さい。
存分にお洒落をして沢山遊んで笑って下さい。僕はあの世からあなたの笑顔を見ています」
だいたいこんな内容
「読んだ時、嬉しくて嬉しくて…だからしょげてられないって思って月に2回美容院行って、
なるべく綺麗にして外に出るようにしてるの」とニコニコなおばあさん、
そして涙腺崩壊の母。私もウルッと来た。
これだけだとしんみりした話なんけど、衝撃だったのはその後。
「夫の好きだった野球を観に行こう」とちょくちょく野球観戦に行くようになり、
そこからサッカー観戦、バスケ観戦、バレー観戦ととにかくスポーツ観戦ばかりをするようになった。
もう80歳過ぎてるんだけど、出かけているうちに体力ついたらしく見る度に姿勢が良くなっていた。
兄はサッカー場で2度、私は野球場で5回くらいユニフォーム着て
しかも「このバッター、去年は盗塁○個だったけど今年この時期でまだ○個じゃ心配ね」とかサラリと詳しい。
そして今年、東京ドームで行われたWBCの試合の時に青いユニフォーム着て
観客席ではしゃいでる姿がTVに映っていて「何か1人で行ってるっぽいぞ!」と近所中で話題になり、
「次はイタリアでACミランの試合が観たいの」とどんどんとアクティブになって行くおばあさんに
衝撃を受けた。
「疲れた」「しんどい」、しんどい、しんどい、しんどい、、、、一日に何回あなたはその言葉を口にしているのだろう。
その言葉が二回出たらもう今日の家事は終わりにしませんか。私はあなたのその言葉を聞くのが辛いです。
あなたはまるで家事の奴隷で、私がどれだけ家事を手伝っても、あなたの帰宅前にどれだけ済ませておいても、物足りないのか、それとも本当に私が未熟なのか、大雑把なのか、ずっと家事、家事、家事。よくそんなに仕事を見つけられるわね、なんて感心するほど呆れています。その上何か言ったと思えば人の愚痴、もしくは私を罵倒。よくそんな悲しい世界で今まで生きてきましたね。辛くないですか。きっと辛いでしょう。私はあなたを見て、あなたのような人にだけは絶対になりたくないと思い生きてきました。
ここ数年のあなたは特に変でした。あまりにも怒鳴る回数が多く、普通に生活するだけでもしんどそうだったし、更にはしばらくあなたの笑顔を見ていません。
私はあなたをどう傷つけずに促し、病院に行ってもらおうか、もし行くなら何科なのか、色々考えていましたが、まさか病院の方からお迎えに来るとは思っていませんでした。やはり体や感情は素直ですね。
あなたの人生が残り何年なのか、長いのか、短いのか、私にはもちろん分かりません。
もしあなたがもし、今、現状より、幸せな時間を送りたいならば、まだ二十歳にすらなっていない娘から以下の言葉を送ります。
口にする言葉はしっかり選んだ方がいいですよ。
自分の性欲には「精欲」「肉欲」「愛欲」がある。
一般に「ムラムラする」と呼ばれている感覚で、おにんにんに意識がいってしまう。
ただし、実際のところインターネット上で喧伝されるほどこの欲求というのは強くない。
皮膚への圧力により、安心するような感覚に陥る。おそらく最も動物的な感覚なんではないだろうか?
これを癒やすには、別に性的対象である必要はなく、動物と触れ合うでもよい。大型犬にワシワシしたい。
愛欲は、……愛欲がどんな欲求なのか、実は自分でもよくわかっていない。
ただ、上の二つとは違う感覚で、ただあなたの笑顔が見たいのである。
そしてどうにもやり切れないこの気持ちを落ち着かせるべく、「オナニーでもするか」と思い立ったのだが、全然そんな気になれなかったのでここに書いた次第。
ツイッターでしようと思ったけどさすがにできなかった。
増田よすまない。
クリニックの話です。大きいとこは知りません。
これが一番確率が高い。選考にかかわるのが現場の事務員でなく医者だったり開業コンサルだったりするので、必要なスキルをよくわかっていない。
そして資格が役に立つ唯一の例外がここです。なぜなら面接官たる彼らは資格が役に立たないことを実感としては知らないからです。普通に勉強熱心な人、最低限の知識はある人として扱ってくれます。
求人が多くて応募が手軽なと○ばーゆとかアイ○ムには応募が殺到します。これを未経験者が勝ち抜くのは至難の業。
ハローワーク経由だと、応募数が一桁少なくなるので面接までこぎつける可能性がぐんとあがる。
寒い日だった。クリスマスはいつでも寒いけれど、その日は格別だった。ホワイトクリスマスになるのではないか、という予感があった。
あなたは、私が指定した通りの時間に、金時計の傍でぽつりと立っていた。クリスマスで浮かれるかわいい女の子たちの中、黒を基調とした色の服を着ていたあなたのあたりだけ、深く沈んでいるように見えた。
私は、数か月ぶりにあなたを見て、そして足を動かすことができなくなった。付き合い始めてから、初めて会うあなた。この、土壇場になって、「会わない」という選択肢が私にはあるのではないのか、という思いが頭から離れなくなっていた。数秒その場で固まったあと、私は勇気を振り絞り歩いた。あなたとの距離があと少しになったとき、ようやくこちらに気付いて、笑った。犬のような笑顔だった。私は、今でもその顔を忘れることができない。
私の家にあなたの「お泊りセット」を置きに行く間、あなたはいろいろなことを喋った。数か月間会わなかった間のことが主で、あいかわらず情けない話ばかりだった。あなたは、駅のホームで、電車のなかで、ヒビの入ったコンクリートの道で、家につくまで喋っていた。
家に入ると、あなたは途端に黙りこくった。私たち以外だれもいない部屋は、不気味なほど静かだった。私は、自分が何を言わなければいけないのかを悟った。これ以上、残酷なことをしてはいけない、と感じた。
ごめんなさいね、と私は言った。
あなたは、え? と言ったあと、私の顔をじっと見た。
私は、一瞬だけ口を噤んだあと、体が緊張で軋むのを感じながら、別れてほしいの、と言った。
顔をそむけていた私は、あなたのその時の表情を知らない。でも、たぶん、いつものように諦めたような卑屈な笑顔で、そんな気がしてたんだ、と言ったんだと思う。
そして、私たちは別れた。
おそらく女の子の家に泊まることすら初めてなあなたは、当然のように、せっかくだし楽しむよ、と言った。私も、別れたからと言って今日の「お泊り」を無しにするつもりはなかったので、できる限り優しく微笑んで、うん、せっかくだし、と言った。
遠方から来たあなたは、この場所に詳しくなくて、そして私が年上ということもあって、当然デートは私がリードすることになった。といっても、デートというのは名ばかりで、私が行きたい場所にあなたを付き合わせただけだった。私は、私があなたのことを好きでない以上、自分が行きたくない場所に行っても楽しくないだろう、と思っていたし、そして、あなたは私のことが好きだから、あなたが興味のないところでも楽しめるだろう、という、一種、傲慢ともいえる考えをしていた。そして、今でもそれは正しかったのだろうと思う。私は、私が服を見たり、本を見たりして、あなたに合意や意見を求めたときの、あなたの笑顔が、どうしても悲しかった。でも、私にはどうすることもできなかった。
あなたは、私が支払おうとするのを止めて、代わりにお金を出した。私はそういうときにだけ、ああ、そういえばこれはデートだったのだ(しかもクリスマス・イブの日の)、ということを思い出した。
家に帰って、私は布団を敷いた。その上に、ゲーム機や、アニメのDVDなどをならべて、さて、なにから見ようか、とあなたと形ばかりの相談をして、結局その日私が買ってきたゲームと私が以前に借りてきたアニメを見ることになった。これは、思い出すまでもないことだ。なぜなら、あなたが自主的になにかを決めたことは、数か月前の私たちが別れる前日に私を公園へ誘ったこと以外、一度もなかったからだ。
布団の上で、私たちは、ぼんやりとした会話をしながら、ゲームを進めた。
そして、ゲームに夢中になるあなたの横顔を見ながら、言おうと思っていたことを言った。私、多分レズビアンなんだと思う。
私は一方的にしゃべり続けた。これまで男の人を好きになったことがないの。あなたは好きだったけど、なにか違うみたい。私は、人を恋愛として好きになったことがない、でも、私には恋愛に対する憧れがあるの。だから、私は、レズビアンなんだと思いたいの。男の人がだめなら、女の人と恋愛をしたい。それが無理ならAセクシャル、とか、恋愛ができない人、ってことになるんだろうと思うけれど、それはいやなの。恋愛ができる可能性があるなら、私は信じてみたい。だから、私はレズビアンなの。
あなたは黙っていた。
ゲームのコントローラーを触っている指だけ動いていて、目はじっとテレビ画面を見ていた。私も気まずくなって、一緒になってその画面をみた。
ふと、あなたは言った。おれさあ、この服買いに行ったときに、店員に、女の子だったらモテそうですね、って言われた。
私は、にこりともせずに、そうだったらよかったのにね、と言った。そうだったら、すごくタイプなのに。
そして私たちは、徹夜でゲームとアニメを消化しつづけた。淡々と、まるでそうしていなければ死んでしまうかのように、ゲームを進め、アニメを観た。
そして、泥のように寝た。
次の日、起きるとすでに夕方を過ぎていた。私は、冷蔵庫にしまってあったクリスマス用の豪華なごはんと、ケーキを持ち出して、ぐちゃぐちゃな布団の置いてある部屋に持ってきた。あなたは寝ぼけているようで、のろのろとごはんを食べた。気の遠くなるような時間をかけて食べた。奇妙な沈黙で満ちるこの部屋に耐えられず、私はもう既に最後まで見たアニメのDVDを再生した。あなたは、何もいわなかった。私も何も言わずに、淡々とクリスマスのチキンや、豪華なサラダ、そして、陽気なデコレーションをしてあるケーキなどを食べた。
ごはんを食べ終わるころには、すでに外は暗くなっていた。あなたは、帰るよ、と言った。私は、じゃあ送るね、と言い、自転車の鍵を探した。駅に着くまで、あなたは何もしゃべらなかった。着いてからですら、何かを言おうともしなかった。
私は、また来てね、と言った。言ったあとで、ずいぶんおかしなことを言ってしまった、と思ったけれど、あなたは、うん、と言って頷いて、改札を通って行った。逆光で、顔は見えなかった。
私は、寒空の下、ひとりで家路についた。自転車に乗って思い切り漕ぐと、クリスマスの冷たい風が顔にあたって、冷たかった。思わず空を見上げると、昨日は曇っていたはずの空には星しか無く、そこで私は、そういえばホワイトクリスマスにはならなかったなあ、と今更ながら残念がった。