万華鏡を買った。
神保町の古本屋で売っていた。
いつのものか分からない、昭和の香りがする。
色褪せた赤、垢の匂いがする。
覗き込んだら、錆びた光の世界。
私の心のように、鈍い光がこだまする。
もういつの頃から、こんな世界に住んでるんだろう。
もし涙が出るのなら、その錆すら洗い流せるのに。
ありがとうと伝えたい
ただそれだけなのに
万華鏡に声を込めて
古びた畳に転がした
あなたの所まで転がっていけ
私の音を響かせて
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