2023-05-19

ソシャゲ会社勤務だがそもそもソフトウェア特許有益なのか

KONAMIサイゲームス訴訟話題となっているが、企業が自社の利益を最大化するために行動するのは当然のことだと私は考えている。

これはもちろん任天堂コロプラ訴訟にも当てはまる。しかし、ITエンジニアとしてソフトウェア特許産業の発展に寄与しているのか、

あるいはアイデア保護として強力すぎないかという疑問がずっと浮かんでいる。ウマ娘パワプロと同じとされても、その議論不正

争防止法の範囲で争うべきではないかそもそも日本特許は「自然法則を利用した技術思想創作のうち高度なもの」と定義されて

いるが、特許庁の資料によれば以下のもの自然法則を利用していないため「発明」とは認められない。

2.1.4 自然法則を利用していないもの

請求項に係る発明が以下の(i)から(v)までのいずれかに該当する場合は、その請求項に係る発明自然法則を利用したものとはいえず、「発明」に該当しない。

(i) 自然法則以外の法則(例:経済法則

(ii) 人為的な取決め(例:ゲームルールのもの

(iii) 数学的な公式

(iv) 人間精神活動

(v) 上記(i)から(iv)までのみを利用しているもの(例:ビジネス手法のもの

https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/patent/tukujitu_kijun/document/index/03_0100bm.pdf

多くのソフトウェア特許がこの(ii)あるいは(iii)に当てはまると私は考えているが、実際の特許請求項では、物理的なデバイス(例えばぷにコン

訴訟ではタッチパネル)や処理装置CPUで処理するという表現を使うことでデバイス扱いにする)などを絡めて申請が認められている。

私自身、これまでの業務特許訴訟に関与したことはないものの、数件の相手方企業からの問い合わせ対応や数十件の他社特許抵触していないか

調査法務と協力して行ってきた。

ハインリッヒの法則のように、1件の特許訴訟の背後には29件の企業交渉と300件の社内調査存在するのではないか

果たして、このような作業産業の発展に寄与しているのか、大いに疑問を感じている。

  • 画像処理系だと特徴マッチングのSIFTアルゴリズムは特許のせいでようやく最近公開になってそれまでオープンソースのライブラリにすら入ってなかったんだよね。まあ類似アルゴリズム...

    • GNUのコピーレフト構想はある意味正しかった ソフトウェアは無料で全人類に公開すべきなんだよ ソフトウェアの発展のためには

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