2023-05-14

今日はその日じゃない。

Today is the Day

英語じゃそんな素敵な格言があるらしい。

直訳するなら『今日はその日である

本来英文は『Today is the first day of the rest of your life

その意味は『今日という日は残りの人生最初の一日である。』

なるほど、そういう意味だったか

ちなみに、今日弥彦ステークスを走ったトゥデイイズザデイの名前の由来は『今日は最高の日』だ。

俺はその意味とは思わず、ましてや本来英文の方の意味とも思わず、単純に、何かの審判を待つ罪人のように『今日はその日である』という言葉として受け取り

そして、そこに賭けなかった。

 

俺が賭けたのは『魂の列車ソウルトレインで、これまた別の『なんかダンスミュージックでこういうタイトルの奴あったよな』と思いながら賭けた。

今日はその日じゃないよ』と思いながら。

 

結果、勝ったのはグランスラムアスク。『完勝』の名を冠した馬だった。

トゥデイイズザデイはあえなく五着。

大健闘だな、なんて思っていた。

『やっぱり、今日はその日じゃないんだな』なんて思っていた。

ソウルトレインは?

 

最後の直線コースの手前で疾病を発症し、彼の競争は中止となり、予後不良となった。

なるほど『今日から逃げればこうなるのか

そう思った。

きっとトゥデイイズザデイの馬券を買っていたとしてもソウルトレイン運命は変わらなかったのだろうけど、

だがそれでも、『どれだけ煩わしいことが目の前に散乱してる毎日でも、“今日がその日”じゃなければお前に生きる価値はあるのか』

そんな風に、レースの結果が答えているように思えた。

もっとポジティブに考えることもできるだろう。

ソウルトレイン号もターフで眠った後に成人男性妄想に無理矢理巻き込まれうんざりだろう。

“だったら最初から今日がその日に賭けておけよ”と言うだろう。

ソウルトレインと聞いてダンスミュージック空気感を思い出しながら、大して曲も思い出せなかったから本当に『今日がその日』から逃げただけとしか思えないだろう。

でも“その日”は追いついてくる。

質感と共に、余計な犠牲と共に。

死は万人に訪れる。

終わりは今日訪れる。

コンマ1秒もかからずに訪れる。

だけどそれでもその0.09秒までは人生があるのだから今日人生が終わるまでの期間の最初の日だと思って生きるしかないんだろう。

まったく、ソウルトレイン号に関係のない話ばかりだ。

トゥデイイズザデイ号は五着だし、トリガミばかりで大して儲けにもならない。

まぁ、趣味から良いんだけど。

 

どちらにせよ、俺は多分早々に亡くなるんだろう。

少なくとも『今日がその日じゃなくてよかったね』なんてニヤニヤとする無駄時間を過ごしている人間なのだから、それなのに馬券の上では負けているのだから生きる価値のあるなし以前の問題だ。

そこにたまたまソウルトレイン号の無理と終わりが来ただけのこと。

そこに感傷を覚えてしまっただけのこと。

早々に、なんて言いながらダラダラ10年以上生きるんだろうと思うけれど

それは自分体感時間でいえばあっという間のままだろうから

そうすると、このままだと俺は早々に肉体の死を迎えるだろう。

精神は少しずつ死んでいっている。

今日は残った僅かばかりの精神ソウルトレイン号の追悼に捧げたい、全然どんなレースを走ってたかなんて覚えてないけれど。

 

献杯

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