幼少期一番怖いものといえば火の見櫓のサイレンの音だった。あれが鳴るということはどこかで火事が起きているのよと教えられ、実際に裏山で燃えている家を見たからなおさら恐怖の象徴だった。
しかも引っ越す前は火の見櫓のかなり近くに自宅があって、音圧がすごい上に訓練とかで休日の朝にこのサイレンがいきなり鳴り響いて叩き起こされたりするもんだからたまったもんじゃなかった。
音が上がる感覚下がる感覚は火の見櫓のサイレンで覚えたと言っても過言ではない。
とはいえ私の家は常に音楽が流れている家庭だったので火の見櫓がなくても普通にそのうちなんとなく覚えていたのかもしれないが。
絶対音感を手に入れたい人は毎日聞いてみるといいかもしれない。気が狂うから。