2023-03-23

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を観た。

セカイ系ハジケバトルだな、と思った。他の運命を辿った自分たちの皺寄せを食らってるってくだりでは、まどマギでもそんな感じの運命収束してどうのみたいな話があったのを思い出した。

冒頭の前置きは鬱屈とした生活を見せるのに必要なんだろうけど、ちょっと冗長に感じた。

国税庁でのシークエンスマトリックスオフィスのそれみたいな緊張感があって良かった。敵の現れ方もなんかエージェントスミスみたいだし。

ペーパーカットは痛みがリアルに分かりすぎてついつい目を背けてしまった。

ブッ飛んだ事を色々試す辺りはおちゃらけに徹してる感があって面白かった。この辺もマトリックスの"I know kung-fu."を思い出した。意識しているんだろうか。この擦られた陳腐な例えはあんまり使いたくないけど、ボーボボのハジケバトルそのものだった。

別世界自分を呼び出すのはジョジョD4Cみたいでもあってちょっとかっこよかった。あり得たかもしれない運命を呼び出す、というアクショントリガーがヘンな事をする、すなわち日常から一歩踏み出すというものになっているのはなんか良かった。

手がソーセージになった世界線のくだりでの2001年〜のシーンはちょっと笑った。ディルドは長すぎでは。

Part.2以降ではおちゃらけから少し離れてシリアス色が強くなった。暗黒ベーグルがどうのの話辺りはほぼ置いてけぼりだったが、「結局意味なんてないんだから、全部終わりにしちゃえばいい」みたいな台詞からニヒリズム実存主義の話が好きなのでそういう文脈で捉えておいた。

冒頭で出たトロフィー?は何かプラグっぽいなとは思ってたけど、最悪の形で伏線回収がされた。局部モザイクとかもあったが、結構話がシリアスになっていたので反応に困った。

落とし所としては愛による解決という事で、無碍にしていた旦那の「おふざけ」の目玉シールを貼っ付けて、くだらなさを優しさに転じさせたって感じだろうか。愛だねえって思った。

生命誕生しなかった世界線の辺りからはほぼ理解していなかったが、娘と腹を割って話し合ってハッピーエンドになりセカイ系だあ……と思った。

胃もたれするヘビーさを耐える気力があれば、もう一度じっくり観てちゃん理解したい。

愛と決断大事にしたいと思った。

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