2023-01-19

「聞く人」と「読む人」と「リニア」と「ゲシュタルト

正確に文章が読めない人の話。 | Books&Apps

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ピーター・ドラッカーは、世の中には「聞く人」と「読む人」がいると述べた。


イーガン長編ディアスポラ』で、作中のポリス人(デジタル人類)は「リニア」と「ゲシュタルト」という2種類のコミュニケーション手段を持っており、

リニア」の方は聴覚由来の音声言語コミュニケーション、「ゲシュタルト」の方は視覚由来の映像的な即時コミュニケーションだ。

リニア」と「ゲシュタルト」は序盤の世界観作りで出てきた後は話の本筋には関わってこない。

さて、生身の人間は、「リニア」については十全に応答できる。音を聞き、言葉を聴き、声に出して返事をする。

ゲシュタルト」の方は、目で見ることはできるが見たものを出力するのは難しい。脳内過去光景想像上の場面を思い浮かべることはできる。

しかしその場で出力できることといえば、表情や身振り手振りでの表現にとどまる。時間をかけて絵を描いたり立体作品にすることは可能であるが。

ポリス人は制約なく、考えている図像を出力してやりとりができる。百聞は一見に如かず。

ところで、文字情報は「リニア」と「ゲシュタルト」のどちらに分類されるだろうか。読み上げられれば「リニア」だが、メールの連絡では?

視覚から入力され、音声のような時間経過を伴いながら読解されていく複合的な情報

からの音声はリアルタイム性があるが、文字は非同期。

眼は外部に露出した脳と言われるように、視覚人間感覚の中でもっとも帯域が広い。

そのブロードバンド占有して、ちょろちょろと文字情報が入ってくる感覚に馴染めない人がいて、

逆に文字のように後に戻ってプレイバックできない音声情報リアルタイム処理が苦手な人もいるのではないか

なんていうことを、今むりやり考えてみたが増田には定見があるわけではない。

リニア」と「ゲシュタルト」っていう分類はいいなあ、と思いながら本を読んでいた記憶が、「聞く人」と「読む人」で蘇ったので書いた。

それとドラッカーと聞いてから筆者名を確認してしまった。

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