仕事内容について、俺は健常者の仕事を経験したことがないからきれいに比較ができないけど。
基本的に同じグループ会社から業務を振られるんだけど、突然、簡単なマニュアルが送られてきて「来週から業務そっちでやって」みたいな場面がよくあった。
普通の会社だと「はいわかりました」と受けて、走りながら業務を習う みたいな展開になるんだろうか。
でも、うちは上司が「それでは困ります」とまず止めて、業務の詳細の聞き込みをしてマニュアルを作り直して、準備期間として1カ月程度を設けて、さらに何かあったらサポートしてもらえるように交渉する
そんな手間なことやってたら仕事にならん みたいな意見もあるだろうし、これだから障碍者は使えない とか感想を持たれると思う。
でも、誰だって気合と体力で無理やり解決する仕事のやり方よりも、余裕を持ってちゃんとした手順を踏んで進めることができるほうが良いに決まってる。
雇用するうえで障碍者と健常者という区別を設けてるけど、仕事をする場合にその違いは明確に「これ!」という線引きできるものではないと思う。
だから、上みたいな手間のかかる仕事のやり方というのは、障碍者のためでもあるんだけど、同時に健常者の社員にとっても意味のあるものだと思う。
「仕事というものはそんな甘いものではない」と言われそうだけど、昔は女性は結婚するからキャリアなんて存在しなかったし、男が育児休暇を取得するなんて考えられなかった。
そういう時代は古いものになってみんなが働きやすい環境を求めてる。
だから、障碍者のように楽をして働ける環境が、健常者にも広まるという未来があっても良いと思ってる。
ちなみに俺は「体を動かして働くほうが楽」ということが分かって3年務めてやめて今は引っ越し業者とウーバーイーツで働いてる。