2023-01-07

オープンワールドとは何か。そしてどうあるべきか。

辞書的に言うと、オープンワールドとは「巨大でシームレス3Dマップ上で完結するゲーム」のことである

なぜ巨大でシームレス3Dマップ採用する必要があるのか?

答えは「現実世界が巨大でシームレス3Dマップから」だ。

ゲームリアルを求めるならば必然的オープンワールドになる。

から「なぜオープンワールドにする必要があるのか?」を考えるよりも、

「なぜ昔はオープンワールドじゃなかったのか?」を考えるべきだ。

答えは「ゲーム機の性能が低かったから」だ。

開発の都合のために、マップを分割し、プレイヤーの行動に制約を課して、直線的(リニア)なゲームに仕立てた。

逆に言えば「開発の都合のためにプレイヤーの行動に制約を課すようなことがない」というのがオープンワールド本質なのである

オープンワールド志向するのは「制約の無さ」つまり自由度の高さ」である

ここではオープンワールドゲームをいくつかの種類(というよりは世代)に分類してみたい。

まずはGTA代表されるような「行動の自由度が高いオープンワールドである

シームレスフィールドが用意されて、プレイヤーはその中でさまざまな馬鹿馬鹿しい行為を実行できる。

たとえば当時は「通行人自由に殺せること」が自由象徴とみなされていたりした。

しかし、それは「メチャクチャやるとスカッとして楽しい」というものしかなく、

行人自由に殺せることがゲーム性に深く関係しているわけではなかった。

ゲーム自体は「フィールドに点在するミニゲームをこなす」程度のもので、それは「シームレスゲーム体験」とは言い難かった。

(ただしサンドボックス的な面白さを突き詰めたマイクラは一つの解答ではある)

次にスカイリム代表されるような「物語自由度が高いオープンワールドである

フィールド上でそのままイベントが進行したり、フィールド上に構築されたダンジョンをそのまま攻略できたりする。

RPG的なストーリー進行とシームレスフィールドとが深く結びついているため、プレイヤーはどのようにストーリーを進行するかを自由に決めることができる。

ただしリソースの足りない状態でこれを作ろうとすると、イベントダンジョンリニアな作りのままで置かれ、

結果として「リニアゲーム繋ぎ合わせただけ」「イベントの発生順を選択できるだけ」に堕してしまいがちである

そしてアサクリやブレワイに代表される「移動の自由度が高いオープンワールドである

移動の自由度が高い、すなわち、壁に登ったり、空を飛んだり、崖から飛び降りたりできる、

ということは、そのゲーム攻略が「リニアではない」ということである

たとえば迷路があるとして、その壁を登って越えられたら、客は迷路で迷わなくなる。

から客が壁を登れないようにして、製作者があらかじめ決めたルートを進ませる。

それがオープンワールド以前の「リニアな作りのゲームである

から、そうしたリニアな作りを避けるために、移動の自由保証することが重要である

「見えない壁」を撤廃する、というのがオープンワールドの最も重要な条件なのである

現実世界のように広大な、膨大な情報量を持ったフィールド上で、プレイヤーが本当に自由に行動できる。

そんな理想オープンワールドを実現するには、まだまだマシンパワーもマンパワーも足りていない。

未だにオープンワールドには制約が多いし、開発も大変だろう。

だがどうか何十年かけてでも究極のオープンワールドを目指して欲しいものである

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん