2022-12-17

紅白歌合戦の出場者が若返っている理由

1.テレビ業界世帯視聴率を重視しなくなった

視聴率テレビ局とスポンサー間の取引指標で、2010年代までは「世帯視聴率」が重要視されていた。

高齢化率が世界一日本で、65歳以上がいる世帯が約半数を占めるようになり、テレビは中高年のメディアとなった。

2020年ビデオリサーチ社視聴率の計測方法を大きく変えた。

若い視聴者の獲得のために、テレビ業界は「個人視聴率」にシフトし、10代~40代を重視するようになった。

NHK公共放送受信料を多く支払っているのは高齢世代だが、上記民放の動きに影響されている可能性がある。

参考:https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202108090000054.html

2.ストリーミングの普及によって、流行歌聴く年齢層が若くなった

ヒット曲の生まれ場所が「テレビ+CDからネット+ストリーミング+YouTube」に変化した。

日本レコード協会の調査によると、ストリーミングサービス利用者層は10代~30代で約70%を占めている。

・その結果、若年層に人気のあるアーティスト、若年層が好きな曲がストリーミングチャートの上位を占めるようになる。

参考:https://www.riaj.or.jp/riaj/open/open-record!file?fid=1949

3.NHKストリーミングでの楽曲人気を重視するようになった

ビルボードジャパンによると、初出場歌手の多くはストリーミング動画再生回数で好成績を残している。

CDが売れるだけの歌手グループはヒット歌手とみなされなくなった。

参考:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/118847/2

紅白2018年時点であいみょんピックアップするなど以前からストリーミングでの流行には敏感であるが、

今年はさらストリーミング重視の選考となっている。

4.実は出場者は若返っていない

1966年紅白出場者の平均年齢は26.8歳だったが、2015年には41.3歳で最高となった。

スポニチによると今年の平均年齢は37.6歳で、少し下がっているが、1990年代2000年代の出場者の年齢とほぼ変わらない。

参考:https://news.yahoo.co.jp/byline/soichiromatsutani/20211229-00274665

その他

今年は日本レコード大賞ノミネート作品にも大きな変化があった。

YouTubeストリーミング話題の曲が多く、AKB坂道グループは選出されなかった。

レーベルの偉い人やマスコミ芸能記者によって選出されるレコード大賞だが、

音楽業界芸能界メディア業界、すべて変化する過渡期であるように思う。

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