同居の両親は死んでしまった。介護頑張ったよ。後悔したくなかったから頑張れた。
愛情深い人だったからもらった愛情の半分でもいいから返そうと思った。。でも、もらった愛情の1/10も返せなかった。でも、後悔してないよ。だって頑張ったもん。
子供のころは、ひとりになってしまうなんて考えもしなかった。普通に結婚して、温かい家庭を築くことくらい簡単にできるはずだった。
両親とも早く親を亡くしていて、昔は仲人さんがそういう人はそれなりの人同士を結び付けて結婚してたんだよね。
幸せの薄い親だったけど、暗黙の了解で頑張って貧乏から脱出して幸せになろうねって誓って、毎日頑張ってた。
でも、長女を亡くし、長男、三女も亡くしてしまって、末っ子二男として僕が生まれた。
なんて血縁に運のない人なんだろうと思うよ。親を早く亡くして、その上子供を三人も亡くしてしまうんだもんね。
僕が生まれたときは、それはそれはみんな喜んで大変なお祭り騒ぎでね。
やっと念願の後継ぎが生まれた!神様仏様ありがとうございます。苦労の甲斐あってやっと人並みになれそうです、と。
それはそれは、大事に大事に育てられ、惜しみなく愛情を注がれました。
は?ゲイ?
もう、死んでしまうしかないみたいな絶望的なこの張り裂けそうな胸の痛みを分かってもらえますか?
いくらありえないありえないと狼狽え騒いでみても、どうすることもできないリアル過ぎるゲンジツ。
でも、僕のせいではない!もちろん、親のせいでもない!誰もせいでもない!
でも、僕はゲイで、このくそ田舎のゲイに理解のない世間の空気にまみれながら血を流しながら生きていくしかないのよ。
彼氏とは13年前に別れた。それ以来ずっとひとり。
毎日遊んでいた親友は県内1番目のエイズ患者となりもうこの世にはいない。
もうひとりの親友は、生徒に手を出して首になり、遠方で再就職するも、2年前に病死。
そして唯一の血縁者である姉に「あなたは自分で選んでそうなったのよね」と言われ、もう縁を切ってもいいと思っているくらい怒っている。
この人は何も分かっていない。分かろうとしていない。一番の理解者になりうるたったひとりの人なのに。
もうなにもかも自分の手から離れて行ってしまって、僕には何も残っていない。こんなの人生で初めての経験。
それは辛い。 田舎だと出会いの場は限られるんだろうか。 やはり犬や猫を飼うのがいいのかもしれない。
なんだこの恋空並みのケータイ小説は。