そしたら、まあ家賃だとか間取りだとか、職場や駅から近いかとか、周辺にどんな店や施設があるかとかetc
何を、どの程度重視するかは人によって違う。
間取り良ければいい、そんなの嘘だと思いませんか?
家賃の安さが絶対条件という人でも、家賃が安ければ他は劣悪でもOKってわけじゃないはずだ。
引越しの予定があるかどうかでも、その答えのグラデーションは変わってくる。
隣の席にいた女子高生が言う「ただしオール電化に限る」と、既婚者の言う「ただしオール電化に限る」には天地の差がある。
そして物件選びは地に足がついてなければいけない。
「赤点回避レベル、或いは平均点ギリギリ。でも、これ以上の高得点は望めないので、この物件にする」
そんな感じで選ばれることも、往々にしてある。
注文住宅ですら不満や後悔の声が聞こえてくる世界なのだから、妥協点は絶対でてくる。
そんな相手に「家賃は想定より高かったと今でも思ってるが、駅近だから仕方ないか」とか
「ちょっと手狭だったけど、後はDIYで工夫しようと思った。なんだったらリフォームすればいいや」とか
本音や事実であったとしても、当人が自覚していたとしても、まあ言わぬが花だろう。
もちろん、ボキャブラリーのある人間ならもっと穏当な表現ができるだろうけど。
引越しの予定がない人間に、いきなり「いま住んでる家のどこがいい」と言われてパッと出てくる感想なんてそんなもん。
漠然としてるけど、端的で、角が立たない。
言った本人は「もうここに住んでるんだから、言ったって仕方ないでしょ」ぐらいにしか思ってない。
でも世の中ってのは大なり小なり“住めば都”の精神で成り立ってる。