2022-09-12

自分の心を傷つけるのをやめられない

適応障害と診断された。指示に従って仕事休みながら、学生時代通学できなくなった時の事を思い出す。

今思えば思春期特有の鬱みたいなものだったのだと思う。当時の感情再生することは出来ないし上手く当時のことを思い出すこともできないけれど、躊躇い傷ばかりの左腕と左脚、それを養護教諭に見られ、親に見られ、市販薬の解熱鎮痛剤を一箱飲んで自殺しようとした。見事に失敗して翌日吐き続けていたら病院に連れていかれて胃洗浄されて終わった。薬を飲む時に使ったのが柚のジュースでそれ以来柚ジュースが飲めない。

自傷行為はそれによって麻薬成分のようなものが分泌されてやめられなくなると聞いたことがある。言われてみれば、切った腕の痛みもありながら妙な安心感高揚感があった。しかし私はもう大人だ。人に見えるところ、見られる可能性のある所に傷をつけられない。数ヵ月後には社会復帰して再び社会人として納税するのだ。オフィスワークはともかくドレスを着たら隠せる場所が減る。当時の傷跡も事故にあったことにして誤魔化して笑っている。これ以上増やせない。セックスする時にも邪魔だ。いちいち指摘されるのが面倒だ。

こうやってやらない理由を並べれば大人になった私は自傷行為をしない。ただ、韓ドル流行ってるおかげで軟骨ピアスは沢山開けやすくなったので大人気なく自分で耳にニードルを刺してピアスを増やした。耳たぶに1個ずつ開けていただけの耳だったのに、休職してから2桁まで増えた。流石にもうこれ以上は増やせない。格好悪くなる。

自傷行為ができなくなった私は、心の傷跡を探して抉っている。自分の失敗、死にたくなった時の状況、その時聴いていた音楽…。とにかく、死にたくなった時の匂いを探して、辿って、浸る。自分経験で足りなくなると他人経験をもとめて映画小説舞台を見る。そうやって死にたくなって、ようやく私は満足する。正直に言えばしんどいしんどいのにやめられない。別にこれは自傷行為じゃないから、きっと脳に麻薬成分のようなものが分泌されている訳じゃない。それなのにやめられない。しにたくなる。死ぬ理由を探して、死ねない理由に打ちひしがれて、泣いている。どうにかしたい。

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