not for me って、元々苦手なものを強い言葉で否定しがちだったネット界隈で
「単に私の/貴方の好みに合わなかっただけ」というニュアンスを正しい強さで伝えられるフレーズとして
広まったように思うのだけど
最近は本当に単に合わなかっただけの人ではなく、苦手なものを否定する気満々の人たちが
安全に相手をこき下ろすための言葉としてnot for meの威を借りまくっている気がする
・ クソゲーオブザイヤーのような明らかに茶化す書き方で罵り倒してからの"not for me"
・ 作者に直接投げつける"not for me"(「単に合わなかっただけ」でも作者が傷つく、あるいは微妙な気持ちになることを分かってやっている)
・ いかに自分に合わなかったかをとうとうと語ってから決め台詞のように繰り出される"not for me"
・ for meだった人のことを全然考えていない"not for me"(例:あの映画not for meだった。好きという人の感性が信じられない)
・ 好き勝手に叩いた後に「あくまで個人の感想です~」と免罪符のように付け足される"not for me"
要は
>「単に私の/貴方の好みに合わなかっただけ」というニュアンスを正しい強さで伝えられるフレーズ
だったものを、
「やーいやーいおめーが苦労して作り上げた作品はnot for meでした!!!!」と正しくない強さでなじるために使う人や、
自殺報道記事の末尾に白々しく付け足されるいのちの電話のようにある種のポーズのためだけに多用する人や、
叩き批判をかわすための便利な予防線ワードとして濫用する人が増えているように感じる
自分は結構映画を見る方で、視聴履歴がわりにちょいちょい感想をツイートしているのだけど、
上記のような使い方が増えると「自分には合わなかったけどクオリティの高い作品」について触れる時に不便で困る。
どうにかならんかなー、やめてくれないかなー、というボヤき
感想を言うのに聞き手のこと考える優しい人だ 横文字にせず、素直に「好きな人はいると思うけど、個人的にはピンとこなかった」とか書けばいいんじゃない?