2022-08-18

武術世界だと耳は人体の急所に数えるらしい。

それは別段人間は耳を殴られると死ぬかいうことではなく(その意味だとこめかみのほうが危ない)、昔から人体の急所一覧とか

実戦において狙うべき部位とかに特に理由とか説明されないままひっそりと載っているのを皆よくわからないまま参照しているというのが実情のようである

思うにこれは「耳をつかむ投げ技が手軽」とか「頭蓋骨の形状の関係で耳から細い刃物を突っ込むと脳に届きやすい」とか「鼓膜はカンタンに破れる割に武芸者は結構聴覚を頼るので」とか

言葉にするとまあまあエグいので濁されるタイプのあれこれが複数あって濁されたまま独り歩きしているんじゃねえのかななどといったところであるが、

そう、鼓膜を破られる夢を見たんである。ついさっき。

俺はなんか男性と屋内で喋っていた。俺とその男性は知人以上親友未満くらいの関係である認識していたが、起きた今考えると知らない人である。誰だお前

話題格闘技のなんかであった。選手がというよりこういう技があってねという技法についての話題であった。そして何がどうなってか、ちょっとそれやってみてよみたいな話になった。

俺とそいつ一定距離を取って向かい合った。と言っても果たし合いの空気ではない。グローブも防具もない。ゆるい感じであった。

そしてそいつは技を繰り出す……前に、あ、ちょっと待ってと離れていった。俺は待った。

すると突然俺は左耳に衝撃を食らって吹き飛ばされた。耳の穴のところに猛烈な張り手を貰ったような感覚であったが、眼前には誰も居なかった。

人間良いパンチを貰った瞬間は時間の流れがゆっくりに感じたりするが、この不意打ちも吹き飛んでいる時間がやけに長く感じた。

倒れ込んだ姿勢から立ち上がって見やると、そこにあった吊り下げ照明の電球が爆裂していた。起きた今思い返すとこの瞬間から部屋の間取りが変わっていた。

俺は殴られたのではなく爆発の衝撃波を食らったのだと理解した。身体に裂傷等は無かったが、左耳が聞こえなくなっていた。

よく夢の中では痛みを感じないなどと言うが、たしかに指先を刃物で切ったり、皮膚の浅いところをつねったりする痛みは夢の中だと感じなくなるものである

しかし触覚のある夢の中では身体に伝わる衝撃は感じるし、このときの俺は左の首筋の筋肉を痛めたのを感じていた。

俺の意識からは喋っていた男のことは消えて、頭の中は失った鼓膜のことと、病院受診するかなと言う算段を考える方にシフトしていた。具体的な病院名前を思い浮かべようとした辺りで目が覚めた。

夢の中のことなので書き出すとディティールのツッコミどころは盛り沢山なのだが、とりあえず俺は過去殴打でも爆発でも鼓膜を失った経験はないということは述べておきたい。

一般に夢は過去記憶編纂整理であるとか、無意識に秘めた欲望がとか色々あるけれども、そういう意味では俺は割合わかりやすい夢を見る質であるはずであった。

焦りや懸念事項がある場合には追いかけられる夢を見るし、ストレスがかかっていると隠し事がバレそうになる夢を見たり、等々。

そういうセルフ夢診断のノリで行くと今日の夢は思い当たるフシがない。寝違えたり筋を痛めたりもしてない。(殴られてはないけれど)俺はなぜ殴られた…?

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん